新世紀GPXサイバーフォーミュラ
【ふゅーちゃーぐらんぷり さいばーふぉーみゅら】
ジャンル
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すごろくゲーム
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対応機種
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ゲームボーイ
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発売元
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バリエ
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発売日
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1992年2月28日
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定価
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3,980円(税別)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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何故か全編すごろく 公式が認めた「クリア不可能ステージ」 バグが無くてもクソゲー 商品として成り立っていない
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概要
当時放送されていたアニメ『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』を題材としたすごろくゲーム。
プレイヤーは主人公・風見ハヤトとなり、サイバーナビゲーションシステムを搭載したマシン「アスラーダ」に乗り、レース内で規定の順位に入るのが目的。
システム
各面ではコースを2周し、出走4車中のうち規定の順位内に入る事が出来ないとゲームオーバーとなる。
パスワードコンティニュー方式で、パスワードは面をクリアするごとに表示される。全8面。
本作はレースゲームではなくすごろくなので、マシンがマップ上をどれだけ移動できるかはサイコロの出目で決まる。
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マスを移動し終わる度に様々なイベントが発生する。
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「前方に敵車がいない」「セッティングがうまくいった」などのグッドイベントで、一定数余計にマスを移動できたり、2ターンの間、サイコロを振る際に出た目よりも1マス多く動けたりする。
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「小石が当たってフロントガラスにヒビが入った」「前に事故車がいる」といったバッドイベントで、その場から戻されたり、2ターンの間、サイコロを振る際に出た目よりも1マス少なくしか動けなくなったりする。
マップ上で、敵車と重なるとバトルパートに移行する。
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「体当たり」「競り合い」「かわす」「アイテム」この4つのコマンドを駆使し、うまく敵車に勝つ事が出来ると前に出られる。負けると当然後ろとなってしまう。
ステージをクリアするか、負けてゲームオーバーになると、ハヤトのレベルが上昇し、マップ上で移動できるマスの数が増え、敵車との競り合いでも有利になる。
問題点
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ゲーム化の方向性
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原作は「サイバーフォーミュラ」という未来のレースを主軸としているが、先ほど書いた通り本作は「すごろく」ゲーム。この時点で無理がある。
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確かにGBのスペックでは、劇中のレースのスピード感を出すのは難しいだろうが、だからと言ってすごろくにしてしまうのはいかがなものか。
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レースとすごろくをうまく融合させているかといえば全然無い。すごろくなので仕方が無いと言えばそうなのだが、レースのスピード感を演出させる要素も皆無。
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すごろくゲームとして出来が悪い
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コース1周はやたらと長く、特にハヤトのレベルが低くて移動力の低い序盤だと異常に時間がかかり、テンポは極めて悪い。
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メインマップで自車を動かす際、画面がカクカクして非常に目に悪く、自車の位置や移動先が非常に分かりづらい。
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ハヤトのレベルが低いと、何度バトルを挑んでも敵車に競り勝てない。負けてもレベルは上がるので、何度も挑戦していればいずれは勝てるようになるのだが、無敗で勝ち進むのはほぼ不可能だろう。
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ステージによっては「崖」「川」「オフロード」といった、サイコロの出目に関わらず強制的にストップされる関門ポイントがあり、サイコロで特定の目を出さない限り1マスたりとも前には進めない。
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そのくせ、敵車との競り合いで負けた際や、抜けた先の普通の道路で、来たマスを戻されるイベントがあった場合は、きっちりそこの関門ポイントに戻される。
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致命的なバグ
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5面のマップ上、必ず通らなければならないあるマスを通ると、バグったピット周辺の画面に飛ばされ、脱出不可能となってしまう。
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回避方法は、バグが発生するマスの直前で止まり、「~マス進む」というイベントを出す事のみ。
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当然メーカーへ問い合わせがあった訳だが、メーカーがとった対応は「次ステージのパスワードを教えた」との事。バグ修正版が出ていない事から回収をかける程の予算は無かったものと思われる。
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7面以降、「カスタムチップ」が届いたので装備するように勧められるが、装備するとゲームがフリーズする。故に、「カスタムチップ」にどのような効果があるのかは全く不明。
評価点
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原作の主要キャラはそれなりに網羅されており、顔グラフィックもなかなかの再現度。
総評
ただでさえテンポの悪さと演出の乏しさでプレイするのが苦痛なのに、デバッグしたのかすら怪しいレベルのバグがあるなど、もはや商品と呼べるレベルの作品ではない。
原作ファンならGC版など他のゲーム化作品を選ぶべきだろう。
最終更新:2022年11月03日 17:58