ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険3 不思議のダンジョン

【どらごんくえすときゃらくたーず とるねこのだいぼうけんすりー ふしぎのだんじょん】

ジャンル ローグライクゲーム
対応機種 プレイステーション2
発売元 エニックス
開発元 チュンソフト、マトリックス
発売日 2002年10月31日
定価 6,800円(税抜)
分類 賛否両論
ポイント レベル継続システムと長いストーリー
インターフェース・テンポの劣化
理不尽死の存在(ゲームバランスが不安定?)
救済要素徹底排除で難易度高騰
自由度は低いがやり応え抜群なクリア後ダンジョン
異世界ポポロの廃人向け仕様
グラフィックは当時最高レベル
後のシレンシリーズにも影響を与える
ドラゴンクエストシリーズ関連作品リンク


概要

本家ローグを『ドラクエ』風に見事にアレンジしローグライクRPGを世間に知らしめた『トルネコの大冒険』シリーズの3作目で、現在シリーズ最終作。
リメイクを除いた『シレン』シリーズを含めれば、『シレン外伝』以来の8作目。
今作はトルネコとその息子ポポロが前半後半に分かれて冒険をするというドラマチックなストーリーや、レベル継続やモンスター仲間など斬新な新システムが売りにされていた。


新システム

前述の通り「仲間システム」「レベル継続」「モンスター仲間システム」「敵にもレベルの概念」といった斬新なシステムが多数搭載されているのだが、同時に短所も山積みになってしまった。

クリア前ダンジョンとレベル継続システム

クリア前ダンジョンで倒れてもレベルが1にならないというシステムであり、発売前から物議を醸していた。

  • このシステムを採用した理由としては以下の説がある。
    • 初心者救済のために採用した説(製作者はインタビューで詰まるダンジョンがあってもレベル上げをすることによって楽になるだろうという意図があったと述べている)。
    • ストーリーの長さに合わせてマンネリにならないようにした説。
    • ダンジョンの個性を出す説(同じくインタビューで製作者は今までの場合は墓場や火山のダンジョンでも一階はスライムやももんじゃしか出せなかったが、継続システムなら一階からゾンビ系や水系の敵が出せると述べている)。
    • ポポロの仲間システムに合わせた説。
  • 不思議のダンジョンシリーズは「死んだらすべてを失う」というシステムこそが最大の特徴であり、それを捨てることはゲームの魅力を大きく損なうのではないかと、発売前は懸念された。
    しかしレベルが継続するのはクリア前のダンジョンだけであり、クリア後のダンジョンでは今まで通りであったため、不思議のダンジョンの醍醐味が根底から損なわれるような事態にはならなかった。
    しかしながら、それに派生して若干の問題が生じている。
  • その最たるものは、クリア前ダンジョンにおいて、敵の強さがレベル継続システムを前提に設定されていることである。つまり、低レベルの主人公では全く歯がたたないような強敵がダンジョンの1層目から出現する。
    このため上級者でも初見クリアは困難であり、何度も死にながら経験値を稼ぐという作業じみたプレイスタイルが強制された。レベルアップのために必要な経験値も多めで、またアイテムも乏しい(合成できるのはストーリー終盤、優秀な装備が手に入らないなど)ので、だれる要因になりやすい。
    シリーズファンの中には「クリア後のダンジョンが本番」と捉えている者も多く、そこに至るまでのストーリーダンジョンは単なる前座かチュートリアルのような物だと考えがちなので、それに長い時間を費やされる仕様は不評だった。
    もちろん初心者にとっても、簡単なダンジョンを楽々突破してきたら、いきなり歯ごたえのある敵が満載のダンジョンに放り込まれるという事態になりやすい。前述の「初心者が楽になるだろう」というスタッフの意図とはかけ離れた実情となってしまった。
  • しかし繰り返すが本シリーズはクリア後のダンジョンこそが重要である。クリア後のダンジョンもレベルが上がりにくいが、敵配置やアイテムなどもレベルが上がりにくいことを前提に調整されている。詳しくは後述する。

仲間システム

  • 前半のトルネコ編では、イネスとロサの2人のうちから1人選び、それと共にダンジョンを進む。
    • イネスは部屋全体攻撃や味方の回復ができたり、『シレン』シリーズの仲間と異なり無闇に敵に近づいて足を引っ張るといったことがないので、とても優秀で使いやすい。
    • だが仲間が倒れると強制的にトルネコも倒れた扱いになるという点がネック。うかつにワープの罠を踏めないのはもちろん、げんじゅつし(ワープ+かなしばり)の特技を受けただけでもゲームオーバーになる可能性がある。
    • 優秀になったとはいえ、プレイヤーが仲間を気遣わなければならないので初心者にとっては非常に辛い仕様である。
      • おそらくポポロ編のモンスター仲間システムのチュートリアルを兼ねての仕様だと思われる。
    • もう片方のロサは攻撃力の高さしか取り柄がなく、耐久力も微妙で無闇に敵に近づいて犬死するタイプ。しかも連れている間はアイテム欄の半分(10個)を埋め尽くされ、それを床に置いたり壺に入れたりするとトルネコに襲い掛かる始末。役に立たないためイネスに切り替えることができる。
      • クリアご褒美も2つ付いているが、モノカの杖は少しレアだがダンジョンに落ちているアイテムだし、印の盾は方法さえ知っていればイネスに切り替えてからでも入手可能、といいところが少ない。

モンスター仲間システム

  • 後半のポポロ編では、倒したモンスターが一定の確率で仲間になる。過去のシリーズでは例を見ないシステムである。
    • 最大10匹まで連れて行けるのだが、人数が多いほどそれに対する気遣いが大変になる上、倒れたらその冒険では二度と復活しないため攻略が大変。
  • モンスターを仲間にできる能力の代償として、ポポロ自身の能力に大幅な制約がかかっている。重要な点を以下に挙げる。
    • トルネコが普通に装備できる武器や盾、矢を装備できない。装備できるのは爪と指輪のみ。つまり防御は常に0の丸腰。ワンミスが死に直結する。
    • 巻物を読めない。そればかりか白紙の巻物に名前を書き込むことすらできない。敵に囲まれた際に対応できるアイテムは、トルネコと比べて極端に減ってしまう。
      • ちなみにリレミトの巻物は床に置いて使用する必要があり、ピンチのときにすぐ使うことができない。聖域の巻物のように貼りついてしまうため拾いなおすこともできないのでロストしやすい。
  • これらを見てのとおり、仲間がいなくなったら非常に危険になってしまう。仲間あっての仕様のため、当然とも言えるが。
  • モンスター仲間システムの一番の問題は、仲間モンスターのほとんどが爆風を受けたら即死してしまうことである。
    • ポポロが地雷や大型地雷を踏んだだけで周囲の仲間が死んでしまうので、後述のクリア後のダンジョンでは常時素振り歩きを強要される
      • だが、敵モンスターが自爆する「メガンテの石像」のある部屋では仲間が敵を倒しただけで即死してしまうので、防ぐのは困難である。
      • さらに「へんげの石像」のある部屋では、仲間モンスターが敵モンスターに変化(実質即死)してしまう。防ぐには特定のアイテムを組み合わせるか、開幕でそれらの石像が出ないことを祈ることくらいしかないので、運ゲーに等しい。
    • 地雷や先述の石像はクリア前のダンジョンには出てこないので、それが唯一の救いである。
  • なお、地雷や大型地雷に限らずワープの罠や召喚スイッチもポポロの打たれ弱さを考えると致命的な罠なので、爆風で即死するモンスターがいなくても素振り歩きする必要がある。
  • 仲間になると役に立たないモンスターも多い。
    • 逃げまくることしか能のないメタルスライム系が筆頭。他にも多数存在し、明らかに仲間にする労力に見合わない魔物が多い。「特定の特殊能力は仲間にすると発動しない」という設定はそれほど難しくないはずだが…
      • 作戦を「特技使うな」にしておけば使わないのだが、言い換えれば使える作戦が限られてしまう。
    • また、飛び道具を持つ魔物は味方に当たる場合でも容赦なく撃ってしまう。場合によってはポポロ自身が殺される
      • これより少し前に発売された『アスカ見参!』では、最低限「敵に当たるかどうか」の判定は行っていたのだが・・

敵のレベル

  • 本作で大きく目立つようになった概念。『トルネコ』シリーズでは1作目から採用されていた要素であるが、従来ではどの敵もレベル1時の強さで出現するのがデフォルト。同士討ちをさせるとモンスターのレベルが上がり、攻撃力と経験値が倍増する要素だった。
    • 本作においては新しい試みとして、同じ敵でもレベルが上がった状態で現れ、あるダンジョンでは弱かった敵が意外な強敵として再び立ちはだかるといった要素が盛り込まれている。
      • 例えば、序盤に登場するモンスターであるメガザルロックが、クリア後ダンジョンの終盤では高レベルで出現してくるなど。
    • ただ、そういう敵を倒しても強さに見合った報酬がないため、ただ強敵が増えたように思えてしまうという弊害もある(エリミネーターなど逆もいるが……)。本作を遊ぶ場合はそういうバランスだと割り切るしかない。
      • クリア後のダンジョンの1つである「不思議の宝物庫」の下層では、ただレベルの上がった同じモンスターが出続けるだけであり、変化に乏しいと批判されている。

ゲーム全体の仕様

3D化

  • 今作でキャラの3D化が実行されたが、その弊害かモーションがもっさりしてしまった。
    • 攻撃のモーション、武器盾装備時のモーション、道具を拾うときのモーション、壺に道具を1つ入れるたびに入るモーションなど全てにおいてもっさり感たっぷり。
    • 攻撃のモーションの遅さのせいで「罠チェック」という武器を振って罠を見つけるテクニックが非常に面倒に。そして罠発見したのに出現が遅すぎてうっかり踏んでしまうということが多発。
    • しかしそのグラフィック自体は当時としては非常に高いレベル(次世代機レベルとも)。だからこその弊害であるが。
      • 高精細なグラフィックの影響か、モンスターハウスが存在するフロアや敵の多い場所では2Dで軽快に動いていた従来作と違い高頻度で処理落ちが発生する。このため処理落ちの有無でモンスターハウスの存在を確認する、といった妙なテクニックが生まれた。
    • 3Dでなくても、武器盾指輪装備時のモーション、道具を拾うときのモーション、壺に道具を1つ入れるたびに入るモーションなどは明らかに蛇足である。

視界について

今作の特徴のひとつに、通路での視界が従来の3×3マスから5×5に変更されたことが挙げられる。

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  • この仕様変更により、通路ではダッシュをしないことで敵から先制攻撃を受けにくくなった。
    • だが代償として敵の攻撃力が高めに設定されているので、基本的に先制されてはいけないゲームバランスになってしまった。
    • 先述のモーションテンポの悪さもあり、慎重に進めるとかなりの時間を消費するようになった。
  • このゲームバランスはクリア後ダンジョンで顕著に表れている。
    • ダンジョンの階によっては、旧作同様視界が3×3マスになっている場合もある。その階では基本的に、敵の攻撃力が打ち止めになっている傾向にある。

店について

  • 今作もダンジョン内でガーゴイルが店を開いていることがあるが、その仕様が従来と大きく異なった。
    • 従来は部屋全ての領域が店であったが、今作は部屋の中のわずかな領域だけが店になった。最小で3×3マスとその面積は非常に狭く、商品を買うか道具で消すかしないと自由にアイテムを売れない場合がある。
    • 部屋の中に店があるという仕様上、当然敵の侵入を防いではくれない。買い物中に敵がわんさか来て囲まれたまま戦闘を強いられるのはまだマシな方で、買い物中に部屋の外からきとうしやようじゅつしに杖を振られると、ワープされる可能性があるので問答無用で泥棒扱いされてしまう。
    • 矢を撃ちながらフロアを巡回する場合も、運がないとガーゴイルに命中して襲われてしまう。
      • これらを批難する人は少なくないが、逆に今までの仕様がぬるすぎたという意見もある。
    • また、稀に店の領域があるのにガーゴイルが居らず、アイテムも置かれていないというバグが発生する事がある。

石像システム

  • 風来のシレン2』の土偶とほぼ同じシステムだが、先述の「メガンテの石像」や「へんげの石像」を見て分かるとおり、今作は嫌がらせ要素がかなり強くなっていることが特徴。さらに以下のような石像がある。
    • 「ビッグモアイの石像」部屋内のキャラ単体に15のダメージを与えて石像が位置を変える。壊すのがとても大変かつ面倒。
    • 「罠増殖の石像」部屋内に次々と罠が設置される。
      • 今作では部屋の出入口には罠は配置されないのだがこの石像の効果での出現は別。石像の出現はまちまちなのが救いだが
    • 「スポットの石像」部屋の視界が暗くなる。他の石像と併合されると極めて危険。シレンのやみふくろうのような存在だが、敵にも効果がある。
    • 「転びの石像」部屋のキャラがランダムで転倒する。シレン2と異なり、モンスターは基本的にアイテムをドロップしない
    • 「すいとりの石像」部屋にいるプレイヤーの装備をすいこんで丸腰にしてしまう。
      • 装備外しのワナとは違って呪われた装備は吸い込んでくれないため、プレイヤーにとって完全にデメリットしかない。
  • このように、メリットよりもデメリットが大きい石像ばかりになってしまった。これらの大半はクリア前のダンジョンには出ないので、それが救いとも言える。
    • 一応完全にプレイヤー有利な石像も存在するが、その中の2つの石像(倒れた敵がお金になる「ゴールドの石像」、拾ったアイテムが識別される「インパスの石像」)は、出現ダンジョンが一つだけな上に実用性がほぼ皆無であるので存在意義を疑う。

アイテムの呪いについて

  • 呪われた武器・防具・指輪は印などの特殊効果が発動しなくなった。これにより「未識別の指輪を装備するリスクの減少」「だいまどう(『シレン』で言うところのゲイズ)対策に装備を呪うデメリットの増加」「さきぼそりの剣(『シレン』で言うところの使い捨ての剣)や使い捨ての盾をわざと呪わせて活用する」など従来とは異なる攻略法が生まれた。
  • だが呪いに関して最も特筆すべき点は、拾った草・巻物・杖が呪われているか否かが分からないことである。
    • 従来で拾った道具は未識別状態(例:タヌキの絵の巻物、赤い草)でも呪いや祝福の有無が分かっていたが、今作では識別済みのアイテムでも呪いや祝福の有無が分からない。
    • これにより「ピンチで使ったバクスイの巻物が発動できずに倒される」などの悲劇を経験したプレイヤーが多い。呪いや祝福では値段が変動しないので、店での判別ができないのもつらい。
      • だがフォント黄色の道具はピンチでは使わない、事前にインパスをかけて判別する、杖であれば事前に振って確認するなどの対処はあるので、プレイヤーが気を遣えば悲劇を防げる場合が多い。
    • この要素を「プレイヤーに不利でしかない」という理由だけで良しとしない者は多いが、「完全不利だから採用するなと言われる筋合いはない」「プレイヤーの立ち回りを試されるので面白い」と捉える者も多く、賛否両論。
      • この仕様は『シレン3』や『シレン4』でも採用されており、同作品のプレイヤーにとっても賛否両論。

印について

  • 合成の能力に制限数がついたが(『シレン2』や『シレン外伝』などと同じ仕様)、印の順番は合成した順ではなく、印の種類によって固定されている。そのため、実用性に欠ける印が一番上に来ることもあり、強化値だけを移す合成がしにくくなった。
    • 冒険中に特定の印を消す行為(序盤だけ「屍」の印を付けて、中盤に「屍」だけを外すなど)もできないので、メリットの薄い印は使いものにならない有様である。
    • 『シレン』シリーズには必ず存在する、印を消してくれる鍛冶屋が今作には存在しない点も批難される一因である。
      • ちなみに、印を付けた装備は名前を自由に設定することができる。これは地味ながら評価できる点である。シリーズ通してこの仕様はかなり珍しい。

マップについて

  • とにかく広い。2013年現在のシリーズで最もマップが広いゲームである。
    広さを生かしてか、縦長マップ、横長マップ、十字型マップなど、シレンシリーズにもない特徴的なマップが出てくるが、マップ表示が画面に収まりきれないという弊害が生まれてしまった。
    画面に収まっていないマップはセレクト+十時キーで閲覧できるが、やはり旧作と比べて面倒な上、逃げる敵の把握も面倒になった。
  • マップに表示される通路と部屋が、色によって区別されるようになった。
  • マップに、敵の足元のアイテムや罠が表示できるようになった。
  • 敵が移動する際、敵を示す赤い点がスライドするようになった。

モンスターハウスについて

  • 従来ではモンスターハウスに入ると「地獄耳効果」(マップに敵が表示される、画面内に視界外の敵の姿が表示される)を得られたのだが、今作ではその効果を得られなくなった。
    • 敵に囲まれるリスクが増加することになるが、同時に緊張感も増え、プレイヤーの立ち回りがより重要になった。
      • この仕様は『シレン3』や『シレン4』でも採用されており、同作品のプレイヤーにとっても賛否両論。

その他インターフェースについて

  • 『シレン2』や『シレン外伝』で採用された便利な仕様がことごとく採用されていない。あるいは劣化している。快適さを求めるプレイヤーが多いだけに、批判の対象にされやすい。
    • 道具に付けられる名前の履歴に数の制限がある。アイテム数の多い異世界の迷宮では、名前の履歴が実質機能しない。
    • 未識別の杖に使用した回数が表示されない。
    • 壺の中身と足元のアイテムの交換ができない。
    • iダッシュの廃止(2010年現在のシリーズ全てにも言える)。
    • トルネコ2』同様、アイテムを使うタイプの倉庫が存在しない。そのため、バイキルトの巻物を読んだり保存以外の壺の中身を取り出すには、リレミトの巻物を持ってダンジョンに入って道具を使うしかない。当時の『シレン』シリーズでは全作で採用されている仕様であり、なぜ今作でも採用されなかったのか理解に苦しむ。
    • 壺を中身ごと預けられるようになったのは進歩と言えるが、倉庫自体の容量は100個と、前作の250個から大幅に減少。管理が若干面倒になった。
  • 一方で、シレンシリーズでも未採用だった便利な仕様も存在する。
    • ダンジョンで倒れてもすぐに選択肢で再挑戦できるようになった(『トルネコ2』以来の仕様)。「プレイヤーに何度でも挑戦させよう」という制作者の意気込みを感じない気もしない。

即死要素の存在

  • 今作最大の問題点と言われている「とじこめの壷」の存在。
    • これは投げられた敵がその壷に閉じ込められるというものなのだが、敵がそれを投げてきたら問答無用で即死(世界樹の葉すら効かない)という極悪仕様。
      • クリア前のダンジョンではリセットすれば済む話だが、クリア後のダンジョンでやられると貴重な装備を全て失ってしまう。これが原因でゲームを投げた人も少なくない。
    • 一応クリア後ダンジョンで入手できる指輪で予防できるが、それを入手するために潜るのが一苦労。
    • とじこめの壺自体はシレンGB2が初出なのだが、そちらでは持ち込み無しのダンジョン2つでしか出てこない *1 ため、とじこめ投げはネット上やビックリの壺 *2 でも報告が無いほどレアな事態である。
      が、トルネコ3ではクリア前だろうが持込可能なダンジョンであろうがバンバン出てくるため、シレンGB2と比べると明らかに起こる可能性が高く、実際に起こったという報告が多い。
      • とじこめの壺の仕様も変わっており、GB2ではモンスターをとじこめた壺を持ち運べ、更にその壺を割ると中のモンスターが永続の目つぶし状態になって出てくるのだが、こちらではなぜか投げ当てると地面に貼りついて取れなくなる上、ふき飛ばしの杖などで割ると中にいたモンスターのHP・状態異常が全回復して出てくるという仕様に変更。いまいちパッとしないアイテムになってしまった。
  • 他にも、隣に地雷がある時に大型地雷を踏むと、問答無用で即死してしまう。
    • 先述のワナ増殖の石像が存在するフロアでは、決して珍しい現象ではない。もっとも何らかの割合ダメージの爆発物を1ターンに2連続で食らうと即死というのは原因や仕様、または対策方法に若干の差こそあるものの、チュンソフト製ローグライクでは初代シレンを除いてシリーズ恒例ではあるが。

本編の難易度の高さ

  • もうお察しの通り、今作は本編自体の難易度が歴代でも1,2を争うほどに高い。
    • 序盤からすでに上記の仲間システムの仕様とも相まって常に仲間の状態や安全を管理し、かつ自身の安全も確保しないといけないという手加減など知らないと言わんばかりのバランス。
    • 敵の攻撃力も全体的に高めになっており、立ち回りやアイテムの使用タイミングなども適当にやっていては確実に痛い目を見ることになる。
    • このため、油断した隙に画面外からワープ攻撃で飛ばされ自分や味方がタコ殴りにされて終了、大型地雷を踏んでしまい瀕死状態のユニットに遠距離攻撃が飛んできて終了、といったケースが普通に起こり得る。
    • 2人きりのトルネコ編でこれなので、仲間が増えるポポロ編では更に難しい立ち回りを要求され、敵の強化傾向もより激しいものになる。スタッフが述べていたレベル上げによる救済も相当の時間がかかる上、基本的な難易度が高すぎるため正常に機能しているとは言い難い。
      • もっとも、今作のクリア後ダンジョンのことを考えればこれでもまだチュートリアルと言える難易度である。

クリア後ダンジョンについて

歴代同様、クリア後に重点が置かれたこのゲームだが、全く質の違うダンジョン構成になっており、それぞれトルネコ編とポポロ編で挑むことになる。

  • 封印の洞窟
    • LV1から、持ち込みは10コまで、仲間モンスター連れ込み可(LVそのまま)
    • 石像は無く、モンスターも異世界の迷宮ほど凶悪ではないため挑みやすい。
    • 但し簡単というわけではなく、本編クリアそのままの装備や仲間モンスターで挑めばまず間違い無く返り討ちに遭う。
    • 一方で鍵のかかった扉、このダンジョンの店でしか手に入らないアイテム、壁に埋まったアイテムの宝探しなど、やり込み要素は十分。
      • クロウアンドレア、ベビーフォーク等ここでしか手に入らないアイテムも様々。
    • クリア後ダンジョンの中では最も敷居が低く、それでいて何度も挑戦する価値のあるダンジョンである。
  • 異世界の迷宮
    • 持ち込み不可、LV1から、仲間モンスター連れ込み不可。俗に言う「もっと不思議のダンジョン」である。
    • 歴代最大の難易度をもつ「もっと不思議のダンジョン」と言われている。理由は後述。
    • そしてもうひとつ厄介なことに、「異世界の迷宮と似ていて難易度の低いダンジョン」は存在しない。訓練して流れをつかむこともできず、特に不思議のダンジョン初心者には極めて厳しいのだ。
    • 一方でその難易度の「質」については賛否両論分かれている。
  • 不思議の宝物庫
    • 持ち込み自由、LV引き継ぎ、仲間モンスター連れ込み自由
    • 異世界の迷宮がもっと不思議歴代最難関であれば、こちらは持ち込み自由ダンジョン歴代最難関だろう。
    • 地面にアイテムがほとんど落ちておらず、壁の中から採掘するか店で買うしかない。
    • さらに51階以降の魔物は爆発的に攻撃力が上がっていき、まともな盾では耐えられない
      • 少なくとも、封印の洞窟がクリアできる程度の盾では耐えられない。
      • さらに最強装備で固めても、弱化のワナ、マダンテ、ルカナンといった気の抜けない要素が多い。
      • そのため「持ち込み可ダンジョンは簡単」という固定観念をぶち破った難易度である。
      • 盾の装備できないポポロは、HP最大でも通常攻撃でオーバーキルされる。
      • そして守備力も異常に高く、LV最大最強装備でもなかなか倒せない。守備力を下げる手段をもっているか、固定ダメージを与える手段がないと倒すのは困難。
      • その代わりそのような魔物を仲間にできれば、大きな戦力UPである。非常にLVが上がりにくい魔物ばかりのため、LVが高い状態で仲間にできたときの価値は大きい。
    • 一方、壁に埋まっているアイテムや鍵で開けて手に入るアイテムはやはり珍しいものばかりであり、ガンガン壁を掘って探すだけの価値があると言える。
  • まぼろしの洞窟
    • 持ち込み不可、LV1から、仲間モンスター連れ込み不可。
    • なんと敵から経験値がもらえない。LVをいっさい上げることができず、ひたすら逃げ回るしかない
    • ポポロ編では魔物を仲間にできない。そのため完全にトルネコで挑む方が有利である。だからこそポポロでクリアするロマンもあるのだが。
    • アイテムはワープの壺等、逃げるのに役立つものばかり。当然だが。
    • 何故か店がない。多額ゴールドが落ちているにも関わらず、何故このような仕様にしたのだろう。
    • とまあ、敷居の高いダンジョンと敬遠されやすいが、やってみると面白い。
      • 経験値が入らないず店もないため、取りたてて稼ぎを必要としない。
      • そのため死んでもショックが少なく、またやってみようという気になりやすい。
      • 今作特有の理不尽さが逆に許せるダンジョンともいえる。
    • そのため気軽に挑めるダンジョンであり、他のダンジョンの敷居が高いこともあって意外とハマった人も多いのでは。

異世界の迷宮について

  • 今作を評価したり語る上で最も欠かせない要素、シリーズ恒例の「もっと不思議のダンジョン」である。歴代「もっと不思議」の中で1,2を争う難易度の高さと言える。
    • そして従来のもっと不思議とは特徴が異なる点が多い。

救済措置の無さ、自由度の低さ

  • 従来のもっと不思議には、ゲームが苦手なプレイヤーでもクリアしやすくなる要素(分裂の壺、モンスターの壺、吸収の壺など)が用意されている場合が多いのだが、今作にはそれらが一切ない。
    • それどころか、「透視の指輪」や「盗賊の指輪」、「妖剣かまいたち」などシリーズ恒例の便利アイテムも一切存在せず、合成モンスターも出てこないため、常に厳しい立ち回りを必要とされる。
    • 一応、二フラムの巻物(『シレン』で言うところのジェノサイド・ねだやしの巻物)や魔法の矢(命中しても床に落ちるので再利用できる)などの便利アイテムもあるのだが、滅多に入手できない。
      • ニフラムの巻物は読めば白紙の巻物で代用可能だが、出現する可能性のある階が31F以降な上、出現率も非常に低いため廃人レベルではないと入手できない代物。その一方で使えるようになれば特定の層にいる要注意モンスターはもちろん、アイテムに化けているミミックや人食い箱でさえ消せるため大幅に難易度が下がる。その意味ではバランスは取れているのかもしれない。
    • 敵の特技を防ぐ装備もほとんど出てこないため、道具の消費で対処することがかなり重要になった。
    • ただ、透視に関しては「敵の先制を防げる」「嫌な特技持ちの敵を事前に対処できる」「敵との戦闘機会を減らせる」「敵に囲まれにくくなる」「モンスターハウスの位置を把握できる」と他の指輪が霞むほどの強力な効果があるので、廃止されたのはやむなしという意見も多い。評価の高い『トルネコ2GBA』や『シレン外伝』の「もっと不思議」でも、透視は出てこなかった。
    • 一方、盾の種類やそれにつけられる印の種類があまりにも少ない。
      • 6コしかない印のうち2コはマイナス効果、1コは武器とセット前提のため実質3つしかない。初代風来のシレンですら8つもあったのに何故ここまで減らしたのだろうか
      • 基本、「いかに敵を倒すか」よりも「いかに生き残るか」を重点にしたゲームのため、盾がこれほど弱体化するのは致命的である。
      • ちなみに過去作であったメジャーな盾の効果はほぼ全て指輪になっている。(腹減り半減、炎のダメージ減少、盗み防止など。)

敵の配置とステータス

  • 先述の視界の仕様変更もあり、序盤から高い攻撃力を持つモンスターが多く、ワンミスが死に直結しやすい。
    • 従来シリーズでは有り得なかった大部屋モンスターハウス確定フロアが4つもあるので、それに対する準備も不可欠である。
    • そして敵のレベルシステムにより、通路の視界が3×3マスになった辺りから弱いモンスターが出現し始める、特殊能力は一緒でもステータス的に下位互換のモンスターが後々高レベルになって登場など、『シレン』シリーズではまず見られない配置になっている。
      • 例:16Fに強いモンスター「ハエまどうLv.1」→36Fに弱いモンスター「はねせんにんLv.6」、66Fに経験値980の「リビングハンマーLv.1」→81Fに経験値165の「キラースターLv.5」など。
    • 「レベル継続システムのせいでレベルが上がりにくい」という批判もあるが、先制されずに進めばレベルを底上げせずとも進めるバランスである。視界が悪くなるあたりで敵の攻撃力が減少傾向になり、敵の攻撃力が上がる辺りでは経験値も大幅に上昇する。
      • 一方、通路の視界変更のせいで攻略しにくくなったとも言える。ダッシュができないためにテンポの悪さに拍車をかけたのも痛い。

異世界ポポロについて

  • トルネコだけでなくポポロでもそのクリア後のダンジョンに挑めるのだが、驚くべきことに両方とも同じ構成でありながら全く違ったバランスに仕上がっている。ある意味芸術的。
    • 地雷と大型地雷と開幕(モンスターハウス、メガンテの石像、へんげの石像)の被害に遭わないように攻略するわけだが、仲間になるモンスターは実用性が高い者と全く役に立たない者に分かれており、両極端。階層によっては、仲間が全滅すると全く立て直せないことも。
    • モンスターの配置されたフロアについても、おおめだま(部屋全体混乱)→カニ(状態異常無効)→パワー系→爆発系→ラット系(同士討ち誘発)→ドラゴン系(爆発無効)と完全に嫌がらせ。爆発系のフロアまでに仲間になるドラゴン系モンスターは戦力外である点も憎い。
    • 仲間ホイミスライムのホイミで空腹状態を半永久的にしのぎ続ける「ホイミンパン」や、仲間を呼んだり分裂するモンスターを利用した経験値やアイテムを稼ぐコンボなど、覚えなければいけないテクニックも膨大。トルネコで挑むのとは全く違う戦術が必要となる。
  • このダンジョンでは6匹の限定モンスターがいるが、特筆すべきは90F以降に登場するダースドラゴンである。
    • 仲間を全滅させるに充分な能力を持つ上に、素の状態で仲間にできる確率は1%未満。捕獲するのも逃げるのも一苦労。
      • 『シレン2』や『シレン外伝』のアークドラゴンとは異なり、仲間になってもフロア中の敵に炎を吐いてくれるので、苦労に似合った性能なのかもしれない。

では異世界ポポロの片鱗をご賞味ください。

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異世界の迷宮総評

以上のように完全にコアユーザー向けである。従来作に比べ大味さは大きく薄まった一方で、己の知恵と経験が大きく試されるという意味では、この路線の方がバランスが取れているという声もある。 安易な抜け道や救済措置の存在に否定的な者、縛りプレイを強要されたくない者、低階層でクリア確定といった状況になってほしくない者も多く、そういった者達が本作を支持しているのも事実である。
この「異世界の迷宮」の完成度は非常に高くたくさんの廃人を生み出したことで有名であり、これ単体の攻略Wikiまで存在するほど。 しかし難易度の上げ方を間違っているなどという批判もある。
前述の批判の源としては、従来の作品のクリア後ダンジョン群と比べて、純粋な難易度の増加に加え有益アイテムやモンスター、仕掛けの出現が大きく規制されたことによる「安定感・自由度・逆転要素の低下」も加わっているのが大きな要因のひとつと思われる。これは本作以前のナンバリング作品において、強力なアイテムやテクニックを駆使してパワープレイも嗜んできた層にとっては、難易度の高いプレイができる一方、そういった遊び方がしづらい点が引っかかるところだろう。
異世界の迷宮のバランスの方向性を支持するか否かで、この作品の評価が大きく変化すると言える。

  • 従来作では「浮かれていたらワンミスで呆気なく死亡」というのが多かったものの、本作では「ジリ貧に追い込まれて頑張った挙句死亡」「開幕モンスターハウスに対処できるアイテムが全く無くて死亡」「開幕に石像がたくさん設置され、なすすべ無く仲間が壊滅」といったプレイヤーの腕に関係ない理不尽死も多く、バランスの悪いゲームと認定するプレイヤーも多い。
    • この点については複数ナンバリングのもっと不思議のダンジョンを遊び比べて、倒されたときとそれまでの道のりを比較できる人間の登場が待たれる。

バリナボチャレンジモード

ある意味これがこのゲームの真骨頂だろう。
エンディング後、新たにセーブデータを作るときにこのモードを選べるのだが、
このモードは死んだりリセットしたら最初の村(バリナボ)に戻され、しかも全てのイベントや倉庫がリセットされる。
早い話が、死んだらセーブが消えると思っていい
さらに、死んだときに復活する世界樹の葉が手に入らないからもはや鬼畜の領域を超えている。
そのためつねに細心をつくし、少しでも死ぬと思ったらリレミトの巻物で脱出しなければならない。
のだが、GBAのリメイク版では、そのリレミトの巻物まで削除される始末である。いったいどこまでプレイヤーを苦しませれば気がすむのだろう
こんな地獄の一丁目のようなルールで異世界の迷宮やまぼろしの洞窟をクリアした人が世の中にはいるというのだから驚きである。このモードも廃人を生んだ理由のひとつに違いない。


その他

  • 異世界の迷宮に登場しない一方で、持ち込みありダンジョンでは実用性に欠ける空気アイテムも多い。 *3
  • クリア後のダンジョンでは入る前に自動的にセーブする仕様であるため、リセットが効かない。(中断せずリセットすると失敗扱い)
    • 安易なリセットによる緊張感の低下を防ぐ仕様なのは明白だが、停電など、故意のリセットでなくても冒険が終了してしまう。これは最近のシリーズにも言えることではあるが。
    • 今作は入手困難な装備品(石像よけの指輪、盗賊の指輪など)が多いため、持ち込みありのダンジョンで一度死んだらもう装備品の復活は困難。
    • 前述の理不尽死の存在もあってか、この仕様により「鍛え上げた装備を思う存分試すコンセプトのダンジョンであるはずの不思議の宝物庫に装備を持っていけない」という矛盾が発生してしまう。
  • シナリオは売りにされていたものの、どこかにあるような話であり普通。
    • だが悪い点もいい点もなく非常にシンプルなシナリオであり、空気と化しているため、ほとんど話題に上がらない。
      • 元々不思議のダンジョンシリーズはシナリオよりもゲーム部分を大きく楽しませることがポイントであり、正しい方向性といえる。またそうでなくても後半の展開は中々緊張感があるものとなっている。
  • 「足踏みバグ」の存在。これはアイテムの「装備」「飲む」「投げる」といったコマンドの代わりに「足踏み」というコマンド1つしか表示されず、実質そのアイテムが使えなくなるバグの事。
    • 発生報告は少ないが、手持ち・倉庫のアイテム問わず発生する上に発生条件と解除方法が未だに不明というとんでもないバグである。
  • 一部の魔物のステータスが手抜き。
    • LV1でのキングスライムとスライムベホマズンはステータス一緒、ゴールデンスライム、スライムエンペラー、プラチナキングの順で各ステータスが1ずつ上がっていく、こうてつまじんのHPを10増やしただけでエビルエスタークなど。
      • そのためメタルスライムのほうがプラチナキングより守備力が高いという事態が起こってしまっている。倒しにくいことに変わりはないのだが・・・

総評

今作はドラクエシリーズとしては異例なほど非常に高い難易度であり、ライトユーザーに「理不尽なマゾゲー」と激しい批判を浴びてしまった。
本編クリアにせよ、もっと不思議にせよ、持ち込み可ダンジョンにせよ、全てが歴代最難関と言われる難易度であり、ライトユーザーには非常に受け入れがたい。
但し極めればそれに相応しいやりごたえであり、パリナボチャレンジモードも含めて一生遊べるというもともとのコンセプトにもっとも合致しているゲームともいえる。
『シレン』シリーズなどをやりこんでいる上級者ファンからも、難易度の方向性の違いにより「徹底的に調整されたバランスで大変な好評」あるいは「過度の締め付けで自由なプレイスタイルを奪った」と賛否両論。合う人にとっては「1000回遊べるRPG」といった感じであろうか。それでも、ストーリーの長さやインターフェースの劣化、テンポの悪さなど擁護の余地がない問題点が多いのも事実である。

さらに悪いことに、インタフェースの劣化は後のシレンシリーズにも引き継がれてしまい、特に『シレン3』ではその他多くの問題点が継承され、悪化してしまったことから、言いがかりに等しいが「『トルネコ3』のせいで『シレン』シリーズが崩壊してしまった」と主張するシレンファンが出てしまう始末であった。

『トルネコ』シリーズはこれをもって終了し、少年ヤンガスに移行した。開発はキャビア。

余談

本作の特徴の多くは「ポケモン不思議のダンジョン」シリーズに多く継承されるも、難易度の低下・独自システム導入・ポケモン選択によるプレイヤー自身での難易度調整の余地の拡大などをもってマシな形となった。



ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険3アドバンス 不思議のダンジョン

【どらごんくえすときゃらくたーず とるねこのだいぼうけんすりー あどばんす ふしぎのだんじょん】

ジャンル ローグライクゲーム
対応機種 ゲームボーイアドバンス
メディア 128MbitROMカートリッジ
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 チュンソフト、マトリックス
発売日 2004年6月24日
定価 5,980円(税抜)
分類 賛否両論

概要(GBA版)

GBAで発売された移植作。ハードの性能の制約ゆえ、グラフィックは3Dではなく前作『トルネコ2』のような2Dで製作されている。
GBA版『トルネコ2』同様にバランス調整がされた他、GBA版オリジナルダンジョンがいくつか追加されている。

主な変更点

  • 広かったマップが従来のシリーズ同様、1画面で収まるくらいに縮小された。
    • それに伴い、モンスターの発生頻度が抑え目になっている。敵との戦闘機会が減る代わりにレベルアップしにくくなった。
    • GBA版『トルネコ2』ではできなかったマップの常時表示も可能になっている。設定で切り替え可能。
  • 2D化に伴い、テンポが大幅に改善されている。
    • 全体的なアニメーションの短縮の他、壺に道具を複数入れたときにもアニメーションを入れずメッセージのみで素早く済ませるようになっている。
  • シレンシリーズから「テーマ別モンスターハウス」が輸入されるなど、移植にあたり新要素が導入されている。
    • テーマ別モンスターハウスは異世界の迷宮など、持ち込みなしダンジョンでも登場する。ハウスでの出現モンスターに関してはその階のモンスター分布の影響を受けないため、運が悪いと序盤で最深層に登場するモンスターと遭遇することもあるなど危険度が高い。
    • その反面撃破できれば大量の経験値が得られる他、ポポロでは苦労して異世界の迷宮の最深層まで行かなくても「ダースドラゴン」を捕獲できるようになったなど、リターンも多く一概に不利なだけのシステムとは言えない。
    • スライムナイト、メタルライダー、フレイム、ブリザードといった魔物が追加されている。
      • 但しいずれも敵としても味方としてもそれほど強いわけではなく、出現するダンジョンも限られておりインパクトに欠ける。
  • バランス面については全体的に難化方向への調整が目立つ。
    • 水上にいるモンスターに攻撃が通る代わりにターン終了時にHPを全回復させる、モンスターが味方を倒して強化されても赤色に点滅しない、など。
    • 中でも「きとうし」や「ようじゅつし」は画面外でもピオリムの杖など強化杖を味方に向けて振るようになったため、『シレン外伝』の「デビルカンガルー」を彷彿とさせる凶悪モンスターへと変貌を遂げた。
    • その一方で、「まぼろしの洞くつ」で「変化の石像」が出なくなった、「変身の巻物」で変身できるモンスターの種類が増えたなど、易しくなった面も見られる。

エクストラモードの追加

  • エンディングを見た後で新しくセーブデータを作るときにエクストラモードを選ぶことができる。
  • ストーリーは無く、ロードと同時にダンジョンを選ぶ。ひたすら挑むのみで、倉庫もない。また、ハイスコアにも記録されない。
  • ダンジョンを選ぶときにポポロかトルネコかを選ぶ。また、イネスやロサを連れることもできるが、彼らが死んでもゲームオーバーになることに注意。
    • ロサは最高LVが低いうえにやはり宝物を持たされるため厳しい。またイネスも、呪文の使用回数制限があるためやはり厳しい。
      • 無論マニアは、そんな条件にもやりがいを見出すのだろうが・・・
  • ダンジョンは以下の中から選ぶ。
    • 新界の試練
      • 異世界の迷宮の難易度をやや低くしたもの。99階まである。異世界の訓練にはもってこい。
    • 封印の試練
      • 封印の洞窟の難易度を低くしたようなもの。30階でお終い。
    • 異世界の試練
      • これも異世界の迷宮に似ているが、50階でお終いである。
    • 幻の試練
      • まぼろしの洞窟に似ているが、50階でお終い。
  • 早い話が、クリア後ダンジョンの訓練所のような存在である。特にいきなり異世界はちょっと・・・という人にはおすすめである。
  • 逆にアイテムコレクターには「せっかく手に入れたのに・・・」となるため不向き。

問題点(GBA版)

  • 4匹以上味方モンスターを連れているとき、通路に入るとポポロを認識せず仲間がはぐれてしまうようになった。
  • 上記に書かれている「とじこめの壺投げ」が改善されていない。
  • ある程度仕方ないとはいえ、操作性に難がある。
    • ナナメ移動する際にはボタンを押しながら十字キーを押す必要があるのだが、このボタンを押して離すとキャラの向きを変えることができる機能に切り替わるようになっている。
    • このため、向きを変えて攻撃しようとして誤って歩いてしまう、罠チェックしたのに誤って罠のあるマスへ歩いてしまう、などPS2版と比べて操作ミスの危険性がとても高くなっている。
  • カジノの闘技場以外の遊びが削除されている。
    • ブラックジャックは評価が高かったため残念である。
    • 体重自慢大会もない。それに伴い装備品の重さも削除された。
    • 福引もないため、装備強化(景品としてバイキルト・スカラの巻物がある)や白紙の巻物の入手が困難になった。
  • 他のセーブデータとのアイテム交換が削除されている。
    • 携帯機だからこそ他のプレイヤーとの通信機能の価値が大きいのに何故??

総評(GBA版)

原作の持つストイックな方向性をより強めた移植作品。相変わらず初心者向けとは言えないが、テンポも改善されており快適性は大幅に良くなっている。
その一方で、操作性や味方AIの劣化などからPS2版を好むプレイヤーも多い。どちらを選ぶかはプレイヤー次第と言えるだろう。