ポップンミュージック9

【ぽっぷんみゅーじっく ないん】

この項目では、アーケード版・プレイステーション2版共に解説します(どちらも良作判定)。


アーケード版

ジャンル 音楽シミュレーション
対応機種 アーケード
発売・開発元 コナミ
稼働開始日 2002年12月26日
判定 良作
ポイント 当時シリーズ最多の楽曲・キャラ数
e-AMUSEMENT導入
解禁イベントは不評
ポップンミュージックシリーズ

概要

アーケード版『pop'n music(ポップンミュージック)』シリーズのナンバリング9作目。テーマは「カフェ」。

基板交換により、容量の都合で削除されていた旧曲・旧キャラの一斉復活が実現した集大成的作品で、e-AMUSUMENTによるデータ保存に本格対応した初のタイトルとなった。

特徴

  • 新筐体のリリース
    • 本作にて2回目の基板交換が行われ、それに伴い新筐体がリリースされた。
    • 容量の増加によって、これまで行われていた「旧曲・旧キャラの削除」がなくなり、過去のシリーズ(1~8)に収録された楽曲とキャラクターがごく一部を除き全て再録された*1
    • これにより収録楽曲数は当時シリーズ最高の300曲以上という凄まじいボリューム。当然だが、収録キャラクター数もシリーズ最高。
  • e-AMUSEMENTの導入
    • カードリーダーが設置され、磁気式の「エントリーカード」を使うことでプレイ状況が保存できるようになった。新筐体にはリーダーが内蔵されており、旧筐体も外付け機器で対応。
      • 2005年以降のBEMANI機種で使われている「e-AMUSEMENT PASS」の前身で、今作の時点ではゲーム別にそれぞれカードが存在した。
    • 保存可能なデータは主に「使用オプション」「使用キャラクター」「楽曲譜面別のクリアメダル」「プレーヤー本人の選曲履歴」。
      • 個別データ保存へ移行したことにより、エキスパートモードの「ヒストリーコース」が筐体別の保存ではなくなり、家庭用と同様にプレーヤー本人が前回までチャレンジモードで遊んだ内容を反映させる形式に変更された。
      • 『8』にあった筐体別選曲ランキングも廃止され、代わりに本人が一番遊んだ譜面がエキスパートモードの「マイベストコース」として反映される。
  • 「クリアメダル」の導入
    • ノーマルモードかチャレンジモードで楽曲をクリアすると「クリアメダル」が獲得できるようになった。エントリーカードを使用すれば楽曲クリア状況が保存できる。
      • 譜面難易度別に設定されており、5ボタンは桃メダル、NORMALは銅メダル、HYPERは銀メダル、EXは金メダルが付く。選曲画面でのメダルの表示は上位譜面が優先される。
      • EXステージでは1粒でも残して完走すればメダルが入手できる。
    • クリア履歴の保存自体は本作の1ヶ月前に発売されたCS7で先んじて搭載されていたが、そちらはネット対応前のタイトルの移植のためクリアメダルが存在せず、選曲画面上でクリア状況が確認できない(レコード画面のみ)という欠点があったため、メダルという形で明確に確認できるようになった点は大きい。
  • LONG曲の導入
    • 2ステージ分を消費する「LONG曲」が初搭載。これは通常の約2倍の長さの楽曲をそのまま演奏可能なバージョンとして収録したもので、原曲通りのフルサイズを演奏できる*2
      • 最大スコア及びノルマで獲得できるチャレンジポイントも全て2倍にされているため、2曲消費する代わりにポイントは通常より稼ぎ易くなっている。
    • LONG曲は『10』以降のAC版にも継続収録されたものの新規追加はされなかったため、本作『9』を象徴する要素とも言えるものになっている*3
  • オプションの追加・変更
    • 前作『8』の時点で黄ボタンにSUDDENやHID-SUDが追加、白ボタンにMIRRORとRANDOMの切り替えがまとめられ、緑ボタンにBEAT-POPが割り当てられたのだが、今作では新たな変更が加わっている。
    • 前作では通常ポップ君と同じく色付きだったビートポップ君の色が、今作からオジャマと同様の白と青(『beatmania』と同じ配色)に変更されている。
    • さらに、後述のエントリー特典として様々な追加オプションが登場している。
  • エントリーカード特典
    • カード特典の隠し要素として、懐かしの旧曲の追加譜面、隠しキャラ、もしくは新オプションの「Hi-SPEED×6・8」「CHARA-POP・STAGE-POP」「SUPER RANDOM」のいずれか1種が追加。
    • カードの種類は通常販売されているだけでなんと20種類もの絵柄が用意されており、それぞれで付加特典が異なるというものだった。
      • さらにプロモカードも4種類存在する。うち1枚はPS2版『ポップンミュージック Best Hits!』特別版の付属特典(中身はS-RANDOM)、そして後の3種は当時の各携帯電話会社3社とコラボしたキャンペーンで抽選配布されたスペシャルカード(なんと全隠しを内包)である。
  • 「ポップンフレンド」システム
    • エントリーカードを使用してプレーしていると、たまにゲーム開始時に「Hello!!」と前回使用していたキャラクターが訪ねてくることがある。
    • 訪ねてきたキャラクターを継続使用すると、画面スキンが変化して上記のエントリーカード特典のいくつか(追加譜面や新オプション)が一時的に解禁される。
      • 主に人間男性キャラ・人間女性キャラ・その他キャラ(ミミニャミやMZDなども含む)の3パターンに分かれており、スキンのデザインや持ってくる特典内容が変化するようになっている。
      • 特典は使用キャラクターを別のキャラに変更するか、何度かプレーしてフレンドキャラが自然に帰ってしまうまで続くが、プレー内容によってはしばらく居座ってくれることもある。
    • さらに、「ポップンフレンドスペシャルデー」と称したイベントが何度か行われ、その間は特定のキャラクターを使っているとフレンドとして訪ねて来る確率が上がるという仕様になっていた(例えばバレンタインデーにはリエちゃん・さなえちゃんの確率アップ等)。
    • このシステムはその後『10』『11』にも一部仕様を変更しつつも継続搭載された。
  • 「オススメモード」の搭載
    • 楽曲数の大量増加に伴ってライトユーザーが選曲で迷わないようにするために追加された。
    • ニャミから出題される複数の質問に答え、その結果によって自動的に好みに合いそうな楽曲を選んでくれる。
    • このモードはクリアゲージの設定が緩くなっており、通常ならばクリアゾーンまでの割合が16:8なところ、ここでは12:12になっている。ただしクリアメダルは付かない。
    • ノーマルモード同様に完全2曲保証であり1曲目で失敗しても2曲目に自動で進み、選曲時のレベル範囲が1曲目よりも下がるようになる。
    • 選曲された楽曲をすべてクリアするとラッキーカラーとラッキーアイテムなどを教えてくれる。
  • 「ヒタスラモード」追加
    • 隠し要素が全て解禁した状態で新たに追加されたモード。
    • グルーヴゲージの代わりに設けられているハート(最初は50個所持、1BAD毎に1つ減少・回復無し)が尽きるまで本作に収録されたほぼ全ての9ボタン譜面をレベル順にプレーしていく。
      • よく似た内容であるかつての『アニメロ2号』のノンストップモード*4と異なり、1回のプレー可能曲数自体は筐体設定に依存し(通常は3曲設定)、次回プレー時にコンティニューすると前回までの残りハートとクリア曲数およびコンボ数を引き継いでプレーできる。
      • カード未使用時もパスワード入力でコンティニューが可能。このため、現存するオフライン筐体でもパスワードで遊べる。
    • 難易度別に★1~8のコースがあり、該当するLvの曲を全てクリアすると「段位認定状」が贈呈される。また、後述のee'MALL登録済のカードであれば★の数(既に下位コースをクリア済みであれば過去の最大値からの差分)×1000のボーナスポイントがゲット可能(最大8000まで)。
      • ★1~8はレベルの低い順にN・H・EXごちゃ混ぜで一定の曲順に沿って割り振られているが、★1からスタートしてクリアした場合はクリア曲数を引き継いでそのまま★2に移行できるため、★1~8全コース通してプレーした場合はなんと全658ステージの長丁場となる。もっとも、流石にクレジットやモチベの問題等もあるため、上級者でも★8コースのみ挑戦などが現実的だったようだ。
    • カード使用時はコース毎にインターネットランキングに登録可能。なお、ランキング終了後もヒタスラモード自体はプレーできる。
    • 残念ながらACでは本作限りの収録となってしまったが、CS版ではシステムに一部アレンジを加えて過去作の「マラソンモード」名義で収録され、以降のCS版ポップンでも継続的に同モードが収録される事になった。
  • ノーマルモードの選曲制限廃止
    • 前作までは標準設定だとノーマルモードで選べる楽曲が各ステージ指定で制限されていた(序盤ステージで高難易度曲が出ないようになっていた)が、今作でこの制限が完全撤廃され、チャレンジモードと同様にデフォルトで全曲が出現するようになった。
  • 『ee'MALL』対応
    • 2003年3月9日よりデジタルショッピングシミュレーションゲーム『ee'MALL』が稼働を開始し、導入した店舗のみ「ee'MALL対応」へバージョンアップした。
    • このバージョンではee'MALLで購入した新曲や移植曲をプレーすることが可能になった。ただし、プレー可能なのは対応しているバージョン(=ee'MALLを導入している店舗)のみ。
    • なお、これによる追加配信曲は上記のヒタスラモードからは除外されている。
  • 楽曲解禁イベント「戦え!ギャンブラーZ」
    • 本作の店舗対抗イベント。初代ポップンキャラの一人「神風トオル」が主人公で、彼が乗り込む巨大ロボット「ギャンブラーZ」に関係したストーリー・イベントとなっている。内容は、「トオルがさらわれた彼女を助けるため、ワルドックの基地に乗り込む」というもの。
      • 「店舗対抗イベント」という名称の通り、イベントの進行状況は店舗毎に個別記録され、イベントクリアまでの最速タイムを競うインターネットランキングも引き続き開催。従来同様のパスワード方式の他、e-AMUSEMENT対応店舗であれば自動でランキングへの登録・更新が行われるようになった。
    • プレー終了後にイベントが開始。そのプレーでクリアした楽曲数だけ基地内部(『不思議のダンジョンシリーズ』のダンジョン風マップ)を進むことができる。3曲クリアした場合、3マス進めるといった具合。
    • 途中には宝箱に入った解禁アイテムが落ちており、それを拾得することで隠し要素が解禁される。
    • 最深部にはボスキャラクターがおり、出会うとボスごとに用意された楽曲をプレー。その結果次第でダメージを与えられ(最高5、落とした場合でも1は与えられる)、ボスのライフ(基本は25)を0にすると隠し要素(追加エキスパートコースや追加譜面)が解禁。
      • 全てのボスを倒すとラスボスのワルドックと戦えるようになり、ワルドックを倒すとエキスパートモードの「HELL9コース」が解禁され、イベントは終了となる。

評価点

  • 豊富な楽曲・キャラクター
    • 前述の通り、楽曲数は膨大でこれまでのシリーズの名曲も数多く収録されている。隠し曲も含めれば歴代最多の323曲(+その後のee'MALL配信でさらに47曲)。
    • また、楽曲がシリーズ別のカテゴリごとに分けられたため、お目当ての楽曲を探すのも容易になった。
      • 厳密には前作『8』の時点で一応カテゴリ分けは搭載されていたものの、前作では縦並びで一続きになっていたものをボタンでスキップするだけだったが、今作ではアーケード版『4』の頃のように独立した別々のシリーズ選択枠を切り替えていく方式となった。
    • 旧キャラも復活したことにより、過去作にお気に入りのキャラがいたユーザーも再び使えるようになった。
    • さらに、これまで移植されていなかった家庭用オリジナルのキャラクター達も、アーケード版収録楽曲の担当キャラに限り今作で初移植された。
      • 『8』でも一部のキャラクターが使えたものの2Pカラーが無かったのだが、今回は『ポプステ』出身キャラを除き2Pカラーも含めて移植されている。さらに、AC7で多数の配色があったボーイは例外的に4Pまで、ハマノフに至っては5Pまで存在する。
  • シリーズ集大成的な演出
    • AC8以前の歴代の曲・キャラが復活したこともあり、システムBGM周りに歴代シリーズ要素が仕込まれており、タイトル画面は9新曲だけでなく懐かしの歴代タイトルBGMがランダムで流れる他、選曲画面も前回の選曲に応じた歴代BGMが流れるという仕様。
    • 加えて、開始時1曲目の選曲画面に流れるのはなんとあの『ポップンステージ』のBGMである。
      • さらにシステムBGMの各所にも懐かしの曲のアレンジが随所に使われている。
  • 新曲・新キャラも好評
    • 楽曲も人気アーティストの楽曲が揃っており、当時人気絶頂だった新堂敦士の「サイバーロカビリー(ダイナミック!アトミック!スペースカウボーイズ&ガールズ)」やBeforU(りゆ&のりあ)の「ガールズロック(☆shining☆)」、TЁЯRAの「ハイパーJポップ2(North Wind)」、そしてシリーズお馴染みのパーキッツの「キャロル(Filament Circus)」、Sanaの「ウィンターダンス(White Eve)」、Des-ROWの「ハイパンク(cobalt)」「ヒップロック2(男々道)」、School(good-cool、すわひでお)の「デパファンク(デパ地下のお話)」、エレハモニカ(村井聖夜)の「ダークネス2(禁じられた契約)」など様々。
      • ポップン初のアマチュア投稿曲であるLab Pop Orange「チョコポップ(GOODBYE CHOCOLATE KISS)」が収録され、可愛い曲調と良譜面で好評だった。
      • CS6にて高難易度のネタ曲「オイパンク」を提供し、話題となったブタパンチ*5もAC作品に参加。
    • 新キャラの中ではサンタ見習いの「つらら」、スケボーに乗った中学生「ハヤト」が特に人気を集めていた。
      • 特に「ハヤト」は月刊アルカディアの投稿コーナーでは女体化イラストが多く投稿されるなどしており、ある意味では本作を象徴するキャラクターの一人として位置づけられていた。
    • コナミのレトロゲームからの出張として、FCソフト『バイオミラクル ぼくってウパ』から「ウパ」が登場。担当曲「バイオミラクル」も同作のBGMのアレンジ(編曲はMr.T)であり、その後のシリーズでも原作のキャラクター本人登場のレトロゲームアレンジの流れが続いて行くことになる。
      • また、ウパの2Pカラーは『極上パロディウス』から登場した妹の「ルパ」に変わるという少しマニアックな芸コマもある。
      • 上記の他、「プライド(掌の革命)」は『ときめきメモリアル』のヒロインの一人・紐緒結奈のキャラクターソングのKiyommy+Seiyaによるカバーアレンジ。キャラクターこそ登場しなかったが、アーケード版BEMANI初の『ときメモ』楽曲の収録となった。
    • 新衣装キャラも「六」「ポエット」「ベル」「ジズ」などが再登場し、初期から常連の「リエちゃん」「さなえちゃん」「ジュディ」「マリィ」も登場。REMIX担当の「MZD」も新たに書き下ろされた。
    • 新規の版権曲も「009(誰がために)」「オバQ(新オバケのQ太郎)」「キャッツ(CAT'S EYE)」「ナニワ(Somebody Stole My Gal)」「ハイソ(IN THE MOOD)」と馴染みの深い曲が揃っている。
      • また、「ホネホネ(ホネホネロック)」はD-crewによるハピコアアレンジ、「A.I.おばあちゃん(コンピューターおばあちゃん)」は前作でデビューした合成音声のALTによるカバーのように本作独自の大胆アレンジされているものもある。
      • また、担当キャラも前作までのようにコスプレミミニャミだけでなく、AC3の「サマー」のジュディ以来となる他のキャラクターも担当している。ナニワは漫才ロボコンビの「P-1&P-2」、ハイソは社交ダンスカップルの「めばえ」、キャッツはキラキラしたシルエット姿の「レイヴガール」、A.I.おばあちゃんは前述のように歌声も担当している「アルト」、といった感じで各曲のイメージに合った人選の新衣装になっていて好評を得ている。
  • 高難易度曲の登場
    • 本作のボス曲「オイパンク0(ブタパンチのテーマ)EX」は360という高速BPMに同時押し+交互押しの滝が襲いかかる凶悪な譜面*6。当時はLv42だったが後の難易度調整でLv43に昇格した譜面であり、実質AC初のLv43楽曲となった。
      • なお、数値上のLv43としては、家庭用7からの移植である「クラシック7(The tyro's reverie)」がアーケード・家庭用共に初のLv43表記として登場したが、こちらはアーケード・家庭用共に次作でLv41へと降格している。
    • また、ソフラン+辛判定の「ヒップロック2(男々道)EX」、癖のある配置に加え強烈なラス殺しの「デパファンク(デパ地下のお話)EX」、ほぼ無理押し同然の配置が多発する「サイバーロカビリー(ダイナミック!アトミック!スペース・カウ・ボーイズ&ガールズ~ver.1~)EX」、密度が高く呪われやすい同時押し配置のラス殺しがある「ガールズロック(☆shining☆)EX」など高難易度楽曲が追加された。
    • また、今作のイベントで解禁される過去作で登場した曲への追加EX譜面のいくつかは、元々は前作(AC8)の時点で完成はされていたのだが、プレーヤースキルがそこまで発達していないとスタッフが判断して見送ったものを改めて復活させたものとなる。
+ 「オイパンク0EX」参考動画

※動画は『ポップンミュージック Sunny Park』のもの。

  • エントリーカードによるクリアメダルの保存
    • クリアメダルの保存システムが導入されたことにより、高難易度譜面を撃破した履歴をしっかりと残すことが可能になった。
    • 選曲画面での獲得メダルの表示により楽曲のクリア状況が一目で分かる他、獲得メダル数に応じて本来なら出現条件が必要な隠し曲が自動解禁されていくため、メダルを集めていくモチベーションに繋がっていると同時にゲームプレイへのモチベーションにも繋がっている。
  • ごほうびCGの多さ
    • クリア後に見られるごほうびCGも健在で、イラストの数はシリーズ最高クラス。
      • 過去作でよく見られた「ハリアイ絵をそのまま使っているイラスト」がほとんどないのも評価できる点。
    • さらに、AC8までの過去作のCGイラストも全て再録。出現自体はランダムだが、そのバリエーションは非常に多い。
  • 『ee'MALL』による楽曲追加配信
    • 後述のように「ee'MALL対応筐体」のみという縛りや仕様の問題点こそあるが、オリジナル楽曲のクオリティは高く、移植曲についても人気の『beatmania IIDXシリーズ』や『GuitarFreaks & DrumManiaシリーズ』からの楽曲に加え、さらにこれまでのポップンではあまり無かった雰囲気の『beatmaniaシリーズ』の楽曲が大量移植されるなど、配信楽曲そのものは好評であった。

賛否両論点

  • 基板変更によるプレーへの影響
    • 基板の変更で画面解像度が向上した結果、前作までよりも中央のプレー画面がやや広がり、相対的にポップ君が流れる速度が前作と比べやや速くなっている。
      • 画面レイアウト自体は据え置きで、ポップ君の視認時間も前作までと同じになるよう調整されているのだが、実際にプレイすると多少なりとも違和感はあった。
  • エントリーカードおよびポップンフレンドの仕様
    • カード特典は1枚につき1種類であり、当たり外れが大きい。特に「オプションHS6&8」付きのカードについてはプレースタイルへ直に影響が出るため人気が高かった。
    • 一応カード特典については「ポップンフレンド」というキャラクターがランダムに訪ねて来るイベントで一時開放されるのだが、来訪する確率は低く、その場限りのため運次第に近かった。
      • 後に、カード特典についてはタイムリリースにより全解禁されたため、使用カードによる差は無くなった。
    • また、当時はエントリーカードから別のエントリーカードへのデータ引き継ぎは不可。そのためエントリーカードの紛失や汚れなどには対応できず、続編『10』においても今作のデータを引き継ぎたい場合は古い『9』のカードをそのまま使わなければならなかった。
      • これについては『11』にて引き継ぎ時のみ新規カードに変更する事が可能になり、『12 いろは』でついに同タイトル内でのエントリーカード同士のデータ引き継ぎに対応した。

問題点

解禁イベント「戦え!ギャンブラーZ」の仕様

+ 長いので収納

まず基本仕様に大問題

  • とにもかくにも一度行ったルートを確認することができず、一度通ったルートは無意味なのにもかかわらず再度選べてしまうという不親切な仕様であったことが大きな問題点。
    • 誤って一度行ったルートを進んでしまうと後戻りができず、そのルートを踏破するまでのプレーが全て無駄になる。大人数での協力が前提とあって1つのルートを踏破するまで結構なプレー回数が必要*7であり、その上イベント開催期間が約一カ月だったため無駄足を踏んでしまったらほぼイベント完走は不可能になる。
      • このために、一見さんやライトユーザーがイベントの仕様を理解しないまま適当に動かしてしまい、隠し要素の解禁が遠のく事態が多発した。常連から一見さんまで不特定多数の人がプレーするゲームセンターと言う環境でやるという事を全く考慮されていない。
    • こうした事情から、かねてから問題視されていた「いち早く解禁のできた店舗に客足が流れ、プレイ人口が減って更に解禁が遠のく」という悪循環がより顕著に表れるようになってしまった。
      人口が減るとなればインカムに関わるため、オペレーターにとってもこれは死活問題になる。その結果「一部の常連やオペレーターがイベントのために一見さんやライトユーザーを締め出す」という問題行為までもが発生することになった。
      • 公式サイト上でのイベント案内ではプレイヤー間での情報共有を推奨したり、イベント終了案内の中で相互協力の必要性を押し出したコメント*8を残していたりと、下記のボス戦時の仕様も含め、ユーザー同士の交流を重視したが故の仕様とも取れる節が見られたのだが、結局、上記の問題点により真逆の状態が生まれる事となってしまった。 「みんなで協力して解禁を進める」というコンセプトを前提とする店舗対抗イベントにおいて、それにかけ離れた行為が行われたのも皮肉なものである。

多人数プレイがほぼ前提のボス戦の仕様

  • ボス戦では、ボスが繰り出す隠しEX譜面をEXゲージ*9でなおかつ、「特定のオジャマ+最初から最後までオジャマ」をセットした状態で完走*10するという条件下でプレーすることになる。
    • ボスにはプレー結果に応じて減るHPがあり、0にして削り切ると撃破となる。
      • 仕様上、高スコアを出して完走しても一発撃破は出来ないが、曲開始直後にゲージ0となっても必ず「1」ポイント分は減らせるため根気良くプレイすればいずれは撃破が可能。
        ボス戦では後述の通り「高難度オジャマ+高難度譜面」というかなりのキツい条件を強制されることになるが、完走失敗したとしても完全な無駄にはならない。
      • 過去の「7」には鬼畜ノルマをクリアできないと全く進めなくなる「BINGOde7」があったため、それに比べるとまだ救いのある仕様と言える。
      • しかし、各地のボスのHPは「25」もあるため全く歯が立たなければ25回自爆特攻することになる。ラスボスは更にHPが倍増し、なんと「50」
  • 上記のように「プレーヤー同士なかよく」という点を公式側が強調していたことや、ボス戦でも一部のボスが未撃破時に『多人数でかかってこい』という趣旨のセリフをしゃべる事から、これらのボス戦も含め初期のコンセプトである「多人数で遊ぶこと」を念頭に、「プレイヤー同士仲良く協力してボスを打倒する」というコンセプトが打ち出されていたことがうかがえる。
    • ボス戦では一部のオジャマに凶悪過ぎるものもあるが、多人数で協力すれば1人プレー時よりも負担は減らせ、多少なりとも太刀打ちはできる。
      • 一例を挙げると、「Lv40 ターバン(Manhattan Sports Club)EXに上下逆さま」「Lv40 ピラミッド(永遠という名の媚薬)EXにEXCITE」。*11特にこの二つに関しては、譜面自体も後にレベル引き上げが行われた代物*12、EXCITEはオジャマの中でも効果が悪名高いものであったことから*13も一人では完走できる人間がいたかどうかすら疑わしいレベルだが、多人数で挑むことなら完走は無理ともスコアを少しでも稼ぐことは出来、その分早くボスのライフを減らせて解禁に近づくになるので、完走出来ればよしであるし、倒せなくてもスコアに応じてボスのライフを大きく減らせる。こうした点からも、多人数プレー前提のボス戦であったといえる。
  • ボス戦が問題視された大きな原因は、多人数プレイを前提した上記の内容をイベント中のノルマとしてやらせた点に尽きるだろう。
    • AC9の稼働時期においては、多人数プレイより1人で遊ぶ人が多くなっており、バトルゲームでも熟練者が二人で遊ぶことは稀であった。
      更にボス戦そのものに到達している段階で多人数プレイできる状況がちょうどよく整うとは限らないため、上記の鬼畜ボス戦に一人で挑んで瞬殺される人が各地で発生してしまった。
    • しかも、お邪魔が常時強制される点については一切アナウンスされていなかった。通常プレイは解禁してやってねということなのだろう。
      • さらに、プレーする楽曲はいずれも高難易度で最低でもレベル40*14(現難易度で言えば46)である。本イベント初出の隠しEX譜面(それもお邪魔付き)であり、初心者や中級者はそんなものに手も足も出ず開幕で死ぬのみで、仮におジャマ無しだったとしても死は免れない。やりこんでオジャマ慣れしている上級プレーヤーであっても、譜面が高難度*15かつ事前攻略対策も出来ないゆえに、オジャマに耐え切れずに結局死ぬことになる。
      • 当時からオジャマプレーを好む層もいたとはいえ、まだプレーヤー全体のプレースキルが今ほど高いわけで無い当時に、1人プレイが浸透してきた時期であることを考慮に入れずに高難度譜面でのオジャマプレイを強制した点は浅慮だったと言わざるを得ないだろう。
      • 事実上おまけで1曲プレー可能と言う利点もあるが、前述通り中級者以下はわけがわからず何もできずに死んでいくため最早罰ゲームに近い。

このイベントで参加した店舗は1200程。期限は1か月だったのだが、全ての解禁要素を獲得して完走したHELL9コースを出せたのは40店舗程と非常に少なく(しかもイベント最終日に全解禁出来た店舗が多数)、なんとイベント中に1個も解禁出来なかった店舗が20ほどもあった。如何に基本仕様が大問題で店が不正行為を働いてもおかしくない仕様なのか物語っている。
これらの問題から、不満や批判が多かった初期のイベントの中でも最も問題視されたイベントとなってしまった。

その他の問題点

  • クリアメダルの仕様
    • EX譜面をクリアしてしまうと金メダル表示が優先されるため、下位譜面のクリア状況が確認できなくなってしまう。
      • 特に隠し曲の常駐条件にはEXの金メダルだけでなくHYPERの銀メダルも一定数必要なため、どのHYPER譜面をクリア済なのかを確認できないのは問題であった。
    • また、ゲージ形式の異なるEXTRAステージでは完走するだけでメダルが付いてしまう。道中がボロボロでも最後までゲージを失わず耐えさえすれば簡単にメダルが得られるため、楽曲によっては通常ゲージよりも簡単になってしまっている。
      • これらは次作『10』で仕様変更され*16、さらに『9』時代に入手したメダルを『10』に引き継いでも形状が異なるため区別可能になっている。
  • LONG曲のEX解禁の遅さ
    • 稼働当初は、新曲のEX譜面はEXTRAステージ限定で遊べた(旧曲についてはAC8と同じくFINALステージで選択可能)のだが、LONG楽曲については2曲分を消費するためかEXTRAステージには出現せず、稼働初期は選ぶことが出来なかった。
    • そのため、LONG曲のEX譜面解放は稼働後かなり経って通常隠しとEX譜面が時限解禁されるまで待たなければならなかった。
    • 「ミスティLONG」についてはロケテ版隠し曲(製品版では通常曲)として既にEX譜面の存在が明らかにされていたため、EXを遊びたいユーザーにとっては長い間封印されていたことになりユーザーをやきもきさせた。
  • コースカードイラストの廃止
    • 前作までのエキスパートモードでは、コースセレクトの際に表示される書き下ろしイラスト「コースカード」が実に特徴的だったが、本作で廃止されてしまい、単に構成曲のジャンル名を羅列しただけの表示になってしまった。
    • コースカードが廃止された代わりに、コースを選択時に構成曲の担当キャラクターのハリアイイラストが画面下部に並んで表示される様になったものの、キャラクター要素の面で味気なくなってしまったため残念がられた。
      • その後、本作のコース選択の仕様『12 いろは』まで続き、復活は『13 カーニバル』まで待つこととなった。
  • 新キャラの一人「フォース」のアクションが粗い
    • 元々は前作の「ワールドツアー(Miracle 4)」の担当キャラ「ミラクル4」の一人として登場していたキャラで、本作にて「サイバーロカビリー」の担当キャラとしてソロで登場したのだが、なぜか新キャラの中でも明らかにアクションの作画が粗い(ハリアイ絵だけはまともな出来になっている)。
      • 次回作以降は書き直され、アニメーションも一部が変更されている。同時に曲名も英字表記に変更されている。
  • 唯一担当曲を失ったキャラが出てしまった。
    • 該当キャラであるAC3の「ケイト」は、キャラクターそのものは収録されたものの、担当曲である「ニューカマー(un-Balance)*17」は復活せず、新たな担当曲を与えられることもなかったため、今作で唯一、担当曲が一切存在しないキャラとなってしまった*18
      • とはいえ、次作以降の楽曲削除等によって現在のシリーズではケイト以外にも担当曲を失ったキャラは多数存在している。事情が事情だけに本作だけのことではないため、仕方ないと言える。
  • キャラクター関連の問題点
    • 前作から使用できなくなってしまったキャラクターが存在する。
      • 該当するのは『8』バージョンのアヤ・ケリー・リサ。それぞれ移植曲担当であり、アニメーションこそ使いまわしだがアヤとケリーは『MAMBO A GO GO』のキャラと共演、リサは白い独自カラーとなっていた。なお、該当楽曲をプレーすればCPUとして見ることだけは可能。
        後のシリーズでは、白リサのみ『13 カーニバル』から使用可能になった*19が、アヤとケリーはその後も使用できないままである。*20
    • 一部の家庭用楽曲のキャラクターカラーが変更。
      • CS当時、「アキバ」のショルキー、「カリブ」「ボッサ」のオリビア、「ジャジー」のチャーリー、「プレリュード」のエドワード、「プログレ」のシルヴェスターはそれぞれ新規カラーが存在したのだが、今回の移植では全て旧来の2Pカラーが使い回され、3Pカラー以降は移植されていない。これにより、楽曲によっては配色が大きく変化したことで印象が変わってしまっている。
      • 「カリブ」のオリビアに至っては、被りを回避するためか当時存在しなかったAC5の「ラテンポップ」の2Pカラーが流用されている。
      • AC7ではボーイとハマノフがそれぞれ多数のカラーで登場し今作でもそのまま収録されているため、扱いに格差が生まれてしまっている。
        さらにショルキーとオリビアについては、AC4当時はCS版の3Pカラーがきちんと再現されていたため、全キャラ集合を謳った本作で再現しなかったことには疑問点がある。これはその後も是正されることはなかった。
    • 「スムース」はCSでヴァンテーンに独自のハリアイ絵が用意されていたのだが、今回の移植の際に「キューバングルーブ」担当時のハリアイをそのまま流用し、新規ハリアイは移植されていない。これにより、バナー内のイラストと一致しない状態になっている。
  • ポップンステージ』関連の扱いの中途半端さ
    今作では前述のように選曲画面のメインBGMに『ポプステ』のものを採用しており、さらに隠し要素としてポップ君が『ポプステex』の三角形型になる「ステージポップ君」という隠しオプションが用意されたるなど、それなりに大きく扱われてるのだが、肝心の各種要素の点で中途半端な点が目立つ。
    • 前作『8』で移植された肝心のポプステ楽曲は、当時個別にあった紹介コメントが汎用文章(「ポップンステージの人気曲がポップンで登場!!」)に一律差し替えられてしまった。
      これは『8』の他機種の移植曲と同様の形式であり、内容からも移植曲であることを強調するという意図はうかがえるが、他機種とはいえ本家シリーズの関連作であるにもかかわらずそちらに存在していたコメントを消すというのは褒められた措置とは言えないだろう。
      • また、家庭用『6』『7』ではポプステのほぼ全曲が収録されておりアーケード未登場の楽曲も多かったのだが、『ポプステ』要素をフィーチャーしている本作には1曲も追加されることはなかった。
    • さらに、今作で家庭用出身キャラが2Pカラー付きで移植されたにもかかわらず、CS6からの登場という名目だったはずのポプステキャラの面々は前作同様に2Pカラーが移植されないままとなっている。
    • ステージポップ君についても原作からグラフィックを流用しているためか妙にドットが粗く、独特な形状も相まって普段使いするには使い辛いものになっている。
      • そのためか使用するプレーヤーもあまり多くなく、その後『12 いろは』にて削除された。
  • 『ee'MALL』楽曲の仕様
    • 「ee'MALL対応」になるのは『ee'MALL』設置店舗限定のため、同作を置いている店舗の筐体でしか対応楽曲を遊ぶことができなかった。
      • 加えて、複数のエントリーカードを所持している場合は「最後に『ee'MALL』へ通したカードの方のみが楽曲出現の対象」というやや面倒な縛りが存在する。
      • なお、『ee'MALL』自体にも楽曲解禁のためのポイント稼ぎなどで問題点があったのだが、そちらは本作とはまた別のため割愛する。
    • また、ee'MALL楽曲は全てキャラクターと背景が使いまわし(多くが2Pカラー)、曲説明文も文体の雰囲気が独特で内容にも誤りがあったり適当なものになっていたりする(後のアップデートで一部修正)など、『9』本来の楽曲と比較すると多少手抜き感を覚えるものとなっている。
    • 楽曲をその都度配信するという形式だったため、本作のサービス終了後も全解禁されることはなく、当然今となってはオフライン筐体には非対応。配信曲が一般開放されるのは5作後の『14 FEVER!』まで実に約3年半の期間を要することになった。
  • 初期バージョンのみ存在した不具合
    • 初期バージョンでは、「曲の途中で何も降ってこなくなる」「特定の曲でEX譜面の中身がN譜面になることがある」「特定の曲でN譜面の中身が逆にEX譜面になることがある」「特定の譜面が筐体ごとに判定が違う」「筐体ごとに同じ曲の同じ難易度の譜面でも中身が違う」「バトルモードで一部楽曲のレベルが0になっている」といった、譜面に関する多くの不具合が存在した。
      • 特に「ハイパーJポップ2 / North Wind」においてN譜面(Lv14表記)の中身がEX譜面(Lv38相当)になってしまう不具合は初心者殺しの罠とも言え、大きく批判された。
      • これらは稼働翌月の1月18日頃より修正版ROM送付という形のバージョンアップ版ですべて修正された。

総評

以降のシリーズでも続いている仕様が多数搭載された、シリーズの転機となった作品。
追加要素は概ね好評で、特に楽曲数・キャラクター数に関しては大きな評価点と言えるだろう。
店舗対抗イベントの仕様で大きく評判を落としてしまった点は悔やまれるが、ゲームシステム自体は安定しておりポップンとしての面白さは過去作から変わらずに引き継がれている。


余談

  • マイキャラクター保存機能が実装されたためか、今作よりモード別のデフォルトキャラクターが廃止され、全モードでデフォルトキャラクターが「ミミ」に統一された。
    • 前作まではノーマルモードをマリィ、チャレンジモードをキング、エキスパートモードをバンブーが担当していた(メニュー画面のカテゴリイラストも含む)。マリィとキングの2名は初代からのメインキャラクターであったが、この変更により今作以降はデフォルトキャラクターから外れることになり、看板キャラのミミニャミの台頭によって出番が徐々に減少していくことになった。
    • マリィについてはデフォルトキャラクターから外されたものの、今作では新曲(「プライド(掌の革命)」)担当キャラクターとして新衣装で登場している。一方でキングとバンブーは未登場となっている(両名は次作AC10で新衣装で登場)
    • デフォルトキャラから外れると共に各種メニューカテゴリのイラストからも上記の3者の姿はなくなったが、AC14,15,17,18では、モードイラストに共に登場していたジュディも含めて久々に採用されている。
  • AC7・8では楽曲終了(最後のポップ君の落下まで)の残り時間が「分:秒」形式でリアルタイムに数値化されていたが、今作ではAC6と同様に楽曲の進行に合わせてタイムゲージが徐々に進んでいく形式に回帰している。
    • さらに次作AC10からはグルーヴゲージ付近にタイムゲージが大きく表示されるようになり、以降のタイトルでもタイムゲージ制の方が引き継がれた。
  • 前作までアーティスト名が空欄だったカバー版権曲やAC8のBEMANI移植曲のアーティスト欄に「★★★★★★★★★」という記号が表示されるようになった。
    • 当時の公式サイトによれば、空欄なのは寂しかったため挿入されたとのこと。さらに次作『10』以降は「♪♪♪♪♪」表記に変更され、以降はこの表記が標準となった。
  • 今作のみ、オジャマの「EXCITE(ポップ君が変形して左右にズレる)」の変形ポップ君の形状と、「オジャマ攻撃!(画面を隠す)」の演出が、「曲毎に異なる種類に固定」ではなく、プレイ毎にランダムに選ばれるようになっている。
    • 「EXCITE」は形状変化の種類によって見易さに差があるので、個人差はあるが同じ曲でも安定はややしづらくなった。
    • ただし「オジャマ攻撃!」に関しては仕様変更と同時に、今作では画面の大部分を覆い隠しほぼ見えなくなる「炎」「16t」「キングポップ君」などの危険度の高いオジャマ攻撃が軒並み廃止されている。
      「ロケット三人組*21」や「仲嶋さん」等のダンスオジャマに近いものは残っており、演出の種類による難易度の差が激しい点は変わらないものの*22、ポイント稼ぎ(「オジャマ攻撃!」は7ポイント)のリスクはさほど高くない仕様となっている。
    • これは今作限りの仕様であり、次作以降は再び楽曲毎に種類が固定される形式に戻された。ついでに上記の「炎」「16t」「キングポップ君」は11から再び復活している。
      • 「オジャマ攻撃!」はその後13 カーニバルにて廃止され、「EXCITE」に関してはラピストリアで本作同様の毎回ランダム形状の形式に戻されている
  • 今作では過去曲が多数収録されたが、譜面は基本的に初出時ではなく、最新の登場バージョンやCS版を基準にしている。
    • しかし「モンドポップ/BICYCLE」についてはよく分からない事態が起きている。
      • 初登場の『5』『6』では中盤に「左白+赤+右黄」の無理押しが存在したのだが、前作『8』で再録された際は「左白+赤+右緑」に是正されて無理押しが消滅していた。
      • しかし、今作では「左白+赤+右白」に変更され、何故か無理押しが強化されてしまっている。
    • 元々昔から無理押しが特徴的で話題になっていた曲でもあり、『8』でそれが消えてしまったのは賛否あったのだが、本作では過去作のどちらとも異なる譜面になって凶悪化するという謎変更になっていた。
      • その後、『10』以降はかつての「左白+赤+右黄」に回帰し、以降はこれで固定された。

プレイステーション2版

ジャンル 音楽シミュレーション

対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
発売日 2004年2月19日
定価 6,800円(税別)
廉価版 コナミ・ザ・ベスト
2005年12月1日/2,800円(税別)
判定 良作
ポイント CS新曲・キャラは好評
AC10・ee'MALLから先行収録
初心者にはやや厳し目な内容
ハイスピード設定に難有り

概要(PS2版)

上記アーケード版のPS2版。

特徴(PS2版)

  • 収録曲
    • 『9』新曲をほぼ全曲、家庭用新曲に加え、前作『8』の隠し曲の一部に加え、エントリーカード特典だった追加譜面曲も収録。
      • ただしAC版『8』の隠し曲については「ハードカントリー」「スペシャルクッキング」「サバービア」の3曲のみを収録し、ギャンブラーZのボスだった『8』の曲については(前作でEX譜面を先行収録していたため)差し替えられている。一方、CS『8』の隠し曲である「クラシック8」「ロンリー」など6曲は全て再録。
      • エントリーカード特典の旧曲追加譜面についても、『Best Hits!』で先行収録していた4曲については除外されている。
      • AC版からエキスパートコースの変更に伴い、一部未収録となった旧曲も存在する。
      • これらについては容量の制限があるため仕方ない面もある。
    • 上記に加え、『ee'MALL』から4曲、そして『10』から先行収録で3曲、先行追加譜面を2曲収録。
  • ギャンブラーZの家庭用向けアレンジ
    • 一人用ゲームになったため、サイコロの出目(目押し可能)で進むようになり、非常にスムーズに進むため大幅にテンポが良くなった。
      • サイコロは演奏した曲数分*23、最大4個出現し、2個以上ふる時は最後の1個がそれまでの合計に対する乗数となる。
        例として3個振った場合は(A+B)×C、4個振った場合は(A+B+C)×Dになる。全て6が出た場合108マス進めるので1フロアを駆け抜けることも可能だが、逆に最悪(1+1+1)×1の3マスのみもありえる。
        なお1曲目落ちだと一見時短を狙えそうに見えるが、乗算無しでサイコロ1個だけの1~6になるため効率は悪い。
    • ボスのライフも3(ラスボスのみ5)と大幅に減少し、例えボス譜面を放置してスコア0で落ちてもボスのライフが必ず1個減るため、3回落ちればボス退治可能。高スコアを取れば一発撃破もできる。
      • ボスの繰り出す譜面そのものも前述の収録曲の差し替えにより、一部を除いて難易度が抑え気味のものになっている。
    • 道中には宝箱から拾える解禁アイテムのほか、コイン(インターネットランキングのスコア用)、さらにポップン10筐体やee'MALL筐体などがランダムに散らばっている。
      • 筐体系はぶつかるとそこで移動が強制ストップし先行曲のN譜面を強制プレーとなるが、ボスではないためクリアに関係なく先行曲ゲット可能。要するにお試しプレーに近い。
      • ある程度固定されていたAC版と異なり、宝箱の配置や中身がランダムになった。仮に全く同じコースを進んでいてもプレーの度に拾えるものが異なることが多い。
      • AC版のエントリーカード特典(追加オプションや追加譜面・キャラクター等)も宝箱アイテムに変更され、当時のエントリーカードそのものが拾える。拾ったエントリーカードのイラストはおまけCGモードで閲覧可能。
    • 上記のように収録曲の変更に伴い、ボスキャラ・曲の面子もほぼ一新。当然ボスとの会話も変更されている。
  • 「フリートレーニングモード」を「フリーモード」と「トレーニングモード」に再分割。
    • フリーモードでは「ポップンカフェ」という家庭用オリジナルのイベントがある。楽曲のプレーに応じて★を貯めていくことができ、一定数溜めるとコメントが変化していき、最終的に★1800個で隠しキャラ「カップくん」が解禁される。
      • ただし、このイベントは楽曲の解禁には関わらない。また、カップくん自体はコマンドやタイムリリースで出すことも可能。
      • カップくんは元々はAC版『9』のイメージキャラクターだったが当時プレーヤーとしては登場せず、次回作『10』にて『9』時代のエントリーカードを引き継ぐと使用可能になる隠しキャラだったため、本作では先行収録にあたる。ただし、後のPS2版『10』には再録されていない。
  • LONG曲のEX常駐条件の変更
    • 通常の曲のEX譜面はEXTRAステージで出現させてプレーすることで解禁されるのだが、AC版同様にLONG曲はEXTRAステージに出現しないため、LONG曲のEXの常駐条件が変更され「該当曲のHYPER譜面をプレー」となった。

評価点(PS2版)

  • 家庭用オリジナル曲・新キャラ
    • 今作ではLONGを含め25曲も家庭用新規のオリジナル曲が追加されている。いずれもAC版と比べクオリティは劣らない。
      • CS常連のアーティストでは、岡めぐみの「ラヴァーズポップ(いいひと)」、ミッキー・マサシの「UKポップ'80(We get it together)」など。
      • ACで人気のアーティストも参加しており、新堂敦士の「スラッシュビーツ(New Sensation)」、Sanaの「エモーショナル(Loveholic)」、パーキッツの「トゥイート(うぐいす)」などがある。
      • もちろん、CS版恒例のWaldeus vön Dovjak(兼田潤一郎)のクラシックシリーズ最新作「クラシック9(Hell? or Heaven?)」も健在。EX譜面は前作と同じく堂々のLv43で、強烈なソフラン曲となっている。
    • アーケードに倣い、家庭用オリジナルのLONG曲が「シンパシーLONG(Usual Days)」「プレリュードLONG(Steams)」「ピュアLONG(セイシュンing)」の3曲収録。
    • 新キャラも概ね好評。新キャラクター12名、新衣装キャラ4名の計16名が追加。
      • 「テトラ」「ポト」「キリ」「アリス」「ハロン」など魅力的なキャラクターが揃っている。
      • 特に「ヒュー」は新キャラの中でも高い人気を集めた(主に女性ユーザーから)。
      • また、「るり」「シャーク」「トビーズ」など過去作のAC・CSキャラも新衣装で再登場したことも評価されている。
  • 先行曲の収録
    • 当時稼働中だったAC10の新曲「コアグルーヴ(THE PLACE TO BE)」「禅ジャズ(明鏡止水)」「ハマスカ(青春スタイルin2003)」が家庭用でプレー可能。さらに担当キャラのミサキ、一京、フォクシーも使用可能。
      • 当時は既にAC版『10』は終盤で『11』の稼働を控えていたものの、アーケードから家庭用発売までやや間隔が空いていたため、数曲とはいえ当時のAC現行曲を先行でプレイできたのは嬉しい点である。
    • 初代ee'MALLからも「ハイパーJポップ3(1/6billionth)」「Colors」「そっと。」「jet coaster☆girl」の4曲を収録。
      • ee'MALLについては当時プレーできる店舗が限られていたため、こちらも収録は歓迎された。本作以降のCS版でもee'MALL曲が小出しで定期的に収録が行われるようになる。こちらについても現在はPS2版『14』に再録されている。
      • なお当時のee'MALLの表記に合わせ、ee'MALL経由の他機種移植曲のみ曲名表示になっている。そのためジャンル名表示の他の曲と比べると少し浮いているが、これは当時のAC版そのままの再現。
  • CGイラストの多さ
    • AC版でも豊富な量だったが、家庭用でもイラストの数はシリーズ最高クラス。
      • ただし容量の都合でAC版であった旧作分の再録イラストは省かれており、9での新規イラストのみを収録。
    • これまでの家庭用同様、一度見たCGをいつでも閲覧できるオマケモードを搭載しており、CS新規追加のイラストもきちんと用意されている。
    • さらに、ギャンブラーZで入手できるアイテムにはエントリーカードのイラストが全種類用意されている。
    • 隠しイラストも含めたCG枚数は全70枚と大ボリューム。
  • 「マラソンモード」が復活
    • CS2にて登場した、本作に収録されている全ての楽曲をぶっ続けでプレーするモードがACの「ヒタスラモード」実装に合わせて今作で復活した。
    • ヒタスラとは異なり、5ボタン・ノーマル・ハイパー・EXの4種類のコースから選択し、各譜面を難易度順に全てぶっ通しでプレーする。
      • 途中には休憩地点が設けられており(5/Nは10曲毎、Hは9曲毎、EXは5曲毎)、ここでライフが全回復して途中セーブが可能。
    • 本作以降の一部を除いた家庭用作品(10・11・12・13)でも、全ての隠し要素を解禁すると最後にこのモードが出現するようになった。

問題点(PS2版)

  • ギャンブラーZのテンポが格段に良くなったとは言え、道を間違えるとやり直し確定なのはAC版からそのまま変更なし。
    • ついでにAC版からルートも増えている為、攻略サイトを見るかどのルートを通ったかをメモしながら進めることが推奨される。
    • 高難易度譜面を凶悪おジャマが常時発動した状態で強制的にプレーさせられるのも相変わらず。中にはレベルが控えめ(LV26)でおジャマの内容もずっと白ポップ君のみと軽めな「ノスタルジック(25時ノ悪戯)」もあるのだがNORMAL譜面への変更などはできずHYPER譜面で固定のため、これも腕前がレベル適正以下だと厳しい内容。幸いライフが大幅に減っている為、歯が全く立たなくても数回流せば終わるが。
    • 道中の宝箱から解禁とは特に関係ないギャンブラーコインが出てくる確率も結構高い。
      • コインの使い道は当時行われていたインターネットランキングのハイスコア登録用のみであり、全解禁目当ての場合はハズレアイテムである。
      • コイン以外のアイテムは一度入手したものは二度と出現しない仕様のため、結果的に終盤になるほど宝箱から現れるコインを見る機会が増えていく。
    • なお、オプションでギャンブラーZイベントを「OFF」に設定することもでき、この場合はプレー時間に応じて隠し曲が出現するタイムリリース方式になるため、苦手な場合はプレー自体を避ける事も可能になっている。
      • ただし「ギャンブラーZ」を進めないと入手できないおまけイラスト(主にエントリーカード系)も一部存在するため、タイムリリースが完全に代替になるわけではない。
      • また、楽曲が解禁されるのは前作までと同じくアーケードモードのみのため、フリーモード等でプレー可能にするにはアーケード側で出現した曲を実際にプレーして登録する必要がある。
    • 今回も従来作でおなじみの隠しコマンドがあり、目当ての曲が中々出せない場合は(毎回入力が必要だが)コマンドにより一時的に出現させることも可能。コマンドは公式サイトで発表されている。
  • クセの強い新規CS曲の譜面。
    • CS作品の譜面はAC作品に比べて個性的な譜面が多い傾向にあるが、本作でもその傾向は健在。
      + 個性的な譜面の一例。ポップン独自の用語が多く使われているため注釈を併記
      • トゥイート(EX)
        • Lv35。終始ハネたリズムが続くためテンポが取りづらく、垂直押し*24、三角押し*25を含む同時押しが両手を大きく左右に振るように降ってくる譜面。CS用のコントローラーに合わせた配置となっており、ACコントローラーや現行のAC筺体だと非常に個人差が出やすい譜面。ACでは現在Lv43(旧Lv37)にまで昇格している。
      • ピュアLONG(EX)
        • Lv36、ロング曲。ノーツ数2356という(2曲分ではあるが)ポップン史上歴代最多の体力譜面。曲自体も約5分という長丁場、曲コメントの通り「集中力の勝負」となる。
      • ガールズバンド2(EX)
        • Lv36。前半の同時押し地帯が密度が濃い上に複雑な配置となっており、Lv42の超上級譜面と比べても引けを取らないほどの高密度。ゲージが軽めなのでここでゲージを空にされてもその後を繋げばクリアはできるが、クリアへの許容BADを大幅に削られることに変わりはない。
      • エモーショナル(EX)
        • Lv37。判定が非常に甘くゲージも軽いが、サビから三角押し・垂直押しを含む同時押しが次々と襲い掛かる。加えて空BAD*26を誘発させる配置が多めになっており適当な処理を許さない。加えてLv37帯ではほとんど見られない5~6個の同時押しも襲いかかる。ちなみに、Sunny Park稼動時に上級攻略wikiで行われた難易度投票では上位にサニパ初出の新曲が並ぶ中、旧曲で唯一「詐称」判定を受けている。
      • プレリュードLONG(H)
        • Lv40、ロング曲。こちらもピュアLONGと同様に5分と曲がかなり長いのだが、その割にノーツ数自体は1471個と控えめ。だが、譜面はいわゆる局所難であり、スカスカな場所と激しい複雑な階段の嵐の落差が激しい。曲中には不安になるぐらい異様に長い空白箇所も存在する。
        • なお、このロングは元々はアルバム『インストベスト』に収録されたもので、プレーを想定して制作したものではないアルバム用の楽曲のはずだったとのこと。長い空白等もそれ故と思われる。
      • UKポップ'80(EX)
        • Lv40。垂直押しの階段*27によるラス殺しが脅威で、ここだけでゲージを割る可能性もある耐えゲー譜面。しかも数箇所無理押し(配置が離れすぎていて物理的に押すことが不可能な配置)が混じっている。
      • クラシック9(EX)
        • Lv43。説明不要の鬼畜シリーズ第9弾。判定こそ甘めになっているが、ソフラン*28BPM25~680というとんでもない数値に。高速階段地帯の「子犬のワルツ」「シューベルトの即興曲」、BPM90で詰まった階段を捌かせる「春の歌」地帯で存分に可愛がられる。ランダムオプションも有効ではあるが、最後のBPM680の3ノーツが殺しに来る。
  • PS2版『7』『8』にあった初心者向けのチュートリアルにあたるモード(スタディモード)が今回は収録されていない。
    • 上記のようにギャンブラーZのボスで強制的にボス譜面をやらされることなどもあり、(ボス譜面は放置してもいいとは言え)今作はポップン初心者にとってはやや厳し目な内容となっている。ある程度慣れたポッパー向けの作品といえるかもしれない。
    • ただし今作も初心者向けの低難易度な5ボタンモードは収録されているため、完全に初心者を突き放している訳ではない。
    • スタディモードについては次作『10』以降で再び復活収録された。
  • クリアメダルのシステムがAC版準拠になったため、PS2版『8』より劣化。
    • 前作では『10』以降に準じて譜面毎に獲得メダルを確認できたのだが、今作ではAC版『9』を忠実に再現したために「EX譜面に先にメダルを付けると下位譜面のメダルが確認できなくなる」という欠点を受け継いでしまった。
    • 一応、曲のハイスコアを確認できるモードである「レコーズ」では個別に確認可能だが、選曲画面上で確認できなくなったことで前作より退化してしまったと言える。
  • フリートレーニングがフリーモードとトレーニングモードに再分割された弊害。
    • PS2版では『BH!』『8』にてようやくフリートレーニングモードでオジャマノルマが設定可能になったのだが、今作で2つのモードが分かれてしまった結果、ゲージタイプの変更やオジャマ等の細かい設定はトレーニングモードの方のみとなり、フリーモード側では設定できる項目がほとんど無くなってしまった。
      • これによる弊害は「トレーニングモードでは楽曲のプレー履歴やハイスコアが記録されない」という点。つまり、トレーニングモードではいくら遊んでも結果が残せないのである。
      • 『7』『BH』『8』のフリートレーニングでは曲のテンポを変更したりフレーズを切り取ったりと明らかに影響が出る設定のみ自動判断でハイスコアが記録されない仕様だったため、この点では劣化してしまったと言える。この仕様は4作後の『13 カーニバル』まで受け継がれてしまった。
  • 今作のみ、ハイスピード設定(画面スクロール)が明らかに遅くなっている。
    • アーケード版では画面比率変更に伴い、ハイスピードの速度も前作同様の間隔になるように調整されていたのだが、PS2版では前作と同じ落下速度のまま(未調整)で画面の縦幅だけが拡がったため、相対的に画面内に表示されるポップ君が多くなり、体感速度が下がっている。
      • このため、実質的には全てのハイスピードがおよそ5/6程度(例:HS3がHS2.5ぐらいに相当)のような感覚である。
    • 続編『10』以降は落下速度がアーケード版と同じように調整された。

総評(PS2版)

アーケード版の雰囲気を壊さず、家庭用オリジナル曲も多数収録したボリューム満点の内容であり、音楽ゲームとしては充実した一本と言えるだろう。
ただしスタディモード非実装やギャンブラーZの仕様など、既にある程度ポップンを経験しているコアなプレーヤー向けの作りになっているとも言える。

先行のCS8と違って譜面別にメダルが確認できない点、ハイスピード設定がACと異なっている点など、ややマイナスな点もあるが、全体としては優れた内容になっている。

他のポップンシリーズを経験した後の2本目以降として購入するのがベストかもしれない。

余談(PS2版)

公式関連

  • 本作の発売と同時期に、東京で「ポップンカフェ」が期間限定でオープンしていた。
    • カフェではキャラにちなんだメニュー*29が用意されており、グッズ販売も行われていた他、CS9の試遊台も設置されており話題となった。
  • 当時のPS2版の公式サイト(閉鎖済・アーカイブ)では前作に引き続きデザイナーによる新キャラクターの紹介ページが用意され、ラフイラストや詳しい設定の紹介などキャラの掘り下げが行われていた*30
    • ジャガーBやルーシーなど一部のキャラクター紹介はデザイナーと新キャラクターのインタビュー形式になっているものもあり、名前を間違われて急に怒り出すハロン、淡々とした受け答えから一転して長々と語るキリなどキャラクターの意外な一面が紹介されている例も。
    • また、作中では明かされなかったアリスの同級生(キャロ)の名前やホシオの素顔も紹介されている。
    • 公式サイトの公開当初、楽曲リストにてAC10の楽曲が追加された際に「禅ジャズ/明鏡止水」のアーティスト名が誤植で「 Des-TOMOSUKE feat.あさき・組 」となっていたことがある。勿論すぐに修正されたものの、そのインパクトから今でも「KONMAI」「この世のもぽではない」等と同様のコナミの誤記のひとつとして語り草となることがある。
      • 本来のアーティスト名は「TOMOSUKE feat.あさき」だが、何らかのコピペミスで別のアーティストである「Des-ROW・組」と混ざってしまったものと予想される。

バグ関連
本作には下記のバグが確認されているが、概ねプレーヤーに有利な内容であるため特に問題にはなっていない。

  • タイムリリースの設定ミスについて
    • 前作まではタイムリリースの計算にカウントされるのはアーケードモードで楽曲をプレーした時間だけだったが、今作ではイベント「ポップンカフェ」の兼ね合いか、新たにフリーモードでのプレー時間も計算に含まれるようになった。
    • それだけでなく、今作ではこれらに加えてトレーニングモードのプレー時間も含まれるようになっている。これにより、ギャンブラーZをOFFにしてトレーニングの曲リピート機能を応用して延々と曲を流しながら9時間ほど放置するだけで、ギャンブラーZをやらなくても簡単に放置全解禁が可能。
      • 上記のように、エントリーカードのCGイラストはギャンブラーZで拾わないと入手できない点や、他のモードでプレイするにはアーケードモードでのプレイが必要な点は変わらない。
    • 設定ミスか意図的な仕様変更かは不明だが、次回作以降で修正された。
  • EX譜面出現バグについて
    • PS2版で毎作恒例のようになっているEX譜面を強引に出現させるバグが本作にも存在する。ただし、本作ではまだ隠し曲を解禁していない初期状態のデータから意図的に特殊なプレーをしないと起こせないようになっているため、既に全解禁済のデータでは発生不可。そのため通常プレーの範疇では全く影響せず実用性皆無。
    • 詳しい手順はここでは省略するが、このバグを使用することで「サバービア(une lettle de mon copain)」の本来存在しないEX譜面を遊ぶことが可能。ただしその内容は楽曲冒頭に両白+赤の3個無理押しが降ってくるだけで終わるという明らかにバグ譜面になっている。クリアしても当然解禁はされないが、バグの条件を満たしている間に何度もプレーすることでマイベストコースに常駐させることも可能。

その他ゲーム内事項

  • エキスパートコースの一部変更
    • AC9に存在した「クラシックコース2」が未収録となり、代わりにCS9オリジナルの「クラシックコース3」が収録されている。
      • コース構成は前者が「プレリュード」→「クラシック5」→「6」→「7」だったのに対し、後者は「クラシック8」→「9」→「プレリュードLONG」という内容。
    • 家庭用シリーズではこれまでクラシックシリーズが大量収録され続けていたこともあり*31、おそらく被りを避けるためにこの選曲にしたと思われるが、これによりCS版のみプレーしていると「2が無いのに3だけがいきなり登場」という事態になってしまった。*32
      • エキスパートコースの変更自体は過去にも多数前例が存在するが、版権事情の絡まない変更は今回が初となる。
    • また、「プレリュード」のショート版はPS2版に一度も収録されていない楽曲であるため、今回は新たなLONG版が用意されたとは言え、収録されなかったことは惜しまれた。
    • なおAC版では「プレリュード」の担当は2Pの黒エドワードだったのだが、CSオリジナルの「プレリュードLONG」は1Pのピンク色になっているという、ショートとロングでカラーが異なる珍しいケースになっている。
  • 本作のマラソンモードのEXコースの凶悪ぶり
    • 今作はEXに凶悪譜面が固まっており、EXのマラソンモードのラストが凄まじい難易度となっている。
      • ミスティLONG→オイパンク0→クラシック9→クラシック8の4曲をBAD50以内でクリアするという、マラソンモード搭載のCSシリーズ中、最凶レベルの難易度を誇っている。
      • 後ろ3曲が現在のレベルで言う49であり、特にクラシック8に関しては「50でもいい」と言われる程凶悪で、中盤の大発狂と縦連打の嵐は現在でも厳しい内容なためこれ1曲だけでもBAD50出てもおかしくない。
+ タグ編集
  • タグ:
  • 音ゲー
  • ポップンミュージック
  • コナミ

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最終更新:2024年04月12日 15:38
添付ファイル

*1 版権の絡んだ「サマー(ENDLESS SUMMER NUDE)」・「ニューカマー(Un-Balance)」・「プロジェクトA(PROJECT A PROCEEDS)」・「タッチ」・「サンダーバード(THUNDER BIRDS)」・「8(みなしごハッチ)」の6曲のみ未収録。特にニューカマーとタッチ以外はCSにも収録経験がなく収録作品の筐体でしか遊ぶ方法がないため現在でも幻の曲と化している。タッチはACでは15~20の間で復活していた。

*2 全7曲の内、「ハードロックLONG(SA-DA-ME)」のみフルサイズだと長すぎるため短縮され2番の歌詞から始まるようになっている。

*3 CS9でのみ新規LONG曲が追加された。AC版では『16 PARTY♪』よりLONG曲がすべて削除されたため、『15 ADVENTURE』までの筐体でしか遊ぶことはできない。

*4 全35曲を30BAD以内でぶっ続けプレー。途中で死なない限り1クレジットで長時間プレーできたためオペレーターからの批判があり、バージョンアップでモード自体が削除されてしまった。

*5 片岡嗣実の別名義。当時は正体不明のアーティストだった

*6 もっとも、現在では難易度インフレが進み高難易度楽曲も増えたため、Lv49の中では「スクリーンEX」「ヴェラムEX」「ブラッドメタルEX」などと並び弱い部類となっている

*7 AC版の情報がほとんど残っていないため後述するCS移植版とマップがほぼ同じで1ルートの歩数がほぼ変わっていないと仮定するならば1ルートに約500曲プレーが必要。クレジットに換算するならば標準的な3曲設定+EXステージの4曲プレーと仮定して約125クレジット程必要になる。しかし、EXステージはLONG曲を含めたプレーでないとプレー回数に含まれないのでエキスパートモードを選ばない限りは大体進めるのは3マスになるのでその場合は167クレジット前後。ちなみに全解禁なら5ルートと短めの最終マップを踏破する必要がある。

*8 『お店に集うみんなが「なーかーよーくー」しているお店ほど、上位にランキングしている』『「なーかーよーく」精神を貫き』等の表現をしていた。

*9 EXステージ及びエキスパートモードでで用いられる、満タンから始まってミスする毎に減っていく減少型ゲージ。(beatmaniaシリーズのハードゲージと同一のもの)

*10 曲終了時に1粒以上メモリを残す

*11 おジャマこそ緩めではあるが、前述した当時最強クラスの譜面の「オイパンク0(ブタパンチのテーマ)EX」も存在した。こちらはおジャマ抜きにも非情な難易度。

*12 いずれも43段階中41に引き上げられた。

*13 「ポップ君の見た目が様々な形状に変わる上、画面半分辺りで横移動し譜面配置が変わる」という効果を持つ。その仕様上、ハイスピードをかけると横移動が超高速化するため、対策を知らない人にはまず対処できない。AC12のネット対戦で使用可能だったことでバランス崩壊を招いたという経緯を持つ曰く付きの高難度オジャマである。

*14 当時のレベル表記で後にいくつかの譜面が次回作でレベルが変更された。ちなみに当時の最高難易度は43。

*15 現在ほど高難易度曲が多くなかった時期でありポップン9収録曲でレベル40以上の曲は18曲しかなかった。しかもその内の半分以上は本イベントで解禁する譜面だったためこの時プレーできるものはもっと少ない。このような事情や当時のプレーヤーの腕前の事情もあり相当な高難易度だった。

*16 譜面別にメダルが表示されるようになり、EXTRAステージではNO BAD(フルコンボ)でないとメダルが獲得できなくなった(家庭用では後者が通常ゲージのクリアライン以上に達していればOKと緩和されている)。

*17 ポップン3~4に収録。ちなみにこの曲はパッパラー河合がプロデュースした曲であるため、権利関係で再収録出来なかったと思われる

*18 その他の削除曲の担当キャラ(ジュディ・ミミ・ニャミ)は他に衣装違いで別の担当曲を持っている。

*19 この際、『8』当時は使えなかった「グルーブロックLIVE」の黒さなえちゃんも使用可能になった

*20 アヤとケリーについては『ラピストリア』以降のキャラ好感度実装後も、担当曲をプレーしても何故かハートが増えないという状態になっており、内部的に旧来のキャラと別扱いになっていると思われる。

*21 2・3のオプション発動時に登場したセーラー服の女の子の「夏織」、象の「ZOゲル」、狐の「玉緒」の三人組。ロケットのように飛ぶパターンと台車の上で縛られているパターンの2種がそれぞれ3人分ある。

*22 例として「雷」は中央に軽く落雷して判定ライン付近に電流が走るだけでほぼ影響しない。

*23 AC版と違いEXステージも含まれる

*24 ポップ君が隣接した配置

*25 ポップ君が三つ隣接している配置

*26 (本来叩くべきタイミングから大幅に外れて)降ってくるオブジェのない場所を叩いて出したBAD

*27 同じリズムで等間隔に横並びで並んだ会談のように見える配置

*28 演奏中の譜面落下速度変化

*29 「テトラのティアーズマリネ」「キリのラブホリックガランティーヌ」「ジャガー・Bのエナジーポテトフリット」等

*30 ポエット、アッシュ、アゲハなど過去作からの使い回しで登場したキャラは紹介されていない

*31 特にCS7ではクラシック1~7が勢揃いしている。

*32 似たような例は過去作の「パワーフォーク」シリーズにもあり、ACとCSをまたいで展開されたことでナンバリングが前後している。