幻想水滸伝

【げんそうすいこでん】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
発売・開発元 コナミ
発売日 1995年12月15日
定価 6,090円
廉価版 PlayStation the Best:1996年11月29日/2,800円
PS one Books:2002年7月11日/1,800円
判定 良作
幻想水滸伝シリーズ

※本項ではオリジナルのPS版について解説する。他機種移植版については参考記述扱いで後述。



概要

コナミを代表するRPGシリーズの第1作。
明代の中国で書かれた伝奇歴史小説の大作「中国四大奇書」の1つである『水滸伝』を西洋ファンタジーRPGの世界観に取り入れており、
原作と同様に108人の仲間を集め、戦争を戦い抜いていくという戦記物的世界観と戦闘システムが大きな特徴となっている。
システムは目玉となる本拠地システムと戦争パートを除いて目新しさはなく、凡庸なところもあるのは否めないが、システムとシナリオの優れた質により名作と評価され、10年以上にわたってシリーズ化されていった。


ストーリー

かつて栄華をきわめていた赤月帝国はいまや役人の腐敗や軍部の圧政によって陰りを見せていた。
名君として知られていた皇帝バルバロッサも今では宮廷魔術師のウィンディにたぶらかされてすっかり豹変し、暴君となっていた。
そんな時代において、赤月帝国五将軍テオの息子である主人公は近衛兵として親友のテッドや世話役のグレミオとともに任務に就く。
しかしいくつかの任務をこなすうちに帝国の腐った実態を目にすることになる。
そんな中、テッドが瀕死の姿になって帰ってきた。彼はウィンディに命を狙われていたのだ。
その理由は彼が持つ27の真の紋章のひとつ「ソウルイーター」であった。
27の真の紋章とはこの世界において持つものに絶大な力と代償を与える印。悪用されれば取り返しのつかないことになる。
主人公はテッドの願いで彼の持つソウルイーターを受け継ぎ、逃げることにした。
そこから彼の帝国との戦いと、悲しみの運命は始まった。


評価点

本拠地システムと108星

  • なんといっても幻想水滸伝といえばこれに尽きる。元ネタである古典『水滸伝』になぞらえた108人の仲間を集めて本拠地に呼び、施設や軍勢を強化していくというもの。
  • 期待を感じさせてくれる冒頭だが、序盤はゲームとしては凡作と評するほかない。しかし中盤に入って主人公が本拠地を手に入れた後こそがこの作品(というより、シリーズ全般に言えるが)の醍醐味である。
  • 各地の町やダンジョンにいるNPCに語りかけ、話を聞き自らの軍勢にスカウトする。話しかけるだけで仲間になってくれるキャラもいるが大半は加入条件がある。
    • 条件はその人物が欲しがっているものを集める、特定の人数以上仲間を増やす、別の仲間を連れて話しかける、サブイベントをクリアする、一騎打ちをして勝つ、など様々。
    • ダンジョンの死角から入れる小部屋にいる、などそもそも発見するだけでも苦労する仲間もいてやり込み心に火をつける。
    • 単に仲間集めの作業か? 面倒くさい、と思われるかもしれないがこれが非常にバラエティに富んでいる。これだけの人数いるにもかかわらず似通った条件で仲間になるといった被りがほとんどない。
    • さらに仲間集めの過程のイベントがそのキャラの個性を存分に発揮していたり、世界観を押し広げるのに一役買っていたりと見て楽しい。
    • とはいえ戦闘メンバーだけでも数十人いるためレベル上げが大変…ではなく、このゲームでは戦闘に入っていたメンバーのレベルが低いほど経験値を高く得られるので、レベルが低いキャラでも現時点で一番強い敵と数回戦えば適正レベルまで上昇するようになっている。そのため余計なレベル上げをする必要はなく快適に進む。

108星の役割

  • RPGの仲間の役割といえば主人公とともに戦うことである。だが、この作品は『戦記』である。目の前で襲い掛かってくる敵は勿論赤月帝国という大国と戦うのだ。
  • そのために必要なのは一騎当千の豪傑が108人ではなく、作戦を考える軍師、戦いに身を投じる武人、知識を集める学者、資金やアイテムを準備する商人などは勿論のこと、兵器を作る発明家、武器を作る鍛冶屋など大勢の人が持ち前の技術を駆使して一丸となることなのだ。
  • 他にも船乗り、僧侶、医者、盗賊、宿屋の主人…などはまあいいとして、拠点でギャンブルを催す遊び人(実はある意味非常に重要(後述))や入り口で「ここは○○城です!」という町人Aだって仲間にできる。
    • 男性で武人として脂の乗った人物も多くいるが、全体では老若男女実にバラエティ多彩であり、登場人物の多さを活かしている。
    • また、人間のみでなく、エルフやコボルトといった西洋ファンタジーではおなじみの種族も仲間になり、なおさらバラエティ豊かになっている。
    • 一見すると戦闘要員とは思えない農夫のおじさんや年老いた医者といった意外なキャラが戦闘に参加できるのも特徴。後のシリーズでは兵士や騎士といったいかにもな戦闘要員が多くなるだけに、一般人だらけのパーティーを組むといった本作ならではの楽しみがある。
  • 拠点は最初はぼろぼろの廃城だが、仲間を集めれば集めるほどどんどん改築されていき、最終的には多くの施設を備えた立派な城砦になる。
  • そのごった煮感満載の仲間たちのおかげで、108人という膨大な数の個性を見事に表現しきっている。全員が戦闘メンバーというわけではないため役目が重なりいるだけ扱いになるということも最小限で済む。
  • 原点となった「水滸伝」の108星の好漢を知っていると、意外に彼らの個性に当てはまっているキャラが多いことも特徴。

戦争パートでの108星の役割

  • 戦争パートは簡単にいえば敵軍とのじゃんけん勝負の駆け引きである。ターンごとにじゃんけんをし、勝った方の被害は少なく、負けたほうの被害が大きいという感じである。敵の兵力をゼロにすれば勝ち。
  • 攻撃手段は「突撃>弓矢」「弓矢>魔法」「魔法>突撃」という三すくみになっており、敵の行動を読んで行動を実行する必要がある。
  • ただ、突撃とか弓矢と一口にいっても、それを担当するチームというものが存在し、チームを選んでその行動を行う必要がある。
    • チームの数には当然限りがあるし、その戦闘中に行動したチームは次回以降行動できない。いうなれば限定じゃんけんともいえ、限りある攻撃手段からよく考えて行動を選ばなければならない。
  • チームにはそれぞれ構成するキャラが固定で最大3人決まっており、人数が多く揃っているチームほど攻撃力が高くなるため自軍に有利に働く。
  • チームの駆け引きとは別に、自軍の耐久力となる兵力も、108星を集めることで高くなる。攻撃手段として活用されなかった味方も、ちゃんと戦力には貢献しているということ。
  • 通常時に戦闘キャラとして連れ歩くと弱いが、戦争パートでは一転して優秀な戦力となる、いわば指揮官タイプのキャラクターもいる。
  • また攻撃専門のチームだけでなく、商人は敵を買収して寝返らせられるし、忍者は敵の行動を読むことができる。軍師は味方の攻撃力を上げられる。と、使い方次第で切り札と化す。
  • 単純ながらキャラの役割がしっかりとできており、単純ゆえにシミュレーション特有のルールの煩雑さもない。逆にいえば本格的でないといえるし「ただのじゃんけんじゃないか」という批判もあるが、本作はシミュレーションではなくあくまでRPGである。
  • 戦争では駆け引きを間違うと108星の仲間が戦死して永久離脱してしまうことがあるため、総大将として軽々しい判断はできない。
  • 戦争パートで死亡した兵士は天使になり、昇天していく。

戦いの果てに

+ 重大なネタバレあり

かくして主人公は赤月帝国と戦うために反乱軍を組織し、逃亡の果てに流れ着いた廃城を仲間とともに盛り上げる。
その勢いは日を増すごとに強くなっていった。
しかし、彼がテッドから受け継いだソウルイーターには力と引き換えに代償があった。
それは自らの大切な人物の命を吸い取り、そのたびに力を増すことである。
彼が戦いに勝ち抜く一方で世話役のグレミオが命を落とし、やがて帝国の将軍である父テオと対峙すると自らの手で命を奪うことになった。
そしてもう二度と会うことはないと思われていたテッドが、ウィンディに操られて主人公の前に立ちはだかり、今度こそ命を落とした。

  • と、中盤以降は以前にましてますます重い内容になっていく。これだけならまさに鬱ゲーである。
    • しかし命を落としたそれぞれの人物は死ぬ寸前に主人公に自らの遺志を託したり、勇気付けたりしてくれる。それはただ悲しいだけでなく、主人公への励みになっていく。
    • そして彼らは108星の仲間に入らなくても、ソウルイーターに魂を吸われることで主人公の力となりともに戦っていくのだ。
    • 実際に彼らが命を落とす度、主人公の使うソウルイーターの魔法が増えていき、ボス戦などで強力な切り札となる。
    • そして最終的に主人公を取り巻く人々の協力で強大な帝国を打ち倒し、新たな時代が幕を開けるのである。
    • また仲間を全て集めきり特定の条件を満たせば、死んだグレミオが生き返り最後は主人公とともに旅に出る、という真エンディングになる。
      • グレミオを人質に百八星を集めることを強制してるともいえるが、次回作にも受け継がれている。
      • なおグレミオを救えなかった結末も、それはそれで味がある。やや物悲しい終わり方だが、テーマ的にはこちらを正エンドと考えてもいいくらい。
        エンディングでは徐々に盛り上がっていくBGMと共に各キャラクターの戦後の行方が短く記され、それぞれに個性を反映した内容となっている*1。この演出もありきたりかもしれないが、戦記の最後の締めくくりとして何かとても熱いものがある。なにせ108人の苦楽を共にした仲間たちが次々に思い起こされるのだから。また、戦死者はその旨が記されることで本作の作風を引き立てている。
  • このように重いだけでなく救いのある展開、しっかりとしたシナリオ構成がこのゲームを鬱ゲーではなく名作評価に押し上げており、その要素は次回作にも受け継がれている。
  • その他、戦闘時の一斉攻撃、低めのエンカウント率とよく上がるレベル、レベル差によって確実に逃げられる等のサクサク進むゲーム性、美しい戦闘エフェクト、当時としては珍しい一つひとつの街やダンジョンによって音楽が違うこと等が評価されている。

賛否両論点

戦闘関連

  • 一部の連携攻撃が高威力・ノーコストで全体攻撃と非常に強力であり、魔法や他のキャラを食ってしまっている。初心者救済要素とも考えられるので、必要がなければ使わなければいいだけでもある。
  • モブ戦は比較的さくさくと攻略できる一方、一部のボスが非常に強力な攻撃を所持している。
    • ある場所に出現するドラゴンゾンビというボスは序盤の敵でありながらそれまで遭遇してきた敵とは段違いのブレス攻撃を持ち、味方全体に大ダメージを与えてくる。小細工なしに強いが特別な攻略方法もないため、苦労しながら倒すことになる。
  • 戦闘は属性による優劣はあるがバフやギミックなどもなく、ボス戦も含めてほぼ単純な殴り合いに終止する。
    • 基本的に6対1のバトルなので仕方ないが、本作のボスは手数を補うために強力な全体攻撃で攻めてくるものばかりである(上記のドラゴンゾンビも同様)。そのため、こちらは強力な回復魔法を使える仲間を一人二人用意して、全体攻撃をされたら全体回復というパターンに終始することになる。

キャラクター・シナリオ関連

  • 仲間の一人で拠点でギャンブルを催すガスパーというキャラは、勝負を挑むとサイコロをこぼして負けが確定する「しょんべん」で高確率で自滅してしまうため簡単にお金を稼げてしまう。しょんべんを出さないことは初歩中の初歩であるのだが。
    • ただ、仲間が多く装備をはじめ何かとお金が物入りなこのゲームにおいて、彼のお世話になったプレイヤーは多数。「ガスパー銀行」という通称で呼ばれファンから愛されている。
      • このギャンブル、ものの数分で所持金ゼロのスッテンテンになったり所持限度最大額まで溜まったりと極端なバランスのミニゲームである。こうして稼いだ資金も武器強化に費やすと一瞬で尽きるのであるが。
    • 公式ガイドブックのスタッフのコメントで「ガスパーをカモにしないでください」と書かれる始末。
  • 任意加入の仲間が多いため、大半のキャラはメインストーリーの道中イベントには組み込まれていないので少しさみしい。
    • 前述の通り戦争では大変活躍するし、人物が多すぎると話の収拾がつかなくなるのでこの点は仕方がないのだが、仲間にいることでイベント時に一言だけ喋るシーンが追加されたりと言ったこともなく基本的に触れられない。このことで、自分がかかわるイベントではやたらとしゃべるキャラが、自分がかかわらないイベントではまったくしゃべらない(一方で、振り向くなどの反応はする)など、違和感をおぼえる場面も。
    • プレイヤーの行動次第で永久離脱する可能性のあるグレミオとパーンもこれに該当し、それまではメイン級の扱いだったのにゲーム後半からは嘘のようにストーリーに関わらなくなる。それでも専用のイベントや台詞が用意されているだけマシではあるが。
    • 次作以降は少し改善される。
  • ストーリーのスケールが小さい。
    • 当時はまだ、「世界征服をもくろむ大魔王ないしは悪の大組織と戦う勇者たち」というストーリーと世界をまたにかける展開がRPGの主流だった時代で、そうしたストーリーに比べると、本作の「一国の政府に立ち向かう革命者たち」というストーリーと国内のみでしか移動しない展開は、かなりスケールが小さく思えてしまう。
      • しかし、逆に言えば、当時としては、めったにない発想とめずらしいテーマを取り上げた貴重な作品ということもできる。
    • また、ストーリーのボリュームも少ない。当時はRPGといえば「クリアに30~40時間程度かかる、長く遊べてお得なゲーム」とされていた時代だったが、本作のストーリーは15時間前後で終わってしまうため短い。
      • やりこみ要素である108星集めを含めても、迷わなければ20~25時間前後で終わる。

問題点

シリーズ初代作、かつあまりRPGのノウハウのないコナミ発ということもあり、ハッキリ言ってゲームとしては洗練されていない部分が非常に多い。

システム関連

  • 前述の通り、キャラの個性を最大限発揮しようと努力しているシステムではあるがこの数では流石に空気キャラが大量に出る。仲間になる理由が希薄で、仲間になって以降はロクな台詞もなく、戦力としても大して強くない、あるいは施設の面で役立つわけでもない、そんなモブのようなキャラばかりで仲間集めが単なる「コレクション」要素にしかなっていない。
    • 後の作品と比べても明らかな水増しキャラや、グラフィックの使いまわしが目立つ*2。108人というキャラクター数や、製作期間が厳しかったための苦肉の策であるとのことだが、目的と手段を履き違えいると言わざるを得ない。
      • まぁ原典である水滸伝でも、108星に数えられてはいてもほとんどモブキャラ同然という者が大勢いたので、ある意味原典再現といえなくもないのだが。
  • 当時としてもグラフィックが粗め。
    • はっきり言ってSFCレベル……というか、SFCソフトですら本作以上に美麗なグラフィックのゲームはいくらでもある。
    • 本作のキャラクターグラフィックはサイズが大きめなのだが、その分、棒立ちにしか見えない直立ぶりが目立ちお世辞にも格好良いとは言えない。ドット自体はよく描き込まれており、一部のイベントでの専用グラフィックやアニメーションの動きは優れているのだが…。
    • 戦闘時には敵味方共にアニメーションで動くが、この時の動きも不自然かつ珍妙なものが多い。特に武器攻撃の際のモーションは全体的に出来が悪く不恰好で、「剣の達人」やら「優れた武闘家」といった肩書きを持つキャラであっても全く強そうに見えない。
  • 当時としてもユーザーインターフェースが不親切。
    • こちらはSFCどころかFCレベル。SFC初期の作品ですら、本作よりマシなものが多い。
    • 戦闘中に、アイテム・紋章・連携攻撃の効果が表示されない。連携攻撃以外は通常時のステータス画面からの確認はできるが、それも完全ではない。
      • 説明書では、一部のアイテム・一部の連携攻撃・一部の特殊紋章の効果の記載はあるが、大部分のそれらの記載は当然なく、魔法紋章も、魔法の一つひとつの効果の記載はない。
      • 公式の攻略本ではちゃんとしたデータがある……というわけでもなく、そちらですら連携攻撃や合体魔法については大雑把かつミスが目立つ。このためプレイヤー自身の努力で把握しなければならないことがやたら多い。
    • ステータス画面におけるキャラクターの所有アイテムの表示は、装備品か使用アイテムかにかかわらず、手に入れたものから上から順に表示されるため、装備品とアイテムがごちゃまぜに表示される。つまり、「(装備品)(装備品)(アイテム)(装備品)(アイテム)」などといった形で表示される。そのため、非常に見づらい。
      • 一応移動中ならば装備中の防具は色付きで表示されるが、だから何だという程度。
      • 任意でアイテムを並べ替える方法が「他の仲間に渡す」or「倉庫に出し入れする」しかない。SFCどころかFCのRPGレベル。
  • アイテム管理が非常に面倒。
    • 増えたアイテムを管理するための「倉庫」が、ある程度ストーリーを進めないと使えない。それまでに入手できる非売品のアイテムを全て保持しようとすると、所持アイテム欄をかなり圧迫してしまう。個人で所持できるアイテム数もかなり少ない。
      • 倉庫解禁前に入手できるアイテムは全て何らかの手段で再入手可能なので持ちきれないものは処分してもいいのだが、その再入手の手段がモンスターからのレアドロップだったりするので集め直すのもまた面倒臭い。
    • パーティーに参加していない仲間のアイテムを倉庫に入れようとすると装備ごと剥がしてしまう。仲間の入れ替わりが激しいシステムなので装備を使いまわせるように工夫されたものと思われるが、目的のアイテムだけを管理しようとすると手間がかかりがち。
    • また、鑑定前の骨董品は剥がす操作でも倉庫に入れられない。手動で倉庫に預けることは可能なのに何故?
    • イベントで離脱する仲間に持たせていた装備やアイテムはそのまま消滅してしまう。
      • 貴重品や大事なアイテムですら容赦なく持ち逃げされてしまうので、面倒でも主人公に持たせておくのがベストである。なお、この点はスタッフからも突っ込まれていた。
  • 本作には続編以降でお馴染みとなる紋章屋が存在せず、魔法を使うのに必要な封印球は道具屋で購入するのだが、道具屋の封印球の品揃えが悪く、どこに何の封印球が売っているのか把握しづらい。
    • 一応道具屋のキャラを仲間にしておけば、一度訪れた店の商品は本拠地で全て購入できるようになるが。
  • 本作では封印球は1人1つまでしか装備できない。
    • そのため、固定の紋章を持っているキャラクターはカスタマイズが不可能になってしまう。
    • 1人多くとも4つの魔法しか使えないことになり、他のRPGと比較するとかなり少ない。もっとも、本作は魔法の効果がかなり強力なので、他作品と単純に比較することはできない。
      • それ以上に問題となるのは、「魔法を使える紋章」と「それ以外の特殊能力系紋章」が区別されていないこと。例えばレベル上げのために「幸運の紋章*3」を装備させたら、そのキャラはもう魔法を使えなくなる。この場合は素の能力で戦える戦士系キャラはともかく、魔法使い系のキャラは戦力外と化す。
    • ダッシュ移動をするためには「神行法の紋章」が必要なため、ダッシュしたければ誰か一人の紋章枠をそれだけに割かなければいけない。
      • なお「神行法の紋章」でダッシュできるのは町やダンジョンのみで、フィールド上でのダッシュにはあるキャラの固定紋章「真神行法の紋章」が必要。快適性を重視するならそのキャラを常にパーティーに入れるしかない。
  • ダンジョンは、それなりに長くて複雑な構造ではあるが、ギミックが極めて少なく、ただ進むだけになりがち。
    • 数少ないギミック付きのダンジョンも精々スイッチを探して道を開く程度。
    • 序盤のあるダンジョンには通路上にルーレットが設置されており、そのルーレットで当たりが出るまで先に進めない。攻略法は存在せず、ただの運ゲーである。一つしかない当たり以外の目は大半が「おくすり(安物の回復アイテム)入手」と「ザコとの戦闘」、一つだけ「竜印こうろ*4入手」である。はっきり言って何も楽しくない。
      • ごく稀に、ルーレットの針が目と目の間で止まる「ハズレ(何も起こらない)」が出る。レアではあるが、もちろん何も嬉しくない。そんなもんを組み込む必要がどこにあったのか。
  • 1つだけではあるが、条件をクリアしても景品も賞金も何ももらえないミニゲームがある。
    • クリアタイムは記録されるが、これもただの運ゲーなので好記録を出しても達成感はない。

戦闘関連

  • パーティメンバーが6人とかなり多いのに対して、AI戦闘ができないため、戦闘では毎ターン6人分の行動をいちいち決める必要があり、テンポが悪く非常に煩わしい
    • 一応「おまかせ(全員通常攻撃)」のコマンドはあるため、全員が攻撃を選ぶ前提であればこれを選ぶだけでいいが、回復など一人でも攻撃以外の行動が入ると途端にテンポが悪くなる。
      • ちなみに「おまかせ」を使うと味方の攻撃が敵集団の先頭1体に集中し、交代しながら1人ずつ殴るので実はあまりテンポは良くない。プレイヤーがターゲットをバラけさせるように指示すると複数人がそれぞれの標的を同時に攻撃するので、プレイ時間の短縮という意味でならこちらの方が早い。……とはいえ「おまかせ」は1回コマンド入力するだけで済むという利点もあるので、どちらを重視するかはプレイヤー次第。
  • 魔法使いキャラが低体力・低攻撃力・低防御力と肉弾戦向きでないにもかかわらず、前衛用のショートレンジ武器しか扱えない。本作の魔法は使用回数がかなり制限されていてザコ戦では温存する必要があるので、通常戦闘ではまず使い物にならない。
    • シリーズ常連の人気キャラ・ルックもこのうちの1人(というかその中でも一番貧弱)なので、キャラ人気に反してパーティーに入れる魅力に欠ける。初期レベルの高いクロウリーはその分HPもそこそこあるので比較的マシな部類だが、攻撃力・防御力はルックよりはマシ程度。
    • 魔法攻撃自体はそれなりに強力ではあるが、常にパーティーにいる主人公が攻撃魔法に関しては最強なので魔法使いキャラ独自の強みには乏しく、効率を重視するとボス戦用の回復要員くらいしか仕事がない。
      • ただし、こうした魔法使いの多くは戦争イベントでは非常に強いキャラなので、仲間として価値がないわけではない。戦闘メンバーには適さないというだけとも言える。
      • 連携攻撃に参加できるキャラであれば、魔法使用回数を減らさずにアタッカーになれるので割と強い。逆に言えば魔法使い系の中でも連携攻撃持ちかどうかで格差が生まれている。
      • 次作以降では魔法使用回数の大幅増加・後衛からでも手軽に行える攻撃手段の追加・連携攻撃の増加などで改善されていく。
  • 上記の魔法使いキャラを抜きにしても戦闘力におけるキャラ間の格差が酷い。
    • 特に公式からも「贔屓してます」と明言されたバレリアは、デメリット一切無しの必中3倍ダメージの専用技を使い放題な上に装備品にも恵まれた*5おかげで攻防共に隙のない、まさに公式チートキャラ。何らかの拘りがない限り常にアタッカーとしてパーティーに常駐させるべき存在。
      • あまりに強過ぎたせいか次作では大幅な弱体化を食らった。
    • 主人公の師匠カイは本人の能力はあまり高くはないが、主人公との連携攻撃が非常に強力。こちらは全体攻撃なのでザコ戦ではバレリア以上に使いやすく、また本作のラスボスも3体一組なので最後まで大活躍する。おまけに場所を知ってさえいれば本拠地を入手直後に勧誘できる。一応その時点では居場所はノーヒントだが*6
    • 一方で弱キャラ代表なのが主人公の側近グレミオ。守備力以外の全てのステータスが低く、その守備力も防具の弱さ・HPの低さから全く活かせておらず、魔法防御力も非常に低いためとにかく死にやすい。そんな能力なのに中盤のある時期まではほとんど強制加入のため、彼の存在自体がプレイヤーへのハンデにしかなっていない。
      • 実はグレミオはあるレベルから攻撃力が急成長するようになっているのだが、そのレベルというのはラスボスの討伐推奨レベルより遥か上。普通にゲームを進めたら最後まで弱いまま終わる。しかもその攻撃力も急成長が始まるまでがあまりに弱すぎるせいで、伸びてやっと中堅レベルといったところ。ついでに言えば、そこまでレベルを上げているならどんな仲間でも大抵はゴリ押しでなんとかなるため、この急成長もほとんど無意味。
      • ちなみに主人公が瀕死状態だとグレミオが自動で身を挺して庇うようになっている*7のだが、基本的にグレミオよりも主人公の方が遥かに打たれ強い*8ため、主人公が瀕死に追い込まれるほどの強敵相手では大抵の場合グレミオが先に死んでいる。グレミオが庇う姿は意図的にHPを調整でもしない限りはまず見ることはできない。
    • 同じく強制加入する場面の多いビクトールもあまり強くない。攻撃力とHPは非常に高いのだが、命中率・回避率に関わる「技」が非常に低いためせっかくの長所がほぼ死んでいる。攻撃しようとしたら相手に回避されるばかりかカウンターを食らって帰ってきた、という事態もザラ。
      • こちらの欠点は「わけみの紋章*9」でほぼカバーできるため、グレミオよりはマシか。それでもバレリアの下位互換だが。
      • ただし後半のとあるボスは、ビクトールの通常攻撃(わけみの紋章ではダメ)を1回でもヒットさせないと倒せない設定になっている。先述の通り命中率が低いため、彼の攻撃を当てるまでに全体攻撃を連発されてパーティーが半壊することも珍しくない。
    • これら以外でも強いキャラ・弱いキャラの性能差は歴然としており、救済手段もほとんどない。弱くても施設などで役に立つなら良いのだが、そういった面のないただ弱いだけのキャラは非常に多い。
  • 仲間の中には一部の防具が固定されており変更できない者がちらほらいる。その固定装備が強ければ問題はないが、大抵はそこらへんで売っている市販品を意味もなく割り当てられているだけ。なぜそのキャラにその装備が固定なのか、という点に関してゲーム中では一切説明がない。
    • 本人の素の守備力が高ければある程度の誤魔化しは効くが、先述したルックのように本人が貧弱なのに固定装備まで弱いというどうしようもないケースもある。
    • なおこれら固定装備も所持アイテムの一つとしてしっかり枠を食う。装備変更できない=その装備枠が実質機能していないも同然なのに、アイテム欄は圧迫してくる。もはや呪いのアイテムである。

キャラクター・シナリオ関連

  • 仲間の一人、クライブの加入条件が。またかよ。
    • それは「ある場所を訪れた際に1/8の確率で現れる」というもので、行ってみていなかったら一旦街を出なければならず、運が悪いと何度も出入りすることになる。果たしてこの仕様で攻略情報なしで仲間にできたプレイヤーがいるだろうか?一発で出会えたなら話は別だが。
      • 一応作中に「ある場所に現れることがある」というそのものズバリなヒントはある。ただし多くのプレイヤーはこの「現れることがある」が文字通りとは思わず、無駄に近辺を探し回るハメになった。
      • また、仲間になる条件に「城レベル(仲間の人数)が最大」であることが必要とされるので、場所がわかったとしても条件を満たしていないといつまで経っても現れない。
  • ストーリー上、戦闘メンバーに数人が強制加入することが多く、自由にパーティーを組める機会が少なくなっている。
    • おかげでキャラの個性の一部でもある「連携攻撃」を活用しにくい問題も発生している。
    • 「キャラが強制加入してそのまま並べ替えもできずに戦闘突入」というイベントが2回あるが、その際加入するキャラはどちらも武器が前衛専用。であるにも拘わらずパーティーの最後尾に入るため、その直後の戦闘では何の役にも立たない。
    • 中盤のあるダンジョンではあろうことか全員固定で任意枠ゼロ。うち3人はそこのボスと因縁があるためメンバー入りもわかるのだが、それ以外は…*10
    • ラストダンジョン直前では前衛枠のキャラクターが2名戦闘メンバーに強制加入し、以後エンディングまで外せなくなってしまう。プレイヤーの任意枠はたった3人。なおこの2名には別にラスボスと特別な因縁はない。
      • ストーリー中は仕方ないにしても、最後の最後で好きなキャラだけを連れたパーティーにできなくなることは多くのプレイヤーから批判され、現在も本作の欠点として真っ先にこれを挙げる者は多い。
      • 一応その強制加入2名のうちビクトールは上記の通り「わけみの紋章」で後列に回すこともできる(と言うかその方が使いやすい)ので、前衛枠のキャラを多く(と言っても2人までになるが)連れて行きたいならこの方法で。
      • ゲーム後半に特定の4人のキャラを連れて行くことで仲間になる人物が存在するのだが、上述の2名が強制加入する時期になると仲間に加えることが不可能になってしまう。
      • また4人以上のメンバーが必要な連携攻撃も事実上封印される。
      • なおこの2名はラスボスを倒した後のイベントで出番があるために固定となっているのだが、その割にはラスボス戦直前に本拠地から駆けつけてくるキャラが4人もいる。ならばこの2名も固定メンバーにせずに同じ形で登場させれば良かったはずなのだが。
    • 続編以降は多少改善される。
  • 戦記物と言えば、軍師の奇策によって不利な状況を大逆転させるのが醍醐味の一つだが、本作のシナリオは軍師の策によって勝利する展開が少なく、力押しな展開が多い。
    • なお本作の軍師が主人公に行う献策はだいたい「どこそこを攻めましょう」「新たな仲間を入れましょう」「敵に対抗するためのアイテムを手に入れましょう」くらい。それは策とは呼ばない
      • RPGパートでは、大抵は軍師の指示によって主人公が目的地に赴いて街を探索したりダンジョンを攻略したり、といった展開になる。そのため解放軍の総大将であるはずの主人公を軍師が使い走りにしているようにしか見えないのだが、もう少しどうにかならなかったのか。
    • 一応、終盤には軍師が知略を発揮するシーンもある。しかし、その時点では解放軍はかなり優勢な状況であり、不利な状況を大逆転というより、もともと有利な状況をさらに有利にしたものであり盛り上がりに欠ける。
    • ちなみに戦争イベントでの軍師の能力は「歩兵部隊の強化」。何故か弓兵と魔法部隊は対象外。むしろ後者の方こそ策で活かされる兵力のように思えるのだが。
  • テキストが全体的に稚拙。
    • 本作最大の問題点。シナリオの評価は高いのだが、それを彩るテキストはお世辞にも誉められたものではない。
    • 台詞回しについては一言で言えば低年齢層向けの絵本か児童文学に近い。やたらと大仰で説明臭く、句読点が多用され、その一方で感嘆符は少ない。後述するが平仮名の濫用も目立つ。
      • シナリオの雰囲気はむしろハイティーン以上向けであることを踏まえると致命的に噛み合ってない。
      • 例えば、帝国を敵に回したことで主人公が暗殺者に命を狙われる場面があるのだが、その際暗殺者に「おまえら頭がおかしいんじゃないのか」と非常に幼稚な暴言を吐かれる。緊迫した雰囲気にそぐわない台詞は多くのプレイヤーを脱力させた。
    • 誤字・脱字は序の口、時には日本語として成立していない文章も。
      • 例として、とあるキャラが「みだりに」と言うべき場面で「みだらに」と発言してしまう。一文字違うだけで意味が全く変わってしまった。
    • 場面によってキャラの口調や一人称がコロコロ変わる。中には同一の台詞内で一人称が変わるキャラも。
      • 中でもバレリア・テンガアール・セイラあたりは特に酷い。
    • 漢字と平仮名の使い方も滅茶苦茶。本作のデータ内には多くの漢字が収録されているのだが、ゲーム中では平仮名がやけに目立つ。ある場面では漢字表記だった単語が別の場面では平仮名表記、というのもザラ。
      • あるキャラが装備している武器「飛天刀」は、ゲーム中の表記は「ひ天刀」という非常にダサいもの*11。しかもゲーム内には「飛」の漢字はしっかり存在しており、別のところではちゃんと使われている。
      • ゲーム中にはいくつか「鉄の○○」→「銅の○○」とランクアップする武器が存在する。この時点で何かがおかしいが、攻略本ではこれらのランクアップ後の名称は「鋼の○○」となっている。どうやら担当スタッフが「銅」と「鋼」の漢字を間違えたようだ。
    • ある人物が「我が主ゲオルグ」と発言する場面があるのだが、本来その主の名前は「ゲイル」である。ゲオルグとはそのゲイルを殺した人物である。これだけならただのミスで済んだのだが、何を思ったのかその後公式で「ゲイルにはゲオルグという別名があった」という後付け設定が追加され、ゲオルグにゲオルグが殺されるという意味不明な公式設定が完成した。なんでやねん。
      • 本作はその後ベスト版が2回、他ハード(SS/Win/PSP/携帯アプリ)への移植も4回、さらにPSP版のベスト版も発売…と多くの移植が行われているのだが、こういったテキストのミスは完全放置されている。変な後付け設定を加えないでちょっと修正すれば良かっただけだろうに…。

サウンド関連

  • 音楽は、曲の質が低いわけではないが、1ループが短い曲が多い。
    • また、「戦闘時の音楽が、それのわりには盛り上がりに欠ける」「ラスボス戦用の音楽がなく、使いまわされているボス戦用の音楽も、雑魚戦用の音楽のアレンジ」といった批判の声も見受けられる。
    • すべての曲がそうというわけではなく、良曲もちゃんと存在していることは併記しておく。
  • SEの音質は非常に低レベル。
    • 棍で殴ると「ポカッ」、剣で斬りつけると「ゲシッ」、槍や矢が突き刺さると「チョピッ」とチープかつ不似合いな音ばかり。
    • 戦争イベントではチビキャラが動き回りながら「ワーワー」と甲高い掛け声を上げる。子供の戦争ごっこのようで、迫力もシリアスさも全くない。

総評

本拠地システム以外はとりとめて斬新さはなく、ゲームとしてはその本拠地システムとシナリオくらいしか評価点がないと言っても過言ではない。
が、特にそのシナリオが評価され、この作品はその後長く続くシリーズとなっていく。
しかし、一方で数々の問題点から流石に今の目で見ると厳しい。
後述のように何度も移植を繰り返しているのに問題点がほとんど据え置きで改善されていないため、システムやテキストをしっかりと改善したリメイク版が望まれている作品でもある。

移植版(参考記述)

  • 1997年9月17日にSSへの移植版が発売。
    • 湖賊による誘拐事件、グレミオのサイドストーリー、闘技場の追加、猫の飼育など、他の機種にない独自の追加要素がある。
    • バグもいくつか修正されているが、一方で新たなバグもあり、特にネコについては不具合でまともに育てられない。
    • オープニングムービーや部キャラの待機時のセリフ、ミニゲーム、魔法の演出などいくつかが差し替わっている。
  • 1998年3月26日にWindows 95版が発売。こちらはPS版ベースの移植。
  • 2006年2月23日には続編の『幻想水滸伝II』と同時収録の『幻想水滸伝I&II』という形でPSPに移植され、現在でも比較的手軽にシリーズの原点に触れることが可能。
    • PSP版は基本的にPS版ベースの内容(一部バグ修正あり)だが、PS版とSS版のOPが両方収録されている。
  • 2008年6月16日には携帯電話用アプリとしても配信されていた。現在は配信終了。

その後の展開

  • 2022年9月に本作と『II』がセットになったリマスター版『幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争/デュナン統一戦争』が発表された。
    • 対応機種はPS4/One/Switch/Winで、発売時期は未定。
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  • タグ:
  • 1995年
  • PS
  • RPG
  • コナミ
  • 幻想水滸伝

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最終更新:2023年08月30日 21:23

*1 帝国の財宝を盗んでトンズラ、などというものまである。

*2 例として、5人の鍛冶屋、2人のコック、色違いの大工、エルフ、コボルトなど。

*3 装備したキャラのみ取得経験値2倍。それ以外の効果は持たない。

*4 無限に使える全員回復アイテム。ただし効果は低く、「おくすり」の半分。

*5 本作の女性キャラは男性よりも有用なアクセサリを装備できる上、バレリアは盾を装備できるため防御力も高い。

*6 ただしゲームを進めるとカイのいる場所には必ず行くことになるので確実に出会える。

*7 グレミオが主人公を庇う以外にも、様々なキャラクター同士(恋人・夫婦・主従・親友など)で庇う・庇い合う組み合わせがある。特に主人公を庇ってくれるキャラはグレミオ含め4人もいる。

*8 守備力だけならグレミオとはほぼ互角なのだが、それ以外の防御要素(HP・回避率・魔法防御力など)は主人公の方が遥かに上。

*9 両手剣キャラ専用の紋章で、戦闘中に使うと2倍ダメージ+必中+隊列無視、ただし次のターンは攻撃不可(防御やアイテム使用は可)。ダメージで言えば通常攻撃を2ターン行うのと変わらないが、命中率の低いビクトールにとっては「必中」というだけで物凄くありがたい。

*10 しかもその「因縁のない側」が先述したグレミオとビクトールである。

*11 ちなみにランクアップさせると「ひ天月刀」→「ひ天月星刀」となる。頑なに「ひ」だけ平仮名のままである。