この項目では『実況パワフルプロ野球15』と『実況パワフルプロ野球2009』を紹介をしています。



実況パワフルプロ野球15

【じっきょうぱわふるぷろやきゅう じゅうご】

ジャンル スポーツゲーム(野球)


対応機種 プレイステーション2
Wii
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 コナミデジタルエンタテインメント
(パワプロプロダクション)
発売日 2008年7月24日
定価 【PS2】6,980円
【Wii】5,980円(共に税込)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 難易度が高めな社会人野球サクセス
メインキャラの大幅リストラは賛否両論
試合面のバランスは比較的良い
マイライフも要素の大幅削減が不評
栄冠ナイン・ペナントなどのモードは好評
事実上の決定版『2009』

概要

言わずと知れた人気野球ゲームの15作目。現在、事実上最後に出たナンバリング作品。
好評なモードと賛否両論なモード、問題のあるモードに分かれるものの、『パワプロ』の到達点の一つを見せている。

変更点

  • 同点時・攻撃時・防御時にランナーが進むことによって選手が絶好調になり試合の局面を動かす「クローズアップシステム」が追加。これによって試合の状況が動きやすくなった。
  • 変化球を投げた時にボールの回転が見えるようになって軌道が見えやすくなった。
    • 打者の手元で曲がるようになり、現実味が増した。
  • 選手名にカーソルを合わせて特定のボタンを押すと能力が見えるようになった。
  • OB選手や隠し選手が条件を満たさなくても最初から使えるようになった。
  • ウグイス嬢のこれまで在籍していた選手のボイスが大幅に削除された。
  • 本作はかなりの打高投低。しかしCPUはボール球を振ってくれたりするのでCPU戦のピッチングの面白さは増した。
  • 今作のみ一時的にサクセス試合でのcpuのミット移動が見えるように(昇格試験や全国大会除く)。
    • 『13』『14』のサクセスでcpuのミット移動非表示に馴染めなかったサクセスユーザーでも再び出戻ってきやすくなった。 オプションでキャッチャーウインドウ有無の変更も出来る。 勿論、他のモードでも『13決』以降同様にミット移動表示、ウインドウ有無の選択が可能(こちらは次回作以降も同じ)。
  • PS2版では『ポータブル3』、Wii版では『パワポケ10』から選手や応援歌のやり取りが出来る。
  • Wii版のみのリモコンで投打を行う「リモパワモード」では、ボタンを押して上下に振る方向を決める「ハッスルモード」が追加され、より通常のモードに近いプレイが可能になった。

評価点

遊びやすくなった「栄冠ナイン」

  • 高校の監督となって半永久的に甲子園を目指すモードだが、本作ではブラッシュアップされてより遊びやすくなっている。
  • 炎上して理不尽に敗北する事も多かった前作より難易度は下がり、鍛えれば勝率を安定させることもしやすくなった。
    • それでもAランク高校と当たったり選手の初期保有能力が毎回変わるなど、ランダム性の面白さは残っている。
  • 今回は「体力」の概念が追加され、よりサクセスらしさを増した。それに伴って選手の体力を回復させるカードや緑パネル、回復器材が追加された。
  • 前作は毎月初めにしか練習メニューを変更できなかったが、本作は「練習指示」のカードが出れば月途中でも指示を出せるようになった。
    • これによって変化球を覚えたり弾道が上がった後に翌月まで「おまかせ」に戻る事態を軽減する事が出来るようになった。
  • 選手に特殊能力を付加させられる「特訓パネル」が追加された。強能力は低確率だが、前作より狙って選手を強化する事が出来るようになった。
    • 隣り合う練習進行アイコンが同じ種類の場合、合体して練習効率が上がるようになった。
  • 夏の大会が終了した後にその時のチームをアレンジチームとして登録出来るようになった。
    • これによって愛着のある世代のチームを他のモードで遊ぶことが出来るようになった。栄冠ナインで育てたチームをプロチームにぶつけて勝てるか遊ぶなどの楽しみ方も出来る。
  • 夏の地方大会予選は一定確率で2回戦からシードスタートする事もあるようになった。
  • 試合時の戦術も追加され、戦略性が増した。
  • バランスとしては前作に比べて「バント」が弱体化した代わりに「盗塁」が強化され、相手バッテリーの球速・肩や疲労次第、ランナーの走力次第では三盗まで楽に進められるようになった。
    • 三塁にランナーが居る状態で2アウトでない時に使える「犠牲フライ」が非常に強い。上手く打ち上げれば一点もぎ取れる上にパワー次第ではそれでホームランまで打ち込めることも少なくない。
    • 盗塁の強さから機動力野球が猛威を振るうと言われる事が多い。走力が上がれば攻守ともに強化されるため1年生の即戦力化にもつながる。
    • オールGなど使いようもない選手も走力を鍛えて代走要員にするなどの戦略もある。
      • 安定して勝ち進むための戦略として機動力野球が使われる事が多いのは賛否が分かれるが、器材やグラウンドが整って来たらパワー野球を目指してみる事も出来る。
  • 「内気」な選手の強特殊能力「魔物」が強い。
    • 敵チームのエラー率を引き上げる性能なのだが、上手く運べば格上相手に大量に点を奪う事が出来る。
    • ただし魔物が強いといっても運ゲーに持ち込む事になる。弱能力「ラッキーボーイ」が出る事も多々あり、あくまでバランスは取れている。
  • 本作で作った選手が白球ドリームに登場したり、逆に白球ドリームで作った選手が栄冠ナインに登場したりする事もある。
    • 白球ドリームでキャラ育成を諦めた時に登場する社員がテンションの変動を行うが、テンションを下げてくる事もあるためリスクが高い。

完成度の高いペナント

  • ペナントモードにドラフトにお金(Cp)が追加され、新人をドラフトで獲得することが出来るようになった。
    • 年俸・新外国人・FA選手などの戦力補強にお金が必要となる。
    • 本作からは架空球場がペナントで使用可能となった。
    • 年俸を少なくしてみたりする事も出来るがその場合はチーム愛が下がりFAされやすくなる。経営シミュレーション的な面白さも増した。
    • 選手間連携が登場し特殊能力が増えるようになった。年俸を低くしてチーム愛が少なくなると参加出来なくなる。
    • 連携に登録できる人数は限りがあり、その中で発生させる連携の取捨選択によってチームごとのカラーや、期待の若手、チームの顔といった要素がバランスを崩すことなくリアルに再現できている。
    • 例としてはリリーフを多く登録すると、JFKのような「勝利の方程式」。投手と野手の連携で「援護射撃」による負けないピッチャーや捕手による「黄金バッテリー」。セカンドとショートの連携で「黄金の二遊間」といった具合に、特定の条件下で能力の底上げが行われる。
    • これらはランダムな選手の覚醒や、あまり現実的ではない海外留学による強化と違い。リアルな若手の台頭や、自分の意志で中心選手の指定が可能なため、ペナントの「球団運営」としての評価の高さにつながっている。
  • 自分から選手を出して相手に金銭を出させるトレードが出来ない事、契約更改の際に安い年俸でも更改出来てしまうなどの人によっては気になる部分もある。
  • しかし総合して本作のペナントは大幅に進化を遂げており、ペナントを中心に遊ぶパワプロファンからの評価は非常に高い。

サクセス

  • 六道聖
  • 神楽坂グループに登場する六道聖は、『14』で反発意見が多かった鈴本との関係が黒歴史化して女である故にプロ入り出来なかった人物として登場。
    • 神楽坂グループの経理課で働いているものの野球に未練はあり、選手としては登場しないが交流を進めると主人公に「特訓」を施す。(サクセスの女選手の伝統として彼女に出来ないがイベントは優遇されており、弾道が上がるイベントもある)
      • 萌えキャラとして聖を評価するファンからは概ね好評であり、さらにイベント内容も感動的とストーリーを重視する層からも人気高い、PS3以降の展開でもあおい・みずきと三人娘としてプッシュされてる事から人気は窺える。
  • 他にも神楽坂グループは所謂「実力主義」の会社で難易度は高めだが、聖のイベントでオリジナル変化球を覚えることが出来たり捕手育成時は自らのスキルを伝授してくれるので、本作のサクセスの中では選手を比較的育成しやすい。
  • ライバルキャラ
    • 今回パワプロ13で登場したライバル達が大いにシナリオに関わってくる。ランダムイベントも多くライバルの掘り下げとしては成功したと言えるだろう。
    • ライバルタッグも有能であるのも高評価。
      • 特に鳳フェニックスでは部費を払うために派遣の仕事を行う事もあるが、派遣先でライバルチームの選手と知り合う事が出来るので比較的印象に残りやすい。これまでサクセスのイベントは同じチームのキャラとのイベントが多かったが、今作は敵チームキャラのイベントが豊富である。

賛否両論点

  • OPが今までのアニメ調のものではなく、サクセスキャラが一切登場しないスタイリッシュなものになっており賛否が分かれる。

社会人野球編「白球ドリーム」

  • 会社に勤めながらプロ野球選手を目指す社会人野球編。『12』が変則的な仕様だったため、『'99開幕版』『2000』以来となる純粋な社会人野球編である。
    • 1年しかなかった『14』と違って、サクセス年数が3年である事は評価されている。(1年目~2年目にはプロ入り出来ない)
      しかしサクセス年数の長さは、そのまま1プレイ時間あたりの所要時間の増大を意味する。
      更に、本作のサクセスは難易度の高さから育成環境は決して良いとは言えず(後述)、その中での3年プレイは効率的な選手作成に対する障壁となりかねないと指摘された。
  • 友情タッグ練習が無くなった代わりに、一時的な合宿でライバルタッグ練習が可能。
    • ライバルの印象は強いが、第三世代固定キャラの印象が薄いのは友情タッグの廃止のせいでもあるかもしれない。
  • 本作では継承選手が3人加入する。継承選手にはイベントらしいイベントはないが、得意練習に+4ポイントのボーナスがある他、固有とポジションがかぶらなければ3人全員出場するので試合勝率が大幅に上がる。
  • また、ゲームオーバーになった選手は街の住人となり、肉を買って食べるイベントやバット・ボール入手イベントが発生するようになる。ことに職人のバット入手イベントの効果は大きい。
  • 試合で凡退すると降格、一打席勝負で失敗すると降格、神楽坂特有の大マイナスイベントなどがあり、ストレスがたまりやすい(後述)
  • 神楽坂グループは聖の萌えキャラ人気と分かりやすいのだが、(株)パワフルと鳳フェニックスは印象が薄いという事もある。
    • 社会人野球編という事もあって仕事と野球を両立しなければいけない設定も厳しいのだろう。
    • (株)パワフルで強い選手を育成しにくいのはパワフル系が初心者向けサクセスである伝統でもある。
    • 鳳フェニックスも、『13』から登場する猛田が登場し、高校時代からの腐れ縁で熱い所もある。
    • 鳳フェニックスのイベントは神楽坂と比べると、条件が厳しい割に条件を満たすとあっさりと進んで解決まで行ってしまうのが薄味に思われるのかもしれない。
  • 彼女候補も、パワフルの花井桃子は付き合いやすいのだがローリターン。
    • 神楽坂グループだと聖イベントと兼任すると誤解を招くイベントが出て来てセクシー秘書の日和ミヨと交際しにくい。
    • 鳳柑奈は本来性格が悪いわけではないはずなのだが野手威圧感の所有者なせいか天候が悪い時に付き合いにくかったり縁日の時に1万円も奢らせたりと「ハイリスクハイリターン系」のキャラになっている。
      • 練習中に応援してくれるイベントもなく、お馴染みキャラが居ない=カレンが居ないせいで彼女を作りにくい所がある。
      • ただし熱血ゲージを下げずに体力を回復する手段としてはデートは有用である。
  • いわゆる「第三世代」「東条世代」の話なのだが、その路線があまり成功したとは言い難いのが足を引っ張っている所もある。
    • しかし、『14』に比べるとボリュームはあり、パワプロサクセスとしては正統派の作りと言えなくもない。育成効率と難易度を除けば

シンプルになったうつわ「マイライフ」

  • 順当進化を遂げたペナント・栄冠ナイン、原点回帰を計った白球ドリームに対し、マイライフは大幅にシステムを変更している。
    • プレイモードは「プロ野球人生編」「オリジナル選手編」以外のモードは削除。引退の花道編、優勝請負人編、憧れ現役選手編などはなくなった。
  • そして本作のマイライフの賛否両論点は「マイ魂」「うつわ」と呼ばれるシステムである。
    • 本作は練習やイベント、試合での活躍で「マイ魂」と呼ばれるゲージを溜めていく。
    • このマイ魂を、試合や練習などで手に入る「うつわ」に注ぎ込むことで能力アップや自宅のパワーアップ、人間関係の増強などが出来る。
      • 例えば「パワー」のうつわにマイ魂を注ぎこめばパワーが上がり、「奥井」のうつわにマイ魂を注ぎこめばマイライフの相棒キャラである奥井との交友関係が生まれる。
    • 彼女候補との関係を深めるのもうつわシステムに注ぎ込む事で行われる。
      • これまでのようにFAやトレードで奥井から延長デートの話を聞けなくなるなどの事態に陥る事がなくなり、彼女候補と出会ってしまえば早期に結婚しやすいのは良い点かもしれない。
      • これに伴いアイテムと所持金が廃止された。
  • 今までのマイライフに比べると徹底的にシンプル化が成されており、受け付けないという人もいる。
    • また能力育成の自由度が増したという意見もある一方で、また飽きやすいという意見もある。
      • 新システム化したことによって賛否両論が巻き起こった一例と言えるだろう。
      • 同期や後輩を強化出来るので無双プレイが好きな人からは好評である。
  • それでも『メシライフよりはマシ』との評価を下される事がある。

問題点

  • 矢部と『13』『14』からの継続キャラを除いた以前のメインキャラクターが殆ど登場しない。
    • これは「レギュラー」が出続けることで新規層への敷居が高くなることを危惧したためである。
    • 本作の新キャラ自体は充分人気が高いもののメインキャラのリストラが失敗し、結果的にPS3以降は「猪狩守ら第一世代」への逆行、過度な第一世代キャラの贔屓などの問題が目立った。
    • 結果的にこのリストラが以降のシリーズのマンネリ化を促す原因となり、『2014』以降のメインキャラの冷遇というキャラ面の迷走のきっかけを作ったという点では致命的な問題点といえる。
  • 相変わらず体感球速設定がない。
    • パワポタでは本作の1年前に発売された『2』に搭載されたのに本家パワプロでは本作にも搭載されず、翌年発売の『NEXT』『2009』にも搭載されなかった。
    • その他にも守備時のフォローカメラやエキスパート投球、十字キーでのカーソル速度も実装されていない。
      • 体感球速設定、カーソル速度、フォローカメラは『2010』、エキスパート投球はナイスピッチという名前で『2014』でようやく搭載された(フォローカメラは『2012』で廃止)。
  • 毎度おなじみだが阪神が強い。
    • ペナントやマイライフで使うと有利過ぎるバランス。今回はペナントの出来がいいだけに余計に気になる要素ではある。
  • PS2版の栄冠ナインで「今週の予定」を見るとフリーズするバグがある。特に甲子園の試合が終わった後だと多い様子。
    • リセットペナルティが非常に大きいモードであるためフリーズバグは致命的。その年の生徒育成が無駄になる事もある。
      • 『2009』やWii版ではこのバグは起こらない。

ストレスの溜まるサクセスその1・やる気システム

  • 今サクセスでは「毎週一定の確率でやる気が普通に近づく」というシステムがある。
  • 一応、絶不調になった時にリカバーしやすいという擁護ができなくもないが、やる気低下イベントひとつで簡単に不調になってしまう上、やる気を上げたくても無駄になるので我慢したり、好調になっても税金の取立ての如く普通に戻されてしまう。
  • 特に、この安定しないやる気と仕事のノルマ達成率を直結させてしまった鳳フェニックス編では、際立って大きなストレスとなる。
  • あと一回練習できる程度の体力・満タン手前の根性メーター・やる気が不調。この三つが重なると、以下のように何をしても損しかないという状況に陥りやすい。やる気の低下ひとつでがんじがらめにされ、育成ゲームには不必要なストレスにさらされる。
    • 上記の状態だと「練習する⇒体力がない状態で根性MAX」「仕事をする⇒ノルマがほとんど減らない」「休む⇒一回分の体力が無駄」「遊ぶ⇒やる気が普通になるだけ(自動でも戻る)」「回復アイテムを買う⇒部費が払えなくなる」という有様に。

ストレスの溜まるサクセスその2・投手育成の難易度

  • 今作の投手サクセスは非常に難易度が高い
    • 野手は一部の対戦相手は投球カーソルが見えないとはいえ、超打高投低バランスのお陰で慣れれば(比較的難易度が高いとはいえ)何とかなるバランスではある。
    • ただし、超打高投低バランスにした弊害で、今度は投手育成時の難易度も格段に上がっている
      • カスったような打球音でも内野越えは当たり前で、ミート打ちでも長打が頻発する。
      • 投手は野手に比べ、能力に対するやる気のウエートが大きいが、先述のやる気システムにより好調以上の維持が困難なため、過去作より相対的に低い能力で試合に臨まざるを得なくなる。
    • 一応、ある程度なら抑えやすくなる方法はあるので救いはあるが

ストレスの溜まるサクセスその3・神楽坂グループ

  • 11の帝王大や9のあかつきなど、所謂「実力系シナリオ」に該当する神楽坂グループだが、理不尽な要素が非常に多い割にリターンが少ない
  • 定期試験で合格しないと減給や給料の差押えがされたり、最下級時に不合格になるとゲームオーバーになるのだが、その試験の難易度が平均して高い
    • 投手ならフリー的当てと直球的当てがずば抜けて難易度が高い。
      シナリオ前半だとコントロールが低いため外しやすく、後半だと遊び玉無し(1球でも外すと不合格)で極小の的を5球全て命中させなければいけない。
    • 野手はタイマンとマシン打撃が高難易度。
      先述の投球カーソルが見えない中でヒットを打つ必要がある。また、後半は高確率で相手がパワプロキャラ歴代最強クラスの変化球を持つ神楽坂光彦が相手になることが多く、難易度が更に高くなる。
      • 投手ならバント、野手ならバントと四球見極めは難易度が低いが、上記の題目に当たると降格やゲームオーバーの危険性が高くなる。
        難易度にかなりのバラつきがあり、相当慣れるまでは運ゲーに近いものがある。
  • 不意打ちの試験もあり、負けると上記の定期試験と同様降格やゲームオーバーになる。しかも勝って得られる臨時収入よりも、差押えられる給料の方が遥かに金額が多い。

総評

本作の路線が後のシリーズに与えた悪影響は大きく、ファンの間ではあまり評価が高くない作品。
またサクセスは難易度の高さによる育成のしにくさなどの欠点も。
しかし、第三世代の濃いキャラクター性など魅力的な要素も数多い。
そのため、シリーズを抜きにした単体の作品として見れば充分良作と再評価する声も。
また、その他に栄冠ナイン・ペナントが目当ての人にもお勧めできる一作。


余談

  • 『14』の不評もあり、残念ながら約21万本と大きく売上を落としている。更にWii版は約7万本に留まっており3分の1しか売れず市場が苦戦していることが見受けられる。
    • DSパワポケでも育成しやすい『パワポケ10』と互換性がある事、リモパワモードがある事、栄冠ナインのバグが起こりにくい事、ロードが短めなど、Wiiのアドバンテージはあり、中古ではPS2版より高く取引される事もある。
    • なおWiiパワプロは翌年『実況パワフルプロ野球NEXT』を発売したが、そっちがあまり成功せずWiiでのパワプロ展開は途絶え、『パワポケ』もパワプロとの互換性の道を閉ざしてしまう。
  • 栄冠ナインは前作からバランスが改善。本作と『2009』は程よい難易度だと非常に人気が高かった。
  • ネットで再評価された事もあり、後述の『2009』ともども一時期は中古がプレミア化していた。
  • 以降の作品にもなかなか収録されなかったが栄冠ナインの復活を望む声は多く、『2014』でようやく復活となった。



実況パワフルプロ野球2009

【じっきょうぱわふるぷろやきゅう にせんきゅう】

ジャンル スポーツゲーム(野球)
対応機種 プレイステーション2
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 コナミデジタルエンタテインメント
(パワプロプロダクション)
発売日 2009年3月19日
定価 4,980円(税込)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 実質的な『実況パワフルプロ野球15決定版

概要(2009)

  • PS2最後のパワプロ。ナンバリングから西暦表示になっているが、その実態は例年の3か月遅れで発売された『15決定版』と言ってしまっていいものである。
    • 選手データは2009年度の開幕予想データとなり、栄冠ナイン、ペナント、マイライフの仕様は少し調整されたがモードの殆どは『15』と同じ。裏ワザのコマンドを入力する事で白球ドリームを遊べるようになるので、ほぼ『15』の焼き直しとなっている。
    • ドリームJAPANモードが追加されているが、これも『14決定版』からのモードである。
  • 栄冠ナインは「盗塁」が少し弱体化して三盗しにくくなった。その代わり「右打ち」で進塁させる戦略が有効。基本は概ね『15』と同じである。
  • ナックルやカーブの軌道がリアルになった。
  • ストライクゾーンから見た投球カーソルが『14』以前の物に戻った(15はミットのグラフィックになっていた)
  • 2年スパンで出した形になるが、ペナントや栄冠ナインは概ね『15』と同じであり大本の評価が高いため普通に遊べる。
    • 好評部分も賛否両論部分も『15』と同じ。

総評(2009)

『15』と殆ど変わらないが、それ故に『15』で評価の高い部分も同じである。
PS2で栄冠ナインや出来のいいペナントを遊びたい場合、『15』の代わりに『2009』を買っても特に問題はない。

余談(2009)

  • 同日発売のWii『実況パワフルプロ野球NEXT』は『15』や『2009』とも異なる新作だが、売上はWii版『15』とほぼ変わらない7万ほどで終わり、Wiiでのパワプロ供給を閉ざしてしまった。
    • なお本作『2009』の売り上げは16万本。
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最終更新:2023年02月21日 22:51