テイルズ オブ デスティニー

【ているず おぶ ですてぃにー】

ジャンル ロールプレイングゲーム
(シリーズ内ジャンル名:運命のRPG)
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対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売元 ナムコ
開発元 ナムコ
日本テレネット
発売日 1997年12月23日
価格 6,090円
プレイ人数 1人(戦闘のみ1~4人)
セーブデータ 1ブロック(最大3ファイル保存可能)
周辺機器 マルチタップ(戦闘のみ)
廉価版 PlayStation the Best
1998年11月26日/オープン価格
判定 良作
ポイント 意思を持つ剣を巡る物語
シリーズの基礎を確立したシステム
全体的に低難易度
テイルズ オブ シリーズ


概要

テイルズ オブ シリーズの第2作目。略称は『デスティニー』『TOD』。キャラクターデザインはいのまたむつみ。
PSハード初のテイルズシリーズで、ハードが誇るスペックを活かした試みの数々は後のシリーズでも定番要素として受け継がれることとなり、シリーズの礎としての側面も非常に大きい作品である。
単体の作品としても総合的な完成度は高く、その人気の高さゆえにシリーズは本格的な展開を見せ、後に前作『ファンタジア』がリメイクされるきっかけともなった。


特徴

  • 戦闘システム「エンハンスト・リニアモーションバトルシステム (E-LMBS)」
    • 今作から、戦闘システムに独自の名称がつけられるようになった。
      前作であるSFC版ファンタジアと比べて、SFC→PSへのハード性能の向上による進化が見られる。
    • 前作で技・奥義は斬りか突きか、SレンジかLレンジかで切り替わる仕様であったが、本作から距離に関係なく十字キーの上・下・横・ニュートラルの4箇所に登録するように統一され、以降のシリーズの基本となった。
  • ソーディアン
    • 意思を持つ剣の総称。ストーリーの中核を担う重要な存在。
    • 主人公達主要メンバー(ソーディアンマスター)は各々、パートナーと言える固有のソーディアンを一本ずつ持つことになる。
    • ソーディアンを装備しているマスターは、そのソーディアンの能力である晶術が使えるようになる。
      • 主人公スタンは、自分のソーディアンであるディムロスを装備している時のみ、奥義も使えるようになる。
    • ソーディアンにも経験値及びレベルの概念があり、成長すると攻撃力が上がったり、新しい晶術を使えるようになる。
    • マスター間でソーディアンを持ち回すこともできる。
  • キャラが話し合うアクティブ・パーティー・ウィンドウ。
    • 条件を満たしてからフィールドで15秒放置すると、戦闘メンバーが掛け合いを始める。
    • 内容はストーリーのヒントから雑談まで様々。キャラが状態異常になっている時のみ発生する会話や、キャラの意外な一面が見れる会話もある。後のシリーズで『スキット』と呼ばれるシステムの元になっている。
      • シナリオでの文章のみのやりとりと異なり、フルボイスであることが大きな特徴。
    • ラスボス手前でセーブすると、全てのスキットがサウンドテストで視聴できる。その中には「ウッドロウの告白シリーズ」など、本編では聴けないボツスキットもある。
  • グラフィックは前作同様ドット絵で描かれている。
    • キャラクターのドット絵やマップの描写、戦闘中の特技や魔法のエフェクト自体などは前作と同様の品質。局所的な部分において進化もうかがえる。
    • ワールドマップもアングルが立体的になり、地形や高低差がわかるようになっている。

評価点

  • SFCから大幅に優れたスペックを持つハード、大容量となったソフトを活かした新たな演出の数々。
    • 代表的な点は、主題歌に合わせたアニメーションムービーが製作された所である。このプロダクションIGの製作によるフルアニメーションムービーによるオープニングはシリーズの定番となった。
    • 当時珍しかったデジタルアニメーションは20年後のHDアニメと並べても負けず劣らずの出来。DEENが歌う主題歌「夢であるように」はシリーズでも高い人気をもつ。
      • DEENはゲームの脚本を網羅した上でイメージを確たるものにして作曲したと公式インタビューで語っており、まさに本作のために作られた渾身の一曲である。
      • シナリオ中でも数か所だが同じくアニメーションムービーが挿入されるようになり、より臨場感が増した。
    • フィールド画面がポリゴンを湾曲させて円弧で表現されるようになり、水平線や空高くそびえる塔などをより広大でリアリティある描写がなされるようになった。
    • ボイス量も主題歌と戦闘中のパートボイスのみだった前作から大幅に増量。『アクティブ・パーティー・ウィンドウ』でのキャラクターたちのフルボイスによる歓談の数々はソフトの容量進化を大いに感じさせる。
      • 戦闘中のボイスも、ソーディアン持ち替えシステムによりソーディアンが習得する全ての晶術のボイスがソーディアン使いの全キャラクター分しっかり採用されている。
  • 作り込まれた世界観と『運命』の交錯を描く魅力的なストーリー&キャラクター達。
    • 精霊や異種族など幻想的な要素に満ちた前作とは対照的に、根幹のファンタジー要素はそのままに近代的な科学技術や機械工学が織り成すサイエンス味が強い世界観で、魔法やモンスターも人工的な代物である。
      それらをファンタジー要素と絶妙な塩梅で絡めており、本作の中核を担う『ソーディアン』をはじめとした兵器や技術の設定が過不足なく、かつ平明な形で表現されており、無理なくプレイヤーを世界観やストーリーに引き込むことに成功している。
      • 作中に登場する国家や町にも主に政治的な情勢や他国との勢力関係といった視点から特色がつけられており、本編でも夫々の場所でそれに基づいたシナリオが展開されるため訪れる地点に対して愛着が沸きやすい。
    • シナリオも、片田舎の羊飼いでしかなかった主人公スタン・エルロンが世界を巡る中で多くの境遇や背景を持つ人物と絆を深め、時に望まぬ戦いや別れに苦悶し見識を深めながらもやがてソーディアンのマスターとしての使命を全うするまでの流れは、比較的プレイヤーとの感覚と近い出自や立場から始まる事もあり今でも多くのファンの共感を得ている。
      • 中盤まではなし崩しで動く主体性のない人物に見えるが、そんな中でも目の前の出来事などに彼なりに確と考えを巡らせ、悲劇や危機的状況*1に対しては奥底に秘めた正義感で果敢に立ち向かい仲間を牽引する『普段は能天気だがやる時はやる』というキャラクターが活かされている。そしてそれ以降はそれまでに培った知識や経験を活かしパーティを牽引するのである。
    • パーティメンバーの多くは王道的なキャラ付けがされていた前作と比較するとシビアな出自だったり一癖も二癖もある捻くれた人物が多いが決して排他的な訳ではなく、夫々が抱く信念や守るべきものを持つ、志をひとつに戦う中で結束を固めていく過程はしっかりと抑えており、キャラクター人気は高い。
    • 敵の描写の大半がラスボスひとりに集約されていた前作と異なり、ストーリーの節目ごとに各々の敵キャラクターを追う展開が増えたことで敵キャラクターの多くも性格や背景の描写がなされるようになり、それぞれの『運命』を持つ登場人物として感情移入できる。
      • メンバーのひとりウッドロウとの哲学じみた論戦で自らの信念をぶつけるバルック、前半での溌剌とした台詞の数々と後半の憔悴した振る舞いとの落差からの衝撃的な最期を遂げるイレーヌは特に話題に挙がりやすい。
    • 中でもパーティキャラの1人であるリオン・マグナスは、シリーズ全体で見ても未だに高い人気をもつ。
    • 生まれる前から自身の運命を掌握される事が決まっており、他者の手で人生を翻弄され続けるという、本作の固有ジャンル名の「影」の一面を担っていると言っても良い存在であり、苦悩しながらも強い信念を貫き、それに殉ずる姿は多くのプレイヤーの心を打った。
      • 華奢な美少年で声優の緑川光氏の熱演もあって(特に女性からの)人気が高く、彼を主役にした小説や漫画、彼の生涯に焦点を当てた長編ドラマCDまで制作されている。
  • より直感的な操作性になった戦闘
    • シリーズ処女作であった前作の戦闘システム『LMBシステム』から操作性においても多くの進化が見られる。
    • 戦闘開始時に一度、敵の編成を見渡せるようになった。
      • 前作にはこのシステムがなく、様子を見ているうちに敵に攻撃される可能性があり、敵も確認せずに斬りかかると直接攻撃でマヒさせてくる敵だったりして大変な目に遭うようなことが珍しくなかった。
    • 前作では敵との距離や技のセッティングにより使える技が限られていたが、単純なコマンドに集約する事により距離など関係なく技が使えるようになり、よりアクション性が高まった。
    • 加えて防御もコマンドで任意に行えるようになったり、地上にいながら対空攻撃が出来るようになったりなど、操作自体の幅も広がっている。
    • 戦闘画面にズーム・アウトの処理が導入され、これにより魔法や奥義の演出で派手なカメラワークがふんだんに使われたり、身長の高い敵や最大8匹までの敵とも戦えるようになった…と、演出面においても大幅に改良されている。
    • パーティ編成も、主人公以外にも複数の前衛職が追加されその中間の役割を持つ人物や音楽を用いた独特なポジションといった個性豊かなメンバーが多く追加され、彼らを適時入れ替えながら様々なスタイルの戦闘を生み出すことが出来るようになった。
  • サブイベントの種類が多く、ミニゲームも多数。
    • 登場人物の内面を掘り下げるイベントも多く、寄り道の楽しさを生み出している。
      • 後の多くのシリーズ作品で設定などを変えつつ登場する3人組『漆黒の翼』の初登場は本作からである。
    • 隠しダンジョン「ドルアーガの塔」は、構造や出てくる敵なども同じにするこだわり。余談だが本作とドルアーガの塔は略称が「TOD」で共通している。
    • 但し一部のミニゲームは攻略法を知らないとかなり難易度が高かったりする。クリアできないからといって物語が進めないことはないが、そういうミニゲームに限って貴重品が手に入ったりするので、多少もどかしい。
  • マルチプレイの実装
    • 装飾品「チャネリング」を装備したキャラクターを2P以降のコントローラーに対応した隊列に並べた状態(2Pなら2番目)で戦闘中でセレクトボタンを押すとマルチプレイが可能になる。下に記す制約こそ多いが協力プレイならではの楽しさがあり好評を得たため、これも後のシリーズで引き継がれることとなった。
    • しかし本作でスタンはパーティで入れ替えができないので、1Pはスタンしか操作できない。
      • また、パーティが5人以上いないと並び替えが出来ないので、マルチタップがない場合は2Pの操作キャラが制限される時期がある。
      • 後のシリーズでは1Pのキャラを含め、いつでも並び順を変更できるようになった。
  • 疑似的な会話スキップ機能の実装
    • ボタンを連打していなくても○ボタン長押しで台詞を飛ばしてくれるため、台詞を見なくていい場合は便利。
      • 現在でこそ会話スキップ・イベントスキップは当たり前の機能だが、当時としては珍しい仕様であった。テイルズオブシリーズで本格的に採用されるのは『D2』からである。

賛否両論点

+ リオンの扱いについて(ネタバレ注意)
  • ゲーム中盤でスタン達と敵対。戦闘の末に敗北し直後、海底洞窟の濁流に飲まれて死亡する。その後、ラスボス戦手前の前座として、ゾンビ化されたリオン(通称:ゾンビリオン)が唐突に登場。スタン達は戦闘を余儀なくされ、リオンを完全に殺すことになる。
    • 自我が無い訳ではなく、「コロシテクレ…」などと悲痛な訴えを呟きながら襲いかかってくるため、パーティは勿論プレイヤーの心理にも重くのしかかる。
    • このゾンビ化に対しては当時からブーイングが激しく(先述の通りリオンは人気キャラである)、あろうことかPS版の公式攻略本で批判されたほど。
    • PS版において『リオン戦の前にリオンのことを信じるかどうか選択肢がある』こと、リメイクでも『ダイクロフトでリオンのセリフが没ではあるが設定されている』ことから、公式で生存ルートの分岐が検討されていた可能性もある。
    • 一方で「死してもなお他者に弄ばれる」事で彼の悲壮さが強調され、「このシーンがなければTODは名作になれないのでは」と考えるファンもいる。好みが分かれる展開と言えよう。
  • 全体的にトゲのある台詞や表現が多い。
    • 主人公スタンを何かと田舎者呼ばわりしたり彼の故郷を事あるごとに卑下するルーティ、戦いになると人が変わるという設定があるとはいえ即座に相手を殺す前提で行動しようとするマリー、女性蔑視の発言が特に多く唯我独尊なコングマンやリオンなど*2を筆頭に、近年の作品では見られない前衛的な物言いをするキャラや展開が非常に多い。主人公のスタンでさえディムロスに対し(怒りで我を失っていたとはいえ)極めて理不尽な暴言を吐いてルーティすら引かせる場面がある。
    • これに関しては『人間味があって親近感が湧く』と好意的に受け容れている者もあれば『品が無さすぎて気分が悪い』と難色を示す者もいる。
  • 前作から開発スタッフが大幅に変わっているための弊害
    • システムから雰囲気から、テイルズオブシリーズの初続編ということを意識して作られているものの、スタッフはかなり変わっているため、表面上はあまり感じにくいが細かいところでの違和感を覚えたプレイヤーも多かった。
    • CD-ROM媒体に移行し容量が増えたことで、仲間が倍近くに増加した。しかしその割には人物描写にきわめて顕著な格差があり、増えているはずなのにそれ相応の存在感を掴みにくい。
    • 前作は捨て曲がないといっていいほど良曲ぞろいの作品だったが、今作は割と地味な印象で、ファンの間でも前作に比べると話題になっている曲は少なめ。作曲スタッフに関して言えば代わってはいないのだが、今作と「スターオーシャン」とで作曲を兼任しており、極めて近い期間で2作品のBGMを手掛けていたため、人的リソースを注力しにくかったと思われる。
      • 全く無いという訳ではなく、通常戦闘曲の「Bare its fangs」、リオン戦の「Lion -Irony of fate-」、印象的なイベントで流れる「Missing you」などは今でもファンから語り継がれている名曲で、特にリオン戦に関しては多くのアレンジが作られている。
    • システムは引き継いでいるが、技や術そのもののクオリティはあまり変わらず、全体的に粗けずりなバトル周りも煮詰め不足な感がある。
    • ファンタジアを手掛けたスタッフが次に手掛けた『スーパーファミコン版スターオーシャン』とクオリティを比較すると、デスティニーは「ファンタジアの系譜のようで似て非なる物」という印象を受けてしまう人も多く、この点は賛否がある。
  • シリーズ随一の低さを誇る難易度
    • ゲーム全般に渡って敵があまりに弱く、普通にレベルを上げていれば負ける要素が滅多に無い。
      • 雑魚敵のAIがほぼ無反応のため一度近づいて技を決めればあとはそれらを連発しているだけでほぼノーダメで進行可能。但し味方AIも敵に近付かないと近接攻撃を行わない仕様のため位置を調整しておく必要あり。結果としてスタン一人で全て終わらせる展開になりがち。
      • ボス戦も適当にタコ殴りしてれば大半が簡単に倒せてしまう。挟み撃ちにしてしまえば必殺技もほとんど怖くない。
    • 唯一の例外は先述されていた隠しダンジョンの「ドルアーガの塔」で登場するある雑魚敵で、こいつだけは理不尽に手ごわい。詠唱時間が短く威力も高い全体攻撃晶術を遠距離から最大4匹で連射してくるため、詠唱を邪魔できる技を持っていないと近づけないまま全滅の憂き目に合う。
  • ドーピングアイテムがいとも簡単に量産できるため、簡単にカンストキャラを作れてしまう
    • ラスボス直前になると手持ちレンズ全てをアイテムと交換する「レンズ屋」が利用できるようになり、ここで100個以上のレンズを渡すと、好きな薬草(ドーピングアイテム)と交換してもらえるようになる。
    • レンズはラスダンで雑魚戦を1回するだけで100~150程度貯まるので、「ラスダンで雑魚と1戦して、レンズ屋で交換」を繰り返せばあっという間に薬草を量産することができ、簡単にカンストキャラを作れてしまう。
  • 極めつけはラスボスであり、戦闘システムの作りが甘いこともあってか「全然手ごたえが無い」と言われることも多い。
    確かに強力な術をいくつも持っており詠唱時間も非常に短いが、他のボスと違い空中に浮遊していなければ詠唱できないという致命的な弱点があるため、一度撃ち落としてからタコ殴りにするだけで完封できる。
    加えて、第1部のボス達が頻繁に使用してきた必殺技も持っていないので、術を使わせなければ負ける要素が無いのである。
    • 強さだけなら、強力な闇属性の必殺技「魔人闇(マリアン)」*3を使う前座のゾンビリオンの方がまだ手強い。
    • ベスト版でガード性能が強化されるも、乱打技を連発すればほとんど何も出来ないのは変わってない*4
    • そもそもHPが低過ぎるのもある。前作のラスボスのHPが第1形態が56000、第2形態が64000+40000ありしかも頻繁にこちらの攻撃を無効化してくるのに対し、今作は第1形態が25000、第2形態でも30000しかない。
    • また近年の作品でほぼ全てのボスが実装している鋼体*5も無いため、とにかくガードされるかどうかに関係なく一回でも攻撃を当ててしまえば、後は一方的なハメ殺しコース直行である。
      詠唱時間が短いので接近するまでに多少のダメージは覚悟…といいたいが、スタンには敵の近くまで一瞬で移動できる技があるのでそれを使えばノーダメージ撃破も可能。
    • 流石に弱すぎたのか、ベスト版だと攻撃力20、回避率90上昇。更に属性攻撃を一定確率で無効化するようになった上、レーザーを撃つ際に無敵になり、一度でもレーザーを許すとそのまま連打されてハメ殺されるボスに。流石にこの調整は極端すぎるだろう…。
  • 「野望のために暴利をむさぼった邪知暴虐の天上王」というシリーズでは数少ない「完全悪」なラスボスで、本編でもオベロン社を設立して世界の文明レベルを大幅に飛躍させた一方、それらも全て野望成就のためでリオン一家を崩壊させ、多くの志ある者の人生を狂わせるなど、シリーズでも残酷な功績を残しているにもかかわらず、一部からは哀れに思われ「かわいそうなラスボス」として名前が挙がる。
    • シリーズのお祭りゲー等での出番も、シリーズのラスボスの中でも特に少ない。
    • ちなみに、続編では「圧倒的な強さを誇る天上の王」という発言がある。シナリオ上は間違っていないのだろうが、本作でのゲーム上の弱さを知っていると、どうしても名前負けしてる感が拭えない発言となっている。
  • ただ前作は非常に尖ったゲームバランスで難易度が恐ろしく高く、プレイヤーの敷居を大きく上げてしまっていたのは間違いないため、アクション慣れしていない新規ユーザー層などのことを考慮すると妥当なバランスとも言え、決して間違っているとも言えないだろう。
  • 召喚獣の扱い
    • 前作ではストーリーや世界観の根幹にかかわる特別な存在として描写されていた召喚獣だが、今作では普通にダンジョン内の道に落ちている。特にイベントも会話もなく戦闘中に使うと召喚されてそのまま消費される、ただの攻撃用アイテム同様になっている。世界観などが異なっているとはいえ流石にとってつけた感が否めない。

隠し要素

  • ドルアーガの塔
    • 評価点でもあった隠しダンジョンだが、やはり前作と比較すると魅力が弱い点もある。
      • 「ドルアーガの塔」はドルアーガファン以外からすればテイルズの世界観に無関係な代物である。ドルアーガの塔は刺さる人には刺さるが、やや尖ったセレクトでやりこみ要素としても賛否両論出てしまうのは無理もない。
    • 原作「ドルアーガの塔」は、宝箱の出現条件がノーヒントで、攻略情報無しにはまず気付かないような理不尽なものが多く、問題視されていた。
      • 本作の宝箱の出現条件はおおむね原作に忠実で、故にノーヒントさ・理不尽さまでもが忠実に再現されてしまっている。
        これを「原作再現」「ファンサービス」と取るか、「原作の問題点が据え置き」「時代にそぐわない」と取るかは賛否両論。
        突入可能な時期になると、一部の町人の会話内容が塔の攻略方に変更されるため、ごく一部の階についてはヒントを見ることができるが、ダンジョンが60階もあるため全然足りていない。
    • また 攻略情報ありきでも3時間半以上かかるダンジョンでありながら、ダンジョンの途中でセーブが一切出来ない ので、ノンストップで最後まで攻略しなければならない。これもまた原作再現なのかもしれないが、それにしても不親切だとしか言いようがない。
      一応「ウイングドブーツ」で脱出はできるが、再び挑む際にはまた1階からになる。
      • 前述の通り、このダンジョンは非常に強力で厄介な敵が多い。途中でゲームオーバーとなり、数時間にわたるプレイが無駄になった時の絶望感は計り知れない。
      • 原作はフィールド上でシームレスに戦闘を行うアクションゲームだったのに対して、本作では本作の戦闘スタイルに合わせるためにシンボルエンカウント方式を採用している。
        敵とぶつかる度にいちいち戦闘画面へと移行するためテンポが悪く、原作よりもずっと攻略に時間がかかってしまう。
  • 『ファンタジア』クイズ
    • 前作の『ファンタジア』からゲストでクレスとアーチェの二人が登場し、前作に関するクイズを50問出題する。
      • このように歴代キャラが何らかの形でゲスト出演するというのは、以降のシリーズで定番要素の一つになった。
    • しかしクイズの内容は、前作をしっかりとプレイしていなければ、正解することは困難。当然、前作をプレイしていないプレイヤーにとっては答えが全く分からない。
      • 前作をプレイしていない新規プレイヤーは、チャネリングや紅蓮剣などの貴重品を手に入れるために、何度もプレイして答えを暗記するか、攻略本などで答えを事前に調べる必要がある。とても新規プレイヤーに優しいとは言えない。
      • 本作自体の問題点という訳ではないが、本作から1年後に発売されたPS版『ファンタジア』では一部の設定や演出が変更されている。本作の『ファンタジア』クイズには、PS版を基準に考えると答えが変わってしまう問題*6が含まれており、混乱するおそれがある。
  • 前作は海賊アイフリードの財宝探し、忍者の里、チェスターの壊れた弓の強化イベント、ユークリッド闘技場、隠しギースショップ、クレスの隠し奥義書、クラースの隠し召喚獣、アーチェの隠し魔術、モーリア坑道最下層などの最終戦前のやりこみ要素が多く、さらにそのほとんどに専用イベント会話まで用意されていた。スーパーファミコンでここまでやっていたことと比較すると、次世代機で発売されたデスティニーのサブイベントは「期待したほどじゃないな」と感じてしまう人もいた。

問題点

シナリオ

  • シナリオがキャラの会話テキストのみで展開され、没入感が無い
    • 前作では、設定をバトルに上手く落とし込んだダオス戦や、実際にペガサスに乗って戦う空中戦など、視覚的・ゲーム的な「魅せる」演出が効果的に用いられていた。
    • 一方今作ではこうした視覚的・ゲーム的な演出が殆ど無くなり、単なるキャラの会話テキストのみで展開される「読ませる」シナリオへと退化したため、前作と比較して没入感が薄い。
    • ワールドマップの「アクティブ・パーティー・ウィンドウ」では、ボイスによって様々な会話が展開されるが、本編のストーリーでは殆どボイスが使われていない。これもまた「読ませる」シナリオという印象に拍車をかけてしまっている。
      • 「アクティブ・パーティー・ウィンドウ」はフィールドで15秒も放置しなければならず、ボイスを聞くためだけにいちいち15秒も待つというのは煩わしい。
  • ソーディアンマスター以外のサブメンバーは概して陰が薄くなってしまっている。
    • 第一部ではストーリーに合わせて都度自動で加入・離脱するのに合わせてサブメンバーにもそれぞれ出番はあるのだが、第二部においては任意加入方式になっている都合上メインシナリオには殆ど関与せず、味方勢は実質ソーディアン使いとソーディアン、その場その場のサブキャラクターだけでイベントが終始する事が多い。
    • システム面で見てもソーディアンマスターの人数が5人と(最終的には4人になるが)多いのに、パーティーは6人が定員というのも足枷になっており、サブメンバーを加入させる枠が殆ど無い。サブメンバーも満遍なく活かしたくても活かしきれないのが実情である。
    • 評価点に挙げたようにサブメンバーも魅力的な面々ではあるのだが、肝心の活かし方が不十分と言わざるを得ない。イベント描写そのものもサブイベントに恵まれているマリーはともかく他3人は不遇で、辛うじてチェルシーが過去を掘り下げられている程度。前作はメンバー全員漏れなくキャラ性が立っており、それぞれ戦う理由、旅する動機付けが丁寧に描かれていたため、今作のそれは比較として魅力が弱いわりに数だけがやたらと多い印象を受けがち。
    • 特に『マイティ・コングマン』に関してはおざなりとしか言いようのない扱い。一応隠しキャラという扱いにも拘らず説明書に記載されているがメインシナリオでは敵としてのみ登場するため、多くのプレイヤーを勘違いさせた。このためか彼のみ小説版では未登場となってしまった。
      • 性格面でもかなり傲慢な振る舞いが多く*7、根はいい奴ではあるものの感情移入しづらい人物である。
      • なお、加入時の彼の名前は「マイティ」。敵対時は後の作品同様「コングマン」なため、かなり違和感がある*8
    • 加入・離脱時期に関しても差が激しい。第一部でチェルシーがパーティに加わるのは、序盤のほんの僅かな期間であるため、正式に仲間になる第二部ではレベルにかなりの差がついてしまう。マリーは前半長くパーティ入りするが、後半では特定の手順を踏んでいないと加入が遅くなってしまう。

キャラ

  • メインキャラの1人、ウッドロウ・ケルヴィンの扱いが悪い。
    • 「王族なのにあまり目立たない」「ストーリー中盤に低レベルで加入する(序盤の一時加入の際は経験値が入らない)」「ソーディアンマスターなのに終盤まで自身のソーディアンを使えない(しかもそのソーディアンも入手時のレベルは5)」「技も魔法も属性が風」などといった理由から「 空気王 」という大変不名誉なあだ名をつけられている。
    • 習得する技はどれも優秀だが、技が剣と弓で折半されているため、弓(及び技の半分)は使われず無駄になりがちなのも、ネタ化に一役買ってしまっている。終盤はソーディアンの突き攻撃力がとても高く、攻撃力・範囲・無敵時間をかねそなえたとても強力な専用突き技があるため強いことは強いのだが、前述の通りソーディアンの初期レベルは5なので…。
  • ディムロス以外のソーディアンにCVが無い。
    • これにより、主人公たちとも強い絆を結ぶ重要な存在なのにも拘わらず『アクティブ・パーティー・ウィンドウ』にソーディアンが全く絡まないという寂しい事態に。唯一CVが宛がわれているディムロスもそのうちの1つ(しかも本編攻略中には聞けない)にしか出番が無い。
    • ディムロス以外のソーディアンのCV実装は下に記すドラマCD版を待つ事になる。

システム

  • ソーディアンマスターの装備武器の問題
    • ソーディアンには経験値が設定されており、装備している場合は現マスターが入手した経験値の100%を入手するが、装備していない場合は50%しか入手できないため、マスターの武器の選択肢がほとんどない。
      • ソーディアンとの相性が悪い敵が多いところで属性のない武器を装備したり、コンボ稼ぎに弱い武器を装備する程度。特にルーティ+デッキブラシの組み合わせは余りに有名で『なりきりダンジョン2』でもネタにされている。
    • この問題に合わせて、一部の武器種の存在意義がほとんどなくなってしまっている。
      • 剣はマリーが使用できるのでまだ使用用途はあるが、ロッドにいたってはソーディアンマスターであるフィリアしか装備できないので全く存在意義がない。
      • 実は没になった下記のリリスはロッドが専用武器であったためその名残として残ってしまったものと思われる。
  • スタンの奥義の強弱が極端過ぎる
    • 奥義がほぼ知力依存になっている為、全体的に見た目の割にダメージが出ず、敵にダメージを与える目的としては利用価値が薄くTP消費量も多い。
    • 逆に終盤で習得できる殺劇舞荒剣や皇王天翔翼は強力すぎてただでさえ低めの難易度が更にぬるくなる。
      • 殺劇舞荒剣は高レベルかつ別の奥義を覚えている必要があるとはいえ、非常に高い攻撃力でしかも命中補正が異常な程に高い為、回避される心配もない。
      • 皇王天翔翼は攻略本を見ないとまず入手できない程に入手難度が高いので、やりこみ要素のおまけと思われるが、消費TPの重さも気にならない程の公式チートと言えるほどの強さ。
      • どういう技なのかというとボタンを押した瞬間に発生し終了寸前まで完全無敵。かつ硬直が少ないため連発可能な高威力全画面攻撃。技の発生まで時間停止効果アリという具合。壊れにも程がある性能であり、現在でもテイルズ最強技と名高い。炎属性を無効化or吸収する敵以外にはこの技を連発しつつ、TPが減ったら他キャラでTP回復するくらいで戦闘は終わる。
      • 上記に加え、あくまでバグではあるが技中の特定のタイミングでスタンが毒で戦闘不能になった場合、巨大な鳳凰のオーラが攻撃判定を残したまま出っぱなしになりその場に突っ立ってるだけで永久コンボが完成する。
  • 晶術が少し使いづらい
    • 全体的に詠唱に時間がかかり発動が遅い晶術よりも、すぐに出せる技を使用したほうが有効な場面が多く、晶術がやや持ち腐れとなっている感がある。
  • スタン以外を操作しようとするとアクセサリ枠が潰されてしまう
    • AIよりプレイヤー操作の方が有利である、という理由からだろうが、スタン以外を操作するにはアクセサリー枠が一つ潰れてしまう。更にマニュアル操作なども行いたい場合はもう一つも使う必要があるため、アクセサリーが自由に装備できなくなってしまっている。
  • 装備と資金のバランス
    • 本作ではレンズの力で凶暴になったモンスターを退治し、レンズを集めて換金する事で生計を立てる「レンズハンター」という職業がある。
    • RPGにとって「モンスターがお金を落とす」というお約束を本作ではあえて払拭し、「モンスターが落としたレンズをお金に換金する」という形で筋を通しシナリオへの伏線にもしているのだが、肝心のモンスターがレンズと一緒に従来のRPGと同じくお金も落とすため、この設定が揺らいでいる。
    • パーティの大半はソーディアンを所持しており武器を購入する必要も無いため、レンズ換金もあって容易に大金を所持でき、難易度低下に拍車をかけている。
  • 選択肢のUIが使いにくい
    • 例えば「はい」「いいえ」という2つの選択肢を選ぶ場合、画面下部のメッセージウィンドウに「1.はい」「2.いいえ」という選択肢が表示されるが、実際に選択肢を選ぶ際には画面中央に表示される「①②」という丸数字の選択肢から対応する丸数字を選択する必要がある。
    • そのため、画面下部の縦並びの選択肢を見ながら、十字ボタンの左右を使って画面中央の横並びの丸数字を選ぶ、という全く直感的ではない操作を行う必要があり、とても使いにくく分かりにくい。
    • 特に『ファンタジア』クイズでは、何度も選択肢を選ぶ機会があり、選択ミスが発生しやすい。
  • 全体的にバグが多い。
    • 本来なら仲間にならないリリスや永久離脱するはずのリオンがメンバーとして使える、ある条件下で無敵になるなどの有利なバグもあるものの、基本的にフリーズするような致命的なバグが多かった。
    • 特に有名なのが、戦闘中に技名のボイスが止まらなくなり、戦闘終了後にフリーズを起こすバグ。雑魚戦、ボス戦問わず突然発生し、そのままリセットせざるを得なくなるかなり致命的なものである。
      • Best版でほとんどのバグは修正されたにもかかわらず、これだけは直っていない。一応戦闘ボイスをOFFにすれば回避できるものの、テイルズシリーズの目玉の一つとなっている要素故、バグ回避のためとはいえはばかられるものがある。
    • もう一つ有名であるのがオート操作時で術・技選択画面で上キーを入れっぱなしにするとカーソルが画面外に飛び、未習得な術やそのキャラクターが使えない技が使用できる物。術はソーディアンマスターであるならだれもが使えるので問題はないが、技に関しては不自然な挙動を起こすので注意。最悪、上記の技ボイスバグや画面外にすっ飛んで画面の上下ループで戦闘が終わらない、フリーズなどで泣くこととなる。やるならセーブしてから。
    • また凶悪なバグとしては、フロア移動などした際の暗転後に黒背景に作品ロゴ、その下にエラーメッセージが出現してボタンを押すとタイトルに戻されるとんでもないものがあった。*9こちらもBest版では修正されている。
  • エンカウント時のロードが長い

総評

粗削りな部分や不備こそ少なくないが、「サイエンス・ファンタジー」の名に恥じない世界観や克明な設定、キャラクターの人間臭さや秀逸なテキスト、様々な人間の運命が入り混じり展開するストーリーは、それらの粗の多さを覆すだけの魅力と言える。
登場キャラの「リオン」の人気もあってか未だにシリーズでも高い人気を持つ作品である。
この作品がヒットしたおかげで現在のシリーズの地位が確立されており、後のシリーズに影響を及ぼした点も大である。

今現在ではシステム面が大きく改善されたPS2版の存在があり、わざわざこのPS版をプレイする意義は薄い…と思われがちだが、原典から良くも悪くもストーリーやキャラの性格や設定が大きく変わり、勧善懲悪に大きく傾き現代風のコミカルさを強く押し出したPS2版には無い、必ずしも報われるとは限らない負のしがらみや多くを語らず数多の運命の交錯を描くこのPS版独自の魅力も数多い。
発展途上故のシステム面での拙さ、やや悪いテンポを割り切れるならば、あえてこのPS版をプレイする価値も充分あるだろう。


その後

  • 本作の人気から続編となる「テイルズ オブ デスティニー2」が発売された。
    • 各メディア版での設定の逆輸等が行われた結果、本作設定との食い違いが発生した他、本作の主人公であったスタンの扱いやシナリオの粗の多さ、戦闘の高すぎるハードル故に賛否両論あるゲームとなってしまっている。
  • 2006年にはPS2でリメイクされた。
    • システム面や戦闘の完成度の高さは評価されているものの、本作での不評点の改善や2の設定の逆輸入等、シナリオやキャラの面ではかなりの変更が加えられており、その点では評価も分かれる。詳細は個別ページにて。
  • NAMCOxCAPCOM』にスタンとルーティ、リオンが参戦。マーボーカレーなどのアイテムなども登場している。

余談

  • シリーズ伝統の料理マーボーカレーは、本作で初登場した。
    • 本作ではとある一箇所でのみ試食ができる…が、食べるチャンスは2回だけ。しかもその内一回は、状況的にのんびりカレーをつまんでいる場合ではなかったりもする。まあ体力が回復するのでむしろ食べた方がいいと言えばいいが…。
    • 公式ガイドによると作り方は「普通にマーボーを作ります→普通にカレーを作ります→二つを混ぜます→食べます→うっうまい!」とのこと。
  • リリスについて
    • スタンの妹、リリスも戦闘に参加できるパーティメンバーの一人として作られていたが、没になったらしく、内部データにはリリスの各種データが存在する。専用アイテムやセリフ、ボイスまで存在した。
    • 初期版では、バグ技によりリリスを仲間にすることができた。第2版以降及びBest版では修正されたため不可能。
      • ただ、出現させた後のセーブデータであれば修正版でも扱える。ちなみに何故か修正版では「銀のおたま」という武器の入手イベントが追加されたのだが、後のテイルズシリーズではこれがリリスの標準武器扱いになった。特に意味はないが、初期版と通常版を併用すれば本作でもリリスにおたまを持たせられる。
    • 開発側もお蔵入りにはしたくなかったのか、次回作のPS版ファンタジアでは、闘技場の隠しボス的存在として、本作のデータを流用したリリスが登場している。
    • ちなみに初期は登場する度に声優が変わっており、本作の没データではルーティ役の今井由香氏、PS版ファンタジアでは川田妙子氏、ドラマCD版以降の登場作品は一貫して沢口知恵氏が声を当てている。
  • 外部書籍でのリオンの扱いについて
    • 発売後に二雑誌にてコミカライズされている。1つは「ファミ通ブロス」の啄木鳥しんき氏の作品、もう1つは「Gファンタジー」で連載されたくおん磨緒氏の作品。
      + ネタバレ注意
    • 啄木鳥しんき氏の『神の眼をめぐる野望』では生きて再登場を果たしたことに多くのファンが歓喜した。
      • ただし、この漫画は最初からオリジナルの部分が多く、リオン生存ルートの伏線に対しても色々と*10張り巡らしていたり、描いていたりしたので、再登場時の唐突感はほぼない*11。というか(ゲームで例えるならほぼイベントボス近い)ラスボスの登場の仕方に(伏線はあったものの)びっくりした人も多いだろう。
      • また、ドラマCD本編&彼の生涯をクローズアップした『プルースト フォーゴットンクロニクル』でもゾンビ化はなく、生きたリオンがミクトラン戦で絶体絶命の窮地に陥ったスタン達に駆けつける展開になっている。むしろ、ゾンビリオンはPS版(と矢島さら氏のPS版の小説)のみの演出となっている。
      • 余談ではあるが小説版では同様に出てきたゾンビリオンを即死魔法【エクステンション】*12で消滅させている。*13なんという仕打ち。
    • なお、くおん磨緒氏の方は原作通りとなっている。
  • 本作のドラマCDについて
    • 本編をドラマ化したものが全6巻、これを基にしたリオンのアナザーストーリーである「ブルースト フォーゴットンクロニクル」があるが、このドラマCDがリメイクや続編などの公式展開に与えた影響は地味に大きい。
    • PS2版でのリメイクや「D2」での本作のキャラのCVはこのPS版ではなくこれらドラマCD版に合わせられている事、アナザーストーリーの設定がPS版ではなく本編ドラマCD版に基づいている事、後に発売されたドラマCD「テイルズリング アーカイブ」の本作の後日談もこのドラマCD版での展開が採用されている…など、マイナーなメディアであるにもかかわらず決して無視出来ない影響をもたらしている。
      + ネタバレ注意
      • 特に「テイルズリング アーカイブ」はリオンのゾンビ化が設定として採用されたと思われる数少ない媒体でもあり、後のPS2版しか知らない者が聴くと所々の設定が把握できず首をかしげる事になる*14
  • コングマンについて
    • 問題点にあるように扱いの悪い彼だが、むつみ氏はコングマンが気に入っているようで「肉々しいキャラを描くのが好きなのに、発注が来るのは美形ばっかり」「コングマンを描いてる時が一番楽しかったのに需要がなかった」とインタビューで不満を漏らしていた。
    • 電撃文庫の「ルーティのルール」(著:祭紀りゅーじ)では所謂コメディリリーフ的なポジションでありながら、サブ主人公といってもいいほどの活躍っぷりを見せている。ただ、此方はこちらでトンデモすぎるオリジナル設定*15が追加されてはいるが…。
    • ちなみに彼の声優はアーノルド・シュワルヅネッガー氏の吹き替えや『機動戦士ガンダム』のドズル・ザビ等の重みを含んだ男性ボイスに定評のある玄田哲章氏が担当しており、なんとも違和感のない配役となっている。
  • ステータスにLUCという運のパラメータがあり、宿屋に泊まるとランダムで変化する。
    • ステータス画面にはキャラの立ち絵が表示されるが、LUCが高いと別のバストアップ絵に変わる。
      • ちなみにリリスは立ち絵なし、と思いきや他キャラだとバストアップ絵になる高LUCで普通の立ち絵が表示される。
  • また、直接ゲームに関する問題ではないのでこちらへ記述するが、本作のサウンドトラックは耳を疑うほどに出来が悪い。『エターニア』でも同じことをやらかしており、サントラで音源が増えた『レジェンディア』とは真逆の問題となってしまっている。
  • 本作ではセーブデータのチェックサムを行っていない。
    • これがどういうことかというと、タイミングをはかってセーブ中にメモリーカードを抜いたり電源を切ったりすると、タイミング次第で「元データの状態+アイテム上書き」や「元データのイベント進行具合+パーティメンバー上書き」を狙って引き起こせる(万が一のデータ破損の危険もあり得るため、試すなら自己責任の上でバックアップを忘れずに)。
    • 強くてニューゲーム、ソーディアン強化イベントをまた起こしてさらに強化、リオン離脱後のデータを離脱前のリオンが居たパーティで上書きして最後までリオンとシャルティエを使う*16、など色々なことが可能。
  • 解説キャラ・マリー
    • 第二部以降、マリーを連れてドルアーガの塔の入り口がある場所に行くと、いきなり入り方のヒントを教えてもらえる。またシュサイアでの敵の撃破率と隠し宝箱を教えてもらえるなど、一部の隠し要素のヒントを教えてもらえる。
      • 何故彼女がこんな役割になったのかは不明だが、第二部のシナリオの出番のなさに対するフォローだろうか?
  • 攻略本のインタビューで開発者が「最近の子供はあまり勉強しないので、もっと学んでほしいとの意味を込めて名前の元ネタは理系に関するものが多い」といった趣旨の発言をしている。しかし当の子供が見たら何故上から目線で見ているのだろうかと思うであろう発言である。
  • 2016年2月に『CRテイルズ オブ デスティニー~剣に導かれし最終決戦~』としてニューギンからパチンコ化された。

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最終更新:2024年02月10日 10:14
添付ファイル

*1 アクアヴェイルのモリュウ領で兵士の理不尽な難癖で親子が殺されそうになった時や、グレバムの野望がファンダリア王国全体を荒廃させているのを目の当たりにして以降...など。

*2 リオンはグレバムの部下だったフィリアを「グレバムの女」呼ばわりしたり、彼を助けようとしたフィリアに「女の手を借りるくらいなら死んだほうがマシだ」と言ったり、ルーティへの買い言葉とはいえ「ヒス女」呼ばわりしたり。

*3 ちなみにこの技、リオンが仲間にいるときはレベルが41になると使えるようになるのだが、そこまでリオンのレベルを上げるプレイヤーは殆どいないのが普通。一応コンボカウンターによるEXPボーナスを利用すれば、ある場所で比較的容易にレベル上げはできる

*4 乱打技を習得していないと足止めできない程度には強化されている。

*5 スーパーアーマーとも。攻撃を受けても一定回数まではリアクションを取らず、そのまま行動し続けられる特性のこと。

*6 具体的には「『この世に悪があるとすれば、それは人の心だ』と言う言葉を発言した人物は誰か」という問題。SFC版ではモリスンの発言とされていたが、PS版ではダオスの発言を聞いたモリスンがそのことを主人公に伝えるという演出になっている。本作のクイズでは、該当する問題の選択肢に「ダオス」が含まれており、PS版を先にプレイすると混乱してしまう。

*7 第一部のノイシュタットの初登場イベントでは、温厚なスタンをして『あんな人間のクズ』と激昂させたほどの差別的な発言をした。

*8 ただ「コングマン」を変更させた場合、敵の名前も合わせて変更する処理を用意する必要があるため、仕方がない面もある。これはエターニアの「ハーシェル」と「ツァイベル」も同様。

*9 この項を書いた筆者は新品購入なのに序盤からたびたび遭遇したがロットによるものかは不明

*10 主にリオンの心境の変化具合や、スタンやルーティとの関係の改善。

*11 作者もその点に関してかなり真面目に考えたことが当時のインタビューで語っていた。

*12 ゲーム内では本来ボスに効かないしもちろんゾンビリオンにも無効

*13 なお同呪文のPS版内設定は相手を分子レベルに分解して消滅。既に死んでいるとはいえやりすぎである。

*14 ただしドラマCDでは上述のとおりリオンはゾンビ化しない為、どういう立ち位置のの話なのかがいまいち不鮮明なところもある。

*15 実はこの小説でのコングマンはミクトランによって天地戦争時代に作られたアンドロイドであり、現代になってもほったらかしにされていたところを、何らかの形で発見したヒューゴが、後にルーティとリオンの盾にするために、ベルセリオスの人格をコングマンの中に入れておいた。最終局面でその事実が明らかになる

*16 ちなみに第二部序盤のイベントにて進行次第でスタンが装備中のソーディアンと会話するのだが、この時にシャルティエを装備していると衝撃的な発言をする。