サイドワインダー2
【さいどわいんだーつー】
ジャンル
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フライトシューティング
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対応機種
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プレイステーション
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発売元
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アスミック
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開発元
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ペガサス・ジャパン、BIT TOWN
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発売日
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1997年12月18日
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定価
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5,800円(税別)
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廉価版
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PlayStation the Best 1999年4月28日/2,800円(税別)
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判定
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良作
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サイドワインダーシリーズリンク
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概要
サイドワインダーシリーズの2作目。ストーリーは前作の続編に当たる。
基本的なシステムは前作とほぼ同じ。ストーリーに沿ったキャンペーンモードの他、番外編のスペシャルモードと、オリジナルミッションを作成できるエディットモードがある。
ストーリー
200X年、世界平和を脅かす恐るべき陰謀が再び動きはじめていた。
世界制覇の野望を抱いた複数の企業が、その経済力を使い組織を復活させたのである。
事態を憂慮した国連各国はその野望を打ち砕くため、解散されたはずの最強エアフォースを再び結集した。
新生「SIDEWINDER」の諸君!
世界秩序を取り戻すため、すみやかに任務を達成せよ!
※取扱説明書より
特徴
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ゲームモードは3種類。
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キャンペーン
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全18個のミッションが全5章に分けられているメインモード。
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前作同様、残機数が設定されている。
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スペシャル
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キャンペーンの進行具合で増えていく番外編。全17個。
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クリアしても何度も再挑戦可能。このため、カスタムポイント稼ぎができる。
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スペシャルでしか手に入らない機体も存在する。
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コンティニュー回数は無制限。
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隠しコマンドで、最初から全てのミッションを選択可能。
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エディット
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敵や味方を自由に配置して、オリジナルミッションを作成できる。
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マップは全4種類。
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時間帯を朝・昼・夕・夜から選択できる。
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配置できるユニットは航空機と地上兵器のみ。
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最大配置可能ユニット数は8個。
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カスタムシステム
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ミッションをクリアすることで獲得できる専用ポイントを消費して、機体を強化できる。
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各機体の各性能には上限が決まっている。
評価点
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グラフィックが大幅に改善された。
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地表や建物の描写が細かくなった。このため、距離感を掴みやすくなった。
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機体モデリングが実機に近いものになった。
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OPムービーは実写を上手く利用したクオリティの高いものになっており、迫力がある。
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画面が見やすくなった。
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コクピット視点の見辛さがある程度改善された。
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後方視点でも機体情報が表示されるようになった。
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後方視点の機体表示をオフにすれば、実質的にHUD画面となり、視界が非常に広くなる。
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レーダー性能が改善された。
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明確に破壊目標が表示されるため、何を破壊すればいいのかが分かりやすくなった。
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敵機の進行方向が表示されるようになった。
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ミサイルが表示されるようになった。
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ダメージと燃料がゲージで表示されるので、一目で状態を確認できるようになった。
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操作性が改善された。
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ノーマル操作でも機体の傾きで勝手に旋回しなくなった。
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機体挙動がはっきりしており、ふらつきがほとんどない。
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使用可能機体数が大幅に増加した。
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その数27機。これは、当時のフライトゲームとしても多い『エースコンバット2』さえ上回る。
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当時の著名な戦闘機はほぼ全て使えると言ってよい。
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序盤の低性能機でも、カスタムシステムを使えば後半ミッションでも攻略できる。
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数・質共にミッションが強化された。
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キャンペーンとスペシャルの合計は35個。前作の倍以上となった。
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ミッションの多様性が増した。
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数が増えただけあって、様々なマップと状況が用意されている。
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峡谷突破ミッションなどのフライトシューティングらしいミッションもある。
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本作でとりわけ印象的なのが、中盤の山火事消火ミッション。『V』にも採用された。
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エースコンバットシリーズより一足先に空中給油システムが採用された。
問題点
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グラフィックの問題。
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地表の描写が歪んでおり、着陸・着艦時には機体が地面・甲板にめり込んでいるように見える。
(これはPS1の3D描画方法の問題)
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空中給油の演出が適当。近付くだけで燃料が補給されるのみで、ホースの差し込み演出はない。
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敵機をロックオンしても機種が一切分からない。
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ゲームテンポが悪い。
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ミッション開始前と終了後のロード時間が長い。
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機体選択の出撃演出が長い上に飛ばせない。
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ミッション終了時のリプレイとデブリーフィングを飛ばせない。
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キャンペーンに関する問題。
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前作の意味のない残機制を引き継いでいる。
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クリアデータの引き継ぎができない。
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キャンペーンで入手する機体で、入手前のミッションに挑戦できない。
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特に、終盤で入手する機体はキャンペーンで活躍できる機会が少なくなる。
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エディットには制限が多い。
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ユニット最大配置数が8個と少ない。
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使用可能なCPU機が少ない。
総評
前作とは比べ物にならないほどクオリティが向上した完成度の高い作品。
特にボリュームは非常に優れており、機体もミッションも充実している。
革新的なシステムがある訳ではないが、正当進化したおかげで悪目立ちする要素が少ない。
同時期に登場した『エースコンバット2』と比較しても謙遜ないものとなっている。
余談
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登場機体の特徴、多様性に富んだミッション、説明書の一部に使用されている画像など、『エースコンバット2』を意識したような箇所が多い。
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説明書ではF-14とトーネードを同じ機体として使用しているミスがある。
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付録ムービーには、『LSD』と『宇宙機動ヴァンアーク』のPVが収録されている。
最終更新:2024年03月13日 21:24