流星のロックマン ペガサス/レオ/ドラゴン
【りゅうせいのろっくまん ぺがさす/れお/どらごん】
ジャンル
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ブラザーアクションRPG
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対応機種
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ニンテンドーDS
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発売・開発元
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カプコン
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発売日
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2006年12月14日
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定価
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4,800円(税別)
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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賛否両論
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ポイント
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ロックマン20周年記念の大作 エグゼの続編だが、エグゼファンからは不評 ぼっち涙目(と誤解された)新システム シナリオ評価は高い
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ロックマンシリーズリンク
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概要
ロックマンシリーズの20周年記念作品であり、GBAにて大ヒットを記録した『ロックマン エグゼ』の続編シリーズ。
あらすじ
舞台は220X年。電波技術の急速な発展により人々は豊かな生活を実現していた。
しかしその傍ら、「星河スバル」は父親が事故で行方不明になったショックにより引きこもって、展望台と自宅を往復するだけの不登校児になってしまう。
「大切なものは作りたくない、大切なものを失ったショックの辛さと比べれば、最初から持たなければいい」と考えてしまう。
あるとき、彼の唯一の外出目的でもある展望台へ行ったとき、FM星人の「ウォーロック」と対面する。
直後にウォーロックを追ってきた使者の手により、スバルは戦わざるを得なくなってしまう。
なにやらウォーロックが父親のことを知っている模様なので、スバルはウォーロックと生活を共にする。
エグゼとの相違点
バトルシステム
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エグゼのバトルチップを選んで戦うシステムは、バトルカードに概念が変更され、カードカスタム画面にてカードを選ぶルールが『エグゼ』と比べて単純となった。
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2×3の計6つのカードが1回のセレクト画面に出るが、一緒に選べる条件が「縦に並んだカード」or「カードの名前が一緒」or「ホワイトカードである」の3パターンとなっている。
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エグゼでは横視点で敵と味方それぞれ3×3マスの中で移動できたが、今作はロックマンの背後の視点に変更され、敵と味方のフィールドの境界も廃されている。
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バトルフィールドは横3、縦5マスでロックマンは横3マスを自由に移動できる。それ以外の場所には十字キー下で敵をロックオンしてバトルカードを使用することで、一時的にバトルカードの攻撃範囲に敵が入るように移動することが可能。
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通常の移動が横移動のみになったかわりにデフォルトでYボタンによって一定時間シールドを展開できる。
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カウンターを取った際のメリットが「ターン中1度だけフォルダに入れているカードのうち1枚がランダムで追加される」になった。スターフォース時には追加されるカードが必ず各スターフォースの必殺技である「スターフォースビッグバン」になる。
ブラザーバンドシステム
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同ソフトを持っている友達や、ゲーム内に出てくるキャラクターとブラザーバンドを結ぶことで、ロックマンがさらに強くなるというシステム。
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ブラザーを結ぶことにより、ゲーム内のキャラクターではロックマンのステータスを上げる「アビリティ」が手に入るほか、同ソフトを持っている友達と結ぶことにより、その友達のVerの変身システムを使える。
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また今作はボクらの太陽 Django&Sabataとのコラボ要素として、ボクタイDSと本作の間で『クロスブラザーバンド』という特別なブラザーバンドを結べる。このブラザーバンドを結ぶことでしか使えないカードも存在する。
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なお『ボクらの太陽』シリーズは、本作の発売後しばらくしてシリーズが終了したため、事実上ロックマン エグゼシリーズから行われていたコラボ要素は本作が最後となってしまった。
評価点
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ストーリーの完成度
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20周年を記念して作られただけあって、ストーリーの出来の評判は高い。
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テーマの「絆」がさまざまな形で表現されており、ストーリーの評価もシリーズ一貫で高い評価を得ている。
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CERO:A(全年齢向け)ではあるが、大人でも考えさせられるエピソードも多い。そもそも引き上げるような要素を出すと出来が悪くなったかもしれないが。
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『エグゼ』と比べると本当に子供向けなのかと疑わしくなるような鬱要素も多い(主人公に至っては自殺を考えていたという事が窺える台詞まであるほど)が、その分感動的なシーンもあり、序盤からプレイヤーの涙腺を刺激してくる。
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キャラクター
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本作に登場する主要キャラクターはどのキャラも人気が高い。主人公の星河スバルを初め個性的なキャラクターが多い。
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また本作のヒロインキャラの『響ミソラ』と『白金ルナ』はそれぞれの魅力的なキャラから多くのファンを生み、歴代のロックマンシリーズの女性キャラの中でも高い人気を誇る。
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3Dになったグラフィック
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『エグゼ』とは違いバトルが3Dになったことにより、グラフィックも『エグゼ』から進化して3Dポリゴンで描写されている。
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特にソードのような近接武器のバトルカードをウォーロックアタックで使うときは、カメラアングルもあってかなりダイナミック。
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ラスボス戦でのラスボスの変形シーンはなかなか力が入っているので必見。
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BGMも良曲揃い
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BGMの完成は基本的にどの曲も非常に高い。ボス戦のBGMやEDのBGMはかなりのクオリティを誇る。
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やりこみ要素も多い
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おつかいイベントも多いが、サブイベント自体は非常に多い。そのためボリューム自体は結構ある。
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また各エリアにいるモブキャラほぼ全員にサブイベントがあるため、本筋のストーリーには関係ないモブキャラの性格自体もなかなか個性があるキャラ付けがされている。
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ブラザーバンドシステム自体は好評
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出来自体は雑な面は多いとはいえブラザーバンドシステム自体は悪くなく好評。本作のテーマである『絆』を『他のユーザーとの繋がりで自分のロックマンが強くなれる』という強化要素としてうまくゲームシステムに入れ込んでいる。
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またゲームのシナリオでもこのブラザーバンドがたびたび物語を担っていくこととなっていく。
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エグゼファンへのファンサービス
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エグゼシリーズを遊んだ経験のあるプレイヤーへのファンサービスが結構多い。『エグゼ』のソフトを初代DSもしくはLiteに差し込み、ダブルスロットを行うとエグゼとの軽いコラボイベントが行われる。
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ゲーム内でも『とあるエリアにエグゼで使われていたアイテムらしい存在が見られる』『ゲーム中やバトルカードでエグゼで使われていた単語が登場する』『ロックマン.EXEが使っていたであろうバスターを装備として入手可能』など『エグゼ』を遊んだファンならニヤリと出来るものも多い。
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といっても、要のゲームシステムの問題であまりエグゼファンの興味を引けなかったこともあり、これらのファンサービスはあまり注目はされなかった。更に…(詳細は問題点にて)
問題点
エグゼファンから問題視された点
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やや単純なバトルシステム
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エグゼファンの心を掴むことに失敗した最大の原因とも言われている。
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上述の変更によって、1回のセレクトで選ぶことのできるカードの枚数は基本的には一緒になり、どのカードがくるかが運にかかっているという結果になった。
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これは、「(枚数制限に反しない限り)自分の入れたいようにカードを只入れればいいシステムであり、自由すぎる」とエグゼプレイヤーから一蹴された。
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また『エグゼ』とは違い3D視点だからなのか、自由に動ける範囲が狭いこと、それに対し敵キャラは自由に動き回れることに不満が出た。
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ただこれは前述したロックオンでカバーできているので、システムの理解が進めばそれほど気にならなくなる。
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全体的に敵ボスの隙が多いため、(単に3D化してモーションが見やすくなったのもあるが)簡単にカウンターを取れてしまう。このカウンターをとった状態からうまくコンボを決めると1ターンのうちに撃破できてしまう。
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このコンボによって作れる『レジェンドフォース』という戦闘で一度のみの使える使い捨てカードがあるのだが、これを使うと上手く決まった場合、敵に対して1秒もかからないで敵を瞬殺できる0秒デリートなんていう現象も起きる。
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他にもレギュラー指定(指定された物が必ず最初にでるシステム。これは続編の3で復活した。)が廃止されていたり、バリアとインビンシブルが重ね着出来なくなったりしている。
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このため『エグゼ』より劣化していると感じるユーザーも発生する事に。
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新しいロックマンのデザイン
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『エグゼ』がネットナビをオペレートして戦っていたのに対し、こちらは「仮面ライダー」や「戦隊物」のような主人公が変身して戦うというスタイル。
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しかし左手にウォーロックが付いているというデザインや変身といった概念は「子供騙し感が強くてかっこ悪い」といった声が多く不評であった。
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『エグゼ』をプレイしていたであろうユーザーが丁度中学生程度という年齢になっていたこともあり、余計にエグゼファンから敬遠される原因となってしまった。
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また、ウェーブインの度に4秒ほどの変身バンクが入る為、少し鬱陶しく感じる事がある。
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作中の描写について
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とある場所でPET(『エグゼ』時代の通信端末)が
ゴミとして大量に捨てられているMAP
がある。
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これは単純にエグゼの未来の世界であることを目に見える形で表現しただけだと思われるが、前作から年月が経っているとはいえ相当な期間(200年)があり、ゴミとして残りっぱなしになるのはおかしく感じられる部分もある。
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これらの描写も人によっては不快にとらわれてしまい、余計に前作ファンの心を掴みにくくなってしまった。
バージョン格差・商法
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3バージョン同時発売という露骨なバージョン商法
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『エグゼ』ですら最初は1バージョン発売だったのに今作では発売時期がクリスマスに近かったので商戦を狙ったのか、1作目から3バージョン同時発売というこの商法の産みの親のポケモン顔負けのバージョン商戦を行った。
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どちらも出てくる敵やストーリーは同じで相違点は隠しボスと入手できるギガクラスカードと変身できるスタイルが違うだけなので批判が多い。
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使い物にならないスターフォース
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本作の強化システムの電波変換体である『スターフォース』だが、正直言って大した強化になっていない。カウンターで使える必殺技『スターフォースビッグバン』もあまり威力が高いとは言えないのも厳しい。
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受けられる強化も『横並びのカード選択が可能になる』『チャージショットがちょっと強くなる』程度。むしろ属性が付くことによって弱点が増えるため使わない方が良いと判断されることもしばしば。何のための強化システムなのか…。
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一応『アイスペガサス』はチャージショットと必殺技共に凍結効果がある、『グリーンドラゴン』は必殺技がバリア無効効果があるため使えないこともない。
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にも拘らず『ファイアレオ』には何もない。裏のキャッチコピーもさしあたりの無い言葉になっているため表記通りとはいえ…。
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『ペガサス』版のみの裏ボスの最終形態が他のバージョンよりも強い。というかバージョン間の格差が大きい。
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特に『ペガサス』の裏ボスが他のバージョンより強いのではないかという意見が結構多い。その他のバージョンのボスも性能だけ見れば同等なくらい強いが、ペガサスはその性能以外で強い面が多い。
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理由としては、他の裏ボスの攻撃パターンが比較的見破りやすいのに対して、ペガサスの裏ボスは基本攻撃が3マス中2マスが攻撃範囲になる氷飛ばしと、確実に2マス以上を攻撃範囲とする少しだけ隙の大きい派生攻撃が3つ、内ブレイクありと凍結の追加効果が1つずつある。
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『レオ』の裏ボスは見た目からしても『エグゼ2』や『エグゼ6』のラスボスを連想させる。しかもなんとなくイメージする対策法が実際に役に立ってしまう。それでも攻撃の激しさだけならばペガサス版とほぼ同等でブレイクありは3ボスの中でもっとも多い。HPもペガサス版よりもちょっと高い。
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対して『ドラゴン』はびっくりするぐらい弱い。何にも知らない初心者ではさすがに勝てないが、ここまでやり込んだ腕があるならば間違いなく苦戦はしないはず。攻撃のスピードはあるが攻撃と攻撃の間隔がとても長いので常に集中している必要がなく、最悪カスタム画面を挟めてしまう。
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しかも裏ボスのSPが体力が四分の一以下になると使ってくる必殺技だが、ペガサスバージョンのボスは水から連想できる『氷』がモチーフとなっているため他のボスとは違い凍結の追加効果がある。そのため食らうとそこから一瞬のうちに即死することが多い。ちなみにこの必殺技にはブレイク性能があるので、『ガード不可能+凍結』のペガサスバージョンはより厄介さに拍車が掛かっている。
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一方で他の2バージョンは『ガード不可能+連続ヒット』(ドラゴンはそこに『バリア除去』が追加)となっており、HPがとりあえず1残るアンダーシャツが機能しないことがある。『ペガサスはとりあえず1残るが凍結状態になる』『レオとドラゴンは状態異常にはならないがHPが足りないとほぼ即死』というようになっているため、こうして見るとバランスは取れているかもしれない。
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しかしこの必殺技、実はこちら側が散々使っている『あるもの』と同じ仕様であり、それに気付けばどの必殺技も見てから完封可能。
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また、「ペガサス」以外はエンディング前のボスキャラに水属性がいない。
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周辺機器を初めとする玩具商法。
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『エグゼ』ほどではないが、やはり本作でも健在である。
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本作の周辺機器であるウェーブスキャナーは4,200円とゲームソフト並みに高額である。しかもこの玩具も3バージョン同時発売である。ゲームと違ってどれも性能の違いはないのだが…。
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相変わらずイベント・小学生以下限定のアイテムやロックマンを強化する別売りのカードもある。
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『エグゼ』とは異なり全ての要素をクリアーする為にこれらの玩具が必要という訳ではなくあくまでおまけという感じなのだが上記のバージョン商法と合わせて本作の印象をより悪くしてしまっている。
ゲームシステム
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面倒くさいミニゲームの数々
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本作はボスエリアの電脳世界でミニゲームを強制的にやらされるのだが、どのミニゲームも「タッチペンを無理に使わせる」「単純につまらなくて時間がかかる」など問題点のあるものばかり。ボタン操作に対応させるだけで十分に改善されていたであろうものも多い。
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『トラックの電脳』でのミニゲームはウシに振り落とされないようにタッチペンで画面をタッチするのだが、強制的にタッチペンを使わせるようなゲーム。ミニゲームにしても作業感が強い。
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『ぎじうちゅうの電脳』のミニゲームはタッチペンでミサイルを上画面を動き回る敵にスライドして当てるのだが、これももちろんタッチペンだけ。
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上記のもの以外にもミニゲームはあるがどれもおつかいだったり、デメリットがあるかつ時間がかかったりで、ボス戦の前からプレイヤーのやる気を下げてしまう。
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SPボスのエンカウント仕様
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『エグゼ』同様、シナリオでのボスキャラを撃破すると、特定の場所で倒したボスキャラの強化体『EXボス』と再戦出来る。『EXボス』を倒すと更に強化された『SPボス』が特定のエリアでランダムに出没する。
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SPボスは高評価で倒せば特定のカード(『エグゼ』で言うナビチップ)を落とすため、カードコンプのためには戦って高評価を獲得する必要がある。一応前作のエグゼシリーズでのエネミーサーチというサブチップと同様の能力を持つサブカード『サーチアイ』が存在するが、価格は6000Zと少し高く、エンカウントによるランダム出現なのでカードコンプに少し時間がかかる。
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また上記の仕様のため、電波世界を探索しているとSPボスにたまたま遭遇してしまう恐れがある。幸いにも今作はランダムエンカウントしたボスから逃げられるようになったので、戦闘する気がない場合は逃げてしまうといい。
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また、ボスカードのうち暗号メール(パスワード)を用いる事でSPクラスのみだがほぼ全ての種類が入手可能なので、ネット環境さえあれば全てのボスと闘わなくても良い。
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やや粗の目立つブラザーバンドシステム
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本作のブラザーバンドシステムに登録できる人数は最大6人ではあるが、ゲーム内の主要キャラクター全員とブラザーバンドを結ぶとするとこれだけで4人分の枠を取ってしまう。またこのうち3人はゲーム内でブラザーバンドを結ぶイベントが必ずある。
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またゲーム内のキャラとのブラザーは切ることが可能である上に切っても必要があれば再び結ぶ事は出来るが、『ゲーム内とのキャラとのブラザーバンドを切らないでおきたいが、現実の友人とも多くブラザーバンドを結びたい』というユーザーには厄介であろうし、そもそも「一度結んだが最後、初期化しないと切れない」と解釈されかねない。
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なお次回作では、現実のユーザー同士のブラザーバンドとゲームキャラとのブラザーバンドは分けられてブラザーバンドがしやすくなっている。最初からそうして欲しかったものである。
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挟まって動けなくなる部分がある
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画面上のマップで特定の場所に入ると、設置されている物やキャラの間に挟まって動けなくなることがある。こうなった場合は十字ボタンを適当に動かしまくって脱出するか、諦めて電源を消してやり直すしか方法がない。まぁ挟まる場所は特に重要なものが何もない場所なのであまり挟まってしまうことはないと思うが…。
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これはバグというよりも、おそらくキャラや物の配置ミスが原因の可能性が高い。
総評
ゲーム自体は少し調整不足が目立つ程度で問題なく遊べる出来である。
完成度の高かった『エグゼ』の続編ということ、DSの新ロックマンということもあり期待されていたのだが、蓋を開けてみるとバトルシステムが『エグゼ』よりも劣化していることや新システムが粗のある仕様だったことから、エグゼファンにそっぽを向かれてしまった。
加えて、3バージョン商法や汚い玩具商法など売り方としても問題が多かったこともエグゼファンのみならず、ゲーマー全般から不評を受けた原因にもなった。
一方で、1つの作品としてみれば20周年記念の名に恥じぬ完成度を持ったゲームであり、『エグゼ』とはまた違った魅力もあるのでもしも興味があれば買ってみるのもいいだろう。
下記の通り市場価格は非常に安い為、ワンコインで買えて、ある程度のボリュームがあるゲームとして見ればお得かもしれない。
余談
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本シリーズの目玉システムであるブラザーバンドシステムの誤解。
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上述の通りこのシステムは現実での友人がいなくても十分機能するシステムだったのだが、発表当初は情報が先走りした結果「ゲーム仲間がいないとブラザーを結ぶ相手がいないからゲームクリアなんてできない」という誤解を生むことになった。
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現実の友達と結ぶという部分が協調されてしまった結果生まれた誤解である。
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早期購入特典の流星のペンダントは、先端などの尖った部分が安全面を無視した結果ニュース番組などを取り上げるほどの問題となり、カプコンはそのペンダントを回収する形となった。
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その後続編が発売され、『2』は問題点が多かったものの『3』は非常に完全度の高い作品になった。しかし『3』で完結になってしまった辺り、結局最後まで「エグゼ」ファンの信頼を取り戻すことは出来なかったようだ。
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学研出版の「テレビゲームのひみつ」は実在するゲームを扱うにあたり本作が使われた。
テレビでできないのに
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なお、著作権の関係上か「ゲームジャンルごとの一例」にカプコンのゲームが他にも多く持ち出されていた。
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アーケードカードゲームも同様で、より知名度の高くてこのジャンルの元祖でもある「甲虫王者ムシキング」ではなくカプコンの「ワンタメ アイドルパピー」が使われた。
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2017年に本作のロックマンのフィギュアが発売された。
漫画版・アニメ版
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流星のロックマン発売に伴ってコロコロコミックでは漫画版『流星のロックマン』が連載された。作者は板垣雅也氏。
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しかし、漫画の作者が
本当にゲームをプレイしたのかさえも謎
と言われるほどゲームからかけ離れた内容であり、ファンからは「流星のロックマンの評価が低い理由の一つ」とまで言われている。
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板垣氏の名誉のために補足するが、彼の漫画家としての技量は決して低いわけでは無い。
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ロックマンのコミカライズをする前後に描いた漫画は共に打ち切り作品だろうが、内容自体の評価は高い。このロックマンを連載するくらいなら、前の漫画を続けてほしかったという声もある。
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問題なのは作者の作風と流星のロックマンの作品の雰囲気が致命的に噛み合っていなかったという点である。作者の作品は線が多く濃い画のバトルものであり、流星のロックマンのストーリーや絵柄を伝えるには全く向いていなかったのだ。
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そのため、この作者にコミカライズをさせたコロコロの編集部にも問題はあったといえる…もちろんコミカライズを断らなかった作者自身にも問題がないとは言い切れないが…。
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その後、『流星のロックマン2』も同作者によってコミカライズされたが、本作の漫画版よりさらに原作からかけ離れた謎の内容となっていた。一応タイトルに「外伝」とはついていたが…。
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アニメ版においても、バラエティ番組『おはコロシアム』内でのコーナーアニメとして10分枠の中で放送するために原作の内容の一部が削れてしまう結果となってしまい、お世辞にも評判は良くなく、日本国内ではソフト化もされていない。
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このようにメディアミックスが上手くいかなかったこともあり、『エグゼ』ほどの大人気を得ることはできなかった。
最終更新:2024年02月23日 19:46