セガサターンで発見!!たまごっちパーク

【せがさたーんではっけんたまごっちぱーく】

ジャンル 育成シミュレーション
対応機種 セガサターン
発売元 バンダイ
開発元 セガ・エンタープライゼス
エインシャント
発売日 1998年1月29日
定価 7,140円(税込)
判定 なし
ポイント 超テンポ良くプレイ出来るたまごっち
最大8匹の同時育成が可能
育成難易度激ヌル
セガにちなんだオリジナルたまごっち登場
たまごっちシリーズ


概要

セガサターンで唯一発売されたたまごっち。他のハード(ニンテンドウ64、プレイステーション)で発売されたたまごっちは一工夫されていたが、本作は純粋な育成ゲーム。
内容は『ゲームで発見!!たまごっち』のシステムに準じており、初代と新種発見たまごっちの種族が誕生。ただし本作は進化系統が決まっており、系図を示すモードもある。
同時育成や大会などの要素もあるが、本作はGB版の3匹を軽々と越えてなんと最大8キャラの同時育成が出来る。大変だが慣れればパークは非常に賑やかになる。
そのために負担を和らげる施設も増えていくが、これが本作の難易度を下げてしまっている部分もある。
また、何故か本作は専用のパワーメモリが付属しており、それを使用しないとセーブが出来ないという特殊な仕様だった。

評価点

  • とにかくテンポが良い
    • 時間の設定を細かく決めることができ、最速にすると凄まじい早さで時が流れていく。
    • ミニゲームなどたまごっちの操作に関わるモード以外ならシームレスにお世話が出来る点は変わらず。
    • それぞれのミニゲームもさほど時間がかからず終わるため、ストレスがたまらない。
  • 食べ物の種類の豊富さ
    • 本作ではGB版よりも種類が増えており、GB版以上にそれぞれ上昇パラメータも異なる。
  • 軽快なBGM
    • 他のたまごっちゲームとは一線を画するポップなBGM。非常に明るく、プレイヤーの気分を盛り上げてくれる。
    • 特に、進化時(誕生時)のBGMは軽快。
    • 本作には春、梅雨、夏、秋、冬と季節が存在するが、それぞれBGMが異なる凝りようである。梅雨は結構物悲しい。
  • 育成面のシステムの個性
    • 条件はあるものの、パークが広くなればなるほど育てられるたまごっちの数が増えていく。
    • たまごっち達はパークの中を自由気ままに動きまわるが、ボタン一つで各たまごっちの元にカーソルが即スクロールしてくれる。
    • それだけの多くのたまごっちを育てるためのサポート施設として、遊び場、トイレなどが存在する。
      • 特にトイレは、しつけの値が高いたまごっちが勝手にトイレをしてくれるという便利な施設。トイレを流すのは手間がかかるため、ありがたい。
  • セガオリジナルたまごっちの可愛さ
    • セガの往年のキャラや、ソフトそのものをモチーフにしたたまごっちで、どれも可愛く出来ている。
    • 特にアダルトっちのさらに上を行く隠れたまごっちはソニックっち。現在公式で使われている手描きソニックを彷彿とさせるへたれ感のある可愛いたまごっちである。
    • 「からだ」のパラメータを競うハードル飛びや競争があるが、ソニックっちはどれも最速クリアが可能。
  • たまごっち達の動きの可愛さ
    • ハードを据え置きに移したことで、たまごっちのアクションも増加。それぞれのたまごっちごとに個性豊かな動きを見せる。
    • 施設として遊具などが増えていくが、それらで遊んだり、飛び跳ねてみたり、はしゃいでみたりと非常に可愛いモーションが作られている。
    • みみっちなどは、本作では頭が重いのか、妙に傾いた動きになっているが、それがまた個性的で愛嬌がある。

問題点

  • ヌルい
    • GB版と比較すると一つ一つの難易度が低い。
    • 先の施設をたまごっちは勝手に利用するが、ノーリスクでごきげんを維持出来る。
    • トイレの件も、しつけが出来ていない頃は大変だが、大人になってしまえば放置していても問題ない。
      • ハードル走は非常に早く終わるゲームなため、体重調整が楽。重いものを食べてしまってもこれを少しやればすぐに増えてしまった体重を戻せる。
    • しつけコンテストの攻略法が実はあまりしつけに関係がない。
      • このコンテスト、好き嫌いをせずにたまごっちに食べ物を早食いさせる大会なのだが、しつけの値がマックスであることに加え、空腹であることがポイントになっている。そうでないと、途中でたまごっちが満腹になってギブアップしてしまいやすい。
      • 食べさせるものはプレイヤーが選べるのだが、その順番が重要。それぞれのごはんは空腹を満たす値がゲームと同じ値が設定されており、最初から重いものを食べさせると腹が満たされて食べられなくなってしまう。
      • つまり、最初は軽めのものを食べさせ、最後に重いものを食べさせるということさえ意識すれば、後はボタン連打で絶対に勝てる。
      • 大会終了後は、おなかが満タンになる。アダルトっちになった後はおなかは放置し、空腹になったらこの大会に出場することでおなかを一気に満たせてしまう。大会というより食べ放題の店に連れて行っている感覚である。
    • しかしこのゲームの最終目標は図鑑をすべて埋めることなので、繰り返しプレイを配慮しての低難易度調整なのかもしれない。
  • 専用メモリーパックの存在
    • これがないと本作はセーブが出来ないのは先の通りだが、これが消えると大問題。何故かというと ゲーム側から新規セーブデータを作成する方法が用意されておらず、本体付属のセーブ領域をオーバーしているため専用FDD等がなければコピーも行えない ためである。中古対策か?
    • 元々セガのメモリーパックのデータ強度はそこまで高くはなく、データが消えたりデータがバグったなどの理由で自ら初期化消してしまうと、たまごっちのメモリーとしては使えなくなる。
    • このゲームに飽きた後で、普通のメモリーパックとして再利用出来るという意味では良いかもしれないが、価格はこれ込みの値段であることを忘れてはいけない。
    • 一応、セーブデータが消えてしまってもバンダイに問い合わせると、専用パワーメモリーにプリインストールデータを再度書き込んでもらうことが出来た。
      • これはバンダイナムコ化以降の2010年頃でも可能だったが、現在も可能かどうかは不明である。
    • なおデータチェックはタイトル画面のみなので、セーブを読み込ませた状態でメモリーを差し替え、別のメモリーにセーブし新規データを作るという荒技も可能(参考リンク)なようだが、どちらにしろプリインストールデータは必須。
  • やっぱり死亡シーンが怖い
    • 死亡する時は本当に唐突で、不穏なBGMが鳴ったかと思うと、文字に出来ないくらい苦しそうなたまごっちの断末魔が響き、あっさりおばけっちになってしまう。
    • 死亡したたまごっちは、プレイヤーの意思でおはかに移すことになる。お墓参りも出来るが、BGMも相まってかなり悲しい。
    • 愛着のあるたまごっちのおばけをずっとパークに残しておくことも出来るが、ゲーム上のメリットは一切ない。むしろ上限に達していると新しいたまごっちを育てられないので、デメリットしかない。
  • たまごっち同士の交流はない
    • 同じ釜の飯を食う家族同然の仲間なのにもかかわらず、同居しているたまごっち達はほとんど絡まない。
    • せっかくたくさん飼えるのに、この点は寂しさが目立っている感は強い。

総評

悪い作品ではないが、いささか実機やGB展開のたまごっちと比べてしまうとヌルさが目立つ作品。
据え置き機としてはじっくり腰を据えてたまごっち育成が出来るのは本作くらいなので、育成ゲーム好きなプレイヤーは手にとってみても良いかもしれない。
たまごっちのバリエーションの多さに関しては据置機だけあってかなりのものがあり、いろんなたまごっちが育てられるという意味ではファンとしても楽しめる。

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  • SLG
  • たまごっち
  • 1998年

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最終更新:2021年05月16日 08:48