GOD EATER BURST

【ごっどいーたー ばーすと】

ジャンル チーム連携型ハイスピードハンティング
通常版

アペンド版
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 シフト
発売日 2010年10月28日
定価 UMD版:4,980円
DL初版:4,477円
アペンドディスク版:2,000円
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:C(15才以上対象)
廉価版 PSP the Best
2011年9月15日:UMD版:2,800円 / DL版:2,500円
2013年6月6日:UMD版/DL版:1,800円(全て税抜)
判定 良作 (管理人裁定による)
改善 (管理人裁定による)
ポイント 主人公がアバターなのに喋る
アペンド版は前バージョンの修正ディスクに該当
GOD EATERシリーズ


概要

システムやストーリー、音楽などの評価は高かったものの、理不尽なまでの難易度で批判を浴びた『GOD EATER』に新キャラやストーリーなどの追加を行ったアッパーバージョン。
ただ単に新要素を追加しただけでなく、無印をプレイしたユーザーの意見を元にゲームバランス、システムが徹底的に調整・改善されている。

略称は「GEB」または「バースト」。本作の発売を受けて『GOD EATER』は「無印」と呼ばれるようになった。

なお本記事では無印からの追加点・改善点を中心に紹介するため、ゲーム内容・基本システムについては「無印」の記事を参照していただきたい。


追加点・改善点

新規ストーリー&キャラクター関連

ストーリー関連

  • 新規ストーリーは無印のエンディング後のストーリーであり、実質続編と言える。
    • 無印で報われなかったキャラクター(主人公含む)にスポットが当たっており、ユーザーからの評価も高い。逆に無印で活躍した第一部隊の面々は出番が少なめ。
    • ラスボス戦の流れも非常に熱く、BGMと相まってかなり燃える展開となっている。エンディングで泣いたという人も少なくない。
  • 無印では空気だった主人公だが、本作の追加ストーリーでは見せ場が多くちゃんと主人公をやっている。さらに最終盤のムービーではなんと台詞があり、しかも叫ぶ。ムービーの内容や専用BGMの熱さと相まって本作屈指の名場面となっている。
    • 主人公が喋るムービーはわずか3つで、その内ナレーションとして喋っているものと苦悶の声を上げるものを除くと、純粋に主人公が台詞を喋るのはその1回しかない。だがそのたった1回だからこそ強く印象に残り、プレイヤーの心に響く。
      • ちなみに主人公の声はキャラメイク時に男女それぞれ20パターンから選べるうえに全てのパターンで台詞が存在するので、これらの場面も男女合わせて40パターン存在することになる。
      • 「どうせ大して喋らないんだし」と適当にしたり、ふざけてボイスを設定したりすると大抵ここで後悔する。
    • 主人公であるアバターがイベントなどによるムービーで喋るのは本作が初となる。
      • 今までのゲームでは主人公であるアバターが喋るムービーはなかった。

キャラクター関連

  • 無印に登場していたサブキャラクターがより個性豊かになった。もともと設定されていた性格やキャラ設定もさらに深く掘り下げられ、完全にキャラクターとして独立した。会話やメールも追加され、より彼らの人間性に迫る事が出来る。
    • 特に防衛班の面々はグラフィックも主人公用のモデリングが流用されていたものが固有のものになり、一部キャラの声優変更、ボイス新録などがなされている。モブキャラが一人前のキャラクターになった、といえばわかりやすいだろうか。なお、新規ストーリーにしか登場しない純粋な新キャラも存在する。
      • 中でも「潜在能力は高いが妙に誤射が多い」という設定を持っていた台場カノンは設定がさらに強調されて「普段は弱気なドジっ娘だが戦闘では攻撃的な性格に豹変する」「全体的にNPCの思考パターンが改善されている中で彼女のみプレイヤーが射線に入っても容赦なく射撃する*1」「誤射しても謝るどころか誤射相手を邪魔物扱いする」という二重人格気味*2な性格に変更され、その性格と可憐な容姿とのギャップからプレイヤーの間で「誤射姫」「大馬鹿ノン」の愛称がつけられて一躍人気キャラとなった。
      • 余談だが、「彼女を連れて行くとレア素材が出やすい」というジンクスがゲーム内の設定で存在し実際にプレイヤーの間でもまことしやかに囁かれており、誤射で吹っ飛ばされるのを覚悟で そして誤射を喰らい毒づかれたくて 彼女を連れて行くドMプレイヤーも多く存在する。
  • キャラクターのボイスパターンも主人公も含めて大幅にバリエーションが増えた。
    • 誤射したときは謝ってくれたり(悪態をついて開き直るキャラもいるが)、ミッション終了時にはいろいろ喋ったりするので、より共闘感が高まる。
  • ストーリークリア後に条件を満たせば、ストーリーの都合で使用できなくなったNPCを再度ミッションに連れて行ける。
    • 中には一部プレイヤーから熱狂的な支持を受ける華麗なるあのキャラクターも。
  • また、初回特典限定のNPCも存在する。内容は既存のキャラクターのコスチュームを変更したものの他、作中ですでにゴッドイーターを引退したキャラの現役時代を再現したNPC、はたまた正体不明の華麗に戦う謎のNPCも使用可能になる。
    • 上記のように、当初は「初回特典限定」であったが、2011年12月よりこれらのNPCが全プレイヤーに解放され、使用できるようになった。しかも無料

オープニング・ムービー・サウンド関連

  • オープニングの曲は「Over the clouds -BURST mix-」になり、曲そのものにかなりのアレンジが入った。
    良曲の良アレンジであり、フルバージョンが聞きたいという声も多い*3
    • 曲に合わせて変更されたオープニングアニメも、相変わらずクオリティは高い。
  • BGMのコンポーザーは椎名豪氏が続投。
    • 数は少ないものの、新曲のクオリティも高い。
  • アーカイブとして一度見たストーリームービー・BGM・NPCの戦闘ボイス観賞モードが実装された。さらに無印のオープニングやダイジェストムービー、追加アクションなどが解説されるチュートリアルムービーも閲覧可能という大盤振る舞いである。
    • アーカイブは「自室のターミナル」でしか見られないため、無印では存在意義がほとんどなかった自室に行く意義ができたとも言える。また、NPCの部屋のターミナルにも、量としては多くないが彼らの趣味や人となりを知ることのできる情報が追加されている。
      • 服装や装備は、現在のものがそのまま反映されるのもうれしいところ。ただし無印同様あまりネタに走るとシリアスなムービーが台無しになるので注意。

アクション面・難易度の調整

装備品関連

  • 新たな装備品が多数追加され、無印版からほぼ倍増している。既存品にも大幅に調整が加わり、無印版で非常に多かったマイナススキルの数は大幅に引き下げられた。
    • 強化が途中で終わってしまうような死んだ装備が存在せず、好きな装備の系列で最後まで戦い抜くことができる。戦術を練れば、ストーリー中でも個性を出した装備で戦って行くことができる。
      扱いやすい便利な装備も用意されており、初心者への窓口が大きく開かれた。特定の武器防具は最終強化した後にカラーチェンジもできる。
  • 「トリアン」戦法に関わっていたバレット、スキル、アイテムなどが下方修正を受け、それだけを使ってのごり押しはできなくなっている。ただしあくまで無印と比較して弱くなっただけであり、決して死に調整がされたわけではない。
    • 無印で不遇だったブラストはバレットエディットの仕様変更やアラガミバレットの大幅な強化を受け大きく地位を向上させた。逆に無印時代に猛威を振るったスナイパーは相対的に地位を落としたが、前述の通り「使えない」ほどではなく、問題なく活用できる。
  • バレットも種類が増えており、エディットの幅が大きく広がった。
    • 無印では設定・イベントで登場するだけだった回復弾が正式にバレットとして追加された。回復量はそれほど多くないが実質的に際限なく使える回復手段が追加された*4ことになるため、回復アイテムが尽きてもかなり戦えるようになった。
    • 「攻撃力はないがエネルギー消費が非常に少ない」装飾弾が追加された。地形以外に当たり判定がない特性を持ち、使い方次第でバレットの燃費・構成自由度が大きく向上する。
    • バレット試射時のターゲットが実体化されており、バレットが当たったときの挙動や属性ごとのダメージを確認できるようになった。
    • 細かいことではあるが、バレット名に漢字が使えるようになった。
  • 無印版では一回の効果毎に僅か約0.004%のダメージしか与えられなかったヴェノムが、結合崩壊前にアラガミが倒れる事もあるほどに強化*5された。

アクション・ミッション関連

  • 難関ミッションは難易度が調整されたり、クリア必須でなくなったりしたため、無印版と比較してストーリー進行は遙かに容易になった。
    • 無印版で配信されたダウンロードミッションも全て収録されているため、遊び応えも十分。
    • また、同じバンナム製の『ソウルキャリバーシリーズ』や『太鼓の達人シリーズ』、『とある魔術の禁書目録』や『アニメ店長』など、無料DLCによる他の作品とのコラボレーションも積極的に行っている。
    • 難易度4以降にスタート地点がランダムになる仕様が撤廃され、戦略を立てやすくなった。
  • 剣による攻撃モーションにも手が加えられ、前述の「トリアン」戦法の下方修正もあり相対的に剣モードが強化された。
    • 特に空中ガードとコンボの締めに捕喰行動がとれる「コンボ捕喰」の追加が大きい。これらのおかげでより積極的に空中戦を挑めるようになり、バースト状態を保つことも容易になった。
      • コンボ捕喰は従来の捕喰*6と比べてスキが少ない分バースト時間がチャージ捕喰の半分、アラガミバレットの入手数が1発だけ*7と劣る部分も多いため、状況に応じて使い分ける必要がある。
  • バースト状態でOPが自動回復するようになり、さらにバースト状態時にのみ効果を発揮する「バーストスキル」が追加され、バースト状態の重要性が増した。
    • バーストスキルには体力自動回復など通常のスキルに存在しない効果も多く、いかにバースト状態を維持できるかが攻略上でも重要なポイントとなっている。
  • リンクエイド後の復活に15秒の猶予が設けられ、任意のタイミングで戦線に復帰できるようになった。
    • そのため「復帰した瞬間に敵に攻撃される→再びやられる」といった事故のスパイラルを回避しやすくなっている。
  • 攻撃をくらったときに受け身を取れるようになった。これにより「攻撃を喰らう→ダウン→起き上がったところに攻撃を喰らう」いわゆる起き上がりハメが激減した。
    • なお多段ヒット攻撃を喰らった場合は、受け身を取ると無敵時間が無くなって逆にダメージが増えてしまう。受け身を使うべき状況と使うべきでない状況がきっちり分かれており、「攻撃を喰らったらとにかく受け身」というパターンになることを防いでいる。

NPCの能力強化

  • 大雑把ながらNPCに対して指示が出せるようになり、敵の分断、各個撃破が行いやすくなった。
    • 指示は全4種類と少ないが敵の誘導、索敵、分断と一通りのことは可能なので、使いこなせるかどうかはプレイヤーの腕次第となる。
  • NPCの性能も大幅に向上している。
    • 思考ロジックと耐久力が強化され、放置してもかなり長い間粘ってくれる。特にソーマやリンドウは初心者がお手本に出来るほどの立ち回りを行う。
      • 遠距離型NPCの誤射も全体的に減少。ただし台場カノンだけは例外で、プレイヤーが射線上に入っても他のキャラと異なり遠慮なく射撃してくる。*8
    • リンクエイド最優先の思考も改善され、ちゃんと状況を確認して回避行動をとりつつ蘇生を試みてくれる。
      • 逆に回避優先の思考になったためになかなかリンクエイドに来てくれないことも。
    • PCへ合流するためにアラガミに捕捉された場合はその場で戦闘を始め、アラガミを足止めしてくれる。
      • NPCはPCが近くにいないと回避を優先するため、長時間足止めしていてもダメージはさほど与えられないが。
    • 逃走したアラガミを再捕捉したときは即攻撃を仕掛けず、主人公が初動を起こすまで(たとえばチャージ捕喰を当てるまで)待ってくれるのもポイントが高い。それが裏目に出て戦闘中に敵が逃げ始めたりスタングレネードを使ったりすると即攻撃を止めるのがマイナス点ではあるが。
    • 無印では新型神機使いのNPCはアリサとクリア後使用不可能になるシオだけだった事もあり、リンクバーストの恩恵を感じ辛い部分があった。今作では新型神機使いが増え*9、アラガミバレット獲得数の増加、NPC・アバター共にリンクバーストを積極的に行ってくれる思考パターンの構築(特に復帰後のアリサは顕著)といった要素により、ソロプレイでも容易にリンクバーストレベル3になれるようになった。これにより仲間との共闘感がより高められている。
  • このゲームでは体力が尽きても完全に倒れ伏すまでは戦闘不能とはみなされない仕様だが、回復弾を撃てるNPCは「プレイヤーが倒れ伏す寸前に回復弾を命中させて戦闘不能をキャンセルする」という絶妙なサポートをしばしば行ってくれる。安心して、むしろ積極的にミッションに同行させたい頼れる仲間となった。
  • ストーリークリア後のチャレンジ・ダウンロードミッションでは、強制的にプレイヤー一人で出撃しなければならないミッションもある。それをプレイするといかに本作のNPCがありがたい存在であるかがわかるだろう。

アラガミ関連

  • 新アラガミ「ハンニバル」およびその亜種とも言える「ハンニバル侵喰種」が追加。どちらもただ追加されただけではなく、追加ストーリーに深く関わる。
  • 本作でもダウンロードコンテンツにて新規アラガミ(骨格を流用したものだけでなく、完全な新規骨格のアラガミも)や装備の配信等が行われている。勿論無料。
    • 他のアラガミの身体を取り込み攻撃手段をコピーした「ヴィーナス」、片腕が銃になった亜人型アラガミの「ヤクシャ」とその上位種「ヤクシャ・ラージャ」など、どいつもこいつも(良い意味で)一癖も二癖もある良敵。中でも両腕のブレードと背中のブースターによる超高速突進を武器とする「カリギュラ」*10は対戦時のスピード感、攻撃モーションのカッコよさから非常に人気が高い。
    • 他のダウンロードミッションもただ全ての敵を倒すだけでなく、バレットエディットの駆使や如何にターゲット以外の敵から気付かれないようにして戦うかなど、創意工夫を行わないとクリアが難しいものがある。
  • 既存のアラガミは能力のバランス調整が行われている。異常な攻撃力、防御力、当り判定が修正され、回避困難な攻撃やハメに近い戦法にも修正が入った。
  • これらの調整によって難易度が引き下げられた本作ではあるが、一部のプレイヤーの間では「難易度が下がりすぎた」と言う声もある。ただしそれはあくまで無印版の地獄をクリアしたプレイヤーの意見であり、決して「ヌルくなった」わけではない。
    • この手のアクションゲームの初心者にとっては厳しいミッションもあり、ストーリークリア後に挑戦可能になるチャレンジミッションやダウンロードミッションは無印版経験者でも手を焼く難関揃い。チャレンジミッションやダウンロードミッションはミッション説明文を一見するととてもじゃないがクリアできそうに無いもの揃いだが、実際はトライ&エラーを繰り返して適切な装備や作戦を考え、腕をほどよく上げればきちんとクリアできる内容である。

システム周りの仕様改善

  • 前作や体験版、今作のキャラデータを引き継いで遊ぶことが可能。コードネーム以外の項目は変更できる。
    • 無印版をプレイしないと出現しない要素はないので、本作から始めるプレイヤーでも安心してプレイできる。
  • ミッションリタイアやミッション中の一時停止が可能になった。
    • NPCの能力強化等による相対的な難易度の低下と合わせ、いわゆるマラソンも容易になった。
  • キーコンフィグが4タイプから選択可能になった。
    • 最重要アクションでもあるガードを1ボタン押しで発動できるようになったのは非常に大きい。
  • バースト状態の残り時間がゲージとして表示されるようになった。
    • これにより効果がいつ頃切れるかがわかりやすくなったため、より計画的にバースト状態を運用できるようになった。
  • 一度クリアしたミッションの戦闘BGMを変更できるようになり、特定のミッション限定だった曲も自由に流せるようになった。
  • 上位素材→下位素材への変換(もしくは逆)ができるようになり、素材を集める手間が幾分減った。
    • アラガミ素材は難易度による素材レアリティでの変換以外にも、原種→堕天種(もしくは逆)といった変換も可能な場合がある。当然ではあるが一部のレア素材は変換不可能。
    • 一部のアラガミ素材はこの変換を活用しないと収集が非常に厳しいものがあった。現在ではDLCにより確定報酬、或いは追加報酬として高確率で入手できるミッションが追加されたため大幅に緩和されている。
  • モンハンシリーズのギルドカードと『ディシディア ファイナルファンタジー』のフレンドカードを足したような「アバターカード」が追加。
    • カードにはミッションや装備作成の履歴、武器の使用比率が表示されるほか、マイキャラの武装と服装を「アバター」として登録し、すれちがい通信で他のプレイヤーに配信することが可能。受け取ったアバターはNPC同様ミッションに連れて行けるため、ゲーム攻略の大きな助けとなる。さらに、ミッションに同行させたアバターは一定確率で「素材」を入手し、再度すれちがい通信で更新された時に相手に素材を持ちかえる。レア素材を入手してくる事もあり、非常に嬉しい仕様といえる。
    • アバターはアバターカードに記載されている装備と交換した時点で所持しているバレットを持って参戦するため、既存NPCにはない個性を充分に発揮してくれる。
      • 所謂「ガチ装備」で固めた構成でもいいし、複数のマイナススキル・台場カノン以上の誤射能力を発揮するバレットのみを持たせたネタ構成でもOKと非常に自由度が高い。
  • マルチ、シングル(一人プレイ・NPCあり)、ソロ(一人プレイ・NPCなし)で別々にクリアタイムが記録されるようになった。
    • ソロプレイではノーダメージとノーアイテム、さらにその両方を同時達成した時(パーフェクト)にもタイムが記録される。
  • その他ゲームバランス全般の調整、不具合修正など多数。

問題点

不具合・バグ・誤植

  • 残念ながら今回も細かいところに粗が残っている。発生率はそこまで高くないとはいえゲーム展開に支障をきたすものもいくつか報告されている。中でも「操作タイプ・Dを選択時にロングブレードの(ゲーム側の設定ミスによる)重大な挙動不具合が発生する」のはどうにかならなかったのだろうか…。
    • 過去に一回フリーズ対策のための修正パッチを配布したのだが、こちらの修正パッチは結局配布されなかった。
    • 操作タイプDの不具合は修正困難だったのか、GE2では操作タイプDそのものが削除されている。
  • また不具合という程ではないが、アバターカードのすれちがい通信には非常に時間がかかる。
    • 平均して2~40秒もかかるので「すれちがわない通信」と揶揄される事も。カードの情報量が多いため仕方が無いが。
  • 誤植も一部存在する。
    • また誤植ではないが、使われているフォントの関係で「パ行」と「バ行」の区別がつきにくい。

本編での追加アラガミが少ない

  • 本編で登場する追加アラガミは前述のハンニバル(およびハンニバル侵喰種)のみで、若干物足りない*11
    • ダウンロードミッションにて新規アラガミが数多く追加されている*12ので、それも合わせれば十分な数ではある。
  • DLCで追加されたアラガミの内、ラーヴァナとヤクシャ系は単体討伐ミッションがない。
    • 両者とも集団戦がコンセプトのアラガミなので、単体討伐がないのは当然であるが。
  • ラーヴァナのモーションが若干おかしい。
    • ヴァジュラがベースになっているのだが、全体的にフワフワガクガクしていたり、仰け反った後に一瞬全く動かなくなるなど違和感が凄まじい。

武器のバリエーション

  • 大幅に種類は追加されたもののカラー・属性違いのみというのが多く、目新しさには欠ける。もっとも無印発売から本作の発売まで8ヶ月しか経っていないので、そこまで求めるのも酷な話ではある。
    • ただカラー・属性違いを一つの系統に纏めたとしても、系統数は無印時代から倍以上に増えているためボリュームはある。
    • 『2』では新武器追加が発表されているので、期待が高まる所である。
  • 武器のカラーチェンジは強化扱いで毎回素材と金を消費しなければならない上、その強化の仕様も3種類の候補から1つ>一度デフォルトカラーに戻す>3種類の候補から1つというローテーションになっていて面倒臭い。
    • カラーチェンジに使う素材は店でも買えるありふれたものであり、金額についてもそこまでたどり着いたプレイヤーにとってはほとんど負担にならないレベルである。

その他、細かい不満

  • キャラメイクの関係か、全てのNPCで基本モデルは同一になっている。
    • そのため設定では頭一つくらい違うキャラでも皆同身長という事に違和感を持つ人も多い。
  • アイテム使用のショートカットコマンドは今作でも実装されておらず、相変わらずアイテム使用には一手間かかってしまう。
    • 操作に同時押しや長押しが多いので、PSPではボタンの都合上コマンドを割り振る余地が無いと思われる。
  • スタッフロール前後のムービーはスタッフロールとセットになっており、単独では見られない。
  • 移動速度が速い敵がこちらを追う時にT字路で曲がりきれず同じ場所をウロウロする事が多い。
    • どうも自分と相手の間に障害物がある場合は一度引き返して再度追うといったルーチンが組まれているようなので、スタングレネードなどでターゲットをリセットしてやればちゃんと行動するようになる。
  • NPC関連
    • プレイヤーが近接攻撃を当てないまま時間が経過するとアサルト、スナイパー以外を装備しているNPCが戦闘を放棄する事がある。
    • 単独行動中のNPCが特定の位置に差し掛かると、その付近をウロウロし始める事がある。
      • これらも思考ルーチン上の問題と思われる。
    • 命令を出せるようにはなったが、索敵、散開命令をした時のNPCの進行ルートはどちらも同じ。

総評

無印版の内容を全て収録した上で新規要素を多数追加。さらに無印の問題点もほとんどが解消・改善されている。
何よりきちんと遊べるバランスになっている点が最大の評価点であり、まさに『GOD EATER』の完成型と言える良作となった。

完全版商法と言えなくもないが、無印版を持っているならば最初から安価なアペンド版を買うという選択肢が用意されている点も特筆に値する。
無印版から改悪された点は基本的に無いので、もし今から始めるのであれば本作一択。
無印版の理不尽さに挫折した人、ドラマチック&ハイスピードな狩りゲーを体験したい人はぜひ手にとってみてほしい。

なお、レビューサイト「PSP:mk2」での評価も76点のAクラス判定(2011年10月9日現在)とユーザーからの評価も上々。
ミッションランク3の序盤まで=ゲーム全体の約5分の1以上を収録、マルチプレイ可、セーブデータを製品版に引き継げるという豪華な体験版が無料配信されているので、それをプレイしてみて肌に合うかどうか確かめてみると良いだろう。


余談

  • DLCは2011年9月15日のVer1.51"GRAND FINALE"*13で最後と思われていたが2013年6月6日にDLC Ver1.6"NEW ORDER"が、そしてその2週間後ver1.61"NEW ORDER'"*14が配信された。
    • 最終段階まで強化した装備をさらに強化できるようになるという、『2』へ向けたアップデートとなっている。
  • そしてその5ヶ月後の11月14日、ついに『GOD EATER 2』が発売された。
    本作に新たな要素を加えた、正統進化といえる出来上がりとなっている。詳細については当該記事にて。
  • クロスオーバー作品『PROJECT X ZONE』にアリサ、ソーマ、雨宮リンドウが参戦。時系列は本編ストーリークリア後となっている。主人公はキャラメイク仕様上、登場していない。
    • ペアユニットであるアリサとソーマは実際に言えば原作での絡みはあまりない。
  • しかし『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』では『2』準拠になり、アリサはソロユニットに降格するが続投。ソーマ、雨宮リンドウはリストラとなった。代わりにシエル、ナナに交代となった。
    • 何故外されたのかは言及されていないので不満の声が出ていた。一部では研究職で出るタイミングがなかったのではと考察する人もいた。
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最終更新:2023年03月08日 16:24

*1 しかもブラストで持続・範囲の大きい爆発弾や放射を使うため、近接攻撃していると確実に巻き込まれる。

*2 正確にはトリガーハッピーに近い。

*3 「BURST」サウンドトラックにもフルバージョンは収録されていないため、ショート版しか存在しないのかもしれない。

*4 ただし自分の回復弾による自己回復は出来ない。

*5 大型の敵は1秒毎に現体力の1~2.5%、小型の敵は10%?の割合ダメージ。効果は20~30秒継続。

*6 「チャージ捕喰」と命名された

*7 チャージ捕喰は1回の捕喰で3発入手できるようになった。

*8 ただし、これは意図的に設定されている。

*9 前述の二人に加えて四人追加。アバターだけでも最大百人以上になる。

*10 ベースになったアラガミはハンニバル。

*11 一応無印ではダウンロードミッション限定だったスサノオやツクヨミなどが登場するが。

*12 ヤクシャとヤクシャ・ラージャを別物と考えればDLCだけで5体の追加

*13 Ver1.5"FINALE"の一部アイテムが習得できないバグの修正版

*14 Ver1.6で一部装備を所持しているとフリーズが発生するバグの修正版