Ever17 -the out of infinity-

【えばーせぶんてぃーん じ あうと おぶ いんふぃにてぃ】

ジャンル 恋愛アドベンチャー

対応機種 ドリームキャスト
プレイステーション2
開発・発売元 KID
販売委託 エレクトロニック・アーツ・スクウェア
発売日 2002年8月29日
定価 6,800円(税別)
判定 良作
ポイント 最終ルートの怒涛の展開
infinityシリーズリンク

Ever17 -the out of infinity- Premium Edition

【えばーせぶんてぃーん じ あうと おぶ いんふぃにてぃ ぷれみあむえでぃしょん】

対応機種 Windows 98~XP
ドリームキャスト
プレイステーション2
プレイステーション・ポータブル
※Windows CD版
発売元 KID
【PS2廉価版】サクセス
開発元 KID
発売日 【Win CD版】2003年5月26日
【DC/PS2】2003年11月27日
【Win DVD】2005年6月17日
廉価版 【PS2】SuperLite2000:2004年10月28日/2,000円(税別)
配信 【Win】2014年5月30日/1,480円(税別)
備考 Magino Driveサービス終了により、DL版は配信停止
判定 良作
ポイント 細部の修正


かつて交わした約束と。
いつか還るべき場所へ。



概要

恋愛アドベンチャーとミステリアスSFを融合した『Never7 -the end of infinty- (infinity)』の続編であり、infinityシリーズの第2作。
ただし、前作とは時系列といくつかの単語の繋がりはあるが直接的な関係はない。

孤島での交流や時間のループを描いた前作に対し、今回は事故により孤立した海中テーマパーク「LeMU」を舞台に、逃げ遅れ取り残された者達の人間模様を描く。
舞台設定だけなら然程珍しくなくも見えるが、本作はその巧みなシナリオによって「名作」の評価を受けており、様々なハードで移植・リメイクが発売されている。
原案・メインライターは前作に続いて打越鋼太郎が務めた。

ストーリー

西暦2017年5月1日、海洋テーマパーク「LeMU(レミュウ)」にて事故発生。
逃げ損なった1人の青年と1人の少年、そして4人の女性は浸水と防水隔壁に阻まれてLeMUに閉じ込められてしまう。
空気と食料には余裕があるものの、システムの予測によるとLeMUは5日後には完全に圧壊してしまうと言う。
脱出経路が断たれ、外部との通信も出来ず、ただ助けを待つ事しか出来ない。しかし即座に命が脅かされる訳でもない。
焦燥と弛緩の中で、6人の生存者達は生きて脱出する為に連帯感を固めるのだった。
そんな6人の前に映し出されるモニターの表示……「生体反応:7」
+ 登場人物
  • 倉成武(CV:保志総一朗)
    • 主人公の1人。大学3年生で、明るい性格の熱血漢。友人達とLeMUを訪れた際に事故に巻き込まれる。
  • 少年(CV:???)
    • 主人公の1人。事故後、記憶喪失に陥り、名前・職業・年齢など全てを忘れてしまった。便宜上「少年」と呼ばれる。
  • 小町つぐみ(CV:浅川悠)
    • ヒロインの1人。黒ずくめの格好をした少女。多くを語らず、職業も経歴も不詳。ニヒルな性格で馴れ合いを嫌う。
  • 田中優美清春香菜(CV:下屋則子)
    • ヒロインの1人。LeMUでバイトしている大学生。活発でサバサバした性格だが、オカルト方面にも明るい。名前の読みは「たなか ゆうびせいはるかな」だが、長ったらしいので普段は「優」と呼ばれる。
  • 茜ヶ崎空(CV:笠原弘子)
    • ヒロインの1人。チャイナドレスを着た、涼やか雰囲気の女性。LeMU開発部の主任代理を務めるシステムエンジニア兼、案内係。と、いう事になっているが…。
  • 松永沙羅(CV:植田佳奈)
    • ヒロインの1人。優の後輩である高校生。コンピューター、ハッキング関連では並外れた能力を持つ。何故か武編には一切登場しない。
  • 八神ココ(CV:望月久代)
    • 最後のヒロイン。中学3年生だが、外見は小学生にしか見えず、性格も電波系。少年編では何故か少年にしか認知できない。

特徴

  • 選択肢により展開が変わるアドベンチャーゲーム
    • ある選択肢でプレイヤーはLeMUに遊びに来ていた青年「倉成武」か、LeMUに辿り着いた際に記憶を無くした「少年」のどちらかを選び、それぞれの視点で話を進めていく。攻略できるキャラは武編2人、少年編2人、4人クリア後に解禁されるキャラの計5人。
  • いわゆる「美少女ゲーム」と呼ばれるジャンルではあるが、実のところ男女間の恋愛要素は薄目。むしろ家族間の情愛こそが色濃く、幾つもの違った形の家族の絆が描かれている。
  • この当時のKIDゲーに顕著だったアダルト描写は、テキストのみだが本作でも健在。しかもこの部分がシナリオ上絶対不可欠となっていたりする。
  • 本作は 未プレイの者に対してネタバレ回避が広く推奨される 傾向にある。以下はできる限りネタバレに配慮しつつ記述するが、「どのような良作か?」という部分を説明するため、最低限の内容に触れることに留意されたし。

評価点

  • 最大の評価点は、何と言ってもそのシナリオにある。
    • SFをベースに、哲学、オカルト、伝奇的なテイストをプラス。当時のコンシューマ用タイトルの中では比較的珍しく、特にSF要素は後に続く同系統作の先駆けとなった。
      • SF描写は前作からあったが、その路線を決定づけたのは本作からと言ってもいい。
  • 前述の通り最初に選べるルートは四つあるのだが、(若干のバラつきはあるものの)それなりの評価を得ている。特に武編の二つは考えさせられる内容となっている。しかし、本当の肝はこの四つのルートは単体で見てもそれなりのクオリティであるのに加えて、その全てが後に解禁される最終ルートの伏線となっていることにある。
  • そして始まる最終ルートは正に圧巻の一言である。それまで綿密に張り巡らされた伏線がこのルートで次々と明かされ、一つ謎が明かされればそれがまた次の謎を呼ぶという具合に、物語は怒涛の勢いで展開される。時に繊細にパズルを組み立てるように、時に力技で強引にねじ伏せるように、エンディングまで一気にプレイヤーを連れていく。物語がどこにたどり着くのか、それを是非とも確かめてほしい。
    • 本作の仕掛けはミステリで言うところの「叙述トリック」と呼ばれるものにあたる。これ自体は比較的メジャーな手法であるのだが、特筆すべきはこの手法を「ゲーム」という“画と音で構成され、プレイヤーの能動的な介入を許すメディア”に最適化させたことにある。経験者が口を揃えて「ゲームだからこそ成立できたゲーム」と語る所以である。騙される快感がここにある。
    • 前作に当たる『Never7 -the end of infinty-』をプレイしていると、ミスリードされそうになったりにやりとなる場面もある。
      + 例えば…(ネタバレ注意)
      • 前作同様、今回も声優が伏せられたキャラが居るのだが、前作のトリックを知っていると却ってミスリードさせられやすい構成になっている。
      • 特徴的な声なので、前作と違って担当声優自体はすぐに気付けるのだが、実はそれ自体もミスリードの材料だったりする。
  • その為クリアしたプレイヤーから「記憶を無くしてもう一度最初からプレイしたい」「まだプレイしていない人が羨ましい」などと言わしめた。
  • スタッフロールはエンディングテーマ『Aqua Stripe』に合わせて作中のCGと年表が流れるものになっている。それまでの物語を辿り、真相を知った上で見ると非常に感慨深く、曲の相乗効果もあって存分に余韻に浸らせてくれる。
    • ちなみにこの年表にはさり気なく『Never7』の出来事も一部記載されており、世界観を共有している事を実感させる。
  • それぞれのキャラクターも個性的。皆が皆背負ったものがあり、嫌味のない造形で親しみを覚えやすい。
    • 声をあてる声優も、主人公演じる保志総一郎氏を始め、浅川悠氏・植田佳奈氏・笠原弘子氏ら有名どころ*1を取り揃えていて力が入っている。
      • 笠原氏はエンディングテーマのボーカルも担当している。
  • KID伝統の充実したオプションも当然完備している。

賛否両論点

  • 「恋愛アドベンチャー」として発売したこと。
    • 絵柄や中盤の中だるみ期間等、典型的かつ必要以上にコテコテなギャルゲーのノリだが、本作の肝であり最終評価を高めているのはSF要素のある「ミステリアスADV」としてである。
      • この作りでこその最終シナリオの驚きもあるが、ギャルゲー的要素が合わずに肝の最終シナリオ到達前にやめてしまったプレイヤーも多い。
    • かといって「恋愛アドベンチャー」として期待していた場合は上記の通り物足りなく、それどころか本作のシナリオ展開や結末・真相などは、あらゆる要素が理不尽だらけの問題作と化す。素直にSFなり、「ミステリアスADV」なりとして受け入れよう。
    • これを受けてか、PSP版ではジャンルが「ミステリアスアドベンチャー」に変更されている。

問題点

  • 上述の通り最終シナリオが肝なのだが、そこまでのシナリオが非常に冗長。
    • キャッチコピーなどでは本作を海中の建築物に閉じ込められる「パニック物」として紹介しているが、あらすじにある通り「閉じ込められてはいるものの差し迫った危険もなく食料もある」「完全圧壊まで数日の猶予がある」と言うシチュエーションである為、本当に危機的状況に陥るのはその完全圧壊が迫る各シナリオの終盤のみ。
    • 特に中盤はまるで日常描写を延々と行うような中だるみが続き、緊張感に著しく欠ける。せいぜい、予期せぬちょっとした事故や食料が毎日マグロ料理ばかりでストレスが溜まってくるキャラが居る程度。
      • この中盤を乗り切れるか、また、複数回プレイによる各EDを経て最終シナリオへ到達できたか否かで作品の評価が大きく分かれる。耐え切れず挫折してしまった者も少なくない。
    • また、設定や用語の解説に割く文章が多いのも冗長さの一因と言える。
      • 次回作『Remember11 -the age of infinity-』ではTIPS(用語集)が用意され、細かい説明はそちらに委ねられている。本作のPSP版にもTIPSが追加された。
  • 少なくとも1周目は「倉成武」を主人公に選ぶことを前提にシナリオを作っている節があり、先に「少年」視点で話を進めてしまうと、どうしてもシナリオの理解に支障が生じてしまう*2
    • なお、最適のプレイ順序は【武グッドED1→武グッドED2(→この時点までに武バッドED)→少年グッドED1→少年グッドED2→最終シナリオ】(ヒロインで言えばOPムービーに登場する順)とされている。
  • テキスト・イラスト・設定などに粗があり、致命的なミス・矛盾や、明らかに(オーバーテクノロジーを差し引いても物理的に)間違った・無理のある描写などが幾つか存在している。また、明らかに投げられっぱなしの伏線も存在する。
    • 特に致命的なものに関してはWin版以降で概ね修正されているが、中にはシナリオの根幹を成しているため変更不可能で、結局最後まで残ってしまったものもある。
      • ただし、そう言った部分も含め発売当時の公式サイトでは様々な憶測や検証で盛り上がったことは特筆に値するだろう。
  • 少年編では登場人物の一人が主人公に非常にきつく当たり続け、かといって理由は示さず涙目になったプレイヤーもいたとか。
    • きつく当たる理由自体は後に判明するため、理不尽なわけではない。

総評

前作『Never7』で確立された「恋愛要素もあるSF的なミステリアスADV」と言う特徴を更に昇華した名作であり、
今も尚、「シリーズ最高傑作」「ADV史を語る上で欠かせない」と名高い逸品である。
特に、最終シナリオにて明かされていく数々の伏線と意外な展開は圧巻の一言であり、
その衝撃と感動はネタバレ無しの上で実際にプレイでしか味わえない。
中盤の中だるみなど気になる点もあるが、それを乗り越えてぜひ全編プレイし、極上のカタルシスを体感して欲しい。


余談

  • 元々は別のタイトルとして企画されていたが、途中で『infinity』シリーズに組み込まれた(参考)。
  • 概要にもある通り、本作は未プレイの者に対してネタバレ回避が広く推奨される傾向にある。ネタバレ回避しつつ本作の魅力を紹介していく(紹介文を考える)のはなかなかに難しい。当ページも含めて。
    • 上記の問題点の為、発売当初はソフト一本あたり数時間程度しか割けないことが多いゲーム雑誌の発売前レビューにおいて、本作の評価は軒並み低かった。
      しかし発売後に評価が高まったため、ゲーム雑誌「ドリマガ」では発売前のレビュワー全員が最後までプレイし、改めてレビューを掲載するという異例の事態になった。
      雑誌レビューでの低評価は問題視された事もあるが、上記の通り本作は「中盤がだれる上に、最後までやってこそのゲーム」である。
      その為、いくつものゲームをやらねばならない雑誌レビューでは、高評価に値する箇所までプレイする時間はなかっただろう事もあり、仕方ないという意見もある*3
      もちろんだからと言って、最大の評価点をレビュアー全員がスルーしてしまったのを、仕方ないと言い切ってしまうことも出来ないが。
  • 初回版発売から約15年が経過して、現実世界も2017年5月1日を迎えた。
    • 記念に監督の中澤工氏や脚本の打越鋼太郎氏が製作事情を語るなど、製作陣・ファン共に盛り上がる結果となった。
  • 本作で多用されている17という数字は、打越鋼太郎氏の誕生日である11月17日に由来する。
  • 2019年9月25日発売予定の「冴えない彼女の育てかた ギャルゲーカバーソングコレクション」に本作の主題歌「LeMU~遙かなるレムリア大陸~」が収録されている。

その後の展開

  • 当初発売されたのはDC版とPS2版のみだが、後にCG・イベント、登場人物の立ち絵の追加や一部ミスの修正などを施した「Premium Edition」がWindows用に発売され、更にこれがDCとPS2に逆移植された。
    • その後、「Premium Edition」にさらに作中専門用語の解説を追加したPSP版が前作、次回作と共に発売された。更には三作ともiOS/Android対応のスマートフォン版にも移植された。
      • 携帯機とアドベンチャーゲームの相性が良く、また用語解説が追加されたため、PSP版は気軽にプレイし易い。しかしOPとEDが曲も含めて新規のものに変更されており、これに関しては賛否両論*4
      • ただし、版権元が解散した現在ではダウンロード購入は不可能となっている。
  • 2004年10月にサクセスからPS2版の廉価版が発売された。ほぼ「Premium Edition」と同等の内容であり、定価は2,000円。版権所有者はサイバーフロントだが、ユーザーサポートはサクセスが担当となっている。
  • このような作風でありながら、「濃いキャラデザイン」や「ストーリーよりゲーム性重視」の作風を好むとされる北米においても発売された希有な例であり、あちらでも高い評価を得ている。
  • 版権譲渡の紆余曲折
    • 後にKID倒産に伴い、本作に関わる版権がKIDからサイバーフロントに譲渡された。
    • …が、下記360版発売時は5pb.の管轄となっており、ユーザーサポートも5pb.が担当となっていた。
      • 後に2013年12月をもってサイバーフロントが解散した後は版権自体を5pb.が所有しているようで、Win版をMagino Driveにてダウンロード販売。ただし、2022年9月30日にMagino Driveがサービス終了した。
      • 版権が移っても上述した通りPSP版やスマホ版の配信が再開されることは無かった。
      • 過去にはDMMでも『Never7』『Remember11』と共に配信されていたが、何故か本作のみ配信中止となってしまった。
      • これらの事から2022年10月時点ではDL購入の手段が全滅しており、中古しかプレイ手段がない。
    • 2023年2月27日に掲載された電撃オンラインインタビューによると、「MAGES.」でシリーズの移植とリメイク企画が進行中とのこと。

Ever17

【えばーせぶんてぃーん】

ジャンル SF恋愛アドベンチャー

対応機種 Xbox 360
開発・発売元 5pb.&サイバーフロント
発売日 2011年12月1日
定価 通常版7,140円(税込)
限定版9,240円(税込)
CERO CERO:C(15才以上対象)
備考 初回限定版はサウンドトラックCD
とミニ設定資料集が同梱
公式サイト http://5pb.jp/games/ever17/
判定 良作

概要(360)

5pb.とサイバーフロントとの共同開発による360でのリメイク版。


変更点

  • 会話シーンの立ちポーズ絵や一部イベントが3D化
  • 物語の舞台であるLeMUのデザインが変更された
  • シナリオ全体を見直し、オリジナル版で発覚した矛盾点や、全体的に冗長だった部分を改善してテンポが良くなった
  • 声優のボイスを全て録り直し
  • 新規シナリオ、イベントCG、エンディングを追加
  • イベントCGを全て高解像に描き直し
  • OP、EDの変更、音楽のリメイク
  • 初プレイ時は強制的に武視点をプレイするよう変更された
  • 少年視点でのつぐみの衣装が変更された

評価点(360)

  • シナリオ中盤の中だるみの改善
    • オリジナル版で大きな批判を受けていた中盤での冗長な展開が大幅に改善されており、適度に緊張感を維持したままテンポよく遊べるようになった。
  • 新規追加シナリオも短いながら好評。
    • 30分程度で終わってしまう短さではあるが、オリジナル版で謎のままになっていた事が全て明らかになっている。
  • 新規OPとED、リメイクされた音楽も非常に評価が高い。
    • 特にOPはオリジナル版とは全く曲風が違うので、驚いた古参ユーザーは多いだろう。
+ 360版オープニング


問題点(360)

  • 360版最大の特徴である3Dポリゴンだが、正直言って評判はあまり良くない。
    • 出来は決して悪くは無いのだが、アニメ調のイベントCGと比べるとどうしても違和感が生じてしまい、極端な賛否両論が分かれる結果となってしまった。普通にオリジナル版同様の一枚絵の方が良かったという意見も多い。
    • この3Dポリゴンが導入された経緯だが、サイバーフロントが所有していた一枚絵のデータが360の高解像に耐えられない事が発覚したので、だったらこの際だから『新生Ever17』をアピールする為に、敢えて3Dグラフィックに挑戦したとの事。
  • 中だるみ改善による弊害
    • 中盤の展開を変えた関係で設定自体が変更になってしまったキャラもおり、その点には不満の声が出ている。
    • またボリューム不足にもなってしまっており、20時間もあればクリア出来てしまうようになった。その為、物足りないという声も聞かれる。
  • PSP版で追加された用語集が削除された。
    • あって困るものでもないし、単純に流用でも良かったと思うのだが……。
      • 実はPSP版の用語集は、ルートを進めていくと、そのルートに出てきた関連用語の説明が解禁されていく仕様なのだが、武ルートをクリアした段階で用語集の記述を考察した場合、重大なネタバレ要素にプレイヤーが気がついてしまう可能性があった。
      • とはいえ、それを理由に丸ごと削除したのであれば安直かつ不親切であり、ネタバレ防止の対処をした上での用語集搭載も不可能ではなかった筈である*5

総評(360)

中盤の中だるみが改善されたことでゲーム全体としては遊びやすくなったが、それに伴うシナリオ変更は原作ファンから少々意見が割れている。
また目玉でもある3Dポリゴン化に関しては、元のままが良かったという声が多く、出来は悪くないものの実質的には失敗だったと言えるだろう。
とはいえ、ゲームの一番の根幹部分が改悪されたという事もないので、『Ever17』を本作で初プレイするのも悪くないだろう。

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最終更新:2023年02月28日 08:01

*1 現在でこそ有名どころだが、植田氏は本作収録当時まだデビューしたての新人であり、知名度はそれほど高くなかった。

*2 プレイヤーが気付くべき違和感に気付けない等。

*3 実際、一人~二人のEDを見ていわゆるギャルゲーとして評価した場合、良作とは言い切れない点も多い。

*4 最後までクリア済みであれば従来のOP・EDも視聴可能。

*5 本作の用語集は複雑な世界観の把握に役立つので、尚更である。