メダロット パーフェクトエディション カブト/クワガタ

【めだろっと ぱーふぇくとえでぃしょん かぶと/くわがた】

ジャンル RPG

対応機種 ワンダースワン
メディア 8MbitROMカートリッジ
発売元 イマジニア
開発元 トーセ
発売日 1999年5月4日
定価 4,179円
判定 良作
メダロットシリーズリンク


概要

1997年に発売されたGBソフト『メダロット』に様々な追加要素を加えてワンダースワンに移植された完全版。
基本的なシナリオやシステムに変更を加えず、グラフィックや演出等を強化し、一部イベントが追加・変更されている。


評価点

グラフィック・演出面の強化

  • 原作にはなかったOPムービーが追加。しかもモノクロながらCGを使っており、バージョンによってムービーも異なる。
  • キャラクターグラフィックが大幅にパワーアップ。2人のヒロインは無論、悪ガキ3人組のリーダーなどはかなり可愛く見えるように。
    • またキャラクター同士の掛け合いなどといった台詞がGB版から大幅に増えている。
  • マップ上でもキャラクターのフェイスグラフィックが表示されるようになり、誰が喋っているのかわかりやすくなった。
  • メダロットのグラフィックも鮮明に書き込まれており、画面構成の関係でデフォルメされているGB版に比べ公式のイラストに近い物となっている。
  • なんと最初に手に入れるパートナーメダロットが一キャラクターとして喋る! 勿論シナリオでも活躍し、台詞もVerによって異なる。

イベントの追加・変更

  • GB版では通信を使う等、入手し辛かった一部メダロットが通信を使わずとも入手できるようになった。
    • これにより、入手に通信が必要なメダロットは、片方のVerのパートナーメダロットと、2択のヒロインからEDでもらえるメダロットぐらいとなった。
      • 因みに片方のVerのパートナーメダロットとは、クリア後に1回のみ戦う事ができる。
  • 物語を進めていると、次に行く場所のヒントが出されるようになった。
  • クリア後のイベントで、ある条件を満たすと片方のVerで最初に手に入れるメダルがGETできる。
  • 原作ではクリア前にも拘らず、ラスボスのパーツがショップで購入可能だったが、今回はクリア後のイベントで入手に変更された。
    • ラスボスのパーツに限らず、店で販売されるパーツのラインナップが変更されている。
  • 原作では攻略できなかった悪ガキ3人組のリーダーが攻略可能に!
    • もちろん原作にいたヒロイン2人も攻略可能。
  • これらだけでなく、随所にイベントの追加、パーツ・メダルといった入手内容の変更が行われている。

インターフェースの強化

  • パーツの組み換え時に、画面を切り替えずにパーツの性能を見る事ができるようになった。
    • 現在装備中パーツのステータスと数値の比較までしてくれる。ただし再度Aボタンを押してパーツの変更を確定する必要がある。
  • あらかじめ登録しておくと戦闘前にメダロット数体を一度の選択で呼び出せる「チーム」機能が追加。
  • 所持パーツ一覧表示がリスト表示ではなく、機体一体一体個別に表示する形式を採用している。
  • メダロットシリーズでは初となる戦闘アニメOFF機能を搭載。一戦あたりに時間が長い戦闘もある程度改善された。
    • このアニメOFF、2012年時点でのシリーズ最新作『メダロットDS』でやっと再採用された。
  • 戦闘中の画面構成の変更。
    • 行動までの準備時間(俗称シャトルラン)の間は画面左右端に各チーム機体のパーツ現装甲値/総装甲値が表示される。
    • 戦闘アニメ・メダロット参照画面では対象メダロットの現装甲値が各部位ごとに表示される。
      • GB版で問題となっていた、戦闘中各パーツの装甲を覚えておく煩わしさが解消。ちなみに、パーツ別装甲値表示がシリーズの標準になるのは『メダロットR』から。

問題点

  • BGMのメロディ自体は基本的に同じだが、ハードの都合上音が変わっており、GB版と比較すると賛否両論。
  • 新曲はOPムービー使用曲以外追加されておらず、相変わらずラスボスとの戦闘曲は通常戦闘曲。
  • パーツステータス等は変更されていないため、ゲームバランスはGB版と変わらない。そしてその原作のゲームバランスは…。
  • ワンダースワンというハード故に、通信環境が乏しい。人によるがデータ管理に関する不安も。
  • 悪ガキ3人組のリーダーを攻略しても何ももらえない。
  • 問題点ではないが、マップ画面やキャラ歩行グラフィック等はGB版からほとんど変更されていない。

総評

GB版シリーズ作品以上とも称されるグラフィック、シナリオを引き立たせる台詞やキャラクターフェイスグラフィックの追加、以降のシリーズ作品よりも先に導入された戦闘・カスタマイズを快適にする各種インターフェース。さらにパーツやメダルのコレクションを容易にするためのイベントの追加や変更が行われ、まさに「パーフェクトエディション」の名に相応しい移植(またはリメイク)作品と言える。

メダロット2』のリメイクである『メダロット弐CORE』同様中古店でもあまり見かけないが、全てのメダロッターにオススメできる一品である事には間違い無いだろう。


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最終更新:2023年03月07日 21:10