シークレットゲーム CODE:Revise

【しーくれっとげーむこーどりばいす】

ジャンル サスペンスアドベンチャー
対応機種 Windows XP/Vista/7
発売・開発元 FLAT
発売日 2011年3月25日
定価 8,800円(税別)
レーティング アダルトゲーム
配信 DMM:2011年9月26日/6,995円
判定 なし
ポイント フルプライスに見合わないボリューム
内容自体は他作品に劣らない
設定の秀逸さは健在
FLAT作品


概要

シークレットゲーム -KILLER QUEEN-』での、密室空間におけるデスゲームとしてかなりの高評価を得ることに成功したFLAT。
今作はその好評だった前作の世界観を活かし、新しい空間におけるデスゲームを目指して制作、販売された作品である。


あらすじ

周囲を小高い山々に囲まれ外界から隔絶された廃村――阿尾嵯(あおさ)村。

建物は朽ち果て、無人の廃墟となったその場所に集められた14人の若者。

首には爆弾が仕掛けられた首輪、手には1台のPDA。彼らは否応なしに、“ゲーム” へと巻き込まれてゆく――

“ゲーム”のルールは、それぞれの参加者に与えられた特定の条件を達成すること。

条件をクリアするためにはあらゆる行為が正当化され、参加者同士が殺し合うことすら許容される。

条件を満たせなければ、首輪が爆発し命を落とす。

生き残るために仲間を作るか。 裏切りを恐れ孤独を貫くか。 それとも……

PDAに搭載された特殊機能と、フィールド内に設置された各種の銃火器を駆使し、生き残りを賭けた過酷なデスゲームが始まる。

世界から見放された廃墟の村で繰り広げられる、14人の少年少女が辿った最後の記録。

信頼と裏切り、嘘と真実が渦巻くこの舞台で、果たして彼らは何を得、何を失うのだろうか。

ここにまた、新たなる “ゲーム” の幕が切って落とされた。

(公式サイトより)


キャラクター

※プレイヤーナンバーは公表されているもののみ。クリア条件は「ファースト」のもの。
なお、今作はジョーカーも含め14人によりゲームが行われる。

+ 長いので収納
  • 藤田 修平
    プレイヤーナンバー:4
    クリア条件:ナンバーが素数のプレイヤー全員のクリア条件を満たす
    PDA特殊機能:半径10m以内にあるPDAの特殊機能を無効化する
    本作の主人公。
    幼い頃に両親と死別し孤児となった不遇な生い立ちから、達観した物事の見方をすることが多いが、内には強い闘争心と情熱を秘めている。
    吹石琴美とは同じ学園に通う知り合いで、幼い頃からの親友でもある。
    ゲームのクリアには複数のプレイヤーとの協力が必須であり、難易度の高い条件を強いられている。
  • 吹石 琴美
    プレイヤーナンバー:?
    クリア条件:???
    PDA特殊機能:???
    心優しく、自分の感情に真っ直ぐな少女。
    非日常的な“ゲーム”の状況に当初は困惑を隠しきれない様子だったが、プレイヤー同士団結し平和的な解決を目指そうといち早く行動する。
    積極的にリーダーシップを発揮するタイプではないが、苦しい状況の時ほど明るく振舞うことの出来る強い心を持っている。
    幼なじみの藤田修平には好意以上の感情を寄せているが、男女の関係ではない。
    良心的でしっかり者のイメージが強いが、修平に他の女性が近づくと露骨に頬を膨らませる年齢相応な可愛らしい一面も覗かせる。
  • 藤堂 悠奈
    プレイヤーナンバー:J
    クリア条件:最終日までの生存
    PDA特殊機能:半径1m以内にあるPDAを使用不能にする
    銃火器の扱いに長け、高いサバイバル能力とフィジカルを持つ赤髪の少女。
    “ゲーム”の事情に詳しいらしく、その主催者たちに強い憎しみを持っている。
    ゲーム序盤から積極的に他プレイヤーへの接触を試み、無益な争いを避けさせプレイヤー全員の生存を目指し行動する。
    普段は理性的だが、簡単に敵の挑発に乗るなど、激情型でかなり気が短い。
    自分の赤い髪にコンプレックスとも愛着とも言えぬ微妙な感情を持っている。
  • 荻原 結衣
    プレイヤーナンバー:?
    クリア条件:???
    PDA特殊機能:???
    栗色のロングヘアーが特徴の大人しい少女。
    実直で他人の言動に流されやすいため、悪意を持った人間に簡単に騙されてしまう可哀そうな性格。
    仲間との協調性はあるが、それは自立心の無さの裏返しとも言える。
    ゲーム開始時にPDAを誤って壊してしまったため、プレイヤーナンバー、クリア条件、PDA特殊機能は不明。
  • 伊藤 大祐
    プレイヤーナンバー:10
    クリア条件:10人以上のプレイヤーとの遭遇
    PDA特殊機能:半径1m以内にいるプレイヤーが死亡した時、本人を除く半径5m以内にいるプレイヤーの首輪を爆発させる
    社交性に長け、初対面の相手にも気軽に話しかける気さくな青年。
    自分の置かれた状況を理解していないのか、緊張感に欠ける発言が多い。
    爆弾の仕込まれた首輪を強引に外そうとするなど、後先を考えない行動をとることも。
  • 阿刀田 初音
    プレイヤーナンバー:Q
    クリア条件:プレイヤー全員の生存
    PDA特殊機能:半径20m以内に他のPDAが接近すると警告をする
    誰にでも無邪気な笑顔を振りまく愛嬌のあるキャラクター。
    「なのです」 口調と特徴的な帽子が幼さを強調させている。
    芸能界で活躍する現役のアイドルで、かつてはテレビドラマに出演したこともあるらしい。
    しかし近年は人気が下火らしく、不本意な仕事を無理強いされるのだと苦笑を浮かべる。
  • 三ツ林 司
    プレイヤーナンバー:?
    クリア条件:???
    PDA特殊機能:???
    常に飄々とした態度と、冷やかな微笑を浮かべる少年。
    容姿端麗なため異性からの人気は高いが、他人からの好意を素直に受け入れられない捻くれた性格の持ち主。
    ゲームクリアを目指して序盤から果敢に行動する数少ないプレイヤーのひとり。
    強制的に“ゲーム”に参加させられた境遇とは裏腹に、状況を楽しんでいるかのような節がある。
  • 蒔岡 玲
    プレイヤーナンバー:?
    クリア条件:???
    PDA特殊機能:???
    黒髪長髪、日本人形のような容姿の少女。
    由緒正しき武道の家系に生まれ、剣術の心得がある。
    そんな生い立ちゆえか、刀に対して執拗な愛着を持つようになり、参加者に用意された数々の武器の中から迷わず日本刀を選択した。
    生真面目で礼儀正しい言動の中に、確固たる意志の強さを匂わせる。
  • 上野 まり子 プレイヤーナンバー:A クリア条件:特定のパートナーと3時間以上離れずに行動する PDA特殊機能:??? 生真面目で頑固、古典的な委員長タイプ。 “ゲーム”への参加を断固拒否し、主催者を見つけ出しその罪を暴こうとする。 強い正義感の持ち主だが、我を通そうとしてから回る場面も多い。 危険な特殊能力を有しているため他のプレイヤーとの共闘が困難だが、クリア条件を満たすためには長時間行動を共にするパートナーが必須となる。
  • 真島 章則
    プレイヤーナンバー:?
    クリア条件:???
    PDA特殊機能:???
    クールで無愛想な、長身長髪の青年。
    格闘技に精通し、参加者の中でも屈指の近接戦能力を誇る。
    得体の知れない“ゲーム”に参加するつもりは無く、どうにかして廃村からの脱出を図ろうとする。
    積極的に他のプレイヤーと争うつもりはないが、降りかかる火の粉を払うことに躊躇はない。
  • 黒河 正規
    プレイヤーナンバー:?
    クリア条件:???
    PDA特殊機能:???
    粗野で排他的な性格の金髪巨漢の男。
    なにかにつけて横暴な振る舞いをし、物事を暴力で解決しようとする利己的な性格の持ち主。
    非合法な薬物の密売組織に関わっていたダーティーな過去を持つ。
    真島章則との間には少なからず因縁があり、彼を執拗につけ狙っている。
  • 細谷 はるな
    プレイヤーナンバー:?
    クリア条件:???
    PDA特殊機能:???
    必要最低限の言葉しか発しない無口な少女。
    他人との馴れ合いを嫌って、単独行動に走ることが多い。
    信頼した相手には甘えるような態度を見せることから、人間不信というわけでもないらしい。
    “ゲーム”についてなにか知っている素振りを見せるが、やはり多くは語らない。
  • 粕谷 瞳プレイヤーナンバー:?
    クリア条件:???
    PDA特殊機能:???
    メイド服を纏い、チェーンソーで武装した異色のプレイヤー。
    自身を 「メイド」 と称し、主を求めて旅をしているなどと理解不能な発言を繰り返す。
    その行動理念と思考は常軌を逸脱し、目的のためなら手段を選ばない非情さと相まって、バイオレンスな狂気を放つ。
    優れた動体視力と反射神経をもち、卓越した戦闘技能で他のプレイヤーを圧倒する。
    何が目的で何のために行動しているのか、全てが謎の人物。

特徴

  • 今回も閉鎖環境に集められた十数人の男女によるデスゲームを描く。前作同様、ストーリー中に選択肢は存在せず、プレイヤーが能動的にデスゲームに参加する事は無い。
    • 複数のエピソードが用意され、それぞれ展開や結末が全く違うと言う点も同様。
      • 前作のCS版にあったBETシステムは搭載されていない。
  • 前作は主人公視点が基本で、時折他者の視点に移ると言う流れだったが、今回は主人公以外の視点で描かれる場面も多く、群像劇的な構成となっている。
    • また、1つの巨大な建造物の中のみが舞台だった前作に対し、今回は廃村とその周囲の山が舞台と、同じ閉鎖環境でも前作とは大きく異なったものとなっている。
  • 前作と世界観は共通しているが、どのような繋がりがあるのかは終盤に明かされる。

ルールについて

  • 基本的なルールは前作と同様。プレイヤー毎にPDAが配布され、そこに表示された条件を満たす事でクリアとなる。期間内に条件を満たせなかったり、ルール違反を犯した場合は首輪の仕掛けが発動して殺害される点も同じ。
  • 異なるのは、今作は「平穏にみんなで助け合えば全員生存できる」クリア内容となっている「ファースト」からはじまるという点。
    • しかし、何かしらの要因で死亡者が出た場合、殺し合いをしないとクリア出来ない「セカンド」へと移行する(というよりも、移行するように誘導される)。
    • 「ファースト」から「セカンド》に移行する際に、それぞれのクリア条件が変更になる。例えば修平であれば「素数ナンバーのプレイヤー全員のクリア条件を満たす」→「素数ナンバーのプレイヤー全員の死亡
    • 助け合いから殺し合い、という、同じゲーム内での展開の大きな変化は前作にはなかったものである。
  • また、今回はタイムリミットは後日になってから通達される為、当初は何日に及ぶゲームなのか分からないまま行動を余儀なくされる。
    • 一方、今回は戦闘禁止エリアや侵入禁止エリアなども無い為、規定フィールドから出ない限りは移動や行動にもこれと言った制約は無い。
  • 各PDAにはそれぞれ異なった特殊機能が搭載されており、それを如何に活用するか、如何に相手を欺くか、その駆け引きがゲームを盛り上げる。

評価点

  • 作り込まれたルール
    • 今作のルールも前作続いて秀逸。
    • 「ファースト」の緊張感に欠ける空気が「セカンド」への移行により一瞬で破壊される演出や、「ファースト」で協力し合っていたプレイヤーが「セカンド」に移行することで敵対せざるを得なくなることに対するジレンマ、それに伴う葛藤を描くセンスは流石といったところ。
    • ルールは核心的な部分が伏せられているが、微かな違和感から隠されたルールが存在することを考察しそれに対する対応策を考える、という展開により修平や司といった聡明なキャラの描写に一役買っている。
      • 一見ルールの公平性などが前作に比べて荒削りに思えるが、その理由は終盤に明らかになる。
  • 魅力的なキャラクター
    • 能力や扱いの不公平さなどはあれど、どのキャラも一癖も二癖もある個性的なキャラ付けが成されており、前作の面々に劣らない魅力を持っている。
    • 重い過去を抱えたボクサーや知力に優れる自信家から清々しい程の外道まで多彩なキャラが登場しており、スポットが当てられているキャラに関しては掘り下げが十分行われている。後述の世界観を壊している程の身体能力を持つメイドも、キャラ自体の評価は決して悪くない。
      • 今作では冷遇されているキャラクター群も個性は目立っており、後述のリメイク版に活かされることとなる。
  • 遺憾なく発揮される新要素
    • 今作から導入されているPDAの特殊機能は、各々のキャラの立ち回りの肝となっている。
    • 序盤から情報アドバンテージを取得することで周囲との差をつける、範囲内のプレイヤーにメールを送信する機能をレーダー代わりに利用する、特殊機能を無効化する機能により致死性の高い機能の対処を行う、など終始有効に活用されている。
    • さらには、今作では高火力の銃器は登場しないため、時には直接的な戦闘の結果を左右するツールともなり得ている。
    • 汎用性に差はあるが、作中ではクリア条件の難易度が高いほど強力な特殊機能を与えられると考察されている。
  • シリーズ内では今作にしかない魅力
    • 後述のリメイク作品はボリュームの大幅な改善がなされた一方で、リメイクに伴いカットされてしまった今作特有の魅力も存在する。
    • 今作の1つ目のルートはリメイクに伴い修正されたが、大筋は共通するものであった。
      • しかし、主人公の心理描写を筆頭に細部に違いが見られ、結末は大きく異なるものとなった。今作のシナリオも質そのものは決してリメイクには劣っていない。
    • さらに、2つ目のルートは一部のシーンを流用し、ほぼ全てがカットされることとなった。
      • このルートはリメイクでは堪能できない可能性が描写されているだけではなくとあるキャラの大きな見せ場もあり、完全に独自の魅力を持ったシナリオとなっている。
    • また、運営者の介入が一切存在しない作品はシリーズで今作のみである。
      • 他作品では運営者の直接的な介入やゲームマスターの理不尽な権限の行使などが少なからず行われていたが、今作はあくまでもプレイヤー同士の争いに終始している。伏せられた情報はあれどあらかじめ敷かれているルールは絶対であり、そこから逸脱する展開は一切無い。
      • これにより、純粋なデスゲームとして内容を楽しむことができるという点も今作独自の魅力の1つである。

賛否両論点

  • 前作と比較した場合は見劣りするルール
    • 非常に完成度が高い前作のルールをモチーフに作られているため優れたルールではあるが、前作以上に面白いルールになったとは言い難い。
    • 前作は閉鎖空間であることを活かした行動制限やギミック、賞金山分けのルールによる疑心暗鬼に加えて参加者に秘匿されている情報は拡張機能ソフトウェアのみなど、運営の過度な介入に目を瞑れば非常に優れたバランスでルールが練られていた。
      • しかし、今作の舞台は屋外であるため前作が閉鎖空間だったからこそ得られていた恩恵は軒並み無くなっており、賞金山分けルールも廃止され秘匿された情報は非常に多いなど、前作の面白かった要素が削がれてしまっている。
    • 前述の通りルールが荒削りな点にはシナリオに絡んだ理由があるとはいえ、前作の洗練されたルールを知っていれば今作の理不尽さの強いルールには違和感を感じかねない。
    • また、ルールで示されている制限は具体的な記述になっているため、ルールの穴を突くような展開は非常に少ない。
      • ゲームの残酷さや救いの無さは向上した一方で、クリア条件の競合を裏技で突破するような意外性のある展開の構築を阻害してしまっている。
  • 主人公の活躍が地味
    • 今作の主人公である修平は、1つ目のルートではセカンドステージに突入してからは積極的にゲームに参加していくことになる。
      • しかし、基本的には自ら直接戦闘を極力行わず他プレイヤー同士を潰し合わせる方針で行動するため、司や真島のような派手な見せ場に恵まれているキャラクターと比較するとどうしても地味な印象が付きまとう。
    • 2つ目のルートでは中盤で足を負傷してしまい完全に裏方に徹することになってしまうため、地味さがより浮き彫りになってしまう。
      • 裏方としての活躍の場はあれど、クライマックスの戦闘シーンもサブキャラクターに譲る事になってしまっており非常に存在感が薄い。
    • ただし、行動方針は極めて合理的である点、見せ場自体は所々にしっかり存在する点、今作は群像劇である点等を考慮すると修平の扱いが問題点であるとは言い難いのも事実である。
  • 一部のキャラクターのクリア条件と特殊機能のバランスがおかしい
    • 今作の新要素であるPDAの特殊機能は有効に活かされているが、前述のクリア条件の難易度と特殊機能の関係性が当てはまらないプレイヤーが数名存在する。
      • クリア条件がやたら簡単な割には自衛に優れる能力や致死性の高い能力を持つプレイヤーが居る一方で、極端に難しい割には使い所が難しい能力や恩恵が少ない能力を持つプレイヤーが居るなど、一部のキャラクターが前述の法則に該当していない。
    • 特に問題なのが黒河のものであり、他者の協力や生存がほぼ必須でありながら特殊機能は最弱クラスで競合するプレイヤーも数名存在するなど、明らかに大勢の死亡がクリア条件となっているものを遥かに超える難易度である。
    • しかし、黒河のものを除けば意図的に設定されたと読み取ることもできる上にこの法則は作中の一プレイヤーが推測したものでしかないため、この法則自体がキャラクターのミスリードを表現した演出とも取れる。

問題点

  • 「複数のエピソードが用意され」とは上述したが、実際のエピソード数はわずかに2つしかない。前作には4つものエピソードがあったのだが、これでは前作の同人版時代と同等である。
    • 具体的には、主人公らが生き残るエンドと真相解明エンドの2つのみ。パートナー毎のルートや初回に会うキャラによる展開の変化などはない。
    • また、各エピソードが冒頭部分から既に異なった展開となっていた前作と違い共通パートがあり、シナリオが分岐するのは途中からとなる。
      • 大手評価サイトでの平均プレイ時間は12時間であり、事実オート再生であれば十数時間でフルコンプができる短さである。
    • 価格が適正であればそれ程の問題にはならなかったが、今作はフルプライスであり他のフルコンプに40~50時間程度かかる作品と大差ない価格であること、体験版のボリュームが非常に大きかったことから、期待をしていたユーザーから反感を買う結果となってしまった。
      • 一応、現在は中古であれば千円前後の格安で入手することができる。
  • 主にセカンドにおけるキャラの扱いには大きな温度差があり、場合によっては数回出てきてすぐに殺されて退場してしまう。
    • ファーストで事細かにキャラ描写を入れた割にはセカンドに移行した途端、信じられないほどあっさり死亡するキャラが多数。
      • 良く言えば予想を裏切る展開だが、そこに至るまでの過程があっさり過ぎて寧ろ肩透かしである。
    • シナリオが2ルートしかないこともあり、キャラクターの人間関係に大きな変化が見られない点も惜しい。前作は数多くのルートを実装していたこともあってシナリオによって変化する協力、敵対関係を楽しむことができただけに、様々な可能性を実現することが可能な設定を活かしきれなかったことが否めない。
  • 一部のキャラのスペックがチート級に設定されており、その部分だけでバランスが崩れてしまっている。
    • 顕著なのが謎のメイド・瞳。理想のご主人様を探すメイドの格好をしたサイコパスという怪しさ全開の設定に加え、戦闘・サバイバル・情報収集とあらゆる能力に長け、果ては多数の武器を所有して主人公に提供するという、もはや何のゲームのキャラか分からないほど。
    • 一般人が大半だった前作に比べると、何かしらの武器や武術に長けた参加者が多く、また、老若男女無差別に集めた感じだった前作と違って参加者のほとんどが高校生であり、どちらかと言うとバトル系ラノベのような様相が強まっている。

総評

シナリオやキャラの質に問題はなく、前作には及ばずとも作り込まれたルールなどの設定は健在である。
しかし、価格不相応な少ないボリュームは致命的であり、その弊害で魅力的な設定を活かしきることができず、今作の評価を大きく下げる要因となってしまった。
前作や同人時代に熱心なファンを獲得したことや体験版が大ボリュームだったこともありユーザーの期待は大きかったため、期待していた一部の層からは強く酷評されることとなってしまった。
価格相応のボリュームで設定を活かしきったシナリオを展開していれば名作になり得たであろう惜しい作品だったといえる。


その後の展開

  • 『リベリオンズ Secret Game 2nd Stage』
    • 2013年3月28日、今作のリメイクがPSPに発売された。
    • 前作で同人版からコンシューマー版へのリメイクを手掛けたレジスタが開発を担当。監督は前作に続いて中澤工が務め、『ルートダブル -Before Crime * After Days-』のシナリオライターであるチーム月島がシナリオの執筆を行った。
    • 公式によると8割近くのシナリオを一新したとの事であり、内容はほぼ別物となっているため、今作と併せて共通した設定の別ルートとして楽しむことができる。
    • 原作の1つ目のルートは大きくアレンジされ、さらには新たなシナリオが3つ追加。
    • PSPという性質上、Hシーンや露骨な強姦シーンはカットされたが、もともと外す気満々であったことで大きな影響はない。
  • 『リベリオンズ Secret Game 2nd Stage BOOSTED EDITION』
    • 同年9月27日に、PSP版をWinに逆輸入して発売された作品(18禁)。
    • シナリオはPSP版のものに加え、本編の過去のエピソードも追加されている。
  • 『リベリオンズ Secret Game 2nd Stage for Nintendo Switch』
    • ダウンロード専売。18禁版の追加エピソードは収録されていないので注意。
  • 2018年3月9日に定額サービス「GAME 遊び放題 プラス」で今作が配信された。
    • 2019年2月18日に定額サービス「ひかりTVゲーム 美少女Rゲームパック」でも今作が配信されたが、2022年6月30日にサービス停止済み。
  • 2019年7月26日DMMダウンロード専売の『FLAT作品全部入り!パック』に本作が収録されている。

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最終更新:2023年09月09日 16:30