スーパーボンバーマン2

【すーぱーぼんばーまんつー】

ジャンル アクション
対応機種 スーパーファミコン
メディア 8MbitROMカートリッジ
発売元 ハドソン
開発元 プロデュース
ハドソン
発売日 1994年4月28日
価格 8,500円
判定 良作
判定 ゴールデンボンバー初登場
立体的なドットグラフィック
対戦モードは個性的な仕様
ボンバーマンシリーズリンク


概要

スーパーボンバーマンシリーズ二作目。前作をベースに色々新要素が追加されている。
「凶悪ボンバー5人衆」の初登場作でもある。

あらすじ

平和な日々を過ごしていた白ボンの元に、宇宙から「凶悪ボンバー5人衆」が現れた。
悪の宇宙人に作られた彼らは白ボンの事を「試作第一号」と呼び、連れ戻しに来たのだという。
さしもの白ボンも強力な5人衆の前に破れ、連れさらわれてしまう。
巨大な宇宙船の中で目を覚ました白ボンは脱出のため、そして世界の平和のために5人衆に立ち向かうのであった。

ゲームシステム

前作同様、「ノーマルゲーム」「バトルゲーム」の2種となっている。

ノーマルゲーム

  • 2人プレーが可能であった前作と異なり、今作では1人用のモードとなっている。
  • ワールド数は5つと、前作よりも1つ減少している。
    代わりに、各ステージともに、最終ステージの1つ前で凶悪ボンバー5人衆とバトルを行うようになった。
    凶悪ボンバー5人衆に勝利した後、ボス戦に移るようになっている。
  • ステージ毎に広さが変わるようになっており、一画面に収まらないステージも少なくない。
  • また、ステージにギミックが配置されるようになった。
    マグネットやトランポリン、動く床など、種類は様々。
  • 前作では、次のステージへと進むには、ソフトブロック内に隠されているゲートを探し出した上で敵を全滅させなければならなかったが、本作ではその点が変更されている。
    出口はあらかじめマップに存在しており、ステージ内にあるスイッチにすべて爆風を当てた上で、敵を全滅させれば、次のステージに進められるよう変更された。
  • ザコ敵の性能も見直しが図られている。
    前作ではボス並みにHPが高いザコ敵も多々存在していたが、本作では高くてもHP2辺りに収まっている。
  • ステージの制限時間も、前作では約2分~2分30秒と短めであったが、本作ではステージにより概ね3分~6分と余裕を持った長さになっている。
    凶悪ボンバー5人衆及びボス戦に至っては、時間が無制限となり、時間切れによるミスはそうそう発生しないようになっている。
  • 特定のパスワード入力により、各種アイテムを装備した状態でゲームが始められる仕様、いわゆる「フルパワーパスワード」が本作より登場。
    • 便宜上「フルパワー」としているが、本作では爆弾6、火力6、リモコン&パワーグローブ所持と、性能は控えめになっている。
      スピードアップやボムキック等は別途入手が必要。
    • 代わりに、本作ではフルパワーパスワードにてゲーム開始後、ゲームオーバーとなった場合、上記のアイテムを所持した状態で再スタートできるようになっている。
      • 次作以降は、各種アイテムを最大限所持するようになった代わりに、ゲームオーバー後にコンティニューしてもアイテムを一切所持していない状態でスタートするようになっている。

バトルゲーム

  • 前作と同様、最大4人での対戦となっている。
  • 従来通りのバトルである「シングルマッチ」と、2vs2のチームに分かれて行う「タッグマッチ」が選べるようになっている。
    • シングルマッチでは、自身が操作するキャラクターに限り、キャラクターの色を変更できるようになっている。
      キャラクター洗濯時にSTARTボタンを押しながら左右を押すことで変更可能。
      • バトルゲームでは、キャラクターの色に合わせて爆弾・爆風の色が変化するようになっている。
  • 前作では1試合の時間は2分で固定であったが、本作では1試合の時間を変更できるようになった。
    時間を無制限にし、プレッシャーブロック(バトルで残り時間が少なくなると外周を埋めるブロック)が降らなくなるようにすることも可能。
  • ステージ数は通常ステージ10、隠しステージ2の計12。
  • プレッシャーブロックがステージ全体に降る、「サドンデス」が登場。
    本作ではパスワード入力により設定できるようになっている。
    • 次作以降は、バトルゲームのオプション項目として設定できるようになっている。
  • バトルで優勝した時のミニゲームも本作より登場。
    本作ではルーレット形式になっており、ランダムでアイテムが入手できるようになっている。
    次回のバトルでは、入手したアイテムを所持した状態でバトルが行える。
    • また、優勝時は「ゴールデンボンバー」となり、色が金色で固定される。
    • 上記のミニゲームは、オプションによりOFFにすることも可能。
    • 入手アイテムには一度だけダメージを回避できる「ハート」のような強力なものも存在する一方、速度が大幅に下がる「ゲタ」のようなマイナスアイテムも。

その他の変更点

  • アイテム「パワーグラブ」が削除され、代わりに「パワーグローブ」が登場するようになった。
    • 足元にある自分の爆弾を3マス先に飛ばす効果を持ち、爆弾を当てたキャラクターをスタンさせる効果を持つ。
      バトルゲームでスタンさせた場合、そのキャラクターが所持していたアイテムをランダムに落とさせることもできる。
  • バトルモードに「リモコン」が登場しないようになり、代わりに「パワーボム」「ボヨヨンボム」が登場するようになった。
    • 前者は最初に設置するボムの火力が最大になる効果を持つ。
    • 後者はは壁などにぶつかると「跳ね返る」性質を持つボム。壁に向かってキックすれば跳ね返って戻ってきたり、パワーグローブで投げればランダムに跳ね回る。
      こちらはパワーボムと異なり、所持しているボム全てに効果が適用される。
  • アイテム「ドクロ」の仕様が変更された。
    • 前作では「アイテム入手後、何かしらのマイナス効果が一定時間発生する」「他のアイテム同様に爆風で消せる」という仕様であった。
      本作では「他のプレイヤーに触れるか、別のアイテムを入手するまでマイナス効果が続く」「爆風やキックで消えない」よう変更された。

評価点

  • やり応えのあるノーマルゲーム。
    • ワールド数こそ減少したものの、ステージの拡大、ステージギミックの追加、凶悪ボンバー5人衆とのバトルなど、ワールド数の減少を補って余りあるだけのやり応えがある。
    • また、前作では複数のワールドでザコ敵の使いまわしが散見されたが、本作ではワールドごとにザコ敵が一新されており、ワールドが変わる度に新鮮味を感じられるようになっている。
  • ノーマルゲームの難易度緩和。
    • ザコ敵のHPや制限時間に見直しが図られており、時間切れによるミスが前作に比べて発生しにくくなっている点は充分評価できる。
    • また、本作から登場したフルパワーパスワードも、初心者の救済策として機能している。
  • 改良を重ねられたバトルゲームのステージギミック。
    • ノーマルゲームにも登場したギミックを採用したステージの他、バトルゲーム固有のギミックが搭載されたステージも存在する。
      • キャラクター同士がすれ違えない「オシクラマンジュウ」や、ボンバーマンがジャンプできるようになる「マタンゴジャンプ」、プロレスのリングの如く外壁を用いて反動でダッシュできる隠しステージ「ギンギンデスマッチ」など。
        この内、「マタンゴジャンプ」のジャンプギミックは、マルチタップを用いれば一部ステージを除く他のステージでも使えるようになる。
  • バトルゲームにおける、優勝時のご褒美の追加。
    • ミニゲームでアイテムを獲得することで優位に立てることから、バトル時のモチベーションの向上につなげやすい。
    • オプションで任意に設定できるため、OFFにして毎回同じ条件でバトルに臨むことも可能。
  • 完成度の高いBGMの数々。
    • 一例を上げると、重厚なサウンドで緊張感を演出する巨大ボス戦や、ラストステージにふさわしい勇壮でノリの良い曲調のステージ5、バトルゲームのハチャメチャさを表したかのようなハイテンポでコミカルな曲調のバトル1など。
    • 作曲はシリーズでおなじみの竹間淳氏ではなく福田裕彦氏が担当している。
    • この内、バトル1のBGMは後の『スーパーボンバーマン5』『スーバーボンバーマン R オンライン』『スーパーボンバーマン R 2』でアレンジされるなど、本作を代表するBGMの一つとして評価が高い。
  • グラフィックが当時としてはなかなかのクオリティ。
    • 3以降のドット色の強いグラフィックより、2の立体寄りのグラフィックを支持する人も一定数存在する。

賛否両論点

  • ノーマルゲームにおける二人同時プレイが不可。
    • 本作のストーリーはボンバーマン(白ボン)一人が敵の要塞に拉致されたという設定のため。また、広いステージでスクロール方向による喧嘩を避ける意味合いもあると思われる。
    • 空いた画面右上には爆弾数や火力といったパワーアップ状況が表示される。
  • アイテム「パワーグラブ」の削除。
    • 上記の通り、代用アイテムとして「パワーグローブ」が登場。しかし使い勝手はパワーグラブと異なる。
      • パワーグラブは爆弾を置いた後移動し、爆弾に隣接した状態でボタン操作することでパンチを行うようになっていた。
        パワーグローブは爆弾を置いた後移動せず、その場でボタンを操作して使用するため、前作に慣れたプレイヤーには混乱をもたらした。
      • また前作では他人の置いた爆弾もパンチで動かすことが出来たが、今作では仕様上出来なくなったので戦略の幅が狭まったともいえる。
        ただ、前作ではパワーグラブとボムキックを所持していた場合、勢い余って爆弾をキックしてしまうという事があったのでこの変更は一長一短とも言える。
  • スピードアップアイテム取得時の移動速度の上がり幅が大きい。そして最高速度も速い。
    • 1個取得しただけでも効果を実感でき、ゲームスピードが向上するためプレイの快適さに繋がる反面、後述の隠れ地雷の除去など精密な動作を求められる局面でミスしやすくなる。
  • 本作はボンバーマンシリーズ全体でも珍しい「ハートアイテムの効果が蓄積する」という特徴があり、ダメージを受けないまま複数取得していると、攻撃に何回も耐える事ができる。
    • トラップが高難度な箇所も多いのでバランス取りや救済にもなっているが、やはりゴリ押しがきいてしまうため、緊張感のあるゲーム性は削いでしまっている。
      • 次作以降は、ハートの複数ストックが行えないようになっている。

問題点

  • ノーマルゲームにおけるスイッチの仕様。
    • 上記の通り、クリアには「ステージ内のスイッチ全てに爆風を当てる」必要がある。
      ワールド2までは、一度爆風を当てればスイッチがオンの状態で固定であるが、ワールド3以降のスイッチは爆風でオンオフが切り替わるタイプのものになる。
      この点を理解していないと、「敵を倒したのに先に進めない…」という状況に陥りやすい。
  • ノーマルゲームの一部の仕掛けが極悪。
    • ステージ2は結構なスピードでブロックが復活するため、気を付けないと逃げ道のない場所に閉じ込められ、自爆するしか脱出する方法がなくなる。
    • ステージ3のトランポリンは上手く飛ばないと水中に落ちて死んでしまう。特に3-6のものは飛び過ぎてもいけないためコツを掴むまで難しい。
    • ステージ4の一部エリアのゴールはプレイヤーのパワーアップ度合いも相まって誤って爆風を当ててしまうケースが多い。特にゴール目前で素早く動き回る敵に相対すると焦ってゴールに爆風を当ててしまい、これまで倒してきた敵キャラが復活してしまうことが多い。
    • ステージ5の隠し地雷は隣まで近づかないと見えず、うっかり踏んで死ぬ事が多い。
      初見では1歩ずつ進むかしらみ潰しに爆破するかの二択を迫られるため、攻略が面倒なのもマイナス。
  • ラスボスを倒すにはとあるアイテムが必要で、持っていなかった場合攻撃が届かずそこで詰む。そのため、わざとミスして直前のエリア*1からやり直すという作業を強いられることに。
    • 前作のラスボスも似た仕様だったが、前作は時間が経てばアイテムが再出現するので問題はなかった。
  • バトルモードのCPUがお馬鹿。強さのレベルを9(最高)にしても自分の爆弾で自滅するという事がザラにある。
    • そればかりか相手に向かって攻撃して来ない事が多く関係ない場所で長時間ウロウロしていたり、不可解な行動が目立つ。
  • やや処理落ちが激しい。
    爆弾を大量に爆発させたり、投げたりする時に動作が重たくなりやすく、特にバトルモードでボヨヨンボムを大量に投げたときなどが顕著。

総評

前作から順当に進化している。今作で登場した新要素は後に定番になったものも多い。

余談

  • 今作の敵「凶悪ボンバー5人衆」は地球侵略をたくらむ宇宙人(今作ラスボス)に作られた。そしてボンバーマンも同じ宇宙人に作られた試作1号機という実はけっこうハードな設定…なのだが次回作以降ではなかった事になっている。ボンバーマンシリーズではよくある事だが。
    ちなみに「凶悪ボンバー5人衆」の中でも「プリティーボンバー」だけ他の4人と比べて登場回数が多く、後にハニーが洗脳された姿という後付け設定が登場した。『ぱにっくボンバーW』『ボンバーマンカート』『ボンバーマンランド2 ~ゲーム史上最大のテーマパーク~』などに登場している。
  • 本作からトゲの付いたデザインになった貫通ボムだが、何故かアイテムアイコンは前作のものに近い赤い爆弾である。
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  • 1994年

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最終更新:2024年04月01日 07:49

*1 必要なアイテムはそのエリアの再スタート地点で手に入る。