DR2ナイト雀鬼

【どらどらないとじゃんき】

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対応機種 PC-9801
発売・開発元 Leaf
発売日 1995年2月24日
定価 7,800円(税別)
セーブデータ 6箇所
レーティング アダルトゲーム
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 記念すべきLeaf初のゲーム
初心者泣かせのシステムと高難易度
麻雀のシステムにバグあり
謎解き要素も難易度高し
キャラは後の作品にも登場しており黒歴史ではない
Leaf/AQUAPLUS作品リンク


概要

Leafから初めて発売されたPCゲーム。
後に『』『痕』をヒットさせ、『To Heart』でその名を知らしめる事になるのだが、当時はまだ無名なメーカーだった。
そんなLeafが最初に作り出したゲームがどのようなものだったかというと……。


あらすじ

この町に、今から約300年もの昔から建っていたと言われている屋敷…

その屋敷ではここ2、30年の間満月の夜になると、人の断末魔が聞こえたという。

この町では、麻雀によって名の上がった人々が次々といなくなるという噂がある。

人々は恐れこの屋敷をこう呼んだ。

雀鬼の館

その死の屋敷に導かれるかのごとく、この町で今、一人の雀士がぐんぐんと力を付けていた。

彼は代々続く有名な探偵の家柄であり、今までに数多くの事件を解決していた。

そんな彼の元にある日一通の手紙と屋敷の見取り図が届いた……

『今宵、月 真円を描きし時 この手紙と共に

我が屋敷の扉を開かれよ。血を持って我が肉体の乾きを満たすが良い』

館の主 ルミラ

血ぬられた屋敷にまた一人

若き雀士が立ち上がった…


ルール

  • ゲームは探索パートと麻雀パートに分かれており、探索パートで雀鬼の館を探索し、発見した相手と2人麻雀で対戦をする。探索パートは簡素なため、道に迷うようなことはまずない。
  • 1回和了るごとに点数相当の金を奪うかライフを減らすか選択できる。ライフを減らした場合は相手が脱衣をする。減らしたライフの量に関わらず3回相手のライフを減らせば勝ち。また、2回以内に相手のライフをゼロにした場合はその時点で勝ちとなる。
  • 主人公が負けた場合はライフが減り、金が奪われることはない。当たり前だが主人公が脱衣をすることもない
    • そのため、タンヤオ等の簡単に作る事が出来る役でゴリ押すことも可能。ただし後述の通り、ゴリ押しプレイだと最後に泣きを見る事になるが……。
    • また、ラスボスだけはライフを全て削りきらなければ勝ちにならない。
  • 主人公のライフがゼロになるとゲームオーバーとなる。

問題点

  • この時代の麻雀ゲームではあまり珍しいことではないが、敵が強い。
    • 開幕いきなりリーチをされたと思ったら四暗刻で和了られることもしばしばある。最弱の敵「アレイ」ですら、もたもたしていると四暗刻で和了ることがある。COMレベルが上がると大きい手だけでなく、小さな手でもちまちま攻めてくるようになり、中級者程度の実力では辛い。
    • かと思えばあっさりと倒せることもあり、難易度が不安定。一応タイトル画面で難易度を1~5段階で変更することができるが、変更しても若干相手が和了りにくくなる程度の変化しか感じられない。
    • この難易度のため、セーブロードを繰り返して相手からガッツリと金を奪い、強力なアイテムを購入しないと後半の敵が辛い。特にラスボス。
  • 特技修得前提の難易度にもかかわらず、事前情報を知らないとまず特技を覚えることができない。
    • 修得条件自体は簡単なため、情報を入手すればすぐに覚えること自体はできる。
  • 特技を使用するためには主人公のライフを1つ削る必要がある。初期状態ではライフが3のみで、対戦相手に勝利しても主人公のライフは回復しないため、使いどころを見極める必要がある。
    • その代わり覚える特技は、流局の際にテンパイの場合相手の手牌を奪うことができる「念振」、相手に高得点で和了られた際、局を無効扱いにして大ダメージを阻止する「雀士乱舞」、配牌の前に使うとドラを3枚積み込むことができ、配牌後に使うと不要な牌を交換することができる「白龍天武」と、どれも強力なものばかり。
    • もっとも、高難易度であるためこれらの特技を使いこなさないとクリアは難しいのだが。
  • シビアなライフ。
    • 上記の通り、主人公のライフが少なく敵が強力なため、油断するとライフがあっという間に無くなってしまう。更に特技を使うとライフが1減るため、特技を使用して和了ることができなかった際は致命的なダメージを受ける。
    • ライフはアイテム「治癒の札」で回復することができる。治癒の札は5000Gと安価だが、相手から金を奪わないごり押しプレイだと金欠に陥り必要な数確保することも困難になるため、最低限数回は相手から金を奪わなければ終盤の難易度が跳ね上がる。ちなみに同じアイテムは2つ以上ストックできないため、治癒の札を使いまくってゴリ押しするというプレイは不可能。
    • また、体力の札で最大ライフを1増やすことができ、同時に体力が全回復する。こちらは40000Gと高価だが、購入することができればプレイに大きな余裕ができる。
  • 初心者に優しくないシステム。
    • 鳴くこと、和了ることが可能な場面でそれらが可能な事(いわゆるヒント)が表示されず、実際に可能かどうかはEscキーを押し、メニューを開いて確認するしかない。
    • 当時でも麻雀ゲームには普通に搭載されている機能でありかなり不便に感じる。おかげでうっかり相手の捨て牌を確認せずに流してしまい、和了る機会を逃してしまうという惨事も……。
    • また、上記の特技「雀士乱舞」はライフ1個半以上削られる点で相手に和了られた時に使う技なのだが、技を使うタイミングでは相手の点数を確認できない(相手の牌を見ることはできる)。そのため役を覚えたての初心者が使うタイミングを計るのはやや難しいと言える。
  • 麻雀のシステムにバグがある。
    • 流局の際に鳴いているとテンパイ状態でもノーテン扱いにされてしまう、七対子待ちでリーチをしてもロンをすることが出来ない(ツモるしかない)、白がドラの際にドラとして計算されない等、ゲーム進行には支障はない細かいバグばかりだが、この難易度であるためせっかく手を作れたのに和了れないor点が実際より低いというのは大きなストレスとなる。
    • そのため、初心者は難易度で苦労し、中~上級者はバグのせいで違和感を覚えるという、どっちつかずな仕様となってしまっている。
  • 難解な謎解き要素。
    • トゥルーエンドを見るためには館の小部屋にある石版の謎を解き「銀の弾丸」を手に入れる必要があるのだが、これも難易度が高い。
    • 石版に彫られた幾つかあるヒントの文と数字の表から8桁の数字を予想するというものなのだが、実際には数字の表は無関係であり、ヒントの文のみから数字を予想するものとなっている。ヒントを注意深く読み取れば分かることではあるが、麻雀ゲームの謎解きとしては難易度が高すぎる。
    • 一応、他のエンディングの最後に大きなヒントが表示されるため完全に詰むことはないと思われるが。
  • ボリュームが薄い
    • 麻雀の難易度の関係でプレイ時間自体はそこそこ長くなるのだが、シナリオはあってないようなものでフルプライスにしてはボリュームが薄い。

評価点

  • 細かいバグや高難易度が目立つが麻雀ゲームとして破綻してはいない。
    • (実践の練習になるかどうかはかなり怪しいが)ラスボス以外の好きな相手を選んで戦える練習モードも搭載されている。
  • CDドライブが普及されていない時代にもかかわらずCD音源に対応しており、出来も良い。
    • CD音源の出来そのものはいいのだが、ゲームの雰囲気に合わないポップな音源を使用した曲が幾つかあるため、人によってはFM音源やMIDI音源の方が合うかもしれない。
  • 当時の水無月氏のCGは一見の価値がある。キャラクターもかわいらしい。
    • しかしHシーンは対戦相手が自分からストリップになったり自慰をするだけで、絵柄にも少し癖があり実用性にはやや乏しいのが難点と思われる。

総評

グラフィックとBGMの出来は良いが、ゲーム部分はガタガタでクソゲーに片足を突っ込んでおり、実際に売り上げも乏しくなかったようである。
現在ではこのゲームを評価する声もあるが、それはあくまでもLeafが後に成功を収め知名度が高まった事、ファンディスクで当ゲームのキャラが掘り下げられた事が大きい。
このゲーム単品として見ると微妙と言わざるを得ない出来であり、Leafがヒット作品を出さなければそのまま埋もれてしまった可能性が高い。
当時のLeafを知るための資料的価値は高い作品だが、現在はプレイ環境を整えるのが大変であるため注意されたい。


余談

  • 次作『Filsnown』で本作の売り上げが乏しくなかったことがネタにされている。
  • 後に発売されたファンディスクの『初音のないしょ!!』内のゲーム『LEAF FIGHT 97』及び『猪名川でいこう!!』内のゲーム『ナイトライター』にてこのゲームのキャラが登場している。
    • どちらもファンには資料価値のある作品だが、『猪名川でいこう!!』はNT系列のOS(XP以降)では一部収録ゲームの動作がやや不安定なため中古で購入する際は注意されたい。なお『ナイトライター』は正常にプレイ可能。
  • Leafの初作品であり、CD音源の出来が良く、翌年12月にすぐ廃盤になってしまったためか、2000年前後には中古価格が高騰していた。現在はサントラが販売されているため以前程の高騰はしていない。
  • 後にLeafは脱衣麻雀ゲーム『フルアニ』を発売している。こちらはみつみ美里氏の絵がフルアニメーションで動くことがウリであり、麻雀の難易度も緩和されているが、問題点も多く評価はあまり高くない。
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最終更新:2020年10月11日 01:28