ファンタシースターオンライン

【ふぁんたしー すたー おんらいん】

ジャンル ネットワーク対応RPG


対応機種 ドリームキャスト
開発元 ソニックチーム
発売元 セガ
発売日 2000年12月21日
定価 7,140円(DC版のみ)
+(オンライン使用限定)ネットサーバー料金
判定 良作
ファンタシースターシリーズ

概要

  • プレイヤーの対応次第で面白さが解るオンラインゲームの先駆者であり、家庭用ゲーム機では初めて成功を収め国産MORPG代表作の地位を勝ち取った。
  • 本稿に対応しているのは以下の作品である。
    • PHANTASY STAR ONLINE(DC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Ver2(DC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE(Windows版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Episode1&2(GC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Episode1&2 Ver1.1(GC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Episode1&2 Plus(GC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Episode1&2(Xbox版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst(Windows版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst Episode IV(Windows版)
  • 『PHANTASY STAR ONLINE Episode3 カードレボリューション』は続編であるが内容がMORPGではなくカードゲームになっているので、本稿では除かせて頂く。

特徴

  • プレイヤーはゲーム開始時にクラス、いわゆる「職業」を選択できる。
    • クラスは「種族」「性別」「戦闘タイプ」の3要素からなるが、選べる組み合わせなどは限られている。 同様に性能や使える装備・攻撃・およびキャラデザインのパターンもそれぞれで決まっており、続編作とは違いクラスごとに全く別のキャラという位置付けになっている。
    • 以降のバージョンアップ作品や派生の『ファンタシースターZERO』は、初代DC版にない組み合わせが採用。
+ キャラクタークリエーション Wikiから抜粋
  • DC版からの職業
    • ヒューマー(通称:馬)
      • ヒューマンの男性ハンター。初心者向けの近接戦士系としてバランスの良いパラメータを持ち、オンラインではメインアタッカーとして十分な活躍ができる。 一応テクニック*1も使えるが、初期バージョンでは強すぎたためバージョンが進むごとに徐々に弱体化されて行き、最終的にはソロプレイで非常に重用する自己強化テクニック「シフタ」「デバンド」が使用できなくなった。
        キャライメージが熱血ヒーロー的なものであり、使用者の精神年齢が低い傾向にあった。
        オフラインクエストで登場する「アッシュ」というNPCが『弱いくせに特攻精神満載』のヒューマーであり、同じような行動を取るヒューマーはもれなく「アッシュ君」呼ばわりされて非難されることになった。
    • ハニュエール(通称:乳)
      • ニューマンの女性ハンター。ハンターとしてはパラメーターが最も低いが、精神力だけは例外的に高く、テクニックを主体とした戦いも可能。 GC版以降ではテクニックLvの上限が20まで引き上げられたことで、ハンター+フォースのハイブリッド傾向がより顕著になった。
        高い精神力を生かして回復や補助のサポート要員として立ち回ることもでき、オンライン、オフライン共に使い勝手が良い。オフラインでは敵弱化、自己強化テクニックと回復、遠距離での攻撃テクニックとオールラウンダーとして非常に小回りが利く。
        反面攻撃力はハンター最下位(レイマーにも劣る)で爆発力に欠け、命中力の伸びも悪いこともあり敵のステータスが跳ね上がるオンラインアルティメットでは器用貧乏の面もある。
        デザインはいわゆるネイの系譜を継いだもの。パーツの関係で美人キャラ・巨乳キャラを作りやすく、露出の多い衣装に前述の使い勝手の良さもあって最も人気が高いと言われた。
    • ヒューキャスト(通称:旦那)
      • アンドロイドの男性ハンター。ハンターの中ではトップクラスのパラメーター(攻撃力は最強)だか、テクニックが使えないために扱いが難しくオフラインでは上級者向け。オンラインのチャレンジモードでは最も使えるキャラクターである。
        DC版ではハンター中トップの命中力であったが調整の結果、最終的にはハニュエールよりは高いが伸びにくい程度(限界値はハニュエールより低い)にまで下げられてしまい、オンラインアルティメットでは遠距離攻撃手段が少ないこともあって命中不足に悩むこととなる。
        尤も攻撃力は頭一つ抜けており、前線で暴れたい人にはもってこいのキャラクター。
        ~敵を無力化するフリーズトラップとコンフューズトラップをアンドロイド中で最も多く持てるメリットも存在する。
        オフラインクエストで度々登場する「キリーク」という、厨二病をこじらせたようなキャラクターにちなんで「旦那」と呼ばれる。
    • レイマー(通称:尻)
      • ヒューマンの男性レンジャー(銃使い系)。DC版レンジャーでは唯一テクニックが使えるが、ヒューマーと比べてもかなり中途半端である。DC版のオンラインのチャレンジモードで使っている人がいたら熟練者と言ってもいい。
        GC版以降では敵弱体化テクニックが使えなくなったが自己強化のシフタ/デバンドはレベル15まで使えるためオフラインもそれなりにこなせた。
        全キャラ中で最も命中力が高くなるが、レンジャーは銃器の命中力に距離補正がかからないためそこまでのメリットは無く特徴を出し難い。もちろん命中力はいくら高くても無駄になるものでは無い。
        HP自体は高いが防御力が低いせいでかなり打たれ弱く、結局遠くからEx攻撃を連射することに終始しがち(とはいえそれがレンジャーの仕事ではあるのだが)。
        ぴちぴちのボディスーツに包まれた引き締まった尻とシブいおっさん顔は一部で人気であった。
    • レイキャスト(通称:箱)
      • アンドロイドの男レンジャー。ヒューキャスト同様にテクニックが使えない欠点があり、オフラインでは上級者向けになっている。
        最終的には全職業中HPが最も高く成長する。攻撃力もヒューマーに次ぐ全体3番目、防御力も全体2番目と近接武器を手にしても十分な働きができそうではあるが、近接武器は一部特殊なものを除いてレアアイテムがことごとく装備できないため、低難易度か高属性モノでも所持していない限りは前線に出るだけの意味はあまりない。
        DC版の最初期はトラップも使えなかったことから「屈強な鋼のボディで遠距離からぺしぺし銃を撃つ」だけの移動砲台プレイくらいしかやることが無く歩行音がドガシャガ五月蝿いことも災いしレイキャストが前線に出ることを躊躇わせた。
        実際パラメータ的には攻撃力が大きく上回る以外はレイキャシールとそれほど変わらず、命中力もレンジャー最下位とは言え距離補正も無くトラップ発見後すぐ銃で無力化できることや、GC以降ではキャストのEx攻撃にプラス補正がかかるため決して「使えない」キャラでは無く、レンジャーとキャストそれぞれの固有能力を活かしたサポート役としては十分な働きが期待できるキャラである。
        特徴がはっきりしているためレンジャーとしては有用な方で、それはチャレンジにおける需要にも出ている。このためレイキャスト使いはヒューキャシールと同じような状況にあり、絶対数のわりに上級者が多い傾向にあった(単に1stキャラに選ばれないだけという話でもある)。
        しかし(主に)見た目の問題からレイキャシールとは明確な格差が存在し終いには真偽不明ながら「レイキャストで入ったら『帰れ』って言われた」という噂も広まった。箱という愛称と合わせて「ハコハカエレ」→「[゚Д゚]<ハコモアイシテ!」というネタも産まれ、これはPSOの枠を超えネットスラング的な広まりを見せた。
        ラグオルで強烈な個性(と騒音)を放ち続け、最も虐げられ、最も愛されたキャラクターとされる。
    • レイキャシール(通称:汁)
      • アンドロイドの女性レンジャー。キャストの常としてテクニックが使えない欠点があるのでオフラインでは上級者向けになっている。
        最初期には全キャラ中最高の命中力を誇ったがGC版以降はヒューマンの命中力が上方修正されたため3番目の命中力となり、代わりに防御力が全キャラ中トップとなった。 しかしレイキャストと同じく前線に出る必要性はあまり無いためせっかくのパラメータもあまり意味が無い。 一方攻撃力はあまり伸びずアルティメットでのレンジャーの職業病とも言える火力不足が一番深刻にのしかかる。(アルティメットに入ったばかりのレンジャーはシフタやザルアがなければダメージソースとしてはほとんど計算できない)
        パラメータとして見た場合、全体的にレイキャストより劣ってはいるのだが(主に)見た目の問題から無下に扱われることはほとんどない。
        キャラクリでは人間的な肌色やゴスロリ系メイドボディ、頭部パーツもツインテールやポニーテールが選べるなど下手な人間キャラよりよほどかわいらしいキャラメイクをすることができる。
        オフラインクエストで登場するエレノア、シノというNPCレイキャシールは現在でも高い人気を誇っている。
    • フォマール(通称:鈴)
      • ヒューマンの女フォース(魔道士系)。パラメータとしては飛びぬけたところの無い平均的なものだが、HPや防御力はフォース中最も高く打たれ強い。
        既存モーションを劣化させたようなモーションばかりで非常にクセが強いが、固有モーションのショットガン(装備できるのはバズーカ1種類のみ)、ナックル、スライサーはどれも高性能仕様であり、それなりに尖った性能を持つ。
        ハンドガンの反動すら抑え切れないか弱い女性を演じつつバズーカをハンドガン並みの速射で放ち、ナックルでは往復ビンタから突き飛ばす。どちらもロクな装備は持てないが見た目の面白さから常にどちらか(もしくは両方)を携帯しているフォマールも多かった。
        スライサーは地味ではあるがゲーム内でもトップクラスの強豪武器種で、高HITのスライサー・レインボーバトンを作成できれば中距離から混乱をバラまくことができる。
        一風変わった武器モーションに加え走行モーションも固有のお嬢様走りであったり、人間キャラであってもトラップが発見できる「リコのメガネ」を装備できる唯一のキャラ(リコはハンターなのだが)であるなど、パラメータ的に光るものは無いがそれ以外の部分で(製作側の遊び心も含め)キャラの特徴付けがしっかりなされている。
        GC版以降の得意テクニックは光属性のグランツ+回復と補助になっており、他のゲームで言う聖職者ポジションと言って良い。レスタ、アンティ、シフタ、デバンドの効果範囲2倍はパーティープレイで最大限に生きる。これらのテクニックはレスタ以外は精神力に依存せず運用でき、レスタも回復量よりもしっかり届かせることが重要なテクニックなため低い精神力でもさほど問題無い。このためマグや装備品の付け替えによるプレイスタイルの自由度が非常に高い。
        ただしオフラインではテクニック、武器攻撃ともに決定力不足であり、タフなおかげで死ににくいが時間がかかる。
      • このフォースクラスのキャラクターは、平均的な耐久パラメータの低さやテクニックの敷居の高さから、全てオフラインでは上級者向けの位置付けになっている。
    • フォニューム(通称:王子)
      • ニューマンの男フォース。唯一の男性ニューマンでHPが低い分、精神力がフォニュエールに次いで高い。更に、フォーマーと同じく素手でテクニック発動が早いというメリットがある。(男性キャラは全員素手で使うとフォニューム同様に早くテクニックが発動できるが、ハンター、レンジャーはわざわざ武器を外すメリットがあまりない)
        DC版ではフォニュエールより精神力限界値が低い代わりに多少耐久力がある程度のキャラであったが、GC版以降で追加された得意テクニックがギ系、ラ系であり高い精神力と優秀な発動モーションも有効に使えるようになった。
        各弱点属性をきっちり使い分けることでオフラインではテクニックでの力押しができるだけの火力を誇ったがオンラインでは敵の耐性がハネ上がることや回復・補助系のテクニックが不得手なこともあって活躍の場はあまりなかった。チャレンジではそこそこ需要があるなど立場的にヒューキャシールやレイキャストに近いものがあったと言える。
        中世の貴族のような衣装とアラビアンシューズにぽっくりをひっつけたような靴などぶっちぎりでクセの強い外見をしており、髪型もアフロのようにハジけたものからショタっぽいものまでイロモノ方向に偏っている。ロールプレイ的な意味でのキャラメイクはやりやすい。
        オフラインクエストのモンタギュー博士やオンラインでアイテム交換をしてくれるパガニーニとホプキンス親子など、NPCも変わった人が多い。
    • フォニュエール(通称:ぽんぽん)
      • ニューマンの女フォース。フォニュームの長所・欠点が極端になっており、全キャラ最低のHPや攻撃力、防御力とダントツのTPと精神力を持つ。
        実は回避力が全キャラ中2番目だが、確率回避に頼ること自体非常にリスキーなので意味は無い。
        フォニュームと同じくオフラインでは力押しが効くが、オンラインアルティメットになると攻撃テクニックを生かし辛くなる仕様のため個性を発揮しにくい。
        GC版以降では得意テクニックに回復と初級攻撃テクニックが設定されたため、パーティープレイもそれなりにこなせるようになった。初級攻撃テクニック連射が有効なボスも多かったり。
        キレイ系のお姉さんのハニュエールに対してカワイイ系の妹(平たくいえばロリ)キャラとして高い人気を誇った。当然ながら低身長キャラが多い傾向がある。
        非常に人気の高いキャラではあるが特定の層からの人気が特に高く、ロールプレイなのか素なのかは別として残念ながら「痛い子」も多く見られ「高い精神力と低い精神年齢」などと揶揄されることもあった。(PSOに限らず低身長ロリキャラが作れるゲームでは極めてありがちな事象ではある)
  • GC版から追加された職業
    • ヒューキャシール(通称:H汁)
      • アンドロイドの女ハンター。ヒューキャスト同様にテクニックが使えない欠点があるため、オフラインでは上級者向けになっている。最終的には回避率が最も高く成長する。
        ハンターで最も命中力と回避力が高いが攻撃力と防御力が最低、ダガーやダブルセイバー等の単体多段攻撃武器モーションが優れる等、他のハンターとはやや毛色が違う。
        一方で打たれ弱いためトラップの活用や位置取り、モーション特性など様々な要素を考えて立ち回る必要があるため、使いこなすまでも難易度は高い。
        固有モーションのダガーやダブルセイバー、ナックルのモーションがやたらとカッコ良い上に非常に優秀で適当に武器を持ち替えながらトラップを使ったりしてればテクニカルに見える特典もある。
        EP2からの登場であること地味でパっとしない外見、チャレンジ以外の使い勝手から人気は今ひとつ。通称はもはやセクハラレベルであった。
    • レイマール(通称:丸)
      • ヒューマンの女レンジャー。レベル20までのテクニックが使えるメリットがあり非常にバランスの取れたキャラクター。
        特にオフラインではハニュエール以上の使い勝手の良さを誇るためレア掘り周回用キャラとしても大人気だった。
        オンラインではハニュエールと同じように回復・補助のサポート役としての立ち回りも可能だが、ハニュエール以上に火力不足であり同じように器用貧乏に陥りやすい。
        とはいえ「なんでもできる」という長所は揺るぎ難く、レイマーに次ぐ命中力を生かしてEx攻撃を有効に使うことでどのようなシチュエーションでもそつなくこなせる。
        軍服のような衣装や銃を寝かせる優れたハンドガンモーション(所謂ギャング撃ち)等方向性が良く分からないながらも「なんかそれっぽい」特徴も持つ。
        GC版以降の初心者にオススメのキャラクターだったこともあり、癖の強いヒューキャシールやフォーマーと比べれば、EP2以降の追加キャラの中ではかなり使用者が多かった。
    • フォーマー(通称:農夫)
      • ヒューマンの男フォース。近接攻撃もできるフォースという触れ込みであったが攻撃力こそフォースでは最も高くなるものの素の状態ではフォマールと大差無く、命中率の成長が全職業中最下位でHPも下から2番目で打たれ弱いという救いようの無い特徴がある上に、GC版からの追加の得意テクニックが使いにくい為にフォース系だけでなく全キャラ中最も中途半端な職業になっている。とにかく何を売りにしていけばいいか良く分からないキャラでオフライン、オンラインともに上級者向けになっている。
        一応素手でのテクニック発動が早いという特徴もあるにはあるがそれも結局は高い攻撃力という特徴を打ち消してしまう。
        このようにどうにもこうにも使い勝手の悪さばかりが目立つキャラではあるが、陰陽師をスタイリッシュにしたような衣装と男性キャラ随一のイケメンということもあり男性キャラとしては人気は高い。得意テクニックにラ系が含まれていれば評価は多少変わったかもしれない。
  • アンドロイドキャラは、DC版Ver2のアルティメットモードのみ「トラップ」が使用可能になる。
  • 条件付きで、開発スタッフのマスターキャラクターに出会えるイベントがある。
    • DC版『PSO』で出会い恋人になった人を募集した。この時、恋人同士の使用キャラクターが行動と擬音台詞でキスをした時、当時未婚であった中裕司氏が「ちきしょう」と言う台詞を打っていたなどの逸話も。
  • 多くの著名人がはまっていた事でも有名で、何名かを列記すると永野護氏や田中理恵氏、緑川光氏に保志総一朗氏などが挙げられる。特に永野氏は廃人な上に、後の公式設定資料集でイラストを提供している。
  • 『ソニック』『ファンタジーソーン』『バーニングレンジャー』のコラボがある。
    • 『バーニングレンジャー』とのコラボの初回はDC版から。下記の動画は全てGC版。このコラボで『バーニングレンジャー』を知ったユーザーも多い。
+ バーニングレンジャーのコラボ前編・曲だけ

+ バーニングレンジャーのコラボ後編・曲だけ

  • DC版Ver2のオンラインでは、サッカー場ロビー、他のキャラクターと戦える「対戦モード」、持っているアイテムと入手できるアイテムだけで攻略に挑戦する「チャレンジモード」が導入。
    • 対戦モードはバランス調整ができておらずだいたい一瞬で勝負が決まってしまう大味なものだったため人気はイマイチだった。
    • チャレンジモードはレベル1からスタート、長丁場でクリア時の評価によって報酬が変わることもあって初心者お断りな空気であったが、非常に戦略性が高くやりごたえのあるモードであった。
  • GC版ではGBA版のジョイキャリーシステム対応。ミニゲームが楽しめる。

評価点

総合

  • タイトルからして「オンライン」ゲームなのだが、完全オンラインの『PSOBB』以外はオフラインでも十分遊べるゲーム。 そのため(自力接続がほぼ不可能な小学生等のオンライン環境がないプレイヤー等の)オフ専プレイヤーもかなりいたとか。
    • オフライン時は難易度調整もオンラインプレイ時と比べて若干落としている。逆に言えば難易度を上げることによってオンラインでのパーティープレイを促す仕組みになっている。
    • オフラインでもミッション限定等の一部の特殊ステージを除きほとんどプレイ可能で、単発から数話に渡るものまでクエストも豊富。
    • オフラインで入手したアイテムはオンラインでも使用可能。(ただし、オフで作成されたチートアイテムなどもオンに持ち込めてしまう等のトラブルもあり、賛否両論ではあった)
  • ステージクリアやミッションをこなしていくことで明らかになる壮大なストーリーとそれを取り巻く魅力的なキャラクター。これまでの『ファンタシースター』シリーズに連なる設定やアイテムも登場し、ファンを喜ばせた。
    • タイレル総督など一部NPCとの会話やその娘リコ・タイレルが遺したメッセージパックによってのみ淡々と進むメインストーリー。多くの人命を預かる総督という立場と親という立場の葛藤を抱えるタイレル総督や、序盤のステージでは軽妙な語り口であったリコのメッセージもステージが進むにつれ徐々に追い詰められていく心情が、淡白ながらシリアスに描写される。
    • 様々なクエストをクリアすることでうっすらと浮かび上がるパイオニア計画上層部の黒い思惑やタイレル総督の失脚からの失踪など、演出は簡素だが内情はかなり暗いものとなっている。
    • NPCも個性的であり、エレノアやキリークのような登場頻度の高いキャラだけでなく脇役に至るまで設定も深く作りこまれている。
  • 戦闘システムはアクション形式。シンプルながらも決してぬるいわけではない。正直今となっては古臭い部類に入る実装で、そのバランス面も尖ってこそいるが、今現在でも高く評価をする者が多い。
    • プレイヤーは「弱攻撃」「強攻撃」「EX(エクストラ)攻撃」という三種類の攻撃方法を使い分けて戦闘をこなしていく。
    • 「弱攻撃」は命中率が高いが威力が弱く、「強攻撃」は攻撃力が高い代わりに隙が大きく命中率が低い。「EX」は武器に付与された”エレメント”の発動に使い、隙が大きく命中率は非常に低い。エレメントの特殊効果自体は属性ダメージや即死攻撃など、様々かつ強力な効果を発揮する。
    • 攻撃はタイミングよくボタンを押すと最高3連続攻撃を出す事ができ、段階を踏むごとに命中率が上がる。基本的に初段は弱攻撃で牽制しつつ、最後に強攻撃やEXに繋げるのが常套。
    • また、武器によって攻撃速度や回数が異なり、種類や戦況によっては同じタイミングでボタンを押しても敵に割り込まれたりする。
      一種類の武器に固執して戦うのではなく、相手や状況によって武器を切り替えて戦うのが戦闘の基本である。
    • 本作には のけぞっている敵に攻撃を当てるとのけぞりモーションがキャンセルされすぐに反撃される 仕様があるせいで、何も考えずに連続攻撃をしていると簡単に反撃を受けてしまう。なので武器によってはディレイ入力が要求されたり、さらに特殊な例では複数HITする武器の1撃目をわざと空振りさせ2撃目から当てることで最後まで攻撃を繋げる必要があったりする。
    • 他、攻撃が届く距離に敵がいると自動でロックオンされ、移動速度が遅くなる仕様があるため、慣れたプレイヤーは「メニューを開いてロックオンを切り、その間にスティック移動で攻撃を回避する」ことをやっていた。
    • このように普通ならば難点として確実に挙げられるよう仕様が基礎部分にいくつかあるため、その対策を覚えねばならないのだが、
      本作のEP1はそんな敵味方とも移動や攻撃の速度が全体的にゆったりしていることを前提としてバランスが取られていたため、当時としては操作性の感触はそこまで悪いものとは取られにくかったようだ。
  • ステージや敵モンスター・ボス(ゲーム中の表記は「エネミー」)のデザインも好評。アイテムもかなりの数があり、武器には専用グラフィックも多い。
    • DC版では通常武器の色を変えただけだったレア武器も、GC版以降は専用グラフィックが与えられた。
    • 一部のエネミーや武器・ステージは次回作である『ファンタシースターユニバース』(以下、『PSU』)シリーズ以降にも登場。何だかんだ言っても本作の存在は多くの人物から大切にされている。
  • 上手いプレイヤーに出会えば出会うほど、もう一度遊びたくなる
    • アンドロイド使いは、上手いフォース使いに出会うほどそれがありがたく感じる。特にハード以降で、自分の手持ち回復薬を殆ど使わないで冒険を完遂できた仲間なら尚の事。
    • パーティーが凸凹なバランスでもプレイヤーの立ち回り次第で面白くなる。
      • アンドロイドに全員回復薬*2、死亡蘇生薬、状態異常回復薬を持たせると、回復役のフォースが状態異常にかかったり死んでしまった場合に素早くフォローが出来るなど。
      • 「誰でもどうぞ!」といった野良PT募集も良く行われていたため、集まっている面子を確認してあえて丸被りのキャラで突撃するなど凸凹パーティーになることも多く、歓迎するプレイヤーも多かった。
    • 上手い相手から、学んでプレイヤー自身も上達できる。反面教師なプレイヤーからも学ぶ事は可能かもしれない?
  • 小林秀聡氏(EDテーマ等一部は熊谷文恵氏)が担当した楽曲も総じて評価が高い。
    • 特に、EP2のラスボスの第一形態のBGM「IDOLA have the immortal feather」は、そのラスボス自体が高い人気を誇っていることから歴代でも屈指の名曲として知られている。
      後に『ファンタシースターポータブル2 インフィニティ』にてこのボスが復活した時はフィールドやBGM、攻撃モーションや戦闘までの流れが完全に近い形で再現され、多くのファンが歓喜・涙した。
    • サントラも発売した。後に桜庭統氏や伊藤賢治氏など豪華作曲家がアレンジを担当したアレンジサントラも本作では発売されている。気になった方は是非確認してみよう。

GC版

  • DC版ではテクニックが使える職業は全部の最高LV魔法が使える為に格差が無かったが、この作品から一部のテクニックが使えるハンターとレンジャーに使用制限がついた。

評価が分かれる点

総合

  • PSU以降と異なり選んだキャラ/クラス毎にやれることがある程度制限される上、その制限は途中で変えられない。パラメーターの計算式もあいまって、職業の格差が(特にソロプレイ時には)難易度が高いほど優劣が激しくなる。
  • 特にEP2から追加されたフィールドの敵の攻撃パターンに理不尽なものが多く、「レア掘り」を行おうとすると強烈な職業縛りが発生する。
    上述する本作の仕様も相まってまったり遊べるような強さではなくなっているため、EP1のフィールドに比べると人気が無い。
  • オンラインの部屋の難易度がオフラインのクリアーステージに影響を及ぼす。
  • 敵にダメージを与えるか、テクニックを当てられなければ経験値が一切入らないシステムとなっているため、経験値の稼ぎやすさについても格差がある。後述のドーピングアイテムの使い方次第で経験値を総取りする事も可能になっている。
  • オンライン重視の為か、オフラインでもストーリーは非常に簡素な表現となっている。重厚な演出やムービーなどは一切無く、全て配置物のテキストのみで語られる
    • EP1はオフラインミッションという形でかなり深いところまでストーリーが掘り下げられる(と言っても完全には程遠い)が、EP2の一部以外、EP4のミッションは完全にオンライン限定。
  • クエストで同行するNPCキャラクターがたいてい使い物にならず、アルティメットモードでは足を引っ張る。
    • 特に「アッシュ」というヒューマーは職業の特性、出現マップが最終ステージなどの要素から死亡率が高く、ファンの間ではそのまま蔑称にすらなっている。
  • オンラインでしか楽しめない季節イベント、限定アイテムが存在している。
  • 名前から決定するセクションIDからの入手アイテム
    • 10色のカラーに決定し、ここからオンオフの共通で入手しやすいアイテムが決定する。
    • しかし、これにも相性が合わないものが存在している。4コマ漫画ではスライサーしか出ない白のIDで自虐ネタを描いている作家などもいた。
    • ちなみに本当に相性最悪の組み合わせは、高LVのテクニックディスク*3やフォース専用の武器が出るピンクのIDをアンドロイド系クラスで引いてしまったときである。

DC版

  • オフラインでは一部のクエスト以外では完全にソロなので、アンドロイド系は確実に苦戦する。アルティメットモード込みだと敵の攻撃力・魔法防御がかなり加算している為にフォース系は敵を倒しにくいばかりか、こちらのHP・防御が低く即死しやすい。似た理由でレイマーも苦戦する。
    • その反面、オールマイティーすぎたヒューマーが最強になっている。以降の作品ではかなりの規制がかけられている。

GC版

  • アイテムを無限増殖できるバグがあり、修正ディスクが発売。初版持ちは無料交換になっている。
  • オフラインでも最大4人で遊べるが画面を4分割する為に、画面が小さいTVでは厳しい。

問題点

総合

  • 遅く始めると他のプレイヤーキャラクターとのLVや装備品などの格差が生じ、ノーマル、ハード、ベリーハードで遊んでいる部屋が見つかりにくい。
  • 読み込みが激しい為に、ゲーム機のディスクユニットの寿命を著しく縮めてしまう。
  • 一部の操作性が悪い。上述したようにロックオンを任意で切るにはメニューを開かねばならない他、壁に向かって斜めに歩いた場合や敵を含むNPCに向かって歩いた場合、押し返しの処理が入らずにその場で足を止めてしまう。 そのためエネミーに囲まれると身動きが取れなくなって死あるのみ。

『Diablo』との酷似

発売当時は今ほどインターネットが盛んではなかったが、そのネット上では海外のPCゲーム『Diablo』に余りにも似ているという議論がなされた。 以下はその焦点。

  • 基本的なゲーム設計
    • 近接攻撃型、遠隔攻撃型、魔法攻撃型の3つのクラスからキャラクターを作成
    • 「シナリオを攻略する」という目標を与えられてはいるが、ほとんどのプレイヤーにとって「自分のキャラクターの強化」と「レアアイテム」の収集が真の目的になる
    • 「あるエリアに挑戦→クリア→戦利品を分配(マルチプレイのみ)」を繰り返すいわゆる"周回"がゲームの中心になる。
  • 難易度設定のルール
    • 全てのダンジョンを一通りクリアすると当時の一般的なRPGは隠しダンジョンがアンロックされたりすることで新しいエリアを提供するものが主流だった。
    • 本作は新たな難易度設定が加わり、出現する敵の強さと手に入る装備アイテムの戦力が向上した同一のダンジョンに挑戦するシステムになっている。
  • 一見するとアクションゲーム風ではあるが、ダメージの計算や命中判定等でRPGの要素が強い
    • 操作である程度はカバーできるが、一定以上の能力差がある相手との戦闘は厳しく、適正レベルのような概念がある。
  • 現行のマルチプレイヤーゲームと異なり、クラスでロールが厳密に分けられていない(今で言うマルチロールに近い)
    • どのクラスでも一定の殲滅力は持っているし、比較的強力である回復アイテム・復活アイテムを利用しある程度自己管理ができるようになっている。
      • 逆に敵の攻撃を防ぎ止めるいわゆるタンク、仲間の戦力を強化するなどの補助的な役目に徹することは原則不可能。言うなれば全員がアタッカーであり、その側面は良くも悪くも後作に延々と続いている。
    • それまで魔法使いキャラ等が独占しがちだった「拠点への転送手段」が、クラスを問わずアイテムで気軽に使える。
    • 死亡時に持っていたアイテムが失われる「デスペナルティ」もあったが、アイテム収集がメインとなるゲーム性との親和性が低かったため後のシリーズでは撤廃されることになる。
  • ドーピングアイテムに使用制限がなく、低レベルステータスカンストキャラなども可能
    • こちらもキャラの個性を消し、ステータスで装備や魔法の使用可否を設定するシステムとも(オンラインゲームとして)合わないためか、後のシリーズで撤廃される。
  • アイテム設計
    • アフィックスシステム
      • 一般的な装備アイテムにランダムで特殊な効果が設定される
      • 大多数のプレイヤーは、これによって良い効果が付与された装備品を収集することにプレイ時間を割くことになる
    • ユニークアイテム
      • 一般的なランダムアイテムとは別に、まれに特別なアイテムが生成されることがある
      • いかにもな汎用アイテムとは異なり、一定ランク以上の希少品は特別な外見と効果を持った固有アイテムになっている
    • 鑑定システム
      • どういった効果を持っているのかが分からない状態でアイテムを取得することがある
      • 良いアイテムを引き当て、鑑定まで持ち帰ることがゲームの最終目標といって差し支えない
    • アイテムの装備条件
      • 指定されたステータスが一定の値を満たしていないと装備できないようになった
  • 魔法習得のシステム
    • 魔法はレベルアップなどでは憶えず、敵が落とすことがある専用の習得用アイテムを消費して憶える
    • 魔法の習得後、新たに設定されるステータス要求を満たして習得アイテムを使用すると魔法のレベルを上げることができる。
    • 魔法を憶えられるのは魔法使いクラスだけというわけではなく、近接攻撃型クラスや遠隔攻撃型クラスのそれぞれ一部も特定の魔法を習得できる

DC版

  • 「ドーピングアイテム」でパラメータをカンストまで上げられる。
    • 無制限だった上に、Ver2ではLV1なのにパラメータがLV100越えというキャラクターも増えた。武器やテクニックの使用制限がパラメータの数値によるものなので使い方次第ではバランスを崩す(後述)。
    • 更に、Ver2から追加されたアルティメット専用武器や追加テクニックディスク*4込みで、ノーマル、ハード、ベリーハードまでの敵の瞬殺が可能なのでバランスが崩れた。以降の作品や派生作品では、ドーピングアイテムの使用が規制、廃止になっている。ちなみにこの件は4コマ漫画で福永朱示氏が自虐ネタにしている。
  • オンラインのマナー違反が多く、特に強力なチートアイテムのせいで、サーバーに負担がかかったり、ゲームバランスが崩れてしまう。
    • この問題は、公式BBSでは書込み禁止になり、これらのユーザーにも規制をかけたが、全く関係無いユーザーまで巻き込まれる。
      • 規制をかけてもそれは日本だけの話で海外からのプレイヤーからのチートアイテムが輸入する事もある。
      • 『ゲームラボ 2001年6月号』には問題とされるダイジェスト「バグ技」「ヒンシュク技」「チート技」と言う記事まで扱われるほどであった。
    • 他のネットゲームでも問題化したレアアイテムトレードで、リアルマネーによる売買のトラブルもあった。
    • チートによるプレイヤーキラーもいた。原因は死亡すると装備している武器と所有しているお金が外れる為。
      • この仕様でチートプレイヤーじゃない心無い盗難もあった。これも4コマ漫画で福永氏が自虐ネタにしている。
  • チートプレイヤーの出現。
    • ダウンロードクエスト「PSOファン感謝祭ファミ通カップ」でタイムアタックを実施したが、普通のプレイヤー(主に、ハンター系)なら20分はかかる距離を4分で到達したプレイヤーがいたので見事に無効となりやり直しになった。
      • 再スタート時にはビデオの映像つきを条件で第1位が9分で達成した。
      • この時、貰えるアイテムが普通では入手が出来ない強力なレアアイテムの3品だった上に、上位入賞者にレンジャーがいなかったので銃のレアアイテムのチートが判別しやすかった*5
    • Ver2ではLV200の経験値を稼ぐのが大変なのに(後述のポイント数を参照)、わずか1週間で達成したプレイヤーが存在していた。
    • 改造で有名な某誌では、「わざとチートアイテムを作成してサーバーに入り、見事にアカウント停止をくらう」という実験までやっている。
  • 一部の極めて強力な武器の存在。適当に連射しているだけで画面内の敵を全て拘束ないし瞬殺してしまう。
    • 具体的には「スプレッドニードル」、略してスプニ。モーションがライフルでありながら攻撃範囲がショットといういいとこどり*6の特殊武器で、
      特殊効果が麻痺系最上位でありレア武器に属する*7ためあっという間に敵をまとめて麻痺させてしまえる上、
      そもそもハンター職のキャラが装備できる*8ため、攻撃の威力も非常に高く、簡単に敵を瞬殺できた。
      • もちろん入手の難しいレア武器なのだが、チートによって大量に作り出されてしまい、気にせず使う人には十分に出回ってしまっていた。
        入手は難しい事は難しいが頑張ってれば手に入らなくもないという悪い意味で絶妙な塩梅だったためチーターと決めつける事もしづらく…。
        チート産だと属性がMAXまで付けられている、どころか1つの個所に重複して属性を付けている*9というチートでしかあり得ないものもあった。
      • GC版以降はレンジャー専用武器になり、「あれば確実に便利だがバランスを破壊してしまうほど飛びぬけて強くは無い」という程度の真っ当な武器になった。
    • 広範囲攻撃という点に限れば「ヘブンパニッシャー」というもっと凄まじいものが存在したが、
      こちらは時間帯によって特殊攻撃が使えるか否かが変動していた上、そもそもレンジャー専用だったため使い勝手の面で大きく劣り、
      絶望的なまでに入手が難しいものでもあったので、強力云々以前に持っている=チーターと決めつけられてしまいやすかったため、
      暴れまわるというほどではなかった。
  • DC版において、かなりきついデスペナルティーが存在した。オンラインで特に顕著。
    • その原因がハードフリーズによるのものだった場合は、納得が行かない。Ver2以降ではかなり緩和している。
    • スケルトンタイプのビジュアルメモリーによるバグでデスペナルティーが発生する事もある。
  • フォース系を使うと、高価なTP*10回復薬やテクニックディスクを買わざるをえないことが多く、お金が底をつきやすい。
  • Ver2で追加したドレッシングルームでの変更でトラブルが発生。
    • 体型は変更できないはずが、体型が小さくなったなどの現象があり、これも4コマ漫画の福永氏が自虐ネタにしたほど。
  • チャットの変換が非常に駄目。
    • 「わたし(私)」を変換すると「渡し」が最初に出る。その反面「なか」を変換すると「中裕司*11」が唐突に出ることもある。Ver2では解消された。
  • アルティメットモードの難易度が高く、ここで辞めた人も多い。理由はノーマルの同敵に準じた敵のパラメータが最大×180倍に跳ね上がっている為。
    • LV200までの経験値が約4億ポイント必要なので、更に遊ぶ人を選んでしまう。

GC版

  • メモリーカードの内部のデータのコピーが一切できない。これはデータをコピーするとアイテムが2つに増えることなどを危惧してのものと思われるが、データが消える事故に備えてのコピーもできないということになる。
    • 一応GC用メモリージャグラーでPCにセーブデータを吸い出すことが出来るが、オンラインに接続した最新のデータを随時保存しないと最悪オンラインに接続不能になる。

PC版

  • 初版ではオンラインでキャラクターが変になるなどのトラブルが発生している。
  • 初版のグラフィックは描画関連が変な状態のまま販売されている。一部ユーザーからは「エミュで動いていますか?」と比喩されたぐらいである。
    • 後のXBOX版ベース移植のBlueBurst版は描画がちゃんと正常になっている。ただしGPUがNVDIA社のGeForce6以降からは透過処理などが異なるバグが発生しているが、これは同時期の他社ゲームの一部でも同様であり、GeForce6以降の大幅な仕様変更に描画エンジンが対応しきれなかった為に起きた現象である。
  • 次回作である『PSU』が主流になった2006年以降は定期的に行われるお祭りミッションを除き新配信があまり見込めなかった。
    『PSOBB』発売前に重要キャラクターと紹介された新キャラに未だに光が当たっていない等、ストーリーの補完も不十分である。『PSU』発売後に実装されたアイテムもあるため可能性が無いわけではなかったが。

結末

  • 良くも悪くもオンラインゲームというものを日本に広めた作品である。それ故、オフラインやソロプレイでは評価が落ちる作品でもある。
    そしてDC版の批判が目立つが、以後のバージョンは1年以上の年月がかかった結果として良い意味で調整されている。
  • 2010年まで、実質拡張パッケージ(データの持ち越しなどはできないが)を兼ねたPC版最終バージョンの『ファンタシースターオンライン・ブルーバースト』が稼動していたが、2010年12月27日にPC版PSOBBのオンライン終了が発表され、2013年にオンラインサービスを終了している。
    • 2000年前後の言わばオンラインゲーム黎明期にサービスが開始された大作MO・MMO(『Daiblo』『UO』『EQ』『リネージュ』『FFXI』他)で同年に幕を閉じたのは『ファンタシースターオンライン』の他には少ない。発売時期を考慮すると短命であったと言わざるを得ない結果になった。
    • ネットカフェではオンライン終了までフリープレイが可能であった。

余談

  • 現在は廃刊となった宙出版の『4コママンガ笑スタジアムファンタシースターオンライン』シリーズでは、上記の藤井あお氏や福永朱示氏の自虐ネタの他に、この漫画の執筆者同士で冒険をした自虐ネタや執筆者の友人の家族との冒険などの、ゲームで実際にあった話が比較的に多かった。

何故短命だったのか

  • 『PSO』発表当時でも他の人気オンラインを使ったネットワークゲームはあったが家庭用ゲーム機の何倍もする高額なPCや安定した通信回線を準備する必要があり、コスト的な部分も含めて敷居は非常に高かった。*12
  • 『PSO』は家庭用ゲーム機で気軽オンラインゲームができる工夫を施しネットワークゲームを一般認知させることに成功したが、当時の家庭用ゲーム機はハードディスクなどの大容量ストレージを持たないハードが主流だったがために一般的なソフトと同じディスクでの販売形式を取らざるを得ず、アップデートは全く前提になかったのである。
    • 一般的なネットゲームではDUPE(アイテムの増殖方法)やバグなどが見つかればすぐにそれらの対策をし、ゲーム部分に対してもユーザーのフィードバックを受けて修正やアップデートを繰り返してゲームを完成させていくというのが定例である。
    • しかもPC版もドリームキャスト版の移植という位置づけを脱せてはいなかったため、
      他のタイトルでの大型アップデートに位置づけられる追加修正はゲームキューブのep1&2、PC版(2作目)のBBと言うような新機種版の発売に際してしか行われなかった。
    • 一応ep1&2では発売直後に非常に簡単なDUPEやバグが発見され、その対策として修正版ディスクの配布が行われている。
      企業としては過剰ともいえるサービスだが、当然こんな方法でのアップデートが何度も出来るはずがなくこの一度きりで修正ディスクの配布は終了。見つかっていなかったバグや仕様抜けについてはそのままとなった。
    • さらにその後PC専用として発売された『BB』でも、ゲーム部分の修正や追加は一切行われずアイテムと新エネミー、クエストの追加のみだった為、アペンドディスク以上の価値は存在し得なかった。

どれだけ数値やNPCを追加しても、やる事が変わらなければ必ずユーザーは飽きる。ましてやタイトルやプラットフォームが何度新しくなっても、根幹部分に変化がなければ尚更である。
一言でまとめると『PSO』が短命だった理由は、「オンラインゲームにしてはアップデート回数が少なすぎた」ためということである。

  • 「どんなに優れたゲームでも、同じものの遊び直しで何年もユーザーを維持することは不可能だ」という教訓をここから見出すことが出来ればよかったのだが…
    • 残念ながら続編の『PSU』以降のシリーズも、広義でのアップデートが不可能に等しいハード・媒体のみでの供給が長く続くことになる。
      特に『PSU』は『無印』→『イルミナスの野望』以降はパラメータ調整以外のゲーム部分には一切手を加えられずにサービス終了となり、
      途中から単一プラットフォーム化の対象となり、最も実現可能性があったPC版のリリースもこれを以って事実上の長い沈黙に入ってしまった。
    • 一般的なオンラインゲームと同レベルのアップデート体制が初めて整えられたのは、2012年サービス開始の『PSO2』になってのことだった。
    • 『PSO』自体にネットワークゲームを一般レベルまで認知させた大きな功績があることは無論忘れてはいけないことなのだが、
      それに匹敵しうる後続シリーズはDS/PSPと言った携帯機でのものしか無かったといえる。 「時代を先取りする」と讃えられたセガの雄姿は、もはや『PSO』を皮切りに幻想となっていったのかもしれない。
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最終更新:2022年07月28日 09:36

*1 このゲームにおける「魔法」に近い技能。

*2 このアイテムを持つのは2人限定のパーティープレイかバランス変則プレイ時に限られる場合が多いが…。

*3 他のゲームで魔道書にあたる。

*4 但し、テクニックディスクの習得次第ではTPに負担がかかるプレイヤーキャラクターも存在していた。しかし、武器の場合はプレイヤーキャラクターの負担がないので、厄介になっている。

*5 入賞者は9人がDC版で使用出来るハンター系全種(それでもヒューキャストは少数だった)で1人がフォニュームだった。

*6 ライフルはハンドガンと同じく単体攻撃で、隙が少なく連射可能。ショットはいわゆる散弾銃で、前方に範囲攻撃できるが隙が大きく連射もしづらい。スプニは前方範囲攻撃で隙が少なく連射可能。

*7 コモン武器で複数攻撃武器だと特殊効果の成功率にマイナス補正が入るのだが、レア武器はその補正を受けなく単体武器と同じ成功率のままという仕様があった

*8 銃器の威力は武器自体の威力もあるが、装備したキャラの「攻撃力」ステータスが加算される仕様だった。このステータスは近接武器と銃器とで区別されておらず、もちろんハンターの方が高い傾向にある

*9 Native、A.Beast、Machine、Darkという特定の属性の敵にダメージボーナスを得る属性4種と、命中率にプラスされるHitの5種類の属性が存在し、1か所あたり最大60が3か所まで付く可能性があるというもの。3か所が全てMAXの60になっているだけのものでも大概強力だが、1つの属性に60を3つ重ねて180付けているものは異常な威力になる

*10 他のゲームでいう「MP」の事。

*11 このゲームの生みの親。

*12 当時は満足にネットワークゲームが遊べるスペックのPCを用意するには数十万かかり、通信回線にしても定額制のコースは少なく、使用した分だけ払う従量制が主流だった。