星のカービィシリーズリンク



本編シリーズ

機種 タイトル 概要 判定
GB 星のカービィ まだコピー能力はなかった。シリーズの原点にして桜井政博氏の処女作。
FC 星のカービィ 夢の泉の物語 コピー能力が初登場。初心者から上級者まで楽しめるゲームバランスに仕上がった。
メタナイト、そして真の黒幕が初登場するなど、ある意味第2の原点といえる作品。
GBA 星のカービィ 夢の泉デラックス リメイク作。ハード機能を駆使した通信協力プレイや追加要素が登場。
3DS 3Dクラシックス 星のカービィ 夢の泉の物語 ドット絵のまま3D化された『夢の泉』。国内では20周年記念キャンペーンの一環として配信。
GB 星のカービィ2 3匹のお供と一緒にプププランドを救え。シリーズ初の「未知の侵略者」と戦う作品。
SFC 星のカービィ スーパーデラックス ゲームモードはオムニバス形式。コピー能力はより多彩になり、2人同時プレイにも対応。
現在でも「シリーズ最高傑作」との呼び声高い、シリーズを代表する名作。
SFC カービィのおもちゃ箱 サテラビュー配信限定作品。上記のサブゲーム2本が先行して遊べた。
DS 星のカービィ ウルトラスーパーデラックス リメイク作。アレンジと新要素を引っさげ、堂々と帰って来た不朽の名作。
SFC 星のカービィ3 『2』からお供を3匹増やした…だけにとどまらないナンバリング後継作。
一部ミニゲームの高難易度のために完全クリアのハードル高し。
N64 星のカービィ64 コピー能力のミックスで新たな面白さを開拓した、『2』『3』の系譜を継ぐ作品。
ライトセーバーを振り回し、下敷きで頭を燃やす愉快なカービィを見られるのはここだけ。
GBA 星のカービィ 鏡の大迷宮 『夢の泉デラックス』をベースに、広大な世界でお宝探し。
桜井氏が関わった『カービィ』としては最後の作品。
DS 星のカービィ 参上!ドロッチェ団 フラグシップが開発した最後の作品。ボリューム不足や安定しない難易度が目立つ。 なし
Wii 星のカービィ Wii 据置機では『64』以来となる本編作品。新要素「スーパー能力」や快適な協力プレイが魅力。
過去作のオマージュが多く、ファンサービスも重視した作風が本作から顕著に。
Switch 星のカービィ Wii デラックス リメイク作。基本的なゲーム内容はそのままに、追加要素を加えてブラッシュアップ。
3DS 星のカービィ トリプルデラックス 『Wii』をベースに携帯機に戻ってきた本編カービィ。「ビッグバンすいこみ」でなんでも吸い込め!
星のカービィ ロボボプラネット カービィが「ロボボアーマー」に乗って大冒険。『トリプルデラックス』がベース。
Switch 星のカービィ スターアライズ 「フレンズハート」の力で、敵やかつての仲間と一緒に大冒険。
初期にはボリュームに難があったが、無料アプデで改善された。
良*
星のカービィ ディスカバリー 本編シリーズ30周年記念作品にして、初の3Dアクション。
3Dになってもカービィらしい遊びやすさは健在。
オムニバス
Wii 星のカービィ 20周年スペシャルコレクション 『星のカービィ』『夢の泉の物語』『2』『スーパーデラックス』『3』『64』の6作品+αを収録。
ブックレットやサントラ、特殊能力によるチャレンジステージといったオマケも同梱。


番外編

機種 タイトル 概要 判定
GB カービィのピンボール 読んで字のごとく。シンプルながら奥深い戦略が味わえる。
『カービィ』シリーズで唯一エンディングがないループゲームであることも特徴。
SFC カービィボウル ゴルフとビリヤードの要素を組み合わせたボールゲーム。
ただクリアするだけならそこまでではないが、完全クリアの難易度がかなり高い。
GB カービィのブロックボール シリーズ初の外注カービィはコピー能力のあるブロック崩し。
『ピンボール』ほどの知名度はないが、出来は良い。
カービィのきらきらきっず 「挟んで消す」動作が特徴の、カービィ初のパズルゲーム。 なし
SFC カービィのきらきらきっず 上記のSFCリメイク移植版。フィールドが縦に広くなったほか、「おはなし」モードが追加。
ニンテンドウパワーで配信後、ROM版も発売。ROM版は数が少なくプレミア化。
なし
GBC コロコロカービィ 「動きセンサーカートリッジ」の世界初搭載ソフト。ゲームボーイを振りまくれ!
GC カービィのエアライド シンプル操作で奥深い、シリーズ初のレースゲーム。
DS タッチ!カービィ タッチペンで線を引いてボールを転がす異色作。
あるミニゲームのため完全クリアの難易度高し。「ソウル」系裏ラスボスのルーツでもある。
Wii 毛糸のカービィ 手芸の国のカービィ。クリア難易度はシリーズ屈指の低さ。
もちろん完全クリアを狙えばそれなりの難しさに。
なし
3DS 毛糸のカービィ プラス バランス調整や追加要素が加えられた移植版で3DSソフト最後の作品。
操作性の劣化に二人プレイ廃止の欠点を残すがカービィらしさと難易度は改善した。
DS あつめて!カービィ カービィとRTSがミックス。たくさんのカービィを操ってゴールを目指す。
サブゲームの評価が際立って高いのも特徴。
3DS カービィファイターズZ DL専売。『トリプルデラックス』のミニゲームに新要素を加えた作品。
デデデ大王のデデデでデンZ
WiiU タッチ!カービィ スーパーレインボー 『タッチ!カービィ』の続編は、絵画から粘土へ。
こだわりのグラフィックと豪華なサウンドが光る。
3DS みんなで!カービィハンターズZ DL専売。『ロボボプラネット』のサブゲームに新要素を加え、ボス戦に特化した作品。基本無料。 なし
Switch スーパーカービィハンターズ DL専売。オンラインプレイに対応した移植版。 なし
3DS カービィのすいこみ大作戦 DL専売。『ロボボプラネット』のサブゲーム「カービィの3Dチャレンジ」をパワーアップ。
スコアアタックを突き詰めるのが好きな人には特にオススメ。
カービィ バトルデラックス! コピー能力同士で対戦する3Dアクション。様々なルールで遊べる。 なし
Switch カービィファイターズ2 DL専売。『ファイターズZ』の続編。新能力「レスラー」やカービィ以外のキャラとして「バディ」が登場。
カービィのグルメフェス DL専売。小さくなったカービィたちによるレース+バトロワゲーム。


国内未発売

機種 タイトル 概要 判定
SNES Kirby's Avalanche*1 日本未発売。『す~ぱ~ぷよぷよ』のキャラ差し替え版で、海外ではVCも配信された。

評価対象外

  • 星のカービィ きらきらメダルランド
    • TVアニメ版の世界観を題材にしたメダルゲーム。メーカーはアトラス。
  • 星のカービィ メダルランドの魔法の塔
    • 上記同様アニメ版の世界観を題材にしたメダルゲーム。アトラスに加えHAL研究所も開発に携わっており、『20周年スペシャルコレクション』のカービィヒストリーにも収録されている。
  • 星のカービィ ぱくぱくグルメレース
    • レバーを押して食べ物に見立てたボールをカービィの口の中に入れるエレメカ。メーカーはバンダイナムコアミューズメント。


関連作品

星のカービィシリーズに要素が受け継がれた作品

以下の多くが初代『星のカービィ』が発売される以前にサードパーティであったHAL研究所が開発した作品。

機種 タイトル 概要 判定
エッガーランドシリーズ
MSX エッガーランド ミステリー 『星のカービィ』に登場するロロロとラララのモデルであるロロとララの初登場作品。
迷宮神話
FCD エッガーランド
FC エッガーランド 迷宮の復活
FCD エッガーランド 創造への旅立ち 書き換え専用。
FC アドベンチャーズ オブ ロロ バーチャルコンソールや『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』で配信されるなど復刻の機会が多い。
アドベンチャーズ オブ ロロII
GB ロロの大冒険
Win エッガーランド -episode 0- Quest of Rara
エッガーランド for Windows95
復活! エッガーランド
その他
GB ピンボール 66匹のワニ大行進 『カービィのピンボール』に本作のプログラムが引き継がれる。
『スーパーデラックス』に登場するゲイターは本作のワニがモデルになっている。
また、『あつめて!カービィ』のサブゲーム『カービィマスター』にて本作を意識した演出が登場する。
FC 宇宙警備隊SDF 『あつめて!カービィ』のサブゲーム『空中探検隊EOS』の元ネタ。
GB 突撃! ポンコツタンク 『スーパーデラックス』に登場するモトシャッツォは本作の自機がモデルになっている。
SFC Hyper Zone 「グラスランド」「リップルフィールド」等カービィシリーズと同名のステージが登場する。
「ぼすぶっち」に代表されるボスラッシュも本作の形式が初出となる。
カードマスター リムサリアの封印 初代『星のカービィ』発売以前の作品だが、本作のオープニングデモにカービィ自身がゲスト出演する。
『あつめて!カービィ』のサブゲーム『カービィマスター』の元ネタ。

その他

機種 タイトル 概要 判定
FCD ふぁみこんむかし話 遊遊記 前編/後編 ちゃおとごくうはこの作品が出典。ゲストキャラとしてはかなりの頻度で登場。
SFC スペシャルティーショット サテラビュー配信作品。元々はカービィボウルの原型だが、後に変更を加えて配信される。
GB ゼルダの伝説 夢をみる島 カービィがゲスト出演。
GB/GBC ゼルダの伝説 夢をみる島DX
Switch ゼルダの伝説 夢をみる島
SFC ワイルドトラックス
GBA マリオ&ルイージRPG
SFC ピクロスNP Vol.3 カービィを題材にした問題が出題される。 なし
GC ドンキーコンガ アニメ『星のカービィ』の後期主題歌を収録。
DS 監修 日本常識力検定協会
いまさら人には聞けない 大人の常識力トレーニングDS
ハル研究所開発のTouch! Generationsシリーズ作品。
音楽のジャンル当て問題で「激突! グルメレース」をタンゴ調にアレンジしたBGMを収録。
なし
DSi ほぼ日の健康手帳 DL専売。コラムにてグレープガーデンのBGMが使用されている。
AC キラッとプリ☆チャン 第5弾1月チャンネルにて、スターロッドなどのコラボコーデが排出される。 なし
3DS ハコボーイ! HAL研開発。相互に小ネタが登場している。
ハコボーイ! もうひとハコ
さよなら! ハコボーイ!
Switch ハコボーイ!&ハコガール! なし
はたらくUFO
3DS カラオケJOYSOUND 『ロボボプラネット』の挿入曲「銀河に名立たるハルトマン」が持ち歩きパックとして配信されていた。 なし
Switch ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online DL専売。『夢の泉の物語』を収録。
スーパーファミコン Nintendo Switch Online DL専売。『3』『ボウル』『スーパーデラックス』『きらきらきっず』を収録。
海外版では『きらきらきっず』の代わりに『Kirby's Avalanche』が収録されている。
NINTENDO 64 Nintendo Switch Online DL専売。『64』を収録。
ゲームボーイ Nintendo Switch Online DL専売。『星のカービィ』『星のカービィ2』を収録。
ゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Online DL専売。『星のカービィ 鏡の大迷宮』を収録。
TETRIS 99 『スーパーカービィハンターズ』『ファイターズ2』『ディスカバリー』『グルメフェス』『Wiiデラックス』とのコラボ祭を開催。
マリオシリーズ マリオやルイージが一部のゲームに登場する。
メトロイドシリーズ サムス・アランが一部のゲームに登場する。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ 初代から登場するシリーズの一つ。桜井政博氏の代表作の一つであり、『SDX』に近い要素も多い。
太鼓の達人シリーズ 楽曲、キャラを提供。

※その他、小ネタやamiibo関連の出演についてはカービィWikiを参照。



解説・補足

シリーズ概要

開発を担当したHAL研究所の看板作品にして、任天堂から発売されたブランドの一角を担うアクションゲームシリーズの1つ。
主人公のカービィが、敵を丸ごと飲み込み吐き出すこともできる「すいこみ」と空を飛ぶことができる「ホバリング」に加え、飲み込んだ敵の能力を取り込む「コピー能力」といった能力を駆使して、舞台であるポップスター、プププランドを駆け巡る。
「敵をただ倒すだけでなく利用もする」というのが本シリーズの多くで一貫している特徴であり、吸い込んだ敵を吐き出して別の敵にぶつけたりする。
このほか、コピー能力を上手に利用しないと手に入らない要素といった謎解き要素も含まれている。

何と言ってもその特徴は、主人公のカービィや敵キャラのワドルディをはじめとする様々なキャラクターたちが織りなすファンシーな世界観であると言っていい。
物語・ステージを構成する世界観はシリーズを通してファンシーな雰囲気で占められている。
敵キャラもワドルディをはじめとして可愛らしいデザインの者が多く、カービィやワドルディの可愛さに夢中になる人も多い。
さりげなく背景などのグラフィックに力が入っているのも見逃せない特色である。
しかし時として、意図的に本来の世界観から軽く逸脱したギャップ*2や、不意打ちのごとくとりわけダークな要素を挟んでくることもあるため、作中全体の雰囲気は必ずしも牧歌的一辺倒というわけではない。
こうした可愛らしいスタイルとのギャップもまた、星のカービィシリーズを構成するのに重要な役目を担うことが多々ある。

第1作が元々「アクションゲームを苦手とする人でも楽しめる」ことをコンセプトにしていた経緯もあり、全体的にエンディングに到達するまでの難易度は低め。
しかし、多種多様なコピー能力が追加されたことでそれをあまり感じさせない仕上がりになった。
だが、強制スクロール面や即死ギミックがあったり、アイテムの収集や完走困難なボスラッシュモードが追加されるなど、ゲーム全体を完全にやり込み切る(セーブデータの達成度を100%にする)のはなかなかハードなものも少なくない。
コピー能力はそれぞれ使い勝手が大きく異なっており、プレイヤーの趣向の違いから行き着くコピー能力も人それぞれ。
これらの要素が絡み合った結果として幅広いプレイスタイルの実現を可能としている。
難しいか易しいか、最終的にどう捉えるかはプレイヤーの実力と感性に委ねられるところが大きい。

吸い込みやコピー能力の概念にとらわれない番外作品もあるが、方向性は違えどそれぞれ一定の評価を得ている。

本編シリーズの作風の違いについて

  • 桜井系(1990年代前半)
    • 『初代』『夢の泉』『SDX』*3
    • 生みの親である桜井政博氏が開発に直接関与し、HAL研究所によって開発された作品群。俗に言う「桜井カービィ」。
    • 『夢の泉』ではコピー能力の登場・ワールド制の確立、『SDX』ではコピー能力へのコマンド技導入・2Pプレイの実装というように作品ごとにゲーム性が大きく拡張され、そのシステムのほぼすべてが後に続く作品の基礎となっている。
  • ナンバリング系(1990年代後半)
    • 『2』『3』『64』
    • 桜井氏の手を離れ、HAL研究所の下村真一氏をディレクターとして同社により開発された作品群。「数字カービィ」「下村カービィ」と呼ばれることも。
    • 『夢の泉』の制約が強めな作風を受け継いでおり、『SDX』発売以降の『3』『64』においてもコピー能力は一種一芸のシンプルなものが多いが、仲間との合体による応用能力・能力同士の掛け合わせによるミックス能力といった形で多様な選択肢が用意されている。
    • シリーズにED分岐を取り入れ、これを確立させたことも特徴。
      • 各ステージに隠された特別なアイテムを収集しきれていれば最終ボスと戦えるが、そうでない場合は前座を倒した時点で偽EDが流れてゲーム終了…という流れが通例。
      • アイテムの収集には特定のコピー能力や上述の特殊な能力を用いる必要がある場合が多く、なぞなぞ的な要素や使用能力が強制される場面の存在なども本系列においてよく見られた特徴である。

2000年代前半までは上述した「桜井カービィ」と「数字カービィ」でシリーズ作品が大別され、それぞれシステムやキャラクターが独立している傾向にあった。しかし、以下の系列に移行してからはそのような傾向は失われつつある。

  • フラグシップ系(2000年代前半)
    • 『鏡の大迷宮』『参上!ドロッチェ団』
    • HAL研究所ではなくフラグシップ*4が開発を行った携帯機向けの本編作品群。
      • どちらも『夢の泉』のリメイク作品である『夢の泉デラックス』をベースとして制作されており、グラフィックなどの共通点も多い。
    • コピー能力は『夢の泉』および『夢の泉デラックス』から引き継いだ一種一芸を基本としつつ、それぞれ多数の能力が収録されている。ただしソード・ファイターなどの格闘系能力には『SDX』のようなコマンド技が少しだけ搭載。
    • 両作とも『SDX』のゲームモード『洞窟大作戦』のお宝に実用性を付与したような収集アイテムが豊富に存在しており、それに伴ってカービィのカラー変化やコピー能力の技追加といった要素が登場。
    • 放送時期が近いアニメ版のアートワークや、桜井政博氏がディレクターを務める『スマブラ』シリーズをモチーフとした能力など、本編外から逆輸入された要素が見られるのも特徴。
  • 熊崎系(2000年代後半~現在)
    • 『Wii』『トリプルデラックス』『ロボポプラネット』『スターアライズ』『ディスカバリー』
    • 外伝作『タッチ!カービィ』でストーリーや最終ボス戦を担当した熊崎信也氏がディレクターを務め、HAL研究所が開発を行った作品群。「熊崎カービィ」と呼ばれることもある。
    • 『夢の泉』にて確立したステージ制に『SDX』に近いアクション・コピー能力構成、『2』『3』を発展させた特殊な能力、『64』や『ドロッチェ団』をベースとした収集要素など、過去作で馴染みのあるシステムを多く同居させ、区別されていた各種系列それぞれの特徴を統合したような雰囲気を持つ。
    • 独自の特色としては『ストーリー性の強化』『ボス戦の作り込み』『過去作リスペクト』が挙げられる。「イベントや会話シーンの増量」や「ポーズ画面などで見られるボスの意味深な解説文」「ボスの攻撃パターンなどの充実」や「ボスラッシュ限定の隠しボス」などゲームに深く触れる要素を多く用意している。
    • また『スターアライズ』に至るまではシリーズファンを意識した過去作ネタも多く、ボスやプレイアブルキャラとして意外なキャラクターが再登場することも。

主なキャラクター

  • カービィ
    • 我らが主人公。最初期は「春風と共に現れたピンクの旅人」という設定だった。
    • 性別や年齢は設定されていないものの、作中では少年のように描かれる場合がほとんど。一人称がある場合も「ぼく」*5
    • 性格は穏やかでマイペースかつ純真無垢だが、その一方で正義感が強く、一度決めたことは曲げたりしない。しかし、敵(主にその作品における黒幕)にその性格を利用されてしまうこともしばしば。
    • 座右の銘は「明日は明日の風が吹く」(桜井氏談)。
    • 開発当初は「ポポポ(ティンクル・ポポ)」という名前だったが日米で名前を統一しようということで「カービィ」に。
      • 由来は当時の任天堂の顧問弁護士「ジョン・カービィ」氏や、掃除機メーカー「Kirby」など諸説があるものの不明。桜井氏・宮本氏も覚えていないとか。
      • 「同じカタカナを3文字連続させる」というネーミング自体はプププランドなど、後述するがその名残が一部見られる。
    • 声優は『64』(厳密には「スマブラ64」)以降は一貫して大本眞基子氏*6が担当。それ以前の小学館の作品では川田妙子氏*7や田中真弓氏*8が演じていたことも。
  • ワドルディ
    • マリオシリーズでいうクリボー役。特にこれといった能力もなくカービィ界のキング・オブ・ザコ。かわいい。
    • カービィと並んでシリーズを象徴するマスコット的存在のひとつ。特に『毛糸のカービィ』での愛くるしいしぐさに骨抜きにされたファンも少なくない。
    • この手のザコキャラの例に漏れず、顔面が一つ目でビーム発射能力を持つワドルドゥ、槍やパラソルを装備している個体など、多種多様なバリエーションと亜種が確認されている。
    • 『SDX』『スタアラ』では「パラソルワドルディ」が仲間として登場。
    • 『Wii』以降は(敵として登場する個体との区別も兼ねて)バンダナを巻いた槍使いワドルディ「バンダナワドルディ」が2P専用またはアシストキャラとしての常連となっている。
    • 『64』『ディスカバリー』ではザコとしての登場はせず、仲間キャラとして登場しており、実は全作品皆勤賞
    • 『タチカビSR』『バトデラ』以降はアニメ版を逆輸入して「わにゃ」と鳴くボイスがつくようになったが、担当声優は明かされていない。『バトデラ』の必勝法映像ではバンダナワドルディの声を齋藤彩夏氏が担当している。
  • デデデ大王
    • カービィの永遠のライバルにして自称大王。いわゆるクッパポジションの悪役。見た目はペンギンっぽいが種族は特定されていないので詳細不明。
    • 見た目に反して子供っぽく、ゲーム中での悪事のほとんどは国中の食べ物や星を盗むなどのイタズラばかり。冷静に考えると結構えげつない気もするが。
      • もっとも、本編系に限ればボスキャラとしての登場こそ多いものの*9、(本人の意思で)悪事を働く描写が明確にされている作品は意外にも数えるほどしかなく、「本質は善人」という位置付けで定着している。そのため、いざという時にはカービィの味方として活躍する場面がクッパよりも多い。
    • シリーズ第1作のラスボスでありながら、作品ごとに扱いが安定せず、浮き沈みが激しいキャラクターとしても有名。これは『鏡の大迷宮』で未登場となり皆勤を逃したことについて物議を醸したことによる。なお、『Wii』以降は安定した扱いになっている。
    • ゲーム内で声優が当てられる場合、伝統的にシリーズディレクターの桜井政博氏(『64』とスマブラシリーズ)または熊崎信也氏が担当することが多い。アニメ版のみ緒方賢一氏が担当。
  • メタナイト
    • 初登場は『星のカービィ 夢の泉の物語』で、敵でもあり助っ人でもある謎多き仮面の騎士で、その人物像などからシリーズで異彩を放つ。ボスとしての登場時に「倒されると仮面が割れて素顔を(短時間だけ)晒す」というのが半ばシリーズのお約束の展開となっている。
    • 元々は常連と言えるほど出番が与えられていたわけではないが、後述のテレビアニメ版で一気にメディア露出が増え、あっという間にシリーズを代表するライバルキャラの1人になった。
    • いわゆる「カッコイイ」担当。一時期は元の宿敵ポジションのデデデ大王を食いかねない勢いで活躍したこともあった。
      • ちなみに今でも誤解されやすいがデデデ大王の部下ではない、と公式で否定されている*10
    • 声優はアニメ・スマブラ共に私市淳氏が担当。
  • ダークマター
    • ナンバリング系常連の一つ目一族。手頃な場所を見つけてはたびたび侵略を行っているが、こちらはこちらで謎が多いやつら。
    • 強力な憑依能力を持ち、誰かに取り憑いては意のままに操って暴れさせる。また、状況によっては宿主を異形に変異させることもある。
    • 彼らの登場以降は同じ一つ目、あるいは似た憑依能力を持つラスボスが現れることも珍しくなくなり、ある種の定番となっている。
    • また、味方キャラとして邪心を持たないダークマター族である「グーイ」が登場しており、『3』ではヘルパーポジションとしてプレイアブル化した。
    • 『64』を最後に本筋のラスボスとしての登場機会は少ないが、それ以降も「一つ目のラスボス」というケースは意外とある。最近では『あつめて』『ロボプラ』でも登場している。
  • マホロア
    • 初登場は『星のカービィWii』。プププランドに空飛ぶ舟ローアと共に不時着し、舟のパーツを集めるようカービィたちにお願いしてくるが…
      • ネタバレになるため明言は避けるが、その所業はファンの間でも大きな話題を呼んだ。そしてコイツともども後続作品の味方の新キャラが疑われる遠因を作った。
    • 『Wii』のエンディング以降消息は不明だったが、すぐ後の『20周年スペシャルコレクション』にて「もっとチャレンジステージ」の案内人として再登場。海外版では『Wii』での騒動のお詫びとしてもっとチャレンジステージを作ったことが語られている。
    • その後『カビハン』のよろず屋さんや『スタアラ』『カビファイ2』などのプレイアブルといった再登場の機会が多く、昨今ではほぼ準レギュラーのような扱いを受けている。
    • ちなみに特技はアトラクション作りで、前述のもっとチャレンジステージや『Wii』のサブゲーム、『デデデでデン』などは彼が作ったアトラクションという設定である。『Wiiデラックス』では過去作のサブゲームをアトラクションとしてまとめた「わいわいマホロアランド」の支配人を務めている。
    • ボイスはサウンド担当の安藤浩和氏の声を加工したもの。

メディアミックス

漫画作品は小学館の雑誌がメインで展開されており、一時期はファミ通系列にも掲載されていたことがある。

  • 漫画『星のカービィ』(作:さくま良子)
    • 1992年に学年雑誌「小学二年生」で連載開始、その後「小学一年生」「小学三年生」にも連載、学年誌休刊により2009年で連載終了。17年間とカービィ漫画では最も長く連載が続いた作品。単行本は全12巻。サブタイトルはなく基本的に「さくまカービィ」と通称される。2022年に「ぷっちぐみ」で「星のカービィ プププなまいにち」というタイトルでさくま良子氏のカービィ漫画連載が再開している。
    • 1話完結のギャグ漫画で、基本的にはカービィやデデデたちがドタバタを繰り広げる作品。掲載誌に合わせてか、今作のカービィは幼稚園児~小学校低学年生のような子供じみた性格をしている。
    • また、最初期から「カービィとワドルディが仲良し」という設定がある。
    • 前述した川田妙子氏がカービィを演じる「おしゃべりCDコミックス」もさくま氏のカービィがモデルになっている。
  • 漫画『星のカービィ デデデでプププなものがたり』(作:ひかわ博一)
    • 1994年から2006年まで「コロコロコミック」で連載されていた作品。通称「デデププ」あるいは「ひかわカービィ」。単行本は全25巻。カービィの漫画としてはおそらく最も知名度が高い作品で、たびたび語られる作品でもある。
    • 最初期は「チービィ*11」というオリジナルキャラを踏まえてデデデ(とポピー)を相手にギャグバトルを繰り広げる作品であったが、2巻(カービィ2発売前)からチービィが退場*12、代わりにリック・クー・カインのお供三匹がレギュラーとして登場*13、時事ネタを踏まえたギャグなどが増えていく。また、当時のコロコロ作品としては珍しく下ネタはほとんどない。
    • 連載時期により絵柄を含めた作風の差が大きい*14のも特徴。終盤は悪い意味で大きく作風が変化し、そのまま連載終了という幕切れとなってしまった。2017年の作者インタビューによると、アシスタントが退職したのとモチベーションの低下が原因であるとコメントしている。
    • 2017年以降、コロコロコミックの増刊「コロコロアニキ」などで新作漫画が連載される機会が増えている(現在は月一で「コロコロオンライン」で連載中)。『スターアライズ』公式サイトでは描き下ろし漫画も掲載されている。
  • 漫画『星のカービィ! も~れつプププアワー!』(作:谷口あさみ)
    • コロコロコミックで『デデデでプププなものがたり』が終了した翌月から連載開始した作品。2016年で連載終了。
    • カービィに常に歯がある、デデデ大王が関西弁かつ強い、メタナイトがレギュラー枠でコミカル要素が多い、時々シリアスなバトル展開が存在することなどが特徴。
    • 最新シリーズ作品(『参ドロ』〜『ロボプラ』まで)のキャラが本編・外伝問わずレギュラー化するほか、たまにファンにとっても意外なゲストが登場したりする。
    • 作者の谷口あさみ氏は連載終了後もカービィの絵本やイラストなどを時折描き下ろしている。
  • 漫画『星のカービィ ~まんぷくプププファンタジー~』(作:武内いぶき)
    • 『も~れつプププアワー!』終了の翌月からスタートしたコロコロ三代目のカービィ漫画。
    • ところどころに前の二作を意識したと思われる要素が見られる。
  • テレビアニメ版「星のカービィ」
    • 2001年~2003年にかけて放映された。全100話。
    • カービィが赤ちゃん並みの精神年齢として描かれているのを筆頭に、主要なキャラクターの性格はゲームとは全く別物となっている。
    • アニメ版の真骨頂は朝のアニメ番組とは思えないほどのブラックなパロディー・数多くの時事風刺・登場人物やエピソードが時々見せるカオスさにあると言っても過言ではない。
      • モノによってはギリギリだったりマニアックだったりキッズが置いてけぼりだったりと自重を知らない要素が潜みまくっており、海外の過激アニメになぞらえて「和製サウスパーク」とまで呼ばれる始末である。
    • トルネイド・ニードル・クリーン能力の帽子やウォーター能力など、アニメ版で先に出てゲームに逆輸入された要素もある。
    • 各種動画配信サービスでは配信されておらず、現在では視聴環境が極めて限られている。正規の手段で視聴可能な媒体は、100話すべてを網羅しているレンタルVHS版を除くと『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』の1・60・72話だけとなっている*15
      • セルDVDは販売元のavexが途中で販売を打ち切ってしまったため全話を見ることができない。現在は入手自体非常に困難となっている。
      • 2022年12月、「HDリマスター版 まるごとコンプリートBOX」の先行販売が「星のカービィポータル」直販ページにて開始されるも即日完売。さらに、2023年3月から一般販売が開始されたがこちらも即日完売。ネット上では購入できなかったファンの嘆きの声が上がった。
  • 児童文庫版「星のカービィ」シリーズ(文:高瀬美恵、イラスト:苅野タウ・ぽと)
    • 2013年から「角川つばさ文庫」が出版開始した、カービィの基本1巻完結方式のノベライズ版(『スターアライズ』『ディスカバリー』のみ2編構成)。事前告知が一切なかったため、発表時にはファンを大いに驚かせた。
    • キャラ設定は『Wii』以降の主要キャラこそ基本的に原作をなぞったものになっているが、原作レギュラー陣に関してはゲームを下地にした二次解釈的な描写も盛り込まれている。全くしゃべらず性別不明だったカービィが小説版では明確に男性だとされて一人称も「ぼく」になっていたり、デデデ大王が良くも悪くも非常に打算的な性格になっていたり、ワドルディがバンダナを着用するようになった動機が独自解釈されたうえで物語に取り入れられるなど。
    • 小説版オリジナルのキャラクターも豊富に登場するため、原作に忠実ではあるものの、あくまで別物であるということは忘れずに。
  • 飲食店「KIRBY CAFÉ」
    • カービィの世界観を表現したキャラクターカフェおよびそれに併設されたグッズ販売店。後述するがゲームとの連動要素が多いため掲載する。
    • 2016年に東京、大阪、名古屋(グッズ販売のみ)で期間限定開催され大きな話題を呼んだことを皮切りに、2018年の第2回開催を経て、2019年に常設店舗「カービィカフェTOKYO」がオープン。2020年には「カービィカフェHAKATA」、2023年にはテイクアウトスイーツ専門店「KIRBY CAFÉ PETIT」が常設され、いずれも人気を博している。
    • 店内にはウィスピーウッズやカービィとワドルディたちの装飾が施されており、カービィたちをモチーフにしたメニューが提供される。そしてメタナイトは甘党を暴露された。また、HAL研究所のサウンドチームがカービィカフェのためにシリーズの名曲をアレンジしたBGMも流れている。
    • ゲームと連動したメニューも存在するのが特徴で、『ディスカバリー』のワドルディカフェに登場した「くるまほおばりケーキ」が提供されていたり、逆にワドルディカフェではカービィカフェでお馴染みの「カービィバーガー」が販売されていたり、近年では原作と相互に連動する例も増えている。
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最終更新:2024年03月03日 01:11

*1 北米版の名称。欧州では『Kirby's Ghost Trap』として発売。

*2 大型の空中戦艦や無人の工場が舞台であったり、それに合わせて機械的なボスと戦うなど。

*3 『鏡の大迷宮』は後述するフラグシップ製の作品だが、桜井氏が開発途中から監修を行ったことが公表されているため、桜井系の一作と見なされることがある。

*4 当時、任天堂のゲームシリーズなどのGBAタイトルを手掛けていたカプコンの子会社。現在はカプコンに吸収合併されており、会社としては存在しない。

*5 ゲーム中ではほとんどセリフを発していないが、『64』までの作品では主に公式サイトや取扱説明書でよくセリフを発していた。

*6 『カービィ』シリーズ以外の任天堂作品では『ファイアーエムブレム 烈火の剣』初出のリンディスや『新・光神話 パルテナの鏡』の自然王ナチュレなどを担当している。

*7 「星のカービィ おしゃべりCDコミック」にて担当。学年誌で連載していたさくま良子氏のカービィに準ずる。

*8 「マリオ・カービィ 名作ビデオ」にて担当だが、絵本の読み聞かせというニュアンスのため、デデデ大王や同ビデオに収録されているマリオやピーチ姫との兼役となる。

*9 外伝系の方ではライバルとして登場する描写が多い。

*10 アニメでは本当に部下ではあるのだが、実際のところは「目的のために利用している」というのが最も近い。

*11 デデデ大王の部下であるディジー(一応原作にはザコ敵という扱いではあるが登場している)がアイスクリームのコーンみたいな帽子で操られているという設定。後にこのコーンは二度とカービィの仲間にならないようにデデデ大王に食べられている。『傑作選 ペポポ編』によると、ディジーを仲間にした理由は『夢の泉の物語』の攻略本に掲載されていたCGイラストのカービィの付近にディジーがいたためである。

*12 4巻以降ではチョイ役として数回登場したことがあるが、完全にレギュラー復帰することはなかった。

*13 その後も『SDX』→『3』→『64』と新作の発売に連動して、各作品でデビューしたキャラクターがレギュラー・単発問わず登場している

*14 連載初期の頃のカービィはゲーム版に準拠したデザインで目が細くて小さかったが、徐々に目が大きくなっていった。

*15 かつてはWiiのソフト『Wiiの間』でも1話100円で全話配信していたが、2012年4月以降のサービス終了にともない視聴できなくなってしまった。