ゼルダの伝説 神々のトライフォース2

【ぜるだのでんせつ かみがみのとらいふぉーす つー】

ジャンル アクションアドベンチャー
対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 任天堂
開発元 任天堂情報開発本部
発売日 2013年12月26日
定価 4,571円(税抜)
セーブデータ 3個
判定 良作
ポイント 『神トラ』のマップを舞台にした22年ぶりの続編
良好な操作性と攻略順の自由度の高さ
アイテムレンタル制は練り込み不足感が強い
ゼルダの伝説シリーズ


概要

SFC初期の名作『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』(以下『神トラ、前作』)の続編。
マップ構成や2つの世界を渡り歩くというコンセプト、音楽などは『神トラ』のものを踏襲しているが、新システムなども多く、続編であると同時に『神トラ』をリニューアルした作品とも言える。
TVCMでも前作のようなノリノリの音楽で宣伝していた(流石に実写のダンスではない)。

時系列としては『神トラ』の物語が遥か過去からの伝承になっている別の時代。そのため『神トラ』との差異も多い。
例えば『神トラ』で言うところの「闇の世界」にあたる裏の世界は、表の「ハイラル」に対して本作では「ロウラル」という別の王国になっている。
ロウラルにもハイラルとは別にトライフォースが存在する設定で、形はハイラルの物とは逆の向き(いわゆる逆三角形)になっている。


特徴

グラフィック・操作性

  • 3Dグラフィックのトップビュー(見下ろし型)視点が基本。この点はDSの『夢幻の砂時計』や『大地の汽笛』と同様だが、タッチペン操作ではなくボタン操作がメインの3D見下ろし型ゼルダは今作がシリーズ初である。
    • 全体的に『神トラ』をそのまま3D化したようなグラフィックとなっているが、後述の壁画化や高低差といった、3Dグラフィックならではの要素も存在する。
    • キャラクターデザインにおいても、近年の2Dゼルダの標準として採用されてきた『風のタクト』のいわゆる「ネコ目」のデザインではなく、原作のキャラクターデザイン及びゲーム内グラフィックに準じた表現となっているが、造形やデフォルメは独特*1
  • スライドパッドによる360度自由な方向への移動が可能。グラフィックは60fpsで滑らかに動作する。

壁画化

  • ある程度ゲームを進めると、リンクが「壁画」になって壁に入り込み、壁面に沿って移動できるようになる。
    • これを利用して「足場がなくて一見渡れなさそうな場所を壁伝いに渡る」「壁と壁の間のわずかな隙間を潜り抜ける」「空中を浮遊する物体の壁面に入り込んで移動手段にする」「壁画化して敵の攻撃や転がる岩などのトラップをやり過ごす」「壁面を移動して離れた足場に移る」といった新たな攻略法や謎解きが生まれた。
    • 壁画になっている時は、カメラ視点が常にリンクを正面からとらえるようになる。そのため、通常のトップビュー視点では見えにくかったり視認不可能な場所(壁の裏側や階段裏など)に隠されているものを発見することもできる。
  • 壁画化は、壁さえあればどこでも行える。そのためほとんどのマップで壁画化が可能であり、ゲームの全編に渡って壁画化を利用することになる。
  • 壁画化して特定の壁の亀裂に入り込むことで、ハイラルとロウラルを行き来することができる。

高低差

  • 本作のマップ及び各ダンジョンには明確な高低差があり、それを生かした謎解きも多い。見下ろし型ならではの表現と言える。
    • 当然3D対応なので、非常に立体感がある。

レンタルアイテム

  • 「ボタンにセットして使用する各種アイテム」を、専用店「ラヴィオの店」でルピーを支払ってレンタルするという新形式。これまでのシリーズでは、こういったアイテムの多くは、「各地のダンジョン内で入手する」という形式が一種のお約束だった。
  • 本作では、序盤からほとんどのアイテムが店で取り扱われているため、序盤からほとんどのアイテムを所持・利用可能となっている。
    • 様々なアイテムの中からどれをレンタルするかは自由。レンタル回数などの制限もないので、最初から全てのアイテムをまとめてレンタルすることもできる。
  • レンタル期限は「ゲームオーバーになるまで」で、ゲームオーバーになると全てのレンタルアイテムが没収される。
    • アイテム一つ当たりのレンタル料は安価だが、全てのアイテムをレンタルし直すとそこそこの出費になるので、多くのアイテムをレンタルするほどゲームオーバー時のリスクが高まる。
  • 中盤以降は、高額を支払ってアイテムを「買い取る」こともできる。
    • 買い取ったアイテムはゲームオーバーになっても没収されることはなく、ずっと所持していられる。また、買い取ったアイテムは後述の条件を満たすことで更にパワーアップさせることもできる。

がんばりゲージ

  • スカイウォードソード』で初めて導入された「がんばりゲージ」が本作でも起用されている。
    • 本作では壁画化やレンタルアイテムを使用するなどでゲージを消耗する。ゲージは時間経過で自動回復する。
    • これまで消費アイテムだった弓や爆弾もゲージを使って使用する形式になったので、実質無限に使えるようになった。
      • なおこの仕様にした理由は、ダンジョンのツボに大量の矢が入ってた時に「ここで矢を使うんだな」というネタバレを防ぐための措置だとサブディレクターの毛利志郎氏は語っている。

ダンジョン

  • これまでのゼルダはある程度決まった順番でダンジョンを攻略していたが、本作ではレンタルアイテムのシステムにより、ほとんどのダンジョンを任意の順番で攻略していけるようになっている。
    • ダンジョンの構造自体は、従来のように「攻略のためには特定のアイテムが必須」というパターンが多い。
      • ただしそのようなダンジョンのほとんどは出入り口に何らかの仕掛けが存在し、ダンジョン攻略に必須なアイテムを使って仕掛けを解かなければ入ることすらできないので、「どのダンジョンにどのアイテムが必要なのか」というのは分かりやすい。そして、そういったアイテムのほとんどは序盤からレンタルで入手可能。
      • 攻略のために特定のアイテムが必須な一方で、それ以外のアイテムは基本的に一切使わなくても攻略可能な構造になっている(レンタルに関係なく所持している「カンテラ」などは必要になることもある)。
      • 攻略に必須なアイテムもある一方、別のアイテムを使う事でも攻略できる仕掛けも多く、自分なりの攻略法も見つけ出せる。最初から多くのアイテムをレンタルできるのなら、別の攻略法を探し出すのも面白い。
    • 従来のシリーズと同様、各ダンジョン内では冒険の役に立つ新たなアイテムを入手できる(序盤のダンジョンは除く)が、今作ではレンタルアイテムの都合上、「ボタンにセットして使用するアイテム」をダンジョン内で新たに入手することはほとんど無い。ダンジョン内で入手する新アイテムは、所持しているだけで効果を発揮するものなどに留まっている。
      + アイテムの例
      • 重い物を持ち上げられるようになるアイテムや、剣の強化に必要となるアイテムや、強化版の盾など。
  • 一部のダンジョンは、従来のように、先に他のダンジョンをクリアして特定のアイテムを入手しておかなければ攻略できない。
  • 各ダンジョンの場所や特徴は『神トラ』とおおむね同様だが、その構造は『神トラ』のダンジョンとは全く異なり、難易度や規模もダンジョンによって様々。
    • 全てのダンジョンは、何らかの形で「壁画化」と「高低差」を生かした構造になっている。
  • 「階段」以外の方法でダンジョンの上層に上がったり、穴に落ちて下層に降りるといった移動手段が多く、その際は画面の暗転無しにシームレスで階層が切り替わる。
  • 本作ではダンジョン内で「マップ」のアイテムを入手するという要素は廃止されており、最初からダンジョンの全体マップを確認できるようになっている。従来のように「コンパス」のアイテムは存在する。
  • 世界の各地にストーリーとは関係のない「トレジャーハント」と呼ばれる小さなダンジョンがいくつか存在していて、アイテムや仕掛けを使って奥まで到達するとそれぞれお金やアイテムが手に入る。

マザーマイマイ

  • ハイラルとロウラルの各地にいるジュニア達(ベビーマイマイ)を探し出して、マザーマイマイの所に届けるという収集要素。
  • ベビーマイマイを10匹届けるごとに、ラヴィオの店で買い取ったアイテムの中から任意のものをパワーアップできる。
    • アイテムのパワーアップはゲームクリアに必須ではない。
  • ベビーマイマイは全部で100匹存在する。
  • ベビーマイマイの居場所は、マザーマイマイからもらえるマップでエリアごとの数を知る事ができるほか、ベビーマイマイは独特の鳴き声を発している。
    それをヒントに探し出す楽しみもあり、収集要素のひとつとなる。

すれちがい通信

  • すれちがい通信をすることで、他のプレイヤーがフィールドの各地に「シャドウリンク」として現れ、対戦することができる。勝利すれば懸賞金としてルピーを入手できる。
    • シャドウリンクのライフ、装備アイテムなどはそのプレイヤーの現地点での進行度によって決定する。当然ゲームを進めているプレイヤーほど強い。
      • 装備するアイテムは、配信元のプレイヤーが任意に決定し、装備に応じても懸賞金が変化する。
      • 「爆弾でとどめを刺す」など特殊条件を満たすとボーナスが入る。やり込み要素として、今までで累計いくつの条件を満たしたかも記録される。

易しめの難易度

  • 今作のゼルダは、ライトユーザーがゲームをクリアできずに諦めるようなことがないように配慮したということが『社長が訊く』にて語られている。
  • ヒントおばけ
    • 謎解きが苦手なプレイヤーのためのヒントメッセージを喋ってくれるキャラ。その名もズバリ「ヒントおばけ」が、ダンジョン内外問わず世界各地に配置されている。
    • 3DSの本体機能である「ゲームコイン」を払うことで、1コインにつきヒントを1回もらうことが可能。
    • ヒントおばけは、序盤でもらえる「ヒントメガネ」というアイテムをボタンにセットして使用していなければ姿が見えず、話し掛けることもできない。
  • アイテムの店売りシステムの都合上、「何度もゲームオーバーになってアイテムが買えなくなる」という事態に陥らないようにという配慮からか、本作はルピーがかなり貯まりやすい仕様になっている。
    • ルピーの所持上限は最初から9999ルピーとなっている。5ルピー程度なら敵や草などから結構な頻度で出現し、中盤以降はあちこちの宝箱で100ルピーや300ルピーが手に入る。また、すれちがい通信でもルピーが入手できる。
  • 歯ごたえを求めるプレイヤー向けの要素もある。
    • ゲームクリア後は、被ダメージ量が4倍になる「ハードモード」が遊べるようになる。
    • 画面全体を無数に飛び交うコッコを避け続ける「コッコ避けのミニゲーム」で、己の限界に挑戦することもできる。

その他

  • クイックセット
    • ボタンにセットするアイテムの簡易切り替え機能。下画面に表示されているセット中のアイテム枠をタッチすると、上画面の右端にアイテム一覧とカーソルが、下画面にスクロールバーと決定ボタンが表示され、スクロールバーをタッチすることでカーソルを動かしてアイテムを切り替える。決定ボタンをタッチするかアイテムボタンを押すとクイックセット終了。
    • クイックセット中もゲームの時間の流れは停止しないので、ちょっとした移動中などにもスムーズにアイテムを切り替えられる。また慣れれば下画面を見ずに、上画面だけに集中しながらアイテムを切り替えることもできる。
    • アイテム画面にて、クイックセット時のアイテム一覧に並ぶアイテムの数や種類を設定することもできる。使用頻度の高いアイテムやお気に入りのアイテムだけを並べるようにすると便利。
  • 『神トラ』ではゲームの途中でいつでもセーブできたが、本作ではゲームオーバーのリスクを意識させるためか、セーブは各地の風見鶏でしか行えず、ダンジョンからの簡易脱出も専用の消費アイテムを使わないと行えない仕様になっている。
  • 『神トラ』のGBA版と同様、アイテム「カンテラ」の火で敵を攻撃することができる。更に今作では「ムシ獲りアミ」で敵を攻撃することもできる。各種アイテムを駆使すれば、最序盤を除いて剣をほぼ使わずにクリアすることも可能。

評価点

  • ボタン操作メインであること
    • これまで携帯機で発売された「夢幻の砂時計」と「大地の汽笛」はタッチペン操作メインであり、新規ユーザーからは好評であるが往年のファンからは不評であった。
    • この2作でDSのゼルダ=タッチ操作という図式が出来てしまいファンからは嫌がられ発売後すぐに値崩れが起きワゴンセール行きになることも多かった。
      • 本作ではそんな方程式を解消するかのようにボタン操作メインとなりゼルダファンに歓喜で迎えられることになった。
  • 快適な操作性
    • リンクの基本操作や壁画化の操作、画面の遷移やインベントリ画面の開閉など、あらゆる部分においてテンポが良く、ストレスフリーに操作ができる。
      • 処理落ちもほぼなく、プレイ中は常に60fps*2でぬるぬる動く。
      • 『社長が訊く』においても、こうなった経緯について触れられている。興味があれば目を通してみると面白いかもしれない。
    • また序盤から「アイリンのベル」の機能を使うことでセーブポイントの風見鶏にワープが可能になる。屋外ならどこでも使え回数制限などもないため、フィールド移動の煩わしさはかなり少なくなっている。
  • 『懐かしさ』と『斬新さ』の融合
    • 各地の名称や地形、謎解きに至るまで、前作をプレイしていると思わずニヤリとしてしまう。
    • BGMも過去作の曲を使っている(無論新規曲もある)。表と裏のフィールド曲は勿論過去作のもので、良質なアレンジが加えられている。
    • だからといって前作をやっていなければ楽しめない、というわけではないのでご安心を。
      • むしろ、後述の賛否両論点から新規ユーザーほど骨の髄まで楽しめるかもしれない。
    • 本作の売りの一つである壁画化は、『神トラ』由来の見下ろし型視点による「視点の不自由さ」と、3Dグラフィックならではの視点変更が上手く融合している。
  • 作りこまれたグラフィック
    • 派手さこそ無いが『神トラ』の世界観をそのまま立体化したような仕上がり。猫目リンクとは異なる形で、2D的な味を損なわない3Dグラフィックを実現している。
    • あまり目立たないが、壁画化した状態で床や壁を間近で見てみると、テクスチャが綿密に作りこまれている事が分かる。この辺りの拘りは流石と言ったところか。
    • 床などのテクスチャも、タイルや石畳などのデコボコもリアルに表現できており、見る角度によって光り方も変わるので、非常に立体感がある。
  • ライトユーザーに配慮したヒントおばけ
    • ヒントおばけから貰えるヒントはなかなか的確なものが多く、それでいて全てを語るわけではないため、プレイヤーの考える余地は残されている。
    • ダンジョン内にも細かく配置されており、行き詰まってしまった場合にはすぐに助けが借りられる。ゲームコインの仕様上、無限に頼れるわけではないのだが。
    • ヒントおばけはヒントメガネを使わない限り見えないので、ヒントが不要というプレイヤーにとって目障りになることもない。
  • 自由度が高く、テンポのよい展開
    • アイテムをほぼ最初から全て使用可能になる点から、必須アイテムだけでなくそれ以外のアイテムも活用しての自分なりの攻略法を見つけ出したり、
      高額ルピーの置かれてある小ダンジョンや洞窟なども大量に配置されており、それらを見つけて準備を進めるなど、攻略の幅も広い。
    • ダンジョン攻略も、長すぎず短すぎずでテンポよくこなす事ができる。
  • 登場人物の一人である魔法使いの少女アイリンは、ツンデレなキャラクターで出番も割と多く好評。
    • フィールドでアイテムのベルを使えばいつでも呼び出すことができ、ほうきでリンクを各地に運んでくれるという、前作のオカリナおよび鳥に相当する役割を持っている。
    • 呼び出される度に何かしらの台詞を喋り、冒険を和ませてくれる。
      + ネタバレ注意
    • 実は七賢者という重要キャラの一人であることが後半で明らかになる。救出した後の台詞でもツンデレぶりを発揮してくれる。
    •  
  • 意表を突くシナリオ
    • 大まかな流れは前作ほぼそのまま。良く言えばあまり主張しすぎない、悪く言えば薄味なストーリーではあるが、前作へのオマージュを交えつつ『表と裏の世界』という特徴をうまく活かしている。
    • 最終盤で待ち受ける展開は今までのゼルダには見られない要素が盛り込まれており、評価は上々。エンディングでも前作経験者なら思わず膝を打つような展開が用意されている。
  • ほぼ語られることはないが、一応後述の通り3DSソフトではほぼ唯一、STARTボタンとSELECTボタンで異なる動作をしてくれる。

賛否両論点

レンタルシステム・ダンジョン

  • やはりと言うべきか、ユーザー、特にゼルダシリーズ経験者からの評価は様々である。
    • 「最初からいろいろな道具が使えて楽しい」といったものから、「ダンジョン攻略のカタルシスが薄れた」など。
    • 「ゼルダの当たり前を見直す」という試みからすれば間違いなく成功の部類には入るのだろうが、「いつものゼルダ」を求めていた客層からの評価は真っ二つに分かれている。
  • 「ダンジョンの途中で新たなアイテムを入手して、そのアイテムを活用してダンジョンを攻略していく」という従来のような面白さは損なわれている。
    • 今作でも、ダンジョン内では何らかの新たなアイテムが入手できる…とはいえ、それらはそのダンジョン攻略のカギとなるほどのものではなく、あればゲームが多少楽になる程度のものでしかない。
    • 「ダンジョン内で入手する新アイテム」と「マザーマイマイによるパワーアップアイテム」の入手方法を逆にするなどして、ダンジョン攻略に必須のアイテムをそのダンジョンの攻略途中でパワーアップできるようにした方が、ダンジョン攻略のカタルシスが増したかもしれない。
    • そもそも、ダンジョン一つにつき必要となるアイテムは一つであり、入る際それがはっきりと示唆される。そのためレンタルでそこまで頭を悩ます必要が無く、もう一歩レンタルシステムを奥深く出来たかもしれない。
    • 前述の通り、今作でがんばりゲージが導入された理由には『ダンジョンのツボに大量の矢が入ってた時に「ここで矢を使うんだな」というネタバレを防ぐため』というものがあるが、今作ではダンジョン攻略に必要なアイテムは基本的に一つだけで、その一つはそのダンジョンに入る時点で明快なので、ネタバレも何もあったものではない。
  • レンタル自体は実質的に自由度があって無いようなシステムとなっている。
    • 今作は全体的にルピーが貯まりやすいバランスであり、また一度に所持できるアイテム数の制限なども無いので、割と容易に全てのアイテムをレンタルないし買い取ることができてしまう。そのため「どのアイテムをレンタルするか」といった選択をする楽しさは薄い。
    • 一度ルピーを支払ってレンタルした後はゲームオーバーしない限り借りっぱなしにでき、延長料を取られたりもしない。今作は中盤以降になるとゲームオーバーの可能性は格段に小さくなるので、レンタルというよりは実質的に「安価での購入」に近い。この辺りの基本ルールはもう少し奥深くできたのではないか。
      • 他方、ゲームオーバーになった場合、攻略に必要なアイテムをレンタルし直しに行くことになるが、別に「難しい局面をもう一度クリアしなければならなくなる」といったわけではないので、ゲームオーバーのペナルティへの緊張感はあまり無く、単純に面倒臭いだけである。
    • 探索やアイテム収集に欠かせない「爆弾」は、常備しておくべき「必須アイテム」と言っても差し支えなく、代替手段も基本的に無いので、レンタルアイテムとして取捨選択させる必要があまり感じられない。特にマザーマイマイに会うためには爆弾が必須で、マザーマイマイに会わないとマイマイ集めが解禁されないので、爆弾を早々に所持しておくことの重要度は大きい。

全体的にライトユーザー向けの仕様

  • 前述の通り、今作は全体的にライトユーザーを意識した低難度の作りになっているため、従来のゼルダ経験者にとっては物足りなく感じやすい。
    • シビアな難易度を求める人向けにハードモードも存在するが、一度ゲームをクリアした後の話であり、初回プレイでは低難度のモードで遊ぶしかない。
  • ボリュームについて
    • 個人差もあるが、過去作をある程度経験したプレイヤーなら、寄り道を含めても20時間も掛からずにコンプリート出来てしまう。前作に比べると全体的にあっさり感がある。
    • 前作をきっちりとリスペクトしているが故の弊害とも言える。ダンジョンや謎解きの内容は勿論新規に作られてはいるが、フィールドマップの構造(ダンジョンや施設の位置等)がほぼ同じであるため、フィールドの探索にあまり時間が掛からない。また、ダンジョン内の仕掛けも前作を意識したものがそれなりに存在するので、過去作の経験者なら苦もなく謎を解いてしまう事も。
      • ダンジョンは攻略に必要なアイテムが基本的に一種だけということもあってか、前作のような濃密さはあまりない。
      • ただし、プレイ時間が冗長になり過ぎても携帯機で手軽に遊べるという利点を失うことになる上、新規のプレイヤーにとっては申し分のないボリュームであろう事は付け加えておく。
  • ゲームバランス・難易度について
    • 序盤こそハートや回復手段やルピーが少なく、ゲームオーバーによるレンタルアイテム没収も痛手に感じやすいが、中盤以降の難易度はそれほどでもない。
      • 中盤以降は各地を探索して宝箱を開けていけば、ルピーが過剰すぎるほどに貯まっていくので、レンタルアイテムも割と簡単に全て買い取れる。
      • ビンの所持数が増えて、回復アイテムなどをなるべく多く所持しておけば、ゲームオーバーの可能性は格段に小さくなる。
+ アイテムについてネタバレ
  • ダンジョンの攻略順によっては、被ダメージを半減する『青い服』というアイテムをかなり早い段階で入手でき、多くの場面でゴリ押しが可能になってしまう。
    • 極めつけに、ラストダンジョンで更に被ダメージを半減(実質1/4)する『赤い服』まで手に入る。
  • ダンジョンの謎解きの難易度は人によって個人差はあるが、前述の通り謎解きに必要なアイテムは分かりやすく、ヒントおばけの存在もあるので詰まることはあまりないだろう。
  • 以上の点により、序盤は劇的に難しく、後半になるにつれて余裕ができるというバランスになっている。パワーアップしたら楽になる、というのは当然と言えば当然なのだが……。
  • 回復アイテムなどの使用は任意なので、プレイヤーがあえて特定のアイテムの使用を禁止することで難易度を底上げすることはできる。
    • ただし被ダメージを軽減するアイテムに関しては、中身の分からない宝箱を開けてみたと同時に入手することになり、一度入手したら以前の状態には戻せない。これは前作も同様である。

その他

  • ヒントおばけについて
    • 今作は「ヒントおばけ」にゲームコインを支払う事によって謎解きのヒントを得られるのだが、そもそもゲームコイン自体が3DSを持ち歩く事によって溜まる物なので「外出中に3DSを持ち歩かず自宅のみで3DSをプレーする」というスタイルの所謂「インドア派」に分類されているプレイヤーの場合は、少ないヒントでゲームを進めなければならない。
    • ヒント機能自体は近年のシリーズ作品でよく盛り込まれている傾向にあるのだが、本作の場合はせめて「ゲームは家の中だけでやりたい」というプレイヤーに対しても優しい仕様で実装して欲しかった。

問題点

ストーリー・キャラクター

  • 本作ではキーキャラクターとして「賢者」達が登場するのだが…。
+ 存在感の薄い賢者たち(シナリオについてネタバレ)
  • 作中のキーキャラクターである、七人の賢者。彼(彼女)等はトライフォースを復活させるという重要な役割が与えられているのだが、主人公であるリンクとの関わりはともかく、プレイヤーにとっての印象が非常に薄い(前述のアイリンは除く)。
    • シナリオが進むに連れて賢者達が敵によって封印されていくのだが、それまではごく普通のサブキャラのような扱いで、当人達も自分が賢者であると認識してはおらず、登場人物のうち誰が賢者なのかを示唆する描写にも乏しい。そもそもそのキャラクターの描写が少なすぎて印象が薄い
      • プレイヤーの目の前で封印されるのは二名。他五名はプレイヤーの知らないうちに行方不明になっており、その中でも「どうしたんだろう?」と思わせる描写がある*3のは二名。残り三名はそれまでそのキャラが居た場所に行ってみると忽然と消えているというもので、なんとも味気ない。
      • 序盤に「鍛冶屋の息子がいなくなった」と聞いて、サブイベントか何かと思って探し回ったプレイヤーも多いのではないだろうか?なまじ、どこでいなくなったのかという情報も得られるので尚更騙されやすい。
    • ダンジョンをクリアして賢者を封印から解放することで、初めてそのキャラが賢者であったことが明らかになる。しかしプレイヤーにとってみれば、良い意味で意外性のある驚きの展開というより、「え、お前賢者だったの?」と(悪い意味で)意表を突かれる事うけあいである。というか本人自身が自分って賢者だったのかと驚いている。そもそも子どもに炭鉱夫ととても賢者とは思えない面々。
    • 一応、一部の賢者にはキーアイテムをくれるという役割はあるのだが、アイテムを貰ったらその後は他のモブと同じような扱いである。
  • 前作での賢者に相当する少女達との比較
    • 前作ではゼルダ姫と、モブのような少女達6人が七人の賢者の末裔とされていた。少女達は名前すら設定されておらず、敵に封印される前に会うこともできなかったため、今作で賢者全員にキャラクター性が付けられたという点で進化はしている。しかしながら、半端に個性を与えてしまったせいで、こういった点が浮き彫りになってしまったのだろう。
    • 前作に登場した各サブキャラと同様の存在にあたるキャラ達の中から、数名が賢者という重要キャラに昇格されている。その一方で、前作の少女達は存在しなくなっているので、登場キャラが減った分やや寂しくもある。
    • 前作では、ヘブラ山に住む老人が賢者の血をひいており、その孫娘が賢者の末裔の一人として敵に捕らわれたという設定があったが、本作にはそういった設定(伏線)はない。
    • そもそも、今作では、ゼルダ姫すら七賢者の子孫から外されてしまっている。
  • 余談だが、賢者の一人『アスファル』は、『サンドロッドさん』『アスファルトさん』などと呼ばれネタにされている。
    • 作中大した活躍をするわけでもない。むしろ前述の『サンドロッド』を持ったまま封印されてしまうので、彼を救出しなければそのアイテムが必要なダンジョン*4に挑むことができず迷惑極まりないのだが、その割にはやたら自信満々な発言、攻撃性能のないサンドロッドに何故か絶対の信頼を置いている、彼と出会うダンジョンは弓が攻略に不可欠。*5これだけやっておいてあっさり退場という体たらくなので、弄られるのも無理はない。
  • とあるレギュラーキャラの扱いも悪い。
    + とあるレギュラーキャラの扱い(シナリオ終盤についてネタバレ)
  • シリーズの宿敵ガノンだが、最後にユガと七人の賢者を集めた復活の儀式により再び蘇るのだが、ユガの目的は魔王ガノンと一つになる事であったため、復活直後にガノンと合体。その後、ガノン自身が喋ることは一切なく、殆ど合体後の姿での登場となる。
    • 言ってしまえば、ただの道具扱いにされてしまったということである。これまでのシリーズで圧倒的な存在感を放ち続けてきたラスボスにしては、あんまりな扱いではなかろうか?

 

  • 『神トラ』におけるリンクのおじさんや、ハイラル王にあたるキャラ等は存在しない。少なくとも作中には登場しない。

その他

  • 高低差の問題
    • 立体感はあるものの基本的には2Dマップなので、高低差がやや分かりにくいところがある。同じ高さだと思って乗り移ろうとしたら落下、などということも。
      • 立体視をオンにしてれば高低差が多少わかりやすくなるが、2DSでプレイする場合や、立体視が苦手で常時オフにしているプレイヤーにとってはストレスとなる。
    • 坂道や階段では、少しでも高低差があると敵に攻撃が当たらない。一部の場所では、非常に攻撃が当てづらい位置の敵から一方的に攻撃される事もあり、ストレスを感じる可能性がある。
      • 『神トラ』では基本的に高低差のある位置の敵と戦う場面がなく、坂道であれば高低差を無視して攻撃を当てることもできたため、このような問題はなかった。
  • ダンジョン攻略中にゲームオーバーになり、「そのダンジョンの攻略に必要なレンタルアイテム」を没収されると、いちいちラヴィオの店からやり直さなければならない。
    • 従来のゼルダではダンジョンの入り口からすぐに再開できたが、今作はレンタルアイテムの仕様の弊害として、没収されたアイテムはラヴィオの店で借り直さなければならず、更にそこからダンジョンの地点まで移動しなければならない。ゲームオーバー画面にて、アイテム没収直後に借り直すといったこともできない。
      • ベルを使えばラヴィオの店からダンジョンの地点まではすぐに飛んでいけるが、最序盤のダンジョン攻略に際してはベルすら未入手の状態なので、ゲームオーバー後はダンジョンまで徒歩での移動を余儀なくされる。この点はライトユーザーに優しい作りとは言いがたい。
    • 前述の通り、中盤以降はレンタルアイテムを買い取れるようになるためゲームオーバーになっても没収される心配は無くなるし、そもそもリンクの戦力が充実してゲームオーバーの可能性も小さくなるので、ゲームを進めるにつれてこのような問題は起こりにくくなる。
    • 開発者は『社長が訊く』にて、レンタルアイテムの没収を『ムジュラの仮面』のようなシステムとも言っているが、そもそもこのようなシステムは今作のライトユーザー向けの方針とは相反している部分もある。
  • ロウラルのフィールドは崖や川で分断されている箇所が多く、あまり地続きになっていない上、自力でそれらを越えることもほとんどできない。そのため自分の足で裏の世界をあちこち渡り歩く楽しさは前作に比べて薄い。
    • ロウラルのある場所から遠くの場所に行くためには、ベルを使ってアイリンに運んでもらう(ワープする)か、ハイラルを経由して別の場所からロウラルに移らなければならない。前作にもそのような場所は一部存在したが、今作ではこのような場所が多い。
  • クイックセット
    • インターフェースや操作性はあまり洗練されているとは言えず、いまいち機能的ではなく改善の余地あり。操作にはかなりの慣れが必要で、相当慣れない限り、クイックセットでアイテムを切り替える方がむしろ手間取るという本末転倒なことになりやすい。
      + 詳細
    • 視点移動の問題
      • アイテム一覧は上画面の右端に表示されるので、プレイヤーはリンクから画面右端へと視点をズラさなければならず、慣れが必要。リンクの周囲にアイテム一覧が表示されるようにした方がより直感的だったかもしれない。
      • 慣れないうちは下画面のアイテム枠をタッチするために下画面を見ることになり、その後上画面の右端を見る…と、視点の移動が忙しなく、かえって切り替えに手間取ってしまい、面倒臭く感じやすい。
    • 操作性の問題
      • 一度のタッチにつきカーソルを上下1枠分しか移動させられないので、目当てのアイテムに切り替えるためには何度もタッチするかしばらくタッチし続けなければならないことも。
      • アイテムのボタンを1回押してもクイックセットを完了するだけで、現在のカーソル位置のアイテムを即座に使用はできない。クイックセットを閉じずにアイテムを即使用してくれれば、アイテムの切り替えと使用を何度もスムーズに行いやすいのだが。
      • アイテム一覧の中に「アイテム無し(装備を外す)」の枠が必ず存在する。装備を外しても何の利点も無く、この枠が切り替え操作の邪魔になるだけで明らかに不要。
      • このゲームで多用する右手親指をクイックセットのために使わなければならず、戦闘中などで剣やアイテムを使いながら咄嗟にクイックセットを活用するといったことは困難。タッチ操作だけに限定せず、十字キー、Rボタンでの防御中に他のボタンを同時押し、壁や設置物に隣接していない状況でのAボタンなどでクイックセットが行えても良さそうなものである。
      • 画面端に到達してスクロールする時などのマップ切り替え時にはクイックセットが行えず、クイックセットを開いていた場合はキャンセルされてしまう。
  • アイテムをパワーアップさせる際に、マザーマイマイからは「パワーアップさせて損はしない」的なことを言われるが、爆弾の爆発範囲拡大はプレイヤーにとって不利にもなり得るので、パワーアップさせない方が良い面もある。
  • ハードモードについて
    • ストーリークリア後に解禁される要素であり、敵からの被ダメージがなんと4倍。
    • ……なのだが、単に被ダメージが増えるだけで、裏ゼルダ*6のように、ダンジョンの仕掛けが変化したり、敵の行動パターンが変化したりといった事はない。そのため、全く同じマップをひたすら威力だけが増加した敵の攻撃や体当たり(接触ダメージ)を避けつつ攻略する、というイライラ棒のような状態になり、作業感が増す。これだけの変化なら最初から選ばせてくれ、というユーザーの声もある。
    • アクションゲームとして考えるならば、ダメージを受けないように操作してゲームを進めることが好ましいのは自明の理ではある。しかし……
    • 前述の通り、被ダメージを軽減する防具さえ入手してしまえば、ノーマルモードと同様にある程度ゴリ押しが可能になってしまう。
    • 中には防具やハートの器(ライフアップ)すら全く取らず、敵に触れたらほぼ一撃死という状態でラスボスを撃破するまでやり込む猛者も存在するのだが。
    • 今作はルピーが貯まりやすくレンタルアイテムの制限が緩すぎるきらいがあるので、ハードモードではレンタルアイテムの値段を上げるなど、レンタルアイテムの制限を強める方向で調整しても良かったかもしれない。

総評

実に22年越しとなる『神トラ』の続編。賛否両論は目に付くものの全体的に堅実な作りで、これからゼルダシリーズを始める新規プレイヤーにはうってつけ。往年のユーザーも昔を懐かしみながら快適にプレイでき、新時代のゼルダの方向性を示した一本だろう。

ゼルダに限らずシナリオ重視で一方通行になりがちなゲームが多い中、本作は中盤ぐらいからダンジョンを好きな順番で攻略できる、様々な稼ぎ要素があるなど、プレイヤーに与えられた行動の自由度が比較的高いものとなっている。

一方で、レンタルアイテム関連はゼルダの新たな可能性を感じさせるものの、制限の緩すぎるバランスなどから今一つレンタルの面白味を引き出せておらず練り込み不足で、まだまだ改善の余地が残っている。

ゲーム全体を見れば構成やゲームの出来そのものを大きく損ねるような問題点はなく、インターフェース関連の快適さ、適度な長さから、何度も遊びたくなるゲームに仕上がっているといえよう。


余談

  • CMソングは前作と同様『スチャダラパー』が担当している。 当時話題になったダンスの演出は無くなってしまったが、ゲームのデモンストレーションとしては十分。 新規ユーザーには真新しく、かつて『神トラ』をリアルタイムでプレイした世代には懐かしく映る事だろう。
  • リンクの家の壁には、なぜかムジュラの仮面が掛けられている。
    • シリーズの時系列的には、『神トラ』と『ムジュラ』の歴史は繋がっていないのだが、『神トラ』の世界にもムジュラの仮面自体は存在していてもおかしくない。いずれにせよストーリー的な深い意味は特に無いと思われる。
      • 後に、これはムジュラの仮面リメイクを待っているゼルダファンに対して「ムジュラのリメイク作ってますよ」という隠しメッセージであると、開発陣へのインタビューで明らかとなった。
    • 壁画化して仮面に重なると、壁画リンクがムジュラの仮面を被っているように見えるという小ネタも。
  • 本来の攻略手順を無視してゲーム進行を短縮できるようなバグ技が少なからず存在する。普通に遊んでいる分にはまず発生することはない。
    • 従来の2Dゼルダではただの障害物や壁だった場所でも、今作ではその障害物を飛び越えたり「壁の上」に登って大胆に移動できてしまうのは、3Dグラフィックならではのユニークな現象である。
    • バグ技を利用したRTAの世界記録は2016年3月現在、1時間30分を切っている。
  • このゲームではSTARTボタンを押すとポーズメニューになり、SELECTボタンを押すとアイテム選択画面が現れる。
    • 何を当たり前のことを言っていると思うかもしれないがニンテンドー3DSには膨大なソフトが出ているにもかかわらず、STARTとSELECTで異なる反応が返ってくるゲームは今作くらいしかない*7
    • 3DSはバーチャルコンソールや旧DSソフト互換ならばちゃんとSELECTボタンが過去のハードの仕様通りの動作をするものの、3DSソフトは今作以外はSTARTとSELECTは同じ操作受付しか設定できていない。
    • 多種多様な操作が必要で2つのキーを別の操作に使えば楽になりそうなゲームでも同様で、ハード開発企業の任天堂ですらこのソフトしかそれができていないところを見るに、ソフト開発ライブラリか何かの関係でSTARTとSELECTを独立させにくい設計にでもなっているのだろうか。*8
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最終更新:2023年05月26日 22:31

*1 ただし今作の数年後の世界とされる『トライフォース3銃士』では再び猫目デザインに戻っている

*2 過去作のゼルダはほとんどが30fps以下

*3 それでもゲーム中で説明らしきものはほとんどない。

*4 よりによってアイリンが捕まっている所である。

*5 アスファル自身もラヴィオからサンドロッドを借りているので、弓はスルーしたと思われる。自前のものを持っていたのだろうか?

*6 初代『ゼルダの伝説』などに存在した高難易度モード。

*7 今作以外のソフトだと『プチコン3号』がSTARTがプログラムの停止、SELECTで上下画面のスクリーンショット撮影とボタン毎に異なる動作となっている。当初は他の3DSソフトと同様にSTARTとSELECTも同じ動作だったが、2018年(発売から4年後)のアップデートで前述のスクリーンショット撮影機能が追加された。こちらも異例の対応である。

*8 そもそもSELECTボタンでゲームの何かを「選択」していた時代はファミコンまでであり、今の子供や若者がゲームコントローラのSELECTボタンを見ても「選択はスティックやタッチパネルでするものだろ?」と思っても不思議ではない。実際に任天堂も据置ハードでSELECTという名のキーを採用していたのはスーファミまでであり、むしろ3DSがGBAやDSという前世代の携帯機のキー名称を踏襲して実態に即していなかったというべきだろうか。