おでかけタコりん

【おでかけたこりん】

ジャンル おでかけ集め
対応機種 ニンテンドーDS(DSiウェア)
発売・開発元 甲南電機製作所
配信開始日 2014年2月12日
定価 500円
プレイ人数 1人
セーブデータ 32箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント タコが地球を巡る(?)ゲーム
苦痛を感じさせない新感覚作業ゲー


概要

  • DS系ハードのダウンロードソフトの常連、甲南電機製作所(メカニックアームス)からリリースされたDSiウェア末期作品の一角。とあるPCブラウザゲームの商業版*1でもある。
  • 突然地球に降ってきたナゾのタコ生命体「タコりん」を指示して、アイテム探しやらアルバイトやらを行っていくストーリー設定。

ゲームルール

セーブデータ決定後、タコりんの称号入力が求められる。入力後はゲーム画面において「○○○(入力)のタコりん」という形で表示される。
本作はすべてタッチ操作を行う。作中においてアクション性が求められる場面は全くない。

  • ゲームの流れ
    • 一軒家に住むタコりんに「おでかけ先の指定をしていく」のが大まかな流れとなる。
      • 指定を行えばタコりんがその場所へと移動し、何かしらの報酬を手に入れた状態で帰って来る。指定後はすべてオートで事が進む為、放置プレイでも報酬にたどり着ける。
      • おでかけ先移動中はタコりんが指定場所へと向かうシーンが発生する。上位置アイコンをクリックするとダッシュスピードが増し、より早くの到着が行える(クリック制限なし)。
      • おでかけ先で入手できる報酬は「経験値」「お金」「アイテム」の3つ。経験値とお金は指示を繰り返す事で無限に手に入るが、アイテムは同じものを重複入手できない。
      • 探索回数は無制限であり、探索中に何かのトラブルに見舞われたりゲームオーバーになる心配は全くない。要は「おでかけ先指定 ⇔ 報酬ゲット」の繰り返しが本作の基本である。
      • とある条件を満たすと、指定できる"おでかけ先"の探索範囲が増える。ひたすらに探索を続け「とても重要なもの」を手に入れればゲームの核心へと近づくだろう。
  • アイテム・仲間・装備について
    • おでかけ先を探索し続けると、様々な種類のアイテムがストックされる。
      • アイテムには主に「仲間」「装備するもの」「家」「ただの飾り」の4タイプ(全320種類)がある。
    • 仲間アイテムを所持していると、おでかけ先探索時に様々な「仲間」をタコりんと一緒に同行させる事ができる。
      • 1回の探索同行可能な仲間は1キャラのみ。仲間を連れていれば、タコりん単独時では見られない特殊なイベントが発生するかもしれない。
    • 同じく装備アイテムを所持していると、タコりん・及び仲間にそれを「装備」できる。
      • タコりんと仲間の装備品は別物扱いとなっており、タコりんが仲間の装備をする事はできない(その逆もしかり)。仲間同様、装備によっては特殊イベントが発生するかもしれない。
  • お金・アルバイト・オークションについて
    • おでかけ先を探索し続けると、アルバイトという名目で「お金」が稼げる。
      • お金を稼げば稼ぐ程に溜まり続けるのはいうまでもないだろうが、本作ではアルバイトの内容(全99職業)そのものもリストとしてストックされる。
    • 稼いだお金は「ネットオークション」で使用できる。
      • お金をオークションに提示して、交渉が成立すればレアアイテムが入手できる。交渉決裂でもお金が消費される心配はない。
      • オークションの結果は、最低1回のおでかけ先探索を挟まないと進行しない。また、一度提示したお金をキャンセルする術はない。
  • 経験値について
    • おでかけ先を探索し続けると、特定数の「経験値」が入る。
      • 経験値を多く溜めるとタコりんの超人的移動能力が覚醒していき、今までよりも速いスピードでおでかけ先へと到着できるだろう。
  • エンディングについて
    • 本作はマルチエンディング方式を採用している。
      • エンディングに到達しても、何事もなかったかの如く一軒家画面へと戻る。一度見たエンディングはリストとしてストックされる。
  • 各種アイコンについて
    • 一軒屋画面には以下のアイコンが用意されている。
      • 「おでかけ先」…おでかけ先の指定ができる。
      • 「家の変更」…一軒屋の外見を変える。変更には家アイテムが必要。
      • 「アイテム一覧」…今までに入手したアイテム一覧のリスト鑑賞・仲間変更・装備変更が行える。
      • 「アルバイト一覧」…今までに行ったアルバイトのリスト鑑賞が行える。
      • 「ノートパソコン」…ネットオークションが行える。
      • 「アルバム」…ゲーム中に発生したイベント鑑賞が行える。
      • 「スケッチブック」…タコりんが書いたと思われる落書きを鑑賞できる。
      • 「ビデオカメラ」…一度見たエンディングを再鑑賞できる。
      • 「???」…ゲームを深くやり込む事で出現するアイコン。詳細は割愛する。

評価点

  • 魅惑のタコりんワールド
    • タコりん達が織り成す、味わい深いゆるゆるな世界観が独自の魅力を放っている。
      • 主人公がまんまタコというのが相当異色である。誰もが知っているであろう「八本足の赤い軟体動物」が本作のメインキャストを務めている。
      • 全編通してゆるキャラ路線で描かれたキャラクターデザインとなっており、ドット描写で描かれたタコりん達の姿が変てこ可愛い。
      • タコりんだけでなく、「黄色いタコ」「ツチノコ」「顔付きの剣」「乙姫」など、仲間の面子もなんかおかしい。それでいて全員可愛い。
        特に、ツチノコの移動中アクションの可愛さはなかなかのもの。
      • 「おでかけ先移動中に超高速で飛ぶ」「ネットオークション中にマウスをペチペチクリックする」など、タコりんの行動が妙にシュールなのも突っ込みどころ。
  • 苦痛を感じさせない作業ゲー
    • 本作は終始「おでかけ先の指定を繰り返す」行為が重心となる探索作業ゲーである。しかし、かったるい作業感はほぼない
      • 流れる様な超テンポでゲームが進む為、ウエイトのストレスとは無縁といっていい。指示を出せばあっという間に事が終わる為、いくらでも作業が行える。
      • 超高速でゲーム進行がされる関係上、ゲームを中断するタイミングを見失う程に作業を繰り返したくなる。まさに「プレイヤーに好かれる作業」というべきだろうか。
  • 絶妙な謎解き難易度
    • 本作はただ作業するだけで終わるゲームではない。謎解き感覚で新たなる道のりを発見していくという別の目的がある。
      • ゲーム中には頻繁に攻略のヒントが出される。このヒント加減がネタバレすぎず難解すぎずの塩梅の良さであり、適度に頭を使う楽しみが味わえる。
      • 中心である作業プレイはもちろんの事、頻発する謎解きもこなさないと本作の中枢といえるイベントには到達できない。この辺のゲームバランスが絶妙に絡み合っている。
  • 価格以上のボリューム感
    • 500円相当のソフトとしてはプレイボリュームは高く、結構なプレイ時間を要するだろう。
      • プレイヤーの個人差があるので絶対とはいえないが、一通りのやり込みを終えるには、推定で5時間程度のプレイは必要だと思われる。

問題点

  • 悪い意味でも作業ゲー
    • 評価点で「苦痛を感させない」とは述べたが、繰り返し前提の作業ゲーである事には変わりがない
      • いくら好意的に見ても、作業ゲーの宿命である「段々と飽きてくる」という問題がある。プレイを続ける内に「またこの流れか…」と感じるプレイヤーも多いだろう。
      • とはいえ「不備や悪質な時間稼ぎによる作業」などではなく、「意図された作業」である。馴染めるかどうかはともかく、それ自体に文句を言うのはお門違いだといえる。
    • ただ、一部のエンディングは連想しにくいアイテムや仲間が必要なため、消去法で残ったアイテムの総当たりになりがちと言う点は確かに問題だろう。
  • 報酬に運が絡みやすい
    • 一部の報酬はランダム入手となっている為、運が悪いと作業(おでかけ先指定)の回数が増す恐れがある。
      • 特にアルバイトの職業入手は相当な運が絡む為、一向にアルバイト一覧が埋まらないという事態に陥りやすい。ある意味、本作において最も厄介なやり込み部分といえる。

賛否両論点

+ 軽度のネタバレ注意
  • 欝ゲーとしての側面
    • 大きな舞台説明もなくゲームが始まる本作だが、実は悲壮的なストーリー設定のゲームである
      • ゲームをやり込むにつれ、「タコりんが何故地球に降ってきたのか」「何を目的に行動するのか」「各種エンディングがどういう意味合いなのか」という事情が露見される。
    • このページでは詳しくは語らないが、興味のある方は実際にプレイして真相を確かめて頂きたい。
    • 各種エンディングに到達しても、タッチ一つで何事もなくゲームに復帰できるのでご安心を。

総評

  • 作業色の強さはあるものの、ゆるいキャラ達によるほんわりとした雰囲気や絶対的なテンポ感、価格以上はあるであろうやり込み要素の多さを評価する者が多い作品である模様。
  • ナゾのミニゲーム』もそうだったが、同社のDLソフトは変てこさと遊びやすさを兼ねたものが多い。

余談

  • セーブデータ多すぎ
    • 本作のセーブデータは何故か32箇所もある。普通にプレイする分にはデータ1箇所で十分なのに…?
      • 公式サイトでも「何でそんなにデータがあるの?」という自虐的な質問がある。これに対して「32人家族で使えばいい」という投げやりすぎる返答が…。まぁ、多いに越したことはない。

その後の展開

  • 2015年2月25日に3DSテーマ「おでかけタコりん 庭におでかけ」が150円で配信された。
  • 2016年11月30日に『おでかけタコりん ちょいがえ』が3DSで配信された。

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最終更新:2018年02月14日 13:32

*1 原作とはゲーム内容が別物。移植ではなくキャラクターを使用した新作ともいうべき作品。