Saints Row: The Third

【せいんつ ろう ざ さーど】

ジャンル オープンワールドクライムアクション




対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Windows
Nintendo Switch (ダウンロード専売)
発売元 【PS3/360】THQジャパン
【廉価版】スクウェア・エニックス
【完全版】スパイク・チュンソフト
【Win】サイバーフロント
【Steam】Deep Silver
【Switch】Koch Media
開発元 Volition
発売日 【PS3/360】2011年11月17日
【Win】2011年12月16日
【Switch】2019年5月9日
定価 【PS3/360】7,400円
【Win】7,770円
【Switch】4,850円
プレイ人数 1人(CO-OP:2人)
廉価版 【PS3/360】2012年9月6日/3,990円
完全版 【PS3/360】2012年12月6日/4,179円
配信 【Steam*1】2011年11月14日/1,480円
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 バカゲー
ポイント 清々しいほどに吹っ切れたバカバカしさ
ぶっ飛んだクライムアクション
有名作品のパロディも満載
Saints Rowシリーズ

※データ内では日本語版のみを記載しています。




NO LIMIT!!この街のキングはお前だ!



概要

GTA』フォロワーの代表格である『Saints Row』シリーズの第3作。
『GTA』シリーズとの差別化を図るべく、前作『Saints Row 2』より「バカバカしさ」がその路線を確立させるほどパワーアップ。
ギャング抗争が基盤であるのは相変わらずだが、それを血生臭くシリアスに描いていた前作までとは打って変わって、本作ではハリウッド映画ばりのド派手かつ破天荒なアクションシーン、思わず笑いがこみ上げる荒唐無稽な演出、そして有名作品のパロディなどが満載のぶっ飛んだコメディチックな内容となっている。

一部キャラの声優が変更。また、プロレスラーのハルク・ホーガンや俳優のバート・レイノルズと言った著名人も参加している。
前作までの舞台「スティルウォーター」がシカゴ・デトロイトをモデルにしていたのに対し、今度の舞台「スティールポート」はニューヨーク・ピッツバーグをモデルとしている。


ストーリー

スティルウォーターを二度手中に収めたストリートギャング団「サード・ストリート・セインツ」は、巨大企業「アルター・コーポレーション」との合併により「セインツ・アルター・メディア・グループ」として勢力を一挙に拡大。
セインツの映画やアパレルショップ、エナジードリンクが作られ、メンバーの「ジョニー・ギャット」や「ショーンディ」は今やポップカルチャーの象徴とまで言われていた。そして「ピアース*2…のことはどうでもいい。

そんな折、セインツ映画に出演する俳優ジョッシュ・バークの「教育」を目的とした銀行強盗が、思わぬ反撃を受け失敗。逮捕された主人公のボスとジョニー、ショーンディは輸送機に連行され、今回の件に絡んでいた国際犯罪組織「シンジケート」の会長フィリップ・ローレンと面会する。
フィリップはスティルウォーターに勢力を広げる旨をセインツに明かし、アンフェアな交渉を仕掛ける。当然、セインツは拒否し銃撃戦に発展。
仲間のジョニーを失うも主人公とショーンディはなんとか輸送機から脱出し、シンジケートの本拠地である大都市・スティールポートに降り立つ。果たして孤軍奮闘を強いられたセインツの報復戦の行く末やいかに!?


特徴・評価点

  • 更にカスタマイズ性が高まったキャラメイク
    • 年齢は若者から老人まで自由自在。フェイスメイクの自由度も上昇し、美男美女にも濃い顔立ちにもイロモノにも、好きにカスタマイズができる。
      • 本作からキャラクターデザインがややカートゥーン寄りになっており、前作以上に日本人好みの容姿に出来るようになった。特に女ボスは工夫次第で格段に美しく作れるようになっている(詳細は余談にて)。
      • また、セックスアピールの度合い(男性なら性器の、女性なら乳房の大きさ)を調節することも可能。
    • ただし、身長は調節できない。前作から引き継ぐ珠に瑕。
      • それでも全体的にキャラの身長は調整されており、男ボスがやや小柄なのは変わらないが、(加えて巨漢キャラの登場などもあって)女ボスが前作ような大女に見えることも無くなった。
    • 今回も選択した声によって性格や口調が変化する。どれも無駄に個性的で、仲間との掛け合いはその都度笑かしてくれる。ムービーではデフォルト準拠なのは前作と同じだが、幾分か字幕のバリエーションも用意されて緩和。
    • 前作のような歩き方の設定はできなくなったが、モーションそのものが性別によって変化するようになった。
      • 設定できたとは言え前作は徒歩以外は共通という違和感の強いものだったため、性別毎に固定にしたことで寧ろ自然になった。
      • ファンの写真撮影に応えた際には、男性ならサムズアップ、女性なら手を振ると言った感じで細かい違いも作られている。
    • 敬意、挑発のアピールはそこまでするかと言うくらいに増量。前作でほとんど無かった女性寄りのセクシーなポーズも多くなっている。
  • グラフィックの向上
    • 前作ではショボいとまでは言わないにしてもあまり美麗とは言い難かったグラフィックが大きく進化した。
    • 髪や衣服の揺れ、車の細かい破損など、前作では無かった演出も可能に。
    • キャラの顔はリアルさが減少したが、これは前述のようにデザインがカートゥーン調になったため。
  • シリーズならではの面白さは健在
    • 独特のアクティビティやデバーションが楽しめるのはいつもの通り。
      • 問題点にあるように種類は大分減ってしまったが、遠方からライフル等で仲間を守る「ガーディアンエンジェル」や、後述の「天才ゲンキ博士の超絶有頂天倫理委員会」と言った新アクティビティの追加はあり、虎に引っ掻かれながら運転する「タイガーエスコート」や戦車で暴れまわる「タンクメイヘム」と言った、既存のアクティビティの新バージョンも登場する。
    • 車のカスタマイズももちろん可能。
  • オンラインコミュニティ機能の追加。
    • 今作はオンラインコミュニティ機能が追加され、スクリーンショットやマイボスのキャラメイク共有が可能になり、前述の自由度の高いフェイスメイクがさらに生きるようになった。
      • ただし、サイトは日本語化こそされているが重めで、使い勝手が良いとは言えなかった。
      • 後にサイトの機能は続編『Saints Row IV』と統合された(現在は閉鎖)。
  • オリジナルにほぼ忠実なローカライズ
    • 前作は変更箇所が多く、特にPS3版は他ハードと比べて著しい格差まで生じていた。が、本作では海外版からの変更はごく僅かで、ゲーム性に響くような改変は皆無。PS3版と360版の差異も一部DLCの価格の扱い以外ほとんどない。
    • 具体的な内容を挙げると、規制されたのは「怪しいバット」とキャラ全裸時の表示と、一部ゴア描写だけ。
    • 「怪しいバット」は本当にストレートに卑猥な形をした打撃武器なのでこれは規制されても仕方がないと言えよう。
    • 海外版の本作のキャラは全裸時に股間にモザイクが入る(女性の場合は胸にも)仕様だったのだが、日本版では下着を脱ぐことができないように修正され、そもそも全裸になれない*3
      • ただしシステム上は服を脱いでいる扱いなので、日本版でも全裸状態で行うデバージョン「ストリーキング」は実行可能。
      • ストーリー中盤で仲間になる「オレグ」は敵ギャングに捕まっていた関係上、暫くの間全裸で行動するのだが、日本版では普通に衣服着用となった。
    • 日本版では敵のクローン強化人間「ブルート」を格闘キルした時に、数パターンあるうちの1つ*4の欠損描写はカットされている。
  • 向上したアクション性
    • 走りながらアクションを行うことで様々な効果が発生する。走りながら車を奪おうとすれば、窓をブチ破って飛び込みそのまま乗っ取るスピードジャックが可能。アホらしくも爽快で、テンポは格段に向上している。
      • 他にもローリング回避も可能だし、強攻撃で敵に馬乗りして攻撃も可能。さらにR3/RSが金的ボタンになったり、走りながら素手攻撃でプロレス技等が炸裂するなど、素手攻撃も過激になった。一部の攻撃やトドメ演出では簡単なQTEが導入され、演出も強化されたことでより派手でアクティブな戦闘が可能になった。
      • この格闘攻撃が最も活きるのがギャング団の一つ「ルチャドール」や、それを率いる元プロレスラー「キルベイン」とのプロレスマッチ。ギャングゲームらしからぬガチンコの殴り合いを楽しめる。
    • 前作まではちょっと高所から落ちるだけで派手に転倒してしまっていたが、今回はダメージこそ変わらないものの一定の高さまではしっかり着地するようになった。
  • その他
    • ミッションの受託は携帯電話からいつでも可能となった。また、前作までのようにミッション開始にリスペクトを消費することは無くなったので、機械的にアクティビティをこなす必要もなくなった。
    • 前作まではアクティビティやデバージョンのクリア報酬という形でしか主人公や仲間の強化を行えなかったが、今作では金と引き換えにスキルを習得する「アップグレード」という成長方式を採っている。
      • アクションが苦手な人でも、強力なスキルを習得することで進みやすくすることができる。逆に歯ごたえが欲しい人は敢えて強化しないという選択も可能。
      • スキルはリスペクトレベルを上げることで解禁される。
    • 支配地からの収入もいちいち拠点に戻らずとも、携帯電話からすぐに回収できるようになった。
    • 今回からカーラジオ以外で一部のミッションやイベントシーンにBGMが起用されるようになり、ストーリーをさらにノリ良く仕立てることに一役買っている。
      • 特に終盤、主人公に重大な決断が迫られるシーンにはボニー・タイラーの「Holding Out For A Hero*5」が流れ、非常に熱い演出に仕上がっている。
    • 一部のミッションでは主人公に選択が迫られることがある。どちらを選んでもストーリー自体は変わらないが、得られる特典が変わり、その後のイベントも若干変化することも。
      • また、本作よりマルチエンディングが採用された。プレイヤーの選択によって終盤の展開が分岐し、最終ミッションとエンディングも全く別のものが2種類用意されている。
      • クリア後には分岐点となるミッションへの再挑戦が可能で、到達しなかったもう一方のエンディングを改めて見る事も出来る。ただし、両方のエンディングを見ると再挑戦が不可能になる。

おバカな点

本作の最大の売り。従来からサブゲーム等でバカゲーの片鱗を見せていた本シリーズだが、本作からはメインストーリーや各種演出の多くがパロディ・オマージュ満載のバカバカしくぶっ飛んだ作りになっている。

  • ゲームを開始するといきなり「ツァラトゥストラはかく語りき」をバックに映画『スター・ウォーズ』っぽいオープニングテロップが始まる。その内容も突っ込み所満載。
    • そしていきなり日本向けという変なCM*6が入り、そのまま銀行強盗のミッションへ。しかしセインツは今や人気ブランド化しているため、強盗してるにもかかわらず人質の銀行員達と仲良く写真撮影してたり、銃撃戦の最中にファンにサインを書いてあげると言うはっちゃけぶり。
      • こんな感じなのでスティールウォーターでは警察との関係も色んな意味で深まっており、殺し合いの真っ最中に向こうが「たまにはすんなり捕まってくれ。サインをくれ。あと、銃も捨てろ!(ほぼ原文ママ)」と頼み込んでくる始末。銃を捨てるのがサインのついでというのは…。
    • オープニングだけでこの調子。以降も、敵勢力がクローン強化人間を製造しているなど序の口、SMクラブで捕まってイケナイ遊びをさせられていた味方を救出 → 敵も味方も人間馬車(何故か徒歩の走りより遅く爆発する)に乗っての逃走劇 → そのまま銃撃戦、映画『トロン』風のサイバー空間にダイブして某ファンタジーRPG風アバターに変身する、敵の科学物質が漏れて一部地域でゾンビアウトブレイクが発生する、治安勢力がセインツを街もろとも潰す為に巨大空中戦艦で攻めてくる(軍団の装備もSFのそれである)…など、前作までのリアル路線は忘却の彼方。とにかくおバカで無茶苦茶なクライムアクションと化した。
      • SMクラブから救出することになる味方「ズィーモス」はオートチューン機能付きの人工声帯を使っているという設定のため、どんな場面でも歌うような珍妙な口調でしゃべる。
    • また、敵対ギャングのボスとプロレス対決を行うミッションは、入場シーンから場外乱闘に加え定番の実況と解説のやり取り、そして(主人公側が)凶器を用いる*7等、プロレスファンにはたまらないミッションとなっている。
  • イベントシーンもノリが良く、ミッションクリア時にはムービーからリザルト画面への切り替わりにいちいち遊び心を感じさせる。
  • 作風の変更に伴い、前作ではとにかく暴力的で凶暴だった主人公も、ムービー内でプレイヤーに嫌悪感を抱かせるような過剰な暴力、残虐行為を取ることはほとんど無くなった。
    • とはいえ大人しくなった訳ではなく、相変わらずやる事は無茶苦茶である。寧ろそのストーリー中の無茶ぶりが明後日の方向に向かってしまっているため、前作以上のとんでもない行動に出る事が多々。
  • 武器や乗り物、敵にもバカバカしさが表れている。
    • ゲーム開始時にはオーソドックスな車しか手に入らないが、ストーリーを進行させていくとクライムアクションお約束の装甲車・戦車や攻撃ヘリは言うに及ばず、果てはVTOL機やホバーバイクといったSF作品からこっそり抜け出してきたかのような乗り物も登場する。
    • 武器に関しても初期は銃やバットであるが、前述の「怪しいバット」をはじめ、最終的にはどう見ても「拳」であり車をも殴り飛ばせるアポカフィストや、電脳世界でしか使えなかったはずの『ロックマン』風のバスターなど、謎の武器が乱舞するカオスな戦闘になってゆく。
    • 敵ギャング達も、最初のうちはハンドガンやマシンガンで武装した普通のギャングばかりだが、悪評度が上がるとクローン改造人間のブルートに始まり、ヘリでこちらを追跡し狙撃してくるスナイパー、グレネードランチャーを乱射するプロレスラーや、高速移動でパンチラしながら二丁SMGや電磁ハンマーで襲い掛かってくるサイバーパンク娘など、ギャングのギの字も無いようなスペシャリスト達を相手にすることになる。
    • 警察などの治安維持組織も負けてはいない。悪評度が高くなるとSWATやSNG(州軍)が出動し、装甲車や攻撃ヘリ、果ては戦車までが街中に現れることになる。ここまではクライムアクションでは珍しくないが、ストーリーの進行で現れるようになる特殊部隊STAGはビームライフルなどのSFじみた武装に、レーザー兵器搭載の装甲車・戦車やVTOL機を出撃させてくる。
  • 天才猫人間・ゲンキ博士など、今作は特に日本の現代文化からも影響を受けている点がある。
    • 「ゲンキ博士」はビートたけし(恐らく「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」時代)をモデルにしたキャラクター。どこまで本気か分からないふざけた態度と、そのノリで他人を危険な目に遭わせるのが持ち味。
      • アクティビティ「天才ゲンキ博士の超絶有頂天倫理委員会」も、日本のTV番組「風雲!たけし城」などをモチーフにしたTVショー風の(過激な)アトラクション。
      • 時折彼自身も街に繰り出し、ロケランや金的攻撃で一方的に市民を蹂躙していることもある。ボスも喧嘩を売ることができるが、極稀にしか姿を見せない上、ゲーム中最強クラスの攻撃力と耐久力を持つので、序盤に倒すのは至難の業。一種のボーナス的存在で、倒せば莫大なキャッシュを落とす。
    • 一部には日本の漫画、ゲームのパロディも。どう見ても『FF』のバハムートにしか見えない敵まで登場する*8

問題点

シナリオ面

  • バカバカしさ全開の楽しいストーリーではあるが、大筋を観てみると不満点もちらほらと。
    • 中盤、アジトの一つが敵対組織にバレたので主人公が囮になっている隙にアジトを脱出する…というミッションがあるのだが、脱出後も普通にそのアジトを使用できる。
    • それどころか、その後更に敵対組織によって爆撃を受けた後も何事もなかったかのようにアジトを使用可能といった点が特に顕著。
  • 特にシリーズ人気キャラであるジョニー・ギャットが序盤でいきなり消息を絶つという衝撃の展開を見せるが、これに古参ファンからは否定意見が多い。
    • 次回作で生存が判明するが、少なくとも本作中では恒例のゾンビキャラ*9にされることもあって明確に死亡扱いされている。
  • 敵ギャングのボスの1人も大物の雰囲気を湛えていると思えばストーリーのちょうど1/3を過ぎたところであっさり退場してしまうなど、掘り下げが少なく今ひとつ魅力に欠ける。
    • ただし、本作の物語はそこから「リーダーを失った敵組織の内分裂」「外部勢力の介入」「三つ巴の大戦争*10」など、従来のようなギャング団潰しに留まらない新しい展開へと進んで行くのも特徴なので、彼の早い時期の死は仕方ない側面もある。
  • 一部味方キャラもやや不評。具体的に言えば、セインツに加わるものの抗争にはあまり参加しないエンジェルとズィーモス。
    • この2人はあくまで共通の敵を倒すという利害が一致した為にセインツに協力しているに過ぎない。そのためか次回作でも仲間にはならない*11
  • 前作で最後まで敵対していたはずのアルター社がいきなりセインツのビジネスパートナーになっているというぶっ飛んだ設定だが、なぜそうなったのかは前作のDLCまでプレイしていないとよく分からない。
    • これは前作の問題だが、前作のWin版と日本語PS3版ではDLCが一切配信されていなかったので、そちらのユーザーには分かりようもない。いっそ単なるギャグとして受け取った方が混乱しなくて楽だろう。
  • ラストに関しても、分岐後の片方のルートがコメディに走り過ぎて前後の展開が全く繋がっておらず意味不明になっている。海外の大手レビューでも短所欄に「エンディング」とただ一言で表現している程。
    • もう片方のルートは至ってまともな終わり方なのだが、ある主要キャラが死亡する展開のためか、次回作(の本編)には続かないエンディングになっている。
    • また、次回作に続くルートの場合、敵対組織のうちの一方のリーダーには逃げられ*12、もう一方のリーダーとも決着が付かず*13、モヤモヤしたまま終わってしまう。
  • おバカさや派手さを追求した結果、ゲームバランスを考慮していないような作りになっている箇所が多々見られ、逆にバカゲー感を台無しにしてしまっている部分も見受けられる。
    • 特に顕著なのが、中盤から登場する特殊部隊STAGと初めて交戦するミッション。全身武装した攻撃力も守備力も高い兵士や近未来型戦闘機を遮蔽物のないビルの屋上で相手にしなければならない。
    • それを凌いだら今度は乗り物を奪って敵の猛攻を掻い潜り逃走しなければならないのだが、敵の攻撃力が高過ぎるため運が悪いと乗り物を奪う前に死亡してしまう。仮に奪えたとしても、逃げ切る前に乗り物を破壊されてしまうことも珍しくない。
    • 最終ミッション後半、仲間を救うか組織としてけじめを付けるかを選択する場面*14ではBGMも相俟って熱い展開…のはずなのだが、イベントシーンが明けると乗り物も無いまま敵の真っ只中に放り込まれている。
    • 放っておくと体力マックス&銃弾耐性75%遮断の状態でも十数秒で死ぬ修羅場であり感慨に浸る余裕など微塵もない…そもそも激しい銃撃でBGMが聞こえ辛いという問題も。

ボリュームの低下

  • ストーリーミッション数が前作に比べて大幅減。あまり急がなくても10数時間程度で終わってしまう。
    • 前作よりもミッションの内容自体は濃く、1ミッション毎も長めに作られているが、総数が明らかに少ないため総合的なボリュームはかなり減少している。
  • 着せ替えの際に、前作で出来た細かい設定が出来なくなった*15。バリエーションで言えば前作以上に豊かに用意されてはいるものの、着こなしの自由度は前作ほどではない。
    • キャラメイクに関しても改良点だけではなく、体型の調整幅が前作より狭くなっている。ガリガリ・メタボは不可能となり、男キャラに至っては体型を一番細く設定しても格闘家のような体形にしかできない。
    • 髪型も、新しい種類が多数追加された一方、前作にあったものが幾らか削除されている。思い入れのあった人には残念。
    • 問題点と言う程でもないが、何故か今回の主人公のデフォルトのデザインがパッケージに描かれているものとはかけ離れている。しかし、実際にパッケージ上のデザインを作ろうと思っても、合致する髪型が無いので不可能である。
  • 前作にあったデバージョン、アクティビティ、利用可能な施設、出入り可能な建物が大幅に削除されている。
    • 治安密着24時、デモリッションバトル、正義の汚水、群衆整理と言ったアクティビティが無くなり、食糧店、CDショップなどの店舗も姿を消した。
    • 待機モーションで日常体験、主人公がカーラジオと一緒に歌う、店舗をコンプリートすると看板に主人公の顔が映ると言った小ネタも軒並み姿を消した。
    • おまけに隠しスポットやゲーム、カジノといった冒険要素も殆ど丸々無くなってしまった。
    • 救急車、タクシー、消防車などの職業デバージョンも無くなったがこれは『GTA』ほぼそのままだったため、パクリ呼ばわりを避けるために削除したと思われる。
  • 特によくみられる意見は、前作では出来たミッションリプレイが事実上不可能になったこと。また、「イベントシーンのリプレイ」も不可能になった。内容は濃くなったうえにユニークなミッションが多いだけに残念である。
    • DLCの追加ミッションのみ再プレイ可能となっている。
    • エリアの支配率を100%にするとその地域では敵ギャングが、エンディング後は全域で敵のSTAG部隊が撤退してしまい、以後出てこなくなる。前作ならミッションリプレイで再戦が出来たが今作ではそれも不可能。
  • オンラインプレイも対戦や特殊な条件のイベントがあった中、今回は2人協力プレイのみになった。この仕様により、最終的には暴れるだけの単調なプレイに終始しがち。
    • 対戦モードを削除したことにより、ボス(プレイヤー)の力の矛先はかえって仲間のボスに向きがちで、日夜同士討ちが起こってしまっている*16
    • もっと言えば、新しいデータで一から進めない限りストーリー終了後はほぼそれしかやることがないのである。
      • ちなみにプレイヤーキルすると、殺された方がキャットアンドマウスという鬼ごっこに似た対戦デバーションを開始できる。
  • 本編とは別に、ステージ毎にひたすら襲い来る敵を薙ぎ倒すサバイバルチックな「千人切りモード」なるものも用意されている*17
    • キグルミやボンテージに身を包んだ男と言った操作キャラに留まらず、敵は娼婦やマスコットのステージだったり、果てはゾンビの群れを虐殺するステージ「ライジングデッド」もある等、字面だけ見ると何のゲームか分からなくなるカオスなモードである。
    • 本編顔負けのアホらしさがある反面、クリア特典どころか解除される実績すら無いため凄まじく空気なモードと化してしまっている。この点は「無理にやる必要がない」と好意的に考えることもできる。
  • チートコマンドも「小人化」「巨人化」「低重力」と行った、面白プレイができるものが多く削除されている。本編がぶっ飛んだのに、こちらのぶっ飛びは控えめになってしまっている。

そのほかゲーム本体の問題点

  • チートすぎる成長システムとそれに依存したゲームバランス
    • カンストのレベル50まで行くとダメージ無効化アップグレードと、弾薬無限アップグレード弾薬リロード不要アップグレードがそれぞれ全種類解禁される。これを全部取ると文字通り常時チート状態に成長してしまううえ、一度なってしまうと元に戻ることはできない。
    • アップグレードを自重すれば済む話なのだが、終盤のミッションはチート状態を前提にしてるとしか思えない猛攻の嵐や即死ギミックが繰り広げられる。
    • 主人公自身は前作よりあらゆる面でかなり頑丈な体になっているが、代わりに被弾率も跳ね上がっているため、結局強化するに越したことはない。
      • これらのチート級のアップグレードだが、チートではなくあくまで正当な強化によるものであるため「どうしてもクリア出来ないから無敵や弾薬無限に頼りたい、けどチート使うと実績やトロフィー解除できない…」という人にとってはありがたい仕様と言えなくもない。
      • 一部の条件を除いて死ねない体になってしまうので、地形ハマリが起こっても自殺してリプレイできくなくなる。ただ、ミッション・アクティビティ中なら完全に、それ以外でも自殺とセーブ&ロードがほぼ同義(開始地点が異なるだけ)なので、どこでもセーブ&ロードが行えるので影響は少ない。
      • 有料DLC「ムテキパック」の導入により、レベルに関係なく上記の強化を行えるようになるが、こちらはれっきとしたチートなので、トロフィーや実績の解除は出来なくなる。
  • 相変わらずオブジェクトの表示関係が弱い。
    • 乗り物やモブなどがある程度増えてくると画面から外れた途端すぐ消えたり、街中で戦闘が起こっていると一般の車両やモブが忽然と姿を消したりなど。
    • 倒れた電灯の柱に引っ掛かり動けなくなるなど、当時としてみてもお粗末な部分も。
  • 一部プレイスタイルを阻害するチャレンジ
    • 「チャレンジ」とは、片輪走行距離やショートカット発見数などをカウントする、やり込み要素の一種である。
    • しかしここで上述する期間限定要素が曲者になる。「挑発したギャングメンバー数」「倒したSTAGコマンドーの数」などといった一部のチャレンジは、シナリオを進行させすぎるとカウントを稼げなくなってしまうため*18、「クリア後にのんびり埋める」といったプレイスタイルが不可能となっている。
      • 支配度を上げた後、ギャングに関しては特定アクティビティ中に悪評度を上げる・サバイバルデバージョンをプレイする・極まれに出現することで解決できるが、STAGは撤退してしまうと完全に詰んでしまう。
    • 単純に面倒くさいチャレンジもある。例として「カージャックを250回行う」というチャレンジ。カウント数が多く、カージャックを1回行うごとに下車して他の車に向かう必要があり、場合によっては警察などの悪評度がついてそれどころではなくなる。
    • もう1つは「人質を50人とる」というチャレンジ。これ自体は期間限定ではないが、まず2人以上乗っている一般人の車両を見つける必要がある上に、前述のスピードジャックを行うと方向によっては助手席の人間を吹っ飛ばしてしまい人質に取れない為、スピードジャック敬遠の要因となっている。
  • 何故か時間経過がリアルタイムではなくなり、ミッションやアクティビティに挑戦しない限り時間帯が進まなくなった。
    • そのため、間が悪いと夜の暗い景色ばかり見る羽目になるなどと言ったことも。また、資金回収の目途も分かり難くなった*19
  • バグ・不具合
    • 女ボスだけハンドガン二丁持ちの連射速度が落ちる等、細かなバグも残る。フリーズも多め。
    • 前作からの協力プレイ周りのバグの多さも健在。フリーズを始めとして、電話帳に呼び出せる仲間が永久に追加されない等、プレイ前の予備データの保存が必須。

ダウンロードコンテンツ

  • 小ネタ程度のチート集、実用性のないネタ武器、見た目的に魅力の薄い衣装、本編で手に入る車両の単なる色違い、グラフィック違いと言った、有料で販売するには割に合わないものが多い。
    • 一応、序盤から苦労なく戦車やジェットバイクなどが使えるなどの利点はある。
  • 3つのミッションDLCはストーリーは面白いものの新武器がミッション中しか使えない、一部アンロック要素がしょぼい、一部字幕が出てこないなどの問題がある。
    • ミッション中では車よりも早く走る、波動拳かかめはめ波ばりの必殺技を放つ*20と言ったことが可能だったり、ピアースの歌声を思う存分堪能できたりと、バカバカしさは本編すら凌ぐほどなのだが…。
  • ただしこれらDLCの国内での低評価には洋ゲーならではの事情もある。例えば本作には実在の人物を再現したキャラクターが使用可能となるDLCが多々あるのだが、そのモデルとなった人物達は尽く日本での知名度がゼロに等しく、盛り上がりようがなかった…など。
    • 本作は良くも悪くも「内輪で盛り上がるためのゲーム」でもある。これはその「内輪っぽさ」が悪い方に作用した例であろう。
  • そしてひどいことにDLC「アンロックパック」は、発売から10年経過した2021年現在でもPS3版で配信されていない。この影響で、PS3版ではルート分岐でそれぞれ入手できる武器などを同時に手に入れることが不可能となってしまっている。
    • アンロックパックの配信予定日がお盆休みと重なったことなどが未配信の理由なのではないかとユーザー間では推測されているが、真相は不明である。
  • これらDLCのうち18種を収録した完全版『セインツロウ ザ・サード:フルパッケージ』が後に発売された。しかし、その販売方法に問題があった。詳しくは後述。

完全版

  • 記事冒頭をご覧の通り、日本ではオリジナルのほかに廉価版や、DLCを収録した俗にいう完全版が発売されたのだが、この2つの間は3ヶ月しかない。
    • 当然のことながら、あまりに早すぎる完全版の出現に廉価版購入者から不満の声が挙がった。
  • パッケージにある「超豪華完全版」という表記だが、実際には「吸血パック」と「アンロックパック」が同梱されていない。
    • 「吸血パック」は導入と同時に一部の動作の効果が変更されてしまうので、最初から導入済みにする訳にもいかなかったのだろう。配信はされているので、別途購入すれば導入可能。
    • 「アンロックパック」も同様に、導入と同時に全てのコレクション要素を解放してしまうので同梱できなかったのだろうが、こちらは前述したようにPS3版では配信すらされていない。
    • あくまで「18個のDLCを同梱」としか書いておらず、全て同梱とは書いてないのでギリギリセーフなのか?だからといってユーザーの不満が消えるわけでもないが…。
    • Win版は両方ともSteamで配信されているので、セール時にフルパッケージ版と一緒に買うのも良いだろう。ただし、「Season Pass」は単品DLCと内容がかぶるのでそちらは避ける方が吉。
    • また、季節毎+αの頻度でDLCを含むシリーズ全体を詰め込んだ「Ultimate Franchise Pack」ごと大幅割引されていることもあるので、手間が面倒ならそれを目当てにするのも悪くはない。

総評

リアル路線に進んだ『GTA』シリーズとの差別化をより明確にしようと、作風を大きく変えた新しい『Saints Row』である。
しかしゲームとして前作より大きく進化しているかと言われれば肯定しづらく、一部には寧ろ退化している要素があるなど、作り込みやクライムアクションとしての完成度は前作の方が高いと言わざるを得ない部分もある。

とは言え、そのバカバカしさで見事に『GTA』と差別化を果たし、シリーズの方向性を見出したのも事実。
結果として出荷数は前2作を大きく上回り、2012年1月には全世界で380万本、年末までには550万本を売り上げた*21
このバカゲー路線は続編『Saints Row IV』にてさらに昇華・確立されることとなる。

アクションゲームとしてならばこちらの方がより格好をつけて遊べ、ゲームそのものに極端な欠陥や破綻がある訳でもない。
前作までの殺伐とした雰囲気に馴染めなかった人や、とにかくぶっ飛んだクライムアクションを大笑いしながらプレイしたいと言う人には打って付けのゲームと言えよう。


移植・完全版

  • Saints Row: The Third - The Full Package(PS3)
    • 問題点の「完全版」の項を参照。
  • Saints Row: The Third - The Full Package(Switch)
    • 2019年5月9日発売。
    • オリジナルで配信されたDLCがほとんど収録されているが、オリジナルの完全版と同様に「吸血パック」と「アンロックパック」は同梱されていない。
    • なお、海外ではパッケージ版とダウンロード版の両方が発売されているが、日本語版はダウンロード版のみの発売となっている。
  • Saints Row: The Third Remastered(PS4/One/Win)
    • 海外では2020年5月22日に、日本ではPS4版のみ2020年10月29日発売。Win版は日本語にも対応している。
    • 2019年のSwitch版に続いて『1』と『2』を差し置いてのリリースとなるが、その理由は今作が「初期の2作品よりリマスターしやすく、なおかつシリーズの中で特に愛されている作品だから」とのことである。
    • DLC全収録はもちろん、一から作り直したという3Dモデルの全面的なリマスターに、物理ベースのライティングの採用によって映像や演出のクオリティが格段に上昇している。
      • 一方、カートゥーンチックだったキャラクターモデルはリアル寄りに変更されており、オリジナルに慣れ親しんだ人はやや戸惑うかもしれない。
      • 特にリリース当初は顔の皺がかなり目立っており、若々しく作ったのに老けて見えるようなことになっていたが、アップデートで修正された。
    • オリジナルではスタッフの名前だけではなく集合写真も表示されるというスタッフロールで、最後までおかしな演出が楽しめたのだが、このリマスター版では流石に無理だったか普通のスタッフロールになってしまっている。
    • Win版はEpic Games Storeでの時限独占配信で、1年後の2021年5月22日にはSteamでも配信された。
      • Steam版発売時のアップデート以来、日本語字幕の漢字がおかしくなる不具合が発生していたが、約2ヶ月後のアップデートで修正された。ただ、DLCミッションなど一部直っていない箇所も未だ残っている。
    • 2021年9月9日に次世代機であるPS5/XSXでも発売された。なんとライバルである『GTA』シリーズの『V』と同じ3世代続けての発売である*22。マルチプレイは異なる世代のハード間でも可能とされる。
      • なお、前世代機版からのアップグレードは次世代機版発売から3か月の時限対応だった。
      • ちなみに日本語版は同年9月30日に発売されたのだが、死体がすぐ消えるうえヒューマンシールドで捕縛した敵を殺せないと言ったオリジナル版に無かった規制が施されている。

余談

  • 本作の発表当時、そのキャラクタークリエイトの自由度の高さが日本のゲームメディアでも取り上げらたのだが、国内の大手ゲームニュースサイト『4gamer』の記事に登場する女ボスが美人すぎることが大きな話題となった。
    • その美貌からサイト側に問い合わせたユーザーが存在したようで、特別に教えてもらったレシピがネット上で公開されている。レシピはこちら。
  • Win版ではユーザ製作のMODが導入できる。
    • 代表的なMODではミッションのリプレイが可能になったり、特殊な武器の購入が可能になったり、チートが追加されたりと不満点の一部が解消可能。
    • 導入方法も簡単で、導入したいMODファイルを実行ファイルと同一フォルダ内に配置するだけで自動で導入され、逆にMODファイルを削除するだけで導入前の状態に戻すことができる。
    • ただし、導入可能なのは当然ながらWin版のみでPS3/360版には導入不可。
  • 2012年エイプリルフールに大型DLCが製作中とのウソが発表され、後に実際に計画が進められたが、親会社THQの財政難に引きずられる形で発売が延期され、結局次回作『IV』に統合されることになってしまった。
    • そのシナリオを元にしたミッションは『IV』にて「エンター・ザ・ドミナトリックス」というタイトルのDLCとして配信された。
    • ただし、あくまで「こんな感じのシナリオになる予定だった」というダイジェストであり、しかも主人公達の音声解説付きのドキュメンタリー形式*23という、中断された事自体をネタにした内容である。
  • 『Saints Row』はこの作品以降、日本法人であるTHQジャパンの撤退から程なくのTHQの倒産・それに伴う開発元VolitionのDeep Silver*24への移籍・ローカライズを行っていたスパイクがチュンソフトと統合・Win日本語版販売を行っていたサイバーフロントの解散*25等、様々な試練に見舞われることとなった。
    • ちなみに、THQ倒産後に本シリーズのIPが競売にかけられた際、落札の条件に「Volitionを傘下企業として存続させること」が含まれており、ユービーアイソフトとKoch Mediaが入札したものの、最終的にはユービーアイソフトが提示した入札額の4倍強に当たる2230万ドルをKoch Mediaが提示したことで落札し、現在に至っている。
  • 概要で述べたように、登場人物の1人であるエンジェルの声優はプロレスラーのハルク・ホーガンが演じており、ホーガンの決めポーズを取るという中の人ネタも見られる。
    • また、俳優のバート・レイノルズが本人役で出演しており、条件を満たせば仲間として呼び出すことも出来る。
    • しかし、エンディングの一方(正統派だが続編に繋がらない方)では死亡してしまう。
      • 実在の人物がゲーム的に死ぬことはあっても、ストーリー上で死なせる作品はなかなか無いのではないだろうか。
  • 『IV』冒頭のシリーズ過去作について語るナレーションでは、本作は「楽しさ一杯、殺しは控えめに。この方向転換が功を奏し、セインツは風変わりなギャングから、皆に愛されるポップカルチャーの象徴として転身を遂げた」とされている。
    • 前作までのバイオレンス色を薄めて本格的にバカゲー路線に舵を切ったことと、それによってシリーズの人気を確立したことを指し示しているのだろう。
  • 本作のストーリーは相当数のボツ案があり、何度も練り直されて現在の形になったことがうかがえる。
    • 特にボツ案が多いのが、STAGが街に召集される理由。製品版では主人公達を狙ったキルベインらの攻撃で橋が爆破され、それに激怒した市長*26が召集したという流れだが、初期案ではキルベインがスティルウォーターを核爆弾でクレーターに変えたことによるものだった。
      • さすがに核はまずいということなのか変更されたが、次の案はシンジケートによって前作の登場人物を含むスティルウォーターの人々が何千人も虐殺されて街が壊滅させられるというものに。どちらにしても前作の主人公の暴虐などとは次元の違う大惨事になる所だった。もっとも、次回作ではそれすら比較にならない大惨事が起きるのだが…。
      • 結局スティルウォーターを滅ぼす案は無くなり、ジョニーの葬儀中にセインツロウ教会が爆破されるという案も出たものの、最終的には現在の形に落ち着いた。
    • 物議を醸したジョニーだが、「実は生存していて主人公が救出に行く」「エンディングで生存が示唆される」などの案もあり、本作中で生存を明かす予定だった。結果としてこれは次回作に持ち越しになったが。
    • ショーンディは「キルベインとデートする」「STAGに加わる」などの案があり、役回りが二転三転していた模様。また、デウィンター姉妹は姉のヴィオラのみ仲間になるが初期案では妹のキキも仲間になる予定だった。
    • オレグも単なるシンジケートの用心棒でクローンも作られておらず、憧れの存在であるジョッシュに惹かれてセインツに加わるという役回りだった。『IV』でオレグとジョッシュが親しくなっているのはその名残だろうか。
    • 極め付けには、主人公はいつものボスではなくセインツに潜入している政府の捜査官であった。開発中止になったPSPソフト『Saints Row Undercover』のアイデアを再利用していたのかもしれない。実際、最初の数ヶ月はその流れで開発されていたらしい。
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最終更新:2024年02月15日 12:39

*1 英語版だが日本語化の手段がある。

*2 前作で登場した黒人の仲間。意図的に空気扱いさせられていたが決して無能ではなく、今作はOPでこそこの扱いだがゲームが進むと非常に頼れる存在感ある男性に。

*3 バグを利用すればモザイクを外せる。といっても期待するようなものは描写されていない。

*4 手榴弾を咥えさせて頭部を吹っ飛ばす。

*5 映画『フットルース』の挿入歌。日本では麻倉未稀がカバーし、ドラマ『スクール☆ウォーズ』の主題歌に起用された。

*6 宣伝しているのはセインツが売り出しているエナジードリンク「セインツフロウ」で、漢字表記は「聖人流」となっている。なお、発売当時は本国で実際に製品化されていた。

*7 しかも凶器を使うのがイベント進行に必須であり、使わないでいると実況が「凶器を使わないと観客が暴動を起こすぞ」と煽る始末。

*8 実際、スタッフもインタビューに直接名前を挙げて「モチーフにした」と語っている。

*9 『1』のリンや『2』のカルロスなど、作中で死亡したセインツのメンバーがエンディング後にゾンビ化して仲間になると言うもの。

*10 前作までは複数の敵勢力があってもそれらが互いに干渉することは基本的になくセインツVS他勢力、それも1つずつという構図で一貫していた。

*11 ズィーモスについてはDLCで仲間になるがやはり本編には登場しない。

*12 最終ミッションで戦うが、正式な対決ではなくオチがある。

*13 終盤の事件での暴挙が明らかになり、戦わずして撤退を言い渡される為。決着は次回作までお預け。

*14 上述した「Holding Out For A Hero」が流れるシーン。

*15 前作ではシャツ・下着・上着・靴下など細かくカスタマイズ可能で、ボタンを外す、シャツをズボンに入れるといった着こなしの設定すら出来た。

*16 ゲーム性的にそういうことが相応しいとも言えなくはないが。

*17 『Gears of War』のホートモードのパロディで、英題名はWHORED MODE。

*18 前者は街の支配度を100%にすると、その地域から敵ギャングがいなくなってしまう。後者はシナリオをクリアすると、STAGそのものが撤退して現れなくなってしまう。

*19 その代わり、資金が入ると端末上のアイコンに印が付く。

*20 これらは次回作でスーパーパワーとして正式に使用可能になる。

*21 前作『2』は2010年9月時点で340万本。

*22 PS3から3世代続けて発売されたゲームは『GTAV』と本作以外に『The Elder Scrolls V: Skyrim』がある。

*23 映画の映像ソフトなどの特典映像風…と言えば想像できるだろうか。

*24 オーストリアに本拠地を持つKoch Mediaのグループ会社で、欧州では大手クラスのゲームパブリッシャー。なお、Koch Mediaも現在はEmbracer Groupの傘下企業。

*25 親会社である加賀電子が「経営改革による事業立て直しは困難」との判断により、2013年12月19日を以て解散。

*26 橋は亡き夫を記念したものであり、しかも開通式の真っ最中に破壊されたため。ちなみにその夫は1作目の黒幕。