マリオパーティ3

【まりおぱーてぃすりー】

ジャンル パーティゲーム
対応機種 ニンテンドウ64
発売元 任天堂
開発元 ハドソン
シーエイプロダクション
発売日 2000年12月7日
定価 5,800円(税別)
プレイ人数 1~4人
セーブデータ 3個(フラッシュメモリ)
周辺機器 振動パック対応
判定 良作
ポイント マリオパーティシリーズ3作目
ミニゲームをすべて新作に総入れ替え
デイジーとワルイージが初参戦
鬼畜すぎるギャンブルミニゲーム
マリオシリーズ・関連作品リンク


概要

マリオパーティシリーズ第3弾で、ニンテンドウ64で発売された最後のマリオパーティ。
基本的なシステムは前作(『マリオパーティ2』)と同様だが、これまでの反省を活かした内容となっている。
累計売り上げは前作に続き100万本を超えた。

本作では前作と同様のスターを集めた数を競う「バトルロイヤルマップ」と、それとは異なるルールで1対1で対戦する「デュエルマップ」の2つのボードゲームを搭載。
また、収録されているミニゲームは70種類すべて新作となり、過去最大のボリュームとなった。


ストーリー

遠い宇宙の真ん中で1000年に一度産まれる星「ミレニアムスター」が産まれた。「この星を手に入れた者は宇宙一のスーパースターになれる」という言い伝えがある。しかしミレニアムスターは産まれたてなので、星空から落っこちてしまう。
一方、地上ではマリオ達がピーチ城の中庭で平穏に過ごしていた。そこにミレニアムスターが落下してきて、マリオ達は「ミレニアムスターは誰のもの?」といつものように言い争いを始めてしまう。やむなくジュゲムが釣り竿で運んできたおもちゃ箱からボードマップとサイコロを取り出し、マリオパーティでそれを決めることにした。
その瞬間、ミレニアムスターから強い光が放たれ、マリオ達の世界がおもちゃの世界へと変えられてしまった。さらに、ドンキーが持っていたサイコロに顔と手足がついた「コロ」が現れ、マリオ達をどこかへワープさせる。そしてミレニアムスターが顔を見せ、「誰がわしを手に入れるのにふさわしいのか試してやろう」と言い、中庭の中央に星型の穴を開け、冒険へと誘う。


評価点

世界観

  • 上記ストーリーにより、マリオ達の世界がおもちゃの世界へと変わったため、マップやミニゲームの背景も(どことなく同年の『マリオストーリー』を思わせる)とびだす絵本のような造形になり、これまで以上にかわいらしい雰囲気となった。

ストーリーモードの登場

  • 一人で全ボードマップを勝ち抜いていくモードとして新たに「ストーリーモード」が導入された。
    • 前作の『2』や前々作の『1』ではオープニングでストーリーが語られていたのみであり、一人用モードはそのストーリーとは別にミニゲームを次々勝ち抜いていくモードしかなかった。そのため、本筋のストーリーをなぞる形でボードゲームに挑む本モードの導入は画期的であったと言える。
      • また、前作までに存在した「特定のプレイ状況に達すると、ストーリーの一環として最終マップを強制的に遊ばされることになる」という問題点が解消された。
  • このモードでは上記のストーリーに加え、「ゆうき、ちえ、ちから」などの、それぞれに優れたNo.1のキャラクター(ドンキーなら「ちから」など)にデュエルゲームで勝利して、その称号のスタンプを集めていくという要素が存在しており、やりこみのモチベーションを高めている。
    • 各ボードマップ毎に成績に応じて評価が付けられ、総合成績がストーリーモードクリア後に記録される。
  • デュエルゲーム前では、間のシーンで様々なキャラがセリフを残す。
    • マリオシリーズのキャラが喋る事がイメージに合わなかったのか、ほとんどが「コロの通訳」という形で表現されている。ただし、何故かワリオとワルイージのみ本人がセリフを発する。
    • 台詞の中にはネタ要素の強いものもあり、敗北時のマリオやデイジーは必見。
  • これを一度でもクリアしないと遊べないボードマップやミニゲームも存在する。後のシリーズでもこのような仕様が登場している作品は多い。

ボードゲームの改良点・新要素

  • 前作までは、プレイするターン数の設定が最低20ターン、中間の35ターン、最長50ターンの3択のみだったが、今作からは10ターンから50ターンまで5ターン刻みで選ぶことができるようになり、自分の遊べる時間に合わせて設定しやすくなった。
  • ルールの設定時に最初から所持しているスターの数(ハンディキャップ)を設定できるようになり、全てのプレイヤーが平等に遊べるようになった。
    • 上級者向けに、COMに設定してハンデ戦を行うという楽しみ方も。
  • 「2」で初登場したアイテムのシステム見直し。これにより、シリーズにおける基本的な部分が完成された。
    • アイテムが3個まで持てるようになり、状況に応じて多彩な戦略が可能に。
    • 多くのアイテムの値段は前作の半分程度に。気軽にアイテムが入手できるようになり、自由度がアップ。
    • 本作ではアイテムショップが2種類になった。キノピオは主にプレイヤーを有利にするアイテムを、ミニクッパは主にライバルを邪魔するアイテムを売ってくれる。
      • いつもはどちらかランダムで登場するが、マップのどの場所でもアイテムを買える「かいものでんわ」というアイテムを使えば自身で指定できる。
    • 順位が低い時のみ購入可能なアイテムが存在し、いずれも強力な逆転手段となる。
    • アイテムマスに止まるとアイテムミニゲームが発生するだけではなく、たまにキノピオかミニクッパが出てくることもあり、質問に答えるとその結果に応じてアイテムをくれることがある。持てる数のアイテムやレアアイテムをくれることも。
    • 前作の「アカズキーちゃん」に相当する「キーマン」を使用することで任意のタイミングで破棄できるようになった。アイテム使用機会を消費するため全くのノーリスクではないが…。あと捨てると悲惨な目に遭うという噂が巷では流れている。
      • アイテム所持欄が3つに増えたこととマップ構造が改善されたこともあり、普通に本来の用途として活用される機会も増えている。
    • 「よこどりボックス」は相手を選択できる代わりに、奪ったその場で使用(連続でアイテムを使用)ができなくなった。相手が複数のアイテムを持っていればそこからランダムになる。
    • かくしブロックから20コイン・スターのほか、アイテムが出てくるようになった。
  • マップは非常に良く作り込まれている。いずれも完成度が高く、本作の面白さを裏付ける要因の一つになっている。
    • プレイヤーの選択によってゲームの展開が左右される場面が多い。多彩な戦略からゲームを進める事を可能にしており、ユーザーの自由度を高めている。
      • 例えば、ステージ中には二箇所の行き止まりが設置されており、これによって自分が止まるマスをある程度コントロールできる。
      • 後述のアクションコマンドは成功と失敗によって移動する場所が異なるのだが、敢えて失敗する事も出来るため、「好きな場所に移ることのできるイベント」として活用できる。
      • 本作の?マスは、すべてのマップで特定の場所に集中して配置されている。これにより「能動的にハプニングスターを狙う」といった戦略も可能になった。
    • 本シリーズは続編を重ねるにつれファミリー向けの傾向が強まることから、こうした選択を迫る要素は敷居を低くするためか減少傾向にある。そう考えると本作はシリーズ中でも最も多彩な戦略性のある作品とも言える。
  • ルールの設定時に「ファミリーパック」という項目が追加された。
    • これに設定すると、一部の難しいミニゲーム(主にテクニックを要求されるもの)がミニゲームルーレットに表示されなくなる(ボードゲーム内で発生しなくなる)。ゲームが得意でない人も、より楽しめるようになった。
    • ただし、当然「ファミリーパック」に設定すると全てのミニゲームは出てこないため、そのままではミニゲームがいつまでも揃わない。全てのミニゲームが揃っていない状態では「ノーマルパック」推奨。
  • ポーズメニューから、キャラの移動スピードを指定できるようになった。
    • 「はやい」にすればかなりのスピードで移動するので、ボードマップの移動時のテンポがよくなった。

バトルロイヤルマップに関して

  • マップ上の「?マス」にとまると、過去作でもマップに応じてさまざまなイベントや変化が起こっていたが、今回はさらに、マップ独自の「アクションタイム」と呼ばれるイベントが発生するようになった。
    • 通り道にいた他のプレイヤー全員を巻き込んで巨大雪玉から逃げる、巨大なアンコウにすいこまれて遠くへ吹き飛ばされるなど、よりマップの特徴を活かしたイベントが楽しめるようになった。
  • 前作から導入されたアイテムは新しいアイテムが多数追加。
    • また、一度に3つまで持てるようになり、戦略性も増した。さらに、滅多に手に入らないが、強力な効果を持つ「レアアイテム」も存在する。

デュエルマップに関して

  • 1vs1のボードゲーム。以下のようなルールでゲームが進行する。
    • ゲーム開始時、キャラクターに一匹の「おたすけキャラ」が渡され、前か後ろに配置される。はじめに渡されるおたすけキャラはキャラクターごとに固定で、マリオパーティシリーズにしては珍しくキャラ特有の個性が出ることとなる。
      • ただし、一応前作にもCPU操作時に好みのアイテムが設定されているなど多少の差別化はあった。また、後の『7』では2人1組で共有の専用アイテムが存在している。
    • 順番にサイコロブロックをたたいて進み、ライバルキャラを通過する時におたすけキャラ同士で「バトル」が発生、追い越す側が相手に攻撃をする。
      • おたすけキャラの攻撃力がそのまま相手へのダメージとなり、体力のなくなったキャラは消滅。攻撃を受けるおたすけキャラの体力がこちらの攻撃力より少ない場合、余った数値分が相手プレイヤーへのダメージとなる。先にプレイヤーの体力がゼロになった方の負け。
    • おたすけキャラを補充、変更したいときは自分のスタート地点まで戻る必要がある。手に入るおたすけキャラはルーレットによる選択性だが、たまにルーレットのスピードが遅くなることもあり、狙ったおたすけキャラが手に入る可能性が高くなる。
  • おたすけキャラには特殊能力が備わっているものもいる。
    + おたすけキャラの一覧
  • ノコノコ:必要給料が最も安い割に体力が有るキャラ
  • クリボー:手ごろな攻撃重視キャラ
  • キノピオ:攻撃・体力ともに弱いが、相手のマスに止まってもコインを奪われなくなる。給料もノコノコと同じ1コイン
  • テレサ:攻撃型タイプだが、受けた攻撃力と同じ攻撃力で反撃ができる。
    • ただし、実はドッスンやスローマンの攻撃に対しては反撃不能。
  • ボムへい:相手おたすけキャラを無視してライバルに直接攻撃できるが、自爆のため一度限りで消滅してしまう
  • バッタン:全キャラ中最高の体力だが、攻撃は全くできない
  • パックンフラワー:1~3マスだけ追加で移動させてくれる事が有る。基本攻撃力が最も強い
  • ムーチョ:ターン開始時に、2~5枚のコインをもらえることが有る。攻撃・体力は共に中間的
  • ドッスン:ライバルには攻撃不能だが、おたすけキャラを無条件で一撃必殺できる
  • ワンワン:ライバルとおたすけキャラ2体の、全員に同時攻撃が出来る ただし必要給料も最も高い
  • スローマン:通常の攻撃方法とは逆に、自身から一番離れた相手を攻撃する。体力もノコノコより多い
  • ミニクッパ:基本攻撃力は1だが、確率40%で3倍攻撃力or確率60%で攻撃不能
    • ギャンブル性が高いが、ダブルパワーのメリットが他キャラよりも強く出ることになる。パワーアップと組み合わせると、なんと12もの攻撃力をたたき出す。相手が体力満杯かつ後衛にパワーアップした無傷のバッタンがいなければ勝利が確定する。
  • 同じおたすけキャラが揃うとコンビとなり、攻撃力が上昇する。
    • また特定のおたすけキャラの組み合わせでは、ミレニアムスターがコンビ名を呼んでくれる。例としてノコノコとキノピオのやすあがりコンビ、ドッスンとバッタンのいしあたまコンビ等。特にゲーム的な意味は無い。
  • ミニゲームはどちらかのプレイヤーが「ミニゲームマス」に止まるか、手前を通る度にカウントが減るベルくんのカウントを0にすると開始。
    • おたすけキャラには毎ターンの開始時に給料としてキャラごとに設定されている額のコインを支払う必要があるため、ミニゲームなどでコツコツコインを稼ぐ必要がある。
    • もちろん給料がたりなくなった場合にはおたすけキャラが消滅。中々シビアだが、スタート地点に戻ってくるとコインがもらえるなど、稼ぐ手段自体は多い。
    • 「パワーアップ」はおたすけキャラの攻撃力・体力が倍増するが、給料も倍になるのでコイン不足の場合はかえって不利になってしまう事も有る。
  • ボードマップもかなり短くなっており、短時間で遊べるゲームとなっている。
    • なお、現在このようなボードゲームをあそべるのは本作のみ。
  • 20ターン制に加え、どちらかがライフ0になるまで続く∞ターン設定、ハンディキャップとなる初期ライフの設定を決められるなど、上級者や初心者も楽しめる。
  • このほかにもこのゲームのみのマスやイベントなど独自要素が多く、戦略性が高い内容となっている。

ミニゲームに関して

  • 本作からすべてのミニゲームが新作となり、シリーズを通してプレイしている人もより新鮮な感覚で楽しめるようになった。
    • ただしギャンブルミニゲームに関しては理不尽な要素及びリスクが強すぎる問題を抱えている(後述)。

その他

  • 前作では、ボードゲームで遊んだことのあるミニゲームをフリーで楽しむためには、ボードゲーム内で集めたコインで買う必要があったが、今作から一度プレイしたミニゲームは、そのままフリープレイ(本作の場合は「ミニゲームルーム」)のモードで遊べるようになった。
    • どのミニゲームも選ばれるまでは名前は伏せられており、出ていないミニゲームがわかることと、どんなミニゲームが出るかわからないワクワク感を演出されている。
      • ちなみに、初めてミニゲームを遊ぶ、ミニゲームの説明を見るにしていた場合、本をめくる演出が付与される。
  • 新たにプレイヤーキャラクターとして、『マリオテニス64』から引き続いてワルイージとデイジーの二人が参戦。
    • キャラが増えたことは概ね評価されている。ワルイージに至っては自らの名を冠した「ワルイージとう」というマップも用意された。
      • ちなみに、今作で特定のキャラクターの名前がつけられたマップはこれだけ。
    • ただし彼ら2人はパーティモードでのみ使えるプレイヤーキャラクターで、ストーリーモードではコンピュータ専用キャラとして登場する。レギュラーとして使えるようになるのは次作『マリオパーティ4』以降となる。
  • 本作の司会役であるコロは、スターの位置案内時にその配置について様々なセリフと表情でリアクションを見せてくれるため、案内演出の冗長さを和らげるのに一役買っている。
    • テレサもコインを奪う際には、現在のやる気をランダムに発してくれたりもする。

賛否両論点

ストーリーが若干雑

  • おもちゃの世界を舞台とする具体的な説明や理由が全くない。成り行きについては「ジュゲムが運んできたおもちゃの箱(およびその中にあったマリオパーティ用の道具)がミレニアムスターの光を受けて変化を起こした」と推測できなくもないが。
    • おもちゃの楽しげな雰囲気はパーティゲームにはふさわしいかもしれないが、ストーリーの観点からみるとその必要性が今一つ見出せない。
    • また、ストーリー内ではあくまでスーパースターになることが主眼に置かれており、世界を元に戻すことについては基本的に触れられない。
  • 本作のキーパーソン、ミレニアムスターについても設定の粗さがうかがえる。
+ ミレニアムスターについてのネタバレ
  • 本作のラスボスであり、全てのスタンプを集めたあとに彼を手にしてスーパースターになる権利を賭け、専用ミニゲームで戦うことになるのだが……。
    • 勝利すると唐突に「ボ、ボクほんとうはミレニアムスターじゃないんです、ごめんなちゃーい!」と言い残し、約束を果たさず逃げ去ってしまう。「じゃあお前は何なんだ」とプレイヤーが突っ込む猶予すら与えられない。
    • 一応、「産まれたて」とは到底思えない立派な白髭を生やしていて、なおかつ老人口調なのでうすうす気づいた人もいるかもしれない。
  • まさかの事態に直面し途方に暮れるプレイヤーキャラであったが、突如コロの頭が開き、本物のミレニアムスターが姿を現す
    • こちらは「産まれたて」らしく赤ちゃん口調であり、コロの頭に隠れてプレイヤーキャラを見守っていたというが、それを窺わせる描写がまったく無い為あまりフォローになっていない。
    • またプレイヤーキャラとは対照的に、コロは一連の流れについてほとんど動揺していないうえ出現した本物に対して相槌を打っていたことから、彼も最初から全ての真実を知っていたか、本物が彼を操っていた可能性もある。
  • しかし、これらの尽きぬ謎を困惑するプレイヤー共々置き去りなまま本物は世界を元に戻し、そのままスタッフロールに移行してしまう。
  • 彼が偽物であることや本物が隠れていることについて伏線を用意したり、真実が判明した後に偽物の具体的な正体やミレニアムスターになりすましていた意図、本物との関係などを明らかにする等々いくらでもフォローのしようがあったはず(「産まれたてなのに白髭姿」は伏線としては少々お粗末すぎる)。それなのにそのようなフォロー描写を全く盛り込まなかったせいで、ひたすら消化不良感の残る超展開オチとなってしまっている。これなら二番煎じでも『2』みたいな劇中劇オチのほうがまだマシだった…とすら思えるかもしれない。
    • そして、ゲーム再開時にはまたおもちゃの世界に戻っており、偽物である白髭の星がミレニアムスターとして扱われている。本物はどこに行った?
    • 「エンディング後の再プレイではクリア前の状況から始まる」という作品はジャンルや新旧問わず多数存在するし、実際問題いずれのマップもおもちゃの世界として描かれているため仕方がないのだが、このような疑問点を投げっぱなしにした展開では余計にモヤモヤさせられる。
  • なお、後に発売された『マリオパーティ100 ミニゲームコレクション』で紹介された際はネタバレ防止のためか、本物は紹介されず偽物の方が普通にミレニアムスターと紹介されている。

アクションタイムの難易度について

  • 単打のアクションは画面に「OK!」が表示されるタイミングで押せば成功する仕様に慣れれば難しくはない。ボタン連打も慣れた人なら確実に成功出来る。
    • しかしアクションタイムの成否が移動先を左右する仕様上、連打に苦戦する人やまだタイミングを上手く計れない人はマップの移動において大きなハンデを背負ってしまう。ミニゲームと違い、練習機能も存在しない。
    • おまけ程度でしかないマップもあるものの、アクションタイムの的確な利用が必須となるマップも少なからず存在する。

ボードマップごとのエピローグの廃止

  • 『1』では「優勝者発表後、スターの力でマップの世界に奇跡が起こる」、『2』では「優勝者発表直前にクッパが悪事を働いていると知らせが入り、優勝者がクッパを懲らしめる」というエピローグがマップそれぞれのストーリーや世界観に沿う形で用意されていたが、本作からはストーリーモードが分化したこともあってか廃止された。
    • ただ、結果発表演出はそれらのエピローグと同様に凝った作りとなっているし、相対的なテンポは上がっている。

問題点

ギャンブルミニゲームの存在

  • マップの「ギャンブルマス」に止まるか「ギャンブルだましい」というアイテムで指定されると拒否権なしで強制的にプレイすることになる、1人用のミニゲーム。自分の手持ちの全コインを賭けて1人用のミニゲームに挑戦するというルールで、ミニゲームの内容も「ギャンブル」という名の通り、運ゲーである。
    • ミニゲームで勝つと賭けた枚数の2~64倍のコインを入手でき、数百枚どころかカンストの999枚になる可能性もあるが、負ければ手持ちのコインを全額没収されるという、ハイリスクハイリターンなミニゲームとなっている。
  • ミニゲームは以下の4種類。どのミニゲームが選択されるかの時点で既にギャンブルといった所である。
    • 「ヘイホールーレット」:ルーレットがどの絵柄に止まるかを当てる。2倍の絵柄ですら期待値が3割を切るなど失敗率は一番だが、高倍率の絵柄ほど期待値が高い。
    • 「ねらえ!ぴったり7」:ヘイホーと互いにサイコロを2回振り、出目の合計がヘイホーと同じかそれ以上かつ7以内なら勝利、ヘイホーより低いか7を超えると敗北。倍率は2倍だが同値でも勝利出来る上にヘイホーからサイコロを振るため出目を見てから2度目のサイコロを振らない選択も可能*1かつ、さらにタイトル通りに7に止まれば10倍になるため、比較的勝ちやすい。
    • 「ケーキでバトル」:通常サイズのワンワンとビッグワンワンのどちらが先にケーキを食べ終わるかを当てる。ビッグワンワンの倍率は2倍で固定だがワンワンは4~64倍と大きく変動する。多くの場合はビッグワンワンが勝つが、選択前に聞ける2匹の体調次第では大金星もあり得る。
      • ただし体調とは逆の結果になる可能性もある為、過信は禁物。基本的にはビッグワンワンが勝つと思っていい。
    • 「キノピオ?クッパ?」:2つの箱のどちらにキノピオが入っているかを当てる。倍率は2倍でダブルアップが3回まで可能。ギャンブルミニゲームの中でも最も戦略性が絡まない完全な1/2勝負となっている。
  • 失敗すれば0コイン、掛け金と倍率次第では大勝によりコイン・スターの行方と合わせてゲームの流れを決定的にしてしまえるという両極端さは意見が分かれる所。
    • 今作ではほかにもバトルミニゲーム、デュエルミニゲームなど、コインを増やすチャンスは多いので、50コインくらいなら没収されても挽回できるのが救いか。
    • 次回作以降ではアドバンスを除き、ギャンブルミニゲーム及びそれを連想させるイベントは存在していない。

強力すぎるアイテム

  • バトルロイヤルマップの一部アイテムが使い方次第で非常に強力。今作からアイテムが3つ持てるようになったことも追い風。
  • 特筆すべきは「さかさまキノコ」で、少々癖は強いものの使いこなした際のポテンシャルは販売価格が5コインとは思えない程に凶悪。
    • 指定した対象(自分も含む)を1度だけ逆方向に進ませる効果を持つ。スター目前のライバルに使うと有効。これだけなら問題は無かったのだが……。
    • 問題は自分に使用した場合。さかさまキノコの効果でマップを逆走している間は分岐点の順路を無視して突き進むことができる。これを利用すればY字路を逆走してUターンは序の口で、本来は通行に「キーマン」が必要なゲートを裏側からキーマン無しでこじ開けて進むなど、使い所と出目次第ではボードマップのギミックや設計を完全に無視したルートが選択可能となる。
      • 各マップに一匹存在するテレサは、5コイン払えば20コイン前後のコインを奪ってもらい、50コイン払えばスターを1枚奪って貰えるお助けキャラである。ここに「さかさまキノコ」を持ち込むと、マップ上のテレサを通過した次のターンに自分に使用して逆走し再度テレサを利用、さらに次のターンに三度テレサを通過するという凶悪なコンボが成立する。*2コインが150枚以上あれば、この流れで一気に3枚のスターを奪うことも可能。CPUを虐めるだけならともかく、対人でこれをやったら友情ブレイク必至。
      • とあるマップではテレサの近くにキーマンの扉があるため、サイコロの目によっては1ターンに2回テレサを使用することも可能。
      • そのボードマップレイプぶりにファンからは専ら「いかさまキノコ」と呼ばれている程。
      • 同じ要領でアイテムショップに連続で2~3回立ち寄るのもなかなか凶悪。コインこそ要るが、アイテムを1ターンで何個も調達できる。
  • 他のアイテムも十分に強力。以下はその一例。
+ 詳細
  • テレサを任意のタイミングで呼び出せる「テレベル」は前作では基本的に「アイテムミニゲーム」のみでしか入手できなかったレアなアイテムだったが、本作では15コインで購入可能に。
    • 一方で、持っているだけでテレサの襲撃を一個につき一回だけ確実に防いでくれる「テレよけスプレー」が10コインで購入可能になった。
  • 「のろいキノコ」は指定した対象(自分も含む)の出る目を1~3にする効果を持ち*3、狙ったマスに止まりやすくする効果は5コインと安価ながら汎用性が高い。
    • 後のシリーズでも同様の効果のアイテムは登場しているが、「対象は自分のみ」で、「サイコロの出目が1~5になる」等に変更されている。
  • 「まほうのランプ」はミレニアムスターの元に辿り着ける効果はそのままに、20コインに値下がりした。ミレニアムスターに先に辿り着くというこのゲームの基本要素を任意のタイミングで制する事が出来る。
  • 任意のプレイヤーの所持アイテムのどれか1つをランダムで奪う「よこどりボックス」を所持していれば、ライバルにこれらのアイテムの入手を躊躇わせる事が出来る。
  • なお、「のろいキノコ」と「さかさまキノコ」は「キノコ」「スーパーキノコ」「ワープブロック」「まほうのランプ」を使うと効果を無効化できる。クッパマスで発生するイベントの中にゲーム参加者全員にのろいキノコ・さかさまキノコと同様の効果がかかるというものがあるが、こちらも同様。
  • 今作には入手の困難なレアアイテムも登場するが、いずれも強力だからというよりは「ゲームの状況を大きく変えてしまいかねない」という理由で希少度が高い物がほとんどであり、実際の対戦では上記のアイテムの方がよほど凶悪である。レアアイテムの入手自体も前作より困難になっている。
    • しかし残りターン数を5ターンにする「アフター5」に関しては、あらかじめ設定したターン数でプレイしたい人にとっては支障をきたすアイテムといえる。
      • 逆に残り5ターンを切った状態で使うと残り5ターンに戻してしまうため、ゲームが長引いてしまうという意味でもプレイに支障をきたすアイテムとなる。
    • 任意の相手に強制的にギャンブルイベントを起こす「ギャンブルだましい」もハイリスクハイリターンで凶悪な一方、ノコノコバンクのコインを通過時に引き出せる「ノコノコカード」は「コインが貯まったタイミングでバンク前を通過する」という状況が重ならないと役に立たず、相手とアイテムを全て入れ替える「こうかんボックス」も使用タイミングを選べば一方的な強奪になる反面、手元に他に強力なアイテムがあると使いにくいなど確実に大きなリターンが得られるかというと微妙なところである。
  • 強力すぎたためか、「さかさまキノコ」は本作のみで廃止となり、以降の作品には類似アイテムも登場していない。
    • 「さかさまキノコ」の類似アイテムが登場しない理由は他にも、今作以降はボードマップの構造の複雑化が進み、そもそも逆走が難しくなったという点も考えられる。

凶悪すぎるチャンスタイム

  • 今作のチャンスタイムには、「所持しているスターを全部渡す」というあまりにも強すぎるイベントが選択肢に含まれている。
    • マリオパーティはスター1個の差が勝敗に直結するゲームであり、スターを1個渡すだけでも戦況は大きく変わりかねない。スター全部ともなれば結果はお察しの通りである。
      • 序盤であれば移動するスターは数個程度で、まだ逆転のチャンスもあるが、終盤になるとどのプレイヤーも多くのスターを持っており、奪った側は完全な独走状態に、奪われた側は一瞬にしてどん底まで落ちてしまう。こうなると巻き返しは困難。
      • さらに今作では互いのコインやスターを交換という項目がなく、一方通行だけのやり取りになってしまっている。
    • パーティゲームに逆転要素があるのは良いことだが、これは極端すぎるのが困るところ。ただし今作ではハズレ枠として「なにを」で「コイン1枚」という枠があったりする。
  • 今作では「だれが」「なにを」「だれに」を自由に指定できず、キノピオがランダム指定したものを1つずつ引くことになり、後に引くほど回転が速くなる仕様。
    • つまり、もっとも回転が遅い最初に指定された物が狙いやすくなっている。一位のプレイヤーや自分、コインかスター全部が非常に狙いやすくなっている。

ミニゲームの解禁方法について

  • 一度でもそのミニゲームをプレイしたことがある事が条件になったことで解禁自体は簡単になったが、肝心のプレイできるミニゲーム自体はランダムで選択されるため全て解禁するのには時間がかかる。
    • ミニゲームの数が多くなったことも集めづらくなった原因。「ファミリーパック」で出るミニゲームならそれに指定すればいいのだが、「ノーマルパック」でしか出ないミニゲームだとなかなか出ないことも多い。
      • この仕様は本作のみならず以降の作品でも継続されて採用されているが、一部の作品などではミニゲームパックの種類でミニゲームを絞りこめたり、やったことがないミニゲームが出せるような救済処置があるようになり改善されている。
    • 解禁にコインが不要となった事と併せて、遊んで集めたコインやスターはゲームが終われば残らなくなったため、諸行無常を感じてしまう。

デュエルモードでのおたすけキャラの差

  • 最初に仲間になっているおたすけキャラはキャラクターごとに固定であり、同じキャラ同士で対戦は出来ない。従ってキャラ差が大きく現れる
    • 有用なおたすけキャラも明確で、給料1コインで耐久力があるノコノコ、癖のある攻撃方法で給料も2コインだが使いこなせれば非常に強力な攻撃方法で耐久力もノコノコ以上のスローマン、長期戦では最強のキノピオが該当する。
      • この3キャラの共通点は安給料の割に強く、コンビを組んで(攻撃力+1)パワーアップマスを踏めば(全能力2倍)低コストで強力なお助けコンビが出来上がる事。スタート地点に戻ってきた際はおたすけキャラを選ぶルーレットが1/3の確率でスローになり目押しが狙えるため、コンビ成立を狙うのも実践的である。
    • ノコノコは全ての能力と給料が4と隙がまるで無く、キノピオは体力が2と物足りないが相手マスによるコイン徴収がない為、高性能を維持しながらの持久戦が楽々できる。スローマンは他二人より給料が倍になるが、癖がある攻撃方法で敵の後衛を無視し、ノコノコ以上の耐久力でかなりしぶとい。
      • この3キャラの中ではキノピオは序盤では特殊能力が生かしづらく、またスローマンは初期おたすけキャラでないため、初期おたすけキャラがノコノコのマリオが安定して強い。
    • 逆に給料の高いお助けキャラは序盤の維持が困難であり、コンビを組んでからのパワーアップはギャンブルマスでの大儲けかミニゲームでの連戦連勝が前提となってしまう。給料が高いムーチョやパックンフラワーが指定されているデイジーとワルイージは何もしなければ2ターン分しか給料を払えないため、一度も接敵しないまま丸裸になることも珍しくない。その他、攻撃できないバッタンを持つドンキー、キノピオと同じ能力でありながら給料が高めな上に、攻撃一度きりで消えてしまうボムへいを持つワリオも微妙。
    • ストーリーモードのデュエルパートの難易度にも若干の差が生じている。
      • Sランクの評価を狙うには20ターン以内に体力を多く残して撃破する必要があり、ルイージのクリボーとヨッシーのテレサは攻撃力が高いため短期決戦を仕掛けやすく、その点ではノコノコやキノピオより優れる。ワリオとドンキーでは多少難しくなる。

一部のミニゲームでCOMが異常に強い

  • COMの強さを「つよい」に設定した場合に見られやすい現象。見極めと早押しが必要な「はやおしゲート」や「ぴったりフラワーパネル」などにおいて、0.1秒台の早さで瞬間的に反応してくる場合がある。当然、お手つきも滅多に起こさない。
    • 0.1秒台の反応というのは、トップアスリートのスタート争い並みのレベルである、といえばその凄さが伝わるだろうか(参考)。また、これらのゲームの場合、表示された画像を認識し判断するというプロセスも必要とする。
    • お手つきは当然失格になるため、ヤマを張るのは困難。自分で「つよい」に設定しておいて強すぎるというのも変な話ではあるが、だからと言って人力で張り合えるレベルを超えられても困るところではある。
  • 他にも連打と角度調整が同時に必要な「とんでけクッパハンマー」、コンボを連続して決めなければならない「ドッスンパズル」などもCOM側がかなり有利。パズルの得意不得意で分かれる後者はともかく、前者は平気で50m台を出してくるため、対抗するのは非常に困難。
  • 一応「かこんでクレヨン」や「どきどきフィッシング」(3人側)など、明らかにCOM側が弱いミニゲームもあるため、決して人間側が不利なミニゲームばかりというわけではない。

調整不足のミニゲームがある

  • 4人用ミニゲーム
    • 「キノピオクイズ」はお手付きが1回休みという緩いペナルティのため、2人以上の人間が問題を読まずに勘で答え続ける展開が生じうる。友達と遊ぶ時はルールを決めておいた方が良いだろう。
      • 真面目にクイズとして答えようとしても、「このゲーム内で赤マスに止まった総数は?」「〇〇というミニゲームのベスト記録は?」のような余程の記憶力の持ち主以外は勘でしか答えようがない問題が少なからず含まれており、結局運任せになってしまうこともしばしば。また、これだけ難易度が高いのになぜかファミリーパックでも出てくる(確かに操作だけならごく簡単だが…)。なお、プレイ中のボードマップについての問題はフリープレイで遊ぶ場合は出てこない仕様がある。
    • 「ニアピンぴったり!」は他のプレイヤーの操作を見てから挑む最後のプレイヤーが圧倒的に有利。ボードマップではサイコロを振る順番=打つ順番になっている。せめて順位を考慮して順番が決まれば良かったのだが…
  • 1vs3ミニゲーム
    • 「てらしてサーチライト」は明らかに1人側が不利すぎる。3人側が負けるのはルールを分かっていないプレイヤーが混じっているでもしないとあり得ないほど。
    • 「どたばたミックスレース」は3人側の2人目の負担が大きすぎる。他の2人はシンプルな連打であるというのに、2人目だけはスティックとボタンを同時に動かす操作を4回してやっと一歩進む。操作パターンは毎回同じなので、操作に慣れてしまえばそこまで苦労はしないが、それでもプレイ当時自分が2人目にならないよう祈ったプレイヤーは多いのではないだろうか。
    • 「どこ? どこ? かくれんぼ」は1人側が3回のチャンスで3人側が隠れた場所を当てるミニゲーム。ノーヒントなので運と勘頼みだが、1回のチャンスで指定できるのは1箇所だけとなっている。この仕様が原因で、最終ラウンドで3人側が2人以上残っている場合、示し合わせて別々の場所に隠れる事で3人側が確実に勝利できてしまうという必勝パターンが存在している。2ラウンド目までに2人以上脱落したら成立しないという条件こそあるが、負け確になった1人側の遣る瀬無さは中々のもの。
  • バトルミニゲームは8種類あるがその内2種類が完全な運ゲーである。せめて1つで良かったのではないだろうか。

その他細かい問題点

  • 本作では、ストーリーモードとパーティモードで仕様が分けられており、メニュー画面でBボタンを押して選択肢で「はい」を選んでタイトル画面に戻るかリセットしないと切り替えられない。
    • ストーリーモードの状態だと、ボードマップは自由に遊べないし、ミニゲームモードで遊ぶことができない。次回作『4』では自由にボードマップが選べる仕様に改善されている。
  • なぜかセーブファイルが3つもあるが、パーティゲームという性質を考えると無駄な感が強い。
    • ストーリーモードの進行状況を別々に保存できる、という程度のメリットしかなく、パーティモードに関してはファイルごとにミニゲームやボードマップの解放状況が異なってしまうため遊びづらい。結局、普通にパーティモードで遊ぶだけなら進行度が一番高いファイルほぼ一択である。
      • ストーリーモードのセーブスロットを3つ用意するだけで十分だったと思われる。
  • デュエルマップでは、ターン数設定が「20ターン」か「∞(どちらかが体力ゼロになるまで)」の2通りのみで、バトルロイヤルマップのような5ターン刻みどころか、中間の「ひょうじゅんプレイ」の選択すら出来ない。とはいえ、テンポの崩れに殆ど影響がないのが幸いではあるが。

総評

多彩なアイテムと自由度の高いマップに恵まれた、シリーズ屈指のゲーム性を誇るマリオパーティ。 「ゲーム性の進化」と「気軽なプレイの為のハードルの引き下げ」の境目となった時期の作品であり、ミニゲームは簡単なものからストイックなものまでバリエーションが豊富。 「シリーズ最高傑作」として本作を推すプレイヤーも少なくはない。64のある家にみんなで集まった時には是非とも遊んで欲しい、ハードを代表するパーティゲームの一作である。


余談

  • 本作に登場するガイド役であるコロは後に『マリオパーティアドバンス』で再登場する。シリーズオリジナルのガイドキャラが再登場したのは現時点で彼のみである*4
  • 本シリーズでは順番が回ってきた際の画面表示やミニゲームの小道具に各キャラクターのイメージカラーが使用されている。そのうち緑系のルイージとヨッシーは、前作までは前者が基本は濃い緑で一部ミニゲーム*5では青、後者が明るい緑を使用することで区別されていた。
    • それに対し、本作からはルイージのイメージカラーが青に統一され、色の重複が解消されることとなった。
      • ただし、同時期にルイージの基本デザインの青いオーバーオールが紫や紺に近い色合いに変更されたため、『4』以降はビジュアルと合致しない色を使う事態になってしまった。
  • マリオシリーズでは「クリボーが最弱のザコ」「一度踏むだけでは倒せないノコノコはクリボーよりは格上」という扱いが多く、実際明確にステータスを比較でき本作と発売時期が近い『マリオストーリー』でも「クリボー<ノコノコ」である。
    • しかし本作ではヘイホールーレットの配当やおたキャラの給料を見ると明らかに「クリボー>ノコノコ」である。これはマリオシリーズとしては珍しいかもしれない。
  • バトルロイヤルマップの表示時、よく見ると画面の上下左右が黒枠でカットされている(「まほうのランプ」を使う際は顕著に目立つ)。
    • これはSFCの頃のハード(いわゆる第4世代ゲーム機)で頻繁に使われていた手法で、画面の幅を小さくする事でスプライトオーバーを防ぐというもの*6。64のような第5世代ゲーム機(それもハード末期)でこのような手法が使われるのはかなり珍しい。
    • この事から、本作は64の性能を最大限に引き出してボードマップ画面を表示していると考えられる。本作がVCに配信されなかったのは、その点の事情が関係しているのかも知れない。
      • 実際、本作を古いエミュレーターで動作させると画面の描画が不完全になる例が多く、動画サイトに上げられているTAS動画などは頻繁に表示が乱れている。

ストーリーモード関連

  • 前作までのようにプレイヤーを妨害しようとクッパが登場するのだが、本作では間抜けなシーンが多く、前作以上にギャグキャラとしての側面が強くなっている。
    • 警戒したデイジーにビンタ一撃でぶっ飛ばされたり、ワルイージから喧嘩を買ってボコボコにされたりと、現在では考えられないほどの噛ませ犬ぶりを演じているシーンも。新キャラ2人に華を持たせた結果ともとれる。
      • ただし、ワルイージの悪役としての出番はシリーズ通してそれっきり。最後の相手は彼ではなく他のキャラクターが担当する。
  • ある意味らしいともいえるが、ルイージの扱いが悪い。
    • 自分が使うキャラクターをルイージ以外のキャラにすると、CPUのルイージは本来プレイヤーキャラが持つスタンプを代わりに持ってデュエルゲームパートに登場する。つまり、ルイージにだけ固有のスタンプ(=No.1と認められた要素)がない
      • たしかにルイージに何を当てはめるか迷う所だが(優しさもヨッシーと良い勝負(?)だし…それだとドンキーとワリオで「ちから」が良い勝負なのだが…)やはり各キャラに一つは与えられているのだから、彼にも何かの要素を与えてほしかったという意見もある模様。
      • 一方、そのルイージをプレイヤーキャラに据えた場合は「最初は何も持たなかった者が様々な要素を勝ち得る」というある種の成長物語に似た構図になるし、終盤で(ルイージをライバル視している)ワルイージが悪役らしい演出で勝負を挑む描写もあることから、考えようによってはルイージをストーリーモードの真の主人公と見なすこともできるかもしれない。
      • ちなみに最終ボードマップ「ワルイージとう」のCOMキャラには、必ず登場するワルイージの他にルイージが高確率で選ばれる。
  • 本作におけるスーパースターの条件のうち「ちえ」「ゆうき」「ちから」「やさしさ」は、さりげなく『1』のオープニングでも「スーパースターに必要なもの」として挙げられている。
    • 「やさしさ」は本作でヨッシーの要素とされているが、『1』でもそれが示唆されていたり。
    • 「一人だけ明確なセリフがあるワリオ」や「不憫な扱いのルイージ」も、このオープニングから引っ張ってきたネタなのかもしれない。
  • オープニングでの「ピーチ城上空からジュゲムがおもちゃ箱を運んできた」という描写は『スーパーマリオ64』のオマージュと思われる。

その後の展開

  • シリーズのミニゲームを収録した『マリオパーティ100 ミニゲームコレクション』には本作のミニゲームが12種類収録されている。
    • そのうち「みつけろ!パワーキノコ」については、「みつけろ!巨大キノコ」と現在に合わせて演出変更・改名されたうえで収録されている。
  • 据置機のマリオパーティ12作目であるNintendo Switchソフト『マリオパーティ スーパースターズ』には、本作のボードマップ「グルグルのもり」及びミニゲームが24種類収録されている。
    • こちらも上記の「みつけろ!巨大キノコ」の収録と同時に、「はらぺこプクプク」が「はらぺこ巨大プクプク」と改名されている。
  • 長らくVC配信・移植される事はなかったが、「Nintendo Direct 2022.9.13」に『NINTENDO 64 Nintendo Switch Online』の追加タイトルとして発表され、後に2023年10月27日にて配信された。これにて、64発売のマリオパーティ3作品が全て揃う形になった。
    • 2023年内に配信とは言っておきながら、『ポケモンスタジアム2』『金銀』の移植に時間がかかったのが影響か*7、追加発表から約一年間も配信日情報は出ていなかった。しかし、長きの時を得て漸くファン念願のオンライン配信へと繋がった。
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最終更新:2023年12月21日 15:24

*1 ヘイホーの2回目でヘイホーが7を超えるか合計が自分の出目以上にならなかった時点で2回目をやらなければ勝ちが確定

*2 通称テレループ

*3 前作でもミステリーランド限定で「ノロイののろい」として登場していた。

*4 『5』の星の精も該当するが、こちらは先に『マリオストーリー』で出演している

*5 『1』の「のっかれボール」「ボーリングGO!GO!」、『2』の「ドッカンせんしゃ」「おたからサブマリン」など。

*6 例を挙げると、PCEの『ベラボーマン』、SFCの『スターフォックス』、各機種の『ストリートファイターII』などで確認可能。PS2世代あたりからは内部描画解像度が可変となりそちらを下げることで負担軽減させられるため殆ど使われなくなった。

*7 マリオパーティと比べ、動作やシステムが色々特異な為、これらが影響した可能性がある。