龍が如く5 夢、叶えし者

【りゅうがごとくふぁいぶ ゆめ かなえしもの】

ジャンル アクションアドベンチャー

対応機種 プレイステーション3
プレイステーション4
Xbox One
Windows
メディア BD-ROM 1枚
発売元 セガ
開発元 セガ(龍が如くスタジオ)
発売日 【PS3】2012年12月6日
【PS4】2019年6月20日
【One/Win】2021年1月28日
定価(税別) 【PS3】8,381円
【PS4】4,389円
【One/Win】2,180円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:D(17才以上対象)
判定 賛否両論
ポイント ゲーム設計を一新
シリーズ最大のボリューム
終盤に大きな賛否あり
龍が如くシリーズ



その生き様に 男たちの血が騒ぐ。



概要

龍が如く』シリーズの7作目。 ゲーム設計を一から作り直し、グラフィックの向上、バトル時のエフェクト増加、バトルモーションの刷新、シームレス度の向上を実現した。
舞台も神室町と『2』以来の蒼天堀に加え、福岡の永洲街・札幌の月見野・名古屋の錦栄町を加えた全国5都市を収録している。
主人公も(谷村を除いた)前作より続投の3人に加え、新キャラの品田辰雄とシリーズヒロインの澤村遥が加わり、事実上の5人になった(ただし秋山と遥でセット扱い)。


あらすじ

2010年4月、極道組織「東城会」と「上野誠和会」との抗争に端を発する一連の事件は、
警察上層部による長年の陰謀だったことが暴かれるという意外な結末により終結した。 以来、東城会は六代目堂島大吾の号令の下、組織改革を行い、
宿敵でもある関西最大の組織「近江連合」と五分盃を交わすことで、盤石な体制を取り戻しつつあった。
しかし…

時は流れ2012年12月。七代目近江連合会長、危篤。
近江七代目の死。
それは東城会と近江連合との間の和平が終わり、”東西全面戦争”が始まることを意味していた。
日本の極道社会全体を揺るがす有事に備え、急ぎ組織強化に迫られ東城会は、禁断の決断を下す。
それは北海道、名古屋、福岡に根を張る古豪組織と手を組んで対近江連合のための組織を作るという壮大な絵図だった。
縄張りという壁を越えた命がけの盃交渉だが、堂島大吾は東城会のプライドをかなぐり捨て、一路福岡へ向かった。

だが、すでに仕掛けは動いていた。
全国の極道組織を巻き込んだ一大戦争計画が、ひとりの男の死をきっかけに幕が開かれる。
福岡・札幌・大阪・名古屋・各地に散った男たちは自らの信念、
そして、ひとりの少女の夢のために再び戦いの渦へと飛び込んで行く。

ある者は夢を諦めるため。ある者は夢を実現するため。
そしてある者は夢を再び取り戻すため。
4人の男と、ひとりの少女の夢が交わる瞬間、全国5大都市を舞台に繰り広げられた壮大な事件の裏が明らかになる。


特徴

  • キャラクターのモデリングやモーションが一から作り直されている。
    • 主人公の歩き方一つ取っても、『4』や『OTE』と比べてリアルになっていることが判るだろう。

戦闘システム

  • アクション面では、掴んだ相手を逆側に掴み直したり、壁に張り付け状態にする等全体的にアクションが増加。
  • 特定の条件下で繰り出せる大技「絶技」が追加。ヒートゲージがたまった状態で発動が可能になり、ヒートゲージと引き換えに各キャラ固有の大技が出せる。
    • 桐生は「怒龍の気位」
      • 発動中は無敵になり、荒々しい攻撃で敵をねじ伏せる。
    • 冴島は「猛虎の心得」
      • 敵の手足を掴んで振り回したり、更に道路標識や配電盤を引き剥がして武器にもできる。
    • 秋山は「エアストライク」
      • 敵を空中に打ち上げて、アクロバティックな空中攻撃を叩き込める。
    • 品田は「俺流 流星タックル」
      • 敵をがっちり掴んで走り、押し倒しや投げや地面に叩きつけに派生できる。
      • 品田以外はどれも人間離れしており強すぎて笑える技である。
  • ヒートアクションは各都市限定の「ご当地ヒートアクション」が登場。
    • ヒートアクション発動時に予備動作を行ってからヒートアクションに移行するようになり、戦闘の流れがよりスムーズになった。
    • L2ボタンを押し続けることで、ヒートアクションを発動させないことが可能になった。
    • 特定の条件を満たすことで発動できる大技「クライマックスヒート」が登場した。これの発動に必要なゲージは通常のヒートゲージとは独立しており、必要量はかなり多い。
  • 天啓は過去作からストーリー性が加えられ、サブストーリーのような感じになった。また、戦闘中の天啓も追加された。
    • 遥にも天啓がある。内容は誰もバカゲー要素溢れる物になっている。
  • 通常戦闘であるランダムエンカウントバトルでは、戦闘前の会話文章がテキストからボイスのみに変更され、スムーズに戦闘へ移行するようになった。
    • 敵のリアクションにも携帯で増援を呼び出す(呼び終わるまでに攻撃すると阻止可能)、大技を決めたりすると周りの敵が恐慌して弱体化する(恐慌中の敵は一撃で倒せる)、一定確率で逃走する(全ての敵が逃走すると戦闘終了)といったものが増えた。
  • 武器システムも大きく変更された。
    • 種類ごとに熟練度が設定され、使用してレベルを上げていく事で様々な恩恵を受けられる。
    • 簡単に手に入る鉄パイプ等はすぐに使えるが、業物のような強力な武器は熟練度を上げなければ装備できない。
    • 今作ではどの主人公も武器を制限無く装備でき、敵が落とした武器を自分の懐に入れる事も可能となった*1

アナザードラマ

各主人公がそれぞれ異なる土地で生活を送っていく物語。
ミニゲーム主体のものとなっており、各主人公ごとにそれぞれ違ったミニゲームが用意されている。

  • 桐生一馬「タクシードライバー」
    • 永洲街で「永洲タクシー」の社員をやっているという設定。
    • 法に触れないように安全運転で客を乗せて送迎ミッションを行ったり、「デビルキラー」という走り屋集団とレースバトルを行うことになる。
    • タクシーはボディカラーを変えたり、ステッカーを貼ったり、タクシーの性能を上げたり、とカスタマイズ可能。レースバトル中に流れるBGMも変更できる。
  • 冴島大河「狩猟と殺戮」
    • 北海道の雪山で遭難し、小さな集落に住む奥寺というマタギに助けられたという設定。
    • 山小屋を拠点に狩りができる。雪山では徐々にHPが減少するので、動物を猟銃で仕留め、肉を食べながら移動することになる。
    • 天候により広大な雪山の視界も変化し、極限の環境下で生き抜く本格的なサバイバルアクションとなっている。
  • 澤村遥「アイドルへの道」
    • 関西No.1のアイドルを目指すべく、アイドルレッスンするという設定。
    • 振付師を目指している高校の同級生・アカリとの友情も描いており、ダンスバトルを通してアカリとの友情を育む「ダンスバトルストーリー」とアイドルとしての仕事をこなす「お仕事ミッション」がある。
  • 品田辰雄「一打の代償」
    • かつてプロ野球選手だった頃の未練と向き合うという設定。
    • 過去のコーチも再会し、指導を受けながらスキルやバッティング能力を強化していく。
    • 「バッティングバトル」ができ、様々なミッションをクリアしていく内容となっている。

ダンスバトル

戦闘能力を持たない遥は他の主人公のバトルとは異なり、ダンスの腕前を競うリズムゲームで戦うことになる。

  • ルールは相手の体力をなくして続行不能にさせるか、タイムアップ時のダンススコアが高いほうが勝利となる、というもの。
  • ダンスバトルには「ダンスヒート」があり、遥の体力を回復させたり、ボーナスモードを発動したりするなどの効果がある。遥だけでなく、対戦相手もダンスヒートを使用する。

その他

  • 秋山と遥に面識がある、安住という東城会幹部が示唆されるなど一部キャラや組織の設定がOTEに準じた設定になっている。

評価点

シリーズ最大の圧倒的なボリューム

  • 『4』での反省から、フィールド、サブストーリー、アナザードラマ、本編、ミニゲーム、バトルなど大幅に増加した。
    • 本作はこれまでのナンバリング作品の約2倍以上の開発期間を取っている。その圧倒的なボリュームは国産ゲームの中ではトップクラスと言える。

5つの都市

  • 5大都市は神室町と同等に細部まで作り込まれており、店へのアクセスから店内でできる遊びの要素に至るまでレベルアップしているので、過去作とは比較にならない水準になっている。
    • 日本の各地の繁華街を回れて、ちょっとした旅行気分で遊べるというのも評価が高い。

ミニゲーム

  • シリーズ恒例の本編とは関係ないミニゲームも多数増量し、総計は30種類以上になる。
    • 中には同社発売の格闘ゲーム『バーチャファイター2』や、他社ゲームである『太鼓の達人』といった本格的なものもある。
    • そのほか、各都市のご当地ミニゲームなど用意されている。
    • 使いまわしのミニゲームも多いが、それらはグラフィックが一新されているか、最低何かしら一つは新要素が用意されている。
  • ミニゲームコンプリートの難易度の緩和
    • ルールを知らないとコンプリートが困難な麻雀と将棋にイカサマアイテムが用意された。
    • そのほか、釣りの難易度を緩和するアイテムの追加、ダーツは操作難易度の改善とAIの難易度低下、ビリヤードは特級のクリアの必要がなくなったりと、ほとんどのミニゲームが従来作より楽にクリアできるようになっている。
  • 『3』からお馴染みのカラオケももちろん健在。今回は遥が主人公に加わったこともあり、従来とは逆に桐生の歌に合いの手を入れることすら可能。
    • また、今回はストーリー中にもカラオケやキャバクラを一回ずつ体験する機会があり、しかもその時の主人公は前作でどちらも不可能だった冴島。
      • 前作と打って変わって娑婆に慣れた彼のはっちゃけぶりに爆笑したプレイヤーは多数。

シリーズ特有の寄り道要素

  • 相変わらず色々とおかしいサブストーリー
    • これまた相変わらずバラエティに富んでおり、意外とバランスよくバカと涙とシリアスが混ざり合っている。
    • ムービーこそ減ったが、『4』や『OTE』よりも増えており、15×5の75もある。
  • 師匠
    • 今回もそれぞれの主人公に師匠がついておりどのキャラも個性的でサブストーリー並みの設定を与えられている。
    • 技を覚えるたびに彼らの内情を知るのも楽しみの1つ。

アナザードラマ

  • 秋山以外の各主人公には「アナザードラマ」と呼ばれるもはや他のゲームジャンルに踏み込んだサブゲームが収録。レースに狩りに野球と、実に多彩。
    • また内容も本編と変わらない濃厚なストーリーとキャラクターが用意されている。もちろん強制ではないので、無視して本編を先に進めることもできる。
    • 本編からずれるストーリーを極力避けたことは評価されている。

ストーリー

  • これまで通りのいい意味で濃厚なストーリー。
    • 引き続き『4』の複数主人公制を採用しており、様々な地位や環境の違う主人公が一都市の事件から、日本全国を揺るがす事件へと巻き込まれていくシナリオには引き込まれる。
      また、ラスボスの演出面に関しては歴代最高のボス戦という評価も多い。
    • メインストーリーのボイス量も大幅に増量。フルボイスではないが主要なセリフはほぼボイス付きで、いわゆるカタカタ音は殆ど無くなった。
      • ボイスがあるシーンは身振り手振りや動作を交えた簡易ムービーと呼べるような演出も用意されていたり、上下に黒線が入って映画のような演出によって臨場感が増しているほか、メインストーリーの進行だとわかりやすくなっている。
  • 桐生編、品田編は比較的好評な意見が多い。
    • 桐生は、名前を偽ってタクシー会社に就職し、職員たちとの交流やその中で発生する事件への対処などが楽しめる。あの桐生がカタギのサラリーマンとして働いているだけでもシュールで面白い光景となっている。バトルも熱い展開や演出が多く、ゲームを盛り上げてくれる。
    • 品田は、借金まみれのいわゆる「ダメ人間」的なキャラ付けであり、その点で賛否が分かれる。実際に演じた森川氏もダメ人間認定しており、人気投票でも13位といまいち振るわなかった。
      • だが、堕落したことにはれっきとした理由があり、本シナリオはこの点を追いかけるにつれて、様々な人物とのかかわりや交流から、辛いながらもやりごたえがあるシナリオに仕上がっている。
      • また、桐生、秋山、冴島などどんどん人間離れが加速している主人公たちの中で唯一一般的な価値観を持つ点に共感が持てるという意見もある
  • 出演者も豪華。
    • 本作は5大都市を取り扱う関係上、登場人物、及び声優と俳優の数も豊富。
    • 恒例のゲスト芸能人は俳優の哀川翔氏*2や大東駿介氏、片瀬那奈氏に吹越満氏、奥田瑛二氏らが起用されている。また、意外な配役として料理人の川越達也氏と手相芸人の島田秀平氏が印象的な登場をする。*3
      本職の声優も主人公の1人である品田を演じる森川智之氏を始めとして、東地宏樹氏・安元洋貴氏・朴ロ美氏といった豪華な顔ぶれが並ぶ。

BGM

  • BGMも多数用意されており、それぞれの場面で適切なものが使用されている。
    • 特にイメージソング兼ラスボス曲の「The Battle For The Dream」は評価が高い。
    • また、氷室京介氏率いるGOSPELS OF JUDASがOP曲を担当していることもあり、作中では氷室氏の楽曲が挿入歌として収録されている。

キャバクラのシステム改良

  • オールフルボイスとなり一人称視点に変化して、キャバ嬢の好きなところを見ることができるようになった。
    • またフリーアクションで街で集めた話をしたり、プレゼントしたりできるようになった。

バトルシステム

  • 今回大人数バトルでは雑魚キャラが多く動くようになり、さながら無双シリーズのようなアクションができるようになった。
  • 止めの踏み付け等の細かい動作一つとっても、『3』と『4』ではプロレスのような予備動作の大きい所作が多かったが、悪く言ってしまえば大袈裟でもあった。本作ではそれらをより自然に、かつ喧嘩の荒々しさを演出するものへと変更している。

遥のおねだり

  • エクストラコンテンツで配信されたシリーズおなじみの要素。今回は全国5大都市を股にかけて遥がおねだりをしてくる。
    • とは言うものの、壮大な文言の割に難しい内容はほぼ無く、これまで難関ミニゲームで躓いた人にも無理なくEXランクまで達成できるようになっている。
      • この関係上、PA限定要素だがおねだり中に限り桐生は全ての都市に行けるようになっている*4
    • 本作ではおねだりだけでなく、遥と桐生の会話によるイベントも用意。遥の衝撃発言にたじろぐ桐生が見られる?
  • 従来作では遥が店に近づいてフラグを立てないとおねだりが発生しなかったが、本作から店に入った時点でおねだりが発生するようになった。
    • 失敗してもフラグが消去されず、店を出なくても連続でおねだりに挑むことが可能になった。
  • ちなみに、本作の遥のおねだりとプレミアムアドベンチャーは(ネタバレ注意)『6』冒頭や『5』のエンディングと噛み合わない発言をしているため繋がっておらず、いわゆるパラレルワールドになっている。

サブストーリー

  • シリーズ通して好評のサブストーリーだが今作でも相変わらず好評で、種類もギャグからシリアスまで幅広い。
  • 特筆すべき点として、『4』では投げられっぱなしだった秋山の元恋人絵里のシナリオが今作のサブストーリーで補完された。『4』でやっとけとの声も出たが…。

その他地味な改善点

  • 本作からムービーの一時停止が可能になった。ムービーが長いゲームなので任意で止められるのは嬉しいところ。
    • 本作のみ、一時中断時に○ボタンを押すと確認することなくスキップするので注意。
  • コインロッカーの鍵を取得する際の無意味な選択肢の廃止。
    • そのほか、鍵を取得するまで距離がある場合は自動で近づくようになった。
  • これまでのシリーズでは難易度HARDをクリアしないと出現しなかった最高難易度が、ゲームクリアのみで出現するように緩和された。
  • 別の都市へ移動する際にかかるタクシー料金が本作では特に理由もなく無料になっている。初乗り料金すらいらない。
    • また、集落や埠頭から都市へ戻る際に降り場を指定できるようになった。

賛否両論点

  • 第三部で行うダンスバトル
    • 戦闘能力を持たない遥は通常のバトルはせず、「ダンスバトル」というリズムゲームシステムを採った。
    • これについて「リズムゲームがしたくて『龍が如く』シリーズをプレイしているのではない」という意見もあるが、製作陣もこの意見を見越していたらしく、ダンスバトルは必須ではなく、本編中のリズムゲームも負けてもストーリー自体は進行するようになっている。それでも敗北で進めるのはあまり気持ちのいいものではないが…。
    • お仕事ミッションはボリュームが多くレパートリーも多い反面、握手会やライブは何度もやらされるため、水増し感がある。業界再現とか言わない
      • また、新人という設定上楽曲も少ないため、ダンスバトルやライブも飽きやすい。上記の通りこちらもある程度は中断しても達成扱いできるようにはなっているのが救い。
      • ただし、遥のお仕事ミッションは再挑戦ができない。失敗すると体力と貰える経験値が減少+アイテムがもらえない上、中断するとそもそも経験値すらもらえないため、相応のリスクは伴う。
  • 運勢診断メール
    • セーブデータのロード時や建物から出た際に携帯に運勢診断メールが届くことがあり、その文面によって賭場やカジノといった運が絡むミニゲームで勝ちやすさが変動する。
    • タイミングによっては簡単に一攫千金を狙えるため後述のように金策に苦しむ秋山や品田にとっては貴重な資金源だが、一方で低確率とは言え強制的に表示されるため少々テンポを削ぐという意見も。
    • またなぜか パチンコ・パチスロでは機能しない 模様。
  • キャラクター
    • 今回様々なキャラクターが登場したが一部賛否両論のキャラがいる。
      • また、真島の兄さんこと真島吾朗関連では後付設定として批判される点とそれに対する反論の賛否の衝突が激しい。一応理由を解説することは可能なので、以下にその一部を記載する。
+ ネタバレ注意
  • 真島の兄さんこと真島吾朗
    • 真島の兄さんこと真島吾朗関連の後付け設定および描写に難がある。
    • まず、彼の偽の死亡ニュースが報じられたことが物語の鍵となるのだが、どうやって偽の死亡ニュースを流せたのかは明らかにされていない*5
    • 離婚経験者という設定が追加され、終盤で遥の所属事務所の女性社長・朴美麗がかつての妻であったことが明かされたが、彼女のキャラクター付けが非常に賛否の分かれるものであったため、受け入れられなかった層には猛烈な批判を受けることとなった。
      • 意外性を重視したためか、朴社長の話に出てきた「元夫」の正体が真島であることは最終盤まで伏せられており、そのことが結果的に離婚経験者設定の唐突感を増してしまっているとも言える。また、澤村遥は後に朴と真島の過去を知るが、遥にとっては真島は遥を誘拐した数々の誘拐犯の第1号である。しかし遥は真島に対して恐怖心を抱かない。他にも、『1』では桐生とソープランドに情報収集に行った際に真島のトラック特攻など狂気な振る舞いを受けたはずなのだが…。
    • またあるシーンでは名もなき雑魚に鎖で縛られている。嶋野の狂犬という設定はどこにいった*6、等と非難する声もあった。
      • 真島は、黒幕である上記の近江七代目と真島組事務所で対峙した直後に拘束されたのだが、実はこの黒幕は真島に正面から勝ててもおかしくない程強い点が、上記の非難をする人間からは失念されている。
        具体的には、「現在の近江連合で喧嘩最強として知られ、喧嘩の実力こそが評価基準である渡瀬が、自身の親分として心酔している」「桐生や渡瀬たち4人を殺そうとした際、隣のビルからの銃撃という手段を取ったことについて、大吾から『体調が万全であれば同じビルの屋上に堂々と姿を現して殺しただろう』と評価される(=拳銃を持っているとはいえ、1人で桐生たち4人と渡り合える)」ほどの古強者であり、真島と対面する直前にも「真島組事務所で構成員10名程を叩きのめして事務所を乗っ取り、真島を待ち構えている」という描写が作中で明確に示されている。
        ただし、黒幕は後述のように深刻な死病を、よりにもよって肺に患っており、全盛期の力どうこう以前に全力を発揮できる時間自体があったかすら怪しいため、当人の性格も相まって本作で冴島とは別方向で人外化した真島相手に正面切って勝てたかは多少なりとも疑わしい。
    • なまじ真島がシリーズでトップクラスの人気を誇るが故の問題点と言える。
  • 朴美麗
    • 前述のように、終盤において真島の元妻であったことが明かされた女性。
      しかし、朴社長は「近しい人間には親身に接するが、プロ意識が凄まじく仕事に対しては鬼のように厳しい」というワンマン社長の良い面と悪い面を凝縮したようなキャラクターである*7
      お世辞にも人に好かれやすい女性とは言えず、その死因のひとつに自身のパワハラによる怨恨も含まれることもあり、「真島の兄さんの元妻」としてはどうなのかという批判的な意見が続出した。
      もっと言えば「周りが彼女を必要以上に美化し過ぎているせいで逆に印象が悪化している」という意見もある。実際に彼女の短所を指摘するのは主人公に対しての敵側がほとんどであり、直接親交のあった主人公である遥と秋山はほぼ全面的に彼女の擁護に回っている。
      遥の場合は厳しくありながらも親しく接しているため擁護に回るのは分かるものの、秋山の場合は朴に肩入れしすぎているという意見もある。確かに秋山の試練を乗り越えたため一目置くのは分かるが、それだけで朴社長の夢を引き継ぐとまでいくには説得力に欠ける。
    • また、真島との離婚原因が「かつて既婚事実を事務所にすら隠してアイドル活動をしていたが、プロ意識が行き過ぎて、妊娠した際に真島に相談せず堕胎したから」という彼女が全面的に悪いものとなっている点でも批判が多い。
      • これについても、「これくらい我の強い女なら、極道の妻としては相応しい」「シリーズ初作にて真島は『人の顔色を窺ったりしない、自分の意見をちゃんと持つ正直な女』が好みだと公言しており、むしろ設定通りである」等の意見もあり、この点でも賛否は分かれる。
        また、離婚原因となった身勝手な行動については「事務所に経緯が発覚してアイドル生命を事実上絶たれる」という報いを受けている上、離婚こそしたものの真島への愛情は残っており、危険を承知で真島の作戦に協力している。ただ、そういった真島と朴の関係を掘り下げるエピソードが作中ではあまりに少なく、朴に良い印象がないことが問題である。
    • 名前から察せられるようにネット界では喧喧諤諤が起こり易い韓国籍のキャラクターであるが、『2』から真拳派と呼ばれる多数の韓国マフィアが登場してストーリーに絡んでいたとはいえ、今回の遥のアイドル活動が主軸のシナリオには朴の人格ならまだしも、人種設定が絡む必要はまったく無いと言える。『龍が如く』で頻繁に登場する亜細亜街などの人種の多様性を求めた結果でしかない。
  • ちなみに、『維新!』において彼女が担当している「お登勢」は気風の良い姉御肌なキャラクターが強調されており、概ね好評を得ている。

シナリオ

  • 複数主人公制を活かした5大都市を股に掛ける物語は過去作以上のスケールで内容は濃いが、意外な展開を多用しすぎているが故に粗がかなり多く、一部破綻を起こしている部分もあり、好みが分かれる内容となっている。
    • シリーズ恒例の裏切りや重要な会話時の襲撃はともかく、生きていたはずの人物がいつの間にか死んでいたり、死んだはずの人物が生きていたり、実はあの時○○していた、実はあの時の態度は全て演技だった、といった展開が多い。
      ほとんどの場合、時系列を整理して考察すると整合性が取れていない訳ではないことが分かるのだが、分かり難い描写であることも否めず、プレイヤーからの誤解釈が増えた。
+ ネタバレ注意

桐生編

  • 桐生編の口下手・トラブルメーカー・不器用な部分が目立ち無理やり厄介事を大きくしているようも思えない。
    • 特に渡瀬との初対面の場面はよく言われる。この悪い意味でのお人好しキャラが行き過ぎて『6』での老害キャラへと繋がってしまう。

冴島編

  • 冴島編は脱獄と警察からの逃亡劇という『4』と重なる要素が多過ぎて新鮮味がないという意見がある。
    • 一応、受刑者同士の交流という新しい部分もある。馬場と言うキャラクターに関しては重要な要素であり、職員側も『3』とは違い、厳しくも非道な行為は無い。
      • だが、冴島は人外化が更に進んでおり、冬眠に失敗して凶暴になっている3メートル級の巨大熊を殴って撃退猛スピードで突っ込んで来る自動車を受け止めるなどアクション面では評価されていて、シリアスな笑いには事欠かない。
      • また、今まで『龍が如く』シリーズではムービーでの銃の扱いに不満を持つユーザーがいたが、冴島編での銃の扱いは好感を得ている。
    • 冴島の「18人殺し」が「堂島の龍」と同じくらい有名な逸話となっているという設定には疑問の声もある。
    • 「桐生と冴島個人が同格である」という点に疑問を呈するプレイヤーはほぼ居らず、作品としてその点を強調する為の設定と思われる。取り敢えず分かりやすく「18人殺し」という解釈も可能。
      が、「堂島の龍」とは「一般市民が注目する街中で、百人を優に超える武装海外マフィアと大立ち回りを演じる等してきた、これまでの桐生の全ての武勇伝」に対する畏敬の念を込めた二つ名であり、「18人殺し」とは意味合いが異なる。
      そのため、「プレイヤーが知らない桐生の現役時代及び、プレイヤーも経験した『1』~『4』(+『0』)における全ての活動」と「ラーメン屋襲撃による暗殺(未遂)1件と4での活躍」を同価値ないし同程度と表現しているに等しい。
    • また、既に「『18人殺し』は冤罪であり、冴島は誰も殺害していない」という事実が判明している『5』では、「襲撃事件を起こしたが、肝心な組長を殺し損ねたどころか1人も殺せていなかった」ことになり、逸話としては既に意味を失っているのではないのかという批判がある。
      • しかし東城会が冴島の事件の後、関東最大の組織になったのは事実であり、冴島が組長を仕留め損ねたせいで上野誠和会と五分盃を交わすことにはなってしまったが、それが東城会の基盤を盤石にすることにもなり、その結果最大の組織になり得たのではという擁護意見もある。
        また、冴島が1人で上野誠和会幹部18人を戦闘不能にしたのは確かである。桐生といえども、敵組織の幹部ほとんどを1度に戦闘不能にしたことはなく、伝説と言われてもおかしくはない要素はある*8

遥、秋山編

  • 遥編はエンカウントバトルなどがないなど喧嘩や極道とは無縁の世界観であるため、今までの濃い極道のストーリーを求めていたファンには否定意見が多い。
    • 上記のシナリオやダンスバトルというあまりにも『龍が如く』として異色なストーリーのため、遥で喧嘩がしたかったという意見も出てくることがある。
      • 一応、ミニゲームのIF8において魔法少女という設定で戦うことは可能。ただ、被弾モーションなどが用意されていないといった一部の点で不備がある。
    • 『2』で大阪の「蒼天堀企画」という芸能事務所に遥がスカウトされるというシナリオがあるのだが、大阪でアイドルを目指す遥のストーリーと聞いて、前述の蒼天堀企画と関係があるのかと思ったファンからは肩透かしを食らったとの意見もある。
      また、「蒼天堀企画」に関するシナリオでは遥がスカウトを「興味がない」と一蹴し、遥の将来を考えてスカウトを承諾しようとした桐生に猛反発しているため、「興味がなかったんじゃないのか?」と疑問を抱く意見もあった。
      • しかし、遥の置かれた環境は『2』の時とは大きく異なっており、アサガオの子供たちを支えなければという責任感や経済的に安定していないなどの事情から、興味はなくとも芸能界を選択したと擁護できる。
        それ以前に、10歳の時点で興味がなかったからといってその後何年経っても興味を持つことはないという理由にはならない。
      • そもそもの話、「興味が無い」というセリフは一連の流れを切り抜いて誤解されてる面が大きい。
        『2』の時点でも「蒼天堀企画」の社長と一緒に居た女優を一目で誰か判別出来たばかりか、憧憬の籠った声でその女優について桐生に説明しており、遥も芸能界自体への関心自体はあった。
        芸能スカウトを拒絶し始めたのは「芸能界デビューの為には桐生と別居しなければならない」と説明を受けた後のことで、「(桐生と離れ離れになってまで目指す程の)興味は無い」というのが遥の正確な心境である。
        よって、「桐生が枷になっていた」という朴社長の指摘も完全に的外れではなく、桐生が自発的に身を引いた『5』において遥がアイドルデビューしたことに関しては矛盾は無い。
    • 全体としては不満意見ばかりというわけでもなく、『1』以降常にNPCであった遥を操作できることや、亜門乃亜という女性の隠しボスが登場した点については好評価を受けている。
    • 秋山との接点も『4』の本編では一切無く、プレミアムアドベンチャーのおまけ要素程度で顔合わせしている程度なのだから回想ぐらい入れても良かったのではという意見も。ちなみにOTEでは会話は交わさないものの終盤で出会う。 『5』では桐生不在もあって、遥を守るために今回は秋山が奔走するが、遥にかに道楽を奢る、タクシーで大阪から東京まで同行するなど遥をサポートし続ける。この秋山については、最終局面で遥がテレビ中継で秋山と桐生が奮戦する姿を目撃することで、遥に秋山も桐生と共に戦っていることを知らせている。
  • アイドルのシナリオ
    • そもそも桐生と遥のシナリオは、言ってしまえば『1』から『3』で既に書き切っている。そのため、本作では遥と桐生のシナリオを作るためにもう一度「アイドル」というシナリオを後付けで作ったので、完結している2人の物語にわざわざねじ込んだと言える。
      • ただし、『4』では事情があったとはいえ桐生と遥の出番がほとんどなかった点について批判があり、それを解消するためにネタ切れに苦悩しながら桐生と遥の出番を大きく増やさなければならなかったという事情もある。
    • 朴が指摘する「桐生の元極道という経歴が子供たちの未来に及ぼす影響」だが、これも賛否両論である。
      「この指摘は1のラストを大きく否定する物であり、納得がいかない」というユーザーもいるが、同時に「桐生が本気で子供達の父親になる道を描くなら、元極道という経歴の問題は触れておくべき」と意見は真っ二つに分かれていた。
      • 後の作品において元極道が選挙に出馬する展開があった際にはプレイヤー間でこの議論が再燃するなど、意見は未だに分かれている。

黒幕

  • 近江連合の七代目会長の顔を、主要キャラクターは誰も知らない。特に東城会の幹部だった冴島が知らないのは突っ込まれる。
    • とはいえ、『OTE』の設定を考慮すると、冴島が刑務所に入った段階では近江連合の会長はまだ六代目であることと、この七代目会長は"他者を出し抜くために影で暗躍して露出を避け、目立たぬよう力を蓄え続けた人物"として描かれている。
      --その上、"半年前に末期癌が発覚して以降、今回の事件を引き起こすべく地下に潜っていた"という経緯のキャラクターである。
    • ほとんど表舞台に立つ機会すらなかったため、七代目の子分以外の主要キャラクターは顔を碌に知らなくてもさして不思議はない。
    • 矛盾や無理がある設定とまでは言えないにしろ、今度はどうしてこんな奴が近江七代目になれたのか、病身なのにお前ワープしてるんじゃねえのと言わんばかりの速さで全国を暗躍する機動力に対して突っ込みどころがないわけでもない。
      • ただし、『OTE』は本編と繋がるかどうか意見の分かれるスピンオフであり、近江連合六代目の設定は本編では語られていない。そもそも、和平を結んだのが六代目時代なら六代目が終わる時点で東西全面戦争の危機が起きてもおかしくないはず。

最終章

  • 黒幕を出す手段が雑
    • 具体的には近江連合の渡瀬、勝矢と桐生、冴島が殴り合い、4人の共倒れを狙った黒幕の意図に乗るというものだが、黒幕が出てくるまで殴り合うというのはどこか儀式のように見えて、シリアスな笑いとなっている。戦うフリをして4人が倒れても黒幕がホイホイ出て来そうなものだが、彼らはひたすら本気で殴り合う。
    • しかしこの場面の桐生が言うように「突き詰めれば自分たちは単に喧嘩がしたいだけであり、黒幕を釣るのはそのついでに過ぎない」と考えれば筋は通っている。
      また、桐生たち熱血親父の皆さんが勢いのまま屋上で殴り合うのはシリーズ恒例行事でもあるので、桐生や冴島のような人種限定の典型的な行動パターンとして見れば違和感はさしてないと言える。
      だが、やはり無理矢理闘うバトル漫画的な展開であることは変わらず、黒幕の意図は推測に過ぎないのだが黒幕は来てくれる。
    • 黒幕は目論見通り4人への銃撃に成功。目的である4人の始末目前でありながら撤退してしまう点にも突っ込みが多く入る。
      • ただし、これについては4人中3人については黒幕の目論見通りである。
        桐生は黒幕の後継者に倒させるため、また冴島は誘き出して捕える予定の真島と殺し合わせる余興のため、最初から殺さず適度に負傷させて弱らせる必要があった。
        また、子分であり八代目候補の勝矢には予定通り瀕死の重傷を負わせている。
        ただし、同じく殺した方が良い八代目最有力候補の渡瀬は敢えて見逃しており、この点は矛盾している。作中でも渡瀬に対する未練を仄めかす台詞はあったが、黒澤の冷酷さからしてそれを理由にするのは弱く、憶測の域を出ない。
      • さらに、この黒幕は拳銃に''弾を6発しか用意してない点もご都合主義として批判される。本人も遠距離だと照準が定まらないなど自ら語っており、思慮深い設定とはかなり違和感がある。
        さらに、堂島大吾も登場するが、護衛無しで単独行動をして危機に陥るのは『4』のラスト、撃たれて病院送りになるのは『3』と同じパターンであり、成長していないように見える。 また、黒幕は用意周到かつ猜疑心の塊であるキャラクターなのだが、この後行う遥の暗殺計画を信用できるか怪しい人物に、保険もかけずに1人でやらせるという点も批判される。部下が少ない訳でも無く、かなりの構成員を動員しているのだが、遥狙撃を一人に任せ、戦力のほとんどを桐生達に動員させて迎え討たせて東城会本部は別の一人に乗り込ませると言う極端な部下の配置をしている。自らの護衛は数名付けて居るが、堂島大吾の重傷を再起不能と甘く見て護衛を全て大吾に射殺されるなど、『3』のリチャードソンと同じミスを犯している。
  • 各主人公は遥の夢を叶えるべく動くのだが、遥は最後の最後で「アイドルという "夢" も大事だが、自分にとっては "家族" である桐生と穏やかな時間を過ごすことも大切な "夢" であり、捨てることはできない」と、自分が極道の庇護下で育ったことを桐生の実名も含めて暴露し、社長の夢でもあったライブを途中で投げ出してしまう。
    • 遥は作中で何度も「もう普通の子には戻れない、後戻りはできない」と社長たちに念を押され続け遥もそれを肯定してきたため、この展開を唐突だとする意見も多いが、実際のところ "憧れはあるが、それ以上に家計のためにアイドルをやっている" "自身の養護施設の子供たちとまた暮らしたいと遥自身思っている" "恩義のある社長や周囲の期待に応えるためにアイドルを続けているが、実際は重圧を感じている" という描写が多数ちりばめられており、伏線自体はしっかり張られている。
      • 一例としては、上記の「もう後戻りはできない。本当にやるか?」という、様々な人物の念押しについても、ほとんどは遥が首肯した直後に「本当は君が嫌がっても無理矢理やらせるつもりだった」「遥が首肯するのは分かっていた」といった反応を示す。
        つまりこの問答は遥への心配からというより、遥にアイドルをやらせたかった朴社長の支援者たちが彼女が責任感から後戻りしないことを見越した上で、彼女の覚悟を試している、という意味合いが大きい。
        黒幕とラスボスの関係も含め、本作は全体的に「自分が叶えられなかった "夢" を誰かに託すということの負の側面」に関する描写が多く、上記のようなやり取りが遥にとって重荷になっていることも推察できるようになっている。
  • 上記を含め、総じて本作は
    「自分の後継者に、素質はあるが一切の実績が無い若輩者の後輩堂島大吾を選び、組織に混乱を招く」「極道としての過去の経歴やそこから来る貧しさが、遥や子供たちの将来に影を落とすことに苦悩する」
    といった「桐生一馬という男が自分の人生に決着をつけ、求めた家族(遥)に受け入れられる話としてのみ見れば、作品としての狙いが分かる」という意見も多く見られ、各描写に対する疑問にも、一定の回答は示されている。
    • しかし、批判する層のニーズとは乖離しているが故に認識のずれが生じている上、かなり入れ込んでじっくりプレイしないと見過ごす伏線も多数あり、分かり易いとは言いづらい感も否めない。
  • ラスボスと最終付近の展開
    • 特に最終部の展開とラスボスについてはかなり否寄り。
    • 今回も『4』と同様に各主人公ごとにラスボスが用意されているのだが、その人選についても賛否両論。
+ 共通パート
  • 遥を除く主人公4人が一堂に会し、いよいよ日本ドームに向かおうとしたところでミレニアムタワーが占拠され真島を人質に最上階に立てこもっているという報が入る。
  • ミレニアムタワー前に移動した後は大量の敵が迫りくる中、その場で敵を撃退する桐生・秋山組と地下からそれぞれの目的地を目指す冴島・品田組に分かれることになる。
    • 要約すると主人公たちがようやく集結し、いざ最終決戦の地へ向かおうというところでまた分散するという流れになっている。『4』で様々な境遇、地位の主人公のシナリオが徐々に収束する展開の評価が高かっただけに肩透かしという印象が強い展開である。その『4』との差別化という意味合いもあるのだろうが…。
+ 冴島
  • ミレニアムタワー屋上にて真島と激突する。「人選自体は妥当だがシナリオ運びに無理がある」という意見が多い。
    • 真島は冴島に対応するラスボスを担当しているのだが、その理由は「冴島と殺し合いをしなければ遥を殺す」と脅されたため。真島本人は、その脅しに屈した理由として「(好敵手である)桐生が自分の命よりも大切にしている存在を奪うような真似はできない」と語っているが、「『1』で遥を誘拐した真島に、親友である冴島と殺し合いをしてまで遥を護ろうとする理由としては説得力に欠ける」「真島の朴社長との関係や、朴社長が夢を託した遥に対する想いをもう少し掘り下げて描写した方が良かったのでは」という意見も多い。少なくとも劇中に登場した真島は、朴やについては全く語らない。
    • 加えて真島は弱くなった冴島を東西全面戦争に関わらせないように破門状を冴島に渡したのだが、真島が冴島を一方的に挑発して脚本側が無理やり戦わせているような印象も受けるためこの展開に無茶があるという声がある。
      作中の描写としては、焼肉屋でもむしろ真島が弱音を吐いたりバッティングセンターでも空振りをする等、真島の弱体化を見せる描写が多く、それらを含めて真島は冴島の弱体化を隠す演技を焼肉屋やバッティングセンターで演じていたことになる点。また、プレイアブルの範囲においては、刑務所で反乱を起こした囚人の集団を全滅させた上に、いきなりスノーモービルの操縦をやって追っ手を振り切り、巨大熊と素手で戦える冴島はむしろ人外化している点。これらの点が違和感を覚えるプレイヤーが居た理由である。
      • そもそも冴島と真島の対決は『4』で既にこなしており、新鮮味が薄れてしまっている問題点もある。
    • もっとも、実際のところ設定としては矛盾していない
      • まず、冴島が刑務所に入りを決断したのは「出世に備えて禊を落とすついでに、シャバに出てきてから自分の心身が弛んでいるからムショで鍛え直す」ことが目的だと、冴島自身が語る件がある。
        「冴島の弱体化は真島が終盤になって唐突に言い出したこと」と誤解されがちだが、実際には作中キャラ達の共通認識であり、上記の人外化は網走刑務所で鍛え直した結果という扱いである。
      • また、真島のキャラクター的にむしろ、様々な因縁のある親友の冴島だからこそ本気の殺し合いをしてみたかったというのもあり得なくはない、という意見もある。
  • + 品田
    • 日本ドームにて馬場と激突する。「なぜこいつと戦わないといけないんだ」という意見が多い。
      • 網走から縁が深い冴島や接触があった桐生と違い、品田と馬場は接点がそれまで一切無い。
      • 「黒幕に利用されて翻弄され、辛い現実から逃げ続けた」という共通点から戦う動機は一応あり、品田自身「裏方なりに責任はとれ」「グラウンドを汚されたくない」等その点を言及はしている。また、馬場は遥の射殺を中止して立ち去ろうとしているとはいえ、それはあくまでプレイヤー視点から見た場合の話であり、遥や他の参加者の危険を考えればその場で馬場を止めようとすることは間違いではない。また、黒幕側としては有名な桐生や冴島の動きは熟知しているが、全く無名で日本ドームに詳しい品田の存在は計算外なので、策としては秀逸である。
      • だが、品田の口下手なキャラクター性も災いして危険も鑑みずにただ八つ当たりしているようにも見えてしまう。スコアラーという表現が伝わりにくかったためか、馬場の反応もあまり芳しくない。馬場からすれば突然現れた謎のオッサンに野球絡みの説教をされた上に殴りかかられる流れとなる。
      • 以上のため、「『4』の城戸戦と重なる部分が多いにせよ、馬場は冴島と戦わせるべきだった」「遥のコンサートの関係者である秋山が日本ドームで馬場と戦うべきだった」「馬場と品田を戦わせるにしても事前に因縁を用意しておくべきだった」「神室町でこそないものの "街" に愛着を持つキャラクターであるため、秋山が担当した防衛役をやらせるべきだった」など品田のラスボス戦に関する指摘は特に多い。
    + 秋山
    • ミレニアムタワー前にて金井+その部下と激突する。
      • 秋山のラスボス戦については「街を壊した連中を許しておけない」と理由がはっきりしており、『1』の最終盤の桐生を想起して戦いに臨んでいる点も秋山の経歴からして違和感がなく、相対的に批判が少ない。
      • ただ、金井嘉門が最後の敵となっている点は批判がある。秋山とは大阪以来の因縁こそあるものの、既に中ボスとして何度も倒している相手であり、顔面にタバコを押し付けられる罰を勝矢から受けているシーンがあるなど大物という印象は薄く、ラスボスという格があるかと言われると素直には頷けない。ただし雑魚も多く、多数の雑魚を相手にするには秋山の手数の多さは役に立つ。
    + 桐生
    • 桐生が相手をするラスボスのラストワンの不相応さはよく囁かれる。
      「散々盛り上げておいて、何故最後にこいつを持って来るのか」と首を傾げたくなるような小物がラスボスであり、「○○がラスボスの方が良かった」と、他の人物を挙げる声もちらほら。
      演出や声優の演技*9は好評だがこのラスボスには勿体ない、とも。
      • シナリオライター当人が、第一章の部分まで書き進めていた時点ですら誰をラスボスにするかを全く決めていなかったと明かしている。そのため、人によっては「後になって急遽ラスボスに据えるために設定を変えた」と邪推してしまうような流れになっている*10
      • ここまで邪推されたのは、ラスボスの行動にちゃんとした理由があるのにもかかわらず、ラスボスが姿を現し「なぜだ」と問われた際の第一声が「自分にもよく分かんないんすよ」という呟きであったこと。
        これは「今までの桐生と同様、他人の遺志に翻弄されて、気付けば自分の望みとはかけ離れた場所に流れ着いてしまった」という、ラスボスとこれまでの桐生の人生を被せる意図があることが、当人のその後の心情吐露から窺える。
        しかし、シナリオ上の唐突感の影響もあって、プレイヤーの中に脚本家が何も考えていないかのような印象を受けた者も出てしまった。
      • また、今までのラスボス戦も「直前に肩を撃たれた上に数十人と交戦→特殊部隊の護衛付き黒幕と戦闘→ラスボスと戦う(『1』)」「セレナを出たらすぐに連戦→黒幕戦を挟んでラスボスと2回戦わされる(『2』)」「CIAの特殊部隊員に偽装したテロ組織と交戦→その首領と交戦→ラスボスと戦闘(『3』)」をいずれも休息無しで戦う等、歴代シリーズのラスボス戦も『4』を除くと万全とは言えず、本作のラスボス戦より酷い状態の時もあった。
        だが、今回のラスボス戦は僅差の辛勝ではあったものの、戦闘中のQTEで傷が開いて苦しむシーン等の印象が強く、その分格下感が出ている。
    • ただし、この人物がラスボスに相応しいかは意見が割れるにしても、作中では潔白の人間にしてはおかしな言動や行動が多く、敵であることを示す伏線自体は存在する。
      具体例は固有名詞付のネタバレとなるので下記にて簡単にまとめるが、「作中において伏線自体が存在しない(気付けない程薄い)」というのは、的外れと言えるものである。
    + 重大なネタバレ有。要注意
    • 桐生は東城会本部で相沢聖人と激突する。
    • ラスボスであり一連のクーデターの黒幕の1人である相沢とその相棒の森永に関しては、以下のような伏線がある。
      • クーデターの同志の青山が森永に対して「桐生を欺くために、血糊を用いて胸を三発拳銃で撃った演技」をした際に、相沢は「(血糊を使っているが本当は無傷の)森永を担いで徒歩で病院まで運び、手術後一晩病室に付き添った」と冴島に主張している。しかし、「そこまでは何の違和感もなく、森永が実は無傷だとは想像もしなかった」といった主旨の述懐をしている。
      • 森永は物語の途中で、相沢がクーデターの仲間であることを隠して庇うために「知り過ぎた相沢を自ら口封じのために殺した」と桐生に告げたが、その後別の場所で冴島と出会った相沢は「自分は森永がクーデターの主犯の1人だとは全く気付けなかった。何も知らないし分からない」の一点張り。
        • これ以外にも相沢のおかしな行動は複数あるが、このように「相沢がラスボスに相応しいか」は意見が分かれるところながら、「相沢が敵であり、そのことを演技で隠しているという伏線」自体はかなり分かり易く張っている。
        • ただし、その伏線が張られ黒幕との因縁が語られているのは最終章が主であり、その点で唐突さを感じることと、
          桐生も第1部で「相沢は人の裏をかけるような男ではない」と言っていながら*11、冴島やサイの花屋ですら騙しきる勝矢涙目の演技力を披露したり、上記の通り第1部と最終部で話に統一感がなかったりと、伏線があれど納得がいくかどうかについても賛否両論といえる。

    • 東城会ないし近江連合の直系組長という格を持ち合わせていた歴代の極道のラスボスに比べると、会長護衛の東城会系組員という本作のラスボスの立場はどうにも小物感が拭えない。
      • またビジュアル面でもゴリラのような顔をした大男であり、「若さが目立つもののパワー溢れる会長警護役」としてはともかく、「黒澤の息子であり、黒澤が全てを継がせようとしている男」という印象を抱くのは厳しいものがある。東城会本部の堂島大吾の椅子に座っている姿も正直なところあまり似合っているとは言い難いとの声がある。タイプ的には金井に近い脳筋であり、「自分にも良くわかんないんすよ」と言うセリフはプレイヤー側にはこの男が脳筋キャラであることを強力にイメージさせる。つまり組織の長に立つ器には全く見えない。堂島大吾のリーダーとしての資質を批判するが、かと言って大吾の椅子にふんぞり返って偉そうにしている男の器は、サイの花屋にも当初は受け入れられなかったレベルである。なお、この時点で黒幕の策は破綻しているので仮に桐生を倒しても彼は孤立無援で詰んでいる。
    • しかし、作中での実力自体はポジション相応であり、前作の黒幕兼ラストワン*12と違ってしっかりとラスボスをやっている。シナリオ的にも地下格闘場では決勝まで勝ち抜いた実力はあり、大吾不在とは言え東城会本部を一人で制圧し、東城会直系組長含む警備の組員を多数倒している。
      何より、黒幕の野望など歯牙にもかけず*13己の夢を掴むために最後の最後で立ちはだかったことや、境遇が主人公の桐生や遥のアンチテーゼとして機能しており、「"夢" がテーマである本作のラスボスに相応しい」との意見も意外と強い。
      • 人格等を見れば歴代のラスボスもあまり優れていたとは言い難く、行動理念が理解に苦しむ人物も多かった。
        そういう意味では、今作のラスボスは「力こそ全て」というスタンスが一貫しており、「コネが横行する極道世界への警鐘」「桐生の極道の未練」という主義主張がハッキリしていており、ここの主張については概ねのユーザーも納得できる物である
        「歴代ラスボスよりもむしろ人間が出来ている方」「これまでのラスボスと同じ "桐生に挑む挑戦者" であり、歴代ラスボスと比べて社会的地位はともかく、敵としての格は極端に見劣りするものではない」という、小物扱いすること自体への反論も存在する。
      • ただ、主人公たちとの因縁や権力、カリスマ性といった悪役として突出した要素がなく、アクの強さに欠けているのも事実であり、そのキャラクター性で損をしている感は否めない。
        また、正々堂々と戦おう(ラスボス戦の中断時のメッセージ)という割には、上記の通り同じく冴島も銃撃されているのに無視されているが桐生が腹部に銃撃を追っているというハンデもある点も、強さの説得力を弱めてしまう原因にもなった*14
      • 悪評が多かったためか、実質的な次回作『龍が如く 維新!』でこのラスボスをモデルにしたキャラが登場した際には、矜持の欠片もない小悪党として描かれ、惨めな最期を迎える有様であった。
    • ラスボス戦の最中に流れるBGMはインストール時の音楽が上手く利用されており、演出的にも実に熱いのだが、最後に流れるBGMが遥率いるアイドルユニットの歌うバラード調の曲である点に批判がある。
      • 「極道という過去や子供たちのために金を稼げない実状を憂いて姿を消した桐生を遥が迎え入れる、桐生に向けたメッセージ」というテーマが込められた歌であることや、これをラスボス戦の〆に流す意図自体は理解出来るものの、「アイドル歌手のデビューソング」として違和感を覚えたプレイヤーは少なくない。
    • ラスボスのゲーム面の強さも賛否両論がある。
      • 体力ゲージを本作当時ではメインストーリー最高の9本、しかも終盤では回復を複数回行うタフさを持ちインパクトは抜群。攻撃力も高めで一度被弾すると投げまで食らって大ダメージに陥るほか、アーマーも強い。という要素を持つため、決して弱くはない
      • しかし、攻撃が大ぶりなせいでカウンターに弱いという欠点がある。虎落としが強化されたことと、使用頻度が多いフック2連がカウンターを狙ってくださいと言わんばかりにタイミングがとりやすいのもあって虎落としのカモ、体力だけのサンドバッグと感じられることも。とにかくカウンター有無で難易度が極端に変わる。

    問題点

    ゲーム面

    プレミアムアドベンチャーからのクリアデータ作成が不可能

    • クリア後に新たに遊べるプレミアムアドベンチャー*15では過去作で可能だった「クリアデータの作成」が出来なくなっており、やり込みの妨げとなっている。
      • この関係上、プレミアムアドベンチャー限定アイテムを本編で使うことができない。
      • この点は『維新!』にも引き継がれてしまった。
    • そのため、本編でコンプリートを目指すことになるわけだが、コンプリートを妨げる厄介な仕様が多い
      • 初回プレイでは遥のみコインロッカーの鍵やアイテムを他のキャラと共有出来ない*16
        • そのため、遥編で武器や防具を手に入れても無用の長物となってしまう。
      • 遥でプリンセスリーグ決勝のファイナルラウンドを辞退すると、カラオケでキミハイルカラが解禁されない。
      • 遥は最終部最終章で操作できない、一応その旨は第4章の最後の操作で示唆されるものの、うっかり遥限定要素をコンプリートし損ねると詰み。
      • 最終部最終章では毛布で時間操作が行えるのはシリーズ恒例だが、本作ではそれが1日分しか行えない。
        • そのため、時間限定要素*17も意識して消化しないと取り返しがつかなくなってしまう。
      • レベル上限を拡張する限界突破
        • このイベントをこなす必要があるのは桐生だが、タイミングが悪いと遥の限界突破ができなくなる可能性がある。遥は限界突破をしなくても大して困らないのが救いか。
      • 幸いプレミアムアドベンチャーでは遥も自由に操作できるので、2周目をやらないのであればこれらは特に苦になる事はないだろう。

    金稼ぎのバランスが悪い

    • 今回はアナザードラマやサブストーリーを進めることで得られる報酬がメインとなるのだが、主人公によって差が多い。
      • 桐生、冴島、遥は仕事なので報酬を得やすいが、秋山と品田はアナザードラマやサブストーリーで稼げない。
        特に秋山は、アナザードラマがない上にサブストーリーが金貸しとしてのイベントばかりで儲けられない。主人公達が集まり、アイテムや資金を共有するシーンで秋山が品田をあからさまに金がなさそうなヤツと皮肉るシーンがあるが、状況によっては秋山が所持金が一番少ない場合も有り得る。少なくとも、普通のプレイではマタギをしていた脱獄囚のほうがゲーム中では秋山より資金は多いはずである。
      • キャバクラで500万円の金が必要になる場面もあり*18、一部ミニゲームをする時とかも面倒である。
        • なお、武器のコンプリートを目指す場合はシリーズでも群を抜く1300万円近くの金が必要になる。
      • 運勢診断メールは上述の通りパチンコ・パチスロでは機能しないため、雀荘のある蒼天堀が舞台の秋山以外は最終部まで無用の長物になってしまう。

    エンカウント

    • 町中に人が多すぎる。それに比例してエンカウント率も大幅に増加している。
      • 雑魚敵の移動速度がおかしい、ばらつきもあるため一概には言えないが、速い敵はプレイヤー以上の速度で追いかけてくるので逃げることが難しい。
      • そのうえ、本作では人にぶつかると移動速度が落ちる仕様があるため、人混みの中で思うように移動できず、エンカウントから逃れられないといった場面が多くなった。
        • 本作の新都市(特に福岡)は狭い歩道*19が多く、尚更ストレスが溜まる。
      • 神室町のピンク通りで顕著だが、バトルに勝利しても雑魚敵の配置がリセットされない、あるいは一定距離内は再配置しない配慮は一切ないため、連続エンカウントもザラにある。 また、ビクトリーロード予選系の敵はアイテムや資金を落とさないのでストレスも増える。

    前作からの改悪

    • 操作画面での簡易マップの拡大、消去が不可能になった。
    • 過去作で可能だった「キャバクラのアフターや同伴を利用し、飲食店一店舗分のメニューを一度の食事ですべてオーダーする」という事が不可能に。
      • ドリンクとフードを分けて注文する飲食店(和民など)でドリンクが一度に1種類しか注文出来ない、という面倒な仕様も改善されていない。
    • アイテムボックスで他の主人公のアイテム欄へ直接やり取りすることが不可能に
      • そのため、他の主人公にアイテムを渡したい場合はアイテムボックスに預ける → 主人公交代 → アイテムボックスから引き出す、という面倒な操作を行わなければならない。

    その他

    • 秋山が若干不遇
      • 遥とセット扱いという関係上、出番が若干少な目である。その上、秋山にはスロー演出もラスボス戦前のムービーすらない。
        • アナザードラマは経験値稼ぎも兼ねているが、最終部ではほぼ出番がない*20遥にアナザードラマがあるのに、ラスボスの1人と闘わなければならない秋山にアナザードラマがないため、秋山は自然と経験値稼ぎを強いられる。
      • 秋山もダンスバトルに参加できるが、ダンスヒートの効果を確認することができない。
    • 利用できないスポットが少々ある
      • 遥は未成年という設定上仕方ない面もあるのだが、バーやキャバクラなど入れない場所が多く、せっかくの大阪の街を探索できない。
        • さらには未成年でも行けるようなバッティングセンターにも入れない*21ため、遥編でプレイできるミニゲームが少なくなってしまった。
      • また桐生以外の主人公は神室町でキャバクラを利用できない。
    • 太鼓の達人
      • 何故かどんちゃんのボイスは収録されておらず、アナウンスは操作キャラが代弁する形となる。印象的な「曲を選ぶドン!」や「フルコンボだドン!」が聞けないのは少々寂しい所。

    バトル面

    達也の食事効果

    • タツヤ(CVは上記したシェフの川越達也氏)に飲食店を紹介することで得られる、飲食店での食事による回復で体力が2倍になる能力があまりに有能。
      • 一応、2本目の体力ゲージは回復アイテムによる回復は出来ず、戦闘の時間経過で序々に減っていく仕様ではあるが、よほどのダメージを受けるかかなり長いダンジョン以外ではそうそう2本目のゲージがなくなることはないので、能力を得てからの回復アイテムの存在意義はかなり減った。
        食事に特殊効果が付与されるようになる、体力が増加して自動減少する仕様を見るに、食事の頻度を上げてコンプリートしやすくする意図が見える。それ自体は間違っていないが、もう少しどうにかならなかったのか。

    クライマックスヒート

    • クライマックスヒートが暴発しやすい。
      • 一応L2ボタンを押しっぱなしにすることで発動させないことはできるものの、発動条件の1つは初期から解放されているロックオン+△であり、カウンター技を狙うと間違えて出してしまう場面が少なくない。
        • うっかり雑魚に発動すると演出が長くて鬱陶しく、さらにゲージを溜め直さないといけない。
      • クライマックスヒートは通常のヒートアクションより優先度が高い
        • そのため、ゲージがたまっていると出したい通常ヒートアクションが出せないという問題もある。

    レベル上げ

    • 本作ではキャラクターのレベルは20で、最終章で特定の条件を満たすと限界突破という名目で25まで拡張される。
      • しかし、レベル20になると表示上の経験値は加算されるが、限界突破先のレベルには加算されない。その上、限界突破以降の必要経験値が多いため、経験値を多く稼げるアナザードラマなどを中断する必要性が出てしまう。
      • またこの限界突破、強敵を2体同時に倒す必要がありかなり難易度が高い。特に秋山と品田は苦戦を強いられる。一応対策としては一部の武器は使用中に敵からの攻撃でのけぞらなくなるのでそれを使うという方法はある。
    • 遥のレベル上げが面倒
      • IF8は思い出しバトルが無いため、1周が長いロードバトルを繰り返す必要がある。
      • 他4人の喧嘩バトルと違い1戦が長く、極道養成ギブスもないためとにかく時間がかかる。

    武器の熟練度が調整不足

    • 通常攻撃でしか熟練度が上がらないので、上げていくにはヒートアクションを使わずちまちま攻撃するしかない。
    • 熟練度上げに便利な耐久力が無限の武器も一部の種類にしか存在しない。修理代が安価な武器もあるが要求熟練度が高い物や、簡単には手に入らない物が多い。
    • 特に銃は普通に発砲すると費用がかさんでしまうため上げにくい。ただ、装備して直接殴りつける事で何故か熟練度が上がっていく抜け穴もある。
      • 『OTE』のセーブデータ特典の銀玉鉄砲は熟練度が低くても使用可能であることに加え、弾数は多く修理代は安価なので銃の熟練度上げには便利だが、通常プレイで銀玉鉄砲を入手する手段はないので根本的な解決にはなっていない。
    • 熟練度が足りない武器を戦闘中に拾った場合はそのまま使用可能だが、手持ちに入れる事ができない。

    モーション変化

    • 掴んだ敵を投げる際に壁が近ければ壁に貼り付ける動作に変化させる。階段で△を押せば相手を蹴り落としダウンさせる。
      といったように特定条件下でモーションが変化するようになっているが、これが有利に働くこともあれば邪魔になることもある。
      • 特に巻き込み能力が消えることが大半で隙が大きいので乱戦で出ると困る。

    闘技場

    • 本作の闘技場は最終部でしか挑めないという仕様上かなり難易度が高い。
    • 本作の闘技場は達也の食事効果、装備品、酔い状態が無効化されてしまうためゴリ押しが効かず、プレイスキルが要求される。
      • 特に酔い状態で強化される秋山と品田は強みを1つ奪われる状態になってしまう。
      • ヒートゲージも0固定で開始するため、いきなりヒート状態になれないのも面倒である。
    • 闘技場の選手には厄介なルーチンが多い
      • 特にストレスを溜める攻撃ルーチンが前スウェイ→ショルダータックル→掴みのコンボ。
        • 前スウェイの予兆が短く反応が難しい。反応できれば横スウェイで避けたり、カウンターを狙うことも可能だが、厄介なことにショルダータックルへの派生タイミングはキャラクターごとに、あるいは距離等で微妙にズレがあり安定しない。
        • ショルダータックルはガードブレイクであり、ショルダータックルで被弾するかガードを崩されると間髪をいれずに掴まれてしまう。 投げ自体は連打で抜けられるが*22いちいち連打をさせられるという意味でもあり、掴まれている間はヒートゲージがかなり減らされるため、この連携は実質ヒートゲージを大きく減らされるコンボとして機能してしまう。
        • 桐生と品田は解き投げで反撃できるが、品田は不完全であり反撃できない掴みがある。そしてどちらもできない秋山は(略)
          ただし、ショルダータックルでプレイヤーが怯まなかった場合は投げに派生してこない。そのため、金剛の気位状態の冴島はこのルーチンで悩まされる確率が減る点も強キャラたる一因といえる。
      • 背後を取っても向きを修正するタイミングがストーリーの敵と比べて明らかに速いほか、攻撃を連続で当ててもすぐガードされるため連続攻撃を主力とするキャラ、特に秋山は苦しい。
        • そのため、単発で高火力を出せるカウンターゲーになりがちで、それらが貧弱な秋山と品田はどうしても戦闘が長引いてしまう。
      • 投げに耐性を持つ敵だらけ
        • 投げ自体は通用するが、投げた後に掴むと一定時間投げを強制的に振りほどくというルーチンらしく、掴みに依存する品田は苦戦を強いられる。
    • 全ての種目を制覇するまでが面倒
      • コンプリートを目指すには最終的に4位を目指すことになるのだが、4位に上がるために必要なポイント量が無駄に多く、格上の敵を何度も倒さないと達成できない。
        • 一応、ブレイクアウトSPで格上に簡単に勝利でき、手早く上げることは可能だが、それでも他の種目を制覇した上で40回近く繰り返さないといけない上に、これが出現するのは闘技場を何度かこなした後。
      • なお、コンプリートは4人の主人公全てが行う必要がある。そのため、主人公が上位を独占すると後になるほど4位を目指すことが難しくなる。
        • わざと負けることで順位を下げることで順位上げの手間を緩和することが可能だが、敗北数が表示される闘技場でわざと負けるのはあまり気持ちがいいものではない。
    • 歓声がうるさい
      • 本作では戦闘中に歓声が流れるが、これが他の戦闘ボイスや効果音を上書きするので、人によっては戦闘に支障が出る。同様に実況も流れるがこれもうるさい。
    • 闘技の種目自体も難易度が高いものが用意されているが、中にはキャラクターによってクリアが困難なものもある。
      闘技場はゲームの難易度設定が反映されるため、EX-HARDでクリアできればそれ自体がやりこみと呼べるほどの難易度を誇るものも。
    + (以下種目ごと)

    ツインドラゴンGP

    • タッグを組んで2vs2で戦うのだが、こちらの相棒の耐久力が従来作より弱く、戦闘が長引いた場合は確実に負けるので1vs2で戦う羽目になる。
      • 特に火力不足な品田で起こりやすく、相手によっては難易度が跳ね上がるためある種の運ゲーになってしまう。場合によっては秋山でも起こりうる。

    ハンドレッドデスマッチ

    • 徐々に強くなる雑魚敵を5人同時に相手し、それを20セット=100人撃破するという種目。
      • とにかく長期戦になるので弱キャラほど長引きやすく、消耗しがち。中盤以降は火力で押し切れない程度の耐久値になるので相手の反撃を捌くのにも一苦労。
        • 敵は武器を持っているが、中には銃を持っているので対処を間違えると大きく消耗してしまう。
        • 特にラストが中ボスクラスの敵を5体同時に相手をするので、スライディングでダウンを奪えない品田、浮かせられない秋山はかなりの苦戦を強いられる。
      • 倒した相手が武器を落とすのでこちらを使用することが可能。しかし、武器が落ちる数は何かしら制限があるらしく使いたい武器が肝心な時に使えないという問題も。
        • また、敵が仕込み棒を落とすがこれが行動を著しく妨げるほど判定が大きく、拾って壊すにも隙が大きくて反撃をくらいやすい、耐久値が無駄に多いといった点から処理に悩む。

    リミテッドバーサーク

    • 瀕死の状態で複数の雑魚と中ボスクラスの強敵の連戦を行う、迂闊な被弾は許されない種目。
      • 桐生と品田はヒートを消費して体力を回復できるので体力面は問題ない。本体性能が低い品田もハンドレスデスマッチ程の数の暴力はないので、立ち回りを上手くやればクリアは難しくない。
      • 冴島は闘技場唯一の難関でありゴリ押しすると体力が持たないものの、ダッシュ攻撃や投げを駆使して各個撃破を意識すれば高い攻撃性能で押し切れる。また、瀕死体力が最大体力の割合で決まるので、元から体力値が高いのも有利に働く。
      • 問題は秋山で、最大体力が低いため瀕死体力が低く、他キャラより被弾できる猶予数が少ない。
        • その上、敵配置も終盤では秋山と相性が最悪な浮かない敵が2体同時*23で出現するほか、ラストは峯の赤オーラモーションの敵が暴れて手が付けられない。
          この段階では使えるヒートアクションが連続使用ペナルティで威力が減少することが大半で、敵の耐久値も高いので早期決着も難しい。最悪ハメが使える品田と違って確実に安定する立ち回りが無いのも相まって秋山の闘技場制覇の高い壁となっている。

    キャラクターの性能差

    • ナンバリングタイトルの前作である『龍が如く4』と比べると各キャラ性能の差が大きくなった。
      桐生と冴島については前作より強化されているのだが、それに対して秋山と品田の性能は大きく劣ってしまう。
    + (以下キャラクターごと)

    桐生一馬

    • バウンドホールドにヒートゲージを必要としなくなったどころか、逆にヒートゲージが溜まるようになった
      • そのため、無敵時間を作りやすくなって雑魚を捌きやすくなっただけでなく、上手く使えばボスをハメることすら可能に。
    • 虎落とし*24の大幅強化
      • 「虎落とし・極」の追加
        • このスキルはカウンターの入力有効時間を大きく広める。これによって、タイミングを大して狙わずとも、敵のパンチ連打等に対して適当に△ボタンを押しているだけでも虎落としが決まってしまう。このスキルは敵キャラクターの攻略難度が大幅に下がる要因となった。
    • チャージキックや黄龍の気位や一部有用なヒートアクションが削除されたものの、豊富なヒートアクションや強力な絶技も追加され全体的には大きく強化されたといえる。

    冴島大河

    • 金剛の気位
      • ヒート状態時、刃物だろうと銃撃だろうとあらゆる攻撃で一切怯まなくなるというシリーズ通してもかなりぶっ壊れに近い性能を誇るスキル。
        • これさえ習得していればチャージ攻撃で適当に殴るだけで大半はゴリ押しできてしまう。
        • 一応、冴島はヒート状態に必要なヒートゲージの量が多く、1発ヒートアクションを使えばヒートが途切れてしまう欠点もあるが、黄龍の気位でゲージを自家発電できるほかヒートアクションよりゲージ消費量が少ない強力な絶技の追加もあって大した欠点とはなっていない。
    • 猛虎 龍墜
      • あろうことかカウンター技を習得してしまった。威力も高いほか、ヒットした相手を気絶させるため防御も追撃もこなせる。
      • 金剛の気位との相性は抜群で、相手の攻撃を強引に受けつつカウンターを狙うことすら可能。
        • 欠点として無敵時間が短い?のか成功してもダメージを受けてしまうことがある。が、ノーダメージでも狙うのでなければ安いダメージで済む。
    • そして、それらゴリ押し性能を支える要素として、桐生を大きく上回る圧倒的な体力量を誇る。
      • 戦闘スタイルや、ストーリーの構成上序盤は補給が少ない、アナザードラマでは体力が徐々に減っていくといった消耗しやすい要素はあるものの攻撃性能も高く押し切れるため、闘技場のリミテッドバーサーク以外では死ぬ要素が無いといっていい。
    • 前作の強みはそのままに、強力な新要素が追加された結果こちらも大きく強化されたといえる。

    秋山駿

    • 切り返し手段が弱い
      • 前作で普通に覚えていたリガード*25を覚えないため、防御面で不安が残る。
        • この対策としてガードブレイクから出せるヒートアクションもあるが、受付タイミングがシビアで失敗すると被弾が確定する。
      • その他の対策としてはカウンターキックもあるが、虎落としと同じような技なので受付タイミングが厳しく、しかも攻撃力が悲しいほど低い。
        • しかし、これでも貴重なカウンターなので使わざるを得ない。
      • 体力が全キャラで一番低い。
      • その他、投げ抜けや弾き返しに該当する技もなく、一度守りに入ると反撃が難しい。
    • キャンセルスウェイの弱体化
      • 受付タイミングがシビアになり、出せるタイミングも減っている。意図が不明で、相手に触れられないよう立ち回る必要がある秋山の大きな枷になっている。
        • 受付タイミングは技によるが技によっては連打しても出ないことがあり、切り返しが弱い秋山にとっては大きな悩みの種になっている。
      • スウェイ自体は限界突破スキルで強化できるが、キャンセルタイミングだけは強化不能。
    • 絶技のエアストライクが使い辛い
      • ヒートゲージの消耗も激しく、攻撃力も特別高いわけではないことから、雑魚を一方的にボコる技としてもそれほど有用ではない。
        • 空中では無敵なものの、技後に隙がありここで雑魚に横槍を入れられやすい。また、打ち上げても攻撃が外れて強制着地させられることも。
      • 通じない相手がおり、ボスや闘技場の格上は大抵受け身を取って脱出するか師匠の空中の敵は身動きが取れないとは何だったのか、そもそも打ち上げられない。
        • 受け身を取る相手はヒートアクションのαドライブで強引にダウンさせるのも可能だが、打ちあがらない方はそれすら出来ず、動きのレパートリーが大きく減ってしまう。
      • 始動技である蹴り上げが、範囲が狭い、後隙が大きい、ガード不能だが限界突破スキルで習得が遅いと性能に難がある。
        • ヒート中は一部技が強制的にエアストライク始動技に置き換わってしまうが、よりによって前作で主力だった△△とダッシュ△△△が置き換わってしまい*26、大きく弱体化してしまう。
      • エアストライクに共通することだが、始動と着地と空中から一瞬地上に着地する際にキャンセルスウェイの受付タイミングがあるが非常に短い。ないよりはましだが安定して出すのは非常に難しい。
    • 強みもあり、挑発のゲージ回収力が高く、複数の敵を叩けるヒートアクションが出しやすい他、ダウンした敵は一方的に攻撃できる。
      • エアストライクの始動技は格下の敵をダウンさせ続けることができるため、時間はかかるがこれだけでハメ殺せる。
        その他、△攻撃はダウンした敵に当たりやすい。
      • ヒートアクションのα~γドライブでクライマックスゲージを溜めやすい*27という長所も持つ。
    • 前作と比較すると使い辛さ、弱体化した面が目立つ。
      • 一方で格下の敵には一方的に攻撃できるため、とにかく格下をリンチするのに特化したような性能を持っている。

    品田辰雄

    • 素手の攻撃性能が低い
      • 攻撃力が低く、範囲も狭い。そのため乱戦を捌くのは他3人と比べ困難。
        • ダッシュ攻撃はスライディングで隙が少ないうえにリーチが長く、ダウンを奪える優秀な技だがダウン時間が短いという欠点がある。
    • 掴み・投げ
      • 前述の通りボスクラスの敵は掴みを解かれやすく、掴みを主力とする品田との相性は悪い。闘技場で顕著。
        • ヒートアクション終了後に掴み状態になるパターンがあるが、この状態ではすぐに解かれることが大半なので仕切り直しをさせられることが多い。
      • 肝心の掴み攻撃は敵を巻き込まないため、乱戦での投げ性能も低い。
      • カウンターは直接ダメージを与えるのではなく相手を後ろから掴むだけでダメージを与えられない。そしてこれも解かれるのがオチ。
        • 運が良ければここからヒートアクションに派生できる。しかし、このヒートアクションも終了後掴み継続なので解かれるのが(略)
    • 武器関連
      • 品田は武器が得意という設定があり一部武器が専用モーションになるが、範囲に穴がある(パイプ)、大振りで反撃を受けやすい(刀)といった使い勝手に難があるモーションもあり、一概に優秀とはいい難い面もある。
      • 一方でヒートアクションは優秀なものが揃い、空中回転斬りの極みは4人を素早く、QTE入力なしで攻撃できるなどがある。これらの対象武器は耐久値無限のものがアナザードラマで手に入るため、積極的に使っていけるのも追い風。
        • ただし、闘技場では武器が使えないステージが多いためこの長所が活かせない事が多い。
          設定上は銃以外の武器の使用は認められていて、実際に武器を使えない種目でも槍を使うファイターが本編に参戦しているため、設定上で矛盾が起きている。本作に限った話ではないが、本作ではビクトリーロード予選で明言しているため従来作より目立っている
    • 絶技が反撃を受けやすい
      • 品田は絶技がボスクラスには壁際で使わないと反撃されダメージを受けてしまう。場合によっては壁にぶつける前に反撃を受けることも。
      • また、絶技も△連打で暴発するので迂闊に連打すると反撃が確定してしまう。
      • 使い勝手自体は悪くなく、掴む相手を選べば品田の苦手な乱戦で雑魚を散らせたり運べるのは便利。
    • □△○をダウンした敵にタイミングよく当てれば、桐生のフィニッシュホールドのようにハメることが可能という強みがある。
      • しかし、攻撃力が低いため体力を削るのに時間がかかるほか、桐生と違いタイミングがシビアで、ごく一部の相手には入らないという不完全さがある。
      • また、桐生と違い無敵時間が短いため乱戦で使うと被弾して中断させられることも。
    • (カウンター以外の)防御面は充実しており、体力回復技もリガードもある。
    • 全体的に新規キャラながら使い辛さが目立つ。

    澤村遥

    • ダンスバトルでは敵の体力を減少させるダンスヒートが凶悪
      • 最大体力が少ない相手なら速攻で勝負を着ける事ができてしまう。エンカウント方式では無い為事前にヒートゲージも貯めやすく、この戦法も使いやすい。
        • 凶悪だが、これはリズムゲーが苦手な人のための救済措置とも言える。ただし、裏ボスなどの強敵だと体力削りを狙うだけではこちらが不利になるため、他のヒートを使う余地はある。

    ストーリー

    ムービー中にQTEがある

    • 多くのゲームで賛否の出るQTEであるが、『龍が如く』シリーズでは演出面でQTEの発生が予測しやすいため心の準備がしやすく、演出の良さもあり概ね受け入れられていた。
      • しかし品田編ではムービー中にほぼ不意打ちのような形でQTEが発動するためゲームオーバーになったプレイヤーもおり、それについては批判されることがある。

    サブストーリー

    • 秋山のサブストーリーで一部すっきりいかない展開がある。
      • 遥の同級生がいじめられていて、それを秋山が助けるのだが、秋山が肝心のいじめっ子に対して「女は殴る趣味は無い」と言って放置してしまう。そのいじめっ子の彼氏が登場してバトルになるのだが無理やり殴られ役の男が出てきたようでどうも気分が晴れない。
      • 「1」でも桐生が美人局に合うが肝心の美女には何もしないで放置したが、美人局の女はあくまでも下っぱで、今回のいじめは同級生の女子が主犯である。
      • 確かにこれらは龍が如くシリーズにおいてお約束の展開*28だったとは言え、せっかく女性主人公として遥が出たのだから彼女がビンタ一つぐらい食らわせても良かったのではないかとの声もある。

    冴島編第三章

    • この章に起こる出来事、出会う人物は冴島の破門、札幌の真島殺しといったメインストーリーの事件と一切の関わりが無い。実質アナザードラマを1章丸々やらされるだけの章になっている。
      • おまけに狩猟と殺戮に関するチュートリアル自体が長く、メインストーリーを手早く進めたい人には面倒極まりない。

    最終部のラストバトル

    • とにかく長い。従来作と比較しても戦闘数、ムービー、及びボイス付き台詞が多く、それをセーブなしでやらされるのが不親切といえる。

    上下黒帯付き演出

    • ボイスがついたり身振り手振りをするようになったからか、従来作のカタカタテキストと比較してR1+○でスキップしてもテンポよく飛ばせなくなった。
      • 特に目的地まで歩きつつ会話するシーンでは一切スキップができない。『4』でも同様の問題はあったが技術的に難しいのだろうか。
      • また、一時停止は可能だがムービーと違い一括で飛ばすことはできない。

    品田編

    • 品田編の名古屋組の描写不足が多い
      + 軽くネタバレ
      • 品田編に出てくる名古屋組関連は後付け感が非常に強いという意見が挙がる。例えば、「実体のない極道組織に、東城会や近江連合が気付かないまま放置していたことはあり得ない」といったものがある。
      • 少々分かり難い物語構成であるのも原因だが、実際にはこの意見は間違っている。
        • 詳しく解説すると、黒幕率いる近江連合直系黒羽組が、「東城会は無論、身内の近江連合の組すら寄せ付けず、名古屋でのシノギを独占したい」と考えて生まれた組織が名古屋組である。
          その内訳は、「完全な民間人を装わせた黒羽組の代理人」と、代理人が名古屋からの極道排除を建前に集めた「自分たちが "名古屋組" を装って他の極道組織を牽制するための自警団だと思い込んでいる監視役の地元住民」に加え、「名古屋組や名古屋の勢力図の実態を探りに来た余所者や離反者を密かに抹殺する黒羽組の息のかかった人間」の3種類に分類される。
          作中で名古屋組の実態を探る品田の目の前で次々に人が"事故死"したように、名古屋組を探る人間が居ても黒幕たちによって速やかに抹殺され、自警団として活動する地元住民も名古屋組への深入りが禁忌であることを察して口を閉ざすという状況が出来上がっていた。
          そんな中で本作にて名古屋組の実情を探っていた品田は、身体能力の高さに加えて地元住民との仲の良さから監視役の住民たちが品田を口封じするのを躊躇させ、名古屋組全体の動きが鈍ったおかげでその実態を突き止めることができた…というわけである。
      • 状況を整理すると、シナリオや設定面で左程の矛盾がないことが見て取れる。
        後付感の原因は、横道に逸れるのも醍醐味の本作の形式の影響で、「次々と明かされる予想外の新事実」というストーリー展開をしたことにあると考えられる。
        • 問題はこの一連の展開を仕掛けた近江連合直系黒羽組が全くと言っていいほど出番が無く、爽快感にも欠ける点である。黒羽組の名のある幹部もおらず、戦力も球場で品田に襲い掛かった連中のみ。
      • 品田編の黒幕である冨士田監督が最終章前に死亡している。
        • 冨士田監督は品田が秘密に近づいたことを知り、名古屋組による口封じを命令するも失敗に終わる。
          その後、覚悟を決めた冨士田監督は事件の全容を書いた告発文を公表しようとしたが、一連の事件の黒幕である黒澤によって殺害されてしまう。
          • 品田のエピローグに近いラストシーンのやり取りやその直前の独白は、寂寥感の演出を含めて評価する意見も多い反面、「品田の過去に纏わる因縁については最終章前に解決してしまっており、話の流れが途切れている」という意見も多い。

    エンディング

    • エンディングそのものの賛否はここでは扱わない。
    • 前作まではいずれもしっかり結末を描いていたのに対して本作のラストはシリーズ異例の(現時点で唯一でもある)考えオチである。
      • 過去作では毎回スタッフロールの後に後日談を描いたムービーがあったが、本作の場合はラストバトル直後をほんの少し描くだけの上にブツ切りで終わってしまっている。更には他の登場人物たちのエピローグも一切描かれない。
        + 軽くネタバレ
      • ラスボスとの決戦を終えた桐生は、皆がいる場所へ帰ろうと必死で歩を進める。しかし、銃撃を受けた上最終決戦で満身創痍、さらには上半身裸で雪道を歩いていた為か、ついに倒れてしまう。
        • そこへ、ライブを放り出して駆け付けた遥と再会した桐生は、ついに気を失ってしまう…というラスト。
        • なお、ここで遥の足跡が無い(桐生はきちんと足跡がある)ため、桐生が夢を見ている(≒桐生が死亡している)という説まで出ていた。
          • さらに、『0』エンドロールにてこの直後の桐生が消息不明と明記されていた点も、この説を後押ししていた。結果的に『6』で杞憂に終わったが。
    • 一応、「各キャラのその後の生活は、予想出来る程度には示唆されている」「後日談は蛇足になる」「余韻があってあれはあれで良い」といった意見がある。
      • しかし従来のようなクリア後のカタルシスを求めるプレイヤーは多く、この結末に対しての答えが約4年近く放置されていた上、『6』でも回収されたのはメインキャラの一部のみで放置されたものもあり、褒められる点はないだろう。

    総評

    過去作より全体的に遊べる要素が多く追加、遊び易さが改善され、やりこみ度も大幅に向上。ゲーム性は確実に向上しており、単純に楽しむ分には十分良作に相当する。
    「巷で言われるよりはシナリオの整合性等は取れている」という意見や、主題とするものや演出の意図への理解を示す向きもあり、本作を高く評価するプレイヤーは居る。
    しかし、シナリオの全体的な練りこみ不足による粗の多さ、報われない結末は国産ゲームとしてどうなのか、という批判も未だ多い。
    理解するにしても、「読み解いて深く理解しよう」というプレイヤー側の立ち入った努力と前向きな解釈が必要であるため、上記の賛否両論点を見れば分かるように、それを積極的に行って物語を好意的に解釈した肯定派と、そこまでは出来ない、したくない、したとしても好意的には解釈できないという否定派に分かれて賛否両論の渦を巻き起こしてしまった。
    また、豪胆なキャラクターによる、所謂雰囲気ゲーとしての押しは歴代シリーズより弱く、その点でも歴代シリーズのファンから否定意見が増えた作品となったきらいがある。
    よってシリーズ最大のボリュームを誇る本作は、シナリオの一点によってシリーズ最大の賛否両論作となった。


    余談

    • 2016年12月8日に次回作『龍が如く6 命の詩。』が発売。
      • しかしその内容は本作以上にファンの納得のいかない物だったため、今作以上に反感を買ってしまう事となった。詳しくは当該作品の頁へ。
    • 過去作である『3』『4』に続いてこちらも2019年6月20日にPS4、2021年1月28日にOne/Win(Steam)でリマスター版が発売された。
      • こちらは一部イベントで得られる経験値が向上しておりレベル上げはしやすくなっているが、反面ハードの高性能化に伴って一部の多人数戦で敵が増加、ボスの挙動がややスピードアップしているという難点もある。
      • One/Win版は過去作同様に海外版『Yakuza 5 Remastered』としての配信であり、無論、字幕・音声・UIは日本語に対応している。
    • 海外版(『Yakuza 5』)はかなり遅れた2015年12月8日にダウンロード版のみの発売となった。
      • 過去作でのローカライズは台詞回しこそ日本版ほぼそのままだが海外のユーザーに伝わらなさそうな要素は大幅に改変していた*29。本作からのローカライズは日本文化を残しつつ、より英語らしい台詞回しに翻訳されている。
    • 後にサービスが開始した『龍が如く ONLINE』でも他の主人公より若干遅れたのだが品田が実装され、これでシリーズ主人公全員が揃った。彼は郷田龍司が主人公のストーリー第二部の黄龍放浪記で登場し、風俗ルポライターになる前の若かりし日の姿が明らかとなる。当然、龍司とは初対面になる。
      • しかし本編作品の『7』とはパラレルワールドとなっている。
    • 品田はシリーズにおいて扱いが悪く、『維新』ではバトルダンジョンの隊士カードのみの登場に留まり、他の主人公が再登場する中で『6』以降のシリーズ作品でも登場していない。ラスボスともども本作への批判の責任を取らせてるというわけではないだろうが…。
    + タグ編集
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    • 龍が如く

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    最終更新:2024年04月11日 15:59

    *1 例外として品田は元野球選手でありバットは人を殴る物ではないという強い信念により装備出来ない。なぜか釘バットはOK。

    *2 ちなみに哀川氏は過去に劇場版龍が如くへ出演している。

    *3 ちなみに島田氏のイベントは後の『6』の伏線にもなっている。

    *4 各都市に対応した主人公専用のミニゲームなどは受けられないようになっている。

    *5 ただ、『2』の寺田や『4』の宗像等、死亡偽装の手段についての情報が明示されないのは今作に限ったことではない。

    *6 縄ではなく鎖でなければ縛れなかった辺りは流石狂犬、とも解釈できるが。

    *7 作中、「アイドルの指導を担当したトレーナーの "時間的な問題を考えると、歌かダンスかどちらかに重点を絞るべき" という意見に耳を貸さず、どちらも完璧にすることを求めた上、口論となったそのトレーナーを違約金も払わずに契約解除(しかも「お前の代わりなど、いくらでもいる」と罵倒した上に、火の付いたタバコを顔に投げ付けている)」という、どう考えてもパワハラとしか思えない行動に出ている。もっとも、そのトラブルに対する相手側の態度と、対応にもかなり問題があったため「社長の行動を擁護することは全くできないが、かといって相手側に同情できるかと言われるとそうでもない」という意見も多い。実際、作中でも朴社長と親交があった秋山は、自分から融資を受けようとした彼女に「これを最後にアイドルの育成から手を引くこと」という非情な条件を突きつけた一方で、件のトレーナーの言動に憤りを隠せず、事実上見殺しにしている。

    *8 実際には、前作黒幕の策略故か、武装しているのは19人中葛城1人だったため、さしたる難事ではない。だが、世間一般にはそうした詳細な状況までは明かされていない。

    *9 久しぶりに本職の声優が担当している。

    *10 「前作にしても以下のような事例がある。没入するシナリオを生むために! 『龍が如く』シナリオを手掛ける横山さんに迫る」2ページ目より 2010年4月15日、電撃オンライン著

    *11 もっとも、桐生はかつての寺田のように「本質は悪辣ではない人間が様々な事情から心を歪ませ悪事に手を染めている」というパターンに鈍感すぎて度々罠にはまるなど、(結果的には相手の本質を正確に見抜いているとはいえ)人を見る目はあまり良いとは言えないが。

    *12 黒幕ではあるが戦闘力は皆無なので、護衛との戦いがメインであった。

    *13 その内容は「文字通り日本の極道の頂点に立ち、その座と権力をそっくりラスボスに継がせる」というものだが、そんな黒幕の妄執に昔から振り回されていた当のラスボス本人は彼の野望や真意を著しく軽視しており、極道界において自分がどこまで通用するかを何よりも重視している。

    *14 ただしラスボスも東城会に単身カチコミをかけて東城会を占領しているため万全ではないことと、桐生の傷口には一切攻撃を仕掛けていないという点は評価すべきではある。

    *15 シナリオに関係なくサブストーリーやアナザードラマ、ミニゲームなどを自由に遊べるモード。

    *16 一応、3部で秋山と遥が任意で操作交代出来る時になら、遥で拾ったコインロッカーの鍵を秋山で使用可能ではある。

    *17 一部の飲食店と釣りが該当する。

    *18 見せるだけでいいので減ることはない。

    *19 実際の都市よりは広く設計されているものの、それでも狭く感じるほど歩く人が多すぎる。

    *20 シナリオクリアのためにレベルアップの必要がない。

    *21 おそらくグラビア要素が駄目だと思われる。

    *22 一部の敵は掴まれた時点で強制的に投げられる。上位陣には少ないのが幸い。

    *23 1体は浮かせられる雑魚敵になっている

    *24 敵の攻撃に合わせてロックオン+△で発動する扱いづらいが高威力のカウンター技。

    *25 ガードを崩された際に再びガードボタンを押しなおすことでガード状態に戻れる。

    *26 あまり使う機会はないだろうが、これらの技は本作でも使い勝手がいい。

    *27 この連携は3つのヒートアクションを連続して発動するので、クライマックスゲージが3/10溜まる。

    *28 本シリーズでは『2』の狭山や『4』のナイールと言ったごく一部の例外を除けば女性キャラは戦わないので、どんなに悪どい女が出て来たとしても殴られ役の男を代わりに倒すだけで終わってしまう事が大半である。

    *29 例を挙げると、風間がフウマに名前改変されていたり、ニューセレナのママにマリコという名前が付けられていたりなど。