ひしょ×ひしょ

【ひしょひしょ】

ジャンル エロコメリゾートADV
対応機種 Windows 2000/XP/Vista
発売元 ゆ~かりそふと
発売日 2009年9月18日
定価 8,800円(税別)
レーティング アダルトゲーム
配信 2010年5月14日/6,151円
判定 クソゲー
ポイント 2009年クソゲーオブザイヤーinエロゲー板次点
パッチ・CG数&出来・イベント全てに問題有り
クソゲーオブザイヤー関連作品一覧


概要

イーアンツ有限会社の美少女ゲームブランドの一つ「ゆ~かりそふと」から発売されたアダルトゲーム。

主人公が財閥総帥の後継者となる為、ヒロインである3人の女秘書と試験に挑むという内容。


ストーリー

茹だるような暑さが続く季節――
アルバイトで1週間の泊まり込みから帰宅した大輔を待っていたの、予期せぬ客人だった。
燕尾服を着た一人の老人とイカツイ黒スーツの男。
表情の読めない老人。名刺を出す。
「?…紫宮(しのみや)財閥ってあの有名な…」
そこにはTVでも毎日のようにCMを見かける大企業と同じ名前があった。
『執事』の話をかいつまんでみると、どうやら自分は「紫宮財閥」の総帥、柾綱の孫にあたるらしい。
更には、このたびその柾綱の願いにより、財閥を継ぐ者を選抜、自分にはその資格があるから総帥になるレースに参加して欲しい。といった内容だった。
「な、何でオレなんかが候補に…爺さんがいるなんて聞いたこともないぞ」
「お父様はおじい様と幼少のころからお仲が悪ぅございまして…」
急な展開に気が動転しつつも自分が社長になれるかもしれないというチャンスに心動かされる。
(待てよ、冷静になるんだ。こんな旨い話があるはずがない。さっきの財閥の話だってまだ本当かどうかわからないし…)
「とりあえずお時間もありませんから後のお話は移動しながら致しましょうか」
指を鳴らす老人。黒スーツの手によって、俺はバカでかい車へと押し込まれた。
―― そして
着いた先は軽井沢。の、いかにも高級そうな屋敷。
聞けばこの周り約1万坪の土地を財閥が所有しているらしい。
(しかたない、こんなとこまで来ちゃったんだし、とりあえず身を任せてみることにするか…)
(なんにしても、面白そうだしっ!)
「無理そうだったらすぐ断れば済む話だし…」
ところが、そう簡単に断れる話ではなかったのだった……
(公式サイトから抜粋)

問題点

パッチ関連

  • 最初に配布されたパッチを使う事で、この2つの不具合は修正された……かに思えたのだが
    • エロCGは追加されたかに見えるが、ヒロインの立ち絵を拡大して一枚絵であるかのように誤魔化している例がある。
    • 更に立ち絵の首から上だけを画面下部に表示させフェラ○オシーンとしている場面まである。前年度話題となったゲームの迷文句をもじり「ごらんの生首だよ!」と揶揄されたのは言うまでもない。
  • ソフト発売の2か月以上後、ようやく完全版パッチが配信されたが、現在メーカーのゆ~かりそふとは活動を終了しておりサイトも存在しない*1

前宣伝との差異

  • 「CGは全80枚で、ハーレムシナリオもある」と紹介されていたが、パッチを当てても48枚しか存在せず、ハーレムシナリオも存在しない。前述の完全版パッチを当てればハーレムシナリオは追加される。

試験内容

  • ゲーム中に登場する試験問題は、財閥総帥になる為のものなので、商法・経済・政治などから出題される…という触れ込みなのだが、実際は「太陽が月に隠される現象は日食か甘食か?」「白熊が住んでいるのは北極か南極か?」といった関連性のない2択クイズばかりで、バカゲーとしても滑っている。
    • しかも問題自体10種類程度しか存在しない為、同じ問題が何度も出題される
    • 「一定数正解しないとゲームオーバーになる」というだけの試験なので、わざと外しても意味は無い。

評価点

  • まともなCGも数枚はある。
    • もちろん並のエロゲーにおける最低水準を遥かに下回っている枚数でしかないのだが、冗談抜きに本作にはこれ位しか評価点が無い。

総評

抜きゲーに対しては「シナリオを期待するべきではなく、エロシーンが十分な数と実用に足る内容を保っていれば良し」とする風潮が存在している。
……だが、もしも抜きゲーで一番肝心なエロシーンが酷い有様だったならば、そのような作品、そして作品を発売したブランドにはどのような評価が下されるのだろうか?

2009年度KOTYe次点選出、「ゲームラボ」誌の2009年衝撃ニュース・美少女ゲーム編第10位にランクイン*2
そして本作発売後のゆ~かりそふと活動終了という最早覆しようの無い事実は、それを雄弁に物語っている。


余談

  • パッチ未使用の状態でデータを弄り、アルバムモードを出現させると、そもそも収録されていないCGがいくつも存在する事がわかる。本編で黒一色になるのは、バグで表示されないのではなく、何とCG自体が入っていなかった
    • さらにこのモードは4ページまで存在する様に見えるが、実際は4ページ目だけは選択する事ができない。そしてパッチを当てると4ページ目の表示自体が消える。恐らくこの4ページ目にはハーレムシナリオのCGが入る予定だったと推測される。
    • クリアしてもアルバムモードが出現しないのも、バグではなく未収録CGがある事がばれない様にわざと開けないようにしたのでは……とも考えられるが、真相は不明。
  • 後にメーカーは宣伝記事と実際の仕様が違うのは、間違った資料を渡してしまった為と釈明している。
  • 宣伝記事や公式サイトでは、主人公の名前は「大輔」となっていたが、ゲームの体験版及び本編では「青島龍太郎」(変更不可能)となっている。発売後も公式サイトでの名前は修正されず。何かあったのだろうか?
  • 修正パッチを配布する際、メーカーの責任者兼監督は本名ではなくペンネームで謝罪文を発表していた。これでは責任を負うつもりなど毛頭ないと見られても仕方がない。
  • 本作と同時期に発売される予定だった『黒色教師 ~始まりの章~』は、発売が延期されたあげく結局発売中止となっている
  • 2020年にイーアンツ有限会社の公式サイトが消滅し、本作のサイトもリンク切れとなった。
+ タグ編集
  • タグ:
  • アダルトゲーム
  • KOTYe次点

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2021年07月21日 14:42

*1 母体であった株式会社彩牙の別ブランド・ALcot(ハニカム)は合同会社クローバーソフトウェアのブランドとして継続中。

*2 これについては、ゆ~かりそふとのメーカー対応が最悪だったという点も大きい。当wikiでは執筆ルールの都合上、ゲーム内容とそれへの評価に直結する「前宣伝との差異」及び下記「ペンネーム謝罪」以外の対応については割愛する。ネットの海を探せば簡単に見つかるので、興味がある方は自力で調べてみてほしい