ゲームで出ましたっ! パワパフガールズZ

【げーむででましたっ ぱわぱふがーるずぜっと】

ジャンル パワパフボードバトル
対応機種 ニンテンドーDS
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 インフィニティー
発売日 2007年6月14日
定価 5,040円
プレイ人数 1~3人
判定 クソゲー
ポイント PPGZ唯一のゲーム化
子供向けとは思えない強CPU
内容薄すぎ


概要

アメリカのカートゥーンネットワークの人気アニメ『パワーパフガールズ』を、東映アニメーションが権利を取得して日本市場向けにアレンジした*1『出ましたっ! パワパフガールズZ』のゲーム化作品。
放送終了直前での発売であったが……。


ゲーム内容

  • 1~3人で遊べるボードゲーム。サイコロを振ってゴールに着いた人が勝ちとなる単純明快なルール。
  • マスに止まる際、各プレイヤーはシールを使う事が出来る。素早く貼られたシールの効果が発揮される。
    • 貼れるシールはシールやキャンディが貰える「ピーチゾーン」、シールを取られたり戻される「モジョゾーン」、ミニゲームで対決する「パワパフゾーン」の3つ。
  • ミニゲームに勝利したプレイヤーはサイコロとは別に先へ進める「パワパフジャンプ」が行える。
    • この時、キャンディを賭けた数に応じて進めるマスが増え、最大で12マス進める。
    • パワパフジャンプで進んだ場合、シールを貼ったりマスに設置されているゾーンの効果は発揮されない。
  • ゲームモードはPPGお馴染みの悪役・モジョと1対1で対決する「ストーリーモード」、最大3人で遊べる「パーティーモード」、ミニゲームで遊べる「トレーニングモード」の3つ。
    • トレーニングモードで遊べるミニゲームはストーリーモードで遊んだ事のあるミニゲームが出現する。ミニゲームは全部で21種類用意されている。

問題点

  • とにかく薄い。この一言に尽きる。
    • ストーリーモードは1ゲーム10分もあれば終わる。これが1人3ステージ×3人分あるだけ。
      なぜかステージをクリアしてセーブが行われるとメインメニューに戻される。続きをプレイするにはもう1度メニューから選択し直す必要があり面倒。
    • マップ中には特定のマスを相互に行き来出来るバスがあるが、これがかなり短い間隔で設置されているためショートカット出来たと思ったら戻されて……という事を繰り返しがち。
      パワパフジャンプで進んだ場合、こういったギミックのマスに止まっても無視出来るのが救いだが。
    • パーティーモードならそこそこ遊べる……が、ミニゲームだけで遊ぶ事は出来ない。
  • ミニゲームにおけるCPUがやたらと強い。
    • ゲームの外見は完全に子供向けだが、それに似合わずかなりの強敵。難易度調整もない。ボードゲーム部分も含めればさほどの難易度でないのが救いだが……。
    • 特にいわゆる数探しの「20さがし」やモグラ叩きの「モジョたたき!」はCPUが超高速なため勝つのは非常に困難。
    • クイズ系のミニゲームは同じ問題に素早く回答するのではなく、相手は相手で別に進めている。このため1問でも逃すと挽回不能という事が多い。
    • 一応、この強CPUを評価する声もある。もっとも、評価しているのは子供ではなく大人のプレイヤーであるが。
    • ミニゲーム自体も「国旗あて」*2や「この国どこ?」「作曲者あて」といった子供はおろか大人ですら回答出来るか分からないゲームがある。
  • ストーリーも特に原作を意識したような内容ではない。モジョが悪さをするのでガールズが変身してやっつける。本当にこれだけ。本格的なストーリーを期待すると肩透かしを食らう。
    • 本作はシリーズ構成が浦沢義雄氏と言う事もあってか、世界観や脚本のシュールさ・原作お馴染みのキャラクターのアレンジっぷりも話題となった。それだけにこれは本当に痛い点である。せめてモジョ繋がりでラウディラフボーイズや(発売時期的に)カレは出して欲しかった所。
    • ストーリーデモでは各キャラの名前が表示されるが、変身前の名前*3は登場せず「ブロッサム」「バブルス」「バターカップ」で統一*4。本家ならともかくこれはPPGZのゲームのはずだが……。
  • 申し訳程度に3キャラクターのシナリオがあるように見えるが、実質後半の絵は使い回しで展開も4コマ漫画で済むレベル。どの娘のファンでもとても期待外れ。
    • その後突入するオーラスストーリーも非常に短い。そこでモジョと3回バトルを行うが特に今までのミニゲームと変化はない。負けるとやり直しのため先程の強CPUの件と相まって、嫌がらせとしてだけは機能している。
    • そもそもストーリーが全体のシナリオの最初と最後にしか無く、道中クリア時のわくわく感や達成感は皆無。
  • まだイラストでも凝っていればキャラマニアからは受けたのであるが、5040円のゲームとしてはあまりにCGの数が少ない。一応ゲーム画面のドットはそれなりには出来ているが、肝心のバトルがミニゲームなので熱い戦闘をドット表現で見たかった人には期待外れ。
  • 昨今のキャラゲーでありながらキャラクターボイスなし。
    • 登場キャラは片手で数えられるくらいしか出てこないのに……。
    • 劇中で印象的だった変身シーンも一枚絵で処理されておりアニメムービーなどは一切ない。

評価点

  • タイトル画面で前期OP「希望のカケラ」のインストアレンジが流れる。もっとも、TVサイズではなくオリジナルアレンジになっているが。
    • クソゲーのお約束通り他の曲も悪くない。
  • タイトルメニュー画面にゲームルールの説明が用意されている説明書いらずなタイトルである。

総評

バンダイ製クソキャラゲーのルーツを今に伝えるクソゲーである。
10分も遊べば飽きてしまう薄い内容からファンからの評判も良くないというあんまりなソフトであった。

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最終更新:2023年06月24日 17:53

*1 このアレンジのせいで原作至上主義者(大きなお友達。しかも日本人)からは批判があったりも。一方、ブラジルでは大ヒットしたとか。

*2 このゲームが発売された2007年当時のものなので、いくつかは現在変更されている可能性がある。

*3 人造人間だった本家とは違い、PPGZの方は事故でケミカルZの白い光を浴びてしまった普通の中学生(本家の方は幼稚園に通っている)が変身する、東映魔法少女アニメ(と言うか『鳥人戦隊ジェットマン』と言うか)に連なる設定になっており、それぞれ「赤堤ももこ」「豪徳寺みやこ」「松原かおる」という本名がある。

*4 ただし、PPGZの正式名称は「ハイパーブロッサム」「ローリングバブルス」「パワードバターカップ」。知らないと勘違いするかもしれないが、強化形態とかではなく第1話から「ハイパーブロッサム」である。尤も長すぎるからか劇中でも変身直後の名乗り上げ以外では普通に「ブロッサム」と呼ばれているが。