用語集/全般/あ行

ゲームに関する専門用語や、当Wikiの記事中に登場する固有名詞に関する一覧。
編集を行う場合、過剰な個人叩き・企業叩きは控えてください



アーケードゲーム

業務用ゲーム機のこと。Arcade game(「AC」と略す)。
店舗の軒先を借りて設置されていた事から由来する。
ゲームセンターや商業施設に設置され、1プレイごとに料金を徴収するスタイルが一般的。近年では、プリペイドカードや電子マネーの導入といった試みもなされている。

アーケードゲームを大きく分けると、ビデオモニターに映像出力を行う「ビデオゲーム」と、ビデオゲームには該当しないが電子制御を行う「エレメカ」の2種類。この他に、基板やコントロールパネルを入れ替える事で色々なゲームを動かせる「汎用筺体」、所定のゲームのみを遊ぶ目的で設計された「専用筺体」といった形態がある。
かける予算にもよるが、人が乗り込めるような大型筺体を使ったり景品を扱ったりと、ゲーム制作の自由度は非常に高い。
ただし当Wikiでは、景品の獲得・引換を目的とするメダルプライズゲームなどは取扱いを禁止している。(詳細は「このWikiで扱う作品」参照)。

アニメーション

コマ送りで少しずつずらした静止画を連続表示する事で、まるで動いているかのように見せる表現技法。
ゲームよりも歴史は古く、ビデオゲームの映像演出においてもアニメーションの技法の多くが流用されている。

古くは「LDゲーム」という、元々アニメの再生を目的とする装置のソフトにささやかなゲーム性を持たせたジャンルが存在した。
その一方で、そうした動画再生機能を持たなかった当時のパソコンでも、「ビジュアルシーン」と呼ばれるアニメ表現の試みがなされた。その多くは画面の一部を動かす程度のものであったが、スクウェアの『クルーズチェイサーブラスティー』のような、非常に短い時間ながらフルアニメーションを実現した作品もある。
家庭用ゲーム機においても90年代初期までは部分アニメが主流であり、ソフトウェアレベルで動画再生を実現したものはごく限られていた。その後、動画再生(motionJPEG)専用チップを搭載したPSやPC-FXの登場により、ついにハードがアニメーションそのものを扱える時代に突入して、現在に至る。

家庭用ゲームが一般に浸透するにつれて、アニメ作品のゲーム化などのメディアミックス展開も見られるようになった。ゲームとアニメはファン層の似通っている部分があるのか、互いに何かと関わりは深い。

アペンド

append。加える、付け足すといった意味。
ここでは、ゲームに大規模なアップデートを加える拡張プログラムを指す。
以前は「アペンドディスク」という呼び方が一般的だったが、最近では必ずしもディスクメディアとは限らないため、単に「アペンド」と呼ばれることが多い。
基本的に対応する本編ソフトに付随するものであり、これ単体では動作しないという点がバージョンアップ版とは異なる。

発売されたゲームのプログラムに後付けするシステムが確立されてから、アペンド版を販売する例は増えている。
日本ではコーエーテクモゲームス(旧コーエー)が古くから「パワーアップキット(PK)」や「猛将伝」といったアペンド版を販売しているため、「コーエー商法」と呼ばれることもある。

お気に入りのゲームに新たな要素が加えられ、新鮮な気分で深く広く楽しめるためファンからは歓迎される。
一方メーカーにとっても、旧作を改良して評判をいっそう高めることができ、しかも完全新作ソフトよりも少ない製作工程で済み、売り上げ本数の予測も立てやすいという、とてもメリットの大きい商品形態と言える。
しかし追加要素と価格のバランスが取れていなかったり、無料のパッチでフォローされて然るべきバグ修正などがこれで行われたり、追加プログラムの販売を見越して元ソフト制作で手を抜いた形跡が認められたりする場合は、大きな批判を浴びる結果になる。

拡張が容易なその構造上、ある程度人気・売り上げの高い海外のPCゲームはその多くでアペンドが発売される。
反対に日本のCSゲームでは元ソフト不要のバージョンアップ版の方が好まれる様子で、バージョンアップ版とアペンド版の両方を発売される例が多く見られる。

    • コーエーの「パワーアップキット」、「無双シリーズ」の「猛将伝」……後者はアペンド版単体でも追加モード/ステージだけなら遊べるという珍しい存在。
    • カプコン「モンスターハンターシリーズ」「戦国BASARAシリーズ」……家庭用向けシリーズではあるが、アッパー版発売が定番化しつつあるシリーズ。
    • バンダイナムコゲームス『GOD EATER BURST』、アトラス『ペルソナ3フェス』アペンド版…前者はバージョンアップ版と併売。
    • セガ『Project DIVA f おおもじパック』など……携帯機(PSVita)に、遅れて発売された据置機版(PS3)の新規要素を追加するケース。DL販売のみ・統合DLCである場合もある。
    • ベセスダ・ソフトワークスなど海外ゲームにおける『Game of the Year Edition』『Legendary Edition』『Ultimate Edition』、……ゲーム本体とほぼ全てのDLCを同梱したパッケージ。厳密に言うと完全廉価版に近い。
      • バイオウェア/エレクトロニック・アーツ/スパイク『Dragon Age: Originsプレイステーションベスト/プラチナコレクション(日本版)』……などのように、日本の廉価版に合わせたものもある。

Amazon

言わずと知れた大手通販サイト。日本ドメイン(.co.jp)は法人「アマゾンジャパン株式会社」が運営する。本やCD、果てはペットボトル飲料まで扱っている。
当然ゲームも扱っており、パッケージ写真等が掲載されている。新しいゲームはパッケージ画像の他にサンプル画面を公開することもあり、当Wikiのゲーム記事で画像サンプルとして掲載可能。

アングラ

「アンダーグラウンド」を略したもので、直訳すると「地下」。人目の届かないところで好き勝手する連中や彼らの集まりを言う。60年代のアングラ演劇ブームから一般に普及した言葉。
ゲーム業界で言うならば、ライセンス非許諾ゲームやハックツール(前者)、不正コピー(後者)などのイリーガルな行為を指す。

  • アングラの一例…『香港97

AVGN

正式名称:The Angry Video Game Nerd(アングリー・ビデオ・ゲーム・ナード、怒れるゲームオタク)
アメリカ在住のジェームズ・ロルフが制作する動画シリーズであり、ジェームズが動画内で演じるキャラクター。
クソゲーを紹介しながら豊富な語彙で罵倒し、時には破壊するネタ動画。初期はファミコンソフトばかりだったので「Angry Nintendo Nerd」だったが、後に他のソフトも紹介するようになったので「AVGN」に改められた。
基本的にATARI2600~SNES・GENESIS *1 までの古いソフトがメインで、アメリカ製・日本未発売のソフトを主に扱うが、たまに日本製のソフトを紹介したり日米の違いを述べたりなどゲームへの愛情が感じられる。
尚、ジェームズ自身は自主制作映画スタジオ「Cinemassacre Productions(シネマサカー・プロダクション)」の運営者でもあり、本動画の映像制作においてもその手腕を存分に発揮している。
近年ではクラウドファウンディングで制作資金を募った自主制作映画「The Angry Video Game Nerd:The Movie」の有料配信や本動画を公式にゲーム化した「The Angry Video Game Nerd:Adventures」 *2 の制作に全面協力するなど、さらなる活躍を見せている。

安心買い

人気タイトルの新作や過去作のリメイクなどにおいてユーザーが「このタイトルだから安心」と思って購入すること。「タイトル買い」と呼ばれることもある。
本来、実際に遊ぶまで中身やその評価は未知数であるゲームソフトに対し、クリエイターやメーカーの過去の実績をユーザーが信頼する事で購買意欲を支える発想である。

安心買いをするユーザーは保守的な層が多く、そこでは前作と比較しての「クオリティの維持or向上」「正統進化」が求められる。
対象タイトルのゲーム製作はメーカーにとって簡単かつ確実に儲かるボロい商売だが、逆に期待に応えられなかった場合どうなるかは言うまでもない。
期待に応えられないだけならまだしも、そのシリーズでクソゲーや「スタッフの俺得ゲー」(下記参照)が世に出れば、ユーザーと作り手の間に築かれた信頼は一瞬で崩れてしまう。
シリーズの低迷を招いたり急激にファンが離れたりする程度ならまだいい方で、最悪タイトルやコンテンツ自体が終焉を迎えるという事態もありえる。
一度崩れた信頼は並大抵のフォローでは回復できないし、完全には元に戻らない。ユーザーが安心できるブランドとは、作り手側の常にたゆまぬ努力と共にあると言えるだろう。

アンチ

特定対象のゲームやキャラ等に対し、批判的な感情を持つ人の事。「ファン」「信者」の反義的な意味でも使われる。
英単語本来の意味は「反対の」であり、「ヘイト」の様に「嫌う」や「憎む」といったニュアンスはない。「アンチファン」を変に省略した様である。
アンチとは言っても、ファン等に迷惑をかけない場所で理に適った批判を行うよう配慮できる常識の持ち主なら特に問題無い。
しかし悪質なアンチになってくると、出鱈目ばかり言う、(作品やファン等を)下品な蔑称で呼ぶ、ファンに成りすまして暴れる、ファンにいちゃもんをつける、本wikiにおいてもクソゲー判定ではないゲームを無理やりクソゲーとして編集してくるなどの暴挙に出る事がある。

念のため言っておくが、ゲームの良くない部分を批判する行為自体は悪ではない
「ゲームの良くない部分を批判する」という行為はそのゲームの製作者にとってはこれからの参考になりえるし、ユーザーとしてもお世辞ばかりでヨイショするより真っ当な姿勢と言えるだろう。
しかしアンチという言葉は上のような「悪質行為を行う過度な批判/嫌悪者」として使われる事が多く、「批判をした=即アンチ認定」とすると摩擦が起こる可能性が高いので注意。

アンロック

unlock。ある要素をプレイヤーから遮断する事を「ロック」、特定の条件を達成してロックを解除する事を「アンロック」と言う。

固定と解除の仕組みだけ見ると、特定条件の成立・不成立をチェックする「フラグ」と似た意味を持つ。
それと比べるとロック/アンロックは「錠」のイメージに近く、あえてカギをかけ開放を抑止している事を前面に押し出すニュアンスが強い。
やりこみ要素などの報酬として隠し要素やオマケを設け、解除に向けてプレイヤーを奮起させるという訳である。

アンロック条件を大きく分けると、ゲームプレイで達成するもの、時期を見計らって無料で配布されるもの(この場合「タイムリリース」とも呼ばれる)、別途料金を支払ってアンロックキーを購入するものがある。
ゲームソフト内にデータはあり、それにロックがかけられているだけの話なので、有料のアンロックキーに対する風当たりは非常に強い。
有料の場合、「マルチプレイが存在し、そのDLCの未購入者もデータを持っておく必要がある」場合はまだしも、
「事前に周知が無い」場合や、「本体の要素がDLC側全体に比重で劣る(本体に対しDLCで解禁される要素が多すぎる)」といったケースでは強く批判される。

アンロックキー配信(解除キーのみ配信)とデータ配信(追加コンテンツのデータそのものを配信)はよく比較される。
両者の本質的な違いはケースごとに様々であり一概には言えない *3 のだが、有料ソフトに含まれているデータの利用権にさらに追加料金を払う事に、違和感・嫌悪感を感じる人は少なくないのだろう。
また、配信タイプのものにはメーカー倒産やそのハード向けのネット接続サービスの終了によって二度とアンロック・追加データ入手が出来なくなるという欠点も。


イースター・エッグ

ゲームソフトに仕込まれた、本編を普通にクリアする分には見る事のない画面や文字列のこと。隠しメッセージ。
キリスト教の復活祭で見られる、中にものを入れて装飾した卵をあちこちに隠す遊び「イースター・エッグ」に由来する。

ユーモアの一種で、その内容は多くの場合、スタッフの一覧や謝辞。それらをゲーム内に馴染ませたものは「スタッフルーム」などとも呼ばれる。
メディアがCD-ROMの時代になると、音楽CD再生機器やパソコンで読み込ませた時専用の隠しボイス・隠しテキストファイル等を仕込むものも登場した。これもイースター・エッグの一種と言える。

しかし中には、ソフトの解析などを行って初めて発覚するような本来は表面化しないはずだったものもある。
そういったメッセージには、やはり表沙汰にしてはならない内容が含まれている。その方面では『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』『えりかとさとるの夢冒険』のものが有名で、特に後者は16年以上もの長期間発覚しなかった事でも知られている。

時代は下り、ソフト解析も情報の伝播もあっという間となり、いつしか酷い内容の隠しメッセージは見られなくなっていった。
そんな世の中を想定していなかったのか、後先考えていなかったのか…既に仕込まれてしまった分については、今でもネタとして長く語られ続けている。

  • 例…「お墓連鎖」
    • 『リンクの冒険』に『DQ』の勇者ロトの墓があった事からはじまり、『ファイナルファンタジー』にはリンクの墓が、『天下一武士 ケルナグール』には『FFII』のフリオニールの墓が隠されている。

E3

正式名称「Electronic Entertainment Expo」。アメリカで毎年7月頃に行なわれる世界最大のゲームショー。
人気大作の続編・移植の発表や、新ハードの紹介等がここで行なわれる。とかく感情を顕にするアメリカ人達が新作発表を見て歓喜の声を上げる映像は割と有名。
完全招待制の為業界関係者しか立ち入る事はできないが、その様子は映像配信されているので、一般人でもリアルタイムで最新情報を入手する事ができる。

移植

あるゲーム機専用に作られたゲームを、別の機種で遊べるように作りなおすこと。
多くの場合では移植元を明かし、ユーザーからは「ほぼ同じゲームとして遊べるもの」と解釈される。そのため、移植作は「オリジナル版の再現」がひとつの評価基準であり、これにハード性能・ゲーム環境・時代性・追加要素などを加味したものが、総合的な評価につながる。
わざわざ同じものを出すくらいなので、元のゲームは大抵一定水準以上の人気作である。しかし、移植作の出来そのものは「移植に際して改悪」「移植元の問題点を放置」「何故かクソゲーを完全移植」といった地雷も潜んでいるので注意。
レトロゲームの時代に置ける移植は見た目が劣化していても、オリジナル要素の追加・移植ハードへの操作の最適化・劣化を考慮したグラフィックの大幅アレンジなど、開発元のセンスを図る指標にもなっていたのが面白い部分でもある。
当Wikiでは、元と比較して無視できない劣化点(初めて触れる新規プレイヤーには問題となりにくい場合もある)を持つ移植作は「劣化ゲー判定」を付けている。

一昔前はPCやAC用のゲームをCS機に移植すれば、劣化するのが普通であった。現在はCS機の高性能化やテレビ画面の大型化が進み、それに応じてオリジナルの再現度も向上している。
それでも、そのゲームに愛着を持つファンを満足させるハードルは高い。
例えばよく指摘される問題点に、入力デバイスや画面サイズの違いといった止むを得ない仕様変更に伴うものや、編曲や音源の差で生じるBGM、SEの違和感などがある。
また、一時期はAC→CSの移植で大きく画面サイズの縦横比が違うケースもあり、それを4:3テレビ向けにアレンジすることでゲーム性そのものを変えてしまう例も見られた。

一枚絵

ゲーム用語では、イベントCGの事。
キャラと背景などパーツを別々に描く事で組み合わせて使える汎用グラフィックに対し、画面全体を一枚のキャンバスに見立てて大きく描かれたものを指す。
また、「一枚」の言葉が示す通り「動画ではない」というニュアンスが濃い。

その作りの都合上目パチ口パク程度でも動かす事は難しいが、作画の融通がきき見栄えのするグラフィックを、労力的にもマシン的にも軽い負荷で表現できる。アクション要素が薄く絵に人気のある作品は、この枚数を売り文句に用いていることも多い。
(ちなみに、これに「差分」という言葉がセットで用いられた場合、その絵を部分的に改変(表情や服装など)した細かなバリエーション違いを意味する。)

作品によっては「スチル」と表現する場合もあるが、これは静止画の写真を意味する「スチル(still)」から来ており、
動きのある映画・映像(シネマ、ムービーなど)と対になる言葉である。

一本道

プレイヤーの選択肢が少なく、ゲームの進行が制御されている様子を表した言葉。
「自由度」の対義語として扱われる。
主にRPGのシナリオ進行でシナリオ分岐はおろか、寄り道やマップを戻ることすらできない時に使われる。
また、FPSのキャンペーンモードで決まった順路しか進めないことも揶揄して使われる。
作品の批判に使われやすいが、自由度の低い作品を「目的が分かりやすくて良い」とするユーザーもいるのでその点には注意。

FPSにおいて殆ど動かずに屈みや匍匐状態のまま、敵が来るのを待つスナイパーの蔑称。別称に『芋虫』『芋砂』『砂芋』などがある。
狙撃を主体とするスナイパー及び類似したロールは待ち伏せ主体のプレイスタイルの為、そのようなプレイヤーは珍しくない。
個人戦や防衛重視のルールはともかく、積極的に動く必要があるチーム戦においては自分の点数稼ぎしかせず味方の勝利に貢献しないため、他のプレイヤーから忌み嫌われることになる。
ただ、近年では本来の意味が理解されず、「待ち伏せしているプレイヤー=芋」という使われ方がほとんど。
キャンパーや角待ちを行うプレイヤーも芋と呼ばれやすく、場合によってはスナイパーというだけで芋扱いされることもあり、定義が曖昧。

語源は『バトルフィールド1942』において活動していたクラン『m8s』の作ったMADムービー『芋虫の一日』から。
BF1942のスナイパー(ゲーム中では偵察兵の名称)は頭にカモフラージュ用の草葉を装備しており、匍匐して這っている姿が芋虫の様に見えることから来ている。

イラストレーター

ゲームのイメージイラストやキャラクターデザインを担当する人のこと。
有名なのは『ファイナルファンタジー』シリーズを手掛けた天野喜孝・野村哲也・吉田明彦、『ドラゴンクエスト』シリーズに参加した鳥山明、『テイルズ オブ~』シリーズ』の藤島康介・いのまたむつみ、『女神転生』シリーズと『ペルソナ』シリーズで知られる金子一馬・副島成記、『ストリートファイター』シリーズの安田朗・西村キヌ、『THE KING OF FIGHTERS』シリーズで名を挙げた森気楼など。
野村哲也や金子一馬のように制作会社所属の者もいれば、鳥山明や藤島康介のように漫画家と兼業している者も多い。

人気のイラストレーターや漫画家の参加したゲームはそれだけで話題になる反面、イラストレーターの急激な変更は大きな賛否を呼ぶこともある。
これは特に絵師対立の激しいFFやテイルズに顕著である。

色違い

既存のキャラクターのグラフィックの配色(カラーパレット)だけを変更して別のキャラに仕立てたもの。「カラーバリエーション」(カラバリ)とも。

ただの色違いで大きくカサ増しできるため、特にデータ容量の制約がきつかった昔のゲーム開発において、色違いは非常に便利な存在である。
もっとも、専用グラフィックと比べるとやはりインパクトの面では物足りなさがあるため、色違いが多いと「グラフィックの使い回しによる手抜き」と受け取られやすい。

ACTや格ゲーなどでは、複数のプレイヤーが同じキャラを使用した場合に区別をつけるため、色違いのキャラが用意されることがある。この場合、色違いキャラのほうを「2Pカラー」などと呼ぶことが多い。近年では、配色パターンなどを好みに応じてカスタマイズできるゲームも多い(バーチャファイター5、ボーダーブレイクなど)。この場合は、色違いが豊富にあってもすべて同一キャラとみなすのが普通である。

Wonderland Wars』のように、敵味方を識別するための色違い(敵軍は青貴重のモノトーン配色)と、色違いでの使いまわしによるキャラクター水増し(アナザーキャスト)の両方の意味での色違いが存在するタイトルもある。

インカム

incoming(収入)。アーケード用語でコイン投入額、要するに売上の事。
多くのアーケードゲームは一定額を1クレジットに換えて1ゲーム遊ぶので、「設定金額×遊ばれた回数」がインカムになる。
これの良し悪しは店側にとっての重要ポイントであり、よく伸びる人気作は多くの店に置かれ、なかなか伸びない地味な作品は撤去が早く広がりにくい。インカムを即良作か否かを見分ける基準とはできないが、一般的にはコレが高ければ「メジャー」、低ければ「マニア向け」とされる傾向にある。

1人あたりのプレイ時間が長くなると、その当人の満足度は高くともインカムは伸びない。こうしたジレンマは、アーケードゲーム制作の悩みの種となった。
90年代以降に一人用のシューティングゲームやアクションゲームを抑え込んで対戦格闘ゲームがブームとなったのは、多くのクレジットが短時間で回転する圧倒的なインカムも影響していると思われる。
もっとも、短期的なインカムが低くても長い目で見ると収入の安定しているものは、いつの時代も店の片隅でひっそりと堅実に稼働しているものである。

アーケードTVゲーム登場時から1プレイ100円(1コイン)が基本であり(50円以下は極めて稀な例。逆に大型筐体等では200円~300円等が通常)、消費税に便乗して缶ジュースが100円からじわじわと値上げされた現在でも変らない。ぶっちゃけると、複数種の硬貨を判別し、場合によっては釣り銭も出す装置を全てのゲーム筐体に組み込むのは割りに合わないと言うのが理由であり、実際に前述の値段も一種類の硬貨のみを使用している *4
値上げしようとすると、50円の次は100円、その次は200円と倍々で上がっていくため、悪印象を与えずに値上げする方法がいろいろ模索されている。例えば、タイマー制で100円では1試合フル参加できない程度にしている(ボーダーブレイク)など。

利用者にとって不便な点があるとはいえ、今後の物価変動や消費税増税に対応しチャージ制を採用する動きもチラホラと出てきてはいる *5 ので、今後の注視が必要な点であるといえる。


鬱展開

読んで字のごとく、暗く悲しい、悲惨かつ陰惨で思わず見ているこっちが鬱になってしまいそうなストーリー展開のこと。視聴者やプレイヤーの心にダメージを与えてくる。
全く鬱な雰囲気を持っていないゲームやアニメが突如欝な雰囲気を帯び始めた場合、この用語が使われる。最初から最後までほとんど鬱なゲームの場合は「展開するまでもなく、最初から鬱」なので「鬱ゲー」とくくられる。
一概に悪いものと断定はできないが、やはり見ていてあまり気持ちのいいものではない物が多く、その特性上好みがわかれやすい。
また安易に鬱展開を入れてそのまま後味の悪い結末でシナリオが終了してしまったりした場合は批判の的になる事が多い。

裏技

通常プレイでは起こらない現象を起こさせる方法。
開発者が意図してプログラミングした「仕様」であるもの(「コナミコマンド」のような隠しコマンド等)と、プログラムの裏をついた「バグ技」と呼ばれるものが存在する。ただし「改造ツール」は明らかに別物。

80年代前半における影響力は絶大であり、今では考えられないことだが、裏技を発見して投稿することがあらゆるゲーム雑誌のキラーコンテンツであった。
たいていの場合は何らかの形で景品が懸けられており、中には懸賞金 *6 までかけられていたことすらあった。

  • 一例を挙げると、ハドソンの『FC版ロードランナー』で「ハシゴの上で右手が上の状態で静止していると敵がすり抜けて死なない」というバグがあったのだが、「致命的な不具合でもないし、ソフトを回収していたら会社が倒産してしまう」ということで開き直り、小学館とグルで「裏技」と言う事に仕立て上げたのだと高橋名人は証言している。

売上

事業の損益計算における主要要素の1つ。ゲーム業界でいうならば「売上本数×単価」となる。
同じハードのソフトの値段は近い価格帯にある事が多く、1本のソフトはどの地域でも概ね似た値段で売られているものなので、スラング的には単純に売り上げ本数を指す事もある。

ただし、一口に「ゲームソフトの売上」と言っても「ユーザー視点での売上」と「企業視点での売上」では意味合いが大きく異なってくるので注意。
企業側から見れば成功かどうかの基準は一定ではなく、開発費や宣伝費があまりかかっていないソフトなら数万本売っただけでも成功となる。
要するに「小売への販売本数が3000本でトントン(=製造原価相殺)、当初の販売本数予想が5000本程」といった小規模なソフトなら1万本の売り上げでも成功、
「10万本売ってようやく開発費回収、黒字を出すなら30万必須」といった大規模なソフトだと20万本売れても赤字である。大作ソフトだと販売予想本数が数百万本に設定されていることも珍しくなく、ニッチ需要を見込んだソフトでは1000本以下でも元が取れる予算を組んだりする。
また、売上の算出方法も集計媒体の協力店の小売から送られてきたデータを元に統計をシミュレーションする方法であり、正確ではない。
なお、ネット通販大手のAmazonは集計に協力していない。また、近年ではダウンロード販売も増えてきたので、尚更ソフトの売上結果というものの信憑性が問われることとなってきている。

会社としては思った様な売上が出せない場合「開発費を減らす→内容が悪化して売上が減る→さらに開発費を減らす」…という負の連鎖に陥ってしまう。そうなると、人材流出や技術力低下にも繋がり、最悪の場合は会社が倒産してしまうこともあり得る。
企業側の事情では上記を含めて売上至上主義な所が多く、古くから売上を伸ばした作品はビッグタイトルとなりシリーズ化になるのが殆ど。
その反面、「ビッグタイトルに存在感を押されてしまった」という最もな理由もあれば、「ゲームシステムが特異すぎる」「クセが強すぎて賛否両論」「宣伝不足で知名度が低すぎた」「発売したタイトルのプラットフォームが末期」「シリーズ前作・同じ会社が前に出した作品がクソゲーだった」といった理由で売上が少なくなり、影に隠れてしまった・そもそもクソゲーでも無いのにクソゲー扱いされてしまった名作というのが結構ある。

近年では、ソフト(基板)代金以外からも売り上げを得ようとする流れが主流になりつつある。アーケードゲームの従量課金(インカムに対して定率の料金をメーカーが徴収する)、基本無料でPtWの課金重視ソーシャルゲームなどがその典型。

影に隠れた名作…moonオプーナライブ・ア・ライブトレード&バトル カードヒーローなど


映画

何かとゲームと関わりの深い映像媒体。「活動写真」なんて言い方も。
「映画を元にしたゲーム」「ゲームを元とした映画」ともに古くから存在し、いずれも名作から駄作まで玉石混淆である。

「映画とゲームの融合」なんてのは某メーカーがよく口にしていた事だが、ファン層がだいぶ違うのでそれを期待する人はそう多くない。

  • 「映画を元にした良作ゲーム」の例…『グーニーズ』『スパルタンX』など
  • 「ゲームを元とした名作映画」の例…『バイオハザード』、『トゥームレイダー』など

永久パターン

アクションやシューティングゲームにおいて、プレイヤーがやめようとしない限り半永久的にゲームをプレイし続けられる方法の事。
略して「永パ」、当て字で「A級」などとも呼ばれる。

永久パターンが発覚した場合、下記に挙げる様々なデメリットが発生する。

  • まずスコアアタックにおいて:永パによる無限稼ぎが発覚した場合、「限られた機会での得点を突き詰める」というプレイスタイルは完全に台無しになってしまう。
    プレイ模様をチェックできるシステムがあれば良いが、そうでなければスコアはほぼ無価値となり、ランキングも成立しなくなる。
  • 次にゲームセンターにおいて:ACG・STGでこれが見つかると、1回分のプレイ料金で本来の想定時間よりも遥かに長くゲームを独占できてしまう。
    「インカム」の項目にもある通り、1プレイの短さ=回転率は店の利益に直結する大問題である。1プレイ50円~100円で数時間~1日中粘られてはゲーセン側としてはたまったものではない。
    こうした数々のデメリットがあるため、あまりにひどい場合は無償のROM交換やパッチが当たることもある。

また、過去作では「シーンごとに時間制限を設ける」「永パ防止キャラを登場させる」といった手段で強引に終わらそうとしたり、時間経過に応じたペナルティを課すなどして永久パターンの優位性を引き下げている。
しかし、「バグで防止機能が働かない」「永パ防止キャラが延々とかわされる・倒せてしまう」などの抜け道が生まれてしまい、結局永久パターンが成立してしまったゲームもある。

永久コンボ

格闘ゲームにおいて、プレイヤーがやめようとしない限りは延々とつながり続ける連続技のこと。最後まで繋ぎきったとき、またはその前に敵の体力が尽きるコンボ(10割コンボ、即死コンボ)とは似て非なる。
格闘ゲームにおける永久コンボはゲームバランスの崩壊、および対戦ゲームとしての魅力そのものの失墜に繋がる。
本来は対戦者同士のインタラクションがあったはずなのに、決着が付くまで延々と攻撃し続けられる一方的なバランスになってしまえば、対戦ゲームとしては致命的であるからだ(ただし難易度にもよる。実戦投入があまりにも難しい永久コンボがあり、それを決められた場合は、そのゲームおよびプレイヤーが賞賛の対象になることもありうる)。
過去にはあまりにひどい場合、メーカーによる無償のROM交換が行われる場合もあった。また、通信インフラが整った近年の格闘ゲームにおいては、パッチを当てることで対策済みの新バージョンに強制的に切りかえるのが主流となっている。

AIM(エイム)

英:aimingの自動詞で、銃や弓等で的を狙っている様子、転じてFPSにおいて狙ったところに上手く当てる技術力の呼称(例:AIMが上手い。)。
激しいアクションを要求され、対戦プレイヤーに上手く当てる事が難しい故にFPSが敬遠される要因の一つでもある。
最近の家庭用FPSではオートエイムなどある程度サポートする機能が付いていることが多いので、FPSの敷居は下がりつつある。

エキサイト先生

1.エキサイト株式会社が運営するサービスの一つであるエキサイト翻訳のこと。とても有名な機械翻訳サイト。
1単語ごとに意味を調べていくのではなく、文章を丸ごと入れて一括で翻訳してくれるため利便性が高いが、状況やニュアンスなどの「文脈」によって様々に意味が変わる人間の言語をプログラムで機械的に翻訳するのにはやはり限界があり、ある程度複雑な文章を入れると教科書通りの直訳だけになって不自然になったり、同音異義語を適切に解釈できないことも多々ある。

2.ローカライズされたゲームの翻訳がひどいこと。もしくはそのようなゲームのこと。
上記の通りエキサイト翻訳はしばしば微妙な翻訳結果が出てくる事でも有名だが、そこから転じて「まるで機械に翻訳を丸投げしたかのようなトンチンカンな翻訳」のことを1.になぞらえて「エキサイト先生」と呼ぶようになった。 *7
翻訳の出来が良くないと文章が読みづらいのはもちろんのこと、誤訳でユーザーに勘違いをさせたり、ゲームの雰囲気をぶち壊しにしてしまう可能性がある。
ゲームスタッフとしてはなかなか注目を浴びづらい翻訳者という役割だが、ローカライズにおいての重要性はシナリオライターに匹敵すると言っても過言ではないのだ。

絵師

旧来は特定の分野に長じていたイラストレーターを○○絵師という形で表現していた(○○はその得意分野が入る)。
ゲーム関係で有名なのは金子一馬の異名である「電脳悪魔絵師」。
近年、ネットから発生する形で絵を描く人間全般(特に人物絵を主にする人物)をひとまとめにして絵師と称するようになってきている。
ただし、公式的な媒体でこの表現を使うことはあまり無い。その為、ある種の手抜き表現に近いこの表記を嫌う層も少なくないので注意が必要。

SF

「サイエンス・フィクション」あるいは「スペース・ファンタジー」の略。文明の進んだ時代や地球以外の星を舞台とする作品や、科学に振り回される人間の悲哀を描くものを指すことが多い。
娯楽作品としてはかなりポピュラーな題材であり、日常的にSF作品が多数リリースされている。その「定義」に関しては非常に面倒なことになっていたりするのだが、ここでは割愛する。

fps

「frame par second」の略。ゲームのグラフィックを表示する際に、「1秒間に何枚の絵を表示、もしくは書き換えられているか」を表す単位。
例えばfpsが60のゲームの場合、1秒間に60回描画処理がなされていることを意味する。当然ながらfpsが高いほうが滑らかに動いているように見えるが、その分マシンにかかる負担も大きくなる。

また、上から転じて、「フレーム」という単語が「そのゲームにおけるゲーム内時間の最低単位」を指す言葉としても用いられる。
とある格闘ゲーム(fps:60)にて「ボタン入力から攻撃判定発生まで15フレーム」とあった場合、発生までにかかる時間は15/60秒、つまり約0.25秒であると言い換えられる。

なお、ゲームジャンルの「first person shooter」と区別するため、こちらは全て小文字で「fps」と記されることが多い。ただし絶対ではないので、どちらを指しているのかは文脈から判断する必要がある。
ゲームジャンルのFPSに関しては当該項目を参照。

エラッタ

「正誤表」、つまり出版物の誤植を正すために、誤植箇所と正しい記述を列記したもののこと。
印刷された後に誤植が発覚したり、内容に変更点があって説明と食い違いが発生した場合に入れられる。これでも間に合わない、または発売後に気付いた場合は、次回出荷版でこっそり直したり、雑誌に修正文を載せたりした例もある。
ゲームソフトの場合、発売直前や発売後に発覚した重大なバグについて、発生条件や対処法を書いた紙が同封されることがある。

また、TCGなどカードを使うゲームにおいては、既存のカードのテキスト(能力・効果等やその説明書き)を変更すると言う意味で「エラッタ」という言葉を用いる。
こういったリアルカードを使うゲームの場合、変更前のカードは使用できるが処理は変更後のテキストに従うとする場合が殆ど。

  • エラッタが入れられたゲームの例
    • 燃えろ!!プロ野球 - 「ファールの後はどこに投げてもストライク」というバグに対して
    • Call of Duty: Modern Warfare 3 - 「説明書には存在するある項目が、実際のゲーム内では存在しない」という事象に対して

LSIゲーム

内蔵されたLSI(大規模集積回路)によって制御される、小型液晶画面を使用した携帯型のゲーム機。最も有名な例は任天堂のゲーム&ウオッチシリーズだろうか。
「ゲーム」というよりは「玩具」であり、家庭用ゲーム機の発展に伴ってシェアを失っていったが、時として「たまごっち」「ミニテトリス」など社会現象クラスのメガヒットが飛び出す事もあり、まだまだしぶとく生き残って行くであろうジャンルである。

エミュレータ

特定のコンピュータの動作を模倣するソフトウェア。emulate(真似をする)という英単語からきている。

古くなったり大掛かりであったりするオリジナルの装置をエミュレータにより代替する事で、利便性の高い動作環境を実現できる。
ゲーム業界での代表例は、現行ハードで過去のゲームを遊べる「バーチャルコンソール」「ゲームアーカイブス」などのゲームソフト配信サービス。
また、旧ハード対応のソフトが動作する「プレイステーション2」はプレイステーション1のエミュレータを内蔵しており、そのおかげで(ごく一部のソフトに動作不良がありつつも)世代交代に際し過去のソフト資産を持ち越す事ができた。

上記の例は元の装置を制作したメーカー公式のエミュレータだが、インターネット上には有志作成の非公認エミュレータも多く公表されている。
その多くがPC対応であり、ゲームソフトのROMイメージを始めとするデータファイルを別途用意するとゲームが動作する。
これらも便利である反面、非公認のエミュレータは道義的・法律的な問題点とも多く関係しており、安易に話題に出すことは非推奨である。
エミュレータの開発自体は、実機の動作をリバースエンジニアリング(製品を独自に解析し、得た情報から逆算する形で開発する手法)したものであれば認可されていなくても諸々の事情から合法(あくまでも開発のみの話なので、提供・使用方法などによっては法律に反する可能性がある。)とされる。
ROMイメージは、プロテクトのかかっていないものを対象に自分で用意し自分だけが使うなど、私的複製として認められている範囲内での利用ならば合法。

しかし、これらに反した違法行為が確認されていることも現実であり、製品版から非公認に吸い出されたであろうROMイメージやBIOS(ハードウェアが固有に持つ基本プログラム)データが、無許可でアップロードされたり売られたりしている。
また最近では見られなくなったがDL規制強化前に出版されたエミュ関係書籍では、当然の如く違法DLサイトの紹介が載っていたりもした。
エミュレータは「ゲームを不当に格安で遊ぶ」などという不届きな使い方をするものではない事に留意されたい。

ちなみにメーカー側が非公認エミュレータの開発者を相手に裁判を起こした例もある(この際にリバースエンジニアリングでならエミュの開発は合法という判決が出た)。
海賊版対策の兼ね合いもあるものの、非公認エミュレータが台頭し始めてからは、『プログラムの解析・複製(ROMイメージの吸い出しも複製行為に含まれる)を禁止する』などとパッケージや説明書に記載していることが増えた。
違法でなくとも、解析やROMイメージを吸い出す行為そのものも万人から認められているわけではない(ライセンス違反の場合もある)ことにも留意されたい。

エミュ台

エミュレータ入りのアーケード筐体。及びそのゲームの事。
遊べる状態で設置されている…という事はつまり、エミュレータだけでなくゲームソフトの基板も入っている。
機械技術の上昇により、古いレアなゲームを「100in1」や「1000in1」という規模で基板1枚に詰め込んだお得な品。珍しい物でも手軽に扱える画期的なゲームである。ゲームセンターとしてはこれがあれば「来たはいいけどやる物がないお客」を減らす事が出来る。

ただし、エミュ台は勝手に古いゲームを掻き集めて勝手に収録して勝手に売り出している海賊版である。ゲームメーカー直轄のゲームセンターでは運営のモラルを問われるため、この台が置かれることはまずない。
また、技術が進歩したと言っても完全再現の保障はなく、筐体側のコンパネの仕様上、理不尽なボタン配置と化していたり、画面比率やサウンドがおかしい事が多かったり、処理落ちが激しい、等の本物とはどうしても違うところが出てきてしまう。こうした台ではプレイして遊んだ気にならないほうが無難。

MVS

1990年にSNKが発売したアーケードシステム基板。正式名称は「Multi Video System(マルチビデオシステム)」 *8
家庭用ゲームハード「ネオジオ」と同一のハードスペックを持つため、「業務用ネオジオ」などと呼ばれることも多い。また、カートリッジ形状とBIOS以外は完全互換なので、MVSに家庭用コントローラーを接続することも電気的には可能(接続端子を持つ基板もある)で、また特殊ハーネス(いわゆるゲタ)を使用して家庭用のカートリッジを業務用基板に、もしくはその逆に接続することも可能で、その場合でもBIOSを参照して本体に合わせた動作を行う(MVSに家庭用カートリッジを接続してもアーケード版として動作するし、海外版を国内版基板に接続しても日本語環境となる)。

最大の特徴は、それまで家庭用ゲーム機の特権だったカートリッジスロット形式の実現、及び『1台の筐体に多数のソフトを内蔵し、専用ボタンで切り替えする』という機能の搭載。
これらは限られたスペースにできる限りのゲームを設置したいゲームセンターなどの側にとって非常に頼もしい専用筐体となった。
そしてここで開発したゲームを、100%の移植度ですぐにネオジオに発売できるという強みもあり、アーケードマシンと家庭用マシンの性能に大きな開きがあった当時では革新的な機種でもあった。
ただし、初期はアーケード版と家庭用版でソフト価格が同額に設定されていたことから、アーケードゲームとしては破格の安価であると同時に家庭用ゲームとしては目を剥くほどの高額であったという事情があったため、一時期家庭用レンタルも行われた。
設置を希望する店舗に無償で筐体を貸し出し、その収益の一部を回収するという独自のレンタル販売戦略も功を奏し、格闘ゲームを中心に爆発的な勢いで国内外に普及。
全盛期にはデパートやスーパー、宿泊施設などのゲームコーナーから駄菓子屋の店先まで、街の至る所でMVS系列機の姿が見られた。
おそらくアーケード史上最も成功した汎用ハードと言えるだろう。

SNKはこの成功によって一時は業界を牽引する大手メーカーに急成長。
MVSとネオジオは約15年にも渡って現行機であり続けた超長寿ハードとして役目を全うし、現在でもコアな格闘ゲーマーの集まるゲームセンターでは汎用筐体の中で元気に稼動している姿を見かけることができる。
その優れた設計思想は現在においてはタイトーの「NESiCAxLive」などに受け継がれ、進化している。

エンカウント

コンピューターRPGにおいて、移動画面(フィールド画面)上で敵と遭遇し、移動画面から戦闘画面に移行する事を指す。
なお、エンカウントという言葉はいわゆる和製英語であり、遭遇するという意味の英単語「 encounter *9 」に由来する言葉である。
Wizardry』において敵との遭遇時に「an encounter」と表示されたのが元祖と思われる。

大まかに分けると下記のタイプに大別される。

  • ランダムエンカウント…非常にポピュラーなタイプ。移動中に「エンカウント率」が設定されており、歩く度に判定が入り、一定確率で戦闘に入る。
  • タイムエンカウント…歩くだけでなく実時間の経過とともにエンカウント発生の判定が行われているタイプ。
  • シンボルエンカウント…ハード性能の発達により増加したタイプ。移動画面に敵のシンボルが表示されており、それと接触する事で戦闘に入る。
  • プランドエンカウント…特定のオブジェクトを調べたり、特定の地点に足を踏み入れると強制的に戦闘に入る。イベントの一環。

エンカウント発生率のバランス調整は、CRPGの評価に直接関わる重要事項である。
ランダムエンカウントの確率設定は、単純に「何%で当選」とすると“最初の1歩”が最も当選しやすく、感覚的なエンカウント回数は想定していた水準よりも遥かに高くなってしまう。そのため、戦闘後一定歩数はエンカウントしない、歩数ごとに徐々に確率を上げるといった工夫が必要になるため、見た目以上に調整は難しい。
シンボルエンカウントは、シンボルの数・位置・動き・種別・サイズといった様々な情報が目に見えるので、シンボルの背後から接触すると有利な条件下で戦える(逆もまた然り)、接触した時近くに別の敵がいると連続で戦う(全て倒してようやく勝利になるが、経験値等にコンボボーナスがつく等)など、移動中での立ち回りを戦闘に反映させる要素を多くのゲームが採用している。
いずれにせよ、プレイヤー側の不利が過ぎればストレス要因となり、有利過ぎても「なかなか戦闘が起こらない、ヌルい」と批判されやすい。強制以外のエンカウントでは、「確率を上げる、または下げる」「好きな時にエンカウント」「特定の手段で確率をゼロにする」等々、プレイヤー側で戦闘頻度を調整できる様々な手段が考案されている。

ちなみに、アクションRPG *10 に代表される、エンカウントの概念そのものが無く移動と戦闘を同一画面で行うものは「シームレス形式」とも呼ばれる。

エントリーカード

アーケードゲームで用いるプレイデータを保存するカード。コナミの「e-AMUSEMENT PASS」が有名だが、同社だけで見てもこれ自体が初出と言う訳ではない。

かつてはカードそのものにデータを保存する磁気カードが主流だったが、破損するとデータが失われるデメリットがあったため、現在はカードを鍵として各メーカーのサーバーに保存されたプレイデータをダウンロードするICカード方式が主流となっている。
初期のものは一定のゲーム専用(『ゴーストスカッド』等)だったり回数制限があったり(『悠久の車輪』『戦場の絆』等)したが、現行のe-AMUSEMENT PASSやAime・バナパスポートカード、NESiCAカードと言った代表的なものは回数無制限かつ複数のゲームに対応している。しかしその分カード代金やサーバー維持費がかさむため、ゲームセンター側が負担する金額も大きい。

カードのデザインはメーカー・ゲームによってまちまちだが(『バトルギア3』に至ってはカードではなく車のエンジンキーを模した鍵型になっている)、お気に入りのデザインのカードを手に入れる為に自動販売機で延々カードを買い続けるユーザーも少なくない。


オプション

本来の意味は「選択肢」。ソフトウェア関係で使われる場合は各種設定を変更するモードを指し、下述の武装と区別し「コンフィグ」ともいう。
内容はソフトごとにまちまちで、多くは難易度設定・画面設定・音響設定などのプレイ環境の調整が主。
中には、コントローラーのキーアサインや、画面レイアウト・配色を変更できるなど、細かいところまでサービスの行き届いたメニューを実装しているものもある。
ゲームの出来の良し悪しに直結こそしないものの、使いやすさに配慮されているかの指標にはなるだろう。

時代と共にプレイ環境は多様化し、あまりにも設定項目の少ないものは相対的に不便となる。
中でもオプションメニューの中身が音声出力調整のステレオ・モノラル2択のみなんてケースは「充実したオプション」とネタにされる。

ちなみに有名STG『グラディウス』シリーズにおいては、「自機に追従する武装」の呼称。その特徴的な仕組みを模した類例は多く、通称として使われる事もある。

おま国

おま えの が気に入らないから売ってやらない…などの略。海外出身のPCゲームプラットフォームSteamの台頭とともに表面化した国別の販売制限による問題。
このような制限がかかる理由は、主にゲームメーカー側の国別販売差し止め(物によっては価格設定の格差)による物が非常に多いと言われており、ゲームメーカーの横暴として批判されることも多い。
ただし、この現状を理解するにはPCソフトやDL販売よりCSパッケージ版が依然として好まれがちな国内の消費者動向や、玩具系流通における力を持ちすぎた問屋とその関係度、そして大手小売店の存在と言った非常にガラパゴスすぎる日本の流通構造を前提に置かねばならない。
幸いにしてソフトが日本から入手出来たとしても、翻訳などのローカライズにかかる時間等で発売や実装が遅れるなどはまだ良い方で、日本語対応が完全に切り捨てられた「おま語」といった派生問題になることも現代のPCゲーム製品には非常に多い。
そして残念ながら、この系統の問題は邦ゲーほど顕著に現れやすく、またその傾向が未だに強い。

しかしそれでもなお、おま国ゲームを輸入ショップや個人輸入といった正規手段で購入するマニアも少なからず存在する。彼らにより、リージョンロックなどで購入してもプレイ出来ない場合の回避策も模索されていたようだ… *11

俺得

「俺が得する」の略語で、基本的には一般受けしなさそうな誰が得すんだよと言われかねない要素に「まさに俺の為に作られたかのようだ」「世界中の人間が否定しても俺にとっては得なんだよ」という事を表す感想・評価の言葉。
「こんなものを作って誰が得するんだよ(誰にも喜ばれない)」という意味の「誰得」をもじった言葉であり、それの対義語である。
ただし、「俺」が誰を指すのかによって意味合いが変わってくる。
プレイしたユーザー自身を「俺」として使う時の意味合いはポジティブであることが多い。一方で、作り手の一人称として「(作り手の)俺得」とする場合は、クリエイターの趣味嗜好ばかり反映させた独りよがりなゲームへの皮肉の言葉として使われる。
こう評されるゲームはユーザーのニーズを無視したクリエイターの自己満足と受け取られ、高くは評価されていない事が多い。なお、高く評価された場合はユーザー側も双方十分に得をしているため皮肉の意味では「俺得」とは言わない。

問題はシリーズ作やリメイク版で後者をやらかした時である。
多くの固定ファンを持つタイトルで特定のクリエイターの趣味嗜好に走ったゲームは、旧作への敬意を怠った原作レイプとして大バッシングを受けるのが常であり、ものによっては「同人のノリで商業作品を作るな」と批判される事も多々ある。

旧作スタッフが丹精込めて築き上げてきた人気シリーズを個人の好みで勝手に捻じ曲げられた時のファンの反発は非常に大きく、完全新規タイトルと違ってそのゲームの出来が云々を通り越して一気に広がる場合もある。それを考慮しない本来の品質が凡作未満なほど悪ければ尚更。

音源

ゲームのBGMやSE音を再現するのに使われる発音方式。昔のゲーム機は技術の制約が多く、電子回路により作り出される音源(「PSG音源」「FM音源」「波形メモリ音源」など)が主だった。
カセットに音源チップを搭載した例もあるし、PCゲームでは音源をユーザー側で賄う「MIDI」などもあった。
しかし、ハードやメディアの進歩に伴い、音そのものを録音した高音質な「PCM音源」にすべてが取って代わられていった。その為、近年では生演奏のオーケストラなどを使用したゲーム音楽も多く存在している。
また、電子回路による音源も「チップチューン」と呼ばれる音楽ジャンルなどで再び日の目を見ている。 *12 現在でもゲームに「8bit風」の音楽が流れることもあり、音楽シーンの中にはゲーム機の筐体やカセット(または音源チップ)そのものを使ったものも存在していることもある。
近年では当時のゲーム音楽が再評価されつつあり、特に音源の限界に挑んでいるタイトルは評価が高い。その影響で、当時のゲーム音楽のオリジナル音源が収録されたサウンドトラックが発売されることも。
昔よく聞いていた「あの音」は決して過去の存在ではなく、今も身近な所で何処かで生き続けているのだ。




*1 それぞれ日本で言うスーパーファミコン、メガドライブのこと

*2 PCとWiiにてDL販売されている。但し、Wii版は北米のみだがPC版はSteam等で日本からでも購入・プレイ可能

*3 先述のマルチプレイでの配慮やダウンロードサーバーの負担軽減を目的としたアンロックキー配信や、マスターアップ時点でデータは作られていたがディスクに入れなかったデータの配信もある。

*4 UFOキャッチャー等の500円コースの場合は100円玉の投入口とは別に500円玉専用の投入口が用意されている。

*5 チャージ制だと客の囲い込みが期待出来る反面、フラッと立ち寄った店(例えば出張時の空き時間とか)でのプレイが困難。そのため、KONAMI以外(タイトーステーションなど)はSuica等の汎用プリペイドカードを採用する場合もある。またほぼ全てが共通して100円単位でのチャージがほぼ不可能な欠点を持つため、プレイ回数に細やかな融通を利かせられない。

*6 景品と交換できる架空通貨を用いるところが多かったが、リアルマネーを払っていたところもある。ガバスはこのころの名残り。

*7 一応補足しておくと、エキサイト翻訳の翻訳は取り立ててひどいというわけではない。上記の通り、プログラムによる翻訳の限界である

*8 ちなみに家庭用のネオジオは「Advanced Entertainment System(アドバンスド・エンタテインメント・システム)」という公式名称があるが、業務用の「MVS」に対し、家庭用を「ネオジオ」と呼ぶことが広まってしまったためか殆ど使われなかった

*9 エンカウンター。「encount」という英単語は存在しない。

*10 なおMMORPGも多数のプレイヤーが時間を共有する仕様上、アクションRPGな事が多い。所謂クリゲーと揶揄されるタイプも『ハイドライド』以上のアクション性はある。逆に「シンボル式エンカウントでエンカウント後は『ファイナルファンタジー』型リアルタイムバトル」の『剣と魔法のログレス』みたいなのもあるが。

*11 例えば、CSにおいては欧米版本体の購入など。

*12 なお、チップチューンと呼ばれる音楽ジャンルと電子回路による音源で制作されたゲーム音楽は区別されることもある。