グラディウス2

【ぐらでぃうすつー】

ジャンル 横スクロールシューティングゲーム
対応機種 MSX
メディア 1MbitROMカートリッジ
発売・開発元 コナミ
発売日 1987年8月22日
定価 5,800円
セーブデータ なし
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2009年12月22日/800Wiiポイント(税5%込)
【WiiU】2016年5月25日/800円(税5%込)
判定 良作
グラディウスシリーズ


ストーリー

+ 長いので折りたたんでいます

序.グラディウス歴6644年、亜時空星団バクテリアンとの間で勃発した、第一次プラネット・ウォーは、グラディウス史記の中では「北十字戦記」として記されている。この戦いでグラディウス帝国の受けた被害は惑星全体の65%に及び、その大半が帝国都市のある北半球に集中した。しかし、闇に閉ざされた南半球側へのわずかな被害が、後にグラディウス帝国を危機へと導くトリガーとなることを、誰が予見しただろうか。

惑星グラディウスは、太陽系から2億8千万km離れたところに位置し、その地軸は太陽に対してほぼ水平を保つ。このため、北半球では一年中太陽の恩恵を受け、逆に南半球は常に闇に閉ざされていた。ここを母星とするグラディウス帝国は、人口約20億人、周囲に7つのネオ・スペースプラントと呼ばれる殖民星を持つ。

帝国の主要機能は、太陽のあたる北半球側に集中し南半球側の開拓はほとんど行われていない。リーク人は、惑星グラディウスの南半球側に住む唯一の民族であった。彼らの生活形態は原始的ではあったが、他の民族と一線を画するサイコパワーを持っていた。リーク人の持つサイコパワーは、リーク・パワーと呼ばれ、あらゆる動力機器及び生体のエネルギー源として利用可能であることが知られていた。その特異で強靭なパワーは、常に体内に保有する強力で特殊なマグネティック・イオンによって維持され、それゆえ自然界に存在する多種雑多な宇宙線を極度に嫌い、比較的宇宙線量の少ない南半球に住居を求めたのであった。しかし、帝国政府は原始的な彼らリーク人の存在を憂い、認知を拒否していた。「北十字戦」におけるグラディウス本星への攻撃で、リーク人居住地域への直接攻撃はほとんどなかったが、流れ弾の爆発時に放出される宇宙放射線の影響によって多くのリーク人が死亡した。この戦いのあと、生き残ったリーク人はわずか12名。

しかし、復興に手間取る帝国政府の援助活動がリーク人に及ぶことはなく、その後4名が死亡した。この時を期して、リーク人の帝国に対する不信と憎悪は急速に増大していった。生き残ったリーク人の中で、もっとも帝国に対して憎悪を抱いたのはヴェノムであった。しばらくして、彼は仲間ら4名と共に帝国政府のある北へ向かい、やがて音信は絶えた。こうして生き残ったリーク人は3名となり、その中にジェイムス=バートンがいた。

ジェイムスは当時3歳、両親を北十字戦で失った孤児であった。グラディウス歴6645年、リークパワーの研究に着手していたグラディウス帝国宇宙科学庁は、そのパワーの分析と利用価値に関する報告書を完成、その重大性から、リーク人の早期認知を政府に答申した。この報告に基づき、政府はリーク人の正式認知を決め、リーク人保護政策を打ち出したのに続き、大掛かりなリーク人実態調査を実施した。しかし、帝国に対して不信感を抱くリーク人たちは、帝国の保護政策に反発、リークパワー研究のため宇宙科学庁に収容されたジェイムスを除く全リーク人が、間もなく帝国政府のもとを去った。ジェイムスは将来の帝国宇宙軍への参加を志し、宇宙科学庁に残った。

グラディウス歴6647年、第16代皇帝が死去。かわって、ラーズ17世が第17代皇帝の座に就いた。この頃から、惑星グラディウスを照らし続けてきた太陽に異変が起こった。太陽黒点が消滅し、中心部の温度が異常上昇を始めたのだ。

太陽光は次第に青みを増し、光量も増加していった。地表の温度は徐々に上昇し、気候にも変化の兆しが見え始めた。これらの変化に対する対応は、グラディウスの技術力で十分可能であったが、重大なことはグラディウス帝国の全エネルギー源が、太陽に含まれるリカベラー粒子を抽出して生成されているという事実であった。太陽の異変によって、リカベラー粒子の抽出は不安定となり、エネルギーの供給に大きな影響が出始めたのであった。

帝国政府は、新しいエネルギー源としてリークパワー応用技術の確立を急いだ。そのためにはリーク人の全面的な協力が必要となってくる。帝国政府が、リーク人の探索、保護政策を急いだのもこういう背景があってのことであった。この政策は、一部リーク人の反発を招いたが、おおむね順調に進行していった。グラディウス歴6653年、宇宙科学庁は、リークエネルギー生成システムの開発に成功、さらにはリークパワーエンジンを搭載した初めての超時空戦闘機「ビックバイパーが完成した。しかし、これと相前後して宇宙科学庁内部では、リーク人技術者とグラディウス人との間の対立が深まった。ジェイムス=バートンは、両者間の対立を憂い、宇宙科学庁から国防省へと移籍した。

グラディウス歴6658年、バクテリアンの再度の襲撃をきっかけに、第二次プラネット・ウォー(「闇の女神戦」)が勃発した。(グラディウス1)この戦いで、ジェイムス=バートンはリークパワーエンジンを搭載した超時空戦闘機「ビックバイパー」のパイロットに任命され、激戦の末バクテリア軍の撃退に成功した。この戦いを契機にリークパワーは大いに注目され民間の研究機関をも巻き込んだ開発競争が激化していった。

開発競争が激化してゆく状況のもと、宇宙科学庁初のリーク人の技術庁長官が誕生した。彼こそが、「北十字戦」後、忽然と消え音信を絶った、ヴェノムであった。ヴェノム長官指揮のもと、エネルギー効率を飛躍的に改善するための「ハイパードライブシステムII」が開発され、このシステムをリークパワーエンジンに応用したサイキック・リークパワー推進装置が実用化されるに至った。国防省は、次期超時空戦闘機への推進装置の本格的採用を決め、宇宙技術庁は最新鋭超時空戦闘機「メタリオン」の開発に着手した。

そのような状況の中で帝国政府は、ヴェノムの宇宙科学技術庁長官就任に対して秘かな疑惑を持ち始め、ヴェノム長官周辺の調査を実施した。時を同じくして、宇宙科学庁内部のリーク人とグラディウス人との対立は静かに、しかし確実に進行していった。やがてその対立は、宇宙科学庁と帝国政府間の対立へと発展する様相を見せ始め、グラディウス歴6664年、ついに宇宙科学庁によるクーデター勃発に至ったのである。

グラディウス歴6664年、宇宙科学庁長官であるヴェノム博士を始めとする10名によるクーデターは、17代皇帝ラーズのグラディウス軍緊急発動により鎮圧された。ヴェノム博士らは逮捕されクーデターは失敗に終わった。軍事裁判ののちヴェノムらは惑星サードへと追放された。

しかし、クーデターの影響に政局の混乱は続き、翌6665年、不穏分子の凶弾により皇帝ラーズが暗殺され、さらに帝国政府の後継者争いから政局は混迷の色を深め、事態は最悪を向かえた。この間、ヴェノムら10名は、第三者の荷担によって惑星サードから脱出逃亡し、行方不明となった。

グラディウス歴6665年、政局混迷の中、ヴェノムが帝国宇宙科学庁長官であった頃より開発の進められていた超時空戦闘機「メタリオン」が完成した。「メタリオン」は、度重なるテストフライトで優秀な性能を遺憾なく発揮したが、エネルギー増幅システムである「ハイパードライブシステムII」の効果が不安定である事実が指摘された。

調査の結果、国防省にもたらされた報告は、ヴェノムが惑星外に持ちだした「バイオコンピュータシステム」との連動が不可欠、というものであった。グラディウス歴6666年、惑星グラディウスのネオ・スペースプラント7惑星からの通信が一斉に跡絶えた。いわゆる「サイレント・ナイトメア事件」である。帝国政府の調査により、何者かによる侵略であることが判明した。同年後半、侵略兆候がグラディウス本星へと及ぶに至り、事態は急速に緊迫の度を増していった。

侵略者は、バクテリアンの手により復活したヴェノムであった。ヴェノムは、皇帝ラーズによって惑星サードに追放されたのち、バクテリアンの荷担により惑星シンへと逃れた。バクテリアンは、ヴェノムに対してリーク人特有の超能力を最大限に引き出すため、大掛かりなサイボーグ手術を施した。惑星シンにベースを構えた新生ヴェノムは、7つのスペースプラントを次々と侵略し、今まさにグラディウス本星に魔の手を延しつつあった。

グラディウス帝国政府は、新開発スペース・ファイター「メタリオン」の出動を決めた。しかし、エネルギー増幅システムに不安材料のある「メタリオン」を駆っての出撃は冒険であった。ヴェノムの持ちだした「バイオ・コンピュータ・システム」とのリンクを試みながら、ヴェノム艦隊を撃ち倒さなければならない。その重要かつ困難な使命を帯びたパイロットに、帝国政府首脳は、「ビックバイパー」の元パイロットでありヴェノムと同じリーク人のジェイムス=バートンを指名した。カウントダウンが発進官制基地に響き渡る。――爆裂音!地響きと共に、「メタリオン」が発進。惑星グラディウスの命運をかけた闘いが、いま始まった。

(i-revoゲーム(当時)より)

概要

  • MSX版『グラディウス』の続編。
    • アーケード版『グラディウスII -GOFERの野望-』や、そのファミコン向けアレンジ移植『グラディウスII』とは完全に別物。
      通称は『グラ2(に)』であり、『グラII(ツー)』とは区別される。正式名称だと此方も「ツー」だが…。*1
    • なぜこんな面倒臭い事になったかと言うと、本作はMSXオリジナルゲームとして『グラディウスII -GOFERの野望-』登場前に制作されたからである。
    • ちなみに『コナミGBコレクション VOL.3』では『ネメシスII』が「グラディウスII」に改題されているがこれも別物でさらにややこしさを増している。
    • ちなみに本作の海外版タイトルは『Nemesis 2』とややこしさは減っている*2
    • 『グラディウスII -GOFERの野望-』をベースにMSX用にアレンジしたゲームはタイトルが『ゴーファーの野望 エピソードII』と、これまたややこしいことになっている。

システム

  • 自機が「メタリオン」という新機体(ストーリー参照)に変わっているが、基本システムは初代と同一。自機と同火力を誇るオプションやアイテム回収しての任意パワーアップ、拠点復活。青カプセルもある*3
  • 前作からの大きな変更点として、敵ボス(ミスフィッツ艦やアバドン艦といった名前が付いている)から新たな武装を入手できるようになった。
    • 敵ボス撃破後、敵コアに侵入して敵艦内部ステージに突入。クリアすると敵の動力からエネルギーを吸収して新たな武装を手に入れる。
      • ボスの撃破に時間をかけ過ぎた場合や、撃破した敵ボスのコアに接触しないで一定時間放置したり、内部ステージでミスすると、武装は入手できない。逆にかなり早い時間で撃破すると1度に2つの武装を入手できる。
    • 新武装は既存のミサイル・ダブル・レーザーが強化されるものと、パワーアップゲージに項目が追加される追加武装とがある。
      • 追加武装は「アップレーザー」「ダウンレーザー」等々。特にアップレーザーは本作を象徴する装備として、後年の作品である『グラディウスリバース』や『オトメディウス』でも登場した。
      • ちなみに後年の作品『V』にも登場する「ファイヤーブラスター」は、本作ではダブルの最終強化版となっている。
  • 上記の武装とは別に、取得すると一定時間だけ武装等が変化するアイテムもある。
    • 垂直なレーザーを後年のリップルレーザーのように前方に放つ「ベクトルレーザー」、FC版『II』でも有名な「ローリングオプション」等。
  • ランクシステム搭載。パワーアップするとやたら敵弾が多くなる。
    • その分ミスして武装を失うと目に見えてランクが下がる。

評価点

  • パワーアップによるランク上昇は大変気付きやすいレベルで、プレイヤーに対してダイレクトに「自分の必要とする最低限のパワーアップでの攻略」を要求してくる。
    • そのため、プレイヤーの腕に応じてゲーム攻略方法が異なってくる。
    • 比較的多いのはナパーム+アップレーザー#2+レーザー#2で止めるプレイ。
  • 古川元亮氏によるBGMは評価が高い。それを支えているのが、本作で初めて搭載されたコナミ独自開発の音源チップ「SCC*4*5」による独特の音色である。
    • 特に、ステージ序盤に流れる「空中戦闘のテーマ」は他グラディウスシリーズと艶色が異なるのだが非常に人気が高い。
  • ステージ背景やオブジェによる多彩なステージは見た目にも美しい。
    • キャラクタはスプライトの仕様のため単色ながら、背景の美しさはこのゲームがMSXの作品だということを忘れさせるほどである。
  • 見た目だけでなく、ステージ構成やギミック等も凝っている。
    • 『V』での大量登場に先駆けて「中ボスとしてビッグコア10機」なんていう場面もある。ちなみに本作が作られたのは『II』より前。
  • ゲームバランス良好。極端なランクにより持ち直しもそれほど辛くは無い。
  • 前作のMSX版グラディウスのレーザーが最大でも画面の半分の長さだったのが、ついに一画面分の長さのレーザーが撃てるようになった。しかしワインダーは相変わらず無し。
  • 重厚なSCCサウンドと共に進められる渾身のオープニングデモは、MSX1の限界を超えたグラフィックや7×8ドットで作られた漢字を含むゴシック体フォントも含め必見である。

問題点

  • MSXと言う機種があまりシューティングに向いていない造りだったため、背景のスクロールがスムーズでなく、ガクガクと段階移動して行く*6。一部の敵はスプライトではなくBGで描画されているので、これも動きがカクカクである。
  • 最後に入手する武器「ファイヤーブラスター」が苦労の割に扱いづらい。*7
  • ボスから入手した追加装備を増やしすぎるとミス後の復活が大変になる。追加装備はミスで失われることはないが、一方復活時においては早めに取りたいオプションが追加装備の分だけ余分にカプセルを取らなければならなくなってしまう足枷として機能してしまうのが地味ではあるが苦しい。
  • クリアまでがシリーズでは類を見ないほど長い。1~7面をクリアしたら次は6~1面を逆走するという、全2周ならぬ全往復。そして復路の1面(計13面)までクリアしてようやく最終面へ突入→クリアすればスタッフロールという流れ。
    • もっとも、逆走とはいえステージが反転する訳でもなく、自機の向きもスクロール方向も普段どおりである。敵はザコが1種類だけ新しく加わる。
  • ダウンレーザーはアップレーザーと排他でミサイルとの併用もできないため、知らずに取るとアップレーザーとミサイルの両方を失うというトラップが存在する。
    • しかしエクストラステージの1つはダウンレーザーを装備していないと突破できないとトラップも存在する。

総評

偉大なる前作を超えるべく本作のスタッフが注力したのは、システム周りの強化だけでなく、作中にストーリー性を盛り込むことだった。
ボス戦艦との死闘を制し、果敢にも内部へワープして新武装を奪取するというくだりはヒロイックかつ画期的で、「徐々に自機が強くなっていく」ことがより魅力的に描かれた。
さらに脇を固める魅力的な設定群に、二周目にあたるプレイ内容を一周目へ擬似的に組み込むなど、斬新なアイデアの数々には目を見張るしかない。
後の『グラディウスII -GOFERの野望-』が前作から正当進化したのに対し、本作は変化球の極みともとれる作風だが、総合的な完成度では引けを取らない。
性能面で劣るハードで続編を出すという高いハードルを、見事乗り越えてみせた好例として、いまなお参考にできる良作だ。


移植

  • PS『コナミアンティークス MSXコレクション Vol.2』やSS『コナミアンティークス MSXコレクション ウルトラパック』に収録。前者はゲームアーカイブスにて配信中。
    • SCC音源の再現度がいまいちであるという難点を抱えているが、ゲーム部分の移植度は良好。
  • PSP『沙羅曼蛇PORTABLE』に沙羅曼蛇ライフフォース沙羅曼蛇2XEXEXと共に移植された。背景のスクロールが滑らかになりグラフィックも全般的にオリジナルの作風を崩さない程度に改良された「リファインモード」も搭載されて(もちろんMSXオリジナルのものも搭載)遊びやすくなっている。
    • また、バグで全く使い物にならなかったファイアブラスターもちゃんと使えるようになっている。
  • 又、本作単体でもバーチャルコンソールにて配信中。
    • こちらは処理速度、音源ともにほぼ忠実に移植されている。更にはUSBキーボード対応、2スロットのカートリッジまで設定可能でそれらを利用した裏技ももちろん使用可能と当時のファン感涙モノの移植度である。
  • X68000にも『ネメシス'90改』と改称されて移植されている(発売・開発共にSPS)。初代X68000に同梱されたグラディウスの移植を担当した会社であったが、発売が遅れに遅れた上に移植度の低さ*8が不評を買ってしまった。*9
    • オプション装備数が4つになっているがスピードアップしてもほぼ間隔が広がらず、多段階パワーアップがオミットされている*10 おまけにベクトルレーザーが殆ど広がらないという性能面の改悪も 。さらにお前はどこのパロディウスだと言われても仕方ないレベルの超ランクゲーである*11
    • 音源の違いもあるが、BGMの再現度も全体的に低く不評を買った。MT-32/SC-55と言ったローランドのMIDI音源モジュールにも対応しているがこちらも原曲の良さを広げようとするどころか萎えたアレンジで評価は低い*12
    • SPS社はこれの前に同機種へ『沙羅曼蛇』も移植しているが、こちらも動作の重さ等から不評を買っていた。
    • 同じX68000で、ユーザー有志による非公認移植版が存在する。こちらは自機グラフィックがビックバイパーな事以外、オリジナルを良く再現されており、こちらを支持するユーザーが大多数となっている。
      • 但しオリジナルに忠実にし過ぎて自機サイズが小さく、オプションは2つしか付かない。
  • 他にも非公式ではあるが、セガのマスターシステム(海外セガ・マークIII)への移植版が韓国のZemina社から発売されていたのが確認されている*13*14
    • MS版はゲームの内容こそは原作に忠実ではあるものの、ハードの違いからSCC音源を搭載する事が出来ず、内蔵PSG音源の部分しかBGMを鳴らすことができないため、BGMが支離滅裂レベルになっている。*15
    • あと、なぜか自機がペン太になっていることから、内部的に別のカセットを同時挿しした内容*16になっている。

余談

  • 天外魔境』シリーズのプログラマーが当作品のファンであり、あろう事かPCエンジン専門誌である『PC Engine FAN』で当作品の特集記事を何度も書いていた(一応移植希望としての記事)。時期的にはコナミどころか徳間書店*17アスキーさえもMSXから撤退した後である。
  • ファルコムのRPG『ソーサリアン』で最強の攻撃魔法『NOILA-TEM』はプロデューサーの木屋善夫氏が本作が好きすぎて、自機の名前(METALION)を逆読みにして付けたという。この事は木屋氏も公言していて、ファンの間では有名なエピソードである。
    • ちなみにこの魔法、レーザーのような光線と地を這うミサイルのような光弾を同時に発射する。
    • またシナリオ『不老長寿の水』では予めこの魔法がかかった「GRADIUS」という武器が隠されている*18。追加シナリオの『アマゾンの剣』ではこの魔法がかかった『ノーイラテームの剣』というそのまんまな武器が手に入る。
  • 上記の通り、MSX版グラディウスはストーリー設定に気合いを入れまくっており(説明書のコメントでもウリとして紹介している)、『沙羅曼蛇』『ゴーファーの野望 EPISODEII』のMSX版でも設定が連続している。しかしAC版はストーリーなどあって無きがごとしの路線で進んだため、惑星グラディウスが天王星のように横倒しの自転をしていることなどの魅力的な設定はMSXの終焉と共に雲散霧消してしまった。
    • 一応、『グラディウスV』でひょっこりヴェノムが再登場しているが、そのことを喜んだアナタは相当なマニアです。
    • 長年闇に葬られていたMSX版グラディウスシリーズの設定だが、WiiWareにて配信された『グラディウス リバース』は本作の前日譚となるストーリーとなっており、MSXシリーズの系譜に連なる作品となっている。
    • また、MSXシリーズを象徴するキャラクターであるヴェノムは、当時からMSXのコナミ作品である『牌の魔術師』にゲストとして顔を出す機会があったほか、近年でも前述の『V』や『オトメディウスX』にてゲスト出演を果たしている。
  • 製品発売前に、店頭デモ用の体験版「チャレンジバージョン」がショップに配布された。製品版との違いは、ゲームスタート時のカタパルト発進デモでサイドビューにもカタパルトが表示されること、ステージ構成が「植物惑星」→「生命惑星」→「古代惑星」で、古代惑星の最後の柱が耐久力無限大で強制アウトになること。カートリッジには "We are nearing PLANTAION 3. How STRANGE! I can't get in touch with west PLANET'S TOWER." という謎の英文が書かれている。カートリッジは回収されなかったようで、ネットオークションなどで高額で取引されている。
  • 沙羅曼蛇2』の2周目4面道中のBGMが本作最終面のBGMをアレンジしたものに変わるという要素がある。
  • グラディウス2が正式発表になる前、月刊ログインなど一部の雑誌に「コナミスタッフが作ったフェイク画像」の扱いで画面写真がフライング公開された。公開されたのは「古代惑星ステージ」「炎の惑星ステージ」「アバドン艦」の3点で、アバドン艦は製品版と異なりビッグコアと同じ4連レーザーを発射している。
  • 主人公、敵、自機、敵機、ボスなどほとんど全てのキャラにハードロック・ヘヴィメタルに由来する名称が付けられていて、説明書で確認できる。
  • 沙羅曼蛇』は当初は「グラディウス2」で開発がスタートした。初期のロケテバージョンではタイトル画面が「グラディウス2」になっていたという目撃情報がネット上に上がっている。
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最終更新:2024年04月21日 23:51

*1 ちなみに本作を「グラに」と呼ぶと(勝手に)侮辱されたと思い込んで激怒するユーザも何故か一部にいるので使用には注意。

*2 AC版グラⅡは海外版タイトルが『Vulcan Venture』なので日本のような混乱は起きないのが救いである。

*3 但し出現場所は固定

*4 MSX本体の内蔵音源であるPSG3音と併せて、合計8音の同時発声が可能になる。正式名称は「SOUND CREATIVE CHIP」。一方、ACでも『シティボンバー』や『ヘクシオン』などに使われた実例がある。

*5 コナミは後にFC用ROMカセットでも「悪魔城伝説」等に独自のカスタムチップを搭載するようになる。

*6 但しこれは当時の国産PCの大部分に当て嵌まる事ではある

*7 因みに、この武器には未完成という設定がなされているが後付けであり、一部の移植版でのみ記載されている。

*8 というか上位スペックの機種への移植に際したユーザー達の期待感と実際のアレンジ方法の乖離による、コレジャナイ感の酷さ

*9 経緯については、ディスク1のドキュメントファイルに記されており、それによると「製作発表後から全く開発が進んでおらず、1991年7月の段階で1面すらできていなかった。開発自体も頓挫し、一旦無期延期。その後、別の社内開発者が引き継いだが当人にSTGの開発経験がまったく無かったことから半ば無理やり完成させた」という旨が書かれている。

*10 ミサイル、レーザー、アップ/ダウンレーザーの2段階パワーアップが削除された。

*11 ノーマルランクの段階で1面ボスの遮蔽板から平気で撃ち返し弾が飛んで来る

*12 余談だが、メインメモリが3MB以上かつCPUクロックが16Mhz以上のマシンで起動すると、自動判定によりPCMを4chまで合成して同時発生することが出来るドライバーが組込まれる。これにより効果音でドラムパートが消えることなく同時再生が可能となっている。

*13 タイトルは海外版タイトルの『Nemesis2』。

*14 しかも、同社によるMSX版『ネメシス』や『F-1スピリット』のMS移植版が存在していることも確認されている。こちらも当然非公式な上、コナミの著作権表記を消して自社製と偽る徹底っぷり。

*15 そのPSGパートの部分もマスターシステムの音源であるSN76489に合わせたコンバートを施していないベタ移植ゆえ、一部の音が外れてしまい音楽の酷さに拍車がかかっている。

*16 解析の結果、最初から『夢大陸アドベンチャー』を同時挿しした時の効果に加え、『ガリウスの迷宮』を同時挿しした時の効果(装備のバックアップが可能)も付加されていることが判明している。

*17 アスキー撤退後も(『MSX Magagine』休刊後も)『MSX FAN』を3年も発行していた。また当時の『PC Engine FAN』編集長は『MSX FAN』休刊時の編集長だったりする。

*18 なお「GRADIUS」は「惑星グラディウス」を意味するコナミの造語であり、一般名詞(ローマ式の剣)は「GLADIUS」である。