この記事では
『デイトナUSA2 BATTLE ON THE EDGE』
『デイトナUSA2 POWER EDITION』
を取り扱います。
デイトナUSA2
【でいとなゆーえすえーつー】
ジャンル
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レース
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対応機種
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アーケード
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使用基板
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MODEL3 Step2.1
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発売・開発元
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セガ・エンタープライゼス
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稼動開始日
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BOTE
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1998年4月
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PE
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1998年12月
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判定
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良作
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ポイント
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ストックカーレースを忠実再現 更にド派手になった演出 ロング設定で本格的に
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デイトナUSAシリーズリンク
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概要
綺麗なグラフィック、ドリフトの爽快感、歌うBGMなどセガの看板作となったレースゲーム『デイトナUSA』の続編。
本作には初期バージョン「BATTLE ON THE EDGE(BOTE版)」と、後に稼動されたバージョンアップ版「POWER EDITION(PE版)」の、2つのバージョンがある。
違いの一例として、タイムの秒以下の表示がBOTE版では2桁、PE版では3桁になっている。その他の違いは後述。
特徴
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前作と同様、ハンドルとアクセル&ブレーキ、H型変速ギア(4速)で操作する。
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残り時間はチェックポイントを通過するごとに加算されていき、残り時間が0になるか規定周回走りぬけばゲームが終了する。
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BOTE版、PE版共に3位以上でゴールできれば、エンディングが挿入される。
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視点が変更できる「VRボタン」も健在で、今作は複数のボタンを同時押しすることによりさらに多くの視点でプレイすることができる。
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中にはタイヤ接写視点など、運転が困難になる視点もある。なぜ作った・・・。
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コースは前作同様、初級・中級・上級の3種類。またPE版には3コースを繋いで1つの巨大コースとした「MIXコース」を遊ぶことができる。
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フォレスト・アイランド・インターナショナル・スピードウェイ(BOTE版初級・デフォルト8周・40台)
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上空が透明なドームで覆われ、滝も流れる自然豊かなオーバルコース。レイアウトは初代初級と似ており、最終コーナーは豪快なドリフトポイントになっている。
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セガ・インターナショナル・スピードウェイ(PE版初級・デフォルト8周・40台)
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MIXコース追加のためBOTE版から場所が変更された初級コース。レイアウトは変わっていないが雰囲気は別物で、ドームや滝が無く実在のオーバルコースに近いものになっている。
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ゲームワークス・スタジオ(BOTE版中級・デフォルト4周・20台)
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スタート地点から海賊船が上空をなぞり、ドラキュラ城や髑髏蜘蛛といったファンタジックな雰囲気を醸し出す、デイトナシリーズでもかなりの異色コース。難易度は初代中級より比較的易しめ。
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東京ジョイポリス2020アミューズメントパーク(PE版中級・デフォルト4周・20台)
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MIXコース追加のためBOTE版から設定が変更された中級コースで、近未来の東京ジョイポリスが舞台という設定に変更された。レイアウトやコースの背景・雰囲気は変わっていないが、第二セクションの直角コーナーの道幅が拡大され更なる難易度の緩和が図られた他、設定変更に伴い最終コーナーの背景にある「GAMEWORKS」のオブジェクトが削除されている。
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2020は開発当時の近未来ということで2020年を想定したものと思われるが、2023年現在の東京ジョイポリスには当然ながらサーキットは存在しない。
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ニュージョーク・シティ(上級・デフォルト2周・30台)
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名前のとおりニューヨークの街並みを模した、高層ビルが並び立つ市街地コース。コーナーも複雑化しており、初代の上級コースよりも難易度が高い。
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MIXコース(PE版のみ・周回無し・30台)
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中級コース→上級コース→初級コースと、バイパスを使って繋いだ超ロングコース。スタート地点とゴール地点が違うため周回ではない。
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基板の処理性能の関係からか、このコースでは一部の視点切替が使えなくなる。
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今作では操作する車もプレイヤーの腕に合わせて3~4種類用意されている。それぞれの車でミッション(AT・MT)が選択できる。
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チュムズ・ガム(BOTE版初級車)
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モデリングが丸みを帯びた車で加速力や最高速は低いが、グリップ力が高くコントロールが簡単になっている。
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J.C.イーグル(PE版初級車)
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BOTE版から変更された初級車。BOTE版からデザインが変更され、性能も調整された。調整ミスの為かPE版は上級コースの場合このマシンが最速になっている。
また、BOTEの頃は使えたドリフトも減速が大きくなる様変更されており、コーナーは全てグリップ走行した方が速くなってしまった。
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スコーピオプラズマ(中級車)
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本作の主人公マシンで、加速・最高速・グリップともにバランスの取れた車。初代を彷彿とさせるやや角ばったカーデザインになっている。ドリフトがそれなりに出せるため、ある程度慣れてきた人にとっては扱いやすい。
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ファントムフルフォース(上級車)
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最高速・加速重視の車。その分グリップ力は最低クラス。ブレーキとタイヤグリップの効きが弱い為、ハンドルを大きく切ると豪快に滑り出す暴れ馬でドリフト時のコントロールが難しく、操縦を誤ればいとも簡単にスピンしてしまう。だが、一度扱いに慣れれば特に問題はなく、TAでベストタイムを叩き出すには必須の車である。
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ホーネットクラシック (スペシャル車)
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BOTEの場合隠しマシン扱いであり、コマンドを入力しなければ使用出来ない。
デザインは初代版ホーネットを本作用にリメイクしたものだが、ボンネットに初代にはなかったエアインテークが増設されている。性能は初代や今作のマシンとも異なり、ステアリングを切っただけでドリフトする等特殊な挙動を示す。選択画面では車の性能を変更可能である他、ランキングには載らない。
PE版では追加マシンとして標準で選択可能に。コンセプトも初代版ホーネットのリメイク扱いとなり、デザインがBOTE版にあったボンネットのエアインテークが廃止されて初代版により近づけられた他、挙動も初代に近いものになっている。
PE版ではこの車種を選択した場合、スタート時やピット時のカメラワークが前作後期版のものを再現したものに変わるファンサービス要素も。
評価点
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さらにパワーアップしたグラフィックやスピード感。
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基板が「MODEL3」になったことにより、車体のかすり傷などの損傷表現やあり得ないくらいのタイヤのよれ、ドリフト時に大量に出るタイヤスモークなど、表現力が格段に上がっている。
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車体はクラッシュなどして損傷が激しくなるとボンネットやトランクが取れて中がむき出しになったりと、NASCARレースの過酷さや激しさを充分に体感できる仕様になっている。
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またコース端にぶつかること無く走っていても、走行時の風圧だけでボンネットが次第に剥がれ始めるといった大胆さも本作特有の要素であろう。
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車体の動きに関しても、初代以上の激しい振動、カーブを曲がるときの左右の傾き(ロール)、起伏のある路面を走るときの前後の揺れなど、外見だけでGを手に取るように感じとれるその表現力には凄まじいものがある。その現実からも良い意味でかけ離れた表現のダイナミックさは本作の魅力を大幅に向上させているといえる。
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コースも前作の比較的殺伐とした風景から各コースの特徴が十二分に表れたものとなっており、目まぐるしく通り過ぎていく風景をよそに爽快感のあるドライビングを楽しむことができる。
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開発曰く、特に上級コース序盤の並び立つビル群はMODEL2では絶対に表現できないとのこと。
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対物接触時の効果音もよりリアリティ溢れるものになり、臨場感も大幅にアップした。
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車体同士がぶつかれば「ゴォォォン」といった重い鉄板同士を強くぶつけたような轟音が鳴る。今作でも敵車にぶつけてもOKなので、前作以上に車同士のぶつけ合いを満喫することができる。
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またCOM車や壁にぶつかった瞬間、残りタイムや順位などの「テロップも一緒に振動する」という表現方法は、他のレースゲームではなかなか見ることのできない臨場感ある演出である。
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AM2研製作のレースゲームでは『バーチャレーシング』以来となるレース参加中のプレイヤーの走りをレースのライブ中継風に表示する観戦用のライブモード機能を搭載。ただし、テストモードにてライブモードに設定した台ではプレイ不可になる。
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『バーチャレーシング』ではレース実況者の表示と実況風のテロップが流れる演出があったが本作では更に進化。放送局のロゴ表示やチーム監督へのインタビュー風の映像が挟まれる等、雰囲気が非常に本格的で抜群の臨場感を味わえる。
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複数の車から選択できることにより、初心者にもとっつきやすくなった。
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前述の初級車は全てのコーナーをドリフトを使わずにクリアすることができ、さらにそれなりのタイムを叩き出すことができる。
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多くの人は上級コースでは上級車よりも初級車で運転したほうが確実に良いタイムが出る。前作では「ドリフトを使わないとロクに曲がれない」というややドリフト偏重のゲームバランスだったが、今作ではドリフト無しでもそれなりに走れるバランスとなり、走りに多様性が生まれた。
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ドリフト自体もより容易に。ATでもハンドルを切った後にアクセルオフ、同時にブレーキを蹴飛ばすと、MTでの4速→2速→4速ドリフト同様の角度がいきなり付く。
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前作に引き続き熱く歌うBGM。
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本作でのBGMメインコンポーザーは前作での光吉猛修氏に代わり、当時AM2研のサウンドクリエイターを務めていた伊藤二三男氏が担当。前作からよりロック調を前面に押し出した疾走感溢れるBGM群となっている。
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ボーカルはBOTE版では外国人歌手のデニス・ジェームス氏が、PE版では初代でも熱唱していたサウンドクリエイター・光吉猛修氏が担当している。
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両氏とも非常にアツい歌声を披露しておりどちらも評価が高い。プレイヤーもヒートアップすること請け合いである。
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ピットの声もより情熱的になっている。
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前作のピットは比較的落ち着いた声だったが、今作ではシャウトにも聞こえる声が増え否が応なくボルテージが上がる。
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特にゴールが近くなると「タァ↑ーイムエクステンション!!」と絶叫に近い声が流れる。
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PE版ではボイスの種類が増加。加えて追加された台詞の一部は初代からの復活というファンサービスも。
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PE版のみ、3位以内に入賞するとエンディングで自分の走りを第三者視点で見ることができる。
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ゴールした瞬間でリプレイ映像が静止し結果が表示される。画も格好良い仕上がりになっている。
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PE版のみ、正式にコースを逆走することができる。
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初代や本作のBOTE版では逆走状態でちゃんとタイム加算されゴールできるなど、逆走を事実上容認するような仕様にはなっていたが、スタート直後に車の向きを逆にする必要があり、またCOM車は普通に順走して向かってくるため、タイムアタック以外では正面衝突のリスクが跳ね上がっていた。
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本作のPE版ではブレーキを踏みながら車種決定することで、最初からコースを逆走するように設定でき、COM車も同じく逆走するため順走時と同じ条件でプレイすることができる。
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そして逆走設定した瞬間、前作で話題となったあの「逆走だあぁぁ!!」を聞くことができる。なお、逆走コースでもレース中の逆走は可能。
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ただしフルコースコーション(後述)が追加された関係か、テストモードでのゲームモード(周回数設定)をグランプリ以上に設定するとレース中の逆走ができなくなる。
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また逆走モードとは別に、コース選択でスタートボタンを押しながらコースを決定すると左右反転したミラーコースに変化する(こちらはBOTE版でも可能)。逆走モードとの併用もできる。
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ゲームモードはデフォルトのノーマルのまま1周単位で周回数を増やせるようになり、ノーマル時に1クレジット追加で周回数を増やす設定もできるように。
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BOTE版ではリージョン設定が日本の場合はどちらも使えない。PE版ではリージョン設定に関係なく使用可能。
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ゲームモードはノーマルのまま周回数を増やしてもタイヤの摩耗や燃料消費はもちろん発生せず、ピットインは必須でない。
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ゲームモードがノーマルのときに設定できる初期周回数上限は、初級は16周、中級は12周、上級は8周まで。1クレジット追加で増やす周回数は初級は16周、中級は8周、上級は4周まで。
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1クレジットで周回数を増やせる設定時は3つのコースいずれかの周回数がグランプリの周回数(初期設定の5倍)に達するとそこで止まり、即コース選択画面に移行する。
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業界初の16台通信対戦に対応。
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前作の8台から16台に増えたことにより、さらに熱い対戦を楽しむことができる。
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レースゲームにおける最大通信対戦人数はおそらく本作が史上最大級と思われる。
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但し後述の理由により、とあるイベント以外では16台通信を拝むことはできなかったと言われている。
賛否両論点
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BOTE版からPE版への初級コースの大幅な変更。
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前述のとおりコースレイアウトは変わっていないものの、風景はまったく別の代物になっている。
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PE版でMIXコースが増えたことにより、3つのコースを上手く繋げられるように初級コースの所在を変えたため、という設定にはなっているのだが・・・。
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「デイトナUSAらしいストイックな風景になった」という人もいれば、「地味になりゲームらしさが無くなった」という人もいる。
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グランプリモード
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ゲームモード設定をグランプリモード以上(ノーマル以外のすべて)に設定すると、タイヤの摩耗や燃料消費が発生するようになるためにピットインが必須になるが、それがプレイヤー車にしか適用されないため、CPU車はピットに入らず不平等極まりないことになっている。
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一応ピットを出た後の一定時間はCPU車が目に見えて遅くなるという調整はされているものの、それでタイムロスを全て吸収しきれているかというと微妙と言わざるを得ない。
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更にBOTE版ではこれに加えてタイヤ摩耗と燃料消費が可視化されていなかった為、初見ではロスの少ないピットインのタイミングを掴むことが難しかった。これに関してはPE版にて専用HUDが表示されるようになったことで一応の解決を見ている。燃料切れ直前には下に英語テキストが表示されるようにもなった。
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PE版初級コースのみ、実際のNASCARと同様のアクシデントでリタイアした車を処理するためのフルコースコーションが発生し、ペースカーが出動するシステムがある。その間は数周の間オートドライブで操作不可になる。アーケードゲームでフルコースコーションが再現されている作品はとても珍しく、実際にCOM車が煙を上げて止まっている他にレッカー車まで出動してCOM車の撤去に向かっているのがペースカー中は見えるため臨場感はある。
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ただ家庭用のシミュレーションゲームならともかく、プレイ時間に限りがあるアーケードゲームで100円の中の貴重な数周をドライブできずパアにされてしまうという点は問題である。ちなみに、タイムロスを減らすためにこの間にピットインするのが有効的だが、前述の通り他のマシンはピットインがないためやはり理不尽なのには変わりがない。なお、フルコースコーションはPE版での追加要素であり、BOTE版では発生しない。
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本作ではグランプリモードよりも更に長いゲームモード設定として100~500MILES(設定は100マイル単位)というものがある。初級コースは1周1マイルという設定なので、最長の500MILESにした場合、なんと500周(!)というとてつもない周回数を走ることになる。
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100MILES以上の設定についてはイベント用に設けられた設定のようで、この設定を適用させると制限時間がなくなる。つまり、レースを完走しないとゲームが終わらなくなってしまうので、営業稼動している筐体でこの設定にしている台を見かけることはまずないだろう。
問題点
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今作は途中で故障やエンストなどを起こし停車(リタイア)するCOM車が続出するのだが、進行の邪魔になることがある。
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特に1周がかなり短い初級コースでよくこの場面に遭遇する。さすがにコースのど真ん中でいきなり止まることは無く、ちゃんとコース端に寄って停車してはくれるのだが・・・。
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「避けるテクニックも要求されている」と言われればそれまでなのだが、ライン取りが非常に重要な本作では避けきれず激突してしまうこともザラにある。
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工場出荷設定時の制限時間が短いなど、全体的に難易度が高めなのは相変わらず。
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当時のレースゲームの例に漏れずと言ってしまえばそれまでなのだが、COM車のエントリー台数が多くおまけにCOM車のレベルも高い。そのため生半可な実力では完走するのも優勝を狙うのも厳しいといった難点は、前作からそのまま継承されている。
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尚、設定で難易度をイージーに変更したとしても制限時間に余裕が出来るだけであり、COM車の速さはそのままである。
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BOTE版における初代にて好評だったお遊び要素の大幅カット。
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コース上の仕掛けで遊ぶ要素、ネームレジスト画面でのセガの名作ゲームに関わる特殊ネームなどを始め前作にてファンを喜ばせた人気要素が削除され、初代と違って良くも悪くもシンプルな出来栄えと化してしまっている。
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このように初代の地点で完成されていたデイトナシリーズの魅力を削ぎ落としたBOTE版は、前作からの純粋な進化を望んでいたファンの間で不信を買ってしまう結果となり、一時期は「いまいち」「ガッカリゲー」という扱いを受けていたこともあった。
総評
初代『デイトナUSA』から約4年ぶりの続編である本作は、当時の最新基板のマシンスペックを生かしたリアリティ溢れるグラフィックと表現力、さらにアツくなったBGM、そして初心者にも優しい自車種の複数選択制など、あらゆる面で前作から正統進化を遂げた傑作である。
ただ前作が登場した時と違い、ポリゴングラフィックが当たり前になりつつある時代であったのが災いしてか、初代ほどの人気・知名度を獲得するまでには至らなかった。
特に初期バージョンの「BOTE版」に至っては、前述のように初代にて好評だったお遊び要素がかなり削除されたことにより一部ファンからの反発を買ってしまった為に、発売当初は日本国内での出回りが悪く知名度が芳しくない時期もあった。
とはいえグラフィックやBGMなどは正統進化を果たしており、また複数用意された車種やMIXコースの登場は、遊びの幅をより拡げることにつながった。
『デイトナUSA』特有の「アツさ」は初代からしっかりと受け継がれているものであり、依然多くのプレイヤーに親しまれた作品である。
発売から20年以上が経過した現在では稼働店舗も激減し、プレイできる環境は減少の一途を辿っている。
その為偶然見かけたら是非ともプレイして頂きたい。他のレースゲームには無い独特の魅力的な要素の数々が、このゲームには詰まっているのである。
その後の展開
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本作と同じAM2研が開発した『アウトラン2』のXbox版では、隠しコースとしてPE版のMIXコースが登場する。
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コース同士を繋ぐバイパス区間を中心としてアレンジが施された箇所はあるが、再現度は高い。
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サウンドトラックこそ販売されていたものの、ゲームそのものは長らく家庭用機への移植がされず、移植を熱望する声も根強く存在していたが、2023年11月9日に発売された同社のアクションアドベンチャー『龍が如く7外伝 名を消した男』内でのミニゲームとして『SEGA RACING CLASSIC 2』のタイトルで本作が収録。稼働開始から25年越しの初移植が実現した。(参照)
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PE版の移植であり、タイトル画面もPE版の青い炎とチェッカー柄背景に改変タイトルのロゴが表示される形となっている。
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なお、この『SEGA RACING CLASSIC』というタイトルは、ライセンス上の問題で「デイトナ」の名称が使えない事を受けて改名されたもの。海外では『初代』と本作の筐体リプレイスを目的として当時のセガ製アーケード基板「RINGEDGE」による『初代』のHDリメイク版がこのタイトルで発売・稼働していた。その開発目的故か日本では未リリースとなったが、日本国内のゲームセンターで短期間ロケテストが行われていた事があった。
余談
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前述の通り、本作は業界初の16台通信対戦に対応しているのだが、まだ現在のようなオンライン全国対戦が普及していなかった当時ではオペレーター側のコストの関係上、ツインリンクもてぎにて行われたイベント以外では16台通信を拝むことは無く、一般の店舗では多くても8台~10台程度の通信台を見かける程度であった。
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あれから20年の時を経て、10人以上のプレイヤーによる通信対戦は同社の『SEGA World Drivers Championship』にて、オンライン方式によってようやく普及の兆しを見せるようになった。
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通信対戦筐体ではカーナンバーを設定するが、BOTE版の場合、同じカーナンバーのCOM車がそのまま走っている。
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その為BOTE初級コースをカーナンバー7で走行し上位を走行すると電光掲示板にカーナンバー7が2台並ぶ。
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PE版では修正されておりCOM車のカーナンバーをプレイヤーが使う場合、その番号のCOM車は出現しない。
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PE版の追加車種として登場したホーネットクラシックだが、BOTE版にもホーネットのデータが含まれている事は判明していた。
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長年非公開だったBOTE版でホーネットを使用する為のコマンドが有志によってついに公開され、エミュレータの開発が進んでいる事もあり、誰でも長年謎だったBOTE版ホーネットの姿を見ることが出来るようになった。
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因みにロケテスト版は「デイトナUSA2 NASCAR」と言うタイトルだったが、名前的に地味だったのか現在の物になった模様。
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本作稼働から2年後に同社からアーケード向けに『NASCAR ARCADE』というタイトルのレースゲームをリリースしているが、開発は『頭文字D Arcade Stage』シリーズの「セガ・ロッソ」が担当し、システム、挙動等あらゆる点が本シリーズとは別物。本シリーズとの共通点は「ストックカーレースを題材としてる」ぐらいである。
最終更新:2024年02月17日 20:25