ソーラーストライカー
【そーらーすとらいかー】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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ゲームボーイ
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メディア
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1MROMカートリッジ
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発売元
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任天堂
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開発元
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水口エンジニアリング
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発売日
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1990年1月26日
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定価
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2,600円
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書換
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ニンテンドウパワー 2000年3月1日/800円/F×1・B×0
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プレイ人数
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1人
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判定
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なし
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ポイント
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ゲームボーイソフト初のシューティング 良くも悪くもとってもシンプル
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概要
ゲームボーイ初の2D縦シューティングゲームソフト。
プロデューサーは横井軍平氏。ある意味横井氏らしく、わかりやすさを前面に押し出したゲームである。
任天堂は、固定画面のシューティングゲームはこれまでにいくつかリリースしてきたが、方向を問わずスクロールする純粋なシューティングゲームは、任天堂としては非常に珍しく、この他には2009年にDSiウェアで発売された縦スクロール弾幕シューティング『あぁ無情 刹那』(開発アリカ)がある。
ストーリー
(説明書および任天堂公式ホームページより引用)
神星暦2159年、 地球は“大暗黒星トリノ”の攻撃により、壊滅的打撃を受けた。
人類は、今をさる百数十年前、宇宙の遥か彼方からのメッセージによりこの事を知り、全世界を統括した地球連邦政府を樹立させた。
さらに、人類の平和と安全を守るため、地球連邦軍の設立も決定したのだった。
しかし、“大暗黒星トリノ”の圧倒的な戦闘力の前には、地球連邦軍もなすすべもなく、滅亡の日を待つのみとなったかに思われた。
だが、地球連邦軍の最後の砦となった月面基地では、特殊機動部隊が“大暗黒星トリノ”破壊の命をうけ超高性能戦闘機を極秘のうちに開発していたのだ。
トリノ星人の激しい攻撃の隙をついて、月面基地を母艦「MOTHER ATENA」と共に飛び立った超高性能戦闘機が“大暗黒星トリノ”星域へと到着するところである。
この超高性能戦闘機のコ-ドネ-ムこそ「SOLAR STRIKER」だ!!
主なルール
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使用するボタンはショットのみ(A/Bボタンどちらでも同じ)。それ以外に武装は存在しない極シンプルなシューティングである。
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時折登場する人工衛星「パワーゼロ」を撃つとパワーアップアイテムに変化する。これを取ると、最大4段階までパワーアップする。
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ただし、3~4段階目のパワーアップはアイテムを2個取得する必要がある。フルパワーアップ後は、1,000点のボーナスアイテムとなる(それ以前でも200点得られる)。
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残機制で初期数は3機、5万点毎に自機が1機追加される。ミスするとパワーアップは1段階ダウンした状態でその場で復活、全機失うとゲームオーバー。コンティニュー機能は搭載されていない。
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一人プレイ専用、全6ステージ構成。クリア後にハードモードがプレイ可能となる。
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各ステージにボスが待ち構えているが、ステージ4以降は中ボスも登場するようになる。
評価点
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連射機能が標準で搭載。両手でハードごと持つ携帯機ゲームであることを考慮し、操作の負担が軽くなっている。
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倒しづらい敵が高得点であるなど、スコアアタックの要素はそれなりにある。
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BGMはそれなりの出来。全11曲でエンディング曲はスタッフロールに合わせた2分強の長さで達成感を引き立ててくれる。
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また、敵の所属軍(説明書に記載)ごとに撃破音が異なるなど、SE面でもこだわりが見られる。
賛否両論点
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とってもシンプル。
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携帯機に合わせたわかりやすいルールにより、小難しい事抜きでさくっとプレイできる。まさに暇つぶしに最適なシューティングだろう。
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逆に、いくら何でも90年代に突入したご時世に、このショット一つの単純さはいかがなものか、と当時の批判も少なくなかった。
問題点
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ミスすると1段階パワーダウンするがその場復活なので、難易度の高い後半でミスすると立ち直しが困難な場合がある。
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コンティニューなどの救済処置は無し。これはいくらなんでも不親切極まりない。
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クリアデータが保存されない
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ゲームをクリアするとハードモードがプレイできるのだが、本作にはバックアップや即ハードモードで遊べるような裏技が存在しない。よって、わざわざ初期モードをクリアしないとならず、かなり面倒である。
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説明書と公式HPではハードモードに本編クリア後を前提としたストーリーが設定されているため、この仕様も仕方ないのかもしれない。
総評
とにかくシンプルな出来の一作。
ゲームボーイ向けだからシンプル趣向といえば聞こえはいいが、ファミコンが熟練期を迎え、PCエンジン、メガドライブといった次世代の存在もお目見えした時期に出すには、あまりにもインパクトに欠けて物足りないソフトでもある。
余談
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発売当時、今は亡き講談社の児童向け漫画雑誌『コミックボンボン』にて、本作では唯一となる漫画版が掲載された。
ただし、本山一城氏による『スーパーマリオランド』内で攻略漫画を掲載するという形式であったことから、内容には大きくアレンジが加えられている。
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未来世界でマリオの子孫であるマリーオとピーチ姫の子孫であるピチ姫がソーラーストライカーの操縦者に選ばれるも、
科学者アレク博士の作ったタイムトンネルで現代世界のマリオとピーチ姫が彼らと入れ替わってしまい、代わりにソーラーストライカーの操縦者になってしまうというストーリー。
ピーチ姫の作ったバレンタインチョコがタイムトンネルをくぐったことで変質し生命体となった"バイオくん"や、敵機体を操縦する鶏を擬人化したようなキャラクター達が本エピソード独自のオリジナルキャラクターとして登場する他、敵役のトリノの正体も未来世界の老いたクッパ本人となっている。
また、本作が収録された単行本の冒頭ページにもカラーの攻略記事が掲載された。
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同枠内では『スーパーマリオブラザーズ3』、『スーパーマリオランド』のコミカライズが展開されて以降は、
タイトルは『スーパーマリオランド』のままに、テトリス、スポーツ編(ゴルフ、テニス、ベースボール、アイスホッケー・テトリス)、クイックス (GB)と、「マリオがマリオシリーズ外の様々なGBソフトにチャレンジする」という異色のシリーズが展開されており、ソーラーストライカー編がシリーズのトリを飾った。
本作以降は『ドクターマリオ』や『スーパーマリオワールド』といったマリオシリーズを題材としたコミカライズに戻っている。
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ネタバレ画像
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各面ボスとエンディング、右下は2周目タイトル画面。セレクトでハードモード。
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最終更新:2023年06月05日 09:12