不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!

【ふしぎのだんじょん ふうらいのしれんつー おにしゅうらい しれんじょう】

ジャンル ローグライクゲーム
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対応機種 ニンテンドウ64
メディア 256MbitROMカートリッジ
発売元 任天堂
開発元 チュンソフト
クピド・フェア
クリーチャーズ
アバン
発売日 2000年9月27日
定価 7,140円
分類 良作
風来のシレンシリーズ関連作品リンク


プロローグ

後に風来人として名を残す男・シレンの子ども時代の話。
ある日相棒のコッパと訪れた小さな村・ナタネ村は、海の向こう側にある鬼が島からの鬼の襲撃に悩まされていた。
鬼から村を守るためには立派な城を建てるほかないというが、ひょんなことからシレンが城を作ることに。
かくして、シレンと鬼たちの攻防戦が始まるのであった。

概要

不思議のダンジョン2 風来のシレン』の続編で、シレンシリーズ久しぶりのナンバリングタイトル。
それまで外伝作『風来のシレンGB 月影村の怪物』『同Win版』が出ていたが、正統続編としては約5年ぶりとなる。
64という舞台ゆえか全体的にまったり感があり、敵役である鬼も悪さをするがどこか愛嬌のある憎めないキャラ達になっている。

特徴・評価点

  • 「ダンジョンに落ちている材料を拾い集めて城を作る」という目標が出来た。これにより「軽めのダンジョンに何度も挑む」という行為でシナリオが進められると同時に、プレイヤーが『不思議のダンジョン』というものに慣れ親しむことができる。
    • また、前作と違ってアイテムを持ち帰るのが容易なために装備の強化もしやすい。RPGのようにキャラが強くなったことを実感しやすいので、これも初心者に受け入れられる要因であった。
    • 前作では最初のダンジョンから「未識別」状態のモノばかりで何が何だか分からなかったが、今作はダンジョンの難度に応じて未識別状態の要素が増えていくよう調整されている。
      • おまけに説明も前作より詳しく書かれているため、初心者でも安心してプレイ出来るようになっている。
    • 前作は最初のダンジョンからいきなり難しく、最後 (30F) まで辿り着くのがなかなか難しかったが、今作はダンジョンごとに「初級 (10F) 」「中級 (13F) 」「上級 (15F) 」と選べるようになった。
      • ただし中級、上級は一つ下の難度をクリアしなければ出現しないため、難易度選択ではなく「ステージ」という扱いのほうが近い。
      • 今作では途中まで行ったら1回「中腹」というのがある。アイテム等を使えないが特定のアイテムを買えたり、武器を強化したり腕輪のヒビを直したり合成の印を消す事が出来る。
      • その後初級~上級までのダンジョンを選べる。「さっきは中級に行ったけど、今度は上級に挑戦してみよう」なんて事も出来る。
      • とはいえ、城完成後に行けるようになるシナリオ最終ダンジョン「鬼ヶ島」は堂々の25Fと歯応えはある。
  • 実行可能な選択肢の幅が非常に広い。
    • クリア後ダンジョン「神社の隠し穴」解禁によって「モンスターの壷」という捕獲アイテムが登場。店主系と鬼族以外の全モンスターを仲間として使役することができるようになる。
      • 最初から「モンスターの壺」を数個持っている+「もちかえりの巻物」を持っていて危なくなったら、いつでも村に帰る事が出来る。
    • クリア後ダンジョン「中腹の井戸」解禁によって「ワナ師の腕輪」というアイテムが登場。罠無効と罠の拾得・使用が可能となる。
      • 最初はこの、「ワナ師の腕輪」を取りに行くことが目的とされている。その後は、いくらでも挑戦可能。
    • 上記2つにより恐ろしいほど行動の幅が増えており、下記の要素も含めてプレイヤーのやり込みたいという気持ちをくすぐる。
    • ただし自由度が高すぎてバランスブレイクやバグの問題があまりにも大きかったため、後続のシリーズではこれらの要素は縮小される傾向にある。
  • やりこみ要素が豊富。
    • クリア後の隠しダンジョンは全4(+α)と今までより多い。
    • 武具のグラフィックをより詳しく見られる「装備品かけ」
      • それを完成させるためには絶対行かなければならないレアアイテムの宝庫「黄金の間」
    • 捕まえたモンスターをいつでも眺めることが出来る「もののけ王国」
    • 城の完成だけじゃまだ早い、難関ダンジョンの深部に落ちている「装飾品」でもっと城の見栄えを良くしよう。
    • 更に城を最高の材料だけで作ると、絶対に壊れない黄金に輝く城になる。
  • 武具に印の概念を導入し、アイテムを合成できるようになったことも既存の合成システムの幅を広げ、その後の不思議のダンジョンシリーズに多大な影響を及ぼした。
    • 更に、印の名前や順番を特徴的に揃えると強力な武具に変異する、という錬金術のようなシステムも追加された。
    • これまでは合成も印の制限がなかったぶん、どの印を合成するかという点に頭を悩ませることになる。
      • 今回は印を重ねがけして効果を倍増させることも可能。より武具の最終形の選択肢が増えた。
      • 今までは地味な「弟切草」が、背中の壺の削除と異種合成の登場により今作では攻略に欠かせないほどの性能にパワーアップした。
  • 「合成の壷」がなくても、アイテムを投げ当てることで合成するマゼルン系のモンスターも登場し、合成の難度を下げると同時に異種合成の基となった。
    ただ合成できるだけの便利なモンスターというわけではなく、アイテムを与えるごとに攻撃力とHPが大幅にアップされ、リスクとリターンが調和したモンスターとして以後のシリーズに欠かせない存在となった。
    • 以降の全作品に出るわけではないが、出ない作品に限って評価が悪い。またこれを更に癖の強いモンスターにアレンジしたケースもある。そちらはおおむね好評の様子。
  • 仲間にしたモンスターを「もののけ王国」に登録することで、以降は自由に連れ出すことができる。
    • モンスターの壷に入った状態となり、アイテムを持ち込めるダンジョンであれば自由に連れていける。
    • 死んだり壷を失ったりしても王国に戻って復活するので、アイテムのように喪失を気にする必要がない。
      蓄えたアイテムや鍛えた装備を失うのはかなりの損失になるが、モンスターは残ることが一種の救済措置になっている。
      • なおモンスターが死ぬと鍛えたレベルが半減するというペナルティはあるが、特殊能力を活用する場合はほぼ気にする必要はない。
    • 例えば前述のマゼルン系を仲間にすると、倉庫内で合成→爆殺(or焼殺)を繰り返して好きなだけアイテムを合成できる。

その他評価点

  • 攻撃やメッセージ表示のテンポがよくなった。
  • 効果音が全体的によくなった。
  • iダッシュの追加。自動的に通路を進んだり部屋のアイテムを拾ったりするので、よりテンポがよくなった。
  • 斜めに飛んだ杖の魔法弾が壁を反射するようになった。
  • 壺のまとめ入れをできるようになった。のちのシリーズ全てに採用されている仕様である。
  • コントローラーパックに対応。カートリッジに残せるセーブデータは2つのみだが、外部メモリによって無制限に保存できるようになった。
    • 従来のシリーズ同様、ダンジョン内の状態はコピーできない(コピー先では強制的に村に戻る)。
    • なおN64のソフトにはセーブにコントローラーパックが必須という例も目立つのだが、本作ではあくまでカートリッジ内へのセーブが基本で、そのバックアップとして用いる形である。

賛否両論点

  • 良くも悪くも『風来のシレン』としては若干難易度が低い。
    • 致命的な事態を引き起こしやすかったおばけ大根系がいない、イッテツ戦車の砲撃が20ダメージ止まり(ただし他の作品と比べて出現時期が早め)など、凶悪モンスターの削除並びに弱体化がされている。極端なマイナスアイテムも数えるほどしかないなど、理不尽な点はやや抑えめ。
    • その一方でかなしばりの杖、困った時の巻物、背中の壺などの強力な危機回避アイテムが削除されており、一見バランスが取れているように見えるのだが…。
      • しかし本作には白紙の巻物+水がめ(名前を書けばそのアイテムは識別&水がめで濡らして次のフロアに行けば白紙に戻ってまた書ける、応用例として水がある限り聖域の巻物使い放題)・モンスターの壷にマルジロウの父(敵1体=アイテム1個が保障される)といったバランス崩壊技が存在していた。これらは最果てへの道でも通用してしまうため、難易度は従来作に比べると若干低い。
      • ただし上記のアイテムにはレアなものも多い。入手できれば楽になるのは確かだがその前に力尽きることも日常茶飯事である。運が悪ければ1階で90階相応のモンスターが誕生し、なすすべもなく倒されることだってある。
      • それにクリア成功率大幅アップの救済アイテムは他のシリーズにも多く存在する。持ち物を最大限生かす、運と技術を発揮するという面では筋が通っている。もっと言えば、これらのアイテムは識別しやすいので、使わずにプレイすることも容易。
    • さらに、異種合成による印には入手難度の割に強力なものが多い。例えば弟切草を盾に合成するとダメージを受けた際にHPが回復、武器に合成すると敵を殴った際にHPが回復し、敵との殴り合いが圧倒的に楽になる、ただのおにぎりを一つ武器に合成するだけで餓死の可能性が激減する、など。
      • このため以降のシリーズでは一部の印は弱体化、入手の高難度化などの調整がされることとなった。
    • それでもシリーズ通り「基本プレイがクリアの近道」という理念に沿っているため、必ずしも否定すべき点とはいえない。

問題点

  • 反面、装備品かけ完成はかなりの難易度。
    • 「特定のダンジョンの特定のフロアでのみ出現する可能性のある黄金の間でランダム入手」のように、条件を知らなければまず入手できないアイテムも多い。
    • 単なるやり込み要素なので無視しても良いのだが、問題は一部の装備品がコレクション要素であることを前提にしたレアリティになっているという点。せっかくのユニークな新アイテムなのに、必要以上に入手困難にされているのでほとんど活用できないものも。
    • 中でも中腹の井戸(罠ダンジョン)の深部にある「カラクロイドの盾」の入手難度は恐ろしいほど高い。これだけで「もっと不思議」を差し置いて本作のイメージが覆るほど。効果は「罠を踏まなくなる」という強力かつ汎用的なものだが、もったいなくて合成できないという人が続出した模様。
    • 「大三元の剣(盾)」の素材「白発白中の腕輪」が極めて入手しにくい。
      • 白発白中の腕輪には「投げた物が当たらなくなる」という効果があり、敵を足下の罠にかけることが可能になるアイテムでもある。入手区域や出現率を調整すれば「もっと不思議」での新たな戦略が生まれるだけに残念である。そうでなくても飾り用に作るのに多大な根気が必要。
    • 一方で城の飾りについては純粋なコレクションアイテムなのだが、こちらについてはダンジョン内では換金も含めて何の役にも立たないという問題点がある。
  • ストーリー重視のため、単純にダンジョンで遊びたいというプレイヤーには退屈な部分もある。
    • 城を作るために何度も簡単なダンジョンに入って材料を集めなければならず、単純にクリアすれば先に進めるというものではない。 *2
    • さらに、城を一定段階まで建設するごとに発生するイベントシーンもかなり長い。
    • 一般的なRPGと比べればイベントの比重は小さいが、1作目ではやろうと思えばイベントを無視して初回プレイでエンディングまで見られたので疑問の声も。
  • 装備中の腕輪が、攻撃を受けることで壊れるようになった。
    • 装備中にダメージを受けると一定確率で「腕輪にヒビが入った!」と表示され、ヒビの入った状態で攻撃を受けると一定確率で壊れてしまう。ヒビが入っただけの状態であれば腕輪の能力は失われず、鍛冶屋で修理出来る。
    • しかし特に便利とされる「とうしの腕輪」と「パコレプキンの腕輪」は攻撃を受ける機会をうんと減らせるため、事実上滅多に壊れることがなく、他の腕輪との格差が大きい。 *3
    • 接敵する際に腕輪を外すことが必然的に多くなるのだが、着脱するたびにモーションが入るためテンポを損ねている。
  • トルネコの大冒険2』に存在した「あきらめる」コマンドと再挑戦機能が付いていない。
    • 前者は「中断→ナタネ村に戻る」で代用できるが、アスカとマーモに持たせたアイテムがなくなってしまう。
    • 後者は「もっと不思議」の入り口が極端に近いので問題にはならないが、「中腹の井戸(罠ダンジョン)」の再挑戦が面倒である。
  • クリア前ダンジョンにのみ、フリーズバグがある。
    • 公式サイトのお知らせを参照されたし。
    • フリーズの条件が限定的であることと、クリア後のダンジョンには関係ないことが不幸中の幸い。
  • 神社の隠し穴というダンジョンにおいて「詰み」が発生する。このダンジョンはゴールやクリアの概念がなく、99階から階段を降りても99階にループする構成となっている。そのため99階にはダンジョンを脱出する「持ち帰りの巻物」というアイテムが必ず落ちているのだが落ちているのは初回のみ。その為落とし穴や地雷といったワナで拾い損ねたり失ったりすると脱出不可能となる。
    • 開始時にひとつだけ支給される他、20階にも必ず落ちている為それを温存していれば詰むことはないが、アイテム枠を圧迫する上に盗まれて失う他ゲイズ系の特技によって読まされてしまい強制送還されるリスク *4 もある。せめて99階に辿り着くたびに配置してほしかったところである。
  • 最果てへの道 *5 24F~29Fの間に出現する黄金の間の3,4Fに「ラシャーガ *6 」が出現する。
    • この「ラシャーガ」、本来は最果てへの道の70~87Fというかなり深層で出現するモンスターであり、ここでは明らかに場違いな強さを誇っている。おそらく、35~43Fに出現する同系統でレベルが1つ下のモンスター「ナシャーガ *7 」と間違えたのだろう。
      • 黄金の間は3Fで終わる(最後のフロアは宝箱があるだけで敵が一切出てこない)事もあるので会わない可能性もあるが、もし長くなってしまったら注意が必要。
      • とは言っても初代の攻撃力255のモンスターよりはマシ。HPが150もあれば1回は耐えられるし、黄金の間は視界が広いので無理しなければ大丈夫。
  • シリーズ恒例の早解きキャンペーンが開催されたが、今回はリアルタイムアタックではなくゲーム内に記録されるクリア時間を競う形だった。
    • 記録される時間は1秒が最小単位なので、「セーブデータ選択→行動→リセット」という一連の動作を1秒未満で行えば、実質0秒で行動ができてしまう。
    • 上記は「0秒行動」と呼ばれ、好記録を狙うためにはゲーム自体のテンポが非常に悪くなり、また知っているか否かでプレイヤー格差が生じ、プレイアビリティや公平性の面で当時はかなり問題視された。
    • タイム短縮のためにはセーブデータのコピーによるパターン確立も行われたが、これもローグライクの本質を損なう攻略法である。
    • もっとも隠しキャンペーン *8 のほうは従来同様にリアルタイムで応募順に表彰された。

総評

64のゲームの中でも屈指の中毒性とやりこみ度を誇り、『不思議のダンジョン』シリーズの基盤を更に練りこみ強化したゲームとの評価も高い。
印数システムやマゼルン系のような合成モンスターは以降のシリーズによく出る。
シリーズ中でも完成度が高く、初心者向けの『2』・上級者向けの『アスカ外伝』というファンが多い2強の立場に位置する。


余談

  • 売り上げは約284000本と、シリーズ最大の売り上げを記録。

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