この記事では『ピクミン』『Wiiであそぶピクミン』『ピクミン1(Switch)』を取り扱っています。



ピクミン

【ぴくみん】

ジャンル AIアクション

対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
発売・開発元 任天堂
発売日 2001年10月26日
定価 7,140円(税込)
配信 【WiiU】2017年6月21日/2,700円
判定 良作
ピクミンシリーズリンク

概要

未開の地*1に降り立った主人公オリマーを操り、偶然出会ったその土地の生物「ピクミン」と共に星を探索するゲーム。
開発当初はN64で企画されていたのだが、ハード性能上たくさんのピクミンを連れて行けないということで、よりハード性能の高いGCに繰上げされたという経歴を持つ。


ストーリー

主人公オリマーは、会社の有給休暇を使って気ままな宇宙での一人旅を楽しんでいた。
しかし、宇宙船に隕石が激突するアクシデントが発生し、未知の星に不時着してしまい、
その衝撃で宇宙船のパーツが各地に散らばってしまう。
しかもこの惑星の大気ではオリマーは生きていくことができず*2、生命維持装置のバッテリーが切れるまでのわずか30日間で宇宙船のパーツを回収して脱出しなければならない。

途方に暮れるオリマーは、偶然その星の生物「ピクミン」と出会った。
なぜか自分に協力してくれるピクミンたち。オリマーは彼らの力を借り、宇宙船のパーツを集め脱出することを決意した。


シリーズ共通の特徴・評価点

  • ピクミンがかわいい
    • 本作最大の長所。ピクミンが非常に愛らしい。すぐにオリマーになつき、健気に助けてくれ、指示に忠実に従う彼らには愛着が湧かずにいられない。
    • それでいて、すぐに迷子になり、はぐれてしまう様子は正に幼子を見ているようで、保育士や親の気持ちを体験できる。
    • さらに一匹一匹は弱く、すぐに原生生物に食べられてしまい、夜は生きられないというひ弱さもプレイヤーの保護欲を湧かさずにはいられない設定である。
  • 直感的でありながら非常に奥の深いシステム
    • この星唯一の協力者であるピクミンを指揮し、原生生物を倒させたり、宇宙船のパーツを運搬させるという単純なゲームシステムだが、これが本当に良く出来ている。
      • まずピクミンの融通の利き具合がすごい。壊せる壁(土壁)に押し付けるだけで壁を壊してくれたり、運搬物の近くで解散するだけで運んでくれるなど、プレイヤーのしてほしい事をそのまましてくれる。行動を決定するコマンドはなく、難易度こそややシビアだがかなりとっつきやすい。
    • 敵がこちらより大きいことや、捕食、圧死、溺死などピクミンは簡単に死んでしまったり、特殊な攻略法が必要な場合があるなど、戦闘はなかなかの緊張感があり、ピクミンだけを放置すれば容易にクリアできるような生ぬるいものではない歯ごたえがある。

ピクミンは3色存在し、それぞれ違った個性を持っているのでうまく使い分けることが攻略のポイント。

  • 赤ピクミン
    • 火に強い。また、攻撃力が高いので戦闘や土壁の破壊で活躍する。シリーズ通して最初に出会うという特徴も。
  • 黄ピクミン
    • 高く飛ぶ。高所のアイテム回収で役に立つ。また、生物への攻撃や壁の破壊などに有用なバクダン岩を扱える。
  • 青ピクミン
    • 溺れない。溺れたピクミンを救出する特技を持つ。
  • 攻略の自由度の高さ
    • ピクミンを一匹も死なせない無犠牲プレイや最低匹数である85匹*3、速攻クリアや葉ピクミンのみと言った縛りプレイも可能。
      • 発売から10年後には理論上最短である6日クリア*4が確立され、そのゲームバランスの緻密さが改めて証明された。
    • 作業分担・色替えギミックなどをフルに使えば85匹縛り・ピクミン無犠牲・6日で全パーツ回収のすべてを満たした条件でのクリアも可能(実例)。 海外版の場合、パーツの重量が国内版から変更されているため最低匹数は50匹になるが、そちらでも理論上クリアは可能とされている(人力では未達成)。
    • なお、6日クリアはバグまでフル活用した記録であり、通常プレイでの達成はまず不可能。ライトプレイヤーなら十数日程度でクリアができれば十分上手い範疇とされる。
  • グラフィックは文句なしにGC最高レベル。下手なWiiのソフトよりハイクオリティであり探索意欲をこれでもかと沸き立てる。
    • 背景は自然の美しさをほぼ完全に表現できており、その作りこみは文句なしの一言。キャラクターのグラフィックも小さいピクミンから巨大な生物に至るまで精密に作られている。
  • 魅力的な世界観が丁寧に構築されている
    • 本シリーズは物凄く設定が凝っている事でも有名で、ほぼ全ての生物に通称と和名と詳細な説明が設定されている。生物の外見も現実に登場する生物をモチーフにしたようなものから植物と融合したような生物や無機物のような生物まで豊富。ファンの間で様々な考察がなされている。
      • 一見するとSFかファンタジーのような世界観であるが、基本的に登場する生物の生態は現実の生物学で説明可能な範疇に留まっている。かなり無茶な設定もいくつか見られなくはないが、それでも「ありえないだろ」「いや、ギリギリあり得るかも」という絶妙なラインをうまく突いた設定になっている。
    • 時間制限やピクミンという名前の由来についてもしっかりとした理由付けがなされている。
    • 本作では一日を終える度にオリマーが書いた日誌を読める。この日誌も非常に凝っており、その日に起きた出来事、出会った生物、ピクミンについての考察、船の修理状況などをオリマーの目線から読むことが出来る。
      • 全くパーツを集めずに日数を進めた時のみ見られる専用のテキストまであり、オリマーが精神的に病んで行く様が生々しく語られる。興味本位で何もせずに一日を終え続けた結果、遭難28日目の日誌に唖然としたプレイヤーも…。
      • 必要最低限のパーツ*5を集めきれずに30日目を迎えてしまうと、オリマーがドルフィン号で惑星を脱出しようとするもパーツが足りないせいで墜落し死亡してしまう。そして、オリマーの遺体はピクミン達にオニヨンまで運ばれてしまい...。*6
  • 音楽は『スターフォックス64』などで有名な若井淑氏が担当。世界観に合った環境音楽となっている。
    • 独特なサウンドが特徴で単体で聞いても中々味があり、完成度は高い。
      • さりげなく原生生物に接近するとBGMが異なるアレンジに自然と切り替わったり、日没が近づくとBGMも哀愁を漂わせるアレンジがかかるなど、雰囲気に合わせた仕掛けも施されている。
  • やりこみ要素「チャレンジモード」
    • 本作のチャレンジモードは、本編で攻略したステージで制限時間以内にどれだけピクミンを増やせるかという一風変わったスコアアタックとなる。
      • ペレット草や原生生物の配置は異なっており、ボスも少ないため、本編より楽になっている。
      • 極めればマップ上のすべての原生生物を無犠牲で回収することも可能。ただし、「大水源」のみ乱数の問題もあり人力では困難となっている。
  • キャラクターデザインが非常にかわいい。主人公のオリマーやピクミン、敵キャラのチャッピーなどはかなり愛嬌のあるデザイン。フィギュアも発売されていた。

賛否両論点

  • CMの親しみやすさやかわいらしいキャラクターとは裏腹に高い難易度
    • ストーリーの都合上時間制限がある*7ため、ピクミンの増殖・マップの把握・原生生物の撃破・オブジェクトの破壊・パーツの回収などを上手くやりくりする必要がある。本作の操作性の悪さや後述のピクミンの効きの悪さも相持って、 シリーズ屈指の最高難易度 だとプレイヤー達の間から評されている。
      • もっとも、慣れれば一日に複数のパーツを回収することも容易であり、一日一個ペースでも全回収可能ではある。
    • ピクミンの異常な死にやすさと原生生物の強さ
      • ちょっと目を離した間にあっけなく捕食されてしまったり、溺れたり燃えてしまうとすぐに呼びかけないと死んでしまう。さらに、ピクミンは水辺を避けたり、間欠炎の火が止まるまで待つという危機管理能力がないため、仮に時間制限が無くともかなりの難易度。
      • 反対に原生生物は後のシリーズと比べても強い・速い・硬いと三拍子揃っている難敵揃い。大型の生物やボスはもちろん、中型や小型の生物ですら倒すのにそこそこの手間がかかり、下手をすると想定外の被害を出すことになりかねない*8
      • 特にマロガエルとイモガエルは体力が非常に高い上に一度の攻撃で数十匹単位のピクミンを踏み付けることが可能な殺傷能力を持っており、下記の「圧死バグ」まで備えていたりと上級者ですら無犠牲での対処が極めて難しい。特にイモガエルの方はピクミンを増やすためのチャレンジモードにて多数配置されているため、チャレンジモードでは「圧死バグ」のリスクを承知で戦う羽目になりがち。
    • 実は本作の時点では「ピクミンを100匹フルメンバーで連れ歩くことが必要だったり推奨される場面はほとんどない」ということに気付くと、難易度はグッと下がる。
      • 安全な場所で土木作業に従事させる程度なら頭数が多い方が便利だが、危険な場所を連れ歩いたり強敵と戦ったりする場面ではあえて少数精鋭で向かった方が結果的に被害は少なく済む。強敵は大抵弱点に張り付かないとろくにダメージが稼げないため、ピクミンの数を増やしてもダメージ効率はほとんど上がらず、むしろ集団を管理しきれなくなって大量死を招く。
    • ピクミンを全滅させるとその日は強制終了となり、翌日に1匹だけ補充されて再スタートとなる。
      • だが1匹だけからまとまった数まで増やすとなるとかなりの時間を費やすので、慣れない内に全滅するとそれだけで時間を大きく消費してしまう。ピクミンが少ないために原生生物を速やかに倒せない→犠牲が発生してピクミンが減る…の悪循環となりやすい。
      • チュートリアルが終わった時点で最低20匹の状態からスタートするのだが、序盤で水の中に入って溺れさせて全滅、バクダン岩の取り扱いをミスって大量死で全滅させる事故を発生させてしまうともう立て直しはかなり厳しくなる。
    • 一方でただキャラ萌えできるゲームでは終わらせないやり応え満点なゲーム性からユーザー層を問わずハマる人が続出。簡単に死なないピクミンはピクミンじゃないと言われることも。
  • その一方で、慣れるとラスボスのダイオウデメマダラ以外の大体の強敵はゴリ押しでなんとかなってしまう。
    • パーツ回収において目立つ強敵ダマグモやボケナメコが挙げられるが、いずれも無理に隙を探さずとも強引にピクミンを投げまくっても十分倒せてしまう。ピクミンの被害が大変なことになるというデメリットはあるが……。
    • ただし数で無理やりゴリ押しすると下記の「圧死バグ」の原因にもなりがちで、プレイヤースキルの上手い下手関係無しに運次第で犠牲が出てしまいがち。
  • バクダン岩の仕様
    • バクダン岩を持った黄ピクミンを投げてフリーにさせた場合、笛で呼び寄せると岩を置いて帰ってくる(置かれた岩は一定時間経過で爆発する)が、直接触れて隊列に加えると岩を置かないという仕様になっている。
    • このことを念頭に置いておかないとバクダン岩を無駄に消耗してしまったり、誤爆によってピクミンの大量死を招く羽目になるため少々面倒。オプションでこの辺りの仕様を変更することなどは一切不可能である。
      • Wii版以降では仕様が変更されているが、それによる新たな問題点も発生している。そちらについてはWii移植版の項目を参照。
  • ステージ数が少ない
    • 5ステージしかない上、うち2ステージは狭めでパーツも原生生物も少ないため、人によっては物足りなく感じる。
      • ただし、ステージ自体は十分に作り込まれており、攻略の自由度の高さや残りの3ステージには十分なボリュームがあるため、気になりにくい。
      • クリア時にクリア日数と増えたピクミンの数、死亡したピクミンの数がランキング形式で記録されるため、最短日数や無犠牲など何度もやりこむことを重視した形ともいえる。
  • オリマーやピクミンといったキャラクターが可愛い反面、原生生物はチャッピー系とダマグモを除いて奇怪でグロテスクなデザインが多くて人を選ぶ。
    • フタクチドックリは外見が黒光りしていて、カサカサと多脚で動き回り、赤く生々しい内部構造を晒す上に、倒すとひっくり返って脚を畳むなどリアルな虫の気持ち悪い要素が詰め込まれている。外見だけで拒否反応を起こしても仕方ない程である。
    • クリアするためには避けては通れないボス敵なのも厄介。しかも2回戦うことになる。(希望の森ではパーツの近くに居るだけなので無視してパーツだけ拾うことも強引ながら可能なのだが、大水源の個体は倒さなければパーツが入手出来ない)

問題点

  • ピクミンのAIに粗がある
    • ゲームの都合もあるので一概に問題ともいえないが、『2』以後や移植版との違いを考えるとスタッフが問題と判断したらしいピクミンの行動例。
  1. 勝手に物を拾う(Cスティック操作や投げを一切しておらず、ただ通り過ぎただけで運べるものを見つけると運んでオニヨンに持っていこうとする)
  2. 橋で広がったまま渡る(大人数で渡ると端の個体が水にそのまま入って溺れてしまう)
  3. 実がなってないペレット草も攻撃(特にオニヨン周辺にある初期の補給用に配置されているものを出てきた直後に攻撃して枯らすなど)
    • いずれもWii版では『2』の仕様になっており操作性は改善された。
    • 一応、公式攻略本の宮本茂氏へのインタビューによれば「ある程度勝手なことをさせた方が便利では無くとも面白くなる」とのことで、ある程度調整をした上で融通をきかなくしていると見て取れる。
  • ピクミンの死亡に関するバグが多い
    • チャッピー系やイモガエル系等の生物にCスティックで突撃した際に、死亡判定の出る攻撃を受けていないにもかかわらずいつの間にか死んでしまっている、という現象が頻繁に発生する。
    • 原生生物が倒れ込んだ際に発生することから、ユーザー間では『圧死バグ』と呼ばれることが多い。*9
    • ピクミンを投げて攻撃させた場合はほぼ発生しないが、(ピクミンの数次第とはいえ)これらの生物はピクミンを投げるよりもCスティックで一気に囲む方が圧倒的に早く対処できるため、やり込み勢からは不評を買っている。
  • ピクミンの転倒について
    • 連れ歩いているピクミンは時たま転倒することがあり、起き上がって隊列に戻るまでに数秒ほどかかる。これに気づかず先に進み転んだ個体が迷子になってしまったり、原生生物に追いつかれて襲われるなどの危険性がある。
    • しかも転ぶ頻度が地味に高く、大量に連れているときは複数匹が転ぶこともままあるのでストレス要素になりかねない。解散指示をしてからまとめて呼ぶことで普通に隊列復帰を待つよりも早く対応はできるが、はっきり言って面倒。
    • なお続編の『2』では転倒する頻度こそ大幅に下がったものの、一瞬ではあるが滑って一切の指示を受け付けなくなる「躓き」が追加されてしまった。本作の転倒並の頻度で発生する上、転倒も含めて解散指示が通らないため、解散しても誰かしらついて来ていることがザラにあり、本作の転倒以上のストレス要素となってしまった。
      • 『3』以降は一切転ばなくなったことで改善された。
  • 詰みかねないバグがある
    • パーツを高所から落とすと、たまに変な跳ね方をすることがある。特に、回収必須のパーツである「リブラ」が跳ねてオリマーもピクミンも入れない場所にハマりこむ可能性がある。
      • 日数を進めても元に戻らないため、対処方法はリセットのみ。セーブしてしまうとバッドエンド確定。
  • ピクミンの種の仕様
    • 花ピクミンが戦闘で死亡すると低確率で種を残し、後日にマップを訪れると芽ピクミンとなって埋まっていることがある。
    • だがこの仕様が少し面倒。初期位置から遠くに埋まっている芽ピクミンを引き抜きに行くのに時間を消費してしまうし、放置しても芽ピクミンもピクミンの100匹上限にカウントされるため、芽ピクミンが大量に埋まっている状態だと呼び出せるピクミンが少なくなる。
    • 緑色かそうで無いかで判別はできるものの、はぐれて迷子になっているピクミンなのか、埋まっている芽ピクミンなのかレーダーマップで判別しづらい。
    • 引っこ抜くコマンドと投げるコマンドが同じなので芽ピクミンの近くで戦うと投げたいのに引っこ抜くという誤動作が頻発する。
    • なお宮本茂氏とのインタビューによると「当初は必ず種を残すようにしていたが、あちらこちらに散らばりすぎてゲームにならないため調整した」、「ピクミンが大量死した後に花ピクミンが種を残していると救われた気持ちになる」といったやり取りがされている。
    • 以降の作品ではピクミンが種を残す仕様は撤廃されている。
  • カメラワークが少し緩慢
    • ワンボタンで設定はできるものの、進行方向に追従させることにコツがいるため、慣れるまで調整に時間がかかる。
    • また、オニヨン周辺でピクミンを引き抜こうとすると勝手にズームアップされる。この状態では引き抜き終えるまでカメラを操作できず、青ピクミンを仲間にするまでこのズームアップが続く。
    • これらについては『2』で改善された。

総評

『ピクミン』シリーズの原点となる本作。 その直感的かつ奥深いゲーム性は1作目からすでに完成されており、宣伝も功を奏したこともあり、一躍人気シリーズとなった。
難易度こそ高かったものの、未知の惑星として好奇心を存分に煽る世界観や、自然豊かなステージの数々、三種のピクミンを活かしたギミック、緻密に練られたオリマーや原生生物の設定などが評価されやり応えの向上に貢献した。
大きな問題点も見当たらず、グラフィックなど他の要素も非常に洗練されており、間違いなくGCというハードを代表する傑作である。


余談

  • よく本作の誕生秘話のひとつで「宮本茂が自宅の庭の蟻を見て思いついた」というものがあるが、実際は宮本氏がゲーム雑誌等のインタビュー向けに分かりやすく言い換えた表現である*10
    • 本当は自身が作っているものを整理するうちに、「これは蟻として作るのが一番良い」と考えたから、と松本人志との対談で明かされた。
    • 開発者に訊きました:ピクミン4においても、誕生の詳細が語られている。
  • 本作はGCの最初期に発売された作品であり、ユーザーに対してGCの性能を見せ付けるという役割を見事に果たした。無論今見ても決して見劣りしない。
    • ちなみに後日ピクミン1匹に使われているポリゴンの数は『スーパーマリオ64』のマリオのポリゴンより多いという衝撃の事実が発覚している。
  • 本作のCMソングとして流れた「愛のうた」はテレビニュース等でも取り上げられた。聞いたことだけはあるという人も多い。
    • 基本的にはピクミンの気持ちを歌った歌だが、独特の哀愁漂う曲調や歌詞が日々働くサラリーマン達の気持ちにシンクロしていたこともあり、サラリーマン達の間でCDシングル版が飛ぶように売れたという逸話がある。
    • なお、テーマ曲とはいえ、あくまでCMソングであり本編では一切流れない。(Wii版ではタイトルデモで流れるようになっている。)
    • 『2』では5色全てのピクミンを各20匹ずつ連れ歩くことでこの曲を口ずさむという小ネタがある。
  • Wii Uやニンテンドー3DSの引越しツールでピクミン達が登場する。この時のピクミン達は本体データを運ぶという役割を担っている。
  • スマブラ関連
    • メモリーカードに本作のデータが存在すると『DX』で「キャプテン・オリマー」のフィギュアを入手できる。
    • X』に「ピクミン&オリマー」が参戦。近年の新作からは唯一の参戦で、同作屈指の癖のある性能を誇る色物キャラとなっている。
    • for』『SP』にも登場。オリマーの色替えで、続編『ピクミン3』の主人公の一人、アルフも選択できるようになった。
    • BGMもいくつかアレンジされている。ただし、ステージBGMを始め、スマブラの世界観にそぐわない物が多いためかほとんどアレンジされなかった。
      • ちなみに「愛のうた」も収録されている。何故かフランス語バージョンもある。

Wiiであそぶ ピクミン

【うぃーであそぶ ぴくみん】

ジャンル AIアクション
対応機種 Wii
発売・開発元 任天堂
発売日 2008年12月25日
定価 3,800円(どちらも税込)
判定 良作
ピクミンシリーズリンク

概要(Wiiであそぶ)

  • 基本的なゲーム性やシナリオについての変化はない。
  • 今作ではWiiリモコンによるポインターでピクミンを投げるカーソルを動かし、ヌンチャクコントローラでプレイヤーを操作する。

変更点(Wiiであそぶ)

  • オリジナル版では対応していなかったワイド画面に対応し、視野が広くなった。
  • ピクミンや笛の射程範囲が大幅に伸びた。
  • 日付を巻き戻し、そのデータで進めた場所以前であれば好きな日数をプレイできるようになった。
  • 運搬先のオニヨンの数字の色が変わったり、ピクミンを投げる際に十字ボタンで色替えができるようになったりと『2』での改良点が一部フィードバックされている。
  • 炎やミズモチの攻撃を受けた時の救出可能時間が延長された。
  • バクダン岩関連の仕様変更
    • バクダン岩が大きくなり視覚的に分かりやすくなった。
    • バクダン岩の爆風が他のバクダン岩、およびバクダン岩を持った黄ピクミンに触れても誘爆しなくなった。
    • フリー状態のバクダン岩を持った黄ピクミンを笛で読んだ際、バクダン岩をその場に置かずに持ったまま隊列に戻るようになった。
    • これらの変更によって不慮の事故が起こりにくくなり危険性は低下したが、後述する新たな問題点も生じてしまっている。

問題点(Wiiであそぶ)

  • 精密な操作が難しい
    • Wiiリモコンを用いたピクミンの投げつけや隊列移動は直感的に行えるがブレが大きく、ある程度の正確さが要求される場面で暴投しやすくなった。GCコントローラにも対応していないので慣れるには結構な時間がかかる。
    • 仕様変更により、GC版での「高速投げ」を始めとする一部のテクニックが使用不能、あるいは使いづらくなった。
    • 特にバクダン岩を持った黄ピクミンを笛で呼んでもバクダン岩を置かなくなった点に関しては、取り扱いが簡略化され事故を起こしにくくなった反面、任意のタイミングで処分したり設置して攻撃に利用することが困難になりGC版の既プレイ者からは不評。
    • バクダン岩は後に「3」にもピクミンが扱える武器として再登場しているが、そちらではバクダン岩を持ったピクミンを投げた際、対象物の有無を問わずその場で置いて逃げ帰ってくるように変更された。
  • 原生生物の鳴き声やSEにバグがある
    • 寝息や悲鳴などがチープになっており、GC版と比べると生物感が薄れている。なお、後にこれはオリジナルの6倍速であることが判明している。(参考リンク)
  • Wiiリモコンでの操作は、照準を合わせるのに時間がかかるため、無犠牲プレイや低日数クリアを目指す場合、GC版より遥かに難易度が上がっている。
    • 上記のため、やりこみプレイや生物感を重視する場合はGC版の方が適していると言える。
  • 死亡バグの悪化
    • 原生生物への取り囲み時に発生するGC版のバグは改善されておらず、それどころかスロープの下に潜り込むと連れていたピクミンが死んでしまうバグが新たに追加された。

余談(Wiiであそぶ)

  • ピクミン4』発売に先駆けて、公式サイト「ピクミンガーデン」がオープンされたが、その「ピクミンのヒストリー」では、今作と次回作のWii版が掲載されていない。

ピクミン1(Switch)

【ぴくみんわん】

ジャンル AIアクション
対応機種 Nintendo Switch
発売・開発元 任天堂
発売日 2023年6月22日
定価 3,000円
判定 良作
ピクミンシリーズリンク

概要(Switch)

  • 『ピクミン4』発売記念としてDL版での先行配信が行われたNintendoSwitchの移植版。
  • Wii版をベースにした移植となっており、日数巻き戻し機能追加や爆弾岩の仕様変更などは共通。

評価点(Switch)

  • ピクミンの投げる速さの改善
    • GC版やWii版ではピクミンを素早く投げるためには、Cスティックやピクミンの列に入り込み、オリマーとピクミンの隙間を密接にすることで次のピクミンを素早く投げられるテクニックが存在していた。
    • Switch版ではそうした工夫をせずとも、手早く次のピクミンを投げられるようになった。
  • 死亡バグの改善
    • Wii版でも放置(むしろ悪化)されていた、原生生物やスロープによって発生する死亡バグがSwitch版では全て発生しなくなっている。

変更点(Switch)

  • 画質の向上
    • HDへのリマスタリングが行われたHD画質となった。
  • 操作系統の追加・変更
    • GC版の操作をベースに、ジャイロ操作に対応。Wii版や『3DX』と異なり、AまたはBを押している間のみ、一定の範囲内で操作できる。
    • 『3』以降同様、右スティックでの自由なカメラ操作が可能に。その代わり、隊列操作はL+右スティックに変更された。
  • 起動後のタイトル画面のロゴがカタカナ表記の「ピクミン」からアルファベット表記の「PIKMIN」へ変更された。*11
  • 一部の宇宙船パーツの重量変更
    • Switch版は海外版がベースとなっており、宇宙船パーツの重量もそちらに準拠しているため、国内版と比較すると最も重かったパーツの重量が減少している。これに伴い完全クリアに必要なピクミンの最低匹数も減少している。
  • GC版のCMやWii版のタイトルで放置していると流れたイメージソング『愛のうた』は権利上の関係で削除されている。

その後の展開(Switch)

  • 今作とピクミン2のSwitch移植版がカップリング収録されている パッケージソフト「ピクミン1+2」が2023年9月21日に発売された。
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  • ピクミン
  • 2001年

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最終更新:2024年03月21日 21:01

*1 地球によく似ており、我々にとって身近な植物や日用品も見られるが動物は奇妙なものばかり

*2 後のシリーズで、この惑星の大気は酸素の濃度が非常に高いためオリマーは生きられないが原生生物はその影響で巨大になったのだという説明がなされている

*3 国内版で一番重いパーツの重量

*4 全5ステージあり、そのうち1ステージのみ初日のチュートリアルで必ず1日費やすためクリアに2日必要。他4ステージは1日で配置されている全パーツを回収することで6日クリアとなる

*5 「ノヴァブラスター」、「スペースフロート」、「マッサージマシン」、「UVランプ」、「へそくり金庫」の5点は回収しなくても脱出可能だが、真エンドを見る上では必須になる。

*6 このピクミン達の行動の真相は後の『ピクミン4』のエンディングにて、明らかになった。

*7 上述のように30日の制限があるのだが、ゲーム内時間での1日が13分30秒程度であり、30日だと合計6時間45分しかない。

*8 後のシリーズ作品では原生生物の体力と攻撃力(一度の攻撃動作でピクミンを殺せる数)が大幅に引き下げられている。

*9 実際に圧殺されている訳ではなく、原生生物に張り付く際にピクミンが原生生物と地表の間付近に張り付いてしまうことで、原生生物から手を離したピクミンが地面をすり抜けて落下死することで発生する。

*10 蟻のエピソード自体は氏の少年時代と関連している

*11 Switch版は海外版がベースとなっているため、要は海外版のタイトル画面である