ロスト プラネット 2

【ろすと ぷらねっと つー】

ジャンル アクションシューティング



対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Windows Vista/7
発売・開発元 カプコン
発売日 【PS3/360】2010年5月20日
【Win】2010年10月14日
【PS3 TWIN PACK】2013年8月8日
定価 7,610円(税抜)
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 『ロスト プラネット』の続編
最大4名でのオンライン協力プレイが売り
非常に豊富なキャラクターカスタマイズ
全体的にストレスの溜まるシステム設計
対戦バランスが前作から悪化
実績・トロフィーが異常な理不尽難易度
ロスト プラネットシリーズ
エクストリーム コンディション(コロニーズ) / 2 / 3 / エクストルーパーズ



超弩級、襲来!



概要

カプコンが2006年に発売した『ロスト プラネット エクストリーム コンディション』の続編。
前作は360の黎明期に発売され、軽快なワイヤーアクションや優れたオンライン対戦などにより新規タイトルながら1ヶ月で100万本を出荷するスマッシュヒットとなった。
本作はその続編であり、前作のゲーム性を引き継ぎつつ最大4名でのオンライン協力プレイを前面に押し出した作品となっている。


特徴

基本的な操作・システムは概ね前作を踏襲しているが、様々な要素が追加・変更されている。

  • キャンペーンモードにおけるオンラインを介した最大4名での協力プレイ。
    • オフラインでも画面分割で最大2名の協力プレイが可能。
  • プレイヤーキャラクターのカスタマイズシステム。
    • 前作はキャンペーンでは主人公がウェインで固定され、対戦では用意されているキャラクターとそのカラーリングを選ぶだけであった。
    • 本作ではプレイヤーキャラクターの見た目を頭部、胴体、足、バックパックからそれぞれ好きなように変更できる。ただし特定の条件を満たすまで若干の制限が有り、またウェスカーなどのゲストキャラクターはカスタマイズできない。
    • 武器はカテゴリごとに変更が可能。例えばスタンダードカテゴリの武器を拾った時、マシンガンを選択したプレイヤーはマシンガンを、エネルギーガンを選択したプレイヤーはエネルギーガンを拾ったこととなる。
    • その他に様々な特殊能力を付加させる「アビリティ」やコミュニケーションの手段となる「リアクション」、プレイ中に表示できるニックネーム「通り名」をカスタマイズできる。
  • 新たなる対戦モード「勢力マッチ」が登場。
    • これは5つの雪賊勢力のどれかに参加し、勢力ごとの対戦勝利数を競うモード。1週間ごとに勝利数が集計され、勢力の順位が決められる。
  • トレーニング用ステージや模擬戦などが遊べる「トレーニングモード」を実装。

問題点

キャンペーン

  • 武器やアビリティなどのカスタマイズアイテムの取得が非常に面倒。
    • アイテムの取得方法は3種類存在するが、そのうち中心となるのがアイテムポイントというお金のようなものを消費して回すルーレット。
    • しかしルーレットという性質上、運に頼る他なく、欲しい武器やアビリティがあっても運が悪ければなかなか手に入らない。
    • それだけならまだしも、このルーレットには武器やアビリティだけでなくリアクションや通り名も含まれている。特に通り名はルーレットで入手できる数が137個と他の項目に比べて圧倒的に多いので、確率的に通り名が当たりやすい。貯めに貯めたポイントを使っても通り名しか手に入らなかったという悲惨な結果になることも決して珍しいことではない。
      • 運が悪いと強力な武器を延々と引けないことがある。後述するように武器バランスが悪いため、引くまでの長い期間対戦で不利になってしまう。最終的には全て揃うとは言え、それまでの労力は割と大きい。
    • おまけにこのルーレット、完全にランダムというわけではなく「スペシャル武器」と呼ばれる武器は他種の武器、アビリティ、リアクション、通り名が揃うまで出ない。さらにそれらが揃った途端、ルーレットを回すポイントが5倍に跳ね上がる。
      • スペシャル武器は本来キャラクターのレベル上げの報酬であるため、このような設定になっている。当然ながらキャラのレベルを上げればスロットより先にとることができ、むしろ救済的な側面が強い。
    • 現在はアップデートによってキャンペーンで取得できるアイテムポイントの量が増加したので、アイテム収集の負担はいくらか軽減された。
  • ゲスト側のマッチングが不親切
    • 協力プレイでゲスト側として遊ぶ場合、検索をかけるとゲーム開始前の「待機中」プレイヤーとゲーム進行中の「プレイ中」プレイヤーが表示される。
    • このうち「プレイ中」は参加してもホストプレイヤーがリザルト画面に到達するまで実際のゲームには参加できず、待機させられる。さらに「プレイ中」はホストのプレイ時間しか表示されないので、いつホストがリザルト画面に到達するかの判断も難しい。
    • また検索条件で待機中プレイヤーのみに絞れないので、検索をかけても運が悪いと「プレイ中」プレイヤーしか表示されないことがある。
      • アップデートで「待機中」プレイヤーが検索結果の一番上に表示されるようになり、この点は改善された。
  • サポートプレイヤーにうまみが少ない。
    • 本作はT-ENG*1を分け与えたりサポート専用の武器も存在するが、リザルトでの評価や経験値報酬などは「敵の撃破数」「データポスト*2を建てる」が中心となる。
    • もし、高い評価や経験値報酬を目指すなら必然的に「強力な敵を数多く倒す」というプレイに終始することになる。サポートを中心としたプレイは大した評価にも経験値にもならず、時として協力というより「競争」のようなプレイになってしまうことがある。
      • ちなみにオンライン対戦にも「キルアシスト」システムがないなど、同様のことが言える。
  • チェックポイントが少ない。
    • チェックポイントが非常に少なく、ゲームオーバーになると開始地点に巻き戻されるエリアもしばしばあった。
      • 中でもエピソード3-3はクリアまで時間がかかるのにチェックポイントがなく、おまけにボスが最後に初見殺しの攻撃を仕掛けてくるので、対応できず最初に巻き戻されるプレイヤーも多かった。
    • 後にアップデートでチェックポイントが増やされたが、上記のエピソード3-3以外はあまり手が加えられておらず、改善されたとは言い難い。
  • 攻略へのヒントが少ない。
    • 命令は出されたりするが、明確に示されていないことが多々ある。
      • 特にラスボスはある特殊な工程を踏まなければ倒せないのだが、その方法についてヒントが少なくわかりづらい。しかもオンラインの場合、参加したプレイヤー全員がその工程を踏まないと倒せない。つまり倒し方がわからないプレイヤーが1人でも居ると、いつまで経ってもクリアできないという事態に陥る。
  • 操作感が全体的にもっさり。
    • これでも前作に比べると改善されてはいるのだが、同時期のアクションやTPSと比べるとまだ重たい。
      • 流石にダッシュは遅すぎたためにアップデートにて速度が上昇した。

オンライン対戦

  • 前作も武器やVS*3の優劣はあったが、本作はさらにその優劣が大きくなり、武器が前述のカテゴリ選択制であることも災いし、バランスが大幅に悪化してしまった。
+ バランスを悪化させた武器たち
  • マシンガンSP
    • 標準的な武器カテゴリである「スタンダード」に分類される武器なのだが、射程が他の武器に比べて長すぎる。具体的には同一カテゴリで2番目に射程の長い「マシンガン」の倍以上も長い。
    • この武器は3点バースト射撃なのだが、他のFPS/TPSとは違い着弾点がバラけることがないので初弾さえ当たればどの距離でも3発分当たる。この性能により標的が小さくなる遠距離でも威力を発揮しやすい。
    • 本作は「被弾中は攻撃できない」という仕様がある。これにより本作には「いかに敵から照準を外さず撃ち合えるか」という独特の駆け引きがあるのだが、この武器は前述の3点バースト仕様のせいで被弾時の拘束時間が長く、近距離の撃ち合いでもかなり強い。
    • おまけにこの武器でゴロバン*4を行うと、ゴロバン中は他のプレイヤーからカクついて見える。
    • 上記の性能により他のスタンダードはおろか遠距離用の武器カテゴリ「ロングレンジ」さえ食える超性能となってしまった。
  • エネルギーガン
    • 前作から登場する武器で、単発式の通常弾の他にチャージ弾を放つことができる。このチャージ弾は追尾性能を持ち、敵のVSに当てれば搭乗しているプレイヤーを強制的に排出できる。
    • この性能自体は対VS兵器としてあまり問題はないのだが、あろうことか分類がスタンダード、つまり標準的な装備にされている。
    • 前作ではマップ上で拾う以外に手に入れる手段がなく*5、仮に奪われても取り返せた。しかしスタンダードに分類された結果、いくら倒してもリスポーンすればエネルギーガンを所持できることになった。
    • そのためエネルギーガンを持ったプレイヤーに対して根本的な対処のしようがなく、下手にVSで攻めようものなら強制排出され奪われる事態が頻発。結果的にVSは前線に出すより安全圏で引きこもっていたほうがリスクが少ないという状況が増えてしまい、VSの有用性が大幅に低下してしまった。
    • エネルギーガンの派生武器に「エネルギーガンSP」という武器がある。こちらはパイロット強制排出の代わりに一定時間痺れ状態にして動けなくなるという特性があるのだが、通常弾も自動追尾で8発当てると痺れるというトンデモ性能を備えている。
    • この性能により、後方から適当に撃ちまくっておけば敵を痺れさせられる嫌がらせのようなプレイが出来てしまい、エネルギーガン以上に批判が集中している。
  • プラズマキャノン
    • ロケットランチャーなどの強力な重火器カテゴリである「アタックパワー」に分類される武器で、実弾ではなくT-ENGを弾丸にして発射する。
    • とにかく他のアタックパワーに比べて性能が高い。ロケットランチャーなどと違い発射後の硬直がないので移動撃ちやゴロバンが使える、弾自体が大きく当てやすい、着弾時の爆破範囲が広い、ロケットランチャーには劣るものの弾速が早い、と非常に使い勝手が良い。一応、弾丸を緊急回避で避けることはできるが、タイミングはかなりシビアで難易度が高い。
    • 実弾系の武器は残弾が0になった状態で武器を変えたり設置したりすると武器そのものが消失し、マップ内のどこかに再出現する。しかし、この武器を含めT-ENGを弾丸にする武器は、例えT-ENGがなくなっても消失しないという特性がある。
    • なので味方に譲って共有するなどの使い道があるし、アタックパワーという強力な武器カテゴリをずっと確保しておけるという利点もある。
    • 弱点はT-ENGの消費量が激しいので乱発するとすぐにエネルギー切れを起こすことだが、前述のとおりT-ENGがなくてもずっと所持できる上、後述するインジェクションガン2のせいで大した弱点にはなっていない。
  • インジェクションガン2
    • 自身のステータス等を補助する「サポート」に分類される武器で、これは味方ないし自身に撃つと攻撃力もしくは防御力を上昇させる「インジェクションガン」の派生武器である。
    • この武器の問題点は味方ないし自身に撃つとT-ENGの消費を無効化&取得するT-ENGが2倍になるという特殊効果にある。この特殊効果のせいでT-ENGを弾丸にする武器は、効果が切れるまで撃ち放題になってしまう。
    • 特に前述のプラズマキャノンは「T-ENG消費量が激しい」という弱点があったが、これを使えばその弱点がなくなってしまう。
    • このプラズマキャノン+インジェクションガン2という組み合わせはとても強力で、初心者でも対戦で無双出来るほどの強さを持ち、上級者がこの組み合わせを使った場合はもはや手がつけられないほど凶悪になる。
    • 「取得するT-ENGが2倍になる」という性能は自身が射出したT-ENGにも適用される。よって自分で射出したT-ENGを回収すれば自給自足できる。効果が切れるまでこれを繰り返しておけば、簡単にカンストまでT-ENGを貯めることが可能。
    • おまけに弾を切り替えることで体力を全回復させることもできる。
    • アップデートでT-ENG消費無効の効果時間が180秒に減少した。しかしそれでも時間としては十分長く、そもそも装弾数は5発あるし前述のとおり自給自足できるため大した弱体化にはなっておらず、依然としてバランスブレイカーであることには変わりない。
  • 3系グレネードとバスターグレネード
    • ロストプラネットのグレネード類は射撃によって起爆することができ、威力や爆破範囲も上がる。敵を倒したり歩兵でVSと対抗するためには重要な要素であり、慣れてくれば敵の投げたグレネードを先に爆破して回避することもできる。このグレネードの「起爆」と「回避」がロストプラネットの魅力の1つであった。
    • しかし本作では通常のグレネードの派生タイプである「3系グレネード」と、威力・爆破範囲がケタ違いの「バスターグレネード」という起爆のできないグレネードが登場した。
    • これらは起爆ができないため投げられた場合は逃げるしかない。その上、起爆可能なグレネード類は起爆しなければ爆破範囲が小さいので回避は容易なのだが、よりによってこれらは範囲が大きいので緊急回避で避けなければならない状況が多い。爆破タイミングを把握している上級者ならともかく、それがわからない初心者は「起爆不可グレネードを投げられる=死」という状態になりやすい。
    • 起爆不可能なタイプの中で特に強力なのがハンドグレネード3とプラズマグレネード3である。ハンドグレネード3は威力と爆破範囲がともに申し分なく、投げた際の軌道も扱いやすいので不意打ちや牽制に使いやすい。
    • プラズマグレネード3は起爆時間がかなり早く、正面から投げられた場合でも回避がシビアで、不意に投げられれば対処が難しい。おまけにこれらは初期所持数が通常のグレネードより多く設定されているので、気軽に投げられる利点もある。
    • こうした点から適当にポイポイ投げるだけでキルできる状況が増えてしまい、本作の対戦を雪合戦と揶揄するユーザーも居る。
  • アビリティのバランスも悪く、エネルギーグレネード+グレネードパワー1など特定の組み合わせが非常に凶悪。
    • もっともアビリティ使用が強制されているのは勢力マッチのみで、遊ぶ機会は少ない。
  • 「勢力マッチ」の仕様が非常に理不尽。
    • 勢力ごとに人数差があっても対戦が始まってしまうので、数の少ない勢力に所属すると10対6のような数的不利な状況で対戦しなければならない。
      • 一応、あまりにも人数が少なければ他の勢力が同じチームとして加勢してくれる。
    • 勢力の変更は集計が終わるまでできないが、参加していなければギリギリまで勢力を選べる。この仕様により、どこの勢力が優勢かを見極めてから参加することができてしまい、勢力が劣勢になると逆転するのが難しくなってしまう。
  • 相変わらず開始地点で有利不利が決まっているなどバランスの悪いマップが存在する。
    • ただしルール設定により対戦が前後半に分かれている場合、前後半ごとに開始地点が入れ替わるので一方的に有利不利が決まってしまうわけではない。
  • 前作から削除・改悪されたルールが存在する。
    • 前作の拡張版である『ロスト プラネット コロニーズ』で追加された「AKハント」「カウンターエッグ」が削除された。特に「AKハント」は人気ルールの1つであったため、落胆したプレイヤーも少なくない。
    • 個人戦である「サバイバル」は、前作ではリスポーン地点が自動で決められていたが、本作ではリスポーン地点を選択できるようになってしまった。
    • そのため、撃ち合いで負けても近くのリスポーン地点から追撃しやすく、同じプレイヤーとイタチごっこになる展開が多い。またそれを見越して漁夫の利を狙うプレイヤーが集まりやすく、乱戦地帯が1箇所に集中しやすくなってしまい、立ち回りの重要性が薄れてしまった。
    • 少数のフォックス側とそれを狙うハンター側に分かれて戦う「フォックスハンティング」は、前作はフォックス側の武器も設定できたのだが、本作はハンドガン+プラズマ系グレネードに固定されてしまった。ハンドガンはお世辞にも強い武器とは言えず、ハンター側も同じ装備でなければ非常にバランスが悪い。
  • プレイヤーマッチの仕様に不便な点が多い。
    • ホストにプレイヤーを追い出すキック機能がない。「観戦限定」の設定にすればできるのだが、この設定ではホストが試合観戦以外に何も出来ず、ホスト自身がゲームに参加したりフルメンバーで遊ぶには観戦なしの設定にして部屋を建てるしかない。
    • 一度チーム分けが決定すると、部屋内のプレイヤーがある程度入れ替わらない限り、何試合してもチームメンバーが固定されてしまう。
      • 対戦開始前に各プレイヤーがチームを自由に移動できる「チーム移動あり」という設定もあるが、チーム移動の反映が操作よりワンテンポ遅く、意思疎通が取れないとプレイヤー同士が右往左往してチーム人数に偏りが生じやすい。
    • 1ゲームごとにマップやルールを変更することはできるが、ルールを変更するとセット*6などの設定が勝手に変わってしまう。
    • ランキングに反映されないことから、どのような戦い方をしてもポイントに影響が無い反面「VSデストロイでVSに立候補して開始直後に谷に飛び込んで自爆する」という悪質なプレイヤーも存在する。こうなると完全に荒らしなのであるが、ペナルティーもキックもないためこういった悪質なプレイを防ぐ手立てが無い。
  • ランクマッチは出来ることが少なく、飽きがきやすい。
    • 前作ではホストが自由にルールを作って立てた部屋に入る形だったが、今作では基本ランダム。マップサイズ、武器等は投票で決まるのだが、そのためほとんどの場合必然的に人気がある(というより無難な)設定になってしまう。
    • ランクマッチは遊べるルールが少なく(サバイバル、チームサバイバル、データポスト争奪戦)、おまけにこの3つでも各マップのセット3,4は選ばれない。
      • 各マップはリスポン地点、VS、武器の配置等が各4セットずつあるのだが、ランクマッチでは2種類しかない。セット3,4はVSビッグボム*7VSグラビトンジェネレーター*8といったトンデモ武器や、AKウェポン*9が含まれているセットであり、お祭り的要素が多いためなのだろうが…。
      • 自由に設定したいorお祭りバトルをならばプレイヤーマッチ、平等な条件でクソ真面目にランキング戦をしたいならランクマッチ、という形にすみ分けさせようとしたのだろうが、「無茶な設定でガチバトル」もできた前作に比べると不自由としか言いようが無い。プレイヤーマッチでキック不能という前述した問題とあわせて、ガチバトルの機会を奪っているだけである。
      • 勢力マッチではセット3,4も登場することを考えれば不要な制限であると言える。そうまでして平等にしランキングやトロフィーは後述のとおり悲惨な状況になっている。
  • ランクマッチの対戦ランキングの仕様がかなりお粗末。
    • 本作はルールごとに「20戦以降の対戦戦績」からランキングを決定している。つまり20戦だけ良い成績を取ればそのままランキング上位に行けるという競うのも馬鹿らしくなる仕様である。
    • これだけだと「20戦だけで好成績を残すのは難しいのでは?」と思われるが、途中抜けすれば戦績はカウントされない。後述のペナルティはあるが、それさえ気にしなければ途中抜けで良い戦績、例えば勝率100%などを作り出せてしまう。
    • ちなみに前作は試合終了時のポイントの累計でランキングを決めており、週間ランキングも存在した。ランキングで競わせるならどう考えても前作の仕様のほうがまともである。

トレーニング

  • キャンペーンとオンライン対戦にはプレイヤーキャラクターのカスタマイズ画面が用意されているのだが、トレーニングには何故か用意されていない。
    • トレーニングは内容ごとに規定タイムやスコアが設定され、それを超えることでクリア扱いとなる。しかし、クリアのためには装備やアビリティが重要なのにカスタマイズ画面が存在せず、いちいちトップメニューに戻らなければならない。

実績・トロフィーの異常なまでの理不尽難易度

  • 本来実績・トロフィーというのは自己満足の収集要素であり、多少難があってもあまり批判されることはないが、本作はその難易度があまりにも理不尽かつ異常であり、批判の対象となっている。
    • その最大の原因が項目の1つ「パーフェクトコレクター」で、これはゲーム中のアイテムを全て集めることで解除できるのだが、そのアイテムに「通り名」が含まれており、これが実績・トロフィーの取得難易度を異常なレベルにしてしまっている。
    • 特に難易度が高いのが「No.1」という通り名。これは文字通りオンライン対戦もしくはトレーニングでのオンラインランキングで1位になるというとんでもないもの。ランキングという性質上ただ難しいというわけでなく、ゲームを始めた時期によって難易度が異なり、時間が経てば経つほど難易度が上昇していく。
    • おまけに対戦ランキングでは早々にランキングに入れる最大値のプレイヤーが上位を占めてしまい、トレーニングで入手する以外に方法はない。Win版に至ってはチートでランキングが埋められてしまい実質取得不可能。
    • 他の通り名もひたすら時間がかかるものや「勢力マッチの各勢力でそれぞれ3回ずつ勝利」など個人ではどうにもならないもの、談合しなければ取得の難しいものなども存在する。
    • 2つめのコントローラーやボイスチャット、『バイオハザード5』などのカプコン作品のデータが必要な通り名があり、本作とは別に出費が必要になる場合がある。
    • 「通り名」には「悪名」も含まれており、仲間に100回攻撃他人の作ったロビーを10回連続で抜ける*10チーム戦で10連敗というモラルとしてどうなの? という物も…。そもそもこういったマイナス方面の行動を強調し、あまつさえ記録や収集もできるようにしたスタッフのモラ(ry
    • なお、GameWatchでのインタビューにてプロデューサーが「"実績やトロフィーを、簡単に誰でも集められます" というのもいいんですけど、そういうゲームばっかりじゃ、世の中全部同じじゃないですか」と発言しており、この難易度の高さは意図的なものであることがわかる。
      • プロデューサー曰く「取るのが難しい実績はあってもいいし、取れた人は他人から尊敬の目で見られる、そういう世界があってもいいじゃないか」とのこと。これ自体は至極真っ当な意見である。
      • しかし、それを実績・トロフィーにまで組み込む必要は全くない。そもそも「通り名」システム自体実績の様な物であるため、別に達成したプレイヤーが自分で取得の難しい通り名を設定すれば良い話である。
      • また前述の「悪名」などは単に非常識なだけであり、プレイヤーが率先して不愉快な行為をしなければならないことを「難しい」とするのは「高難易度」の意味を履き違えていると言う他ない。

評価点

  • キャンペーンの4人協力プレイは好評。
    • ワイヤーアクションや個性的な武器・VSの数々を使う楽しさはそのままに、前作に登場したAKを遥かに超える「カテゴリーG」や大量の敵歩兵・VSと戦いは共闘のしがいがあり楽しい。
      • 協力するプレイヤーが居なくても、BOTプレイヤーを連れて擬似的に協力することはできる。AIはお世辞にも良いとは言えないが、BOTはいくらやられても進行に影響はないので煩わしさは少ない。
  • キャラクターカスタマイズは幅広く、プレイヤーの個性が出せる。
    • カスタマイズパーツは大量に用意されており、条件を満たすことであらゆるパーツを付け替えできる。素直にカッコイイ組み合わせにするも良し、上半身はムキムキのマッチョなのに下半身はミニスカのような珍妙な組み合わせにするのも良しととても幅広い。
    • リアクションも前作はキャラ毎に固定だったが、本作は任意で付け替えられる。種類も大幅に増加し、チャットなどがなくてもコミュニケーションが取りやすい。
    • カスタマイズはできないが『BIOHAZARD』のウェスカー、『DEAD RISING』のフランク・ウェストがゲストキャラクターとして使用可能。さらに360版限定スキンとして『Gears of War』のマーカスとドム、PS3版限定スキンとして『モンスターハンター』のリオレウス装備と『KILLZONE』のヘルガスト兵2種を使用できる。
      • 当然これらのゲストキャラクターでもリアクションが出来るので、土下座するウェスカーダンスを踊るマーカス投げキッスを放つヘルガスト兵など元のゲームでは絶対にしないようなこともやらせることができる。
  • グラフィックは流石にカプコンだけあって当時のゲームの中ではレベルが高い。爆風によって草木が揺れるなど、細かいところも作りこまれている。
  • バランスの悪さに目をつむれば武器やVSは種類豊富でどれも差別化されており個性豊か。特にVSは3人乗りや合体機構を備えたもの、果ては8人乗りなどピーキーな性能のものも存在する。
  • オンライン対戦のバランスは確かに悪いが、実力が反映されやすいゲーム性なので腕さえあれば強い装備にもなんとか対応できる。
    • 敷居の高さはあるものの、そこさえ乗り越えれば「縦横無尽に動き回れるワイヤーアクション」や「緊急回避で攻撃を避けて反撃」等、他のゲームでは味わえない独自の楽しさが見えてくる。
    • ただしそれは前作から引き継がれたゲーム性であるし、実力が反映されやすいとはいえバランスの悪さは看過できるレベルではない。
  • 前作では「回線抜き」に対するペナルティが存在しなかったが、本作では「経験値が手に入らなくなる」というペナルティが発生するようになった。
    • また対戦形式に問わず部屋内にホストの離脱率が表示されるようになり、回線抜きを繰り返すホストならばひと目で見分けがつくようになった。
      • もっとも、裏を返せば経験値さえ気にしなければ途中抜けのデメリットはほとんどないということになるが…。

総評

キャンペーンのオンライン協力プレイを売りにしているだけに、その評価はまずまず。
しかしアイテム収集などストレスの溜まるシステム周りの仕様、バランスの悪いオンライン対戦などはユーザーから手厳しい評価を受けてしまった。
特に前作はオンライン対戦が大変好評であっただけに、シリーズユーザーから怒りや落胆の声も少なくはない。
海外でも評価は厳しく、メタスコアでは前作が79点でパワーアップ版のコロニーズが78点なのに対し、本作は68点と大きくスコアを落としてしまっている。


余談

  • 本作の売り上げはあまり芳しくなかったようで、エグゼクティブプロデューサーの稲船敬二氏は海外のインタビューにて「コンセプトが定まっていなかった」「「極寒の惑星」というコンセプトでもっとできる事があった」と失敗の理由を分析している。

その後の展開

  • 2012年11月22日に本作と世界観を共有した『エクストルーパーズ』が3DS/PS3で発売された。新規タイトル扱いで作風も大きく異なるが、本作と世界観を共有している実質的なスピンオフである。詳細は作品ページを参照。
  • 2013年8月29日に過去を描く続編ナンバリング第3作『ロスト プラネット 3』がPS3/360/Winで発売された。開発はアメリカのSpark Unlimited*11が担当。
    • 内容がカバータイプのTPSに変更されたものの、ワイヤーアクションが特定地点の移動手段にしか使えない・ジャンプが削除などシリーズの個性がほとんどなくなってしまいファンから酷評を受けてしまった。
      • また、ロードが長い・ユーティリティーリグの戦闘が単調で作業的・敵の種類が少なすぎるなど問題点も多く、メタスコアは360版が58点でPS3版が61点と評価を落としてしまい、結果としてシリーズが途絶えることとなる。
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最終更新:2023年11月25日 13:00

*1 サーマルエナジーの略称でシリーズに登場するエネルギー資源。本編では体力回復の他、一部の武器の弾丸となったりVSを動かすために必要。

*2 エリア各地に設置されている拠点。これを建てることでT-ENGを補給したり、プレイヤーの再リスポーン地点となる。

*3 バイタルスーツの略称。本作に登場するロボット兵器。

*4 緊急回避と射撃を同時に行うテクニック。

*5 初期設定武器にすることは可能だったので、「全員エネルギーガン」スタートは可能だった。

*6 アイテム配置等の設定のこと。セットが変わると同一マップでもアイテム配置や開始地点などが変わる。

*7 いわゆる核弾頭。発射するとマップにいる全ての攻撃可能キャラを全滅させ、さらにデータポストを初期化する。そして自分も自爆扱いで死ぬ。

*8 ブラックホールを形成して自分も周りの人間も吸いこむのだが、「自爆」扱いのためポイントは入らないという完璧なネタ武器。

*9 エイクリッドを改造してVSのように操れるようにした機体。エイクリッドのような攻撃に加えてVS武器も装着可能。

*10 一応前述したキャンペーンの「プレイ中」プレイヤーにも適用されているので、これに入退出を繰り返せばあまり迷惑をかけることはない。

*11 後にコーエーテクモやComseptと共に『YAIBA: NINJA GAIDEN Z』の開発を手掛けるが、2015年5月にスタジオが閉鎖された。