GuitarFreaksV2 & DrumManiaV2

【ぎたーふりーくす ぶいつー あんど どらむまにあ ぶいつー】

この項目ではアーケード版・プレイステーション2版共に解説しています。 AC版は シリーズファンから不評 、PS2版は「判定なし」です。



アーケード版

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 アーケード
販売・開発元 コナミ
稼動開始日 2005年11月24日
判定 シリーズファンから不評
ポイント 前作からのレベル改訂なし
難易度詐称のオンパレード
運要素の強すぎるギタドチャンコ
(不)愉快な挙動をする数々のバグ
キャッチフレーズに合わず、LIVE感まるでゼロのイベント
『XG3』に比べればマシな出来
GuitarFreaks & DrumManiaシリーズ

概要

『GuitarFreaksV & DrumManiaV』シリーズ(Vシリーズ)の2作目。キャッチフレーズは「LIVE2 GO!!
前作で新シリーズの出発点として『V』が登場したが、ギタドタワーの評判の悪さ、譜面バグといった粗が目立ってしまった作品だった。
今作はライブ風にし、版権曲を従来より多めに設定。更にギタドランド、ギタドタワーの不評からギタドチャンコという一風変わった解禁システムが施されたが…


新システム・解禁イベント

  • HAZARDゲージ
    • 今作より「HAZARD」なるオプションが追加。
    • グルーブゲージの仕様がMISSまたはPOOR2回で閉店(要はゲームオーバー)になるオプションで、適用して完走するとボーナスポイントとして8310点が追加される為、上級プレーヤー御用達のシステムになると思われたのだが…
  • ギタドチャンコ
    • 本作における解禁イベント。e-AMUSEMENTサーバ上にデータのあるプレーヤーとルーレットで対戦する。
    • 勝負の前に、『体力・敏捷・技術・根性・運・腕力』からなる6つの能力値が算出される。これらのステータスは、プレー結果によって変動する。
    • 対戦相手と 6つの能力値を比較することで、「勝」と「負」のマス配分が決まる。
    • ルーレットが始まったら、「勝」のマスで止まるよう自分の動体視力を信じてスタートボタンを押す。「勝」に止まれば勝ち、「負」に止まったら負け。
    • 時々、「懸賞試合」と呼ばれる勝負が行われ、ここで勝つと隠し要素*1を獲得できる。
    • また、プレーヤーには番付が定められ(最初は「序の口」)、「昇段試験」と呼ばれる試合に勝つと「序二段」「三段目」…と番付が上がる。
    • と、ここまで書くとゲームをプレー後に遊べる軽いミニゲームのようなものであるが…。
  • ショップチャンコ
    • 上述の「ギタドチャンコ」と併行して行われた店舗対抗形式のイベント。
    • 全国の店舗を東西2グループに分け、「GITADOCHANKO」の合計勝ち星数を競い合う。
    • 期間終了後、勝ったグループ(と負けたグループのランキング上位)の店舗にのみ隠し曲プレーチケット(SHOP CHANKO TICKET)が配布される。
      • と、内容自体は悪く無さそうだが…

問題点

収録曲の問題点

  • 前作からのレベル改訂なし
    • 前作で難易度詐称が多かったにもかかわらず、なんとレベル改訂なし。GF側が特に顕著で、信憑性のない難易度が続出している。
      • Vの詐称曲の嵐に加え、ナンバリング時代の楽曲にも全くあてにならない難易度が多数存在しているにもかかわらず難易度変更されていない。
  • ロケテストに登場した新曲のレベル調整があまりない。結果的に詐称表記のオンパレードに。
  • 難易度詐称のオンパレード+新曲の低難易度譜面が多すぎる
    • 前作でも問題だった難易度詐称だが、今作も数多く存在した。顕著なのがGF側の「CaptivAte~裁き~」で、全譜面全パートが詐称というとんでもない難易度設定になっている。
    • DM側も版権曲の「上海ハニー」「ツバサ」「南風」「未来の地図」はレベルに相応しくない難易度設定になっている。他にも「HELLO YOU」「Spellbound」なども詐称表記。比較的まともだった前作と比べると明らかに難易度詐称の譜面が多くなっている。
    • そして、今作は前作以上に90以上の譜面が少なく、GFとDM共に新曲はなんと1曲のみ。(80以上のものでもDMは3曲と少ない。GFは5曲と前作並に少ない。)PREMIUM STAGEにふさわしい難易度という理由があってもこれだけでは足りなさすぎる。
      • GFDMにおいては、プレーした譜面の難易度から腕前を評価する「スキルシステム」があるため、他機種以上に難易度詐称が問題視されやすい。今作は、難易度設定がギタドチャンコ(後述)のルールに絡んでいたため、一層問題を大きくした。
    • 本作で難易度詐称問題が顕著になったためか、次回作『V3』ではロケテストの時点で難易度が大幅に修正される事になった。

(不)愉快なバグ達

  • HAZARDバグ
    • 今作より追加されたHAZARDオプションを適用している状態でEXTRA STAGEでEXTRA専用の曲で100ノーツまで全てパーフェクトをとった状態でMISSを2回して閉店すると、ゲームオーバーにならずPREMIUM STAGEに進出する、いわゆる捨てゲーを誘発するバグが発覚。
    • このバグを用いる事で条件の厳しいPREMIUM STAGEへの進出が容易になったのだが、そのためにわざと捨てゲーするプレーヤーが多発する事になってしまった。
    • このバグの存在で「これまでPREMIUM STAGEに進んでいた苦労が一体何だったのか」と思う人も少なくなかった模様。
  • 旧カードが引き継げない(もしくは引き継いでもスキルポイントが異常な数値となっているケースあり)
    • ee'MALLの稼動終了とともに専用楽曲を解禁した際、事実上不可能な値までスキルポイントが上昇、あるいはシステム上絶対に有り得ないはずのスキルポイントが下がるという現象も起こっていた。
    • いずれもバグの発覚当日中に「緊急メンテナンス」と称してスキルの更新を停止。翌日には修正され、ユーザーの記録もバグ発覚前の状態に戻ってしまった。*2
  • 『シナリオ』のギター譜面に、OPENノーツではないにもかかわらずOPENノーツとして処理しなければならないバグが復活した。
  • 一部新曲に二重ノーツが発生。
    • 『The Legend』と『愛と勇気の三度笠ポン太』に不可視ノーツが存在している。
    • 後に修正されたものの、気合いで二重ノーツを拾って高スコアを出してしまった記録が公式ランキングに載り続けるという異常事態に。
  • NON STOPモードで演奏中に判定ポジションを変更すると、以降の全ての譜面がポジションを変えた時点での難易度とパートに統一されてしまうというバグなどがあった。
    • 存在しない譜面は譜面自体流れない。更に曲によっては変な譜面が流れるなどよくわからない事態となった。
  • なお、これらのバグの多くは2005年12月27日付のアップデートで修正された。
    • …のだが、今度は旧作カードを使用すると隠し曲、NON-STOPモードの隠しコース、ギタドチャンコの隠しキャラがネタバレしてしまうというバグが発生する事になった。バグを修正したらまた新たなバグが生まれるとはこれいかに。

結果、前作で問題だったバグ関連が更にパワーアップする事になってしまった。

ギタドラ史上最悪クラスのイベント「ギタドチャンコ」

  • 算出される能力値が、それぞれ「ゲージ残量、曲レベル、スキル達成率、PERFECT率、ランク、MAX COMBO率」に依存するため、高難易度譜面に特攻したり、難易度詐称譜面をプレーするとステータスが上がり辛い。
    • ただでさえ今作は難易度詐称の譜面が多いことから、結果的に運要素が非常に左右されるものとなってしまった。
  • 困ったことに、場所(月)が変わる度に毎回ステータスがリセットされる。まったく育てる楽しみが感じられないのと、一から育てなおすため余計にストレスがたまりやすい。
  • 月毎に新曲が1曲あるが、22回勝たなければ手に入れられない。全解禁するのに、なんと110回勝たなければ手に入れられない。更に運要素も絡むため、人によっては6月まで待たないと全解禁すら出来ないプレーヤーすら。前作と違い曲が消えることはないが、運要素に加え貢ぎ要素が非常に絡むため、段々評価が下降し始めた。
    • その110クレという回数は、GFもしくはDM単独でプレーした場合。もし、両方プレーすると最短でも220クレ。その上に運要素が絡むため、300クレ以上に及ぶことも。近年のBEMANIシリーズの貢ぎイベントにも引けを取らない額。
  • まとめると、当時にしては運要素+貢ぎ要素の強い悪質性の高い企画であり、前作で批判された「ギタドタワー」を彷彿とさせる内容として更なる波紋を呼ぶ事になった。

結局、この企画も段々糞企画というイメージが定着してしまい、前作・前々作の不評を拭い去ることはできなかった。
余談だが、今作のキャッチフレーズは「LIVE2 GO!!」であり、イメージイラストはLIVE感をよく表している。何故相撲をLIVEをテーマにした作品のイベントにしてしまったのかは永遠の謎。

その他の問題点

  • ショップチャンコにも問題あり。
    • ギタドチャンコと共に開催されたイベント「ショップチャンコ」の際に貰える「SHOP CHANKO TICKET」は、後から出るギタドチャンコ隠し新曲が先行でプレーできるだけ。
    • それだけなら賛否両論にもなりえるが、スキルポイントの理論値にほとんど絡まないためか、このSHOP CHANKO TICKET自体実用性が低いというプレーヤーも少なからず存在する。
      • さらにこのSHOP CHANKO TICKET、後半の3ヶ月は「a view」(最後のギタドチャンコ隠し曲)という手抜き仕様。(しかも解禁した人が遊んでもチケット消費が行われる)
    • おまけに前回のTICKETが余ったまま、次の回のTICKETが入った場合前回のTICKETは消滅してしまう。
  • 判定が厳しい。
    • 今作はPERFECT重視のスキルポイント計算式になったのだが、判定の変更によりPERFECTが前作より取りづらくなった。PERFECT率を稼ぎづらくなった関係で、ENCORE/PREMIUMの進出が厳しくなることに。
    • また、ギタドチャンコでもPERFECTの割合が能力値の算出に使用されるため、一部プレーヤーから反感を買うハメに。
      • ちなみに、PERFECTを出しづらくなったことは、元からPERFECTを出しづらいドラム側に対し非常に不利な結果となった。
      • ギタドキングでもスコアの関係上、COMBOほどではないとはいえ、PERFECT率も多少重視されるため、コンボで稼げないプレーヤーにとっては痛い仕様に。
    • スキルポイントに関しては完全に意見が分かれる。
      • 前作まではPERFECT率75%+COMBO率25%の計算式を元に達成率が算出されていたが、今作ではPERFECT率85%+COMBO率15%と、PERFECT重視の算出方法に変わった。
      • PERFECT重視にしたため、Vの時よりスキルポイントが稼げるプレーヤーがいれば、Vより下回るプレーヤーもいたりと両極端だった。
    • このPERFECT重視の判定が不評かどうか不明だが、V3ではV2よりCOMBO重視の計算式に変更された。
  • 「ギタドライフV2」の利用価値
    • 前作から登場している携帯用の連動アプリ。ギタドチャンコの情報やギタドキングの情報などが確認できる。
    • が、前作に比べると切り替え時間に時間がかかるようになった。それだけでなく、前作でまともに使用されなかったバンド募集が残っていたり、スキル対象曲が表示されないなど評判は悪かった。
    • このアプリからギタドチャンコ解禁曲数がネタバレするというお粗末なことも。
      • au所持者には一切使えないアプリなため、利用価値があるかというと…
  • マンネリ化の進むスキルポイントシステム
    • 前作ではNON STOPも対象曲に変更された。しかし今作は低難易度楽曲が多く、新曲に対してこのスキルポイントシステムの意味を成していない。それどころか、このスキルポイントシステム自体もVで形が多少変化したとは言え、マンネリ化が進んでいるのは明らかだった。
    • そのためかV3ではスキルポイントシステムを新曲、旧曲、LONGと分けるという大幅な改正を施した。
  • 何故か冷遇されてしまった各種チケット類
    • 前述のHAZARDバグの発覚により、救済アイテムとして存在していた筈のPREMIUM TICKETやENCORE TICKETの存在意義が薄れてしまった。
    • また、ギタドチャンコ終了後は所持しているチケット類が没収されてしまい、次にプレーした際には一切のチケットが使用不可能になってしまう。
    • これらに加えて、上述の通りショップチャンコチケットの使い勝手も微妙だった事から、本作は「チケット自体が冷遇されてしまった一作」と評さざるを得ないだろう。

評価点

  • 削除曲が1曲だけ
    • 今作で削除されたのは「マウンテン・ア・ゴーゴー」のみ。
  • ギタドチャンコによる復活曲が多かったこと
    • 毎場所通常曲4曲+LONG1曲×5、全部で25曲復活した。
  • 達成率が表示されるようにリザルト関係が改善された。
    • 基板変更の恩恵を受けてか、レスポンス速度も若干上がっている。
  • 相変わらず収録曲については好評
    • 前述の通り版権枠の比重が高いものの、『For The Future』『ツバサ』『リライト』『上海ハニー』といった定番曲は押さえている。
    • 邦楽提供枠は『星のカケラ』『Sing A Well』、洋楽からはMASTODONの『Blood And Thunder』やVanilla Ninjaの『Metal Queen』とLIVE色の強い楽曲が収録。
    • 前年の『beatmania IIDX 11 RED』からデビューして間もないDJ YOSHITAKA氏は「CaptivAte~裁き~」を提供。本曲は『12 HAPPY SKY』収録の『CaptivAte~浄化~』の流れを継ぐ1曲で、バンドサウンド中心のギタドラ収録曲でありながらDJ YOSHITAKA=ユーロ・トランス系アーティストというイメージを確立させる事に成功した。
    • 泉 陸奥彦氏はMODEL DDシリーズ最新作「MODEL DD7」を提供。本曲は前作「DD6」に引き続き同社製のベルトスクロールアクションゲーム『メタモルフィックフォース』からのセルフアレンジ曲であり、低難度ながらも同ゲームを「BEMANI以外のコナミ作品における泉 陸奥彦氏の代表作」というイメージをプレーヤーに植え付ける事になった。
    • 小野秀幸氏は新名義のvoxを用いpremium stageにて「over there」を提供。神々しくも非常に激しい難度の譜面で、本作のラスボスには相応しい1曲と言える。

総評

Vシリーズの2作目として登場した今作だが、LIVE感のない各種イベントでは盛り上がりようがなく、ただあるだけの要素になってしまった。
前作『V』ではギタドタワーという低評価イベント、難易度詐称は多かったものの、PREMIUM STAGEの復活、隠し曲の大幅復活、版権PVの登場、クリップの向上、その他システムの向上などで新シリーズの改革という目的はある程度果たしていた。

これに対し『V2』はギタドタワーをギタドチャンコに変えた、HAZARDを搭載した以外あまり大きな改変がなく、前作でもあった大量の難易度詐称曲問題が引き続き残った上、数多くの低難易度譜面でプレーヤーのやる気を削いでしまった。
そのギタドチャンコ自体も運要素が強い上に金をかけるだけの貢ぎイベントになってしまい、ギタドタワーほどではないものの不評一辺倒の評価に終始することになり、11th&10thから続いた「悪質さの強い企画」という負の連鎖を引きずる結果となってしまった。

『XG3』に比べると致命的なバグは多くないとは言え、当時にしてはバグが多く、中には音楽ゲームとして成り立たないバグも存在したことも評価を下げる一因となった。

ロケテストの意義すらないまま稼働してしまった今作は空気作と揶揄され、「新作として出した意味がない」という散々な評価となってしまった。


その後の展開(アーケード)

  • 本作稼働から約1年後の2006年9月13日には次回作『GuitarFreaksV3 & DrumManiaV3』が稼働開始した。
    • 同作では、本作で指摘されていた難易度詐称はおろかシステム、イベント面も大幅な変更を施される事になった他、EXTRA RUSHやBATTLEの搭載なども相まって、結果的に「V字回復」と称される傑作として生まれ変わる事になった。

余談

  • 現在でもV2の評価はシリーズ内でも低い部類に入る。(V2→V3のような逆転劇というのが現状になっているためか)
    • V3のHPにあるFROM STAFF内のtQy氏のコメントに「『V3』は好評」とあり、一概に断言はできないものの『V』、『V2』の評判が悪かったことを暗に示している。
    • 後年『XG3』のあまりの出来の悪さの比較対象として『V2』を引用するケースが2ch内で多々あり、今作の評判が悪かったことがうかがえる。
      • ちなみに『XG3』のラスボス曲はvoxが担当しており、voxがラスボス曲を担当する作品はシリーズ最底辺になるというジンクス 確立されてしまった。
  • 本作で頻発したバグの原因として考えられるのは、前作「V」で基板を変更したことによる仕様変更への対応に追われていた事による、開発スタッフ内の事情*3と推測されている模様。
  • 初のBEMANI合同イベント「BEMANI EXPO」
    • 本作稼働に際して「BEMANI EXPO」という名称の『beatmania IIDX 12 HAPPY SKY』と『pop'n music 13 カーニバル』の三機種合同イベントが行われた。
    • 同企画では、筐体側で行われるクイズ企画「BEMANIナンバーズ」やネットラジオなどが行われ、特に「BEMANIナンバーズ」では、普段コンビを組まないであろうアーティストが二人一組になり、各作品に合計3曲ずつ専用楽曲を制作したことで話題となった。
    • しかし、IIDXとpop'n 側では企画開始と共に曲が一斉解禁されたにもかかわらず、V2は3曲中2曲がシークレット楽曲(前述のギタドチャンコやギタドキングで自力で解禁しなければならない)という前提条件があったため批判の声があった。
      • 「BEMANIナンバーズ」が開始された段階ではまだ前作『V』が稼動している状態であり、ユーザー側は「V2の稼動と同時に遊べるようになるだろう」という予想が多かっただけに、期待を裏切る結果となってしまった。
      • ちなみにEXPO曲の『香港☆超特急Z』は後に「キャプテン☆メタル」ことあさき氏によってラジオの生放送のリクエストで『牛乳特急便』としてアレンジされた。
      • …のだが、前半のあさき節全開の歌詞と後半の「おちち~」という歌詞のギャップから、屈指のネタ曲になってしまった。どうしてこうなった。
  • 「トップランカー決定戦」の開催
    • 上述の「BEMANI EXPO」と同じく『IIDX』『pop'n』と合同で機種で一番上手い人を決めるというBEMANI初の総合全国大会である「トップランカー決定戦」が開催された。
    • 決勝会場ではBEMANIアーティストによるライブも行われており、後の「KONAMI Arcade Championship」の前身に当たる存在と言えるだろう。
  • ロケテスト仕様について
    • ギター側はロケテでは空弾きミスなしという初心者に優しい設定だったのだが、製品版では削除。(ロケテではTightがオプションで登場。)結局前作と同じような設定に。
    • ただでさえ初心者がとっつきにくいギターなのに、どうして削除する必要があったのか?

プレイステーション2版

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
発売日 2006年11月22日
定価 6,980円
判定 なし
ポイント 解禁・バグ関連はAC版・過去CS作品よりはマシになったが…
未だに多くの課題を引きずっている
久々のCSオリジナル曲

概要(PS2)

家庭用GuitarFreaks&DrummaniaのVシリーズ2作目。
過去に発売された家庭用ギタドラ2作の出来があんまりだった事や、評判が著しく良くないV2の移植だったことから、発売当初は期待されていなかったが…


評価点(PS2)

  • 2001年の4th&5th以来、実に5年ぶりとなるCSオリジナル曲が登場
    • 本作で新たに収録された楽曲は、Thomas Howard Lichtensteinによる「No Hesitation」と、あーたん(荒牧陽子)による「風に抱かれて三度笠ポン太」の2曲。
    • 特に後者は主にアーケードで展開されていた楽曲の続編がまさかのCS書き下ろしで登場という事もあってか、大きな反響を呼んだ模様。
  • 独自性のあるNON STOPモード
    • NON STOPモードの各種コースは基本的にAC版の再現だが、「Rock!Rock!!Rock!!!」「ナツメロ」「洋楽」の3コースでは曲構成が変わっていたり、新コースとして全曲が『三度笠ポン太』シリーズで構成された「ポン太」が追加される等、CS独自の味わいがあると言える。
  • 先行収録曲の存在
    • 当時アーケードで稼働していたV3から、『ギタードライブ』『Ring』『Micro Fin』が先行収録されている。
  • 改善された解禁方法
    • 今作はギタドチャンコにおける解禁方法で勝つと曲がゲットできる。負けると次に持ち越しになるが、ペナルティはない。
      • その上、貢ぎ要素と運要素の強かったACと異なり、家庭用では勝てば曲が解禁できることからデメリットはない。
      • 前作・前々作で問題だった解禁速度も大幅に改善。最短で22回勝てば全曲解禁できる。
    • 時限解禁も全解禁で13時間30分と若干改善される。
      • ただし、キャラを変えると解禁した曲が消えるが…そこまでしてキャラ変更するというメリットがない。
  • 豊富な版権曲
    • 本作収録の版権曲は、ACV2収録分の9曲に加えて旧作から6曲と非常に多いことから、家庭用Vシリーズの中でも特に版権曲で占められていると言える。
    • 加えてナツメロで定番の『ルージュの伝言』『DIAMONDS』『悲しみは雪のように』、マキシマム・ザ・ホルモン提供の『ROLLING1000tOON』、当時のAC最新作であるV3で削除された『SACCHARINE SMILE』等々、
    • 恐らくNON-STOPの再現と思われるが)楽曲のチョイス自体も悪くなく、ACで親しまれていた版権曲群がいつでもプレーできる様になった事も大きいだろう。
  • 最初からHAZARDバグが修正されている
    • ENCORE/PREMIUMの価値が無くなってしまうので、この修正は当然といえば当然である。

問題点(PS2)

家庭用版再始動後に生じた課題が完全に解決されていない。

  • 相変わらずロードが長い
    • ACと違い、ロードに時間がかかってしまうところ。PS2の仕様を考えると仕方ない部分があるが…。
    • このロードがいろんなところで発生するため、何度もやりたい人にとっては苦痛にしかならない。
      • とはいえ、解禁方法がマシになっただけでも救い。
  • 未だに残っているトレーニングモードの謎仕様
    • トレーニングモードは苦手な部分を鍛える意味で取り入れたものだが…。
    • DARK、リバース等といったオプションが使えず、何の為のトレーニングなのか分からない。
      • それだけでなく、上記のロード問題のためか、曲選択までに時間を要する。当然イライラ感が増す。
  • FREEモードでのプレー終了後に出る画面の煩わしさ
    • 同じ曲をPLAYするか、曲選択画面に戻るか、FREEモードを出るかの3択が毎回出てくる。このシステム自体はIIDXなど他の家庭用作品でもお馴染みだが…
    • 問題はリザルト画面を閉じるたびに暗転して専用のメニュー画面に映ること。これによりロード時間が増加。その上、イライラ感も増加という悪循環をたどるようなシステムとなった。せめてIIDXのようにリザルト画面上に出現する方式となっていれば…
  • 改善がなされなかった音質
    • それでも前作までに比べると多少マシになった模様。

今作における問題点

  • 判定が厳しい
    • CSVとMPSをやっている人にとっては多少違和感を感じやすい。その上判定ズレも起きており、本来PERFECTが出るタイミングでもGREATやGOODが出てしまう。
  • ギタドチャンコでキャラを変更すると、解禁した曲が全て消えてしまう
    • この為、ついうっかり使用キャラを変更してしまうと、せっかく取った曲を再度取らなければならない。
    • 解禁状況を維持した状態で別のキャラクターでギタドチャンコを行う場合は、別途メモリーカードを購入する必要がある。初期の家庭用版5鍵beatmaniaかよ。

賛否両論点(PS2)

  • 前作と収録曲が被りすぎている
    • ACV2のNONSTOPを再現するための収録だが、その影響で前作のデフォルトおよび隠し曲で出ていた曲が多数存在している。
      • その曲数は11曲*4と非常に多く、CSに入っていない曲を犠牲にしてまで収録する姿勢に反発の声が多発した。
    • 他にも、NONSTOPモードにおけるDD573コースの再現で『DAY DREAM』が収録されている。
      • アーケードでは気軽に選曲できない上、CS4th&3rdではソフトそのものに重大なバグがあった為、ここで再収録されたのはある意味幸運である。
      • また、楽曲のムービーもAC8th&7thで登場した「デイドリさん」こと新バージョンでの収録である事から新鮮味もあり、いつでも鬼畜譜面をプレーできる事も相まって、単に好みの問題とも言える。
  • 未収録曲の存在
    • ACでは洋楽コースに入っていた『Black sheep』が収録されていない。家庭用でも出来ると期待を抱いていたプレーヤーは残念な結果に。
      • 公式ブログでも版権が降りず収録できなかった事を仄めかす発言があった為か、仕方ないと容認するプレーヤーも多かった。
      • ACでも10th&9th~V3のバージョンでないと遊べない上、年々V筐体そのものの設置率も減少していることから、それでも収録して欲しかったとの声が。

総評(PS2)

アーケード版の出来が散々だったために期待はされていなかったが、前作家庭用で問題だった新曲の一部未収録問題については、今作は完全に再現。他にもバグ・解禁に関してもこれまでの新家庭用版シリーズ作品に比べるとマシになったとは言えるだろう。

今作はこれまでの新家庭用シリーズから方針が変わりCS独自の要素を少しずつ取り入れた作品であるが、過去作で指摘されていた問題点は全く改善されず、本作独自の問題点の存在も相まって、AC版同様に悪しき流れを断ち切る事が出来なかったのは否めない。


その後(PS2)

  • 本作の発売から約5ヶ月後の2007年3月8日には『MASTERPIECE SILVER』同様の旧作の人気曲で厳選された『MASTERPIECE GOLD』が発売された。
    • 同作では、本作まで使われていたシステム周りが改善。これにより家庭用版再始動から続いた悪しき流れに終止符を打った。
    • 解禁も非常に煩わしかったSILVERと比べて断然よくなった。音ゲーとしての快適性は間違いなく上がっている。
      • しかし、隠し要素のあまりの多さが裏目に。その上、FREEモードにおけるオートセーブ機能が問題点になってしまった。
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  • GuitarFreaks & DrumMania
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最終更新:2024年03月07日 10:59

*1 隠し曲だけでなく、携帯サイトで待ち受け画像や着メロもダウンロードできた(コナミネットDXへの会員登録必須)。

*2 対応が早かったこと、あるいはゲーム上明らかに不正な挙動を示したためからか、記録の巻き戻しに対する批判はほとんど無かった

*3 実際、BEMANIシリーズでは過去に『beatmania IIDX 9th style』と『10th style』でも良く似た事態が起きていた

*4 あこがれ、Destructive Wave、Street Runner、三度笠ポン太は今日も行く、Flow、Plastic Umbrella、Wonderful Workers、無常の星、Little Prayer、Die Zauberflöte、MODEL DD3