魔界戦記ディスガイア4

【まかいせんきでぃすがいあふぉー】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 プレイステーション3
メディア BD-ROM 1枚
発売・開発元 日本一ソフトウェア
発売日 2011年2月24日
定価 7,140円(税込)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
魔界戦記ディスガイアシリーズ

ストーリー

魔界の底辺にある刑務所“地獄”
ここは罪を犯した人間の魂を加工し、
下っ端悪魔の“プリニー”として出荷する施設である。

今、その地獄の真ん中で、
プリニーの教育係を務める吸血鬼・ヴァルバトーゼが怒りに拳を固めていた。
彼が手塩にかけて教育してきたプリニー達が、出荷の目前に突然拉致されたのだ。

「おのれ……、許さんぞッ!
このままではプリニーどもとの約束が果たせないではないか!」

ヴァルバトーゼには彼なりの美学があり、
約束や契約を守ることを信条としている。
プリニーと交わした「イワシを与える」という約束を
なし崩しにされては黙っていられない。

彼に付き従う狼族の青年・フェンリッヒの情報によると、
どうやらこの騒動は地獄を管理する者、
地獄を統括している“魔界政腐”のたくらみによるものらしい。

「イワシの約束を果たすまでは
たとえ政腐だろうと大統領だろうとプリニーどもに手出しはさせん!!」

プリニーとの「イワシの約束」を果たすため、
ヴァルバトーゼたちは魔界政腐からのプリニー奪還作戦を決行!
横暴な政腐の行いを正すため、かつて暴君と呼ばれた吸血鬼が行動を開始する。
公式サイトより引用)


概要

日本一ソフトウェアの看板タイトルであるディスガイアシリーズの第4作目。キャラクターデザインは原田たけひと、楽曲は佐藤天平が担当。
ステータスは前作『3』と同様9999万まで強化可能(HP、SPは10億以上も可能)、千単位でレベルアップ、ダメージ一億超えなど、膨大なやり込み要素と凄まじいインフレが売りのSPRG。
最大の特徴は精巧に描かれたキャラクターグラフィック。それまでドット絵だったキャラクター達が、高解像度のイラストになって登場する。
また自分だけのマップを作成し配信できる「マップエディット」や、界賊団を組織し他のユーザーに殴り込ませる(あるいは助っ人にさせる)「界賊エディット」など、本格的なオンライン要素が追加された。
ストーリーは政治をテーマにしている。主人公のヴァルバトーゼは大のイワシ好きで、次回予告は彼のイワシ講座になっている。


評価点

キャラクターグラフィックの3D化

  • グラフィックが大幅に強化され、キャラクターの動きもより多彩となった。
  • 本作のメインキャラだけでなく、過去作や他作品のキャラクターもDLC・隠し要素として高解像度で登場する。特にDLCによる新キャラ参戦はファンを大いに盛り上げた。
  • 3Dとは言っても、2D風に作られた3Dであり前作までのファンも安心して入り込めるようになっている。ある意味、2DドットRPGの3D化において理想の形とも言える。

「魔チェンジ」システムの改良

  • 前作では「変形合体」を彷彿とさせる事から虜になったファンも多い「魔チェンジ」システム。だが育成が進むと逆にステータスが下がるなど調整の粗いシステムであった。
  • 本作では「魔チェンジ」での能力強化量が増え、また装備武器の能力値も受け継がれるためより使い易くなった。特定の条件を満たせば「魔チェンジ」の二刀流も可能である。

汎用キャラクターのボイスパターンの追加

  • 1つの職業につき3種類用意されている。
  • これにより、汎用キャラクターの性格を選べるようになり、キャラクターにより愛着が湧くようになった。

難易度の上昇

  • 前作よりも本編の敵の強さが上がっており、(寄り道なしのプレイなら)より歯ごたえのある戦闘を楽しめるようになった。
  • 隣接キャラのダメージを肩代わりする「かばう」や、自動で追撃を行う支援攻撃など、戦略性も増している。
  • アイテム界やレベリングで育成しすぎるとバランス崩壊するのはこれまで通り。

充実したオンライン要素

  • オンラインを通じてやり込みを自慢できる。自軍の最強キャラを配置した腕試しマップを作ったり、倒させる気ゼロの最強界賊団を作ったりなど。
  • ジオエフェクト、ジオブロックも自由に設定可能。1ターン以内にクリアしないとゲームオーバーのパズルマップ、攻撃回数がビックリするほど増える稼ぎマップなど色んなものが作成できる。
  • 他人が作ったマップをプレイするのも面白い。特に上位のマップはいずれも高難易度で、本作の隠し要素よりも歯ごたえがある。

さらなるダメージインフレ

  • シリーズが出る度にダメージ量が上がってきたディスガイアシリーズだが、「マップエディット」システムの登場により、ダメージ量を増やすのに適したマップの作成が可能となり、さらにダメージ量が上昇した。
  • 本作では100兆ダメージでダメージ量がオーバーフローするのだが、オーバーフローしなかった場合の理論上は1該ダメージを超える事となった。

メイキングの自由度が高い

  • 本作に限らず、ディスガイアシリーズは総じてキャラメイクの自由度が高い(過去シリーズ共通)。
    • 名前を好きなタイミングで変えられるなど言うに及ばず、男女異なる職業間、果ては人間から魔物へも転職することが可能*1
  • 本作では性格選択により、戦闘中のボイスだけでなく、拠点でのセリフも変化。今まで以上に愛着がわくようになった。
  • 今回は装備適性が全キャラ、最大値の300%まで成長させられるようになった。そのため、この手のキャラ(メイク)ゲーにありがちな「このキャラのグラは好きだが弱いため、泣く泣く他のキャラを育てる」ということが無いようになっている。
  • 拠点エディットにより、箱庭を作る感覚で楽しめる要素が増えた。
    • 施設を近距離において利便性を増やすほか、本作のバトルステージを利用することも可能。また、『2』のホルルト村や『3』の凶室など過去作の拠点フィールドも使用することができるため、過去作のプレイヤーだと更に楽しめるようになっている。
    • 上述の汎用キャラクターを自由に置ける。また、置いたキャラによりセリフが変化するため、何度でも楽しめる。
  • 以上のように、単に強さを求める以外の「やり込み」要素も充実している。

ヴァルバトーゼの魅力

  • 己の信念や悪の美学を貫く 自称ダークヒーローアクターレよりも ダークヒーローテイストあふれるかっこよさ、悪魔とは思えない純粋さ、そこからくる強烈なキャラクター性からユーザーからは本作が発売されて12年以上たった今でも根強い人気がある。
  • 公式の人気投票でもほとんどが好成績を収めているのもそれを裏付けている。
    • 特にディスガイアRPGと二十周年記念の公式人気投票では、シリーズの顔といえるラハールを抑えての一位を獲得するという快挙を成し遂げたほど。*2*3
  • そんな彼が物語で堕落した政腐を相手に己の信念を曲げずに暴れまわり完膚なきまで叩き潰すのは非常に痛快この上ない。本作のテーマの一つである(反逆)を見事に体現している。主人公が活躍する爽快感という意味では間違いなく本作はシリーズトップクラスといっていいだろう。

全体的に印象に残りやすいBGM

  • 特に、フーカとのボス戦で流れる「You Go Girl」は 歌詞のほとんどが音楽に合わせて「ラ」を連呼するだけ という「お願いだから歌わないで」*4を彷彿とさせる強烈な電波ソングであり、フーカの電波じみたキャラクター性もあって脳裏にこびりついたプレイヤーも多かったはず。

賛否両論点

修羅の解禁条件が理不尽

  • 『2』から導入された敵のステータスが著しく強化されるモード。難易度が高いが、レベル上げがし易い・強いアイテムが手に入るといった恩恵がある。
  • 解禁条件は「PフロンガーX」という界賊船のパーツを全て集めること。一見すると難しい条件には見えないが、「PフロンガーXボディ」というただ1つのパーツが、一部のプレイヤーに大変辛い思いをさせている。
  • そのパーツをドロップするにゃんこ界賊団の出現確率が非常に低いのである。運の良いプレイヤーは割とあっさり入手できるのだが、そうでないプレイヤーは何時間ギブロ(後述)を続けても出ない。
  • そのため、この仕様は一部のプレイヤーから酷く嫌われている。

終盤のギブロ地獄

  • 「ギブロ」とはギブアップ&ロードの略で、ランダム性の強い場面をソフトリセットを駆使して何度も繰り返し行い、自分の望む結果が出るまで粘る作業のこと。
  • 本作で「究極」を目指そうと思った場合、ありとあらゆる場面でギブロを要求される。ギブロだけで数時間かかるケースも(上述のパーツ集めは下手すれば2~3日かかる)。
  • 上述したパーツ集めのためのギブロ、アイテム界でレベルスフィア*5がたくさん出るまでギブロ、イノセントタウン*6が出るまでギブロ、ボスの装備がレジェンド*7になるまでギブロetc…。
  • 完璧に拘らないプレイヤーにとってはそこまで気になる点ではないが、そうではないプレイヤーにとっては非常に面倒な要素である。
    • 不満の声が多かったのか、後にリリースされた『3Return』『D2』ではギブロを要求される場面がかなり減っている。

汎用キャラクターの減少

  • 3D化の弊害であるとも言えるが、前作から職業の数が減っている。好きだった職がなくなったことを嘆くファンも。*8
  • 一応人気が高い職業はほぼ収録されているが、キャラクター育成が魅力のシリーズだけに残念な点である。

オンラインを利用したねこばば(アイテム増殖)について

  • ねこばばとは『3』で登場した要素のこと。撃破した敵のアイテムを低確率で入手(コピー)できる。強化済アイテムを容易に増殖できることから賛否が分かれ易い。
  • このゲームには、自作した界賊団を他のユーザーのアイテム界に出現させることができるシステムがある。
  • このオリジナル界賊団の装備は盗めないようにされているのだが、設定ミスなのかねこばばを使った増殖はできてしまう。つまり、十時間以上かけて作った超性能の装備をコピーされてしまうのである。
    • 短時間で戦力を強化することできるので、ゲームとしての寿命を大幅に縮めてしまう可能性が高い*9
    • 増殖された側からしても、苦労して作成したアイテムを他のプレイヤーにオンライン上で我が物顔で使用されてしまうのは面白くない。
    • 一方で、問題点の項にて述べられているギプロのひとつ(それも、かなり面倒くさい)を解消するメリットも持ち合わせており、ストレス低減にもなる。また、時間の限られている人や社会人にとっては、他のやり込み要素に時間を回すことができるため、ありがたい一面もある。

問題点

バグ

  • 日本一ソフトウェア作品の悪い伝統で、バグが多い。
  • 現在はバージョンアップにより、大半のバグは修正されている。
    • ただ、修正パッチによって一時的にフリーズが発生するようになったことはある(現在は修正済)。

倉庫の使い難さ

  • シリーズ全体の問題点で、倉庫のウィンドウが一列分しかなく、ソート機能も使い難い。
+ モールス信号発信機による決め打ちオンラインねこばば ※現在はパッチで修正済
  • 現在はバージョンアップによって修正されているが、発売当時はモールス信号発信機と、先述のねこばばとの組み合わせが問題視されていた。
    • 「モールス信号発信機」とはオンライン対戦で撃破した相手の界賊団を、一度だけ自分のアイテム界に助っ人として呼び出すことができるアイテム。
    • モールス信号で呼び出す → ねこばば、の繰り返しで簡単にアイテム増殖ができてしまっていた。

メインキャラクターの強弱のバランスが悪い

  • 特にやり玉に挙げられるのがデスコとフェンリッヒ。
    • デスコはお手軽に火力を上げられる魔ビリティーがある上に、固有技のどれもが射程が長く複数の敵を攻撃できるので非常に強力な強キャラである。一応移動力と防御力が低いという弱点があるが、上記の強みに加えて装備品で十分フォローできるので弱点足りえていない。
    • フェンリッヒは逆に魔ビリティーと固有技、武器技のどれもが扱いづらく弱キャラ一直線の性能になってしまっている。さらに耐久面においてはほぼ完全な上位互換と言えるフーカがいるのでなおさらである。*10
  • デスコほどではないが、ヴァルバトーゼの強さもやや極端である。
    • 敵を倒せば倒すほど強くなる魔ビリティーや、射程は短いものの攻撃範囲が広い上に一部は申し訳程度とはいえ体力回復効果を持つ固有技などこちらもかなり高性能な強さである。

その他つっこみどころ

  • DLC購入で加入する日本一ちゃんの魔ビリティーに「ぺたんこ同盟(同エリア内のぺたんこ(つまり貧乳である)キャラ数分能力アップ)」なるアビリティが存在する。
    まさに、「貧乳はステータスだ!」を地で行く設定。
    • ぺたんこに該当するかどうかはキャラ・職業ごとに決められているが、デスコがぺたんこなのに対し、デスコと瓜二つであるデスゼットにはぺたんこ属性がないという重大なバグ設定漏れがある。
    • なお、キャラグラ上どう見ても「なさそう」なルチルやナギにもぺたんこ属性はない。
    • また、このアビリティの存在のあおりを受けてか、女性キャラの貧乳キャラ率が3と比べて高くなっている*11*12

総評

強化されたグラフィックやさらなる追加要素により、さらに完成度が上がっており、イワシ閣下の愛称で親しまれる主人公「ヴァルバトーゼ」の人気も高い良作シミュレーションRPGである。
ここ数年『ドラグナーズアリア』『Let's 全力ヒッチハイク!!!!!!!!!』『ラストリベリオン*13などKOTYレベルの作品を発売する事も多かった日本一だが、本作によりその汚名返上に成功したと言える。


余談

  • 「魔除けとして重宝されるイワシが弱いはずがない(=強い)」という理由から、本作のイワシは「魚強」という漢字で統一されている。
  • 上記の通り主役のヴァルバトーゼの人気が高い。そのあまりの人気ぶりから抱き枕カバーまで発売されている。
  • 本作のフーカ&デスコ編を最後に次回作から他のキャラが主人公を務める番外編が出なくなってしまった。(過去作のリメイク版は除く)理由は定かではないが、次回作以降、DLCの値段がどんどん上がってきているのでおそらく予算が足りないのが理由だと思われる。

魔界戦記ディスガイア4 Return

【まかいせんきでぃすがいあふぉーりたーん】

ジャンル 史上最凶のシミュレーションRPG


対応機種 プレイステーション・ヴィータ
Nintendo Switch
プレイステーション4
発売元 日本一ソフトウェア
発売日 【PSV】2014年1月30日
【Switch/PS4】2019年10月31日
定価 【PSV】5,980円
【PSV・DL版】5,143円
【Switch/PS4】4,980円
判定 良作

概要(Return)

PS3版のPSVへの移植作品。新シナリオ「タイムリープ編」の追加、PS3版のDLCを全て実装、ゲームバランス調整などの変更点がある。
魔界戦記ディスガイア3 Return』のセーブデータと連動させると、同作のキャラクターであるルチルとステラが仲間になる。
もちろん3Dグラフィックで登場する。『3Return』経験者にはとても嬉しい要素。


評価点(Return)

  • ディスガイア移植作品恒例の、遊びやすさのさらなる向上。
    • PS3版で評判の悪かったランダム要素の強さ(ギブロ地獄)が大きく緩和された。それまで苦痛でしかなかった箇所がなくなり、ファンには大いに喜ばれた。
    • ディスガイア D2』で好評だったチート屋*14、誠意を見せる*15などのシステムが導入され、より遊びやすくなった。
    • 『3』から登場した「ねこばば」について、本作ではバトルスーツの固有技『暴走』による第三勢力化を活かしたねこばば(通称「暴走ねこばば」)が非常に効率がよく、ますます快適にやり込みできるようになった*16
  • アイテムについて、好きなタイミングで名前を変えられるだけでなく、外見も変えられるようになった。
    • 『4』や『3Return』でも名前の変更は可能だったが、外見はアイテム界でしか変更ができないため、育成が完了したアイテムの外見は変更することができなかった。
  • ゲーム終盤における、お金(ヘル)の価値向上
    • ランダムダンジョンからの脱出用アイテムについて、従来は非売品だったが、本作ではとある条件を満たすと購入できるようになる。
    • このアイテム、究極の育成においては大量に必要となるため、この仕様はありがたいのだが、1個あたり1兆ヘルと、RPGとしてはあり得ない価格設定。
      とはいえ、過去作で問題となっていたお金の無価値化を解決し、終盤でもお金を有意義に使うことができるようになった。

タイムリープ編について

  • 後述の通りストーリーの出来はあまりよくないがエンディングに流れる(Forever Flight)は評価が高い。歌詞の内容はアルティナのヴァルバトーゼに抱く思いがつづられており、二人の関係が好きなファンには感涙ものである。だからこそ、タイムリープ編のストーリーをよくしてほしかったといえるのだが・・。
  • また、タイムリープ編クリア後は、シスターアルティナを使えるようにする議題が出てくるのだが、 この議題はヴァルバトーゼでしか始めることができない 。ヴァルバトーゼとアルティナの関係を考えると中々ニクイ仕様と言える。

フェンリッヒの性能が改善された

  • 具体的には、一部の魔ビリティーの性能が向上している。これにより、ヴァルバトーゼと併用して戦うようにしておけば強みを発揮できるようになった。

問題点(Return)

  • 凄まじい量のバグがある(PS3版より酷い)。またネットワーク機能を利用すると、アイテム界や暗黒議会でフリーズすることがある。
    • バグは技を使ったら場外に吹っ飛んだ、アイテム界で全滅したらエンディングが流れた(通常は拠点に戻されるだけ)、強化した特殊技がいつの間にか強化前に戻っていたなど。
      • アップデートでいくつかは修正されたが、それでもかなりの量が残っている。
    • フリーズはチート屋でネットワーク機能をオフにできるため回避可能だが、せっかくのシステムが台無しになっている感じは否めない。
  • ダメージバランスが再度悪化した。
    • 前作『3』では弱すぎた攻撃魔法だが、『3Return』では改善され、特殊技と同等まで強化倍率が引き上げられた。
    • しかし、何を考えたのか今作で再び魔法が弱体化(強化倍率が『3Return』の半分に)。
      • オリジナル版の『4』と比べると倍率は変わらないが、時系列では『3』→『4』→『3Return』→『4Return』の順であるため、悪化したといえる。
      • 『3Return』にはなかったペタ魔法(テラ魔法の1段階強化版)が追加されたが、威力は従来のテラ魔法と変わらないためフォローされたとは言えない。

タイムリープ編について

  • 本作の目玉として紹介されたタイムリープ編だがはっきり言ってストーリーの出来があまり良いとは言えない。
    • まず初めに、ストーリーの出だしがフーカとデスコが謎のアイテムを見つけて過去にタイムスリップするところから始まるというもの。ストーリーの出だしとしては無理があると言わざるをえない。またこのアイテムが一体何なのか、なぜ存在しているのかは最後まで明らかにならない。暴君ヴァルバトーゼ編のように過去を知っている人(ヴァルバトーゼとか、アルティナ)に聞くところから始めるほうが出だしとして自然な気がするのだが・・。
    • またPVではヴァルバトーゼとアルティナの過去が明らかになると宣伝されていたのだが、その二人の絡みも物語終盤になってからである。しかもそこまで詳しく描写されていない。そもそもの話、上記の通りフーカとデスコ(+ナギ)という本来なら過去の二人にかかわるはずのない人物がかかわってしまっているためタイムパラドックスが起きてしまっている。上記の宣伝に矛盾が生じる。
    • 新キャラクターとして出てきたナギ・クロックワークも好感を持ちづらいキャラになっており評価はよくない。公式では(頑張り屋でしっかり者)と書かれているのだが、ゲーム内ではヒステリックで自分勝手かつワガママな面が目立っている。またうかつな行動をとって周囲に迷惑をかけるシーンもあるため、とてもじゃないが頑張り屋でしっかり者には見えない。また、本作ではナギを話の中心として物語が進んでいくので、本来のキーパーソンであるはずのヴァルバトーゼとアルティナの印象と活躍を食ってしまっている感が否めないのも低評価の理由である。

総評(Return)

「据置機で発売 → 携帯機でリメイク」の流れは初代からの恒例であり、その度に最新作の便利システムや携帯機ならではのお手軽さを加えた傑作に仕上がっている。
本作においてもそれは例外ではなく、当時最新作であった『D2』から便利さを取り入れ、かつ強化されたグラフィック等はそのままに再現されており、劣化点も見当たらない。
携帯機用ディスガイアとしては最高傑作といっても過言ではない一品。

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最終更新:2024年04月18日 15:24

*1 ゲーム内では「転生」と呼ぶ。ちなみに、ディスガイアシリーズで作成可能な汎用キャラクターは全て「悪魔」であり、外見により人間「型」と魔物「型」に区別されているだけである。

*2 なお、二十周年記念の公式人気投票ではぶっちぎりの1位であり、更に同投票のサブキャラ部門では、暴君Verのヴァルバトーゼが2位にランクインしている

*3 ディスガイアRPGの人気投票では連続2回で1位になっている。

*4 絶体絶命でんぢゃらすじーさんのOPであり、歌詞の内容がほとんど「て」しかない強烈な電波ソングである。

*5 アイテムレベルを+5させる。上限であるLv300へ到達させるためにはレベルスフィアをたくさん集めるか、大量のデール(アイテム界脱出用アイテム)を用意しなければならない。

*6 アイテムのステータスを強化できる施設がある。ただし出現するかどうかはランダム。

*7 1/32の確率で出る通常よりも強力なアイテム

*8 ただし、有料DLCも含めると人間型に関しては『2』以上の23種類であり、目に見えて減ったわけではない。なお、減ったのは男性キャラが主で、女性の人間型キャラの数は『3』と殆ど変わらない。

*9 『ディスガイア』シリーズは、高ランクのアイテムを手に入れて鍛えあげることがやり込みのメインのひとつとなっている。

*10 フーカの魔ビリティーは特殊技のダメージを半減するという防御面において強力なものがあるため。

*11 汎用キャラだと、4で削除されたガンナー・格闘士・応援師は全員ぺたんこ非該当、追加された教授・アンドロイドは非該当だが衛生兵・死霊魔術師はぺたんこ該当。

*12 固有キャラだと、4にいないサファイア・リベア・ジェニファー・サルバトーレ・マージョリーは全員ぺたんこ非該当、雪丸・ハナコ・ビヨンドX・さったんは該当。追加されたアルティナ・シスターアルティナ・ナギ・デスゼットはぺたんこ非該当、ぺタ・堕天使フロンは該当。よって差し引き-2だが、設定漏れの可能性が高いナギとデスゼットを除くと±0

*13 これら3者の共通点は、日本一の内製ではなく外注作品であり、尚且つその開発会社の他作品の評価も軒並み低いことである。

*14 獲得経験値や敵の強さを自由に変更できるシステム。

*15 暗黒議会で議題を否決されても、お金を払えば可決にしてもらえるシステム。

*16 この「ねこばば」という手法について、『3』で初めて発見された当時は賛否両論だったが、現在は圧倒的に賛寄りの意見が多い。