リンクの冒険

【りんくのぼうけん】

ジャンル アクションRPG
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※ディスクシステム版


※ファミコンミニ版
対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム
発売・開発元 任天堂
発売日
()は書換開始日
1987年1月14日(1987年1月27日)
定価 2,600円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2007年1月23日/500Wiiポイント(税別)
【3DS】2012年6月6日
【WiiU】2013年9月11日/上記共に500円(税別)
備考 GBA『ファミコンミニシリーズ』第三弾(2004年8月10日発売)
判定 良作
ゼルダの伝説シリーズ


ストーリー

リンクが魔王ガノンを倒して数年後。16歳になったリンクの左手の甲に、突如トライフォースの紋章が現れる。
ゼルダ姫の乳母であるインパはその紋章を見ると、リンクを初代ゼルダ姫の元へと案内し、古の王家に起きたという悲劇を語った。
永遠の眠りに着く初代ゼルダを目覚めさせるには「勇気のトライフォース」が必要で、左手の紋章はトライフォースを継承できる証であるという。
魔物たちが魔王ガノンを復活させる儀式に必要である「ガノンを倒した者の血」を手に入れようと躍起になる中、リンクは「勇気のトライフォース」を求め、再び旅に出ることを決意する。

概要

ゼルダシリーズの第2作目。
トップビュー視点のアクションADVであった前作と違い色々と毛色の違う部分がいくつも見られる。

大きな変更点は前作の見下ろし型フィールドマップから、横視点のスクロールを基調としたアクションシーンが挿入されている点である。
これにより、前作以上にアクション性を重視した作りとなっており、経験値獲得によるレベルアップ、シンボルエンカウントによる敵戦闘なども含め、アクションRPG的な色彩が強くなっている。

音楽*1やグラフィックも前作と異なる独特なものであり、本作独自のカラーを打ち出している。


特徴的なシステム

横スクロールを基調としたゲーム性

  • 前作同様に見下ろし型のフィールド画面を移動しながら進めていく。
    • 体力+残機制。リンクの体力が無くなるか、水やマグマに落下すると残機が1機減り、残機がなくなるとゲームオーバーとなる。
  • 本作では名目上シンボルエンカウント方式が採用されているが、道以外の地形を歩いていると出現する敵シンボルは基本的にかわせない。また特定地点に侵入することでも戦闘画面に移行する。
    • どこで敵シンボルに接触するかが重要で、接触した際の地形(草原、砂漠、墓地など)が、戦闘画面で出てくる敵やステージに反映される。
    • 敵シンボルは3種類。弱い敵が出現する黄色、強い敵の青、体力を回復する妖精の赤である。
      • 道の上で接触した場合は敵が出現しない(妖精を除く)。敵と戦いたくない場合は、敵シンボルに接触しそうになったら道に逃げ込む、というのも手。
  • 戦闘画面では真横視点の任意スクロールアクションとなり、剣戟によるアクションで敵と戦う。画面の両端のどちらかに到達したら戦闘は終了し、フィールド画面に戻る。
  • 町に入った場合も戦闘画面同様のサイドビューによる横スクロール画面となり、町人に話しかけたり、扉から家に入ったりして情報収集をすることができる。
    • 神殿の場合は戦闘画面から抜ける出口が「入り口」と「神殿の最奥」の2箇所にあり、神殿の先へ進むには神殿奥深くにいるボスを倒す必要がある。

本作のアイテムについて

  • 本作に登場する重要なアイテムは、その殆どが所持しているだけで自動的に効果を発揮する。
    • ボタン(Aボタン)によって使用可能なアイテムは、フィールド上で使う笛とハンマーの2つしか存在しない。
    • その代わり、これまでのアイテムに近い存在として幾つかの剣技や魔法が設定されている。これらは街の術士や剣士から教えてもらう事で習得する。
    • 神殿に安置されたアイテムを取らないと、ボスだけ倒してクリアしても結局先には進めない。
      • ボス撃破・アイテム入手の2つのフラグを満たして神殿を出ると無事進行でき、神殿があった場所はただの岩山と化して2度と入れなくなる。
      • アイテム・魔法ではないが、特定の街では下突き・上突きを習得できる。

戦闘時のアクション

  • Aボタンでジャンプ・Bボタンで攻撃が可能であり、十字キーによる立ち・しゃがみによって上段・下段攻撃の使い分けができる。
    • 体力が満タンの状態であれば、前作同様剣からソードビームを発し、ある程度の遠距離攻撃が可能になる。しかし前作ほど万能ではなく、射程が短くなっている上に通用しない敵も多い。
    • 下突きはジャンプ中に↓、上突きはジャンプ中に↑キーを入れると出る。どちらもゲーム攻略上重要な技である。
      • また、盾である程度の攻撃(魔法で強化している間はほぼ全て)を防御する。こちらも下キー入力によって防御位置が上段・下段に変化する。*2
+ 移動および戦闘中に使える魔法の一覧
  • 全8種類。戦闘を補助するものと、ジャンプ力を強化したり飛行可能な妖精に変化するなどマップ攻略に必要なものの2種類に大別される。各効果は画面が切り替わるまで有効。
    • SHIELD:服の色が変わり、受けるダメージを半減させる。
    • JUMP:ジャンプ力が上がり、高い場所に登ることができる。
    • LIFE:体力を3メモリ分回復する。
    • FAIRY:妖精に変身して空を飛ぶことができる。変身中は剣で攻撃する事が一切出来なくなる。
    • FIRE:攻撃時に剣から火の玉を飛ばせるようになる。画面上に2発まで出せる。通用しない敵もいる。この魔法の有効中は体力満タンでもソードビームは出なくなる。
    • REFLEX:盾を強化することができる他、敵が放つ魔法を跳ね返せるようになる。
    • SPELL:特定の場所で使うと地形が変化する。一部の敵キャラをボト(青いスライム)に変化させる。
    • THUNDER:画面上全ての敵にダメージを与える。
      • このうち、SHIELD、LIFEの2つは特に重用される。(理由は後述)
  • 一部の剣技は後のゼルダ作品や『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズなどでも採用された。

成長システム

  • リンクにはLIFEMAGICATTACKの3つのパラメータが存在し、敵を倒したり宝袋を入手すると経験値を入手でき、経験値が溜まると3つのパラメータのうち1つを任意で選んでレベルアップできる。
    • ATTACKを上げるとリンクの剣の攻撃力が上昇。
    • MAGICを上げると魔法を使った時の魔力の消費量が減少。
    • LIFEを上げると敵から受けるダメージが減少(防御力が上がる)。
      • 最大レベルは3つともレベル8で、レベルが最大値に達した状態でレベルアップすると残り人数が1機増える。
      • また、レベルアップ時にLIFEやMAGICを選択した場合、選んだパラメータが最大値まで回復するため、戦略的に利用できるとかなり有利。


評価点

バランスの良さ

  • 戦闘アクションが主体なだけあってか、ゼルダシリーズの中では攻略難易度が高い。アクションが苦手なプレイヤーや初心者には厳しい。
    • とはいえアーケードゲーム仕様の難易度のアクションゲームに慣れたプレイヤーならば普通に攻略できるバランスになっている。
      • 本当に理不尽なまでに難しいのはラスボス戦くらいで、全体的にはいわゆる「手応えのある難易度」に仕上がった作品。

アクションが多彩かつ、そのすべてに出番がある

  • 他のシリーズと異なり、上段・下段の攻撃・防御の使い分け、中盤以降は下突き、上突きも加えた上での敵との駆け引きを特徴としており、アクション性が高い。
    • 言及されることは少ないがマップ自体もなかなかの曲者。ジャンプアクションに慣れていないと崖から転落死という状況も多い中、それに慣れてきた中盤以降で断崖からの落下によるマップ移動が必須な場所が出始める。
      一応のヒントはあるが即死を覚悟して落ちなければならず、初見での攻略はなかなか難しいが、遊び甲斐がある。

良質なBGM群

  • 先述の通り作曲者が変更になっているのだが、音楽の質は相変わらず高い。
    • 特に各所に6つある「神殿」の曲、そのアレンジバージョンにしてラストを飾る「大神殿」の曲は、フラメンコ風でテンポも絶妙、非常に格好良い。

能力を引き継いで二周目のプレイが可能

  • 前作と違いクリア後の裏ゼルダがないかわりに、レベル等を引き継いだ「強くてニューゲーム」が可能となっている。

賛否両論点

手強い各ザコ・ボス敵

  • こちらと同じように剣・盾を上下に使い分ける騎士「アイアンナック」は、プレイヤーと同等のアクションを使いこなす。ある意味本作の高いゲーム性を象徴する敵キャラである。
    • 各神殿において必ずといっていいほど要所要所に配置されており、的確な防御と隙あらばの突きでリンク(とプレイヤー)の体力をすり減らす。アイアンナックは兜をつけているためか、上述の「下突き」も通用しない。
    • 単純な攻撃力、防御力だけを見てもその辺の雑魚より格段に高い。腕に自信が無ければ、残りのMAGICが許す限りSHIELDやLIFEの魔法を惜しみなく使いたい。
      • どうしても相手の盾を突破できないのであればジャンプして着地直前に剣を当てる「小ジャンプ突き」でダメージを与えられる。これは彼の盾が上半身全てを守っておらず、ジャンプ突きをされると何故か盾を下げてしまい、上半身が無防備となってしまう性質があるからである(ちなみにリンクの盾も同じ仕様)。
      • ゲームを進めると、より盾の使い方が巧くなった、耐久力・攻撃力も更に高い青色のアイアンナックも登場するのだが、こちらは剣を突き出さない代わりに、リンクと間隔を空けながら飛び道具の剣ビームを上下に撃ってくる*3。小ジャンプ突きまで近づくのが困難な上、接近戦でも剣とはタイミングの違うビームをガードしながら戦わなくてはならないため、圧巻の強さを誇る。
  • 盾でこちらの攻撃を的確にガードする敵は他にも存在し、特にトカゲの魔物「ゲール」は後半にもなると多数出現する。ザコと言えどもゴリ押しだけで勝てるほど甘くない。
    • 青アイアンナック共々、前述の「小ジャンプ突き」が有効なのが救い。
    • 最後の神殿に登場する鳥の戦士「フォッカー」に至っては行動が大ジャンプする青いアイアンナックといった様相で、最早ザコと呼べるかも疑わしいほどの凶悪ぶりをこれでもかと見せ付けてくるのだが、大ジャンプが災いし地形によっては待ち伏せであっさり勝てたり大ジャンプ中に上突きでダメージを与えられたりと対処法がわかれば青アイアンナックよりは楽だったりする。
  • ボス戦は上記のような駆け引きというよりは、各々の弱点を突いて戦うことになるものが多い。
    • 最初に戦う半人半獣の「マズラ」、剥がした兜がファンネルの如く自律行動する鎧騎士「ジャーマフェンサ」、上記の青ナックが騎馬に乗り剣ビームの頻度が大幅アップした「レボナック」...等など、少数精鋭ながらいずれも特徴的で手強い連中が揃っている。
    • 基本的にスクロールが固定され逃げられないので体力勝負となり、的確に弱点を狙えなければ勝利は遠い。中にはMAGICを使わなければ弱点を突くことができない敵も。
  • ザコ敵はランダムに出現する仕様であるため、運が悪いと進行不能な位置にザコ敵が配置されてしまう
    • 例えば、崖を挟んだ向こう側の狭い足場に背の高いザコ敵が出現すると、崖があるため直接攻撃が届かず、背が高いためジャンプで飛び越えたり下突きで倒すこともできず、直接触れるとノックバックで崖に落ちてしまうため足場にジャンプすることもできない。
    • こうなると、一度戻ってマップを再読み込みし、ザコ敵の出現位置を変更しなければ先に進むことができない。

問題点

リンクのリーチの短さ

  • 本作のリンクはマジカルソードの突きで攻撃するのだが、これが『アーバンチャンピオン』のパンチかコンバットナイフかと思うほど短い。
    本当にリーチが短いので、慣れないとビト・ボトといったスライムのザコ敵を倒す事すら苦労する。

ラスボス戦が超高難易度

  • 剣技を使いこなすアイアンナックタイプの敵だが、今までのどの連中よりも極めて攻守のバランスが取れている。
    • 初見では隙を突く事すらも困難。正攻法で撃破できたら凄い。
      • また、この敵は接触判定&接触ダメージが無く重なる事もできるが、敵の盾の内側に重なるように攻撃してもダメージを与えられない。このせいで敵の当たり判定が非常に分かりにくい。
      • 必勝法に近いものでは、画面端を背にしてしゃがんでひたすら突くことで確実に倒すことが出来る。見た目の冴えないせこい戦法であるが、こんな戦法でも使わないとなかなか勝てない、それだけ手ごわい相手であると言える。

ギルボックの報酬が割に合わない

  • ギルボックとは赤っぽい色で空中を浮遊する1つ目のボール状のモンスターで、目を開いた時しか攻撃が効かないという非常に鬱陶しい敵だが同種だけで出てくる分には少々ウザイだけで大して苦労しない。
    • だが終盤で青いモアなどと一緒に現れると、その複合した攻撃が非常に厄介で、そのままマグマに落とされたりするなどそれまでにないコンビネーションを発揮するのでかなり手強い。
    • なのに経験値はたった20しか貰えないのはさすがに割に合わない。

セーブ時・ゲームオーバー時の不便な仕様

  • その時点のパラメータ内で一番低いレベルに他のパラメータが強制的に合わせられてしまう。
    • 極端な例をあげると、LIFEとMAGICを最高レベルの8に上げていても、ATTACKがレベル1である場合、全てがレベル1に戻ってしまう。そのため、平均的に上げていかないと非効率となる。
      • ゲーム中でパラメータを平均的に上げていく事を推奨するような町人の発言があるので*4、意図的な仕様と思われるが、パラメータ次第で上げ直しを強制されるのはいささか不便である。
      • レベルアップ時のパラメータを自由に選択できるにもかかわらず、実質的には平均的に上げないと意味がないため、せっかくのカスタマイズ要素が死んでしまっている。
      • 本作はアクションゲームの腕前が問われる作風であるため、偏ったパラメータでも中断なしで謎解きとダンジョン攻略をやり遂げる腕前さえあれば、そこまで大きな問題にはならないのだが、このゲームを初めて遊ぶ大多数のプレイヤーにとっては足かせでしかない。
  • この仕様がゲームオーバー時にも適用される。つまりデスペナルティが非常に重い。
    • 先述の通り、ゲーム全体の難易度は高めで、即死要素もあるため、必然的にゲームオーバーになりながらリトライを重ねて攻略していくことに面白さがあるのだが、このシステムとの相性が非常に悪い。
    • 残り人数を増やす方法は非常に限られるため、「危なくなったら残機を増やして再挑戦」といったことはほとんどできず、デスペナルティ自体を回避することも難しい。
  • なお、中断セーブが可能なSwitch Online版等においてはこの点は完全に問題ではなくなるため、最初にプレイしたのがオリジナル版か移植版かによって、このゲームの評価が大きく分かれる原因にもなりうるだろう。

「経験値稼ぎ」へのミスリード

  • 上記の通り、経験値やレベルを失う機会が多いため、「ダンジョン攻略」と「経験値稼ぎ」のフェーズを明確に分けて戦略的にプレイする必要がある。
    • さもなければ「中途半端にレベルを上げた状態でダンジョン攻略に失敗し、それまでの時間を大幅にロスしてしまう」ということが頻繁に起き、プレイのモチベーションを大きく下げてしまう。
  • 安全かつ効率的に経験値稼ぎができる箇所は存在するが、そうでない場所での経験値稼ぎは長時間の単調作業になりやすく、そのためにクリアを諦めてしまう原因にもなりかねない。
  • なまじ、経験値による成長システムが存在するために「経験値稼ぎをしなければならない」という意識に陥りがちだが、それよりもリトライを重ねて(リンクではなく)プレイヤー自身が成長することこそが攻略の近道である。

強化系魔法の効果時間

  • 本作の強化系魔法は、画面切り替えすると効果が切れてしまうため道中で使いにくい。また、リンクのMPも少な目のため使いどころを考える必要がある。

総評

高い難易度と異色のゲーム性、初代と異なりカセット版が国内販売されなかったという事情などから、ゼルダシリーズの中では知名度がさほど高くない作品。
プレイスタイルやジャンルも全く異なっており、結果ゼルダシリーズの中では、シリーズ第2作目にして異色の作品となっている。
しかし独特なBGMや歯ごたえのある内容などから、コアなファンも数多く存在している。

後のゼルダシリーズに与えた影響は大きく、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』以降の敵との戦闘では、本作と同様にして3D空間を活かした熱い駆け引きが盛り込まれるようになった。


余談

  • 所ジョージと間下このみが出演したTVCM(間下の左手の甲にハイラルの紋章が出現して、このみがリンクに変身(同時に共演の所が魔女に変身)する)が流行となり、当時の小学生の間でハイラルの紋章を手に書いて遊ぶのが流行ったらしい。「リンクが16歳のとーき!(所の台詞)」というフレーズもまた流行りとなった(因みに当時間下は8歳)。
  • FAIRY状態だと攻撃できないが被ダメージに伴うノックバックもしなくなる。そのためSHIELDと併用して見えない大神殿前で見えない青いモーア*5がウヨウヨいる場所でダメージ覚悟ですっ飛ばして大神殿までゴリ押しで辿り着くこともまんざら不可能ではない。
    • ただし大神殿はバリアの半分あたりまで進むと体力に関係なく強制的に即死させられる*6ので、この技でも突入することはできないから他の神殿を攻略せず強引に着いたところで意味はない。
  • 『ファミコン通信』のクロスレビューは1987年第3号(2月6日号)にて掲載され36点を記録。
    • それまでの最高点は『悪魔城ドラキュラ』(1986年9月26日発売・コナミ)の34点だったが、同時に掲載された『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』(38点)とともに、それを上回り一気に当時歴代1・2位となった。発売日基準では本作の方が13日早いので理論的には13日と短い間ながら歴代1位に君臨していたことになる。
    • また、ファミコンディスクソフトでは最後となった『じゃんけんディスク城』(1992年12月発売)まで本作を超える記録は出なかったため結果的にファミコンディスクソフト最高点となった。
  • 『ファミリーコンピュータMagazine(通称「ファミマガ」)』1987年5号では「マリオで1UP」というウソテクが掲載された。
    • ウソなので実際はできないが概要は「ナボールの町の噴水で5度続けて水を汲むと、噴水にマリオの石像(ジャンプした体勢)が現れ、それを剣で斬ると砕け散り1UPのリンク人形が出る」というもの。
    • マリオが砕け散ることから説明文では「リンクの冒険の中にヒーローの交代劇を見た」とあるが、その後現実ではマリオはリンクと交代どころか様々なジャンルに展開し更なる人気を固めることになり、リンクもまた任天堂の看板ヒーローキャラとしてマリオとは違う人気を得て独自に地位を築き、お互い邪魔し合うことなくゲーム界において、その立場を盤石なものとしていくWin-Winの関係となる。
  • ストーリーの項にあるように、本作に登場するゼルダ姫は発売当時は「初代」ゼルダ姫という設定だったが、ゼルダの伝説がシリーズ化し、ハイラルの歴史が複雑化した影響で初代という設定には無理があると考えられたのか、現在の設定では「遠い時代のゼルダ姫」となっている。
    • なお、前作でガノンから救出したこの時代のゼルダ姫は、どこでどうしているのか本作には一切登場しない。
  • とある街に『ドラゴンクエスト』でその名が語られる伝説の勇者ロトの墓がある。
    • 関係のない他社作にまでこのネタが取り入られ、その後発売された『ファイナルファンタジー』には本作主人公「リンクの墓」が存在し、『ケルナグール』(ナムコ:1989年作品)では「フリオニール*7の墓」が登場する。
      • ゲーム会社同士のリスペクトや悪ノリを感じられるおふざけで、規制やネタに寛容だった時代を感じさせる。
  • 海外(NES)版ではディスクカードより容量の多い2MbitのROMカートリッジを採用している*8。そのためか国内版と比べて様々な相違点がある。
    • LIFE・MAGIC・ATTACKのレベルアップに必要な経験値の量がそれぞれで異なっている。またレベルごとに個別に記録されるようになっているので、ゲームを中断してもレベルが下がることがない。
    • レベル1以外の各神殿の床や背景は専用のものに変更、他にもボスやフィールド上の敵シンボルなど様々なグラフィックが描き直されている。一部のBGMや効果音にも変更が加えられている。
    • レベル5のボスがジャイアントに変更された。また、伝説の勇者ロトの墓が削除されている。
      • 難易度が上昇しており、一例を挙げるとザコ敵が強化されている。突撃するタイプのモリブリンなど一部の敵は接触すると経験値が減少してしまい、ゾーラやテクタイトは剣でダメージを与えられず、MAGICを使わないと倒すことができなくなっている。
        こうした難化志向の調整ゆえ、一部の人には難易度だけで「無理ゲー」と呼ばれてしまっているが、これはアメリカで存在するゲームレンタル制度に合わせている為である。
  • 宮本茂氏は『スターフォックス64』の攻略本で、SFC末期に本作のリメイクを作っていたことを明かしている。
    • が、そこにニンテンドウ64が入ってきたことと開発に時間がかかりすぎることから断念したという(その当時のスタッフが『スターフォックス64』の開発に回った)。
    • また、スーパーファミコン本体発売前の試作機段階のデモ用に移植版が存在し、画面がゲーム系雑誌に掲載されていた。グラフィックの向上やメッセージに漢字が使用されるなどスペックの恩恵を受けたリメイクに近い内容だったもよう。
  • 『ゼルダの伝説』シリーズはそのタイトルからか、主人公(リンク)の名前がゼルダであると誤解される事が多いのだが、リンクとついている本編タイトルはこれが唯一である。
  • かつて徳間書店から出版されていたわんぱっくコミックで連載されていた作者・乱丸氏による漫画版は、コミカライズ最高傑作と言われるほど評価が高い。
    • ガノンの意外な正体は後に公式化されたガノンドロフに先んじていたり、リンクを初めとした登場キャラの心理描写が念入りに描かれているなど見所が多数。
    • 単行本は2巻発売され、最終巻である第3巻は発売が告知されたが、わんぱっくコミックの休刊により発売されず未完になっている。
      • 単行本も現在は絶版なため、復刊を希望する声は多い。
  • この作品以外には任天堂から横スクロールのゼルダの伝説は発売されていない。
    • しかし任天堂のライセンスを得て、CD-iにてフィリップス社から発売された『Zelda:the Wand of Gamelon』及び『Link:the Faces of Evil』はこの作品のような横スクロールアクションが中心となっている。
      • それらにおいて、本作の反省点を顧みないある意味で凄まじい出来は一部で有名。
  • 2021年11月12日に『ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説』が発売。
  • 本作の海外版での翻訳事情から発生した「I am Error」と言う有名なインターネットミームがある。
    • 詳細はWikipedia等に譲るが、日本国内での知名度はそれ程でもないものの、海外ではMD版『ゼロウィング』発祥の「all your base are belong to us」並みの知名度があるようだ。
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最終更新:2024年01月13日 16:32
添付ファイル

*1 作曲は近藤浩治ではなく、中塚章人。

*2 攻撃中スプライトは姿勢(盾の位置)が変わらないが実際の防御位置はちゃんと下キーon/off準拠で決まっている

*3 しかもダメージを受けるたびに乱発し、ムリヤリにでも距離を取らせようとするのだからタチが悪い。

*4 最初の町で「三つの力のレベルが揃えば真の力となるぞ」(ゲーム中ではカタカナ表記)という、このシステムを示すであろう発言がある

*5 基本的にはここに来る前に十字架を取っているので見えている。

*6 バリア自身のダメージはブオルバと同じなので大ダメージだが即死級ではない。そのため、この即死はイベント的扱い。

*7 『ファイナルファンタジーII』の主人公。ただしこれはデフォルトネームなのでゲームでは自由に名前をつけられる。

*8 ディスクカード1枚の容量は両面併せて896Kbit。単純に考えても2倍以上の容量。