引ク押ス ワールド
【ひくおす わーるど】
ジャンル
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パズルアクション
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対応機種
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Wii U(Wii Uダウンロードソフト)
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発売元
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任天堂
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開発元
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インテリジェントシステムズ
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発売日
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2014年6月19日
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定価
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1,080円
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判定
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良作
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ポイント
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簡単ながら奥深いアクションパズルゲームの続編 グラフィックはHDハードに合わせて大改善 自作引ク押スは世界中で共有可能 ステージは一新されているが、ゲーム上大きく変わった部分は薄い
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引ク押スシリーズ 引ク押ス / 引ク落ツ / 引ク押ス ワールド / 引ク出ス ヒッパランド
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概要
ニンテンドー3DSで2011年にダウンロード販売されたアクションパズルゲーム『引ク押ス』の正当続編。
ハードをWii Uに移したことで描写力が格段とアップし、美しいグラフィックと一部練り直されたサウンドなどの強化がなされている。
続編ではあるがゲーム的な新要素はおまけレベルのモード追加のみ。しかしただの移植リメイクではなく、全問題が新作となっている。
前作でも自分でヒクオスを制作し、QRコードを利用して交換することが出来たが、本作では世界のヒクオスというモードが追加され、世界中の引ク押スをより共有しやすくなった。
ゲーム内容
主人公のマロが、ブロックの中に迷い込んでしまった子供達を助けるために『ヒクオス』と呼ばれるブロックパズルを解いていくゲーム。
タイトル通り引いたり押したりしながら道をつくり、ゴールとなる子供達・ゴールフラッグを目指して登っていく。
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プレイ方法は本作でも非常に簡単、プレイヤーは出来るアクションは歩行、ジャンプ、ブロックの押し引きのみ。最終的に子供のいるマスまで移動し、救出(接触)すればクリアとなる。
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ジャンプは一段上のブロックを登れ、なおかつ同じ高さなら1ブロック飛ばすことが出来る程度のジャンプ力しかない。
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ブロックの押し引きは、足場的に引っ張り出せる限界まで引き出せることが出来る。前方から引き出すだけでなく、横から押し出したり引っ込めることも可能。
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どういうことかというと、例えば3マスある足場に乗り、前から引っ張り出す場合、3マス目にマロが移動した時点で床がなく(段差となっている)、それ以上引っ張ろうとするとよろけてしまう。よって引き出せるのは2つまでになる。
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特殊なブロックもあり、同じ色のブロックを最大まで引き出す、完全に引っ込めるスイッチ。同じ色の地点まで移動するマンホールの2つが主に存在する。
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メインモード以外ではそのほかにも一定時間で引っ込むブロック、同じ色で連動するブロックなど、様々なギミックが登場する。
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間違えてしまった場合は、リセットスイッチまで移動することで最初の状態に戻すことが出来る。また、巻き戻しボタンで一定時間自分の行動を戻すことが可能。
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外観が見辛ければ全体図を見ることが可能で、任意でカメラをずらして先のブロックの状況を確認出来る。
評価点
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簡単操作でやりごたえのあるパズルゲームを本作でも十分楽しめる点。
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ハードがWiiUであるため、ゲームパッド単体プレイも可能。従来の引ク押スのように携帯機の感覚でプレイすることも出来る。
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地味ではあるが、各所パワーアップされている。
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閉じ込められた子供がいるブロックを引き出すと、子供の泣き声が聞こえるようになった(従来はゴールフラッグと同じくサウンドが流れるだけだった)。
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映像は、ほのぼのとした世界観がHD画質で非常に美しく描写されており、fpsもとても滑らかになった。
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BGMはほとんどオリジナル版と同じものが使用されているが、それぞれクオリティアップされていて聞き飽きない。
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世界のヒクオス会場モードが追加され、よりほかのプレイヤーと自作のヒクオスを共有しやすくなった。
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自作ヒクオスは以前からドット打ちの要素が強く、かつてのレトロハードキャラのドット絵が世界を問わず大量的に投稿されている。
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移植的な側面がある中、ちゃんと問題をほぼ新作として作り替えている点。
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WiiUの配信専用ゲームはその多くがベタ移植であるが、本作はそれに甘んじることなくしっかり新作として問題を作りこんでいる。
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タッチ操作出来るため、便利にプレイ出来るところが多い。
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メニューはマップ方式となっており、マロが到達している時点でタッチすれば決定となる。到達していなくても二回タッチすれば決定扱いになる。
問題点
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巻き戻しされる時間は、プレイヤーがボーッと考えこんでいる時間も含めて巻き戻される。その分は巻き戻し中ロスタイムになるため、地味に煩わしい。
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ボーッと考えこむ場合はポーズメニューを呼べば良いのだが、微妙に面倒。何秒か制止している場合は巻き戻しにおいてカットされる仕様があっても良かったかもしれない。
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良く言えば3DS版のバージョンアップ新作だが、悪く言えばメインモードにおける新要素は皆無で、目新しさには乏しい。
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ギミックは前作と同じスイッチとマンホールのみで、それだけで問題の完成度は高めてはいるのだが…。
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またハードの違いのため仕方ないのだが、もともとあった立体視も不可能。ゲームデザインが良い感じに立体視と合わさり、調整具合も良好だったために少々残念である。
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相変わらずヒントをくれるのは最初だけ、後半は全て独力。
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ただし前作をリリースした際にはなかったMiiverseとの連動があるため、ヒントや正解をもらう機会自体は十分にある。
総評
3DSで好評だったパズルアクションゲームをほぼそのままWiiUに持ってきたうえでちゃんと作り直している良作。
HD画質で作りなおされた美しい画面でマロを動かしてブロックを動かすのはそれだけでも楽しい。
パズルゲームとしての難易度も程よく、万人に薦められるパズルゲームであると言える。
最終更新:2021年11月09日 10:57