アクスレイ

【あくすれい】

ジャンル 縦/横混合型シューティング
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対応機種 スーパーファミコン
メディア 8MbitROMカートリッジ
発売元 コナミ
発売日 1992年9月11日
定価 8,800円(税別)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2008年5月7日/800Wiiポイント*1
【WiiU】2015年2月25日/823円(税8%込)
書換 ニンテンドウパワー
1997年12月1日/1,000円/F×2・B×0
判定 良作


概要

  • コナミから発売されたオリジナルのシューティングゲーム。
  • グラディウスIII』に続く同社スーパーファミコンシューティング第二弾である。
    • スーパーファミコンの描画機能を最大限に活かした演出により視覚効果が大幅にパワーアップした。
    • SFC版『グラディウスIII』で問題だった処理落ちは大幅に改善され、死亡時に演出程度にスローになる程度となり、ゲームへ支障のあるレベルではほとんど見られなくなった。
  • ステージ構成は縦スクロール(擬似3D)と横スクロールが交互に現れ、同社シューティング『沙羅曼蛇』の影響を強く感じさせるが、それ以外のシステム、およびゲームの雰囲気はまったく異なるものになっており、実験的とも言える要素が数多く含まれている。

ストーリー

イーリス恒星系が闇の帝国を名乗る謎の敵との交戦状態に突入して5年の時がすぎていた……。
過去3度の大規模な基地奪還作戦も失敗に終わり、闇の帝国の圧倒的な戦力の前にイーリス防衛軍は壊滅的被害を受けた。 唯一の残された希望は、AXELAYの計画のみであった。

■AXELAY計画■
闇の帝国の侵攻に対すべくスタートした計画である。小型戦闘機に巨大戦艦級の武装を搭載。機動力と攻撃力の双方を備え持つという思想のもとに開発された。
秘密保持のため機体はイーリス本星にて制作、搭載する特殊武装は各惑星の秘密基地で開発が進められた。
しかし各惑星はすでに帝国の手に落ち、通信は途絶えたままである。「敵を殲滅し特殊武装を奪還せよ……」
そして今、最終調整を終えたAXELAYに燃料注入が始まった……。 

(説明書2ページより引用)

特徴・システム

  • ステージ開始時にフロント、サイド、リアの三系統の武器を選択し、プレイ中にLRボタンで自由に切り替える事が出来る。
    • フロントは扱い易い前方へのショット武器、サイドは広範囲をカバーできるサブウェポン、リアはミサイル・ボム等の高火力兵器と、それぞれ性能に特徴がある。
      • リア装備の一部には縦ステージと横ステージで性質が変化するものもある。
    • 各武器にはAIRとGROUNDの二つの属性があり、AIRには小さな弾のサブショット、GROUNDには小型ミサイルが搭載されている。武器が破壊されるとこの弾しか撃てなくなる。いずれも申し訳程度の威力。
  • 被弾するとその時装備していた武器が失われ、丸腰で被弾すると1ミスとなる。
    • つまり、危険を感じた時即座に装備変更ボタンを押す事で重要武器を守る事も可能。
    • 敵機の体当たりを受けると即死となるので注意が必要。ミサイルなどの「壊せる敵弾」の類も体当たり扱いなので要注意。このため、破壊可能な敵弾の脅威が他ゲーに比べて重大。
  • ミス時に飛び散る自機の破片にも攻撃判定がある。
    • 周りの敵が減った状態で復活できる他、いざとなれば捨て身の攻撃手段にもなる。
  • ステージ中には一切パワーアップアイテムが登場しないのが特徴。逆に言えば死んでもパワーダウンしないという事である。それどころか失った武装が復活するため、あまりにも酷い武装状態になったらわざと死ぬという選択肢すらありえる。
  • 敵に占領されたエリアを解放していく筋書きで、ステージクリア毎に選択できる武器が増える。
  • 難易度EASYをクリアすると次周は難易度NORMALに、難易度NORMALをクリアすると次周は難易度HARDに、そして難易度HARDをクリアすると次周は最高難易度(便宜上、VERY HARDとする)となり、VERY HARDをクリアするとゲーム終了となる。つまり、EASYから始めた場合はゲームを4周、NORMALから始めた場合は3周、HARDから始めた場合は2周、ゲームをクリアする事となる。

ステージ

+ 各ステージ内容
  • 雲海ステージ
    • 地表が確認できないほどの雲に覆われたステージ。しかし雲の上には砲台を備えた岩盤が浮遊しており、銀河鉄道に見られたような二重構造惑星なのかもしれない。
      • これらは破壊すると瓦礫となって自機に突撃してくるトリッキーな仕掛けになっており、高難度モードではいきなり死ねるポイントでもある。
    • 岩盤間に巣を構える蜘蛛状の敵など一面から独創的なデザインの敵が登場。
    • 後半ではスクロールスピードが上がり、岩盤で仕切られた通路を高速で駆け抜けるスリリングな展開の後、巨大蜘蛛型のボス「モイ」が登場。
    • 初ボスに相応しい迫力のあるデザインであるが、雲と蜘蛛をかけているのだろうか、という疑問が浮かばないでもない。
  • コロニーステージ
    • 武器選択を終えるといきなり警告音を思わせる不気味な重低音からBGMがスタート。敵部隊に侵略されたと思わしきコロニーへ突入していく。
    • 背景には生活感を残す閑静な住宅街が二重スクロールで流れ、はっきりとはしないが気圧調整弁と思われるシェルターが一部破壊されている事から、かなり悲壮な舞台背景である事が窺える。
    • ステージ後半では展望窓から青く輝く惑星イーリス(主人公の故郷)が現れると同時にBGMは最高潮へ達し、本作でも屈指のドラマ性を有するステージとして評価が高い。
    • ボスは本作を象徴する巨大二足歩行マシーン「ゴルスカスダウパー」。回転機能を組み合わせて表現されたトリッキーかつ迫力のあるモーション、回転しながら画面を縦断する極太レーザーなど、本作ではいささか大味な調整ではあるものの、後のトレジャー作品に見られるような空間を有効活用した戦術の萌芽が既に見られる。
      • 極太レーザーはこのボス最大の攻撃といった趣のものだが、発動前の予兆が長く、バレバレなのでまず当たらない上、上手く避ければ攻撃のチャンスになったり、挙げ句の果てには当たったところで即死ではなく武装が一つ破壊されるくらいだったりする。 格闘ゲーム風に説明するとしたら魅せ技といったところだろうか。
  • 月面都市ステージ
    • クレーターだらけの月面からスタートするが、暫く進むと人工的な都市の夜景が展開され、文明の根付いた星である事が窺える。
    • 上空には護衛を備えたパイプラインが張り巡らされ、地上からも援護射撃が加わる立体的な戦闘が行われる。
    • ボス「ラムズ」は登場時においては数台の護衛を従えただけの小さな球体だが、武装を破壊されるごとに奇怪なデザインの外殻を空間転送で装着していき、最終的には大戦艦クラスの重武装となる。
  • 洞窟ステージ
    • 奇怪な生命体や胞子が数多く繁殖している幻想的な洞窟。早い話がナ○シカの腐海がモチーフと思われる。
    • ステージの半分が水没しており、半透明機能による水のくすんだ色合いが美しい。
    • 本ステージでは機械系の敵は一切登場せず、すべて本ステージのためにデザインされた多彩なクリーチャーで構成されているため、ROM容量内で本ステージの占める割合は大きいのではないかと推察される。
    • ボスは多数の目を備えた巨大甲殻類「ミフォンコウ」。どこかで見たような気がするのは気のせいである。
  • 溶岩ステージ
    • 地表を溶岩に覆われた原初的な惑星のステージ。人工的な足場や設備らしき物も存在し、何かしらの資源採掘が行われていると思われる。
    • 機械系の敵に加えて土着生物と思われるドラゴンなども登場。撃破すると「グラディウス」や「沙羅曼蛇」に登場するドラゴン系の敵の様に身体がバラバラに弾け飛ぶ。弾け飛んだ身体には攻撃判定がないのが救い。 びっくりさせないで頂きたい。
    • ボスは溶岩を引き裂いて現れる炎の巨人「ボビーウェイラー」。上半身しか登場しないがかなりデカくて邪魔。胸の部分を撃つと皮膚が溶解し弱点の心臓が露出する。
  • 巨大艦隊/要塞ステージ
    • 二部構成になっておりBGMも途中で切り変わる。
    • 艦隊パートは自由スクロールになっており、何台もの巨大戦艦と遭遇する。
      • 艦橋を破壊する事で全機能が停止するが、うっかりすると複数台の戦艦から同時攻撃を受けて死ねる。
    • 艦隊を突破すると敵本拠地へ突入するが、機械と生命体を融合したような有機的デザインはグラディウスシリーズの要塞ステージとは大幅に赴きが異なる。
    • 中ボス「ディレイス」は基地外殻を一部破壊する事により、気圧差で自機を外壁へ吸い出す攻撃を行う。また中ボスが登場すると同時にメロディーが一巡し曲のブリッジ部分が現れるなど音楽とステージのシンクロが図られており、後の『ダライアス外伝』ほど重要なシーンではないものの同様の演出手法が取られており、また無音時間による調整ではなくきっちり尺を合わせている点ではより手の込んだ処理であるとも言える。
    • ボスは基地と一体化した不定形の生命体で、闇の帝国のトップ「デスウィン」。強烈な弾幕を放つほか、自機アクスレイをコピーするなど変わった攻撃も行う。
      • コピーアクスレイは自機の操作に同期した行動を取るため、考え無しに撃つと絶対にかわせないような弾幕が飛んでくる。逆に、こちらが空中or地上or発砲無しと行動を限定すればコピーも同様の事しかしてこない。性質を理解すれば回避や反撃の目も出てくる。
    • 最終局面、撃破したと思ったら最終ボスのコアが半透明の亡霊のような状態に移行して逃げ出し、基地が崩壊していく中、高速スクロールでの追撃戦となる。ステージクリアBGMからシームレスにつながる決着シーンは圧巻。

武器

+ 各武器

初期装備

  • ストレートレーザー【フロント/AIR】
    • 名前に反して単発の火炎弾といったグラフィック。
    • 連射性に優れ特に癖もなく、前方への火力は悪くないが、多方向へ応戦する必要のある本作では、単体での活躍の機会は少ない。
    • 名前の通り自機前方に真っ直ぐな攻撃範囲を持つ武装であり、後述の「ラウンドバルカン」とは正反対の攻撃範囲を持っている武器といえる。
  • ラウンドバルカン【サイド/AIR】
    • 両サイドに角度変更可能な機銃を装備する、全編通して使える万能武器。 ボタンを押し続けると後方⇒側面⇒前方へ、ボタンを離すと逆向きに発射角度が変わっていき、全方向をカバーすることができる。ただし自機の真っ直ぐ前方には攻撃出来ず、前述の「ストレートレーザー」と真逆の攻撃範囲を持った武器といえる。武装の少ないステージ1、2はこの2つの武装の攻撃範囲をうまく活かしていくことも重要(もっとも本作においては敵の真っ直ぐ正面は攻撃が飛んで来る可能性も高いので、威力は低くなるもののラウンドバルカンを使っていった方が安全な場合も多いのだが)。
    • 適度に連打することで特定の角度への集中攻撃も可能。
    • 危険ではあるが張り付き連射で火力も賄える。
  • マクロミサイル【リア/GROUND】
    • 前方へ直進するミサイル。威力が高く爆風に貫通力があるので固定物や特殊な装甲の敵に有効。
    • 縦ステージでも横ステージでも同じ性能。
    • 連射はあまり効かず、攻撃方向もストレートレーザーとやや被っているため(ただしミサイルの発射場所はややランダムなところがあり、ストレートレーザーほど真っ直ぐな軌道の武装とはいえないところがある)、爆風の特性を活かせる場面での起用になる。
    • 所謂初期装備ではあるが前方に飛ぶという性質上、ラストステージにおいては後に手に入るリアの武装より有用な場面も多い武装だったりする(特にラスボス戦)。

ステージクリアで手に入る武器(入手順)

  • エクスプローションボム【リア/GROUND】(ステージ2より使用可能)
    • 横ステージでは斜め下に撃つミサイル。単純に攻撃方向が増える分マクロミサイルより有利な事が多い。
    • 縦ステージでは前方にばら撒くグレネードといったところ。マクロミサイルとの大きな違いとしては、やや広がって弾が飛ぶといったところがある。弾速はやや遅めだが、火力と爆風の範囲で優れる。
  • ニードルクラッカー【フロント/AIR】(ステージ3より使用可能)
    • 5方向へ短針状のレーザーを放った後、敵を追尾する。
    • 威力は低いが連射力、攻撃範囲に優れる主要武器の一つ。
    • 実質的に全方向攻撃だがフロントに装備できるのが大きな利点。
    • 後述の「モーニングスター」と同時に使用しやすいというのも大きなポイントといえる。
  • クラスターボム【リア/GROUND】(ステージ4より使用可能)
    • 横ステージでは真下に向かってばら撒かれる小型ボム。扱いが難しい分、威力が非常に高く、上手く扱えばステージ4のボスを数十秒で撃破できるほど。
    • 縦ステージでは自機の後方に向かって投下するという、さらに扱いの難しい武器に変化する。
  • モーニングスター【サイド/AIR】(ステージ5より使用可能)
    • ボタンを押しっぱなしにすると自機の周囲を旋回し、放すと拡散するショット。溜めずに撃つことで瞬時に全方向を攻撃することもできるが、連射性能に難がある。
    • 攻撃の軌道にクセが強く(特に押しっぱなしで撃つ場合)、敵に当てるにはややコツが必要で連射も効かないが、弾の見た目に反して単発火力は高く、多方向へ同時に火力を発揮できる点でラウンドバルカンやニードルクラッカーと特性が異なる。
    • 他に大きな特徴として、攻撃が発動した後に攻撃ボタンを押したまま武装を切り替えると、 切り替え後の武装と同時に使用出来る という強みもある。(ただし、画面上に自機の弾が多く残っていると変更後の武装が発射されない様であり、後述のワインドレーザーとだけは同時に使用出来ない様子。)
  • ワインドレーザー【フロント/GROUND】(ステージ6のみ使用可能)
    • 機体後方から発射され湾曲して前方へ向かう4本のレーザーを放つ。レーザーは敵や障害物を貫通するほか、前進しながら撃つと上下に向かって拡散、後退しながら撃つと画面中央に向かって交差するように曲がる特徴を持つ。
    • 攻撃範囲が広く単発威力にも優れるが連射は効かない。自機を囲うように発射されるためある程度の防衛力はあるが、連射の効かなさが穴になる。貫通性能を上手く使えばそれなりに安全な運用も可能。
    • 拡散させて撃つ利点があまり無く、かつ交差する特定レンジで敵を捉える必要があるため、自機の移動にも制限がかかりやすい局地戦装備である。6面中ボスやラスボスで有効。
    • 最後のステージ6でしか使えない仕様上、縦スクロールステージでは使用できない。
    • フロントの武装であるが、GROUND(所謂ミサイル)に分類されているのが大きな特徴でもある。(このことを上手く理解出来ていないとラスボス戦で痛い目を見る可能性がある。)

評価点

ゲーム性

  • 被弾すると即ミスとはならず、装備している武器が失われるシステム。このおかげで、他のシューティングゲームに比べ、幾分か自機の耐久力が高く、打たれ強い仕様となっている。
  • ラウンドバルカンとニードルクラッカーの同時装備など武装を失う事を見越して保険をかけておいたり、逆に3種全てで役割分担させるなど、戦略性とリプレイ性の高い装備選択システム。
    • 使いやすい武装で固めるのも手だが、使ってみるとどの武装にも光る点があり死に武装は殆どない。
      • 微妙ポジションになりがちなストレートレーザーもクラスターボムを使う場合は選択肢に入ってくるなど。
    • 主力武器が失われても、他の武器で四苦八苦しながらも立ち回る事も可能。また、全ての武器が剥がれ、貧弱なショットと小型ミサイルのみとなっても、一応、自機は生き残る事ができる。つまり、他のシューティングゲームと比較して、必死にさえなれば、かなりしぶとく生き続ける事が可能である。気合と根性で自分のミスをリカバリーし、自機の生存期間を延ばす事ができる、ひいてはそのままステージをクリアする事だってできる。
    • 無論、前述したように、自機の状態が余りに酷く、敵をさばき切れない、次に控えている難所を無事に突破できそうにない、敵を撃ち漏らしてスコアが落ちるという状況になったら、わざとミスをして状態を立て直すというのも十分選択肢に入る。
  • 先に述べたように、危険を感じたら武器変更ボタンを押す事で重要武器を守る事も可能で、他に危険な個所ではあえてサブの武器で進むという選択肢も入る。局面において武装を変える事で、より戦略的にゲームを楽しむ事が可能。

サウンド

  • 後にラブデリック、バンプールを率いることになる工藤太郎が作曲を担当。
  • コナミの従来作品同様、ノリがよく爽快感のあるサウンドだが、ステージに合わせたドラマチックな展開が多く与えられた事により、個性やスケールの点で一段と抜きんでたクオリティに仕上がっている。
    • 「ステージ」の項目で述べた通り、コロニーステージでBGMが最高潮に達する場面で惑星イーリスが背景に映る場面、ラスボス戦でステージクリアBGMからシームレスに最終決戦に移行する場面などは、特に印象的。
  • ボス曲も個別に用意されており、それぞれのステージ曲の変奏になっている。
  • ゲーム開始前に簡単な音声が用意されている。
  • 効果音の一部に『魂斗羅スピリッツ』で使用されたものを流用している。

演出

  • オープニングから迫力のある演出がプレーヤーを引き込んでくれる。
  • 縦スクロールでは特殊なスクロールで立体感が出ている。
  • ステージ中の演出もよく、中ボス戦やステージ後半で画面が高速でスクロールし、スリリングな展開を見せてくれるステージ1、前述したようにステージとBGMの演出が見事にマッチしているステージ2、巨大なワームが飛び出してくるステージ5、オープニングで出てきた戦艦群との戦闘を演じるステージ6前半、機械と有機物が融合したような不気味な中枢へと突入する場面をおどろおどろしいBGMと共に描いてるステージ6後半などが挙げられる。
    • 各ボスの個性や特徴も濃い。子機をまき散らし蜘蛛の巣状の攻撃で自機の動きを制限してくるステージ1ボス、足の関節や動きがとてもスムーズに動くステージ2ボス、最初は小さな存在だが、形態を変化させると共にどんどんと重武装していき外見を様変わりさせるステージ3ボス、虫のような子機を次々と生み出し、自機の動きを制限すると同時に武器を強制的に変更させるビームを放つステージ4ボス、機械と生物が融合したような溶岩の巨人のステージ5ボス、強烈な弾幕や自機アクスレイのコピーを大量に放ってくる攻撃が特徴的なステージ6ボスなど、どれも個性的かつ印象的。
  • 敵機の種類が豊富で、1つのステージの敵キャラクターが他のステージに使い回させる事がほとんどない。多彩な敵キャラクターとその攻撃が、プレイヤーを楽しませ、苦しめてくれる。

問題点

  • 難易度の高さ
    • EASYでもかなりの高難度、特に最終ステージは長い上に殺しに来ているので挫折したプレーヤーも多かった。
    • 擬似3D表現により当たり判定が分かりづらい点もよく批判対象となる。またハード2周目(最終周・VERY HARD相当)最終ステージでは物理的にかわせるかどうか疑問の残る敵配置も一部見られる。マクロミサイル発射後のランダム軌道に祈るしかない場合も…。
    • 最高難易度(VERY HARD相当)が存在するが、通常時には選択出来ず周回を重ねる事で到達出来る。家庭用だから最初から全部遊ばせろ、という意見を真っ向から却下していると言えるだろう。この点でもアーケードSTGに近い面を残している。ちなみに、この難易度をクリアすると周回プレイ終了、完結となり製作者からのメッセージが表示される。
    • コンティニュー画面では惑星イーリスが戦火に包まれており、クレジット(有限)を全て使い切ってゲームオーバーになると死の星と化してしまう。精神的にもプレイヤーの心をへし折ってくる(力の入った演出とも取れるが)。
  • 後半の武器ほど活躍の場が限られる点
    • ステージクリアで入手出来る武器が決定される性質上、仕方ない所ではある。どのステージにどの武器を持ち込んでも、さほど無双状態にはならないと推察出来るだけに残念な問題点である。
    • 全面クリアすると獲得武装がリセットされてしまうので、せめて周回プレイでは全武器を自由に選ばせて欲しかったところだが、本作はそもそも前回のプレイ結果を引き継ぐ概念の存在しない時代のSTGである。
  • 武装自体の扱い易さにかなり差があり、難度の高さも加わって扱い易く汎用性の高い武装で固めておこう…となってしまいがち。

総評

同時期に発売されたビッグタイトルに埋もれてしまったものの、そのまま埋もれて忘れ去られるにはもったいない名作。戦略性の高くしぶとく生き残り続けられるゲーム性、ドラマチックな演出、名曲揃いのBGMなど、どれをとってもシューティングメーカーとしてのコナミの実力が遺憾なく発揮された一作であると言えるだろう。


余談

  • 楽曲の人気の高さによりサントラに異常なプレミアが付く事態となった。
    • オリジナルサウンドは2011年に発売されたCD「KONAMI SHOOTING COLLECTION」にも収録されたが、こちらもかなりのプレミアが付いており、両者とも入手困難。
  • SFC版『極上パロディウス』での追加キャラ「ドラキュラくん」の装備は本作に準拠。
    • マクロミサイル(ミサイル)、ラウンドバルカン(ダブル)、ニードルクラッカー(レーザー)と、本作の各系統から1つずつ持ってきている。
  • メガドライブの魂斗羅シリーズの一作である「魂斗羅 ザ・ハードコア」においても、唯一の女性キャラであるシーナ・エトランゼの武器の一つに本作のニードルクラッカーによく似た性質の武器、その名も「アクスレーザー (Axe Laser)」が登場している。
  • コナミの3DフライトSTG『エアフォースデルタ ブルーウイングナイツ』(PS2)に本作の自機「アクスレイ」がゲスト機体として参戦している。尚、こちらはミサイルとレーザー以外の兵装は装備していないが加速性能が高く、3回までの耐被弾性能を持つオプションパーツ「リアクティブアーマー」が装備された特別仕様。

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最終更新:2023年08月17日 08:44
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