本ページでは、アーケード版『鉄拳2』及びプレイステーション移植版『鉄拳2』を紹介しています。(判定は共に良作)



鉄拳2

【てっけんつー】

ジャンル 3D格闘アクション
対応機種 アーケード(SYSTEM11)
発売・開発元 ナムコ
稼動開始日 1995年8月
判定 良作
ポイント 前作から1年も経たずに登場した2作目
ビジュアルに粗さが目立った前作からブラッシュアップ
衝撃の主人公/ボス交代、主人公が50代の親父
イロモノと濃いキャラ達も健在
システムも基本的に踏襲しながら劇的に改善
一方でキャラバランスはまだ良くない
鉄拳シリーズ

概要

3D格闘ゲーム『鉄拳』シリーズの2作目。
初代『鉄拳』のアーケード稼動から8ヶ月、家庭用発売からは5ヶ月という異様なハイペースで続編が発表された。
短期間ながらもその進歩はめざましく、前作を楽しんでいたユーザーが飽きる暇も無いほどであった。
また、一度バージョンアップしてバランス調整を施している(ver.β)。アップデート実施は稼動からたったの2ヶ月で、フットワークの軽さは賞賛された。

ちなみに初期版とver.βとの区別として後者のタイトル画面にはver.βのロゴが入っていることに加えて、勝ち星の色が赤から緑に変更されている。なおβでは最初から「TEKKEN 2」のロゴに一八の顔の目の部分が描かれているが、これはタイムリリースキャラが1人でも解禁済みであることを示し、βでは最初から2人(ワンとアーマーキング)が解禁されている故の仕様である。なのでβ独自の演出であるとするのは誤りである*1

ストーリー

世界に名を馳せる三島財閥が開催した格闘大会「The King of Iron Fist Tournament」。通称「鉄拳トーナメント」。
前大会は三島一八が優勝し、主催者の三島平八は三島財閥頭首の座を追われた上、一八によって崖から投げ捨てられた。
だが、平八はそれでも生き延び、崖を這い上がってきた。
悪事にかまけて修行を怠っていたことを悔いた平八は、クマとともに山籠もりを敢行し修行に励む。

そして2年が過ぎたある日。独立国家の建国を目論む一八は、北海道の大半を手中に収めていた。
そして、一八は自らの野望である世界規模のクーデターに備え、戦力強化を図るべく第2回大会を開催。
前大会に出場した面々はさらに技に磨きをかけ、そして新たに腕に覚えのある猛者が集う大会。

平八は大会開催の報を受けて山を下り、一八から全てを取り戻すべく参加を決意するのであった。

システム

システム周りに関しては前作に準じているため、ここでは主な追加点を挙げていく。

  • 起き上がりの攻防における選択肢の追加
    • 前作では基本的に横軸の概念がほとんど無く(厳密にはあるのだが、実戦で意味があるものではない)、ダウンしている側にとってはどうしても攻撃が確定してしまう場面が多かった。そこに横転起き上がりが追加されたことによって、安易な追撃を回避できるようになった。
    • 起き上がり時の反撃のキックに下段蹴りが追加された。安易に近づく相手に逆に二択を仕掛けられるようになり、追撃する側にも一定のリスクを負わせた。
    • クイック起き上がり*2が追加。これによりダウン追撃はかなり制限されるようになった。
    • 攻める側も、一定歩数以上走ることによって「踏みつけ*3」「タックル*4*5」「ショルダータックル*6」が出来るようになった。ダウン側も安易に起き上がるだけではショルダータックルで更に追撃を受けることもあるため、起き上がりの攻防に奥深さが増した。
  • 投げ関連
    • 投げ抜けが実装されたが、抜けられるのは「通常投げ(右投げ、左投げ)、タックル、一部の投げコンボ中の派生」の4つだけで、他の投げについては相変わらず投げ抜けが出来ない*7
      主力となる投げは大抵コマンド入力を要する所謂コマンド投げ(投げ抜け不可)なので、意味があまりないものになっている。そして通常投げなどの投げ抜け可能なものも受付時間も非常に短く、投げ抜け可能な投げコンボ中の派生は大抵対応する投げ抜けコマンドの分岐があり、そこで該当コマンドを読み当てる必要もあるため、狙って出来るレベルとは言い難い。
      • 投げコンボ派生に対する投げ抜けには、離脱時に投げた側に反撃しダメージを与えるものもある。
    • 前作ではミシェールとワンのジャーマンスープレックスのみだった背面投げ(相手の背中を取っての投げ)が全キャラに追加*8。狙うチャンスに乏しい分、威力は高めに設定されている。加えて投げ抜けは不可能。
      • 上述したコマンド投げは以降の作品では投げ抜けできるように調整されたが、背面投げはシリーズ通じて投げ抜け不可能として特徴付けられている。
      • ちなみに背後から接近して間合い内でコマンド投げを入力して投げが成立しても、この背後投げが優先して出るようになっている。
    • 相手の攻撃が当たる瞬間にコマンド入力を行うと、攻撃する手足を受け流して投げ技・関節技や崩し打撃技を繰り出し、逆にダメージを与える「返し技」(いわゆる当身投げ)が一部の護身術系スタイルのキャラに実装された*9。ただし、受け止められるのは上・中段と一部のガード不能技だけで下段攻撃は一切受け止めることができない。また、上・中段に属する技でも、受け止められない技(主に肘・膝・肩を使った攻撃)も存在する。
      • 基本的には左右パンチ・キックに対応した汎用モーションだが、キングのフランケンシュタイナーをポールの返し技で受け止めるとパワーボムで返す等、特定技に対しての専用モーションも存在する。
  • キャラクター
    • 前作の登場キャラは新型の2号機へと世代交代したジャック以外は全員続投。中でも前作にてラスボスとして君臨した平八がデフォルトキャラで主人公に、主人公として平八を倒した一八がボスにそのまま入れ替わり、それにより元ラスボスの50代の中年親父が主人公に据えられるという、ゲーム史上前代未聞の主人公交代劇が話題となった。何より、主人公が父親で、対してラスボスがその父親の実の「息子」という関係性が、このゲームのストーリーと世界観をより濃いものにしている。
    • デフォルト新キャラクターの「風間準」「レイ・ウーロン」の登場に加え、前作家庭用にて対戦限定で使用できた中ボスキャラクターも1人用モードで使用可能に。これによって登場キャラ数はコンパチキャラを含めると合計25人と大所帯になっている。現在もこの大所帯は続いており、『鉄拳』シリーズ=キャラ多すぎと言われる伝統は既にここから始まっていた。ちなみに前作では18人。
    • 前作では手足が大きく、独特なモデリングとなっていたが、全体としてスマートになり、より人間に近い見た目となった。
      • ただし、フラットシェーディング*10を用いて意図的に角張った見栄えにしている。前作が滑らか過ぎて2Dとの差を実感しにくかった事からこのような工夫がなされた。
  • タイムリリース制
    • 稼働されている基板(ソフト)上で、一定の条件を満たすことで各種ボスキャラが次々と解禁されていくようになった*11。これは格闘ゲームどころかアーケードゲーム史上初の試みである。
      本作の初期バージョンでは「一定以上の使用率があるキャラの中ボスから順に解禁」となっていたが、営業する店舗によって差が出やすいことから、ver.β以後は稼働時間による解禁へと変更されている。またver.βでは、基板の設定画面からオペレーターコマンドを入力することで一斉に全員のタイムリリースキャラを解放可能(仕組みの関係上、店員の協力が必要になるが)。
    • PS版では、中ボスは対応するキャラでアーケードモードをクリアすることでそれぞれ解禁できる*12。ボスの一八は中ボス10人全員を解禁させてその中ボスのうち誰か一人でアーケードモードを、ラスボスのデビルカズヤ&エンジェルは前述の一八を出現させてその一八でアーケードモードを、それぞれクリアすることで解禁される。隠しキャラのロジャー&アレックスは、アーケードモードプレイ時に後述のキャラクター紹介で記す条件を満たして出現させて倒すだけで良い(全面クリアの必要はない)。
      • なお、コンティニューの有無やオプションでの設定変更の有無は条件に問われないため、単にキャラを解禁したいだけなら、「難易度イージー・試合本数一本」などと設定をゆるく簡単にすれば、あとは各キャラの基本的な技と操作を覚えるだけで割と簡単に全員解禁できるので良心的である。

キャラクター

デフォルトで10人、中ボス・ボスキャラで13人、隠しキャラ2人の合計25人(厳密にはカラー違いで別人・別キャラ扱い(コンパチキャラ)のものもあるので実質的には23人)。
前作同様、中ボスは使用キャラに対応した相手が登場する。中ボスを使用した場合のCPU側中ボス役は、対応するデフォルトキャラクターが担うようになる。ボスの一八やラスボス、隠しキャラを使用した場合の中ボスは当該キャラクターの項目を参照。

+ 本作からの新キャラクター(デフォルトキャラ2名+タイムリリースキャラ2名)
  • 風間 準(かざま じゅん)
    • 自然保護団体「W.W.W.C.」の密輸動物監視官で、保護動物密輸犯である一八の逮捕を目的に参加する。同時に、備え持った強い霊感により彼の肉体に宿る神秘的な力の存在にただ一人気づいており、彼をその力から解放してあげようとも思っている。
    • 本作の実質的なヒロイン。ナンバリングタイトルでの登場は『鉄拳8』まで長いブランクを空けることとなるが、欠場していた『鉄拳3』以降の作品でもキーパーソンとして扱われている。
    • 格闘スタイルは舞のような流麗な動きを軸とした連携攻撃を特徴とする「風間流合気柔術*13」。白鷺から派生する連携が強力でコンボも作りやすい初心者向けキャラクター。
    • 中ボス:王椋雷
    • デビル/エンジェル使用時のボスキャラ。
    • デフォルトキャラの一人だが、後述するように基板の設定でペクをデフォルトキャラに変更した場合、代わりに準がタイムリリースの一人に入れ替わる。
  • 雷武龍(レイ・ウーロン)
    • 香港国際警察所属の刑事。モデルはジャッキー・チェン。
    • マフィアの資金流出の謎を捜査中に捜査線上に浮かんできた一八に接触するべく参加。同時に同僚を飛行機事故で失っており、その事故の生き残りであるブルース・アーヴィンに事情聴取しようと考えている。
    • 格闘スタイルは「五形拳を主軸とする各種拳法(酔拳など)」で、やはり香港カンフー映画的な挙動を見せる。この時点ではまだ特殊構えが殆どないが、ダウン状態や背向け状態(自らこの状態に移行する固有技もある)といった構えに準ずる準備動作からの派生攻撃を始めとした、相手を翻弄する変則的な動作が主という独特な性能は確立されていた。故に覚える技や動作が多く難易度は高いが練習の甲斐もあるテクニカルキャラとなっている。ニュートラル動作でゆっくりと軸移動するという特徴もある。
    • 中ボス:ブルース・アーヴィン
    • ちなみにプロフィールの好きなものに「SONY製品」を挙げているが*14、これは当時のナムコと任天堂の確執をネタにしたものらしい。次作『鉄拳3』ではCM出演も果たしたとのこと。実質副業とも言えるのだが処分は受けなかったのだろうか…。
  • 白頭山 (ペク・トー・サン)
    • 韓国出身のテコンドーの達人。酒浸りの末に罪を犯して投獄され再会のために脱獄してきた元テコンドーチャンピオンの父をそうと気づかぬ内に殺害してしまったという過去*15を持つ。それを知るある人物から脅迫され、やむを得ずロウの道場を襲った。この因縁で大会にてロウと対決することになる。
    • タイムリリース専用キャラだが、元々海外(特にアジア)市場を意識して作られたキャラでもあり、基板の設定により準と入れ替える形でデフォルトキャラにすることが可能(この場合、準がタイムリリースになる)。
    • 格闘スタイルは「テコンドー」。スタイルの性質上足技による連携攻撃を多数揃えており、左右キックボタンを適当に連打するだけでもそれなりに戦えてしまうほど*16。軸移動しながらその名の通りに片足立ちする「フラミンゴ」という構えも特徴的。
    • 中ボス:マーシャル・ロウ
  • ブルース・アーヴィン*17
    • 格闘技界で名を馳せていた黒人のキックボクサー。秩序なき環境で育つ中で形成された「生」への執着心が彼の強さを駆り立てていたが、タイでのある試合にて絶大な人気を誇るムエタイチャンプを再起不能にしてしまい、殺し屋から命を狙われることに。母国に向かう飛行機内でその殺し屋と抗争を繰り広げたために墜落事故を引き起こしてしまう。乗客の死体を貪り食ってただ一人生き延び、三島財閥に拾われて一八の施設部隊の隊長になった後、下克上をもくろんで大会に参加する。
      また、雷(レイ)の殉職した同僚も前述の墜落した飛行機に乗っており、その事故の唯一の生存者であったために、彼からは事情聴取目的で追跡されている。
    • タイムリリース専用キャラ。元々はデフォルトキャラとしての登場が予定されていたが、上述の準の制作に追われ調整不足のまま中ボスに回されてしまい、結果的に本作のバランス崩壊を象徴する凶悪性能キャラとして扱われることになる(「問題点」参照)。
    • 格闘スタイルは「キックボクシング」だが、首相撲からの膝蹴りなど全体的にムエタイらしい動きが多い。様々な膝蹴りから構成される投げコンボ「膝地獄」も持つ。
    • 中ボス:雷武龍
+ 前作から続投のデフォルトキャラ
  • 三島 平八(みしま へいはち)
    • 前作のラスボスにして、本作の主人公。前大会最後に一八に敗北し崖に投げ捨てられるも生き延び、2年間に及ぶクマとの山籠もり・修行を経て財閥を奪還すべく大会に参加する。
    • 格闘スタイルは「三島流喧嘩空手」。象徴的な浮かせ技の風神拳も健在。相変わらず中段と下段の二択や優秀な浮かせ技からの空中コンボなど、このゲームの肝となる様々なシステムと立ち回りを学べる一通りの技が揃う。また一八と共通していたものとは別に新たな10連コンボも幾つか習得した。
    • 中ボス:李超狼
    • デビル/エンジェル使用時の中ボス、一八使用時のボスキャラ。
  • ポール・フェニックス
    • 逆立った金髪と赤い道着が特徴の宇宙一を目指す格闘家。前大会ではクマを倒したところで力尽きて優勝叶わず、今度こそ優勝を目指して戦う。
    • 格闘スタイルは「柔道をベースとした総合格闘技」。相変わらず代名詞の「崩拳」を主軸に置いた破壊力抜群の技は健在。
    • 中ボス:クマ
  • マーシャル・ロウ
    • ブルース・リーがモデルの中国系アメリカ人。前大会で敗北を喫する一方、吉光ら卍党員がばら撒いた財閥からの収奪金を運良く入手し、それを元手に念願の中華料理店と拳法道場を開く。しかし、彼が留守にしている間に道場が何者かに襲われ、門下生が重傷を負わされてしまう。その犯人への復讐と道場の名誉挽回のため大会に出場する。
    • 本作から「ポールとは修行仲間」という設定が追加され、以後その設定は続編ごとに強調されて今や「腐れ縁」とも言えるような間柄に。
    • 格闘スタイルは「マーシャルアーツ」だがやはりジークンドーな見た目。本作でサマーソルトを絡めた連携技を多く習得した。
    • 中ボス:白頭山
  • キング
    • ジャガーのマスクを被った覆面プロレスラー。ゲーム中の音声は全て獣の鳴き声で人語は発しない。
    • 孤児院の経営に行き詰まり酒浸りの日々に堕落するが、前大会で和解したアーマーキングの叱咤激励を受け、再起して大会に参加する。
    • 格闘スタイルは「プロレスリング」。本作で多数のコマンド投げのコンボを習得した。中でも5つの技からなる「ワンダフルメキシカンコンボ」の豪快・派手さは好評だった。
    • 中ボス:アーマーキング
  • ニーナ・ウィリアムズ
    • 女アサシン。前大会で憎い妹アンナとの喧嘩に熱中しているうちに大会が終了してしまい、平八暗殺の任務に失敗。姉妹喧嘩の完全決着を望みつつ、表向きは一八の暗殺を目的として参加。
    • 格闘スタイルは「骨法・合気道をベースとした暗殺格闘術」。投げコンボ(関節技)の数も前作からさらに増加。腕のリーチは短いが技などの動きは速い。さらに返し技も持つ。
    • 中ボス:アンナ・ウィリアムズ
  • ジャック-2
    • 前大会の「ジャック」の量産型2号機。細菌兵器戦に投入された際、軍規に反して感染者の少女を助けて脱走した一機で、開発者であるDr.ボスコノビッチに自分を人間に改造してもらおうと考えており、一八に誘拐されたボスコノビッチ博士を救うため大会に参加する。
    • 格闘スタイルは「力任せ」。腕のリーチは他のキャラより長めで、それと中段・下段の揺さぶりを活かした戦い方が特徴。コマンド投げの数も多く、威力も高い。反面、動きが遅く、見た目通り喰らい判定が大きいのが難点。
    • 中ボス:プロトタイプ・ジャック
  • 吉光(よしみつ)
    • 義賊集団卍党の首領である謎の忍者。Dr.ボスコノビッチの開発した永久機関を狙って研究所に攻め入るも失敗し左手を失う。
      しかし、そこを当のボスコノビッチ博士によって救われ、左手を永久機関で動く義手にしてもらったことで恩義を抱く*18。そして後日、その恩人である博士が三島財閥に誘拐されたことを知った吉光は、彼を救出するべく大会に参加する。
    • 格闘スタイルは「卍流忍術」。相手に背を向けて切腹し、体を貫通した刀が相手に当たれば大ダメージという自爆技「不惑」など、奇抜な技の数々が目を引くイロモノキャラ。本作では上述した永久機関の義手を活用し、刀を持つ左手を眼前で回転させ斬りつけたり、ヘリコプターの要領で滑空したあとに刀を振り下ろす技が追加された。刀を活かしたガード不能技も多く追加され、前作からある発生が速い斬哭剣は勿論、低い姿勢から出す華厳など実戦的な技も多い。追加された10連コンボにも他キャラより明らかに多くのガード不能技が盛り込まれている。
      相変わらず容姿のインパクトは凄まじいが、『3』以降はデザインコンセプトが宇宙人や特撮怪人を思わせるものに路線変更されたこともあり、前作から体型のデフォルメが無くなり仮面の下に素肌を覗かせた本作のデザインを「シリーズで最も人間らしい」と評する声も少なくない。
    • 中ボス:州光
  • ミシェール・チャン
    • 中国人とネイティブアメリカンのハーフの女性。幼い頃にネイティブアメリカンの財宝を狙う平八に父親を殺されており、首から常に掛けているペンダントはその形見であると同時に財宝の手掛かりの一つでもある。そして今度は一八が財宝を狙って彼女の母を誘拐したため、救出のために大会に参加する。
    • 格闘スタイルは「心意六合拳・八極拳を基本とした各種中国拳法」。プロレス技も使う。前作では接近戦と待ち主体のキャラだったが、本作で突進力のある技を多く習得した。
    • 中ボス:巌竜
+ 中ボスキャラ (タイムリリースで使用可能)
  • 李超狼(リー・チャオラン)
    • 前大会に引き続き登場する一八の義兄弟で平八の養子。全大会で一八に敗北した後、秘書兼雑用係としてこき使われるという屈辱から深刻なスランプに陥ってしまうが、突如現れた謎の老人に鍛え直される。その結果老人の命と引き換えに今まで以上の実力を身につけ、逆転を図るべく今大会に出場する*19
    • 格闘スタイルは「三島流喧嘩空手+マーシャルアーツ」だが、やはり技構成の基本はマーシャルアーツ(大半はロウと共通の技)であり、平八などとは操作感が異なる。ロウにはない多彩なキックコンビネーション技も多く持つ。
    • 中ボス:三島平八
  • クマ
    • 平八の親友にしてペット。人間の言語を理解できるほど知能も高い。前回大会でポールに敗れたことで彼にライバル意識を燃やし、平八とともに山籠りでの修行に励んで参加する。
    • 格闘スタイルは「平八流熊真拳」。ただし三島流喧嘩空手の技を使うわけではなく、技の大半はジャックと同じである。好きなものに人肉を挙げる彼らしいコマンド投げ「ベアバイツ」はある意味必見。また、熊らしく鮭(サーモン)を狙って腕で撥ね上げる動作を模した「サーモンハンティング」というそのまんまな新技も。
      • 腕のリーチはジャック-2やプロトタイプジャックよりさらに長く全キャラ中一番のリーチを誇るが、見た目の体格通り喰らい判定も全キャラ中一番という不名誉な特徴も持っており、対クマ限定の瀕死・即死コンボも普通に存在するなど、性能的には猛獣という種族に名前負けするほどの弱キャラとなってしまっている。
    • 中ボス:ポール・フェニックス
      • PS版のエンディングは、前作のポールのそれのセルフパロディだったりする。
    • 余談だが、CPU戦で隠しキャラのロジャーまたはアレックスを出現・乱入させる条件を、当のロジャーかアレックス本人を使用して満たした場合、何故か代わりにクマが乱入してくる芸の細かい隠し要素がある(動物繋がり?)。
  • 王椋雷(ワン・ジンレイ)
    • 平八の父(一八の祖父)である仁八の親友で、真意六合拳の使い手の老人。今大会の開催を受け、改めて仁八の意向に沿い三島の血筋を滅ぼすべく参加。また、一八を倒しうる相手を見出してその道を譲り、力の及ばぬものは退かせるという目的も持ち、風間準の力量を確かめようとしている。
    • 格闘スタイルは「心意六合拳」。基本的にはミシェールのコンパチで、リーチは短くスピードも遅いが、中段と下段の二択に優れ、攻撃力も高い。そして彼を語る上で忘れてはならないコマンド投げ「残月」が猛威を振るうなど、ブルースに次ぐ強キャラとされる。
      ちなみに通常の背面投げは多くのキャラと同じく「背落とし」となっているが、前作の「ジャーマンスープレックス」は「背面取り」からの派生技として残されている。
    • 中ボス:風間準
    • ver.βでは最初から解禁された状態となっている。
  • アーマーキング
    • 黒いジャガーの仮面を被りトゲ付きのアーマーを着込んだヒールレスラー。試合中に事故で自分の眼を誤って潰したキングへの復讐をもくろんでいたが、前大会で死闘を通じて和解し盟友となった。今大会では、酒浸りのキングに再起を促し、自身もキングとの再戦のため参加する。
    • 格闘スタイルは「プロレスリング」。キングに比べて打撃技が多いがそれでも他のキャラに比べたらコマンド投げの数は多く、威力も総じて高い部類。投げコンボは持たないものの投げと打撃の両方をこなすことができ、それでいて本作ではローリスクながらリターンが大きい技を多く持つ強キャラの一人。三島家特有の風神拳・雷神拳を模した「ブラックスマッシュ」「ダークスマッシュ」と言った技もあり、風神ステップも同様に使用可能。
    • 中ボス:キング
    • 王と同様にver.βでは最初から解禁済となっている。
  • アンナ・ウィリアムズ
    • ニーナの妹で同じくアサシン。姉妹の不仲を生んだ原因である父親は病床に伏す中、両者の和解のために説得を試みるも全く聞き入れられず、そのまま(前作と本作の間に)病死*20。その後、ニーナの大会参加を知って決着をつけるべく参加する。
    • 格闘スタイルはニーナ同様「骨法・合気道をベースとした暗殺格闘術」だが、サマーソルトキックなどロウの技も一部持っている。その他アンナ独自の新技もいくつか追加され、続編ではこのような姉との差別化が次第に行われていく。
    • PS版では攻撃を食らった際のボイスや勝利ポーズ時の笑い声がより艶めかしいものに変更された。
    • 中ボス:ニーナ・ウィリアムズ
  • プロトタイプ・ジャック
    • ジャックのプロトタイプ。ジャックの改良ばかりに重点が置かれることに不満を抱いて一八に自分の改良を進言し、元の開発者であるボスコノビッチ主導の下チューンアップしてもらったが、実際には装甲が換装されたのみだった。
      • ただし、ゲーム上では後述の性能にあるように「短距離ながら空を飛ぶ」という能力が新たに追加されていたりする。
    • 設定に従って子供のおもちゃを繋ぎ合わせた様な外観だったデザインが大きく変更され、ボディにメタリック装甲を施されサングラスと戦闘服を着せたジャックといった出で立ちに変化。色物じみた雰囲気やプロトタイプらしい無骨なイメージを残しつつも、前作に比べやや落ち着いたビジュアルとなった。
    • 格闘スタイルは「力任せ」。ジャック-2と同様に腕のリーチは長め。前述した通り、本作では「ダイブボマー」という、短距離ながら空中を飛行して相手を踏み潰す技が追加され、ジャック-2とは差別化されている。その他にもジャック-2にはない新技や前作からの独自技もあり、技の大半はジャック-2と同じながらも戦い方はかなり異なる。
      • 中でも同じく新技のコマンド投げ「スラッピングダウン」は一度入ると王の残月並みに相手を長時間硬直させる性質もあり、こちらは更に追い討ちにまた同じ技を使うことも可能(投げ抜けも不可な為、実質永久コンボ。ちなみに移植版を含む全バージョンで可能)*21
    • 中ボス:ジャック-2
  • 州光(くにみつ)
    • 私利私欲目当ての窃盗を繰り返したために卍党から破門された悪徳忍者。吉光同様にデザインが大きく変更されたが、本作からは性別が女性と明かされ、狐面のくノ一となった(ボイスも準の担当と同じ女性声優による新規のものに変わった)。また、前作では1Pカラーと2Pカラーで異なっていた武器も1本のクナイに統一された。
    • 吉光の持つ妖刀「吉光」を超える刀を作れず苦悩する刀鍛冶の祖父のため、吉光から刀を奪うべく大会に参加する。
    • 格闘スタイルは「卍忍術」。前作では武器を持っていながらもガード不能技を持たないという「宝の持ち腐れ」な性能だったが、今作にて晴れて手に持ったクナイを使ったガード不能技を3つ習得。
      • しかし技のバリエーションが乏しい(特に連携技に関して顕著)上に攻撃力も低いため、クマと並び本作屈指の弱キャラとなっている。
    • 中ボス:吉光
  • 巌竜(がんりゅう)
    • 額に傷を持つ元力士。元々は最年少で大関に昇進するほどの実力者だったが、その一方で素行が悪く暴力事件を起こし角界から追放されて裏社会に身を投じる。現在は三島財閥の部下、警護をしている。
      前大会ではでかいことをして目立つために出場したが、大会の最中に偶然見かけたミシェールに一目ぼれし、彼女への告白を目的に参加。
    • 格闘スタイルは「相撲」。ただし技の大半はジャック系のキャラクターとほぼ同じであり、一部の張り手系の技や四股踏み等に相撲らしさが見て取れる程度。
    • 中ボス:ミシェール・チャン
+ ボスキャラ (タイムリリースで使用可能)
  • 三島 一八(みしま かずや)
    • 前作の主人公にして現三島財閥総帥。本作のボスキャラクター。平八を党首の座から蹴落として財閥党首の座を奪い去ったのち、2年の間に北海道の大半を手中に収め、全世界規模のクーデターの下準備を進めている。
    • 前作では格ゲー主人公らしからぬダークヒーロー的立ち位置が話題となったが、本作でも今回大会を開催するまでに確認できるだけでも、ミシェールの母親やボスコノビッチ博士の誘拐、軍備増強目的による動物密輸、レイの殉職した同僚が追っていたマフィアとの黒い繋がりを仄めかすなど様々な悪行に手を染めており、今や彼が忌み嫌う父に負けず劣らずの巨悪と化している。また、独立国家樹立を目指す過程で日本国籍を捨てている。
    • 1Pカラーは前作同様空手着ズボン一丁に赤いスタープラチナ風のグローブ、2Pカラーは前作のマイナーチェンジでグレーのシャツと悪魔が描かれた白いジャケットにブルージーンズとブーツ姿だが、ボスキャラとしては財閥党首という現在の立場を反映した紫のタキシード姿で登場する。内部処理上は(性能は全く同じだが)通常の一八とは別キャラとして扱われており、アーケード版ではCPU専用衣装となっていたが、PS版では特定の条件を満たすことでタキシードの一八も使用できる(シリーズ初の3Pカラー)。
    • 格闘スタイルは前作同様「三島流喧嘩空手」であるが、魔神拳など新技が追加されており強化されている。固有技として軸移動技「霧足」も所持。
    • マイキャラとして使用した場合、中ボスはロジャーかアレックス、ボスは三島平八となる。
  • デビル/エンジェル
    • 一八の中に宿っていた邪悪な意思が具現化した者。本作の最終ボス。悪魔の姿と天使の姿が表裏一体となっており、見る者によって違う姿に見える。一八が倒れた後、実体化してプレイヤーに襲い掛かる。
    • ゲーム上では上述の設定により、プレイヤーが選択する際のボタンで姿が変わる(パンチでデビル、キックでエンジェル)。アーケード版ではアナウンサーによる名前のコールが存在せず(対人戦勝利時も"YOU WIN"のまま)、エンジェル選択時も名前表記や顔グラフィックがデビルと共通(単なる2Pカラー扱い)であったが、PS版にてそれぞれの名前コールとエンジェル専用の名前表記・顔グラフィックが用意された。
      • また、アーケード版では一八のボイスをそのまま流用していたのに対し、PS版ではデビルは一八と異形の声を重ね合わせたボイス、エンジェルは女性の声を加工したボイスが使用されている(エンジェルは攻撃を食らった場合とKOされた場合のみボイスを発する)。
    • 格闘スタイルは「三島流喧嘩空手+α」で、性能的には前作の一八(=本作での追加技なし)に額からビームを発射するなどのデビル特有の技が追加されたものとなっている*22
      • しかしデビル固有技の隙の大きさ・扱いづらさなどから「一八の下位互換」「CPUとしての出現時でも慣れれば一八よりも楽」と評する声も強い。
    • マイキャラとして使用した場合、中ボスが三島平八、ボスが風間準、デビル使用時の最終ボスがエンジェル、エンジェル使用時はデビルとなる。
+ 隠しキャラ (タイムリリースで使用可能)
  • ロジャー/アレックス
    • CPU戦プレイ中に特定の条件*23を満たすことで乱入キャラクターとして出現する。ちなみにPS版で解禁する際にも、アーケードモードでこの同条件を満たしてロジャーかアレックスを乱入させ、倒す必要がある(ロジャーかアレックスさえ倒せれば後は全面クリアの必要はない*24)。
      デビル・エンジェル同様、選択時のボタンでキャラクターが変化し、1Pがロジャー、2Pがアレックスとなる。(あくまでカラーバリエーションの内であり、性能及び技は共通)
    • ロジャーは一八が軍備増強を目的として密輸したカンガルーに、三島財閥の遺伝子工学や強化訓練とドーピングなどを施して作り出された生物兵器。アレックスは一八が採取した恐竜のDNAに、ロジャーのDNAを複合させて人工的に生み出された肉食恐竜である。前者が赤の、後者が青のボクシンググローブをはめている。*25
      • クマ共々「鉄拳=動物が戦う格ゲー」というイメージを植え付けた元凶。両者とも大会には正式に参加しておらず、大会中に自分たちのテリトリーに迷い込んできたものを殺害するために待ち構えているという、前述の強化訓練された経緯と相まって、愛くるしい見かけとは裏腹の恐ろしい設定を持つ。
    • 格闘スタイルはボクシング…ではなく「コマンドレスリング」。モーションの多くはキングの流用だが、ボクシング風の手技や尻尾での攻撃などの固有技も持つ。
    • マイキャラとして使用した場合、中ボスはロジャーならアレックス、逆にアレックスならロジャーと、使用されていないもう片方のカラーのキャラが登場する。ボスとラスボスはデフォルトキャラと同じ。一八使用時にも中ボスとして登場。
    • ロジャー及びアレックスのいずれかを使用時に彼らを出現させる条件を満たした場合、代わりにクマが乱入してくる。

評価点

  • ゲームシステムの積極的改良
    • 新システムの導入で、あからさまにハメくさい殺され方は少なくなった。一方的な攻め有利、守り有利という状況は少なくなっている。
    • 3Dらしく奥行きを意識した動作の追加や、レイやペクなどの特殊動作からの派生攻撃、一部キャラへの当身投げの導入といった、『鉄拳3』以降のシリーズの特徴である「軸移動」「構え」「さばき」の原型ともいえるシステムも見られる。
  • キャラクター造形の傾向と作風の確立
    • 前作時点で既に「ダークヒーロー的主人公」「クマやロボットなどのキャラクターが参戦」などのような癖のある設定を特色としていたが、独特な濃さとパロディ色が強めなキャラ造形が目立ったため、「バーチャの安直な模造品」という批判も含め、大きく賛否が分かれていた。
      本作では、キャラクター造形や設定面の癖の強さや濃さを個性として引き継ぎつつ洗練し、シリーズ独自のカラーへと昇華させたことで、バーチャシリーズとはまた異なる個性と独自性を打ち立てた。
      • 「人間離れしたイロモノキャラクター」「パロディキャラ路線」などの濃さを引き継ぐ一方で、風間準やペク、ブルースなど、デザイン的にも癖の少なく正統派な格闘スタイルを持つ面々が新キャラとして登場し、正統派キャラとイロモノキャラのバランスもとられるようになった。
    • 総じて、ビジュアルと設定双方でキャラクターの個性を立てつつも、前作より角の取れた造形となっており、ニッチな印象だった前作よりも間口を広げて入り込みやすい雰囲気になったと言える。
    • 各キャラクターのCGイラストや劇中のキャラアイコン、家庭用で追加されたCGムービー含め、3DCGの造形も前作と比べて洗練されており、独特な濃さと癖が緩和されている。
    • 前作では一部のキャラにしか用意されていなかったガード不能技が全員に追加。使い勝手の差が激しいためゲームバランス向上に寄与したとは言いがたいが、モーションの作り込みはそれぞれの格闘スタイルの奥義と呼ぶに相応しいものであり、従来の格闘ゲームの超必殺技とはまた違った趣が感じられる。
  • 各キャラ固有ステージの登場・BGMの趣向の変化
    • 前作ではキャラクター毎のステージは存在しなかったが、本作ではアレックス・エンジェル以外の全てのキャラに専用のステージが用意されている*26。これに伴い、BGMもそれぞれのキャラクター性を意識した曲調へと趣向が変化*27し、バラエティに富んでいる。
    • 前作同様の世界各地の名所を模した風景画的なステージに加え、屋敷(平八ステージ)*28や礼拝堂(キングステージ)といった屋内のステージが登場。いずれも一面が暗闇に覆われた中でキャラにスポットライトが当てられているという、独特な構成となっている。
    • ニーナステージは前作のAcropolisステージ近郊のアテネがモチーフであり、同様にパルテノン神殿が遠くに描かれていたり、ロウステージのBGMにSzechwanステージと同じフレーズが含まれているといった、前作からのファンをニヤリとさせる要素も盛り込まれている。
    • 中ボスとの対決時にも専用のBGMが登場。因縁の相手との死闘に相応しい、緊迫感と熱さを前面に打ち出した曲調となっている。
      • なお、タイムリリースキャラのステージは、(設定変更で準と入れ替えでデフォルトキャラになる)ペクステージのみ専用のBGMが存在し、他の中ボスキャラのステージは中ボス戦以外のシチュエーション(対人戦等)でも中ボス戦のBGMが流れる。また、ロジャー&アレックスステージは前作のFijiステージBGMの流用(中ボスとして登場する際も固定)、デビル&エンジェルステージは一八ステージBGMの流用となっている。
        この他、一八使用時にボスとして対決する平八、デビル/エンジェル使用時にボスとして対決する準のステージBGMは一八ステージのものに差し替わる。
    • 『鉄拳3』でもホームステージ制は継承されているがステージの共有が多くなっており、『鉄拳4』以降はボスキャラのみが専用ステージを持つようになったため、キャラ毎の固有ステージ数では本作がシリーズ最多となっている。

問題点

対戦バランス

相変わらず格闘ゲームのノウハウが乏しいナムコ製だけあってか、ゲームバランスについてはやはり難点も多く、強いキャラと弱いキャラの差の大きさが目立っている。以下に一例をあげていくと…

  • ブルース・アーヴィン
    • 特に問題視された新キャラで、「火力は高くガード崩しも最上級、その上コマンド入力も簡単(殆どの主力技でレバー入力が不要、必要であっても単純なものが多い)」という反則気味な性能を持つ。
      • その中でも「ガトリングコンビネーション3発止め(LKRPLP)」が凶悪。本作では 「最初が中段蹴りでカウンターヒットすると3発目まで確定、しかも3発目の左アッパーで相手が浮き*29、そこからのデスコンで体力満タンから即死」「多少コンボを妥協・ミスしても8~9割は手堅く減らせる」「3発目をガードされてもたいして隙が無い上、ガトリングコンビネーション最後の4発目は中段と下段の2択になる」「4発目をガードされてもリスクは少ない」 という完全にバランス崩壊技*30
      • また、難易度は高いが投げコンボの「膝地獄」を持っており、こちらも一番ダメージの高い「真空飛び膝蹴り」で締めるルートを完遂されると9割も減らされ、即座に瀕死へと追い込まれる。「ブルースは上記ガトリングコンビネーションが脅威な反面下段攻撃がやや薄めなので相手にした時は立ちガードを優先すること」というセオリーがあるのだが、 膝地獄が完遂できるプレイヤー相手なら一気に崩されてしまう 。投げ抜けのない首投げルートで妥協した場合でも約半分近くは減らされる為、結局この投げコンボが下段が薄い弱点を補ってしまっている。
      • そのため、とにかく猿の一つ覚えのようにガトリングコンビネーションを使い続けるプレイヤーが多発した(膝地獄完遂は難易度が高く、正確に入力できたとしても途中に投げ抜け分岐がある為ある程度称賛されたが)。
      • 操作が難しいが極めれば強い三島家はともかく、あまりにも簡単で勝ちやすいため、当時のブルースの恐ろしさを忘れられない古参ファンも多い。一部のゲーセンではブルース使用禁止令のローカルルールを敷いていた所もあったほど。
      • こうもバランスが崩れてしまったのは、元々プレイヤーキャラとして開発していたのが没キャラとして中ボスに回された時点で調整が適当になってしまったためと思われる。
  • アーマーキング
    • 打撃と投げの両方に優れ、三島家が使う風神拳の互換である浮かせ技の「ブラックスマッシュ」や単発のものしかないものの威力の高いコマンド投げの数々(例:ジャイアントスイング、スタイナースクリュードライバー)など、ローリスクでリターンが大きい技を多く持つ。それらの技を駆使してペースを握れば封殺も簡単に可能。ゲーセンの対戦でも見かけることは多かった。
  • ワン・ジンレイ
    • 投げ抜けができないコマンド投げの「残月」が健在で、しかもそこからの即死コンボを持つ。その上崩拳など優秀な中段技や、中段・下段の二択をせまれる技もいくつか持つため、立ちガードを誘発させてコマンド投げを狙うのも容易い。
  • …など、壊れ気味の性能のキャラがやはり目立つ。また難易度は高いがプロトタイプジャックには永久コンボが全バージョンを通して存在してもいる。
    • ちなみに、アーケードの初期バージョンには、ブルースと同じく新キャラの風間準に相手をKOできるまで永久にダウン追い討ちが入り続ける永久コンボも存在しているなどの問題も抱えており、さらにバランスが悪かった。*31
  • 逆に弱いキャラはとことんなまでに弱い。本作では技のバリエーションが乏しい上に攻撃力が貧弱な州光、動きが遅い上に喰らい判定が見た目通り全キャラ中最も大きく、殆どのキャラから限定瀕死〜即死コンボ(デスコンンボ)を持たれてしまっているクマが特に弱いとされている。
    • また特殊な例として、デビル/エンジェルの場合、基本的に一八に準じた性能で風神ステップやそこからの風神拳、奈落払いなどもあるおかげで全キャラの中ではそこまで弱くはないが、独自のビーム技(インフェルノ、デビルブラスター)がある一方で本作の一八の新技(魔神拳、霧足、螺旋幻魔脚など)を一つも持っていない上に前述の独自のビーム技も隙が大きく使い所が極めて限られることもあり、「(基本的に)一八の下位互換」と評されることが多い。

賛否両論点

  • タイムリリース
    • 試みとしては面白かったが、(ver.β以降は)通電(稼働)時間が条件になる、つまり入荷時期のズレだけで既に格差を生じさせてしまう設計である上に、裏道的に24時間ずっと電源を入れて他店よりもいち早く新キャラを開放させる店舗が出てきたりなど、店舗間格差を助長してしまった部分もあり、成功したとは言い難い結果となっている。
    • ただしナムコ側も、初期バージョンの時点で店舗間の格差が出たこともあり、この問題をいち早く把握していたのか、本作のVer.β以降では、救済措置で一度にタイムリリースキャラを全解禁するオペレーターコマンドが搭載されている(勿論基板設定画面からしか入力できない為、プレイヤーは介入できない)。
      このように救済措置も既に早期の時点で発案されていたこともあってか、後のシリーズや『ソウルキャリバー』などの自社ゲームに限らず、他社のゲームでもタイムリリースシステムは取り入れられ、定着していく。
      • 今現在、アーケードはもちろん、家庭用ゲームでも定着している「ネットワークを通してのアップデートによるバージョンアップと要素追加」は、このタイムリリースシステムが元祖と言えるかもしれない。*32

総評

ゲーム的にはまだまだ粗く、対戦シーンの面でバーチャに遠く及ばない作品ではあったが、前作から1年以内で大幅にゲームを進化させたことは評価に値する。
相変わらず『バーチャファイター2』に押されていたが、家庭用からアーケードにデビューししてきた層を大幅に味方につけることで、2大派閥の一翼という地位を確立するに至った。
2D格闘ゲームにおけるカプコンとSNKのように、セガとナムコのライバル関係は以後も続いていくことになった。


鉄拳2(プレイステーション版)

ジャンル 3D格闘アクション
対応機種 プレイステーション
発売・開発元 ナムコ
発売日 1996年*333月29日
定価 5,800円
廉価版 PlayStation the Best
1998年3月12日/2,940円
配信 【PSP/PS3】ゲームアーカイブス
2006年11月22日/600円*34
判定 良作

概要(家庭用)

プレイステーション移植版は ver.β をベースとし、遊びやすさを追求した新要素が多く搭載された。
現在の『鉄拳』シリーズの家庭用の基礎を確立させた作品である。
プレイステーション史上初のミリオン達成ソフトであり、鉄拳シリーズ隆盛の原動力となる。同時期に発売された『バイオハザード』や後の『ファイナルファンタジーVII』と共に、プレイステーションの地位を向上させた立役者的作品の1つとなった。

ゲーム内容

  • 業務用の内容を再現したアーケードモードの他、チーム対戦(最大で8対8)、サバイバルモード、タイムアタックなど家庭用オリジナルモードが搭載された。
    • また、頭部を大きくする「デカ頭モード」や「主観視点(ワイヤーフレーム)モード」などのお遊び要素も用意されている*35
  • プラクティスモードの追加。
  • AC版からの変更点
    • アーケードと家庭用ではCPUの思考ルーチンに多少違いがあり、アーケードで通用していたハメ手が使えなくなった。
      • 例えば、相手ダウン、自分が立っている場合に相手の至近距離に立つと、相手は必ず「横転→起き上がりキック」という行動を取っていた。
      • これを利用して起き上がり攻撃にカウンター攻撃を当てて更に倒すというのがアーケードにおけるタイムアタックの必須テクだったのだが、通じなくなっている。
    • 一部キャラの技の追加及び復活、調整。
      • 例:初代でクマが使っていたが本作のアーケード版では削除されていたコマンド投げの「ベアぱちき」が復活している、など。
      • ただし概ねはアーケード版『Ver.β』に準じており、根本は変わってはいない。ブルースを始めとした問題点で述べた強キャラも強キャラのまま。
    • 前作のPS版同様、各キャラクターのステージBGMがリミックスされ、初期設定ではこちらのバージョンが流れるようになっている(オプション設定でAC版のものに変更可能)。
      • また、対戦やアーケードモード以外の時でも固有BGMが存在しなかったペク以外の中ボスキャラのステージに、前作の各ステージBGMが各キャラそれぞれにあてられる形で流用された*36。いずれも初見では流用とは思えないほどそれぞれのキャライメージやステージ描写にマッチする選曲となっている。
        さらに、上述したアレンジバージョンでは一八ステージとデビル&エンジェルステージでそれぞれ別のアレンジBGMが用意されている*37
    • 一部キャラのボイスの変更・削除。

評価点(家庭用)

  • 充実のプラクティスモード
    • 当時は本作のように充実したプラクティスモードを搭載した格闘ゲームは少なかったが、練習専用モードの追加とその充実した内容により、空中コンボや『鉄拳』シリーズの目玉である10連コンボの練習が簡単にできるようになった。また、不完全ではあるが技表もある。
    • 練習項目として相手の状態を立ちとしゃがみで切り替えたり、強制的にカウンターヒットにすることも可能。これによってコンボ練習が更に捗るようになるなど、当時としても内容が非常に充実している。
    • なんとボタンの入力履歴が効果音付きで表示されるほか、各技の入力のお手本を見る事もできる。ここまで配慮が行き届いているのは当時としても特筆に値する。
  • おまけモードの充実ぶり
    • 従来のハンデが付けられるVSモードに加えて、SS版VF2にも搭載されていたチームバトルモード、一人プレイでも連勝記録に挑めるサバイバルモード、標準設定でクリア記録に挑むタイムアタックモード、コマンド入力のお手本も見れるプラクティスモードの追加。さらにポーズ中に技表が参照できたり、隠しではあるがデカ頭モード、軽量モード、一人称視点モードなども搭載されている充実ぶり。
  • ムービーの追加
    • 前作では家庭用限定でクリア後にムービーが流れるようになっていたが、用意されているのはデフォルトキャラのみ、BGMもすべて同じとやや物足りなかった。本作ではコンパチキャラ含む全キャラに用意されたほか、BGMや内容もシリアスなものからコミカルなものまで多種多様に渡りバラエティ豊かになった。これを目的で遊ぶユーザーもいるほど。
      • 特に一八のエンディングは、シリアスな展開と見せかけてからの強烈なギャグ展開への転換が現在でも語り草となっている。
      • ジャック-2やアーマーキング、ワンのエンディングなど、(主人公の平八は別として)正史となったものや後の伏線になったエンディングも幾つか存在する。
    • オープニングを含めたムービーのグラフィックレベルは非常に高く、当時としてはトップクラスだった。キャラクターの造形やポリゴンの質も、前作と比較して格段に進化している。
      • 特にオープニングムービーにおける、流れるように滑らかに揺れるニーナの髪の毛の表現は圧巻。
      • 平八やミシェールの登場シーンが前作のエンディング(平八の方は一八の)と本作のストーリーを踏まえた描写になっていたり*38、ロウの道場の壁に前作の彼の1P衣装とポールの道着が掛けられていたりするなど、小ネタも多数見られる。

賛否両論点(家庭用)

  • アレンジバージョンのBGMは前作に比べ大胆な改変がなされており、好みが分かれやすい。特に、吉光ステージや中ボス戦のBGMは原型を留めていないほどに手が加えられている。
    • 全体の傾向として、ループを意識しコンパクトに纏まっていたACバージョンに対し、アレンジバージョンは曲の尺を長くして重厚感をもたせ、各キャラのイメージやストーリー性を強調したものが多い*39
      • 曲自体の完成度はいずれも良質だが、尺の長さの都合上、アーケードモードでのプレイではコンテニューを繰り返さない限り、まず最後まで聞けない(コンテニューに移行してもBGMは変化せずリトライ後もそのまま続けて流れる)ので、少々もったいないところ。
    • オプションで好みのバージョンへと自由に変更することは可能である。

問題点(家庭用)

  • 発生頻度は低いが、対戦中にキャラクターの挙動がおかしくなり「ボタンを押すたびにポリゴンがグチャグチャになりながら遥か遠くに移動することしかできなくなる」という珍妙なバグが存在する。

総評(家庭用)

インカムを気にせず遊べる一方、ネット対戦の環境が確立していないゆえに対人戦の環境を整えることが難しかった当時の家庭用格ゲーにおいて、1人でも遊べる要素をふんだんに用意することで遊びの幅を広げ、なおかつ充実した練習環境を整えたことにより、熱心な格闘ファン、格ゲーは好きだけれどアーケードで対戦するのが苦手なプレイヤー双方の要望に十分に応える作品となった。
特に家庭用で練習し、アーケードデビューを果たすという流れの後押しに繋がった点は非常に大きく、シリーズ初期に大きなうねりを生み出したことで後のシリーズの躍進の契機となった。

以降、鉄拳シリーズの家庭用は本作をベースとしていくこととなる。


その後の展開

  • Fomaの携帯アプリや海外のゲームハード『Zeebo』などでも販売された。
  • PS2ソフト『鉄拳5』には、『(初代)鉄拳』『3』それぞれのアーケード版と共に、本作のアーケード版のVer.β版が収録されている。
    • ただし、あくまでもアーケード版そのままの移植である為、各種ムービー、タイムアタックやサバイバルといった追加モードなど、PS版の追加要素は一切収録されていない点に注意。また、PS2のメモリーカードへのランキングなどのセーブも不可。
    • また、平八がKOされた際のボイスが何故か技を出した時の掛け声になっている。
    • とはいえ移植度は問題ない完全移植と言って良い完成度であり、前後作や本編『5』と併せてお手軽に楽しめるのは純粋に評価できる。
    • ちなみにタイムリリースキャラは最初から全員解禁されている。
  • OVA版『鉄拳』
    • ストーリーの本筋は前作をベースとしているが、登場キャラクターは本作準拠となっている。主人公は風間準。

余談

  • 2017年8月31日には、シリーズ全体が「最も長く続く3D対戦型格闘ビデオゲームシリーズ」としてギネスに登録された。本作家庭用を起算点として21年179日が記録となっている。
    • 同時に「最も長く続くビデオゲームの物語」としても認定された。こちらは『3』AC版からの起算で20年99日。
  • 本作におけるキングの派生投げ「オクトパスホールド」は、ブルースの異常な強さと並んで語り草となっている。
    • 発動条件は「カウンターヒットから始動したアリキックの4発目ヒット時に素早くRKRPLPLK」という本作屈指の難易度を誇るが、発動時の観客を鼓舞するかのように左腕を掲げるキングのモーション、そこからの絞め上げ一発で8割の体力ゲージを消し飛ばす威力が強烈なインパクトを与え、「一度見たら忘れられないレア技」として定着した。
    • 流石に実戦性が低すぎるためか『鉄拳3』以降の2代目キングには継承されなかったが、『鉄拳6』でのみアイテム技として登場している(もちろんアイテム技なので普通のコマンド入力で発動するが、威力はその分抑えられている)。
  • 1996年放送の特撮番組『ビーファイターカブト』の3話と22話において、本ゲームが劇中でプレイされているシーンが映っている。
    • 3話では対戦で弱キャラの州光で相手の風間準からパーフェクトを取っている内容。*40
    • 22話ではゲストキャラがキングを使用していた。
  • 当時の四コママンガには「初代『鉄拳』では一八が平八を崖から落とす」→「『鉄拳2』では平八が一八を火口に放り込む」(ここまでは正史)→「『鉄拳3』では一八が平八をヘリコプターから蹴落とす」→「『鉄拳4』では平八が一八を宇宙空間に置き去りにする」というネタがあった。
    • 後者2つは(配役は異なるものの)それぞれ『鉄拳3』『鉄拳6』の平八のエンディングで実現している。
  • 元々デフォルト枠の新キャラはレイとブルースを予定していたが、開発途中になって営業サイドから「美人な女性キャラで、格闘ゲーム未経験者向けに(複雑なコマンド入力要らず)ボタンをポンポン押すだけで適当に技が出るお手軽キャラを入れて欲しい(=見た目から入る初心者向け女性キャラ追加)」という要望が出されたため、その要望に応える形で準を作って代わりにブルースが中ボス(タイムリリース)に回された。
    • しかも、当初はレイが「ジュン」という名前の日本人男性刑事という設定であり*41、レイという名前は別に作られた女性キャラに「ジュン(準)」の名が使われた理由があって急遽変更、名付けられた経緯を持つ。それに伴い準が日本人であったこともあり、新たにレイと名付けられた男性刑事のキャラは香港出身の国際刑事という設定に変更された。
      • 結果的に香港出身の刑事だけあって、モデルのジャッキー・チェンにより近づいたキャラに仕上がった訳だが、もしレイが「ジュン」の名のままかどうかは置いておいて、「日本人刑事」の設定のままで登場していたらシリーズ及びそのキャラの今後がどうなっていたかが気になるところである。
    • そしてこれが皮肉にも、女性キャラではないものの、その中ボスに回されたブルースが問題点でも記したように、お手軽な操作性のバランス崩壊レベルの強さを持ったキャラに仕立て上げてしまったのだが...。
    • 一方で同じく新キャラで中ボス枠のペクは、最初からレイ(元は「ジュン」)やブルースと並行して、しかし最初からそれらとは別にアジア市場を狙って作られており、これを活かすべくペクをデフォルトに変更できる設定も基板上に設けられた。
  • AC版の初期バージョン(ver.α)には、ハメ技以外にもイレギュラーな裏技・バグ技が存在した。
    • 解放前のロジャー・アレックスが特殊コマンドの入力で使えてしまう。デバッグ用かプログラマが仕込んだ隠し仕様が残ったまま出荷されたと思われる。
    • ディップスイッチの操作で強制的に中ボスを出現させる方法が発見される。ただし操作しても出現しない「ハズレ基板」も存在した。なおver.βはオペレータ操作で全キャラを一斉開放する隠しコマンドが仕様として組み込まれている
    • 上記に加えてハメ技等のバランス調整不足の問題もあり、ver.βへの無償交換を実施した際にはメーカーに基板が届くと中2日で交換品を送り返すという迅速対応を行った*42
  • PS版エンディング曲の歌詞は大和言葉に聞こえるような音素を組み合わせて創作されたもので実在する言語ではない。ただし和訳は存在していて「朝よい神なの、巫女左にけり」と聞こえる部分の和訳は「大地の声が聞こえる、私を包む何かが」となる。全歌詞と和訳は電撃プレイステーション1996年7月号に掲載されている。歌っているのはドラマ「家なき子2」「ツインズ教師」等に出演していた白石玲子。
  • アーケード基板(SYSTEM11)の価格は24万8000円。1プレイ100円として2480プレイで元が取れるのでPS版発売を待たずにアーケード基板を購入した猛者も少なからずいた。
  • 日本のヘヴィメタルバンドであるSEXMACHINEGUNSの曲に、本作と同様のタイトルを持つ「TEKKEN II」という曲が存在する(「TEKKEN Ⅰ」という曲は無く、いきなり「Ⅱ」からである)。発表時のインタビュー記事によると、リーダーであり作曲を行ったAnchang曰く、本作を 「コントローラーをブン投げるくらいプレイした」 とのこと。現在もライブで演奏されることも多い、バンドの初期からの代表曲の一つである。
    • 上述にある様に曲の方は本作をプレイしながら考えたということなのだろうが、歌詞の方は 「サラリーマン時代の上司や当時のメンバーに対する怒り」 を表しているとのことで、本作のことを直接歌ったりはしていない内容だったりする。
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最終更新:2024年03月30日 20:45

*1 初期版でもタイムリリースキャラが解禁され始めるとこのタイトル画面に変更される。この演出は『4』など一部続編にも受け継がれた。

*2 ガード方向にレバー入力+RPボタン連打

*3 ダウン中の相手にもヒット

*4 短距離ダッシュ中に相手に接触すると発生し、相手を押し倒して馬乗りになる。その後の派生技として、男性キャラはマウントパンチ、女性キャラはマウントビンタ(どちらも最大5発)、吉光・州光は刀やクナイでの串刺し攻撃(1発のみ)を繰り出せる。ポールだけ、パンチ一発目を投げ抜けできるコマンドを持っているが、ビンタと串刺しは抜けることができない。

*5 ポールと一八のみ、距離に関係なくこのタックルを繰り出せる技「アルティメットタックル」を持ち、またポールのみマウントパンチからの派生コマンド投げ「闇雲絞め」が使える。

*6 全身無敵+ガード不能

*7 キングのフィギュアフォーレッグロックのみ、本作の単発コマンド投げの中で唯一投げ抜けが可能

*8 前作では背中側から接近して各種投げ技のコマンドを入力しても、エフェクトが出るだけで投げられなかった。

*9 使えるキャラは、準、ポール、ニーナ、アンナ、ワンの5人。

*10 ポリゴン(四角や三角の板)ごとに色変化をつける技法。滑らかさに劣る代わりに処理負荷を軽くする目的で用いられる。

*11 タイムリリースキャラが1人でも解禁されると、デモ画面の途中で現在使用可能なキャラと人数が表示されるようになる。

*12 中ボスを全員解禁すると、タイトル画面がアーケード版のver.β準拠の一八の顔が描かれているものに変化する。

*13 3以降は『風間流古武術』。

*14 付け加えておくと、当時はナムコとソニーは同盟を結んでいた関係であった。その業務提携の一環として開発されたのが、本作及び前作に使用されたPS互換基板の「SYSTEM11」である。

*15 『鉄拳タッグトーナメント2』でのファランのエンディングにおけるペクの回想では、父は少年時代のペクに戯れ半分にテコンドーの技を教えていたが、その過程でペクの蹴りを受けて昏倒し、そのまま死亡したともとれる描写になっている。

*16 特に10連コンボは2パターンともキックボタンのみで構成されており、習得が非常に簡単。

*17 媒体によっては「ブルース・アー"ビ"ン」という表記揺れも見られる。

*18 この出来事がきっかけとなり、以降の作品でも仲間として卍党員と行動を共にしている。

*19 当時はこの老人の正体は平八の父(一八の祖父)の三島仁八か王椋雷のどちらかという説があったが、前者は平八と一八を倒させるためにリーを命がけで鍛え上げたとされていたが『5』で仁八が設定を変えて登場、後者はまだご存命であるために結局はこの人物の正体は謎となっている。

*20 のちに発売された、鉄拳シリーズ開始以前の時代におけるニーナの活躍を描いた外伝作品『デス バイ ディグリーズ』では、父は姉妹が幼い頃に既に死去していたという設定になっている。

*21 ただし再度スラッピングダウンを入れるタイミングはシビアで、全体的な性能ではブルースなど他に凶悪なキャラがいたせいか、こちらはそこまで問題視されていなかった。

*22 背面投げは技名は一八と同じ「背落とし」だが、モーションは平八の「仁王砕き」の流用となっている。

*23 ステージ3(3人目)で、全試合本数のうち一本でも、プレイヤー側が体力を僅かに残して相手を倒す「グレイト勝ち」を収めると、次のステージ4にロジャーかアレックスが出現する。

*24 なお、一八の中ボスとしてもロジャーかアレックスが登場するが、そちらを倒しても使用可能になる訳ではないので注意。ちなみに一八使用時は通常の出現条件を満たしても登場しない。

*25 キャラセレクト画面上のアイコンでは「上部に突き出して交差された二人の腕」となり、両者の顔は描かれていない。

*26 アレックスはクマステージ(BGMはロジャーのもの)、エンジェルはデビルステージと共通。

*27 AC版における楽曲の曲名にはそれぞれのキャラ名やキャッチフレーズが含まれており、キャラ固有のBGMであることが明確に示されている。

*28 『鉄拳7』では三島流喧嘩空手の道場と設定されている(本作同様に床に平八と彼の妻である一美との相合傘が刻まれている)。

*29 この時点で体力の半分以上を奪っている。初段LKのカウンターヒットのダメージが高い

*30 『鉄拳3』以降は同作で初登場したブライアン・フューリーというキャラが「ガトリングコンビネーション」を引き継いで使用するが、こちらは流石に調整が入り、主力で使うほどではなくたまに攻めのアクセントに使うかどうかという程度に弱体化されている。

*31 この風間準の永久はさすがにまずかったらしく、しかもブルースと違ってデフォルト設定では最初から使えたキャラクターだったこともあり(設定で本来はタイムリリースの一人であるペクと入れ替えが可能でもあった為、緊急措置として入れ替えた店も続出した)、ver.βでは修正された。

*32 こちらのネットワークによるアップデートの場合は、ネットに繋げる環境でネット回線に繋ぐ必要はあるものの、全国に一斉に配信できるため、タイムリリースシステムに存在した、店舗間での稼働期間による格差という問題が見事に解消されたと言ってよい。

*33 1996年は平成8年であり、奇しくも略した場合は「平8(平八)」となる。

*34 最初期はPSPのみ対応で525円だったが、PS3への対応に伴い現在の価格に変更された。

*35 デカ頭モードに至っては、発売当時のテレビCMにて条件が紹介されていたりもした。

*36 AC版に設定した場合でも中ボス戦BGMにはならず、前作のAC仕様のBGMが流れる。なお、AC仕様のペクステージはイントロのドラのソロパートがカットされている。

*37 この関係で、アーケード版の1人プレイでは一八ステージ→デビルステージ遷移時に続けて流れていたBGMがかけ直しとなる。

*38 特にオープニングにおける平八の崖をよじ登って登場するシーンは、前作の一八のエンディングで谷底に落とされてからの「再起」を感じさせるシーンとなっている。

*39 家庭用版のサウンドトラックではこの傾向が押し出されており、「キャラ名+キャラのキャッチコピー」で統一されていたAC版サントラに対して純粋な楽曲のイメージを表したタイトルが付けられている

*40 プレイしているレギュラーキャラがゲーマーの設定。

*41 PS専門誌『ザ・プレイステーション』第8号に、隼が「BRUCE」、レイが「JUN」と表示されている開発中画面が掲載されている。おそらく隼はまだ名前が決まっていなかったので便宜的に「BRUCE」になっていたものと思われる。

*42 SYSTEM11基板はプログラムROMにEEPROMが使用されているため、ROMを交換しなくてもプログラムの書き換えが可能。