マリオカート64

【まりおかーとろくじゅうよん】

ジャンル レースゲーム
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対応機種 ニンテンドウ64
発売元/開発元 任天堂
発売日 1996年12月14日
定価 9,800円(税別)
プレイ人数 1~4人
セーブデータ 1個(フラッシュメモリ)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
周辺機器 コントローラーパック対応
廉価版 1998年3月2日/4,800円(税別)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2007年1月30日/1,000Wiiポイント(税5%込)
【WiiU】2016年1月6日/1,028円(税8%込)
備考 通常版はコントローラーブロス(ブラック&グレー)同梱
廉価版はソフト単品
判定 良作
ポイント マリオカートシリーズ第2作目
友達の家でやるゲーム」の代名詞
N64初の4人対戦対応・バトルモードも好評
初期作ゆえの作り込み不足な部分も多い
軽量級超優遇
マリオシリーズ・関連作品リンク


概要

今やお馴染みマリオカートシリーズの第2作目。

特徴

  • 本作の登場キャラは8名。
    • 軽量級:キノピオ/ヨッシー/ピーチ
    • 中量級:マリオ/ルイージ
    • 重量級:ワリオ/ドンキーコング/クッパ
      • 前作のドンキーコングJr.とノコノコがリストラされたが、その代わりに(2代目)ドンキーコングとワリオが参戦。
    • 全キャラの重量は重い順から「クッパ>ドンキーコング>ワリオ>マリオ>ルイージ>ヨッシー、ピーチ>キノピオ」となっている。
  • 前作(SFC版)と同様、モードは全4種類。
    + モード一覧
  • マリオGP
    • 1~2人用。前作の「マリオカートGP」にあたるモード。
    • 排気量(≒難易度)50cc/100cc/150ccの3つのクラスで、キノコ/フラワー/スター/スペシャルの4カップから各4コースを走り、各コースで順位に応じて与えられるポイントの合計で競う。
      • 150ccの全てのカップを制覇すると、左右反転モード「おまけ」(100cc)も解禁される。文字通り、すべてのコースが左右反転するもので、後のミラーに当たる。
  • VS
    • 2~4人用。前作の「VSマッチレース」にあたるモード。
    • 好きなコースを選び、COM無しでプレイヤー同士のレースを行う。
  • バトル
    • 2~4人用。前作の「バトルゲーム」にあたるモード。
    • アイテムを駆使し、他のプレイヤーを攻撃して風船を減らしていくゲームで、最後に風船が残っているプレイヤーが勝利する。
    • バトルには専用のコース4種類が用意されている。
  • タイムアタック
    • 1人用。100ccのスピードで、文字通りいかに速くゴールするかが目的となる。
      • このモードのみアイテムボックスは一切出てこないが、本作からレース開始時にキノコ(トリプル)を所持するようになった。

その他前作からの主な変更点

  • コイン制は廃止。
  • 高低差が表現され、登り坂、下り坂、傾き、立体交差などの立体感あるコース構成となった。
  • 視点が遠、近と選択できる。
  • アイテムパネルがアイテムボックスになり、すぐに復活するようになった*1
  • 150ccやスペシャルカップが最初から選択可能。
  • COMがアイテムボックスを破壊するようになった。
    • ただし、アイテムボックスからは取得せず、「バナナ」「スーパースター」「サンダー」「テレサ」「にせものアイテム」のいずれかをランダムなタイミングで使用するため、こうら系のアイテムは使ってこない。
  • 前作ではプレイヤーが操作するキャラごとにライバルキャラが決まっていたが、今作からランダムで選ばれるようになった。
    • 初期配置は基本的に前から「クッパ>マリオ>ワリオ>ドンキー>キノピオ>ヨッシー>ルイージ>ピーチ」だが、プレイヤーキャラによっては一部の配置が変わる。
  • 速度計の表示ができるようになった。
  • コースの長さがメートルで表示された。
  • ミニターボの仕様が変更された。
    • 前作では「一定時間ドリフトし続けると解除時にターボできる」という方法であったが、今作から「ドリフト中に手動でスティックを左右に操作することで煙の色が白⇒黄⇒赤へと変わり、赤の状態でドリフトを解除するとターボする」方法に変更された。
  • ロケットスタートがかなり成功しやすくなった。
    • 正確に言えば、ある程度タイミングがずれても一瞬で最高速に達する、いうなれば疑似ロケットスタートになる。

評価点

  • ハードがN64になったことで3Dポリゴン化し、より立体的な画面構成になった。
    • キャラ・カートは2Dで表示されるが、違和感を感じさせない画面構成になっている。
  • 4人同時プレイができる(N64のゲームで初めて導入された)。
    • 本作の大きな魅力の一つは4人同時対戦にあるといわれる。インターネットが一般家庭に未発達だった当時、多人数が同時に遊べる家庭用TVゲーム環境は限られていただけあって、ハードそのものの大きなアドバンテージともなっていた。
    • 当時はゲーム用のワイヤレスコントローラーがほとんど存在せず、N64はコントローラー端子を標準で4つ搭載している上、当時の他機種のようなマルチタップ*2が存在しないことも大きい。
  • パーティーゲームとしての完成度が高い。
    • 単純なやりこみや技量差が勝敗に直結しやすいリアル重視のレースゲームとは一線を画す作りになっており、それらにアイテムによる運要素や駆け引きが絶妙に絡み合うため、操作性を理解さえすれば初心者から上級者まで同時に楽しめる
      • 例えば、いかに上級者が上手にプレイしてトップをキープしようと、下位プレイヤーがアイテムボックスからサンダーやトゲゾーのこうらを引けば逆転の可能性が生まれるため、一方的な展開にはなりづらい。
      • また、それら強力なアイテムは下位のプレイヤーに出やすく、上位のプレイヤーには出にくいようになっている。特にトップを走るプレイヤーは高確率でミドリのこうら(シングル)かバナナが出るため、アイテムによる妨害がしにくくなっている。
    • 前作から続投した風船割りバトルも大幅に楽しみやすい作りになっている。マップの数は4種類と前作から増えていないものの、コースが立体的になったことやプレイヤーが最大4人に増えたことで、前作以上の楽しみ方が可能である。
      • ルールはサバイバルバトルのみだが、早々に風船を全て失ったプレイヤーは決着がつくまでバトルを眺めているだけ…ではなく「自機が爆弾ミニカーに変化し一度だけ誰かに特攻できる」という形でバトルへの介入が可能。勿論一度きりの特攻をした後は完全に監視カメラと化してしまうのだが…。
  • 3Dスティックによる操作性の向上。
    • SFCの十字ボタンに比べ直感的な操作性が向上した。
      • 操作面でハードルが低くなっており、ゲームをあまりやらない層にも配慮がなされている。
  • バラエティーに富んだ起伏溢れるコース構成。
    • 3Dになりコース内の起伏やギミックが大きくパワーアップしている。
      • ジャンプ台や立体交差の含まれるコースも多く、「ノコノコビーチ」のように壁に穴が空いてショートカットができるポイントも用意されているなど、コース内を巡る要素がより強化された。
    • コースの数は前作よりも4つ少ない16種類だが、前作の「マリオサーキット」や「ドーナツへいや」のようなコース特徴の使い回しは皆無。全てのコースに特有の背景とギミックが用意されている。
      • 無数の車やバスの隙間をすり抜ける屈指の危険コース「キノピオハイウェイ」、道が無数に分岐しゴールまで順位すら不明瞭な「ヨッシーバレー」等、どのコースも個性的に仕上がっている。
  • 格段に向上した演出。
    • 各キャラにボイスが付いたことで臨場感が向上した。
      • 加速や妨害アイテムがヒットすれば歓声をあげ、ミスや攻撃を受けると悲鳴をあげるので状況判断もしやすい。
    • 背景は遠景まできちんと描かれており、各コースの個性を引き立たせることに一役買っている。
      • 例えば「ピーチサーキット」には『スーパーマリオ64』に登場したキノコ城(ピーチ城)が存在しており、実際に寄り道して近くまで行くことが可能*3
  • パワーアップしたBGM。
    • コース数の増加に伴い、BGMの曲数も増加。ハードの性能に合わせて曲調の幅も広がり、各コースのデザインやテーマに沿った曲で盛り上げてくれる。
      • 特に「レインボーロード」のBGMは、宇宙的なきらめきを感じさせるシンセ音とメロディラインで非常に人気が高い。
  • アイテムの追加・変更。
    • 「キノコ(トリプル)」:キノコを3回使用できる。
    • 「パワフルキノコ」:一定時間、何度もキノコが使用できる。連打したくなるものだが、速度計をよく見ると連打しないほうが速い。
    • 「ミドリ/アカのこうら(トリプル)」:使用すると周囲にこうらを3つ展開し、シールド様の使い方ができる。そのまま体当たりするとこうらを当てたことと同じ扱いになり、1つ減る。アイテムボタンで通常通り発射することができる。後方発射はできない。他プレイヤーのこうら攻撃も運次第で回避できる。
    • 「トゲゾーのこうら」:発射から1秒ほど後にコース中央に移動し、以降はコース中央付近を高速で走行。最終的には1位のキャラクターを追尾してクラッシュさせる。近づいてくると各プレイヤーにはサイレンで警告がなされるため、1位以外は回避することが可能。大ジャンプや分岐には対応できない。後方発射もできない。
    • 「バナナセット」:使用すると後方にバナナを5つ引き連れる。上記のこうらと同じで、引き連れているバナナを触れさせてもスピンさせることができる。ボタンで1つずつ設置するか、レバー上とボタンで前方に投擲もできる。
    • 「にせものアイテム」:アイテムボックスの偽物。ハテナマークが逆さになっている上に影が無くなっているが、それ以外は同形状のため設置場所によっては識別困難となる。触れるとクラッシュする。
    • ミドリ/アカのこうら(シングル)、トゲゾーのこうら、バナナ、にせものアイテムはボタンを押し続けている間、カートの後方に装備することができる。その状態では後方からのミドリ/アカのこうらとの接触を防ぐことができる。装備したまま新たにアイテムを獲得できる。
    • ミドリ/アカのこうら(トリプル)とバナナセットを使うと、ボタンを押し続けなくても装備された状態になり、そのまま新たにアイテムを獲得できる。
  • 新操作・テクニックの追加。
    • 「ジュゲムダッシュ」:コースアウト後の復帰の際に、ジュゲムから降ろされた時に特定のタイミングでアクセルボタンを押すと着地と同時にダッシュができる。タイミングは難しいが、成功すればリカバリー可能になる。
    • 「スリップストリーム」:他プレイヤーの後ろにつき続けて走行していると発生。ボイスを発しつつ白いエフェクトが発生し、加速することができる。後れを取っているプレイヤーに有利になる仕様で、戦略性が増した。
      • この頃から存在するテクニックだが、明確に記されて知られるようになったのは実は『DS』から。
    • 「スピンターン」:停止時にアクセル+ブレーキボタン同時押しでハンドルを切ると、その場でカートが回転する。緊急回避や方向転換に利用可能で、主にバトルモードにおいて役立つ。
    • 「バック」:その名の通りカートが停止時にブレーキボタンを押すとバックする。SFC版ではこれがなかったために壁際等から戻るのが地味に面倒だった。
  • グランプリで失格した際のリトライ回数が無限になった。
    • 5位以下でゴールすると失格扱いなのは前作と同様だが、リトライ回数に制限のあった前作と異なり、4位以上になるまで何回でもそのコースをやり直せるようになり、下手な人であっても何度でも挑戦可能な親切仕様になった。また、失敗して1位がとれなかった場合にわざと5位以下に落ちてそのコースをもう一度やり直すというプレイも可能になった。
      • ただしスタート位置は前回ゴールした順位のグリッドになる。また、2人プレイ時は、2人とも5位以下の場合のみ仕切り直せる。
  • 前作のアイテムパネルは一度取ると二度と復活しなかったが、今作はアイテムボックスになり短時間で何度でも復活するようになった。
    • これにより、後れを取っているドライバーがアイテムを取りづらくなるバランスの悪さが軽減された。

賛否両論点

  • 不正な走行によるタイムアタックを防ぐため、タイムアタックモードで特定の障害物に当たったりコースアウトすると、そのプレイデータはゴーストにはできなくなる。
    • 「シャーベットランド」はショートカットせずに普通に走っているだけでも頻繁に表示されるため、プログラム上の問題がある。
    • また、画面の右上に「このプレイデータは、ゴーストには できません」の表示が点滅するため、人によっては気が散ってプレイに集中できなくなることがある。

問題点

  • N64初期の作品故か、全体的に作り込みが甘い。
    • 単調な上に真面目に走ると5~6分かかる「レインボーロード」を筆頭に、全体的に無駄に長い直線・カーブが多い。
    • 「ヨッシーバレー」「クッパキャッスル」では進路が障害物でほぼ塞がるタイミングがある。
      • 問題となっているのは「ヨッシーバレー」のコース終盤の回転する巨大タマゴ、「クッパキャッスル」のコース序盤の3体並んだドッスン。ちなみに後者のドッスンの数は排気量で変化し、基準となる100cc(おまけ・タイムアタック)で2体、50ccで1体、150ccで3体となる。
    • 「カラカラさばく」は巨大な機関車に完全に道を塞がれるタイミングがあり、強引に突っ込めば機関車に何度も撥ねられて動けなくなるため、テレサかスターが無ければ一時停止を余儀なくされる
      • 数秒間完全に止められるせいでどれだけ差があってもまず追いつかれてしまう羽目になる。列車が通る前に線路を渡ることが出来たキャラとその後に列車によって強制停車させられたキャラとでは、ますます順位の差が離れることになり勝つことが非常に難しくなる。
    • 「キノピオハイウェイ」は通常は車やバスの進行方向とコースの走行方向が同じだが、おまけではコース形状に加え車の進行方向も逆になる
      • 文字通り高速道路を逆走する形になる上に、後述のCOMの仕様も合わさり難易度が跳ね上がる*4。プレイすれば高速道路の逆走がいかに恐ろしいか実感できるだろう。
    • 特定の位置に着地するまでコースアウトと判断されないため、「ヨッシーバレー」で落下するとかなりのタイムロスを余儀なくされる。
    • アイテムの確率調整が不十分で、先頭集団で良いアイテムが出たり、逆に後れを取っていても弱いアイテムが出ることがある。
      • サンダーやトゲゾー甲羅のクールタイムも存在しないため、それらが連続で出たり、スタート直後から出現することもある。
      • また、今作には出現アイテムがトゲゾー甲羅で固定化されているアイテムボックスが存在し、それを使用すると簡単に1位を妨害できてしまう。
        一応前作よりは調整されているようではあるが、依然として問題は残っている。
    • 一部のコースでは、バグなどを利用した強引なショートカットができてしまう。
      • タイムアタックの公式記録にショートカットあり(バグ込み)とショートカットなしの2種類が存在する程。
      • 有名なのはワリオスタジアムのコースレコードで、バグ・ショートカットポイントが多数存在しているため、それらを駆使した世界記録は12秒57をマークしている。一方、バグ・ショートカットなしの記録は3分38秒87である。
      • 「マリオサーキット」でもコースの半分を飛び越してしまうショートカットが知られている。
      • なお、上記の高速周回の為にジュゲムを利用するバグ技は前作から継承されたものだったりする。
      • 遊びの範疇でなら評価の余地もあるが、純粋にレースを楽しみたいプレイヤーからしてみれば邪道以外の何物でもない。
        実際対戦ではプレイヤー間でリアルな揉め事に発展した笑えないケースもあり、チートコードを使って強引なショートカットを不可能にした人まで居たとか。
      • テレビ番組『64マリオスタジアム』の公式大会は、強引なショートカットを禁止するルールで執り行われた。
  • グランプリモードにおけるCOMのスピードが極端。
    • ライバルキャラ2人はプレイヤーより下位になると常にキノコダッシュをしているかのように加速し、あっという間に距離を詰めてくる。超ロングコースのレインボーロードやワリオスタジアムでコースの大半をショートカットしても大体1~2分で追いつかれる。
    • プレイヤーが2位グループの時に1位のCOMが独走すると、こちらがアイテムやミニターボを駆使してもほとんど差が縮まらないどころか、何故か逆に差が開いていく
    • COMは画面外ではワンワンを除いたコースギミックの判定がなくなってしまう。大量の車があり走行が難しいキノピオハイウェイでも、画面外では普通に進んでいく。
      • これらの仕様は基本的にプレイヤーの視角外になると発生する。そのため、2人プレイで片方がCOMを監視するように走るとこの現象は現れない。
    • ただしCOMは一部の強力な妨害アイテムを使わない障害物を回避することができないという仕様があり、プレイヤーとの格差を埋める調整として仕方ない一面もある。
  • 一部のコースでゲームスピードが極端に速くなる現象が起こる。
    • 特に「クッパキャッスル」「まてんろう」等でよく発生する。
    • 逆に「ドンキージャングルパーク」では処理落ちが起こりやすい。多人数プレイで顕著。
  • 二人プレイでグランプリを遊ぶと、頻繁に処理落ちする。
    • 多くのキャラが画面内に入ると処理が追いつかないのか、ゲームスピードが極端に遅くなってしまう。タイム表示を見ると分かりやすい。
    • 前述の「ドンキージャングルパーク」と組み合わせると、大きく処理落ちする。
  • 軽量級超優遇のバランス
    • 他のシリーズは一貫して軽量級=加速、中量級=バランス、重量級=最高速が優れているというバランスとなっているが、本作では軽量級のみ若干最高速が高めに設定されている
    • さらに軽量級は加速や曲がりやすさもトップで、基本性能の面では完全無欠。「グリップでコーナリングした時の失速が若干大きめ」「自分より重量が重いキャラのカートにぶつかるとスピンさせられることがある*5」という欠点はあるが、レースではまず影響しないといっていい。
      • ただし、ブレーキを活用することになるバトルでは敵カートにぶつかった時のスピンでも風船を失うため、この欠点が浮き彫りになる。
    • 一方で重量級は何故かスピードが一定以上になると急加速するが、ハンドリングの性能は悪い。逆に中量級は最高速に達するまでに最も時間がかかるが、曲がりやすさは軽量級に迫る。
  • ダッシュキノコの効果がシリーズ中もっとも弱い。
    • 画面が派手に揺れエフェクトも表示されるので凄く速くなっているように見えるが、実際のスピードはそんなに速くなっていない。
  • アカこうらの追尾性能が低い。
    • 直線的な軌道を描いてしか進めない性質のため、障害物に阻まれやすい。
      • ただしGPでの5位以下が使用した場合は、コースに沿って進みつつ、距離を詰めると追跡モードに移るようになっている。
    • 一定距離までは直進しかしないため、相手を追い抜いて前方から襲い掛かるよう狙える反面、場合によっては少し直進したのち真横に突っ込んでそのまま壁に当たり、消えるなどの意味不明な動きをすることも。狭い場所では敵が目の前に居ないと当てる事すらままならない。
  • ゴーストの保存に別売のコントローラーパックが必須。
    • あまり普及せずに終わったコントローラパック対応作品で、ゴーストのデータを保存するにはこれが必要。ただし、グランプリやタイムアタックの記録はちゃんとソフトに保存されるので、普通に遊ぶだけならコントローラパックは不要。インターネットが普及していなかったため、一般タイムアタックを募集するためになされた方法であった。
    • また、コントローラパックの容量は全123ページであることに対して、本作で使用する保存領域は121ページ。この作品だけで容量がほとんど埋まる。
  • ハード性能の問題なのか3人以上の対戦になるとBGMが強制的にOFFになる。また、SEもどの画面で起きていることか判断はできない(トゲゾーのサイレンなど)。

総評

2Dから3Dになっただけではなく様々な面で進化を遂げたマリオカート。
4人同時プレイにより「対戦ゲーム」としても「パーティーゲーム」としても楽しめ、N64の多人数同時対戦ゲームの先方を担ぐという役割を充分に果たした。

また本作は単純ながら奥の深いかけ引きや多様なギミックなど、後のマリオカートシリーズの方向性をほぼ決定づけた作品であり、現在に至るまでその評価は高い。


余談

  • 開発段階のタイトルは『スーパーマリオカートR』だった。
    • この段階ではカメックの参戦が予定されていたが、製品版ではドンキーコングと入れ替わりとなった。
    • 製品版のゲームセレクト画面のマリオ・ルイージ・ピーチ・キノピオの顔グラフィックはその開発段階の名残だろうか。
    • 27年後、アプリゲーム『マリオカート ツアー』にて念願のカメックが実装。自らの手で操作が行えるようになった。
  • 2007年1月30日にWiiで、2016年1月6日にWii Uでバーチャルコンソールが配信された。
    • ただし両機種ともにコントローラパックに関係する機能には非対応の為、ゴーストのセーブはできない。
  • COMの仕様
    • 稀に一部のコースでCOMが壁に体当たりをし続け、レース放棄をする。
    • COMが画面内でアカのこうらやにせものアイテムなどで上に吹っ飛んでいる時、画面外になると一瞬で地面に着地するという現象が起こる。そのためCOMは画面外でアカのこうらなどの吹っ飛び系のダメージを受けても吹っ飛ばず、一瞬スピードがゼロになるだけのほとんど無意味なものになっている。
      • ただし「ピーチサーキット」や「レインボーロード」などの一部のコースの一部の走路では通常通りの仕様になる。
      • この走路ににせものアイテムを設置してCOMにぶつけると大幅にロスしてくれる。
    • COMがジャンプ台の手前にいる時などにサンダーを使うと、サンダーの攻撃で失速してしまうことでジャンプしても飛距離が足りなくなりコース外に落とすことができるのだが、この後そのCOMが同じ場所で落ち続けてレース復帰できなくなることがある。
  • 「クッパキャッスル」や「ヒュ~ドロいけ」の一部の走路ではプレイヤーがバナナなどでスリップした時、COMのようにスピードがゼロになった状態でスリップすることがある。
  • 今作のみ「クラッシュ後にAボタンを数回連打した後にアクセルを踏むと加速力が上がる」という裏技がある。
    • 軽量級やクッパなら即最高スピードまで加速することが可能。クッパのみ謎の優遇がある。
    • また、この裏技を使用した場合は中量級の加速力が重量級に勝る。
  • レース場の至るところに存在する看板は実在の企業のパロディーとなっている。
    • 国外版ではオリジナルの物へと差し替えられている。
  • 本作のバグは漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」JCコミックス104巻「バグってチョベリグ!?の巻」(TVゲームのバグを題材にした話)にて「有名メーカーのレースゲーム」として取り上げられた。なお元ネタが推測しづらいように配慮されているので気付かなかった人も多数いるだろう。
    • 作品内ではコースを逆走してショートカットし「ターボを使用してジャンプし、コースの半分を飛び越す」という本作のマリオサーキットを思わせる描写になっている*6
  • 本作のドンキーコングの3Dモデルはスーパードンキーコングシリーズでおなじみのレア社から提供されており、エンディングスタッフロールのスペシャルサンクスにレア社の名前が記載されている。
    • 海外版では「DONKEY KONG 3-D MODEL PROVIDED COURTESY OF RARE U.K.」とはっきり書かれている。
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最終更新:2024年01月08日 04:38

*1 前作のパネルは使用したパネルの色が変わり使用不可になっていた。バトルモードでは一定数のパネルを消費すると一斉に復活していた。

*2 ハードの端子数以上のコントローラーを接続するためのコントローラー用のハブ。

*3 これはグランプリ終了時の表彰式の背景として使用されているからでもある。

*4 但し、COMが車にハメられて一切前進出来ない事も多い為、もしイカサマダッシュするCOMがハメられたら楽勝となる

*5 なぜかルイージとピーチorヨッシーがぶつかると両方スピンする。

*6 ただし、こちらは逆走ではなく横向きにショートカットするため、完全な再現ではない。