本稿では『ファイナルファンタジーIV』のうち、最初に発売されたスーパーファミコン版の通常版と、イージータイプの2作品を分けて解説しています。判定はともに「 良作 」です。



ファイナルファンタジーIV

【ふぁいなるふぁんたじーふぉー】

ジャンル RPG
高解像度で見る 裏を見る

対応機種 スーパーファミコン
メディア 8MbitROMカートリッジ
発売・開発元 スクウェア
発売日 1991年7月19日
定価 8,800円(税別)
プレイ人数 1人(バトル時1~2人)
セーブデータ 4個(バッテリーバックアップ)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2009年8月4日/900Wiiポイント
【WiiU】2014年2月19日/900円
【New3DS】2017年8月23日/943円(税10%込)
判定 良作
ポイント 初のSFC進出作、演出やBGMが強化
リアルタイムな戦闘「ATB」初登場など、以降のシリーズの礎を作る
ビジュアル・ストーリー重視の方向性をより決定づけた
古いタイプのRPGを引き摺った部分も残るが、当時としては先進的
ファイナルファンタジーシリーズ


クリスタルはただ、静かに、その光を湛えていた……



概要

スクウェア初のスーパーファミコンソフト。
『ファイナルファンタジー』シリーズの第4作にして、プラットフォームをスーパーファミコンに移した初の作品である。

大容量化によって強化されたグラフィックとSFCの持ち味である回転・拡大・縮小機能により、演出面がグレードアップした。シナリオはドラマ性を重視した作風を確立し、後のシリーズの大きな礎ともなった。
戦闘にリアルタイムの時間経過の概念を取り入れたアクティヴタイムバトルの導入により、旧作と比較して戦略性が増しているが、ゲームバランスはこの当時としてはどの層にも味わいやすい、絶妙な難易度設定となっている。


ストーリー

世界唯一の飛空艇団「赤い翼」を擁する軍事国家、バロン王国。
部隊長として「赤い翼」を率いる暗黒騎士セシルは、バロン王の命により魔法国家ミシディアのクリスタルを強奪しバロン城に持ち帰る。
しかし罪のない者からの略奪を命じるようになったバロン王の変心に疑問を抱き、クリスタルを献上した後、
セシルは王の真意を問いただそうとするが王に不信を見抜かれて怒りを買い、「赤い翼」の隊長を解任されると共に辺境の地ミストの幻獣討伐を命じられる。
幼馴染の白魔導師ローザとの再会もそこそこに、親友の竜騎士カインと共に、セシルはバロン王国を後にした。

赤い翼によって最強の軍事国家となったバロンがなぜ、クリスタルを求めたのか?
そしてなぜ魔物たちが各地で活発に暴れ始めたのか?

クリスタルはただ静かにその光を湛えていた。全てを知っているかのように……。


特徴・評価点

従来作から進化した要素

戦闘システム・難易度面

  • ターン制を排し、時間の概念を導入した「ATB(アクティブタイムバトル)」。
    • リアルに経過する時間により緊張感が生まれ、戦闘シーンがよりスリリングになった。また、これにより時間の概念を活かした行動パターンを持つ敵が増え、戦略性に深みが生まれた。
      • 同時に戦闘中はアクションゲームの同様にスタートボタンによるポーズ機能が追加された。
    • 以降のFFシリーズにおける他社製RPG作品との差別化を大いに支えることとなった。特許も取られている。
    • ATBは設定からウエイト/アクティブから選べる。
  • 戦闘時の戦略性が従来作より高まっており、「特定のパターン下でダメージを与えると、特定の行動をしてくる」タイプの敵キャラ(主にボスクラス)が増えている。
    • 「特定の敵(大抵リーダー)を倒すと行動が変化」したり、「最初からリフレク(白・黒魔法を跳ね返す)がかかっていてこちらから使える魔法に制約がある」「一定時間ごとに強力な攻撃がくる」「こちらの行動にあわせて反撃してくる(例:召喚魔法で攻撃するとカウンターでバイオを放ってくる)」等。単純な能力面以外での強さが構築されているため、単純な力押しでは勝ちにくい。
      • 強さ以外にも、「ひたすらモンスターを召喚し続ける敵」や「魔法を受けるとバーサク化する敵」など個性的な敵が多いのが特徴。自ら弱点を教えてくる敵や、こちらに一切ダメージを与えてこない敵などもいる。
    • 味方に強力な攻撃が少なく、敵から不意打ちやバックアタックを受ける確率が高めに設定されている為、ATBを考慮に入れずに見た場合、戦闘の難易度自体は高めになっている。
      • しかし、FC時代や本作のDS版のような「初心者完全お断り」「レベルを上げて力押しが最適手段」といった極端な理不尽さを伴うものではなく、もう1回プレイすればクリアできそうな手応えを感じさせる絶妙なゲームバランスに調整されている。
        上記の戦略性に関しても、相手の行動パターンを把握した上で的確な行動を取ればアッサリ勝てることも多く、それ以外にも、補助魔法やアイテムなどをいろいろ使って試してみることで、突破口が開ける場合が多い。
      • また設定で「魔法やアイテム選択時も時間が経過するかどうか(アクティブorウェイト)」や、「時間の進み具合の速さ(バトルスピード調節機能)」をそれぞれ任意に変更でき、自分にあった難易度の調節ができる。この仕様は後続のシリーズにも受け継がれている。
    • そのような戦略重視の強い大半の戦いと打って変わり、ラスボスはステータス面で「純粋に強い」強敵として立ちはだかる。シリーズのラスボスの中で最強との声も多い。全体のHPの大半を奪ってくる「ビッグバーン」を筆頭に猛烈な火力を誇っているため、十分にレベル上げしていないとビッグバーンで全員即死は珍しくない。
      • 仮に耐えられるだけのレベルであったとしても、攻撃パターンを熟知していないとビッグバーンでごりごり削られ、回復に専念していたらフレアやバイオなどで削られ、またビッグバーン…の無限ループにはまることが多い。
  • 魔法の詠唱ターンの概念
    • 本作では魔法を選択してから発動するまで詠唱ターンがかかるようになっており、威力が弱いものほど待ち時間が短く、強力な魔法ほど発動まで長い待ち時間を要する。
      • 例えば召喚魔法バハムートは3ターン、それよりちょっと弱い黒魔法フレアは0ターンで選択と同時にすぐに発動、といった具合で、リアルタイム性を取り入れた本作における戦略性のひとつとして機能している。
      • これにより、リアルさを表現する事ができた。
  • 戦闘におけるドラクエ式のメッセージ表示が完全に廃止。それに伴い確立された戦闘演出のスタイルは、以後受け継がれるシリーズの伝統となった。
    • ダメージ値などHP増減は『III』と同様に敵グラフィック上に数字のポップアップで示し、敵から受けた状態異常や魔法による特殊効果も全て視覚的に表現される。*1
      • 本作以降でのコマンド使用メッセージなどは画面上部の横長のウィンドウに表示されるようになり、本作では敵のセリフや敵から受けた特殊攻撃の補足説明などの一行メッセージ、イベント戦闘での会話などもこれが使用される。
    • 前作まであった「ヒット回数」方式も継続しているが、こちらはメッセージ表示されなくなった上、武器を振るアニメーションの回数が一律2回に統一されたことにより、見た目ではわからなくなった。(「弓矢」か「竪琴」で攻撃した際はヒット音が多重に発生するので判別可能)

演出面

  • 楽曲は深い残響音が印象的な物になっており、クラシックな音色を中心とした非常に安定した仕上がりとなっている。
    • 特に「愛のテーマ」は、小6の音楽の教科書に掲載されたほど。
    • 戦闘曲では通常ボスとの戦闘曲*2「バトルII」が名高い。
    • SEも特徴的な物になっており、剣攻撃時の過剰なまでの金属音やバイオ使用時の奇怪な効果音など、印象深い音使いが多くみられる。

システム面

  • インターフェースの進化
    • アイテムを一つに纏める「せいとん」コマンドが追加。
    • アイテムの詳細もウィンドウに表示されるようになり、コマンドの選択実行がスムーズに行えるよう調整されている。
    • アイテムと魔法がよく使う順に並べ替えられるようになっている。
    • 「にげる」コマンドがL+R長押しに割り当てられた。押しっぱなしにすることでキャラクターが敵に背を向けてその場でちょこまかと走るようになり、逃走成功判定が成立した時点で全キャラクターが一斉に画面外に脱出し、戦闘が終了する。
      • 本作以降の共通操作として、メインコマンドの増減と無関係に必ず使えるようになった。コマンド選択に影響しない操作となるので、LR同時押し中もコマンド選択が可能で、同時押し中に選択した行動は逃走判定が成立するまでの間に必ず実行される。
    • コンフィグコマンドの追加
      • 前述の戦闘関連のシステムの調整の他、「ウィンドウの色やボタン配置の変更」「カーソル位置の記憶の有無」と言った、現在では標準となっているシステムの追加、各キャラクターのコントローラの振り分け(戦闘時のみ2人で操作が可能)といったオマケ的なものまであるなど、オプション周りが充実し、ユーザービリティが飛躍的に高まった。
  • ダンジョンにセーブポイントが設置され、長丁場になりそうな状況でも中断が容易になった。
  • 本作以降、魔法はMP制となり、魔法レベルによる回数制は採用されなくなった。
  • 本作から「プレイ時間」が計測されるようになった。
    • これにより自分がどれだけ遊んだのかが分かったり、タイムアタックという新しいやり込みが生まれることとなった。
    • ちなみに本作と次回作の『V』は、プレイ時間の「時間」が「三桁」まで表示される。しかし何故か『VI』以降は(スクウェアの他のゲームでも)二桁までしか表示されない作品が多くなってしまった。再び100時間以上カウントされるようになるには、『VIII』を待たないといけない。
  • 独自システムに対するプレイヤーへの配慮
    • バロンの町にトレーニングルーム*3があったり、セーブポイントについてキャラが説明してくれたりと、シリーズ経験者・本作がFF初プレイのユーザー双方に対し、今作から追加されたシステムにスムーズに馴染めるように配慮されている。
  • 本作以降から戦闘中・戦闘後も続く状態異常が宿屋に泊まるだけで回復できるようになった。
  • HP0による「死亡(しぼう)」から「戦闘不能」に変更された。
    • 本作から戦闘中にHPが0になったキャラクターは戦闘不能という扱いになり、イベント上での死との区別がつけられている。
      • ただし、表現が変わっただけで、システム上の扱いは従来の「死亡」と同じである。
    • 蘇生用のアイテム・魔法の他、本作では宿屋で泊まるだけでも回復できるようになった。

シナリオ面

  • キャラクターに明確な背景設定や個性が与えられ、ドラマ性が深められた。
    • 「主人公=プレイヤー」というドラクエスタイルの影響下にあった『I』や『III』と異なり、プレイヤーキャラクターに明確なキャラクター像と個性を与えシナリオのドラマ性を重視した『II』の作風をSFCへの移行に伴ってより深めた作風となっている。
      一方で、キャラ育成面にも力をいれていた『II』と異なり、成長システムは極めてオーソドックスなレベルアップ型が採用され、『II』以上にシナリオ描写と劇中の演出に重点が置かれている。 プレイヤーが第三者視点で物語を鑑賞していく という、いわゆる「劇場型RPG」の先駆的作品として後発のRPG作品に大きな影響を与え、J-RPGの特徴である「シナリオ主導型RPG」の手本となった。
      手にした闇の力と己の生き様に思い悩むセシルの苦悩と葛藤、セシル、ローザ、カインの三角関係からくる愛憎劇など、複雑かつシリアスな人間ドラマが本作のシナリオの持ち味である。
      • 過去作からキャラを回転させたり飛び跳ねさせるなどの動作演出はあったが、本作では片手を上げているパターンと頭を下げているパターンが各主要キャラに作られており、ストーリー進行の会話場面でセリフによって使い分けられ、挨拶やビンタなどといった表現に活用されている。*4以降『V』の驚きの表情、『FFUSA』の呆れジェスチャなど、仕草のバリエーションは増やされていく。
    • かなりシリアスで複雑な人間関係を描いていることもあってか、本筋のシナリオにおけるギャグ要素は後続のシリーズと比較すると薄い。
  • 5人パーティーというシリーズ最多のメンバー構成。
    • シナリオ重視の作風を活かし、全5人のパーティメンバーが、主人公を除き展開に応じて次々と入れ替わるというシナリオ構成となっている。
    • 仲間になるキャラは『III』のようなジョブや固有のコマンド(アビリティ)を持っているが、ジョブやアビリティは各キャラ固定。
    • キャラの前衛・後衛を設定することが可能だが、本作ではキャラ単位で設定することはできず、前衛・後衛単位で前後に入れ替わる。(隊列パターンがMの字かWの字のみ)
      • 戦士系キャラのセシルを中心に、前衛キャラが多め、後衛キャラが多めと言った様々な構成のパーティーが組まれていき、その都度ゲームバランスも変化していく。
    • なお、『FF』シリーズで5人パーティーという形式を取っているのは今のところ、本作と『IVアフター』『レジェンズ』のみ。

SF要素を押し出したスケールの大きな世界

  • 『I』と『III』に見られた「中世ファンタジー世界+SF要素」という世界設定の独自性がより全面に押し出されている。
    • 機械で動くロボット兵器、宇宙船、宇宙人など、従来以上にSFの要素に比重が置かれており、物語の舞台は地球から地底世界、更には宇宙にまで及び、スケールの大きな世界を構築している。

賛否両論点

  • 新システムのATBそのものの是非
    • ATBでは、コマンドを選んでいる間も時間が進む*5ため、従来のターン制バトルのようにじっくりと戦略を練ることができない。結局は、最速で確実に入力できる通常攻撃ばかりが選ばれる、連打ゲーになりやすい。
    • プレイヤーが常に急かされることになるため、人によってはそれがストレスになる。
    • 従来のRPGとはやや異なる戦略が求められるため、従来のようなターン制バトルを好む層からは、ATBの導入そのものに賛否があった。
      • ATBは、現在ではシリーズを代表するシステムとして知られているが、当時RPGは「アクションが苦手な人でも片手間でクリアできるゲーム」というイメージが強く、素早く正確な入力が求められるATBはそうした従来のRPGの楽しみ方に反するシステムであるため、批判もあった。

問題点

  • 壮大である一方で粗もあるシナリオ
    • 本作のシナリオは心揺さぶられるドラマチックなエモい展開を立て続けに発生させることで成り立っており、現在進行形では盛り上がる一方で冷静に振り返ると話が単調だったりいくつかツッコミどころが見えてくる。
    • 所謂泣き所は「スポット参戦キャラがセシル達の絶体絶命のピンチを自己犠牲で救う」という展開が殆どで、ややワンパターン。しかもその自己犠牲をしたキャラが、中盤から終盤で御都合主義的に助かったり実は生存していた事が判明する展開が多い。
      • スポット参戦キャラが自己犠牲する展開は4回ほど存在するか、そのうち本当にそのまま死亡してしまうキャラは一人だけ。『II』で死なせ過ぎて不評だったためという事らしいが、逆にこうも呆気なく実は生きていたオチが続くのは拍子抜けに感じるところも否めない。
      • スポット参戦キャラの退場要因も、「倒した敵の断末魔の悪あがきで不覚を取る」というケースが繰り返される。
      • ちなみにスポット参戦キャラ以外は主要人物であろうと大した描写もなく割とあっさり死んでしまう事が多い。
      • あるタイミングで寄り道をすることにより、自己犠牲をしたキャラが生存しており養生している所に再会することもできるが、基本的にノーヒント。そのため寄り道をしないプレイをした場合、あるイベントで生還した自己犠牲キャラ全員が駆けつけるシーンにおいて「死んだんじゃなかったのか?」と首をかしげることになる。 「魁!!男塾」等当時の少年漫画ではよくあったことではあるが。
    • 複雑な人間模様を描いたシナリオで旧作と比べて深みは増しているが、テキストのテイスト自体はファミコン時代のそれにやや近く、キャラの掘り下げは全体的に薄味気味である。
      • 黒幕に関しても存在について伏線が一切存在しないため、これまでの作品と比べて存在の発覚に唐突感が否めない。
      + 黒幕にまつわるネタバレ注意
    • 本作のストーリーの黒幕は、実はあくまで表向きの黒幕に過ぎず、真の黒幕に操られていたという設定で終盤に洗脳が解かれ、元は善良な人間であったことが明らかになる(更にとあるパーティキャラとの重大な関係が明らかにされる)。自分の悪事を自覚し操ってきた黒幕を打倒すべく主人公一行とは別に動くという流れになるが、それまでの作中での所業を踏まえると、そこまでの流れに納得できるかどうかはプレイヤーによって意見が分かれる。
      • 倒したと思ったら腕だけの状態で動き出すという現象が起きるため、正体は怪物ではないかと予想できる描写もされている。このため正体が人間であるということの意外性が高まっている。
      • ラスボスは黒幕が変異した存在でいわゆる「ポッと出のラスボス」であるが、黒幕自体は直前のイベントバトルで倒されてしまうため直接戦闘の機会が一切ないのもやや拍子抜けなところ。
    • ラストバトル発生地点へ到達すると、黒幕がラスボスの姿に変異するまでを描写した長めのオートイベント戦闘を経てラストバトルへ突入するが、そこまでのスパンが長いため、戦闘に敗北するとまたイベントを経由しなくてはならない。イベント自体は感動的な流れなのだが、リトライする場合はやや冗長。
    • 道中で主人公一行の乗った船を幻獣王リヴァイアサンが襲撃するシーンがあるが、後にリヴァイアサンが主人公一行の味方ポジションであることが判明するものの、襲った理由は一切説明されない。
    • 祖国を滅ぼされ自暴自棄に陥ったとあるメインキャラに対し、初対面の主人公が叱咤のためとはいえいきなり殴り付けた上に、自分の恋人を助けるために協力してくれと言い出すシーンがあるが、一刻を争う事態のさなかのこととはいえ、傷心のただなかにいる相手に対してさすがに酷いのではないかという意見もある。
    • 悪く言えば典型的な「やらされているゲーム」であり、愛着あるキャラが強制的に外れる点に対する不評の声も存在する。
      • この点に関しては経営陣の方針による指示があり開発スタッフとの対立もあったと、元スタッフが明かしている。
  • キャラ育成や攻略面での自由度の低下。
    • パーティメンバーを強化する手段は「レベル上げ」「装備品の購入」「強化アイテム」のみ。
      • この内、装備品はキャラクターごとの固有性・制約が厳しい為、順次手に入った物を使うだけになる事も多く、攻略に関して創意工夫を行える余地は少ない。
    • 強化アイテムは「HPとMPの最大値を増やす」ものしか無く、キャラごとの傾向から外れた育成はまず出来ない。
      • 一応、LV70以上になるとレベルアップが8種類の増減パターンからランダムになるため、LV99までの29回分のレベルアップにこだわりの育成を施す余地があったりする。
    • この点、同じ「ドラマ重視」でありつつ「熟練度システム」によって成長面での自由度を追求した『II』とは対照的である。
  • シナリオ展開によって頻繁に発生するメンバーチェンジの問題。
    • 今作は、シナリオ上、パーティメンバーの離脱が激しい。初見では離脱タイミングが解りにくく、『II』のように唐突に離脱が起きるため装備を失ってしまう。再加入するキャラはその時点での最強装備を新たに所持しているが、無くなった武器はアイテム欄に戻ることもないので取り返しがつかない。
      • この問題が最も強く圧し掛かるのはローザの再加入時であろう。このイベント前にテラが離脱*6し、ローザの装備は「しゅうじんのふく」のみ、更に強敵のボス「風のバルバリシア」戦が控えている。テラの装備を事前に外して、加入後のローザに装備させるのを前提にしている節がある*7
        もちろん、テラの装備を外し忘れても事前に別途用意しておけば済む(彼女が装備可能な防具はひと通りミシディアで買える)が、一旦仲間入りしてからでないと装備の状態がわからない上、初見ではたいてい装備を気にすることなくそのまま戦闘へ突入してしまいがちである。
        また、バルバリシア戦からリディア再加入までの間は黒魔法を使えるキャラがゼロになるのも痛い。
    • 前述の通り本作はキャラ育成の自由度が低く、レベル上げがキャラ育成のメインとなる。
      しかし本作ではシナリオ上、キャラが次から次へと離脱してレベルの低い新キャラと入れ替わる、実質的な「レベルのリセット」が何度も発生する。
      そのため苦労してレベル上げをしても、そのキャラがすぐに離脱して、レベルが何度もリセットされてしまうため、人によっては育成のモチベーションを大きく削がれてしまう。
      • 主人公がストーリー進行上ジョブチェンジをした際に、主人公のレベルがリセットされてしまうため「主人公は離脱しないので優先的に育てるべき」というRPGのお約束も通用しない。
    • 一品もののアイテムも少なくないため、離脱が決まっているキャラの在籍中に手に入るものを持たせたままにして本当の意味で取り返しがつかなくなるケースもある。
      + ネタバレ
    • カインはストーリー上2度離脱する機会が存在しており、序盤での離脱後、中盤になってから戻ってくるが、しばらくしてからまた離脱してしまい、終盤になってから最終メンバーとして再加入することになる。
      1度目の再加入から2度目の離脱までのスパンが長いため、この期間中に、幻獣の洞窟で手に入る武器「ディフェンダー」を持たせておくと持ち逃げされてしまう。
      • この武器自体はセシルとカインの共用武器だが、カインが2度目の再加入時に所持している「グングニル」よりも性能が高めなのもあってカインに装備させるケースが多い上に、宝箱からしか手に入らない一品物なので取り返しがつかなくなってしまう。
  • パーティメンバーの名前付け。
    • 本作でもキャラの名前を変更することが可能だが、ゲーム開始直後から公式キャラ名のままゲームがある程度進行した後に「あだ名付けが趣味のNPCネミングウェイを通じて名前を変える」という形になっている。
      • このため、設定上は「プレイヤーの付けた名前=そのキャラのあだ名」という設定になっており、多少の違和感が否めない。
      • オープニングからゲーム本編開始の間は「セシル」「ローザ」「カイン」「シド」で進行せざるを得ないので上記のような扱いになるのもやむを得ないのだが。
      • 最終的にパーティに加入することのない仲間キャラに変な名前等をつけてしまったまま別れてしまうと、修正不可能なので注意が必要である。
  • 前述の通り、戦闘におけるメッセージ表示が廃止されたことにより、一部分かりにくくなった面もある。
    • 攻撃回数が把握できなくなっており、本作から始めたプレイヤーは攻撃回数の概念に気づきづらい。
    • また、敵のカウンター行動と普通の行動との区別がつきにくい。
  • 新システムのATBだが、本作の時点ではまだ不完全。
    • 時間の基本単位がかなり大雑把に設定されており*8、敵数・味方人数ともに多い本作では行動が渋滞してしまい「行動可能になっているが順番待ち」になる事が多い。これはATBゲージが実装されたリメイク版ではっきりとわかる。
    • 特にコンフィグ設定でバトルスピードを早くすると、プレイヤーがコマンド操作中の状態での時間の流れに異様なまでに激しい緩急が付く。上記の渋滞しやすさも相まって本作で迂闊にバトルスピードを上げると一方的に不利になりやすい。
    • 本作では待機時間ゲージが搭載されておらず時間推移が分かりにくい為、どのキャラクターに順番が回ってくるのかが把握しづらく行動が遅れやすい。スピーディーなバトルが要求されるATBでは圧倒的に不利。
      • 更にコマンド数も本作では『V』『VI』より1つ多く、短縮コマンド*9もまだ無い分だけ煩雑である。メンバーが最大5人まで増える事もこれに輪を掛けている。
  • 各キャラクターの固有コマンドに落差があり、使い物にならないものが多い。
    • 失敗する可能性が高かったり、発動までに時間が掛かったり、効果自体が雀の涙というもので占められる。中には効果すらないものまである。
    • パロムの「つよがる」だけは逆に異常な強さになっており、数回使うだけで黒魔法の威力に影響する知性が最大値の99に達してしまう。ボスに対して超強力。
      • ただし、仲間になる期間が短いキャラなのでバランス崩壊には至らずに済む。
  • 一部の魔法の詠唱ターンの問題
    • 前述の通り、本作の魔法に設定された詠唱ターンによって魔法使用時の戦略性が生まれているのだが、一部、詠唱ターンが長すぎて実戦ではほぼ使い物にならないものも存在している。(発動まで10ターンもかかるメテオ等。物語にも深く関わってくる伝説の魔法という扱いだが、いざこちらが自由に使える様になっても発動までに時間がかかり過ぎるので他の魔法や召喚を使った方が時間あたりの効率が良いといった、正直なところロマン技の様なものになってしまっている。)
  • 攻撃アイテムや武器のアイテム使用による魔法効果の弱さ。
    • 使用者のステータスに関係なくアイテム固有の値によりダメージや回復量が決まるようになっているが、その大半が非常に低い値に設定されているため、序盤でMP節約の為に使ったり、物理攻撃に対して反撃してくる敵に使ったりといった用途以外ではほぼ使い道が無い。
  • 「にげる」成功時のペナルティ
    • 本作では戦闘から逃げるとペナルティとしてたまにお金を落としてしまう。
      • 落とす額は「その戦闘に勝った際に得られるはずだった金額の1/4」で、ゲーム進行と共に敵1体あたりの入手金額が増えてくるのに比例して落とす額も上昇していく。終盤近くになると4,5ケタ台、酷い時には6ケタ近くもの金額をダイナミックに失う羽目になり、お金を預ける施設などもないので地味にストレスがたまる。
    • 白魔法の「テレポ」やエッジの「けむりだま」を使えば回避は可能である。
  • 召喚獣「タイタン」や黒魔法「クエイク」に関わる不親切な点。
    • これらはエフェクトからもわかる通り宙に浮いている敵には効かないのだが、本作に「地属性」「レビテト状態の敵」は存在せず「飛び道具が弱点の敵には効果がない」というゲーム上では説明されない独特の仕様によるものである。その為、見た目は明らかに浮いているのに「リルマーダー」や「制御システム」のように効く敵がいたり、飛び道具が弱点の「雷魚」や「アルケニー」は地面にいるように見えるにもかかわらず効かない、といった事が起こる。
  • アイテム・装備品の売買時・装備時の不便さ
    • アイテムは何をいくつ持っているのかが売買画面中に表示されない。
    • 武器防具を購入の際は、誰かが装備可能なのかが表示されるだけで、手持ちの個数や装備中のキャラ等については表示されない。新加入メンバーがその時点で装備している品を重複して買ってしまわないよう、事前に何をいくつ所持しているか、誰が装備済みなのかをチェックしておく必要がある。
      • 装備時においても、着脱前後のステータス推移が事前に表示されないのでどの値がどれだけ上昇したのかが分かり難い。表示されるパラメータがアイコン表示だけで、パラメータの名称が表示されないのも分かり難い。
  • やり込みプレイの障害
    • HPとMP以外のステータスの成長率はレベル70まで固定だが、以降はレベルが1上がるたびにステータスの成長が8パターンの中から1つ選ばれる形になる。このパターンの中にはマイナス成長も存在する為、好みに成長させるにはリセットとの闘いになってしまう。
    • パターンの中には合計値が高い物もあるため、リセットしながらそればかり選ぶとかなり能力値が高くなる。
  • 敵が落とすレアアイテムのドロップ率が非常に低い。概算で1/1092ほど。
    • レアアイテムの性能や難易度的に必要になるような場面は無く、コレクター的な趣味の範疇ではあるのだが、あまりに確率が低過ぎて存在を知らないプレイヤーも多かった。
  • ゲーム全体に影響を及ぼすような、ほぼ回避不能のバグがいくつか存在する。
    • 炎耐性の防具は氷弱点を、氷耐性の防具は炎弱点を併せ持っている。これ自体は『III』から続く仕様であり、複数の防具で両耐性を身に付ければ上書き可能。しかしSFC版とPS版では、炎氷耐性と同時に『耐性&弱点を増幅する』性質を持つ「アダマンアーマー」に限り、装備してから外してもそのキャラの「増幅された弱点」のリセットが行われず炎氷の4倍弱点になってしまう。
      • ただしアダマンアーマーは異常な性能を持つ最強装備で入手が極めて難しいレアアイテムなので、通常プレイではそもそも入手することはない。
    • SFC版では戦闘開始時(イベント戦闘含む)に戦闘不能・石化・離脱状態だと、それ以降そのキャラはゲーム内で一切攻撃のクリティカルが出せなくなる。
      • 戦闘不能と石化はゲームの進め方次第で回避は可能だが、問題は「イベントによる離脱状態」であり、これはゲーム進行上回避できない。
      • 本作はイベント戦闘が比較的多く、「パーティー外のキャラが戦闘するイベントシーン」というものも複数存在する。その場合、現在パーティーにいるキャラクターは全員「そのイベントに参加していない=離脱状態」である為クリティカル不能バグが適用され、二度とクリティカルは出せない。
      • ラストバトルイベント前の時点でクリティカルが出せるキャラは最大でも5人中2人。その2人もラスボス前のイベントで出せなくなる。
      • ただしヒット数の関係上元々ダメージのバラつきが多いゲームな上に、クリティカルでも劇的にダメージが増えるわけでもないので、出なくてもそこまで気になるレベルではない。
    • 弓矢やブーメラン等の後列からでも命中率の落ちない武器は、一度でも装備するとそのキャラは永久に後列攻撃可能になる。
      • こちらは前列のリスクを覆す有利なバグだが、隊列の仕様で最終的には誰かが前列に立つ必要がある為、活用できる場面は少ない。
    • もっとも、これらのバグは製品としての詰めの甘さを示すものではあるが、ゲームバランスを崩壊させているようなものでもない。認知度も低く、発生条件の解明も発売後ずっと経ってからのことである。
  • アイテムの所持数の上限がある。
    • 48種類とそこまで少なくはないが、終盤に消費アイテムや装備品が溜まってくると結構カツカツにもなりがち。特に今作では敵の弱点を突く武器が多く、戦闘中に臨機応変に持ち替えることで有利に進められるのだが、それらを揃えると結構な量になってしまい、慣れたプレイヤーほどアイテム欄の整頓に苦慮することになりがち。
    • 『III』同様、特定の場所で、もしくはアイテムで任意に呼び出せるアイテムの預かり所役のキャラ「でぶチョコボ」も存在し、これを利用すればアイテム欄が足らず泣く泣くアイテムを捨てるなどということはまず起きない。
      • ただ、でぶチョコボ分を合わせても持てる種類はラスボス段階で持てるアイテム種を大きく割っているため、いわゆるアイテムコンプリートはできない。

総評

SFCのハード性能や容量を活かした演出面のグレードアップにより新しいFFシリーズの幕開けを告げるのに十分な魅力を生み出し、音楽、シナリオ、演出面でのクオリティの高さで人気を呼んだ。

また、それまでの作品が難易度的な面でマニアックなとっつき難さがあったのに対し、本作では従来の作品に見られがちだった雑多なバランスを極力排除して万人向けのゲームバランスに調整されている。それによりシリーズの間口が大きく広がり、前作『III』で確立したスクウェアの主力RPGシリーズとしてのFFの立ち位置を更に大々的に固めたと言って過言ではない。

シナリオと劇中演出を重視した作風は後のシリーズ全般にも大きな影響を与えており、その意味でも、新たなハードに舞台を移したことも含めてシリーズの大きなターニングポイントとなった作品であると言えよう。


移植・リメイク

『FF』シリーズの中でも移植・リメイクが『I』『II』並に多い。ほとんどの移植・リメイクで戦闘、特にボス戦の難易度が上昇している。

イージータイプ

  • より遊びやすく、初心者向けにしたという触れ込みのマイナーチェンジ版。
  • 詳しくはこの頁内の後段で紹介する。

PS版

  • 1997年3月21日発売。CGムービーが新たに追加された。OPとEDに流れる(OPはエンディングムービーのBGMなしの短縮版)。
  • 他はダッシュが追加された以外はSFC版ほぼそのままの内容で、ロード時間が僅かに見受けられるが殆ど気にはならない良移植。
  • SFC版ベースであるため、イージータイプで修正されたバグはそのままになっている。
  • 当時のデジキューブと提携していたコンビニエンスストア専売商品だった。

PS版『ファイナルファンタジーコレクション

  • 1999年3月11日発売。『V』『VI』と3本セット。単品購入より少しお得。

WSC版

  • 2002年3月28日発売。移植度が非常に低く、SFC版とは違う形で致命的なバグが多々ある。また、ハードの関係でBGMが劣化している。
  • 後列攻撃武器が全て無効等、後のGBA版にそのまま受け継がれたバグも。
  • 画面サイズの関係上モンスターの絵を一回り小さくなる形で美麗に描き直す等、ビジュアル面には力が入っている。

GBA版『ファイナルファンタジーIVアドバンス

  • 2005年12月15日発売。WSC版をベースにし、隠しダンジョンと言った独自の追加要素があるが、やはりバグも多い。
  • 後期出荷ではバグ修正版が出されたがパッケージ上では見分けが付かず、メーカーは初期版の交換に一切応じなかった。
    • 海外では最初からバグ修正された物が出された為、日本版は「有料デバッグ」と揶揄されることも。

DS版

  • 2007年12月20日発売。初のフル3Dリメイク。アビリティ等を駆使しないとクリアが難しいバランスに変更された。
  • デカントアビリティシステム、新イベント、隠しボスが追加されたがGBA版の追加要素は不採用。また、月の民の設定が原作と一部異なる。

Wiiバーチャルコンソール版

  • 2009年8月4日発売。オリジナル(SFC版)を完全再現しており、ほぼ全く同じ。900円。

携帯アプリ(DoCoMo/au/SoftBank)版

  • 2009年から2010年に配信。基本的にGBA版の内容をベースとしつつ、DS版や続編『アフター』の設定にも準拠したリメイク。
    見た目は微妙に続編の『アフター』っぽくなっており、隠しダンジョンの内容もGBA版から変更されている。
    難易度は激増しており、一説にはDS版以上とも。価格は800FFポイント(税込840円相当)

PSP版『ファイナルファンタジーIV コンプリートコレクション

  • 2011年3月24日発売。続編の『THE AFTER YEARS 月の帰還』と、追加シナリオの「interlude」と一緒に3本セット発売。
  • GBA版の内容を元に進化させた良移植であり、数多い移植の中でも特に評価が高い決定版の一つ。

ゲームアーカイブス版

  • 2012年6月27日発売。PS版の再現。上のVC版より若干高く、1200円。

スマートフォン(iOS/Android)版

  • 2012年から2013年に配信。DS版がベースの3D仕様。解像度が向上したほか、難易度選択が追加された(ノーマルは敵が弱くなってやや簡単になっており、DS版準拠仕様がハード)。

Win(Steam)版

  • スマートフォン版準拠の移植。2014年のリリース当初は海外版限定だったが、6年後の2020年11月6日より日本語対応となり正式に日本でリリースされた。

WiiUバーチャルコンソール版

  • 2014年2月19日発売。SFC版を配信。

WiiUバーチャルコンソール版『ファイナルファンタジーIVアドバンス』

  • 2014年2月19日発売。GBA版を配信。バグ修正版での配信。

New3DSバーチャルコンソール版

  • 2017年8月23日発売。SFC版を配信。

ピクセルリマスター版

  • 2021年9月9日発売。Steam・各種スマートフォンにて配信。共通ゲームエンジンでFF4を作り直した作品。
    GBA版からの追加要素はないので注意。
    『III』同様、ピクセルリマスター版が配信された後も3Dリメイク版の配信は継続している。
  • 詳しくは個別項目を参照。

続編『ジ・アフター 月の帰還』

  • 派生作品として携帯アプリ向けの続編『ファイナルファンタジーIV THE AFTER YEARS -月の帰還-』も作られ、後にWiiウェアにも『FFIV THE AFTER YEARS』として移植された。章ごとにバラ売りされている(Wii版は全章購入すると3700円、携帯版にあった月額料金は当然無し)。
  • 前述の通り、前作とセットでPSPにリメイクされた。
  • 後にスマートフォンでも配信されるが、こちらはDS版に合わせて3Dへのリメイクがされている。

余談

  • パッケージのゲームタイトルのレタリングとデザインが一新。この字体は『XVI』までほぼ統一して使われる事となる。
    • タイトル文字には主人公のセシルではなくカインが描かれている。ネタバレ防止の為らしい。
    • ちなみにSFC版のパッケージにいるデフォルメキャラの内の「赤いナイトのような人物」は主人公セシルに該当するが、ゲーム中の容姿とはかなり異なっている*10
    • このデフォルメキャラは、『V』でゲーム中のキャラドット絵を手がけた渋谷員子氏の手によるもので、低年齢層に対する親しみやすさを前面に押し出す意図で採用されたもの。次作『V』でも同氏の手によるデフォルメイラストが使用されている。
      • ちなみに、主人公ではない人物が描かれている作品は意外と多い。特に『II(リメイク)』『IV(DS)』『VI』『XII』『XIII-2』では悪役が描かれている。
  • 元々本作は『V』として企画され、別口にFCソフトとしてコンセプトのみの状態だった『IV』の企画があったものの開発着手に至らないまま中止*11になった事で番号繰下げで『IV』に変更されたという経緯がある。
    • 1991年初頭の『ファミリーコンピュータMagazine』の前人気ランキングでは『ファイナルファンタジーV』としてランクインしていたのはこの名残と思われる。FCの『IV』は開発がスタートしていなかったため発売予定タイトルとして発表されていなかったのでランキングの対象になっていなかった。
      • 読者でそこまで知る者は少なかったのでこれを見て「単なる誤字」または我が日本の風習「ゲン担ぎ」の恒例「縁起の悪い数字である4・9飛ばし*12」と思った人も少なくない。
  • 植松伸夫氏ら本作の音楽スタッフは、先に発売されたSFCソフト『アクトレイザー』(エニックス)で古代祐三氏が手掛けたBGMの音色の質の高さに衝撃を受け、開発末期にもかかわらずサンプリングをやり直したが、それでも音については勝てなかったと述懐している*13
    • もちろん、本作の楽曲のクオリティは(音質も含めて)十二分に高い評価を受けている。
  • 講談社の月刊漫画誌「コミックボンボン」の新作ゲーム情報に初掲載された記事は誤字が多く、現在からすればツッコミどころ満載。
    • 「竜騎士カイン」が「竜騎士カノン」、「暗黒騎士セシル」が「暗黒戦士セシル」
      そして極めつけは「白魔導士ローザ」が「百魔導士ガーザ」になっていた。しかも、これが単に漢字の誤字という訳ではなく、ルビまで「ひゃくまどうし」になっていた。「百魔導士って賢者的なものか?」と誤解した人多数?
    • ドラゴンスレイヤー英雄伝説』では、本作の暗黒騎士としてのセシルとそっくりな「暗黒の戦士」という敵が存在する(ただ武器は剣ではなく鎖鉄球)。奇しくも上記の誤字のような名前であるので、もしかして担当者がそれと混同した?と疑いたくなる。
  • なんと、ゲームソフト発売前にBGMをラスボス戦やエンディングの曲まで全曲収録したCDがリリースされた。
    • 曲タイトルに若干のネタバレもあったが、楽曲のクオリティの高さにゲームの期待を更に高める効果が上がった。
      • 因みにリリースされる情報が上記の楽曲クオリティの見直し情報が出た後で若干の不安も出ていた頃で、CDを聴いて安堵した…なんて事も。
  • 本作を手がけた時田貴司が後年に製作した『ライブ・ア・ライブ』の中世編は、本作のセシル・カイン・ローザの関係を元に、「もしセシルとカインの立場が入れ替わったら」というコンセプトで作られている。
  • パロム・ポロムのやり取りは人気があったようで、本作を手がけた時田貴司が後年に製作した『半熟英雄 ~ああ、世界よ半熟なれ…!!~』でゲストとして登場し愉快な漫才を披露してくれる。他にもFFの外伝作品にゲスト出演していたり、この姉弟をモデルにしたキャラクターが登場する作品もある。
    • ちなみに『半熟英雄 ~ああ、世界よ半熟なれ…!!~』では、ゴルベーザ四天王のパロディキャラとして「完熟四季王」なるキャラも登場している。
  • 上記の通りカインは最終加入時に「グングニル」を装備しているが、これは神話ではオーディンの愛用武器である(「斬鉄剣」はゲームオリジナル設定)。
    • だがこの通り普通の武器枠の登場ということあって神話を知っている人からすればオーディンが使わないことにガッカリしたかも…*14
      • 「グングニルを持ったオーディン」次回作でついにFF本編初登場となる(ガッカリパターンでの登場*15なのは残念だが)。
  • 余談ではあるが、テレビCMが非常に印象的である。一度見たら忘れられないほどにインパクトのあるCMなので一度見てみるといいだろう。
+ テレビCM

  • 召喚魔法の「シルフ」にバグがあり、見た目の回復量は低めなものの、実際の回復量が画面に表示された数値の2倍になっている。
    • リディアの安定した全体回復手段として役に立つ上に、回復量が実際よりも多く、さらにアンデッドにも通用する等、かなり強力な性能となっている。
    • ただし、発売当初は画面表示される数値の低さや他の召喚の高い威力からあまり目立っておらず、当時の攻略本等の記事でもほとんど触れられていなかった。所謂寄り道をしなければ手に入らない召喚だったことも関係しているのかもしれない。
  • 中盤で、一時期全員男キャラかつ「セシル以外は全員髭面のオッサンあるいはジジイ」というパーティー編成となり、他のRPGではめったに見られない編成であることから一部で「伝説のパーティー」等と呼ばれている。
    当時はよく比較対象とされていたドラクエシリーズでもⅣは最終的に仲間になる男性4名の内3名は髭のオッサンとジジイだったりするので、こちらでも組もうと思えば伝説のパーティーに近い編成にすることも可能だったりした。当時はあまりそういった外面を気にしていなかったという風潮だったとも言えるのだろうが。
    • 続編のⅤにおいては男女半々4名のパーティーだったところ、中盤過ぎに主要メンバーであった男の老戦士が孫娘に力を託して離脱するということになるため、本作「伝説のパーティー」とは逆に主人公以外が全員女性というFFシリーズ全体を見ても珍しい「公式ハーレムパーティー」を組んで最後まで戦い抜くことになるという展開が待っている。
  • 最終決戦直前で、ゴルベーザがラスボスと戦うイベントがあるのだが、その際に彼が言い放った「いいですとも!」という台詞は彼に似つかわしくない爽やかな台詞として『FF』シリーズ屈指の名言(迷言?)となり、派生作品等でも公式ネタとして使われている。
  • 旧エニックスの国民的RPGのナンバリング4作目である『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』が「FC最後の『ドラクエ』」であったのに対し、本作は「SFC初の『FF』」という真逆の立ち位置となっている。
    • 双方のシリーズは共に『IV』を除いて『VII』まで、同じハードで発売されており、そのせいで「『ドラクエ』と『FF』は7作目まで同じハード」と一部で勘違いされることがある。一応、双方の『IV』がDSでリメイクが発売されているという共通点はあるが。
  • 魔導師の村ミシディアの長老の名がミンウであることはリメイクでの後付けと言われているが、実はオリジナルのSFCの時点でそうなっていた。
    • 「500年前にミシディアの地に辿り着いた賢者ミンウ」と同じ名前であり、長老ミンウの方は裏設定に近かったのが後付けと間違われる一因だろう。
    • 実際当時の攻略誌や漫画誌などで取り上げられた折にしれっと出ていたこともあった。村の名前といい『II』のオマージュだろう。
    • これが後にリメイクの『II』で逆輸入され本作のカインが『II』のディストにいた少年の名前に宛がわれている。
  • 前作、前々作ともコンビで出てきたベヒーモスとキングベヒーモスは本作では初めてキングのみが欠場している*16
    • とはいえベヒーモスは終盤での登場で、そのタフサもパワーも凄まじく前作のキングを圧倒的に凌駕している。
    • 反対に次作ではノーマルのベヒーモスが欠場しキングベヒーモスのみが登場。本作を思えば少々弱くはなったがメテオをブチかましてくるなどその巨体に似合った強さになった。なお同型の下位は「クーザー」として登場しており、これが実質的ベヒーモスと言えなくもない。
  • 『III』発売後に坂口氏は、少年ジャンプ名物編集鳥嶋氏から「ファイナルファンタジーが何でダメなのか」を懇々とダメ出しされ、それから物語重視に舵を切ったと語っている。その時系列から物語重視として出来上がったのがこの『IV』だという。
    • 詳しい経緯は『ファイナルファンタジーIII』の余談欄へ。
    • なお、これを機会に坂口氏と鳥嶋氏は週に1回一緒に飲みに行く仲になったとのこと。
    • 当時のジャンプはというと、ゲームコーナー*17のライター達はFF3をファミコン最高傑作と推していた一方で、編集者たちは誌面で映える『ドラクエ』を高く評価して映えない『FF』をまだまだこき下ろしていた頃である。そのため本作の特集もジャンプで行われなかった。
      • 実際『ファイナルファンタジーV』をジャンプで特集した際はジャンプ読者に全然ウケなかったそうで、鳥嶋氏は「やっぱり、『ドラクエ』は鳥山さんの絵があるから、それだけでキャッチーだったんですよ。」とゲームプレイ外での魅力の差が大きかったことを挙げていている。
    • 鳥嶋氏の意図はともかく、当時「ゲームは映画に勝てない」と断じていた坂口氏が変質してストーリー重視を突き進んで『IV』を作るに至る。
  • 発売当時、初期出荷数が少なくかなりの品薄を起こしていた。
    • 当時ファミ通でもFFシリーズの扱いが大きくなってきたところで、紙面に「FF新聞」というFF(及びスクウェア作品)の情報を掲載するページまで設けられたのだが、その第一回も、FF4発売直前のお店の入荷数の少なさ、入手困難が予想されることを報じていた。

ファイナルファンタジーIV イージータイプ

【ふぁいなるふぁんたじーふぉー いーじーたいぷ】

ジャンル RPG
対応機種 スーパーファミコン
発売・開発元 スクウェア
発売日 1991年10月29日
定価 9,000円(税別)
判定 良作

概要(イージータイプ)

システムや単語の簡略化、難易度を下げた初心者向けのバージョン。
説明書とは別に、ゲーム中盤までのダンジョンマップや攻略のポイントを記した「冒険ガイドブック」を同梱している。


主な変更点

  • 大半の敵のHPが下がるなどの数値バランスの調整。
    • 敵の特殊攻撃もなくなっている。
  • 全体的にシステムが簡略化されている。
    • 状態異常を回復するアイテムは全状態を治療する「ばんのうやく」1種に統合され、その他戦闘用アイテムがほぼ全て削除された。
    • 独自コマンドの大半が削除
      • ローザの「いのり」と、ギルバートの「くすり」と、ヤンの「がまん」「ためる」と、テラの「おもいだす」と、パロムの「つよがる」と、ポロムの「うそなき」と、フースーヤの「せいしんは」が削除された。
    • ネーミングに関しても、同系統の魔法は「ケアル・ケアルラ・ケアルダ・ケアルガ」が「ケアル1・ケアル2・ケアル3・ケアル4」といった数字表記になった。アイテムや敵も「フェニックスのお」が「ふっかつやく」に、「ハンドレッグ」が「おおむかで」に、「シーポッツ」が「きょだいばいきん」になる等、より分かりやすい(直球な)名前に変更されたり、英語が和訳されている。
  • システムに関する説明が増えた他、チュートリアル的な施設「トレーニングルーム」が大幅に拡張された。
    • トレーニングルームは、オリジナル版では最初の町にて「デビルロード」という建物の地下に存在する小さな部屋だったが、イージータイプでは専用の建物が用意され、2階建てで部屋も広くなり、説明用のキャラも大幅に増加。更に世界各地の町に同様のトレーニングルームが設けられた。
  • ダンジョンの構造の変化
    • 全体的に分かりやすくなるよう変更されており、くぐれる天井が削除されたり、一部の隠し通路は目に見えている。また、一部ショートカットが追加されている。
    • ラストダンジョンのラスボスの少し手前のフロアにセーブポイントが追加された。
  • アイテム増殖技などのバグもほとんど修正された。
  • オリジナル版のアイテムがいくつか削除された一方で、イージータイプで追加されたアイテムも一部存在する。
  • ラスボスのグラフィックがオリジナル版から大幅に変更された(ただし海外版はオリジナルの姿に戻された)。
    • 後にこのイージータイプのラスボスグラフィックがGBA・携帯・PSP版のリメイクに裏ボスとして再登場することとなる。
  • ゲームの開発者達が登場するお遊びコーナー「開発室」が削除された。

評価点(イージータイプ)

  • 売り文句の通りRPG初心者にも遊びやすくなった。
    • 元々難易度が高めのゲームだったが、数値バランスの調整で遊びやすくなった。
    • 名称の変更もシンプルになった事で、RPGに慣れていない人にも一目で効果が分かりやすい。
  • 同梱の初心者向け攻略本「冒険ガイドブック」
    • 操作方法から丁寧に解説されており、初心者向けとして丁度良い。
    • ただしシドのコマンド「しらべる」が「のぞく」になっている等、細かい誤植が多い。
    • これが好評だったのか、スクウェアはその後のSFCのRPGにおいて、通常の攻略本とは別に初心者向けの攻略本を「冒険ガイドブック」の名前で出している。

賛否両論点(イージータイプ)

  • 名称のシンプル化の賛否
    • アイテムや敵の名称など、簡略化したことで分かりやすくなった反面、味気なくなってしまった面もある。
    • 一部モンスターは却って分かりにくくなっていることも。特に「こおりのきし」(オリジナルでは「れいきし」)は全くの誤情報である。
      • 「冷」騎士ではなく「霊」騎士。種族も霊体であり、別に氷耐性は無いし氷属性の攻撃もしない。無論炎弱点でもない。勿論、これらの特性はイージータイプでも変更なし。
  • 攻撃アイテムや固有コマンドの大規模な削除
    • 大半が使い所の難しいアイテムや死にコマンドで活用し難いものであったため、煩雑さの解消には繋がっている。
    • 一方で数少ない有用な固有コマンドである「つよがる」まで削除されたことで、かえって通常版より難易度が上がっている面もある。
      • 総合的にみれば、各種戦闘用アイテムや「つよがる」などが必要ないほどヌルくなっているのだが、取れる戦術の幅は狭まっている。
  • 通常版にあったバグの多くが修正された。
    • 本来なら喜ばしいことであるのだが、これに伴いアイテム増殖技・クリスタル早取りなどの有用なバグ技もほぼ不可能になった。
    • ファミマガのウル技コーナーで「このコーナーで以前紹介されたIVのウル技はイージータイプで使えますか」という投書があり、回答は「大技は修正がされておりほぼ不可能(隠し召喚はできそうだが検証できなかった)」だった。
      • 実際には隠し召喚はイージータイプにもあるものの、何故かコカトリスだけ削除されている。
    • また、後述のシルフMP0バグのような新たに発生したものもある。

問題点(イージータイプ)

  • 「アラーム」の削除
    • 使用することで特定の敵と100%戦えるアイテム「アラーム」が削除されたため、低確率で出現するレアモンスター「プリンプリンセス」との遭遇が困難になった。
      • プリンプリンセスが低確率で落とすレアアイテムは最強防具の入手に必要なので、やり込みプレイヤーにとって重要な敵である。
      • ただしイージータイプでは通常エンカウントによるプリンプリンセスの出現確率が上がっており、レアアイテムを落とす確率も大幅に引き上げられているので、実際にはそこまでレアアイテムが入手困難になっているわけではない。

総評(イージータイプ)

簡略化が施されたことで原作よりも易しくなっており、原作が難易度的に難しいと感じられる人にはちょうど良い塩梅になっているが、その反面、簡略化によって少々味気なくなっている面も否めない。
当時は初心者向けとしての役割もあったが、今となっては様々なメディアで攻略法が周知されているのに加え、シリーズ作品自体が数を重ねていることや、続編や続編とのカップリング移植作品などが改めて発売されていることもあり、あえてこちらを手に取る意義はないだろう。


余談(イージータイプ)

  • 「インターナショナル版」の原点
    • 日本でのイージータイプの約1ヶ月後に発売された海外SNES版『FINAL FANTASY II』は、このイージー版をベースに作られている…というより、海外向けに製作していた物を日本でも先行して出した、と言った方が正しいかもしれない。
      • ナンバリングがズレて『II』となっている理由は、向こうでは当時FC版『I』発売後、ほぼ完成していたがSFC/SNES発売により時代遅れになったFC版『II』の海外版が発売中止になっていた経緯があり、その後SFC版『IV』のナンバリングを改めて『II』として発売することになった。同様に『VI』は向こうで『III』として発売された。
      • しかしこの時点ではアメリカであまりヒットはせず、「まだ難易度が高すぎたのか」と考えたスクウェアは、さらに難易度を抑えた『FFMQ』(日本では『USA』として逆輸入)を発売した。
      • なお、後に改めて海外PS向けに移植された『IV』は上記と違って通常版がベースであり、ナンバリングも日本と同じものに戻っている。
  • シルフの消費MP0バグ
    • 原作で圧倒的な強さだった「シルフ」に関してはこちらでも新たなバグが発生し、回復量の異常な多さはなんと表示の方を修正されてほぼ据え置きのまま、さらに実質消費MP0で使用可能(使用にはMPが25以上必要だが、使っても減らない)という事態に。このため本作では安易に連発可能になってさらに猛威を振るうことになってしまった。
    • ただしこちらも発売当初はあまり知られておらず、後年になって広まったものである。

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  • スーパーファミコン
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最終更新:2024年03月26日 11:51

*1 味方側の武器攻撃による状態異常の追加効果についてはまだエフェクト演出が存在せず、補足メッセージが表示される

*2 最終盤のみザコ戦でも流れる。

*3 一応、シナリオに絡む設備も備えられている。

*4 このドットキャラクターの演技を当時のクロスレビュー絶賛しているが、そのレビューをしたのは実態の無い謎のレビュアー「森下万理子」。

*5 「ウェイト」で時間が止まるのは、魔法やアイテムなどのリスト選択時や、行動の対象選択時のみであり、じっくりと考えるにはそうした画面をいちいち開く必要がある

*6 今作のメインキャラクター中唯一の死亡退場である。

*7 ちなみにバロン城で仲間入りするシドも敵に捕らえられていたという状況のため装備が「しゅうじんのふく」のみだが、こちらは仲間入りが「水のカイナッツォ」戦後なのでローザのような事態にはならない。

*8 行動速度が素早さの値そのものではなく、主人公セシルの素早さとの相対差によって設定される。基準となるセシルの待ち時間で5コマ分しかなく、1コマあたり敵味方問わず1キャラクターしか行動できない。

*9 『VII』で廃止されたが

*10 携帯版『IV』の公式サイトで配布されている壁紙の一部には、全キャラクターの公式デザインに準拠したデフォルメ絵が用いられているものがあるため、恐らくはネタバレ防止のためだと思われる。

*11 開発自体もSFCの『V』(結果的に『IV』にあたる本作)が先行して開発が進んでいたため。

*12 「4」→「し」→「死」、「9」→「く」→「苦」と読み替えられるため。特にマンション・ホテルの部屋番号や駐車場の番号などで(例・「501」→「502」→「503」→「505」)使われることが多かった。平成中期以降は減少傾向になる。

*13 SFCはPCM音源の搭載により、録音した音を和音の一つに活用できるので、凝ればオーケストラさながらの合奏を実現させることが出来る。

*14 一足先に姉妹作『サガシリーズ』の2作目『Sa・Ga2 秘宝伝説』(1990年12月発売)で登場したオーディンは通常武器枠の「グングンニルのヤリ」を使ってきた。これはプレイヤーも入手して使用可能。

*15 斬鉄剣が失敗(発動できなかった)時のハズレ補填としてランダムで敵1体に投げつけてダメージを与える攻撃。威力はそれほど低いわけではないのだがハズレ扱い

*16 GBA版では追加モンスターとしてキングベヒーモスも登場した。

*17 当時のジャンプのゲームコーナー「ファミコン怪盗 芸魔団」。先代のゲームコーナー「ファミコン神拳」は1989年に終了済み。