インフィニタ・ストラーダ

【いんふぃにた すとらーだ】

ジャンル SFファンタジーカードバトル
(デッキ構築型カードゲーム)
対応機種 プレイステーション・ヴィータ
メディア ダウンロード専売
発売元 おふぃす5656
開発元 AMGエンタテインメント
発売日 2014年4月22日
定価 基本プレイ無料(カードパック課金制)
レーティング CERO:D(17歳以上対象)
判定 クソゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント 2014年クソゲーオブザイヤー携帯機部門大賞
デッキ枚数下限無し、バランス取る気無し
「100%先攻1ターンキル」
コイントスの方がマシ
クソゲーオブザイヤー関連作品一覧


概要

  • 2014年当時、家庭用ゲーム機ではまだ珍しかった「基本プレイ無料」のゲーム。
    ソーシャルカードゲーム(ソシャゲ)『無限のストラーダ』から設定とイラストの流用が見られるが、キャラクターをシステム的に(むりやり)カード化したものではなく、実際のトレーディングカードゲーム(TCG)に近い「デッキ構築型カードゲーム」となった。
    • ……と思われていたのだが、ソシャゲの理屈に無理やり戦略性をねじ込もうとしたせいか、どこを見ても問題点だらけ。
      果てには「100%防御不能の先攻1ターンキル」が開発されてしまい、もはやゲームになっていない状態であることを白日の下に晒されてしまった。
      • 本作はあくまで「基本無料でオンライン課金・対戦もあるトレーディングカードゲーム」であり、フレンドを作って得をする「ソーシャル」要素は無い。
  • 本項では初代PSVita版を取り上げているが、バージョンアップ版および他機種移植版も展開されている。それらについては、紹介程度に留める。
+ PV(OPムービー)

システム・ルール

カードの設定

  • いわゆる「モンスター/クリーチャー」のカードのみ存在し、以下のパラメータが設定されている。
    • カード同士の戦闘時の、攻撃側が参照する「AP」、防御側が参照する「HP」、配置時に必要な「COST」。
    • 属性:サイバーズ(人間/黄)、ケルズ(天使/緑)、デモンズ(悪魔/赤)の3種類。
    • 種族:8種類あり、カードによっては1枚のカードが最大4種族を兼ね備える。
      神、天使、悪魔、精霊、不死、人間、機械、旧神。
    • 属性:17種類あり、カードによっては1枚で最大6属性を兼ね備える。
      地、水、火、風、光、闇、善、悪、力場、物理、非実体、炎、冷気、電気、酸、音波、電撃。
    • 特技:場で常時発動する効果。カードにより最低2種類、最大6種類を兼ね備える。
    • スキル:場への配置後、スキル固有のコストを追加で消費して任意で発動できる効果。カードは基本的にスキルを一個持つが、一部の低レアリティカードは持っていない。
  • 「属性」という名前のパラメータが2つあるが、公式サイトによればこれが正式名称である。
    • 「サイバーズ・ケルズ・デモンズ」は「勢力、陣営」などの表記が相応しくはないだろうか。
      (以降の本記事では、区別の都合上「勢力」と呼称する)
    • 「特技」のテキストに従うと、17種類ある方の属性は「エナジー属性」と呼ぶらしい。 表現が重複していてダサい。

バトルの進め方

  • デッキは同名カード4枚まで・合計20枚まで、ゲーム開始時の手札は5枚。
  • プレイヤーは「指揮官」となり、カード同様にHPが設定される。
  • ターン開始時、デッキからカードをドローし、COSTの消費源となるMPが自動で補充される。
    • ドロー枚数は、手札が5枚以上なら1枚。先攻もドローするので、開始時の手札は事実上6枚。
    • 手札が4枚以下なら、手札が5枚になるまでドロー。(もちろんデッキ枚数という上限はある)
  • 場はプレイヤー1人がカードを5枚まで配置できる「スロット」によって構成される。
    • スロットにも《サイバーズ/黄》《ケルズ/緑》《デモンズ/赤》《中立/白》の4色の属性が存在し、中立以外ではスロットの色と置かれたカード勢力との相性(マッチング)によるステータスの増減が発生する。
    • いわゆる「召喚酔い」があり、「急速展開」の特技を持たない限り、配置されたカードはそのターン中に行動できない。
    • スロット配置済みのカードに対して、カードを重ねることで強化が可能。
      • 支援:重ねたカード分のAPを上昇させる。『遊戯王カードゲーム(OCG)』で言い換えるなら「装備魔法扱いになるモンスター」のようなもの。
      • 進化:同名カードを重ねて、AP・HP両方を上昇させる。こちらは「手札から場へ重ねると融合するモンスター」といったところ。
  • 敵のカード配置済みスロットを選択すると、カード同士の戦闘となる。防御側のHPを攻撃側のAP分減らし、HPがゼロになると墓場へ置かれる。
  • 空きスロットを選択すると「指揮官攻撃」となり、敵指揮官のHPを自分のAP分減らす。
    • 指揮官攻撃されたプレイヤーは、カードを空きスロットへ移動させることで「機動防御」を行うことができる。
      • ただし、機動防御でカードのHPを超過したダメージは、指揮官へ貫通する。
    • 敵指揮官のHPをゼロにするか、敵のデッキ・手札・場のカードが全て墓場へ置かれた場合に勝利。ギブアップコマンドもある。

ゲームの進め方

  • 「任務」(ストーリーモード)に加え、「訓練施設」(CPU対戦)、オンライン対戦を行うことができる。
    • いずれのモードでも、バトルによって経験値・ゴールドを入手でき、経験値を溜めれば指揮官HPアップ、ゴールドを使えばショップでパックを購入できる。
    • ストーリーモードの各章をクリアすると、一度だけパックを入手でき、ゲーム内ショップで購入可能なパックも増えていく。
    • オンライン対戦では、非売品パックを報酬として入手できる。
  • 「カードパック課金制」で、PlayStation Storeで有料購入できるカードパックがある。

問題点

デッキ枚数について

  • 上限20枚「まで」…上限はあるが下限は無く、 極端な話1枚でも良い。 初期手札6枚以内のデッキなら望み通りの初手が100%の確率で揃う。
    • デッキ切れによる敗北・ダメージなどのペナルティも一切無い。
    • カードが全て墓地に置かれると敗北となるため、枚数を減らすことに一応デメリットはあるものの、後述する数々のパワーカードの存在故に、初手を固定できるメリットが遥かに上回る。
      • そもそもの話、望み通りの初手を意図的に揃えることは、カードゲームや麻雀などでは「積み込み」と呼ばれる 不正行為 で、駆け引き・運の要素を損なうものである。
    • デッキ枚数下限を「20枚」にしたとしても「同名カード4枚」「初期手札6枚」のルール故、目当てのカードを4枚投入すれば初手50%以上の高確率で引ける。
      • 参考までに、他のデジタルカードゲーム(DTCG)では「デッキ20~40枚」「同名カード2~4枚」「初期手札3~4枚」といった具合。

カードパワーについて

  • 本作は、レアリティが星の数で表される。
    • 「レアリティが高いカードほど強い」というのはカードゲームにもソシャゲにも共通する基本原則だが、本作は並のソシャゲ以上にレアリティの格付けが苛烈。対人戦で実用に耐えるのは、ほんの一握りのレアカードのみ。
      (以降、無課金でも通常入手可能な星3以下は「低レア」、課金パック・対戦報酬パックからの入手に限られる星4以上は「高レア」と略記する)
    • 具体的なステータスは、最低の星1でAP200/HP200/COST2、星3でAP600/HP600/COST4、最大の星5でAP2250/HP2250/COST8など。
      • 能力値だけでなく特技・スキルも増えていくので、コスト比が釣り合っていない。
  • 有料パックからデッキ投入可能な「進化済みカード」を入手可能である上、大半が進化前カードと同コストという完全な上位互換。
    • 進化カード同士の進化でスキル・特技も強化される「超進化」も可能だが、「超進化済みカード」も同様に有料パックから入手可能。
    • ステータス差は進化・超進化で更に開く。星1でAP400/HP400/COST3に対し、星5でAP6000/HP5750/COST10など。
      • 旧裏ポケモンカード/ポケモンカードGBで例えると「ヒトカゲにヒトカゲを場で重ねるとリザードに進化する。なお、いきなりリザードンを使ってもいい*1」という感じ。
  • 進化によるHP・AP上昇は、厳密には「上書き」である。
    • HPは回復できるメリットがあるものの、APは支援に比べれば微々たる上昇量である上、支援効果はリセットされてしまう。
    • 進化・支援の併用は困難であり、「進化済みカードの支援」ほぼ一択。進化済みカードの優位性を高めている。
  • 高レアの一応のデメリットとしては、コストの増加が挙げられるが、MPは自動で補充される上に補充値も多く、ほぼ問題にならない。
    • ストーリーを進めていくうち、1ターン10以上=1ターンに1枚星5カードを必ず場に出せるほど多くなる。
    • 最終盤では20以上補充されて、コストを使い切る前にデッキが切れる。
  • 高レアが持つ「特技」「スキル」については、バトルのシステム面での影響が大きいため、後述する。

バトルについて

  • 「バトルの進め方」にて記した内容を一部繰り返すが、あらゆる要素がモグラ叩き同然の圧倒的先攻有利を助長している。
    • 先攻プレイヤーもドローする。3ターン目以降のドローは手札が上限5枚になるまでドロー。
    • 急速展開の特技を持たないカードは、全て召喚酔いする。
      • 急速展開があれば「先攻プレイヤーの1ターン目」でも攻撃宣言が可能。
    • 攻撃側は一切のダメージを受けない一方で、防御側は機動防御だと貫通ダメージが発生する危険性まである。
    • スキル発動などを禁止する「ロック・先出し」はできるものの、「○○禁止無効」の特技には無視される上に、相手のカード配置・スキル発動を無効化するなどの「カウンター・後出し」がシステム上存在しない。
      • ただでさえ有利な先攻プレイヤーを止める術は一切無く、悪い意味の「ソリティア*2*3」そのものである。
  • カードに設定された数値が細かい上に、増減する要素も多く、難解。
    • AP1380/HP640のカードがあったり、AP100のカードが超進化するとAP275になったりする。
    • 特技・スキルによる増減も10%,15%,30%,75%といった、キリの悪い数字ばかり。
    • 加減算は、常に最新値で行う。掛け算に掛け算を重ねたり、掛け算したものを割り算したりするので、一桁目が0と5以外になることが多発する。
      • AP600のカードに「AP75%アップ」のスキルを使う場合、1回目は600の75%アップで1050、2回目は1050の75%アップで1837(小数点以下の切り捨て)。
    • スロットと勢力の相性による増減値は、「アンマッチ:AP0.8倍 HP0.8倍」「マッチ:AP2.2倍 HP2.2倍」「ベストマッチ:AP2.5倍 HP4倍」。やはりキリが悪い上、ベストマッチとそれ以外の差が開きすぎている。
      • ストーリーモードでは、バトルごとにフィールドの属性が固定されているが、それを事前に知ることができないので、フィールドを見てからギブアップしてデッキを組み直すことがほぼ必須となる。
  • あらゆる意味で、全体的に高レア有利のバランスになっている。
    • 相性・特技・スキルのいずれの場合も、固定値ではなく割合(%)で増減するため、数百程度のステータスの低レアは雀の涙ほどで、数千以上のステータスの高レアはさらに強化される。
      • ベストマッチのHP4倍効果を受ける場合、HP400だと1600(+1200)であるのに対し、HP5750だと23000(+17250)になる。
    • 高レアは強力な特技を複数持つことが多く、例えば「物理属性からの攻撃75%減少」「酸属性に対して攻撃力2倍」「星3以下からの攻撃1/2減少」という風になっている。
      • 特に「星2もしくは星3以下からの攻撃を、減少もしくは無効」という特技を持った高レアが多く、低レアに存在価値は無い。
      • 本編中盤(6~7章)以降のCPUは、このようなカードも大量に使用する。無課金・少額課金ユーザへの露骨な圧力で、難易度の調整や課金に対するバランス感覚が歪である。
    • 高レアは属性も複合的に、例えば「地・闇・悪・物理・冷気・音波」という風になっているが、こちらはむしろデメリットである。
      • 先述の通り「特定の属性からの攻撃を、減少もしくは無効」「特定の属性への攻撃力が増加」という特技が存在しており、属性が多ければ多いほど引っかかりやすい。
  • 半端な数値、多すぎる属性とスキルといった様々な要素で「手札にある時」と「場に出た時」でステータスが変わったり、何もダメージを与えられなくなることがほぼ全てのカードで発生する。
    • 「このカードで、あのカードに、Xダメージを与えて破壊する」のような戦略の構築、盤面の把握が事実上不可能と言い換えていいほどに困難。
      • 場で変動した数値は常に表示されており、ダメージ計算も当然自動で行われるが、人間の理解を超えて戦略性という醍醐味を味わえなければ、本末転倒である。
  • そんな中で一際輝くのが、戦闘すら不要になる「自らを犠牲にして場のカードを墓場に送る」除去効果のスキル。
    • 効果対象も「敵味方問わず・敵のみ」「3勢力のうちいずれか1つ・勢力問わず全て」と、やたらにパターンが豊富。
      • しかも「敵のみ・勢力問わず全て」という最強除去の星5カードを、対戦報酬パックから入手できる。
      • 「進化禁止」「スキル発動禁止」「機動防御禁止」などの禁止系スキルに対しては、「進化禁止無効」「スキル発動禁止無効」「機動防御禁止無効」という 小学生のケンカのような 耐性特技が存在するが、「除去無効」の特技は存在しない。
    • そして「墓場のカードを手札に回収する」スキルが存在する。
      • 先攻を取れば「除去と回収」だけを回し続けて勝利できる。
      • 相手はカードを出せば墓地へ送られて負け、出さなければ直接攻撃されて負け。すなわち「待ちガイル」である。
  • カードを組み合わせたコンボはせいぜい「除去と回収」、「特定の種族が配置されているとコスト減少」の特技を生かせる程度で、ドロー加速や手札破壊といった駆け引きなども無く、デッキ構築の要素は薄い。
  • 「レア度の違いによって絶対的に能力の違いが出る」「課金した方が有利」という原則はソシャゲによくある不文律であるが、ソシャゲがそれでも娯楽として成り立つのは、ルールとして単純な分、手持ちの消費アイテム等の(リアルマネー・リアル時間含む)リソースのやりくりによって彼我の戦力差を覆す「金・時間・物量・工夫でなんとかする」立ち回りが可能なためである。
    • プレイヤー同士の一対一、お互い同じ量の限られたリソースしか与えられないTCGに、この不文律をそのまま持って来れば、ゲームとして破綻するのは当然である。

オンライン対人戦について~「100%先攻1ターンキル」の存在

  • オンライン対人戦では、カードを場に配置せず、スキルを手札から捨てて発動できるルールが追加されている。
    • 本来はカードの配置コスト・スキルの発動コストで二重の負担がある上に、スキルも召喚酔いの影響を受けるため待ち時間が発生する。
      そして、相手からは急速展開カードに奇襲される=待ち時間の相手ターン中に破壊されるリスクを負う必要もある。
      • しかし手札からのスキル発動により、配置コスト・待ち時間・破壊されるリスク、3点を踏み倒してしまう。
    • このモードではターン進行時の補充MPが10固定なので、コスト10超進化カードを次々配置するような単純なプレイはできない。
      • なのだが…「死亡時にプレイヤーのMPを15補充する」という、壁モンスターとして使えば相手の攻撃を牽制するスキルが、この対人戦モードでは「MP1で手札からこのカードを捨てて、MPを15補充する(+14)」というとんでもないカードに変貌しており、事実上MP24スタートが可能となっている。
  • 初期MPを2倍以上にできるというだけでも相当マズいが、ここからが本番。
    • 山札(手札)6枚から「MP補充」「空きスロットの勢力書き換え(強制ベストマッチ)」「場のカードの攻撃力上昇」「支援効果」を駆使して「急速展開カード」を徹底的に強化していくと、急速展開の攻撃力が指揮官HPを上回る。
      繰り返すが、急速展開は「先攻プレイヤーの1ターン目」でも攻撃宣言が可能。
    • これが本作最大の問題点、初手で必ず揃う6枚以内のデッキによる 「成功率100%の先攻1ターンキル」 である。
      • 「待ちガイルVS待ちも許さない開幕10割即死コンボ」「遊戯王OCGでエクゾディア*4初手で必ず揃う*5」「ブラックジャック*6AとJだけで遊ぶ*7」等々……要するに「先攻を取った方が勝ち」ということで、対戦ゲームとしての存在価値は皆無である。
      • 無課金でも手に入る除去+回収カードに対し、こちらの速攻を含む数枚のカードは要課金。無料でもクソ、課金すれば更にクソ。
  • 当然「除去スキル」も手札から発動できる。
    • 先攻1ターンキルが成立しなかった=そのデッキを使わなかったor操作ミスをした場合、後攻は相手の場を除去スキルで一掃してからほぼ同様の手順を取ることで*8100%後攻1ターンキルが可能。
      • ただし先述の通り「先攻を取った方が勝ち」という環境であり、後攻前提でデッキを組む必要は無い。
    • 1ターンキルを自粛すると、今度は手札除去スキルに怯える「後攻絶対有利、先にカードを出した方が負け」という、ここまでの説明とは真逆の膠着状態で遊ぶことになる。
    • 除去スキル持ちカードは自身を墓場に送るので、お互いに最後の一枚(もしくは最初から一枚のデッキ)だと、同時に敗北条件を満たすのだが、除去スキルを発動した場合はターンプレイヤーが勝者となる。引き分けですらない、理不尽な暴力。
  • 本作はそもそもがマイナーな上に、この環境では、まともなオンライン対戦が望めるはずもない。
    • 掲示板などで対戦相手を募り、報酬パック・トロフィーを目当てに互いにデッキを1枚にして即決着orギブアップを繰り返す異様な光景の談合が行われる…ことでさえ、稀である。
    • 対戦部屋の全体的な仕様も、1対1の対戦と最低限のチャット機能しか用意されておらず不便。プレイヤー名がPSNのID名で固定、個別レギュレーション設定不可、対戦部屋の名付け不可、パスワード設定不可、入室後デッキ編集不可、多人数での観戦・チャット・入れ替え戦なども不可。
      • レギュレーションを自主的に設定しようにも、部屋に名前を付けることもできない上、チャットで話し合ってもデッキを組むのに出直さなければいけない。うっかり人違いでバトルを始めてしまったら、即ギブアップしなければいけない。もっとも、元々が過疎なので、これらの心配は全て杞憂である。
  • 先攻・後攻は自動で決まるので、最終的には先攻を祈るだけ、介入不能な正真正銘の運ゲー。ジャンケンレベルの駆け引きすら無く、 コイントスの方がマシ。

有料カードパックについて

  • PSストアで購入できる有料パックは、パックごとにレアリティ固定かつ、価格もレアリティに比例して高くなる。
    • 別にレアでも何でもなく高いカードは星が多くて強いという身もふたもない状況。
      • 一定以上のレアリティが課金専用というのはソシャゲによくある設定で、「★5確定福袋」のように金額の設定に用いることも、無いわけではないが…。
      • レアリティの格差があるより健全…なように見えるかもしれないが、パック内のカードは選べず、「進化(超進化)済みカード」も混ざっているので、結局当たり外れのあるガチャと同じである。
    • パックの収録カードリストが非公開であり、紐無しバンジージャンプ同然である。
      目玉商品となる強力なカードの紹介、収録内容の公開をしていない点でも、TCG・ソシャゲと比べて手抜きと言わざるを得ない。
      • 一応、「サイバーズパック★★★」「12宮天使★★★★パック」など、パック名で収録カードは大まかに分かるようになっている。
        CPU戦・オンライン対戦で使われたカードなら、スクリーンショットを撮ればそのカードに限り内容を知ることはできる。パックの収録数と比べれば「多少」程度だが。
      • 「パック」と「★」の挿入箇所がズレている、カードテキストでは「☆」でパック名では「★」になるなど、細部に規則性が見られないが正式名称である
    • 無課金でも入手可能な星3カードは1枚100円、最高レアリティの星5カードは1枚308円。
      • 5枚入りパックはカード1枚分程度が割引される。星5カードの場合、1枚308円→5枚入りパック1234円(1枚あたり約250円)。
+ 有料パック価格一覧
パック レアリティ 1枚 3枚 5枚
サイバーズパック ★★★ 100 250 350
ケルズパック
デモンズパック
電撃パック
レアパック ★★★★ 200 500 750
12宮天使パック
12柱悪魔パック
エージェント事務局パック ★★★★
進化カードのみ封入
257 617 1,028
創世の秘蹟パック ★★★★★ 308 771 1,234
  • 本作の販売スケジュールは以下の通り。本体+追加ストーリーは無料、パックは有料。
    • 2014年4月22日:本体(1~5章)配信、星3パック販売開始
    • 4月30日:6章配信、星4レアパック販売開始
    • 5月13日:7章配信、星4天使パック販売開始
    • 5月27日:8章配信、星4悪魔、星4事務局パック販売開始
    • 6月3日:最終章用追加データ「追加カード画像・エンディング画像」配信
    • 6月10日:9章+最終章配信、星5創世パック販売開始
  • 本体には「全11章のうち第5章までを収録」と書いてあるが、本体2.7GBに対して追加ストーリー数百KBであり、アンロックしているだけ。
    • ただし、最終章だけは「追加画像」として300Mほどの別データが用意されている。何故それだけ別データになったのか…?
    • カードパックの追加販売時にもゲーム本体はアップデートされておらず、元々ゲーム内に存在しているカードデータがアンロックされているだけ。厳密な意味で「カードの追加」は行われていない。
    • これらのアップデート対応も2ヶ月足らずの打ち切り同然の短期間で終了している。バトルにもコレクションにも目新しさが生まれるはずもなく、TCGとオンラインゲーム、どちらにも完全に劣っている。
  • 8月19日~26日の1週間のみ「サマーキャンペーンパック」が販売されていたが、既存カードの詰め合わせで失笑を買った。
    • 星3パックと同じ価格ながら、カードは星3~5まで、特に全種類の星5が収録されており、少々目を引いた。封入率がどうだったか、今となっては定かではないが。
      • 同時期にSCEが『PS Vitaで基本プレイ無料のゲームを遊びつくせ!キャンペーン』を開催しており、これに合わせたものだったと思われる。SCEはもう少しまともな作品を選んだ方が良かったのではないだろうか。
    • 同じく夏ごろに「その他調整」と称されたアップデートが行われているが、ゲームバランスの調整などは全く行われていない。
      • 「カードパック未開封のセーブデータ」をオンラインストレージへアップロードして、パック開封後にセーブデータをダウンロードすればパックを未開封に戻せる、つまり「有料パックの引き直し≒リセマラ」ができたのだが、アップデート以降それができなくなったと言われている。
    • なお後述の通り、続編・別タイトルとしてのバージョンアップで一部にはバランス調整が加わっている。

その他の問題点

  • イラストについて
    • 受け手のセンス・評価基準にもよるが、カードイラストの多くは商業用ゲームのレベルに達しているとは言いがたい。元のソシャゲからして業界内でもレベルは低く、コンシューマでは尚更。
      • その割に本作は セクシャル(性的表現) でCERO:Dに指定されており、身も蓋もない言い方をすればエロ要素で釣る気満々
        超進化カードで女性キャラクターの露出を増やすものが多く、全裸で体育座りさせて、髪で乳首を、足の角度で陰部を隠すだけという、かなり過激なものもある。
      • 褒めどころ・エロの有り難味、鑑賞に耐えるものが全く無いわけではないが、両手で数え足りる程度で、とても評価点にはならない。
      • メインキャラクターの多くを担当している鈴木典孝氏は、1990年代から2010年代現在までアニメ業界を中心に数多くの実績がある。発注の指示内容や仕事量の多さなど、何か問題があったのだろうか。
      • イラストに魅力を感じずプレイを見送ったユーザーも多いのではないか?と思われるが、上述の通り、ゲーム性が破綻しすぎていて、正直それどころではなかった。
  • 種族・属性について
    • 「神・旧神」「火・炎」「電気・電撃」といった、種族・属性ともに紛らわしい表記が多すぎて見分けのつかないものがある上、これらを組み合わせているカードもある。
      • 「電撃」とはKADOKAWA/アスキー・メディアワークスの「電撃」であり、「電撃パック」(『電撃マオウ』イラストレーター)のカード、『電撃プレイステーション』特典カードの専用属性である。名前を考え直した方が良い。
    • 最大で8種類の種族のうち4種族を併せ持つ、17種類の属性のうち6属性を併せ持つ、など完全に設定の盛りすぎなカードたち。
      • 「不死+人間+機械+旧神」という種族のあり方が疑われるカード、「物理+非実体」「光+闇+善+悪」という矛盾した属性を併せ持つカードなど、世界観との整合性を取る気を感じない設定も疑問。「光+闇」のような相反属性だけなら、よくある設定だとしても…。
      • カードの詳細画面での「種族・属性の表示方法」が種族名全8種・属性名全17種が文字で羅列されている中で、該当するものを色分けで表すというUI設計も劣悪。必要な情報を一見して区別できない。
      • 無論、同じ画面にカード名、AP/HP、諸々の情報が他にも存在するのは言わずもがな。紙のカードでやるなら読めないぐらいの文字数になると言えば、この異常性が伝わるだろうか。
  • UI設計について
    • 「種族・属性」の見た目でも分かる以上に、見た目でも動作でもUIの甘い作りこみが目立つ。
    • カードの情報は上から順に「名称」「勢力」「フレーバーテキスト*9」「特技」「スキル」である。
      • 特技がただでさえ複数・長文で存在するカードは、いちいちスクロールしなければいけない。
      • 一般的なTCGのフレーバーテキストは、効果欄と関係無い場所や、特殊効果を持たないカードにだけ書くなどの配慮で、世界観補完は二の次となるのが通常である。
    • 文字フォントに見慣れたゴシック体・明朝体しか使われておらず、『ツクール』製のような安っぽさを感じる。
    • 「タッチによる分かりやすい快適な操作」を謳っているが、タッチ操作にしか対応しない。
      画面内に表示されるボタンの大きさや反応速度も調整不足で、思い通りに操作できないことも多く、快適には程遠い。
      • ストーリーモードのスキップ機能は、「余裕でテキストが読める程度の速度」にしか加速しない。
        一方で、スキップボタンが小さく反応が悪いため、「止めるのに失敗して戦闘前にセーブができなかった」という報告も多い。
        戦闘を挟んでもスキップ状態が止まらない仕様も合わせて、連戦時は特に悲惨なことに。
    • 試合中は、殆どの行動の度に5~10秒ほど演出が挿入されるため、試合のテンポは異常に悪い。もちろんカット不可。
    • ゴールド(ゲーム内通貨)でパックを購入する際、あらかじめ設定された購入数から選択する方式であり、自由な増減はできない。
      「1枚・5枚・10枚・所持金で買える分全部」の四択である。
      • 結果、潤沢なゴールドで低額パックを購入しようとすると10パックの次がいきなり1000パック以上という加減の知らなさにも程がある有様となる。実際買う必要はほとんど無いが…。
      • カードの売却も同様に「1枚・5枚・10枚・全部」の四択からの選択である。また、一度売るたびカーソルがカードリストの一番上に戻ってしまうため、「必要数を残してまとめ売り」をしたい場合には異様に手間が掛かる。
  • 誤植について
    • 数自体は(酷いものと比べれば)まだマシだが、致命的なものがある。
    • 電撃パック収録カードのテキストに「不二原理香」のクレジットがあるが、「不二原理」氏の誤植。
      • スタッフ・キャストの誤植は言うまでもなく非常に失礼なことだが、謝罪も訂正も行われていない。
    • よりにもよって最上位・最難関であるゴールドトロフィーで「イニフィニタマスター」の誤植。
      • "infinita strada"とは、やや馴染みの浅いイタリア語表記だが、その発音を「イニフィニタ」と表記することは、間違いなく無い。
      • 恐らくローマ字入力で「i-nn-fi-ni-ta/インフィニタ」となるべき箇所の「i-ni-fi-ni-ta/イニフィニタ」というタイピングミス。打ち込んでみるとよく分かるが、"i"と"n"が頻出して紛らわしい。

評価点?

  • 「基本無料」である以上、わずかながら評価点を見出す余地はあるが、以下のようなものだろう。
    • 「Time is money/時は金なり」ということわざにもある、金銭だけが全てではない「時間の大切さ」を強く実感できる(かも知れない)。
    • 無料で遊ぶだけでもほぼ間違いなくクソだと分かり、金をドブに捨てる可能性は低い。
      • とはいえ、それはそれで「見えている地雷」である。
      • そもそも、本作で致命的なのは「課金カードで先攻100%1ターンキル」「無料でもクソ、課金すれば更にクソ」。
        課金すればするほど、このゲームのつまらなさを理解させられるという点である。

総評

「有料体験版」「金を返せ」などと揶揄されるゲームは数あれど、本当に無料でもやる価値が無いゲームは、コンシューマーでは正に前代未聞。
「デッキ下限設定なしで初手積み込みできるカードゲーム」という第一印象だけでも、相当に危険な雰囲気を感じられるが、
異常に高いカードパワー、圧倒的な先攻有利のルールなど、とにかく懸念要素が散見され、最終的に「100%先攻1ターンキル」へと行き着く。
本作の問題点の数々は、多少のテストプレイや、他所のカードゲームのプレイ経験が伴えば、未然に気づけるはずの内容ばかりである。
「バランス調整に失敗した」というより「バランスを取る気が無い」と表現する方が、感覚的にも結果的にも近いだろう。

現在はバージョンアップ版・移植版で改善された部分も一応あるが、イラスト・キャラクター、デジタルカードゲーム、どれが目当てでも、市場での選択肢は非常に多い。
『ハースストーン』『Shadowverse』を筆頭に、基本無料のパック課金制・ネット対戦可能なデジタルカードゲームは多数配信されている。
実際のTCGをデジタル化したものにも、同じPSVitaで遊べる・3000円買い切り・アドホックパーティーで遠隔対戦にも対応できるPSPソフト『遊☆戯☆王ARC-V TAG FORCE SPECIAL』がある。
これらの競合タイトルにおいても、パワーカードのゴリ押しや下方修正などのバランスの悪さに振り回されることはあるだろうが、モグラ叩きに終始したり、カウンター手段すら無く1ターンキルが100%成立する本作よりはマシ。
本作より8年も前に発売されている子供向けアニメのキャラゲーである『ドラえもん のび太の恐竜2006 DS』でさえ、本作よりも本格的なカードゲームを楽しめるはずだ。

トロフィー目当てでも、複数回の対人戦を要するのものが含まれているため、過疎の中ネットで対戦相手を探す、怒らないでいてくれる友達を付き合わせる、Vitaを2台購入する……いずれにしても厳しい道のりである。
よって、本作の存在意義はほぼ皆無と言えよう。無料で遊べるクソゲー入門用題材・教材が関の山。


備考

  • 『クソゲーオブザイヤー』(KOTY)での審議の末、2014年携帯機部門大賞を受賞。
    • 登場当初は数値のインフレと除去が強すぎるという2点のバランスの悪さが指摘されていたが、課金させるための当たり前のものという反論、基本無料ゆえの審議の可否を問う意見もあった。
      しかし検証の結果、課金も含めた全カードのリストアップで除去対策が存在しなかったこと、更に100%1ターンキルが開発されたことにより「コイントスの方がマシ」という評価を決定的なものにしてしまった。
    • 基本プレイ無料タイトルとしてKOTY史上初のノミネート&大賞受賞。サービス初期の『機動戦士ガンダム バトルオペレーション』が話題になったことがあったが、そちらは選外とされている。
      • 通称『タダ(ターダ)』。「基本無料(タダ)」であることと『インフィニ・ストラー』の後ろ2文字に注目して名付けられた。
  • アニメ化もされた美少女ラノベ『インフィニット・ストラトス』(IS)と語感が似すぎている上、本作と同じ2014年に、あちらのPS3/PSVita用ゲームが発売されている。
    • 当時のKOTYでも(半分ネタかもしれないが)混同するような書き込みが見られ、『タダ』と名付けられたのは、混同しないようにする意図もあった。(『タダ』と略せることを面白がられたのも事実のはずだが)
    • 実際に本作がその混同を狙っていたのかは、証拠不十分、与太話の域を出ない疑惑に留まる。
      • 『IS』は2011年1月からのアニメ放送後、BDが当時の売上トップへ躍り出るなど、好評を博していた。
      • 2012年12月リリースのソシャゲ版『無限のストラーダ』で、ロゴ画像には既に『Infinita Strada』の副題が付いていた。
      • 本気で混同させるつもりなら、『IS』のアニメ放送から一年以内で『無限のストラーダ』を企画、リリースまで漕ぎ着けるという、かなり無理のあるスケジュールである。
  • 開発元のAMGエンタテインメントは、専門学校*11「アミューズメントメディア総合学院(AMG)」を中心とした『AMGグループ』に属している。
    本作は「産学共同ゲーム作品」として制作され、在校生・卒業生がプランナー、イラストレーター/デザイナー、声優として参加している。
    またその縁か、伊藤かな恵氏や加藤英美里氏など、同校を卒業した有名声優も参加している。
    • 卒業生という伝手(貸し)があるとはいえ有名声優の起用、「電撃」とのタイアップ、以前から存在していたソシャゲ版など、明らかに学生企画ではないお膳立ての形跡がある。
      プランナーというのも、プロデューサー/ディレクターよりも下の役職であり、基本的には商業ベースで制作されている。
      • 在校生の非は極めて少ないと思われるが、「専門学校制作のクソゲー」という誤解が度々見受けられる。
        逆に言えば、そう噂されるほど本作が商業レベルに達していないということでもある。これでは宣伝として逆効果ではないのだろうか…。
  • ソシャゲ版『無限のストラーダ』は、GREEで2012年12月、モバゲーで2013年2月、ヤマダゲームで2013年5月から配信されていたが、いずれも14年8月下旬にサービスを終了した。
    • 一番長いGREEでも、2年未満のサービス期間である。界隈自体に短命の傾向があるとはいえ、この状況で更にコンシューマへ参入するのは無謀だったとしか言えない。
      • 先に述べた通り、本作はアンロックに終始して、純粋なアップデートはほぼ行わなかった。

バージョンアップ版、移植版

  • PSVita版はバージョンアップ予定の延期を繰り返し、他機種への移植版の方が先に発売されている。
    • 移植版ではタイトルを『Eternal Destiny』と変更している上に、PSVita版の公式ホームページおよび公式Twiterも更新を停止して移植されていることを公表すらしていない。
    • これは『Eternal Destiny』=『インフィニタ・ストラーダ』=「クソゲー」という連想ゲームと風評被害の対策と思われる。
      • KOTYで話題に挙がったこともあり、本作について検索すると、惨憺たる有り様が広がっている。
  • 本作を配信した同年、東京ゲームショー2014にて、『インフィニタ・ストラーダ 華』へのバージョンアップを2014年冬予定で発表。
    開発元のHP「AMG GAMES」に配信予定時期を掲載していたが、1年以上延期を続けた上、2016年2月からは掲載も外されてしまい、もはや完全にお蔵入り……と思われていた。
  • ところが2016年4月21日、Eternal DestinyとしてSteam版の配信を開始。
    • 販売形式が大きく異なり、日本円1000円程度+300円の有料DLC×全6回の買い切り制(総計2800円)で、ガチャなしで全カードが入手可能。
    • 英語字幕表示の対応、『華』での登場が一部予告されていた新システム・新カードの登場、デッキ下限枚数の設定などの追加・変更点も多い。
      • カードに育成用の「レベル」が追加され、同カードや育成素材を使ってカードを育成する要素の追加が大きな変更点であり、カード収集RPGの趣が強い作品となった。
      • 本作の問題点である「調整を放棄した無茶苦茶なカードバランス」も逆に無双的な爽快感を生み出しており、ユーザーからの評価は好評。
      • また、2017年6月まで1年以上アップデートを続けた結果、「マインスイーパーモード」やRPGツクール向け素材の配布など、Vita版と比べて独特の進化を遂げていった。
      • なお、2016年当時のSteamの規制に合わせ、露出度の高かった一部カードが水着を着るなど変更されている。
  • 2018年5月22日、当初予定されていたPSVita版『インフィニタ・ストラーダ 華』が、突如として配信開始。
    • Steam版の好評を受けたのだろうか、発表から3年以上が経過してようやくである。
    • アコギな価格設定の基本無料・カードパック課金制はそのまま、ダンジョンモード用のスタミナ回復薬など新たな課金要素を追加している。
  • 更に3年後の2021年9月30日、THE カードバトル ~Eternal Destiny~のタイトルでSwitch版の配信を開始。
    Steam版をベースに更なる追加・変更点のある「最終バージョン」とされる。
    • Steam版DLCを同梱して1980円の買い切りにした代わりに、時短要素としてカードパック課金制を復活採用。
      • あくまで時短であり、買わなくてもコンプリートは可能。また、パックに設定されたカードから任意に選択して獲得可能と、これまでと比べれば良心的と言える設計。
    • Steam版から更に新カード・新シナリオを追加収録。
      • ただしボイス無し仕様であり、既存カード・シナリオもボイスを全て削除されている。
      • なお、ボイスが無くなったことで、バトルのテンポは(グラフィック演出を除けば)向上しており、進化素材を求めてダンジョンを周回するゲーム性には合っている。
    • 一人用のカード収集RPGとしてのゲームモードしか存在せず、対人戦を行えなくなっている。
      • もっとも、対人戦の評価は先述した通り。Steam版の時点でも過疎過ぎて実績獲得のハードルを上げており、育成要素の導入でまともなバランスも一層望み薄になっているので、後述の通りこの路線を強化するなら賢明な判断かもしれない…。
      • オンラインプレイ自体は、CPU相手のスコアアタック・ランキングが存続している。
    • Steam版では育成素材の入手の関係で星4以上のカードはレベルを上げるのが非常に難しかったのだが、高レアリティのカードにも育成素材を安定して入手する手段が追加され、更に育成の重要性が高まった。
      • ちなみに最高レベルは1000。ここまで育成すると星5超進化カードならAP/HPの基礎値が30000超えは当たり前。指揮官を討伐する通常形式のバトルなら、なんのお膳立ても無しに急速展開で1ターンキルが出来てしまう。対人戦が無くて本当に良かった。
    • 特技やスキルに大幅な見直し・下方修正が加えられ、同名カードを複数集めたり一定レベルまで育成することではじめて習得可能になったり、MPが大幅増加、対象の属性を制限されるなどしている。
      • カードだけではなく、特技やスキルにも育成要素が追加された。本作やSteam版で猛威を振るった急速展開や除去は、この強化を経てようやく実用的な性能になる育成のご褒美的な扱いのスキルとなっている。
    • その他にも色違いで通常の指揮官とは異なる特技を持つ「スーパー指揮官」、同名カードでも勢力が異なり特技やステータスも全く別物の「アナザーカード」など新たな要素が追加され、カード収集RPGとしては破格のボリュームを誇る。
    • 総合的に、無料でもやる価値がないとまで評された本作と違い、作業ゲーが好きなプレイヤーからはSteam版と同じく評価されている。
    • D3パブリッシャーからの配信で「THE」の名を冠しているが、SIMPLEシリーズとは一切関係ない。
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  • 2014年
  • PSVita
  • KOTY携帯大賞

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最終更新:2023年12月14日 22:31
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*1 後の時代に「ポケモンEX/GX/V」といった「いきなり場に出せる進化済みポケモンカード」が登場するが、「戦闘敗北時のデメリットが大きい」「特殊能力を無効化するなどの対策(メタ)カードを使われる危険性がある」という風に差別化されている。これは「そういう差別化」がない、旧裏・GB時代という前提。

*2 TCGにおいて、対戦相手の行動を許さないほどの長時間・一方的なプレイを「一人遊び」と揶揄する表現。格ゲーの「ハメ、永久コンボ」と同じ意味。

*3 Windows標準搭載アプリ「ソリティア」の存在で誤解されがちだが、あちらは「クロンダイク」というゲームであり(Windows 8以降この名前になった)、クロンダイクも含めた一人遊びの総称が「ソリティア」である。

*4 「頭と四肢」の5種類が手札に全て揃うと無条件に勝利できる特殊なカードで、5種全てデッキに1枚ずつしか入れられない「制限カード」に指定されている。

*5 デッキ40~60枚で初手5枚。初手で揃う確率は最低枚数のデッキ40枚でも「66万分の1」と極めて低い。

*6 トランプで遊ぶゲーム。山札から最初の2枚を引き、以降任意で1枚ずつ引くことができる。手札の合計が21に近く大きいほど勝ち、21を越えると無条件で負け。

*7 10以上は全て10、Aは1か11の好きな方として扱い、21同士では「A+J」を最強とするのが主流。

*8 後攻は開始時にMP20が補充されている、除去スキルが必要、などの理由で、先攻とは使用カードが少々異なる。

*9 キャラクターの設定や台詞など、ゲームに影響しない「フレーバー」(香り≒雰囲気)を演出するだけのテキスト。

*10 基本無料以外では『エアシップQ』(2015/11/19発売)が742件平均1.93点(同12/20時点)、少なくとも全体ワースト1位ではない

*11 便宜上こう記すが、学校法人ではないため、学校教育法が定める「学校」ではない。