【ぐろーらんさーふぉーうぇいふぇあーおぶざたいむ】
ジャンル | ノンストップドラマチックRPG | |
対応機種 | プレイステーション2 | |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | アトラス | |
開発元 | キャリアソフト | |
発売日 | 2003年12月18日 | |
定価 | 7,140円(税込) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
2Dグローランサー集大成 シリーズ随一の人間ドラマ シリーズ随一の鬱展開 |
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グローランサーシリーズリンク |
進化するドラマチック
はるか2000年前、人類は魔法と科学によって、高度な文明を築いていた。
しかし、強大な力を持つ、天使との戦いによって、人類は滅亡寸前まで追い込まれてしまう。
そして現在。
人類は滅亡の危機から復興し、新たなる文明を築いていた。
しかし、2000年前の“天使”との戦いで失われたものは多く、古代文明の魔法や科学の技術は、おとぎ話の世界のものとなってしまっていた。
そして天使も“人類を滅ぼす存在”として伝承の中に残るだけとなった。
そんな世界の中にある大陸の1つ、ノイエヴァール。
この地の南方に位置するランプラスト島に外大陸からの侵略から島を守るために雇われたアルテン・シュヴァルト傭兵団。
だが、突如現れた天使に襲撃を受け、戦場から逃げ出すこととなる。
そして、大陸へ引き返した日の夜、天使の出現を確認した団長のディクセンは、団員の一人であるクレヴァニールに衝撃的な事実を告げる。
「おまえこそが“天使を止めるためのカギ”だ」と。
そこから物語りは大きく動き出す事になる。
(公式サイトより抜粋)
「ノンストップドラマチックRPG」を掲げたストーリー、リアルタイムストラテジーのような戦闘などで人気を博したグローランサーシリーズの4作目。
世界観を一新しており、前三作とは異なる世界観での物語となっている。
キャッチコピーが示すように、ストーリーを含めて様々な点が進化を遂げている。
+ | クリックして展開 |
戦闘システム
『III』までに完成度を高めて来たシステムは残っていた問題点がほぼ改善されており、同時に戦闘のテンポも上がっている。また『V』以降戦闘システムが一新されたため本作の戦闘システムは『I』から続くシステムの最終型と言う事ができ、シリーズでも『VI』と並んで高い評価を受けている。
ストーリー面
その他
シナリオ面
+ | エンディングでのレムスについて(ネタバレ有り) |
システム面
その他
ストーリーは久しぶりに好評で、特に4面戦争状態の演出は評価が高く、暗めで好みが分かれる点を差し引いてもシリーズでも『I』に次ぐ人気を誇る。
また、戦闘システムも今までのシステムを昇華させた一つの完成形とも言える形であり、難易度が高めではあるものの、理不尽ではなくやり応えのあるバランスになっている。
『I』~『III』は個別でも遊べるとはいえ世界観が繋がっていたのが本作では一新されており、シリーズ初見のプレイヤーにも勧めやすい作品になっているのもポイント。
シリーズを『IV』から始めても良いだろう。
【ぐろーらんさーふぉー おーばーりろーでっど】
ジャンル | ノンストップドラマチックRPG | |
対応機種 | プレイステーション・ポータブル | |
メディア | UMD 1枚 | |
発売・開発元 | アトラス | |
発売日 | 2011年8月18日 | |
定価 | 6,279円(税込) | |
判定 | 良作 | |
グローランサーシリーズリンク |
1作目に続くPSPリメイク版。基本は移植だが、追加シナリオ等をひっさげて大胆にリメイクされている。
プロデューサーの高田慎二郎氏はインタビューにて、シリーズでは『I』と『IV』が気に入っていると答えており、高いポテンシャルを秘めた『IV』に特に思い入れがある様子をうかがわせていた。
しかし「『I』が一番面白い」と言う意見も多いのが悔しく、今回のリメイクは『IV』を「シリーズ最高傑作」と呼ばれる作品にしたいと言う願いを込めていたとの事である。
その熱意が形になったように、シナリオ分岐の追加、新キャラの追加、EDを迎えられるキャラの増加等、全体的にボリュームアップしている。
+ | 新パーティメンバー |
主にシナリオ面でボリュームアップし、元々がシリーズ内でも長い方だったシナリオが更に増量された、正に『OVER RELOADED』な内容である。
レムス等の一部不評だった箇所のシナリオが修正された他、新規ルートはPS2版の人を選ぶ要因だった「暗さ」を解消した大団円のルートとなっている。
また、仲間と袂を分かつシナリオもシナリオの方向性ががらっと変わるため、なかなか面白いルートになっている。
元々シリーズでは評価が高い方だったシナリオが大幅に拡張されているので、高田氏が目指した通り、人によっては『I』を超えるシリーズ最高傑作にも成り得るだろう。
今GL4をプレイするならシナリオの追加されたPSP版をお勧めする。
ただし、『グローランサーIV Return』に繋がるシナリオはPS2版のルートのみであるため、新規追加ルートが気に入った上でプレイする場合には、繋がりに少々困るかもしれない。
また、『Return』で後日談を見るにはPS2版のクリアデータが必要という点も注意。
*1 遺跡から目覚めた際に自分の年齢が分からなかったからかもしれないが、作中ではレジーナ(20)から「2つしか違わない」と言われる台詞がある。
*2 ただ、ファンディスクではD-LM型を蹴り飛ばすシーンがあるので、恐らく敵への反撃はキックでしているのだろう。
*3 PSP版は無条件。
*4 OPテーマ「Before The Daylight」、EDテーマ「Your Memories -セピア色の想い出達-」も歌唱。
*5 主人公の未来に関係する人物の様子を夢として見る能力。しかし、実際にどう関わるのかは主人公にも使い魔にも分からない。基本、寝なければ見られないが、一部起きたまま見せられる事もある。
*6 これは後にも先にも本作のみ。他シリーズでは一枚絵自体が無いか、あったとしても最後の「FIN」が表示される画面用だけである。
*7 一応、希望は残っていそうな結末ではあるものの、スタッフロール後の最後の一枚絵はとてもそうは思えないものであり、『Return』にてこの場合のエンディングは本当にバッドエンドだった事が明かされている。
*8 山崎氏によると「エロエロとちょっといやらしめに作ってみた」らしい。しかし「悪い奴だからと言ってあまりいじめないで」…だそうな。
*9 『I』では妖精キャラのボイスのみ、『II』『III』では受け答え自体が無かった。
*10 この2人はキャラ人気も高く、『Return』に彼らが主役のシナリオが収録されたり、PSP版では生存するルートが用意されたほど。
*11 奇襲に用いるなど。また、遠出した後に戦場を突っ切って帰ると言ったシチュエーションもあるので敢えて制限していると思われる。
*12 いくつかのイベントで取った行動により主人公の初期パラメータを決定するシステム
*13 消滅したはずの主人公が一年後に帰還した件
*14 『I』『II』世界と『III』世界のように、『IV』世界もまたそれらの世界と時空を隔てた別世界であったという事。また、『I』『II』世界から『IV』世界に転移した人物が『IV』の物語にも大きな影響を与えている。
*15 OVAでは高橋直純氏がクレヴァニール役を担当していたが、本作ではクレジット表記は無く不明。
*16 2003年と2011年の時期では担当声優の釘宮女史の声質は大きくは変わっていないはずなのだが、今作のレオナはオリジナルに比べて妙に高い声になっている。
*17 デュルクハイム側に渡ってすぐに召喚師を処刑するという非情な段取りなら意味は無くも無いが…。しかし大統領であるルードヴィッヒ自身も召喚師である為、それが通る事は無いだろう。