スーパーワギャンランド

【すーぱーわぎゃんらんど】

ジャンル アクション
対応機種 スーパーファミコン
発売元 ナムコ
開発元 ノバ
発売日 1991年12月13日
定価 8,300円(税抜)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2009年6月2日/823Wiiポイント
【WiiU】2013年9月18日/823円
書換 ニンテンドウパワー
1998年8月1日/1,000円/F×2・B×0
判定 良作
ポイント ワギャンランドの純粋な強化版
子供からコアユーザーに至るまで用意された豊富な難易度
裏読みはさらに奥深く、より理不尽に
超理不尽なボスミニゲーム、モザイクあてが追加
ワギャンシリーズリンク


概要

ワギャンシリーズ初のSFC作品。グラデーションを追加して深みの増したグラフィックや、音源の進化による、多彩かつ派手になったBGMなど進化点は多い。
ゲームシステム自体は『ワギャンランド』を元にして、ほぼ手を加えられておらず、「一撃ミス」、「音波砲で敵をフリーズさせて攻略」、「ボスとミニゲーム対決」といった基本的な要素はそのまま。
また、ワギャンランド2で追加された新アイテムや新要素などはほとんど引き継がれていない。
KAMISAMA MODEのあまりの理不尽的な難易度などが有名であり、シリーズで一番知名度が高いと言っても良いかもしれない。
なお、HITONAMI MODEでもアクションゲームとしては十分難しく、かなりやりごたえのあるゲームである。

追加要素

  • 新たなミニゲーム「モザイク当て」。
    • 制限時間内にモザイクで表示されたものを当てるゲーム。当てた時点の残り制限時間がそのままポイントとなり、ノルマに到達するとクリアになる。
  • ゲーム開始時に「OKOSAMA」「HITONAMI」「KAMISAMA」の3つから難易度を選択できる。
    • OKOSAMA MODEはアクションゲーム初心者のための難易度。ステージもボスも非常に易しくシリーズ経験者がやればあっさり自機数をカンストできる。
    • HITONAMI MODEは後半になるほど難しくなっていく従来の難易度。またこの難易度から隠しステージが存在するようになる。
    • KAMISAMA MODEは上記の通りシリーズ熟練者でさえも苦戦する鬼畜難易度。ステージがいくつか追加されている。ステージもボスも非常に難しく、ほとんどのステージに隠しステージが存在する。
      • さらにこのKAMISAMA MODE、ラストステージで兄からアイテムを貰えない。アイテムを選択し、「それでいいのか?」と2度も確認する所まで従来通りやっておいてのどんでん返しであるため、初見のプレイヤーは唖然とすること請け合い。
  • ステージをクリアするとワギャン島のワギャンを救出した事になる。
    • HITONAMI MODE以上で全てのワギャンを救出するには普通にステージをクリアするだけでなく隠しステージの先にいるボスを倒さなければならない。
    • 隠しステージはステージ内の特定のポイントを音波砲で何度か撃つ、通過する、一定時間待機する等で出現する。
    • KAMISAMA MODEで全員救出してクリアすると真のエンディングを見ることができる。
  • パスワード機能が追加。途中から始められるようになった。

評価点

  • 膨大なステージの多さ。
    • 一つ一つの長さはややまちまちだが、数が多いので非常にやりごたえがある。
    • ステージはこれまでとは違って選択式になっており、一度クリアした後もやり直すことも可能。
  • やりこみ要素の程よい難しさ。ステージ各地には隠れワギャンが存在し、隠しステージ・隠しボスなどを攻略することで完全制覇を目指すことが可能。
    • ただしそれらのステージは鬼のように難しいので注意が必要。
  • SFCになったことでパネルの絵の質があがり、その絵が何か判別しやすくなった。
    • FCでは性能の問題のせいもあるが、あまりにも簡潔過ぎて何がなんだかわかりづらいものが多かったが、本作でそれはほぼ感じない。
    • 所謂「しりとりの裏読み」もかなり増えており、反面一撃必殺となる言葉が変わっている。
    • 今作より「ん」で終わる読みが新たに登場。選べば当然負け。意外な裏読みがあったりするので適当に選ぶのは危険であると言える。
  • BGMが安定して良質。
    • ワギャンランドとワギャンランド2から良曲を選出し、それをアレンジしたものが多く使用されている。
  • 豊富なステージギミックは健在。
    • ワギャンシリーズ恒例の滑り台ステージは本作でも健在。難易度によってまるでやりごたえが変わるなど癖のあるステージ。
    • 新たに追加された氷ステージは音波砲を発射すると途中で凍り付き、これを足場に利用し先に進んでいく。反面、ここで出現する敵には音波砲が通用しない。

賛否両論点

  • しりとりにおける裏読みがさらに理不尽かつ幅広くなっている。
    • 「ドライバー」の「いちりんざし」、「シュークリーム」の「かめ」あたりは、見た目での想像が全くつかないため、知らなければまずわからない。後者は連想ゲーム的に考えれば分からなくもないのだが、「ドライバー」の「いちりんざし」は完全に意味不明である。
+ 他にも…
  • 子供どころか大人ですら難解な裏読み
    「コンパス」→「デバイダー」
    「きしゃ」→「でごいち」
    「きんぎょ」→「らんちゅう」
    「ダイアモンド」→「ブリリアンカット」
    「まねきねこ」→「きゃくよせ」
    「コート」→「がいとう」
    「ぼうえんきょう」→「とおめがね」
    -無理矢理すぎる裏読み
    「くつ」→「きぐつ」
    「しんごう」→「とまれ」
    「スキー」→「つなわたり」
    「パラシュート」→「だっしゅつ」
    「とうだい」→「チェスのコマ」
    「ゴリラ」→「でかいさる」
    「つき」→「きいろいまる」
    「くも」→「ダニ」
    「ふえ」→「クラリネット」
    「ヨット」→「プラモデル」
    「ミサイル」→「えいせいほうそう」
    「うみ」→「こうずい」
    「とけい」→「スケジュール」
    -攻略サイト等を見ないと恐らく解読不可能な裏読み
    「カメラ」→「おもいで」
    「かぶとむし」→「なつのふうぶつし」
    「きつね」→「えりまきのもと」
    「りんご」→「ちがでませんか」
    「めだまやき」→「かえるのたまご」
    「こま」→「まわるまわる」
    「むしめがね」→「ろうごのとも」
    「めがね」→「かおのいちぶ」
    「やどかり」→「リハウス」
    「ラケット」→「かんちょう」

…などなど。こんなのわかるかコラ。

  • 裏読みを代表する「うみのみちしるべ」「ルーペ」は、本作だと必殺の裏読みとなっている。
  • ただし、逆に「ん」でおわるだけの裏読みのパネルも存在するので注意。ちなみに、何故か「ネクタイ」のみ裏読みは存在しない。

問題点

  • グラフィック面
    • 全般的に表現力があがってはいるが、グラフィックはFC版のワギャンにグラデーションを加えただけのものが多く、あまり代わり映えがない。
  • モザイク当ての理不尽さ。初見で当てるのはかなり困難であり、プレイ中名前の出てこない雑魚敵が問題として登場してくることもある。
    • 何度もプレイしていけばなんとなくわかってはくるのだが、慣れるまではパーフェクトクリアはほぼ不可能。
      • 回答形式は「キャラ」と「背景」と「動作」が組み合わさった最大8つの選択肢から答えるというものなので、実は形ではなく色と動きを覚えれば消去法で即答可能になってくる。完全には絞り切れない場合も有るが。
  • 神経衰弱の問題点が一切改善されておらず、パターンがあるのはそのまま。
    • それも、ただ改善されていないだけならいざしらず、「2枚ペアで横(もしくは縦)に並べただけ」という、およそ神経を衰弱しそうにないパターンがあったりするの、でむしろ悪化している。
    • その代わり今作から他のミニゲーム同様、ボスによってノルマがまちまちになった。ポイントを過半数獲得しても設定されたノルマを超えないと負けである。
    • ただ、激ムズ難易度のKAMISAMA MODEにおいてもこの仕様は変わらないので、貴重な残機数獲得源としてバランスが取れているとも言える。
  • また、今作の神経衰弱のポイント表示がしりとりなどと同様の薄いマークであるうえに上限の表示もないので、ノルマが何ポイントなのかが分かりづらい。
    • 前作までは7ポイント(過半数)固定だったが今作はそうではないため、何ポイントまで失点が許されるかが分からないのは少々不親切。
    • 配列パターンが簡単で勝利しやすいので気にならないかもしれないがKAMISAMA MODEのラスボス戦ではこれが落とし穴になる。ラスボス戦の最終戦が神経衰弱であり、配列パターンが簡単なこと自体は変わらないので「ここまで来れば勝ったも同然」と高を括ってしまいがちだが、実はKAMISAMA MODEでは1ポイントしか失点が許されない厳しさである。が、パッと見ではそんなことは分からず、不運にもパターンを読み違えたりいきなりスペシャルカードを取られたりして2ポイント取られてしまうとそこで負けが決定してしまう。
  • 隠しステージをクリアできたかどうかを判別する目印がないので、間を置いてプレイを再開すると、どこの隠しステージをクリアしたかどうかわからなくなってしまう事になる。
  • ラスボス「Dr.デビル」のミニゲーム用のセリフが通常ボスの流用である。老人なのに「おれからいくぞ!」などと言い出す様は些か違和感が拭えない。
    • これを受けてなのかは不明だがSFC次回作『スーパーワギャンランド2』のEDでは「俺様」を使った直後に「わし」を使う場面がある。
  • ワギャン族の長老はFC版『1』ではワギャン像にて登場したが、今作では何故かその手前のステージで捕えられており唐突に登場する。
    • 救出時のセリフも特別なものが用意されているのだから、中ボス的存在の「司祭」が立ちはだかるワギャン像で出てくればイベントとして丁度良かったような…。
  • FC版ワギャンランドシリーズにあったコース分岐が無くなり、一本道になってしまった。
    • その代替としてKAMIMASA MODEではステージが増えたり、隠しステージを導入するといった対処がされている。

総評

FC版シリーズを正統進化させたゲームであり、プレイ感覚などはそのまま。だが、ステージ数が増大し、やりごたえがアップしている。
究極の鬼畜モードと言われるKAMISAMA MODEに興味本位で手を付けるプレイヤーは少なくはないが、挫折するプレイヤーも多い。
一度折れると二度と立ち上がれないと言っても過言ではない超難易度であることを知っておこう。
しかし、初心者のためのOKOSAMA MODE、中級者用のHITONAMI MODEなども完備されており、ワギャンランドをより幅広いプレイヤーにプレイしてもらえるよう調整した良ゲーである。

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最終更新:2023年12月07日 15:15