本項ではアーケードゲーム『湾岸ミッドナイト』『湾岸ミッドナイトR』を併せて紹介します。
記事名は公式略称の『無印湾岸R』にあわせてver.UP版の方で記載しています。


湾岸ミッドナイトR

【わんがんみっどないと あーる】

ジャンル レース
対応機種 アーケード
使用基板 SYSTEM 246
発売元 ナムコ
開発元 元気
稼動開始日 無印 2001年
R 2002年
プレイ人数 1~2人
判定 全作 スルメゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント 『湾岸マキシ』の前身
古代祐三氏による一線を画したBGM
唯一無二のライフゲージバトルシステム
原作の雰囲気を尊重したCPU挙動
湾岸ミッドナイトシリーズ


概要

湾岸ミッドナイトを題材とした初のゲームで『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE(以下湾岸マキシ)』の前身である。
ゲームシステム周りは、開発元の元気が発売した『首都高バトル0』をベースとしており、グラフィックや挙動面においても共通点が複数見受けられる。中にはクラシック音楽を主体としたBGMをはじめ斬新な要素もあり、エポックメイキングな一面も。

2002年にはver.UP版の『R』が登場している。内容は使用可能車種増加と細部の更新程度であり、ゲーム内容は基本無印と変わらない。


ストーリー

20XX年 東京

5年前の遷都により、
首都高速道路は経済活動の動脈としての役割を終えた

そして今。
閉鎖された特設サーキットとして
生まれ変わり
今夜も挑戦者を待っている

以上は、ゲーム開始前に必ず表示される 大人の事情 のテロップである。
『湾岸マキシシリーズ』でも基板起動時のテロップとして秘密裏に受け継がれている。ただし『3』以降は「遷都」が「バイパス道路の開通」と一部設定が変わっている。


ゲーム説明

  • 筐体は『リッジレーサーV アーケードバトル』の流用であり、シフトレバーは右に付いているタイプとなっている。ハマり防止のためか、この手のゲームでは珍しくバックギアにも入れられる。
  • 筐体の装備は、ハンドル、アクセルとブレーキペダル、上下式のシフトレバー、視点切替ボタンがあり、ツイン筐体のみ。また、仕切りが装備されている筐体もある。
  • モードはシナリオモードと乱入対戦モードとタイムアタックモードの3つ。
  • 基本のゲーム進行は、ライバルを探し、勝ったら次のステージに無料で進め、最終的には最終ラウンドまで進めると言った感じ。実力があれば1クレクリアも可能。
    • 負けた場合はコンティニューで同じステージからプレイヤーは全快状態でスタートとなる。因みにライバルカーは、負けた時点でのライフゲージに応じた分のみ回復する。(上限・下限あり)
  • ブレーキを踏みながらスタート位置を決定すれば、タイムアタックモードになる。
    • タイムアタックの場合は他ゲーと変わらず、乱入対戦は格ゲーらしく、2本先取り勝負がデフォルトで設定されており、勝てばストーリーの続きがプレイ出来る。負ければその時点で強制ゲームオーバーとなる。
      • Rでは5分1本勝負と時間無制限1本勝負が追加された。何れもテストスイッチで変更するのでプレイヤーからは選択不可能。
  • 収録コースは首都高の都心環状線(C1)、新環状、横羽線、湾岸線で、一通りのランプも収録されている。CPU戦では基本的に湾岸線が使われる事が多い。

評価点

独自の面白さ

  • 首都高を舞台としてはいるものの、現実の首都高の形状の忠実な再現はさほど重視されてはなく、大幅にゲーム向けに調整された地形となっている。超ロングストレートをメインに、時折ゆるやかなカーブというコース設計になっているので、細かい最小限のハンドルさばきでアザーカーを避けながら猛スピードで駆け抜けていく迫力と爽快感は、ドリフトを駆使してカーブでの攻防をメインとしている後継作の『湾岸マキシシリーズ』とはまた違う味わいがある。

エポックメイキングなBGM

  • 前身と言える今作もBGMは古代祐三が担当している。中にはレースゲームの常識を覆したオーケストラ調の曲もあり、どれも良曲揃い。レベル2までのライバルはランダムで2曲のうちのどちらかが選出されるが、レベル3以上のライバルにはそれぞれに固有のテーマ曲が用意されている。
  • なお、作曲にあたって氏は『原作をかなり読み込んだ上でインスピレーションを得た』とサウンドトラックで語っている。本作の曲を聴きながら原作を読んでみると言うのも乙な物かもしれない。
  • 実は当時、古代氏は作曲活動で5年ほどスランプを抱えており、LinuxOSを搭載したサーバーの管理を中心とした活動に転向する形で作曲業を辞めるつもりでいたのだが、本シリーズのプロデューサーである小林景氏は彼が高校時代の同級生であることを知り、熱意のある説得で楽曲制作をオファーし、それが実現したことを述懐している。こうした縁もあって、後の『湾岸マキシシリーズ』の楽曲制作も引き続き担当していくことになった。

ツボをついた収録車種

  • 収録車種も若者に人気な12車種を収録。MTの方が若干中間速度域の加速が良くなる。
    • 条件を満たす事により悪魔のZが使用可能になり、Rではちょっとした手順を踏めば他のライバルカーを含めた16車種が使用可能になる(中には更に条件を満たさないと使えないのもある)。
      • 但しRの場合、ライバルカーが選択出来る状態の時は前述の12車種は選択出来ないので注意(逆も同様)。
    • 無印での悪魔のZは全ての性能が最高クラスではあるものの、一定時間経過するとハンドルが勝手にブレる現象が発生する。これは「突如操縦不能になる」と言った原作の設定を再現したものである。

独特のゲームシステム

  • アーケードでは唯一無二と言えるライフゲージバトルシステム(首都高バトルで言うSP)を採用。簡単に言えば、レースゲームと格闘ゲームの融合といったところ。
  • 壁やアザーカーにぶつかるか、相手と一定以上の距離を離されるとゲージが減る。そのため本作はいかに些細な事故も起こさないかが重要であり、ラフな運転は許されない緊張感がある。
  • 「事故を起こさない事はもちろん、首都高に明確なゴールは無く、心が折れた側が負け」という意味なのだろう。原作漫画での勝負の決着方法をこのようなゲームシステムとして表現したのは説得力がある。
  • 制限時間以内にゲージが空になった方が負けになるが、ゲームである都合上、時間切れだとゲージの量に関係無く前を走っている方の勝ち。最後の最後で逆転勝ち逆転負けがあり得るので、気を抜く事は出来ない。
  • 残り10秒になった時のメッセージは形を変えて『湾岸マキシ』と『マキシマムヒート』にも引き継がれている。
    • CPUはそれに比例して手強く、難易度1~2のライバルに関してはそれなりにバランスが取れている。

原作再現要素

  • ライバルごとに行動パターンが違う個性の良さ。特にR200CLUBのメンバーは原作通りに悪質な走行妨害を行ってくる。これがゲームシステム(SP)とかみ合っており、非常に手ごわい初心者殺しの相手となっている。
  • スタートは最初に選んだランプの料金所から出発してライバルを探す流れになっている。ライバルは必ずいるので演出にすぎず、ライバル探しでわざと時間切れにしてみたり、逆走してもここでゲームオーバーになる事は無い。
    • 因みに逆走して遭遇すると、どのレベルでもレベル3以上のライバルが登場する。
  • ステージ1のみ最初に選んだライバル、ステージ2、3はレベル1、2のライバル、ステージ5~7はレベル3以上(稀にレベル2)のライバルがランダムで出現する。ステージ4はR200CLUB、8は秋川レイナ(&朝倉アキオ)と固定。
  • ステージ5以降はライバルを探す時の音楽も変わり、難易度が跳ね上がる。
  • ライセンス問題の都合で登場できない島達也以外の主要登場人物を一通り揃えている。

問題点

高難易度且つ不条理なゲームバランス

  • まず本作のゲーム内容の一番の問題点は、とくにCPU戦ではマトモな走りで勝つ事は不可能に近い。「一度CPU車より前に出る事が出来たら、とにかく自分の車に追突させるようにひたすらブロック(かぶせ)して進路妨害をしまくるゲーム」と言って良く、走り屋らしい正々堂々とした競争を楽しめる内容とは言い難い。
    • 4面では必ず「R200CLUB」というチームの3人が相手となり、その中の園田というキャラが「かぶせていくぞォ」のセリフと共に、えげつない進路妨害をしてくる卑怯な走りで初心者にはお帰り頂くのだが、園田以上に悪辣非道な事をしなければこのゲームの世界では生き残れない。
  • 後述の、CPU相手に体当たりを続けてゲージをムリヤリ削るという裏技的な戦法無しでは全面クリアも非常に難しい。このゲームの首都高には走り屋のプライドもマナーもルールも何も無いのである。それはまた対戦でも同じであり、仲間内のおふざけならともかく見知らぬ対戦者同士での走行妨害ありきのプレイは技量や腕前とかの問題ではなく、怒りでしかない。
  • 『湾岸マキシ』では、もはや格ゲーじみたゲームバランスにより対戦環境が世紀末化し、時折プレイヤー間での抗争や事件にまで発展していることが現在でも問題視されているが、本作の時点で既にその片鱗が垣間見えていたと言えるだろう。
  • ただし本作の特徴である「些細な事故でもSPゲージが減る」という独自要素から、対戦においては無事故に気を配った正々堂々としたプレイを双方がすれば、まさに現実の走り屋さながらの緊張感と爽快感を得られ、そして勝っても負けてもお互いの健闘を称えあう事が出来る。これは続編の「基本的にいくら事故ってもOK」というマキシシリーズには無いものであり、そういう意味では最も原作と現実に近いのが本作である。

癖のある挙動

  • 挙動は『首都高バトル』程では無いにしろ応答性が良くなく、スムーズに動かない等やや固め。速い速度でコーナーを抜ける事は可能とは言え、少なくとも『湾岸マキシ』よりは難しい。
    • もっとも、スムーズに曲がらない所を克服すれば、ちゃんと走らせる事が出来る程度の難しさなので、慣れの問題も半ば含まれるだろう。但し大きくぶつかったら派手にぶっ飛ぶ所には注意。
  • ライバルに対するガリ耐性が『湾岸マキシ』と比べても非常に強く、余程慣れていないと進路をずらす事は非常に難しい。
    • 因みにライバルは点滅時にはガリだけではゲージが減らない仕様から、自爆させるか引き離さない限りゲージを空にする事は不可能である。
      • ガリをしつつ壁に押さえ付ける(ペナガリ)ならば壁接触でゲージを減らす事が出来るが、かなり難しいだろう。
  • レベル3以上のライバル戦で自分が一定以上前に出た瞬間、相手に補正が掛かり、いきなり不自然に急加速して来る。
    • 但しライバルによるが、カーブでは必要以上に減速する傾向。その為、慣れている場合はC1等カーブの多いコースに行った方が差を開け易い。
    • 当時有効であった戦術としては開幕敵が必ず加速で引き離す→若干こちらのSPを削られるがやがて追いつく→追い越しざまに多少の安全マージンは残しつつ、自分のSPが0になるギリギリまで体当たりでゴリゴリ削る→そのまま追い越し一気に引き離し、後半直線だけで無理な場合は次の急なコーナー明けも活用→相手が追いつく前にSP切れを狙うというものがあった。やり方次第では瞬殺も可能。もはや何のゲームなのか…。

ライセンス都合の問題

  • 主要人物は一通り揃ってはいるものの、主要人物の島達也が登場車種ごと登場しない。車の版権の都合と思われる。その為AC版においてブラックバードのテーマが流れる局面は、自車が悪魔のZを使用した状態でのステージ8後半の曲で使用されている(それ以外はアキオのテーマ)。
    • 本作の事実上の移植作であるPS2版では搭乗車種ごと悲願の出演を果たしているが、彼が搭乗するブラックバードのベース車種となっている車は、やはりポルシェのチューンドカーメーカーであるRUF社製の「RUF 964RCT」となっている。
    • ついでに原作では最初のライバルであるイシダヨシアキもフェラーリの版権が取れないので登場しない。しかしPS2版のメモリーカードのデータを見ると…?

収録車種の不備

  • ライバルカー仕様しかなく、ノーマル仕様では使えない車種が存在する。例として「悪魔のZの日産・フェアレディZ(S30)」「原田の日産・フェアレディZ(Z31)」「ガッちゃんのトヨタ・セルシオ」等。
    更には無印版だと、悪魔のZ以外のライバルカーはプレイヤーが使用することができなかった。

短すぎるネームエントリー入力時間

  • ネームエントリーの制限時間が、他に例が無いと思われる9秒と短過ぎる。
    • 当時としても現在としても勿論の事、これより昔のゲームですら平均は25秒前後はあるのだから幾らなんでもこの設定は無いだろう。
      • 但し、文字の選択自体はアルファベットと数字での3文字のみなので、ステアリングとシフトレバーで素早く出来るが、それでも慣れは必要になる。

その他

  • 乱入切替に相当するボタンが無いせいか、乱入設定はゲーム開始前のライバル選択の時のみで、プレイ中に切替が出来ない。その影響のせいか、タイムアタックモードでは乱入不可。
  • 同時期の競合他社のポリゴンレースゲームと並ぶと粗いことは否めないグラフィック。
    • 使用基板に当時の据え置き機最高峰のグラフィックを誇るPS2の互換基板SYSTEM246を使用しているのだが、本作は同社がPS2用に開発した『首都高バトル0』をベースに制作されており、しかもベース元の作品が家庭用機のドリームキャスト版をベースに開発された為に、同時期のSYSTEM246基板使用タイトルに比べてDC互換の業務用機「NAOMI」基板に近いポリゴン描画数の少なさによる3Dグラフィックの粗が目立つ。

総評

湾岸ミッドナイトの世界観を可能な限り引き出しつつ、ゲーム性を上げている一作。

ゲームバランス的には大変厳しい部分もあるが、首都高系統のレースゲームの中でも比較的良い部類になるだろう。
使用基板の耐用年数の短さ故に現在では稼働店舗も減少しているので、単純に遊ぶなら事実上の移植版にあたる後述のPS2版が手っ取り早い。

もし偶然残存筐体を見かけたら手遅れになる前に、原点を振り返る意味でも是非一度は触れてみるのも良いだろう。


参考動画

+ PS2版

余談

  • ゲームの開発&稼働時は、雑誌連載時では城島とFC型RX-7編の中盤あたりなので、本作の城島のFCは完成仕様ではない。もちろんその後の話のライバル達はまだ存在すらしていないので本作には登場しない。
  • ライバルのナンバープレートを入力して攻略のヒントを知る事が出来るサービスもあった。現在は終了している。

サウンドトラック

  • サウンドトラックはあるが、どう言う訳か「ブラックバードのテーマ」のみ収録されていない*1
    • しかもサントラCDは各キャラの専用曲がゲーム版とは微妙に異なるものがある。古代氏としてはサントラ版のほうが完成形のつもりで作り直したのかもしれないが、ゲーム版と全く同じ曲もあり、音源の問題でもなさそうなのでそこらへんは謎である。ちなみに没になったデモサウンドがオマケで収録されている。PS2版のストーリーモードやオープニングムービーなどの、その他の曲は収録されていない。
  • 音源の問題なのかは不明だが、アーケード版とPS2版とでも音楽が微妙に違う。しかしサントラ盤での違いに比べれば些細なレベルで、かなりアーケード版に寄せているため、よほど聴き慣れていなければわからないだろう。
  • また、『湾岸マキシ』の10周年を記念としたサントラでもこのゲームの曲は収録されていない。あくまで「湾岸マキシのサントラ」だからなのだろうか。
  • 本作のBGMは2022年の時点での『湾岸マキシ6RR』でも聴く事ができる。曲を手に入れるには、その車でストーリーモード100話を6週しなければならない。1プレイ100円として無敗でも6万円かかる。

移植について

  • 本作の事実上の移植としてPS2版が存在する。(タイトルもそのまま) 移植度は良く、アーケードでは登場しなかったキャラ、ストーリーモード等の追加要素も。
    • 但し『R』での追加要素である「ライバルカーのプレイヤブル化」に関しては、各種条件を満たしていくことで順次開放されていく上、また使用可能なライバルカーのラインナップも増加したものの全てのゲームモード共通で使用できる車種が主役格の悪魔のZとブラックバードのみとなっており、それ以外の車種(秋川レイナ仕様R32改や黒木仕様R33改など)についてはタイムアタックモードとLINK対戦モード限定で使用可能となっている。
    • 後にPSPにも移植とは明記されない形で部分移植されているが…。
  • 最終ステージであるステージ8は制限時間が「--」と無限のように見えるが、実際は制限時間が100秒を超えている状態でスタートしているだけで、暫く経つと制限時間の数字が表示され、カウントされる。
    • 制限時間無限についてPS2版では残り時間が表示されないようになっている。
  • 料金所と橋脚にあるスペシャルフラッグマークを拾うとライフゲージが回復する。因みにPS2版では元気ロゴに変わっている。
    • 因みにこれはライバルが拾っても同様であるので、拾われないように注意する事。
  • ナムコ系の家庭用レースゲームには、アーケード移植作でもハンドル型コントローラーには対応していない作品が多いが、本作のPS2版も残念ながら正式に対応している物は無い。一応動きはするものはあるが、センタリングが必ず斜めになったり、シフトレバーやフットペダルが一切反応しなかったり、ハンドルを少し動かしただけで曲がりすぎるものばかりで、真っ直ぐ走らせる事自体が非常に難しく、ゲームセンター気分を味わえない。
  • PS2版は本作のために作られたアニメとCGのショートデモムービーがある。アニメ版よりもキャラデザインの出来が良く、原作漫画の絵のタッチをよく再現できている。
  • PS2版には開発元の元気の、やや大きい四角く黄色いステッカーが付属してくる。元気のロゴは子供がマジックペンで描いた落書きみたいな「顔」の絵なので、身も蓋もない言い方だが使いどころに困るシロモノ。車はもちろん物に貼った人は少ないのではないだろうか。そのため中古でも付属している事がけっこう多い。(乗り物用の外装ステッカーとしての耐候性は不明)
  • 講談社からのPS2版の公式攻略本がある。権利元の講談社なだけあって原作漫画のコマとカラーイラストがたくさん使われている。内容はほとんどがミッションモードとシナリオモードの大雑把な攻略法がメインで、あとは登場キャラと愛車の紹介、湾岸ミッドナイト用語集や改造車のカスタム用語解説などで、攻略本と言うよりファンブックに近い。
  • 肝心の掲載されている攻略内容だが、「最初にマスターしておこう!!ゲームルール&勝つためのテクニック」には、「追い抜いたらブロックしよう」 「横に並ばれたら壁に押し付けてSPを削れ」 「インを取られそうになったら減速してでもブロック」 「ライバルがアウトに膨らんだらぶつかりにいけ」と、堂々と書いてある。他にも「アザーカーを利用してライバルを自滅させよう」的な、とにかく悪質な走行を推奨する内容がほとんどで、上記の問題点でも指摘されているようにCPU戦のゲームバランスの悪さは公式攻略本も認めているも同然である。全体的な内容的にも、お世辞にも攻略本とは言い難いが、攻略本を作った人達もさぞ苦労したことだろう。
  • 上記の参考動画は本作の小ネタと問題点がよくわかる。決してズルいプレイ内容ではなく、あれが本作の攻略の正解であり上手いのだ。
  • 尚、中古相場に関しては大幅な値上がりこそ確認されてはいないものの、Amazon等の一部通販サイトでは中古での取引が終了している為、現在では(別の意味で)入手困難になりつつある。もし、お近くの古本屋や通販サイト等で偶然在庫を見かけた際には是非手に取ってみてはいかがだろうか。

ポルシェとフェラーリが登場できなかった理由

  • ポルシェとフェラーリの版権契約は昔から世界規模で非常にややこしく、お金を積めば何とかなるというものではないとの事である。ポルシェの名称と車種の使用許可が下りたのは、ようやく『湾岸マキシ6』から。それまではゲンバラ(『1〜3DX+』)とRUF(『4〜5DX+』)という、ポルシェをカスタムして販売するメーカーの会社名と車で代用していた。
  • フェラーリは未だに許可を取れないので、湾岸マキシシリーズではイシダヨシアキは登場するもののテスタロッサではなくスポーツカーの外車になっている。あとはフェラーリの許可が得られれば原作の通りになれるのだが、残念ながら現在でも完全な原作再現には至ってない。
  • 豆知識だがホンダもゲームへの使用許可は基本的に大変厳しい姿勢であり、使用許可を得るためには制約が多く、『湾岸マキシシリーズ』でもホンダ車の登場は『5DX+』から。2012年に登場した『超速変形ジャイロゼッター』という低年齢層向けのトレーディングカードアーケードゲームにも参加しなかったほどである。
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最終更新:2024年03月10日 13:02
添付ファイル

*1 後のシリーズである、湾岸マキシのゲーム中で選択可能になる本作の曲セットには収録されている。