THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE

【ざ きんぐ おぶ ふぁいたーず ねおうぇいぶ】

ジャンル 対戦格闘
対応機種 アーケード(ATOMISWAVE)
発売元 サミー、SNKプレイモア
開発元 ノイズファクトリー
稼動開始日 2004年7月27日
判定 なし
ポイント 初の新基板でのKOF
カード読み込み精度に問題あり
『2002』ベースだが大味化したゲームバランス
テッテッテッテッテ ナイスファイ!
目が痛くなる各種デザイン
孤独のテリー
THE KING OF FIGHTERSシリーズ


概要

KOF2003』の翌年にリリースされた作品であるが、『KOF2004』ではなく本編から外れた番外作である。
KOF'98』と並んで高評価を得ている『KOF2002』をベースに作られているため、実質的にはリメイクに近い。
本作はアーケード作品としてはMVS(ネオジオ)以外の基板で初めて作られたKOFであり、ACでは初の外伝作品かつ年号表記が無いKOFとなった。
SNKプレイモアが新基板であるATOMISWAVEの性能把握を目的として開発した試作的要素の強い作品となっている。
また『ネオジオバトルコロシアム』と並んで、同基板のSNKプレイモア作品でカードを使用する唯一の作品でもある。

追加システム

  • 『2002』に無かったシステムとして、以下の3種のバトルモードから選択するようになった。
    • スーパーキャンセルモード(SC):ゲージの最大ストック数は3本。スーパーキャンセルが使える『2002』ベースのモード。MAX超必殺技はゲージ2本消費。
    • ガードブレイクモード(GB):ゲージの最大ストック数は2本。ガードブレイクと『餓狼MOW』でお馴染みのジャストディフェンスが使用できるが、ガードキャンセル吹っ飛ばし攻撃が使用できない。MAX超必殺技はゲージ2本消費。
      ガードブレイクもジャストディフェンスもKOFでは本作のこのモードが唯一であり、シリーズの中でも独特の戦い方が楽しめる。
    • MAX2モード(M2):ゲージの最大ストック数は1本だが、パワーゲージが徐々に自動回復する。唯一MAX2が使用でき、MAX超必殺技とMAX2の使用条件は体力減少時にゲージ1本消費。ただし、緊急回避関連の行動が一切使用できない。
  • パワーゲージはお互い1人目からMAX状態で開始するが、上記の選択モードによって開始時のストック量は異なる。
  • 新設のEボタンを押すことで、体力が徐々に減少する代わりに攻撃力を高める「ヒートモード」を発動可能。
  • 一方で、『2002』に存在したパワーMAX発動及びどこでもキャンセルはどのモードでも廃止されている。

登場キャラクター

  • 『2002』がベースとなっているが、新キャラの追加と既存キャラの削除が行われている。
    太字 はAC版『2002』と比較しての新規参戦キャラ。
    • 日本チーム:草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
    • 餓狼チーム:テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
    • 龍虎チーム:リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア タクマ・サカザキ
    • 怒チーム:レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
    • サイコソルジャーチーム:麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
    • 韓国チーム: ジョン・フーン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
    • 女性格闘家チーム:不知火舞 ユリ・サカザキ キング
    • '96チーム:八神庵 マチュア バイス
    • '97チーム:ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
    • '98チーム:七枷社 シェルミー クリス
    • '99チーム:K' マキシマ ウィップ
    • 混合チーム: 草薙柴舟 矢吹真吾 クーラ・ダイアモンド
    • ラスボス: ギース・ハワード(若い姿)
    • 隠しキャラ:乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス キム・カッファン ヴァネッサ ラモン
    • 家庭用追加キャラ:オメガ・ルガール KUSANAGI セス アンヘル メイ・リー(後ろ二人はPS2版のみ)
  • 本家『2002』で未参戦だったキャラが数人が新たにプレイヤーキャラとして追加され、更にボスとして『龍虎の拳2』で登場した若ギースが登場*1
    • 更にカードとの連動として若ギースの他、裏オロチチーム、キム、ヴァネッサ、ラモンといった追加キャラが解禁される。

問題点

  • 対戦バランスの悪化
    • 『2002』で三強の一人とされていたチョイ・ボンゲが、めくり性能強化、ガードクラッシュ性能強化、通常技の攻撃発生強化と、更に強化。
      • 加えて『2002』でも強力だったMAX2「杓死」(ガード方向の裏表がめまぐるしく変わりながら画面全体をランダムに攻撃するため、対処が厄介。絶対ではないものの慣れれば対処は可能で、技後の隙にコンボを叩き込むのも可能)がMAX2モードの仕様にガッチリはまったせいで「逃げに徹してゲージが溜まったらMAX2」という初心者でも簡単にできる凶悪パターンが出来上がる結果に。
    • 『2002』以外からの復活参戦キャラ草薙柴舟とジョン・フーンはコンバート時の数値調整ミスかやたら防御力が高い。
      • さらに柴舟は足先無敵な上、出かかりでガードを入力していると相手の攻撃をガードできてしまう足払いや判定の強いジャンプ強Kなど、基本性能も相当高い。
    • ラスボスの若ギースはカード専用の追加キャラとして多少弱体化した上でプレイヤーも使えるのだが、それでもプレイヤー用の調整が甘く非常に強力。
      • しゃがみBの蹴りは発生が早くリーチも長めで連打でき、そこから連続技でスライディングに繋いで一気に体力を奪える。
        地上ぶっとばし攻撃が対空に使えるほど判定が強い上に判定そのものも大きく、かつ必殺技キャンセル可能なので、画面端で相手に地上ぶっとばし→キャンセルして判定が非常に大きい烈風拳とやるだけでキャラによっては脱出が困難になる。
        空中ぶっとばしも判定が強く、ヒットすればそこから画面端での固めに移行可能。
        超必殺技のデッドリーレイブも高威力・一瞬姿を消す演出の為に存在する非常に長い無敵時間・ガードされてもほとんど隙なし・出掛かりの肘鉄のモーションの判定が大きい為にジャンプして逃げようとした相手すらロックする…と至れり尽くせりである。
        総じて「満遍なく強いが、使っていて面白くない強さ」といったタイプの強キャラであった。
      • 勝利セリフの「ナイスファイ!」は目立つ上に聞く機会が多いため、キャラセレBGMの「テッテッテッテッテ」*2と共に今作を代表するフレーズとして認識されている。
      • ぶっとばし攻撃のボイスである「ドアー!」も、上述通りぶっとばし攻撃が異様に強い故に乱用された為、必然的に印象に残る。
    • これらのようなあまりにも簡単に勝ちやすいキャラが何人か存在しているせいで、対戦ではメンバーの偏りがかなり見られた。
      一応フォローしておくと、ベースが優れた対戦バランスの『2002』であることもあり、そのベースよりは一回り悪化したもののKOFの中ではバランスが整っている部類であること、『2002』でハードルを高くしていたどこでもキャンセルがどのモードでも廃止されたこと、そして先程のチョイや若ギースのようなお手軽に強い戦法を取れるキャラのおかげで初心者でも上級者と渡り合える可能性があるなど、そういう意味では間口を広げたとも言えるのだが…。
  • モード間の格差
    • 内容は異なるもののKOFでは『'97』と『'98』以来に採用された、本作の目玉でもあるそれぞれで異なる戦い方が楽しめる複数のモード(本作は3種類)を選べるシステムだが、前述での対戦バランスにおけるキャラバランスの一回りの悪化に加えて、このモード毎の調整にも難点が多く、3種類の間でのバランスはお世辞にも取れているとは言い難い。
    • MAX2モード(M2)のMAX2には超高性能技が多く、一発当てれば逆転可能で結構当てやすい。
      • そのため体力が減っている方が有利という状況が多い為、ギリギリまで削って一気に倒したいところだが、ヒートモードの存在でそれも不可能。ヒートモードを解放すると体力が減っていくが、任意のタイミングで自分で止められる上、MAX2使用可能ギリギリの量まで達すると自動的に減少が止まる。
      • MAX2モードでは攻撃を当てたときは勿論、自動でゲージが溜まっていく仕様なのだが、これが超必殺技の演出中でも溜まる。演出の長い技を当てた場合、演出中に半分ぐらい溜まって、少し動いたらゲージ満タンなんて事も多い。このため、最大ゲージ量が1本という本来デメリットとなるべき点が特に働いていない。
      • 若ギースのみMAX2が存在しないが、こちらはそれを補うほど性能自体が強力。
      • 一方で発動条件が緩和されたとは言え、『2002』で使い道がなさすぎると批判されていた一部のネタ的なMAX2のテコ入れはほとんど無い。むしろ出しやすくなったことでMAX2が強いキャラとの格差が広がってしまったと言える。
      • 裏シェルミーの「運命の矢」に至っては「自分も狙われる可能性がある」「直前で緊急回避できる」という性能は『2002』そのままなのに、今回MAX2モードで緊急回避が使用不能となったため、相手がMAX2モード以外の場合、シェルミー自身が狙われると回避不能なのに、相手だけが一方的に緊急回避できるというさらに地雷技と化している。ただMAX2モード自体が上記の通り強力な為に相手もMAX2モードの可能性が高く、結果的には『2002』よりも当てやすくなっている。
      • また、キャラによっては、ジョン・フーンに画面端で狙鷲陣からの派生技である鷲爪脚(上段)を連発されるだけできつい固めに移行される事もある。普通なら緊急回避で避けられるのだが、前述通りMAX2モードでは緊急回避が使用不能な為、ゲージを消費してのガードキャンセルで脱出するしか方法がない。
    • ガードブレイクモード(GB)もゲージを消費して出掛かり無敵&ガード不能の特殊技を使うことができるなど、全体的に無敵やガー不がやたらと多い。
      • 1人プレイにおいては、相手CPUがガードブレイクモードを選んでいると、こちらの小攻撃連打をものすごい精度でジャストディフェンスしてくる。
    • そして、残り一つのモードであるスーパーキャンセルモード(SC)は、『2002』とほぼ変わらないこともあり扱いやすいモードではあるものの、前述までの他二つと比べるとどうも及ばず、「おまけ」「ハンデを付けたい時に使うだけのモード」などの烙印を押され、屈指の不人気モードという散々な評価が下される羽目に。
      • 八神庵などのスーパーキャンセルモードが最も向いてるキャラが一部いたり、スパキャンによる連続技を叩き込む爽快感などは他の2つのモードにはない利点なので、不人気ではあるが使用する人は少なくないモードでもある。
  • グラフィックの微妙な劣化
    • 「ATOMISWAVE基板で出したKOF」でネオジオ以外の新基板としても初めてのKOFという触れ込みであったが、今まで通りにドット絵のほとんどが使いまわしのせいで見てくれの劣化が著しい。
    • 『龍虎の拳2』から登場の若ギースは新しく書き起こされてはいるものの、基本は龍虎2のトレースで、絵が少なく動きがカクカクしている上に頭身・縮尺も他キャラと合わせていないため、グラフィックが明らかに浮いている。
  • カード対応の問題
    • 過去作で普通に使えたキャラがカードでポイントを溜めなければ使えない。
      • ラスボスでもある若ギースはわかるが、それ以外は普通に使わせて欲しいという声が多かった。
      • 一部強キャラもカード隠しに含まれていることもあり、ポイント稼ぎのための初心者狩りの温床になってしまった。
    • キャラ以外のポイント要素に魅力がない。
      • 追加カラーが取得できる程度で、その追加カラーもまるでゾンビや宇宙人が跋扈するとまで言われるような変な配色の物ばかり。「家庭用で素人が雑にエディットしたようなカラー」等と揶揄されることも。
    • 最大の問題がカードの読み取りが精度が非常に悪い
      • 「アクセスミス→キャラセレの画面で数分止まる→ようやくキャラセレ完了後、順番選択、順番選択完了画面→カードデータ更新中です…→レスポンスが悪く、また数分その画面のまま、酷い時は『お近くのスタッフをお呼びください』」といった事態がかなりの確率で発生。感覚的にはカード読み込み4回に1回程度ミスが起こる。
      • これが対戦の流れを見事にぶった切る為、カードを使わないプレイヤーが続出したが、相手がカードを使用すれば結局同じように待たされる羽目になり、強キャラ使用の面で使用するプレイヤーも多かった。
    • なお、2006年にAW-NETのサービスが終了して以降はオペレーターコマンドによる隠しキャラ常時出現も可能になっており、カードを使用する必要がないためむしろ現役稼働当時よりもテンポが改善されている。
  • 違和感のある男性キャラクターのイラスト
    • 本作のイラスト担当は『新豪血寺一族 ~闘婚~』以降の『豪血寺一族』シリーズにてキャラクターデザインを務めた中野友和氏。絵のクオリティが低いわけではないのだが、絵柄の癖が強い為に全体的に男性キャラの顔がゴツく、賛否を呼んだ『2001』や『2002』のノナ氏とは別の意味で今までの面影のない絵柄になってしまっている。
      • 特に違和感を覚える人が多いのが、よりにもよってSNKの顔役の一人テリー。漫画『孤独のグルメ』の主人公を思わせる顔つきから、「孤独のテリー」等と呼ばれる。
        参考:公式サイト
      • 他にも違和感を覚えるキャラは多いとはいえ(日本のバンド、マキシマムザホルモンのメンバーである亮くんに似た顔つきのタクマなど)、一応元々ごつい顔つきのキャラ(マキシマや大門等)やオヤジキャラは然程イメージを崩さない範疇には収まっている。
  • 全体的なセンスのくどさ
    • 濃い銀枠でトロピカルなゲージ周りのデザインに始まり、さらに超必殺技のケバいエフェクト、前述の異常な追加カラーの数々など、今までのKOFとはかけ離れたセンスのデザインとなっている。この絵面はしばしば厚化粧と形容された。
    • 3Dで描かれた背景には誰もおらず、その意味では『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』から進歩していない。
  • BGM関連
    • 楽曲自体のクオリティは悪くない上に、ネオジオから大幅に性能が向上した次世代基板ということもあって音質もやっと改善されたのだが、先の「Cool Killers」をはじめ、スムーズジャズ風の曲の雰囲気がKOFシリーズのBGMとしては致命的に合っていない。
      • 本作のBGMはSNKサウンドチームの古参メンバーでもあり、『KOF2001』の楽曲にも参加した幡谷希久子氏が「唐津保」名義で担当している*3
    • K.O.の度に一旦音楽が止まり、次のラウンド開始時にまた流れ始めるという仕様も批判が多い。

賛否両論点

  • 稼働後のカードポイント大量配布
    • 稼動して数ヵ月後にカード利用者に対して隠しキャラも購入できるくらいのポイントを配布したため強キャラの若ギースが大量発生することとなった。
      • 格差を無くしたとも言えるが、酷い環境がさらに広がる事にもなった。
    • 現在はオペレーターコマンドでカードなしでも隠しキャラクターが使用可能となったため、結果的に若ギースが誰でも使えるという点はそのままである。
  • 逆転要素
    • 高火力、ガー不などで荒らし要素や逆転要素が強く、不利な展開から逆転できる事も多い。
    • MAX2モードが強いもののGBモードがそれを喰えるような性能をしているため、セレクト時点での読み合いもないことはない。
  • ストーリー性が皆無
    • 試合時の特定キャラ同士の掛け合いはあるが、チームごとのエンディングや勝利メッセージは全くなく、あるのはセリフ皆無のギース戦前のデモと共通エンディングのみ。キャラクターを重視する『KOF』シリーズとしては異例とも言える。
      • なお、勝利メッセージは『'97』でも同様に存在せず、使用キャラに関係なくエンディングが共通なのも『2002』と同様である等、一応前例はあった。
      • ちなみに共通エンディングの後に流れる本作のスタッフロールの最中は、終わるまでの間、トドメを刺したキャラクターでなんと若ギースを一方的にボコボコにすることができる(この時無抵抗なため、実質プラクティスモード状態)。一部では若ギースの極悪なまでの性能もあってか「バランス崩壊の戦犯裁きタイム」「対戦での鬱憤晴らしタイム」などとも。このようなミニゲーム的な要素はKOF初。
    • 当然チーム別ストーリー等も存在せず、『2002』と同様に大半のチームが年号のみなど味気ない名称で、仮に公式チームでクリアしたところで特に専用エンディング等の特典もないため形骸化している。
      • 柴舟・真吾・クーラの「混合チーム」に至っては、公式ストーリー上において『2001』のエンディング以降、師弟関係となった柴舟と真吾はともかく*4、クーラだけはその2人との接点がほとんどなく、無理やり寄せ集めた感がある。
    • 一方で完全なお祭り作品であることから、ストーリーに関係なく柴舟や若ギース等のキャラが登場できたという自由度もある。

評価点

  • 女性キャラクターイラストは人気が高い。
    • 男キャラの非難の一方、女キャラは原作の印象を壊さずに可愛らしかったり、格好良く描けている為、他のKOFシリーズと違うテイストのイラストとして評価は高い。
  • 3Dで描かれたステージ背景は綺麗。
    • ATOMISWAVE基板になっただけあり、ベースとなった『2002』と比較すると歴然としている。
  • ネオジオからの脱却
    • ATOMISWAVEの基板性能確認の為の変更ではあるが、既にサポートを終了していた&性能的にも時代遅れでとうに限界を迎えていたMVS(ネオジオ)基板脱却の一歩にはなった。

総評

名作『2002』を元にカード対応が追加される等、稼働前の期待値は高かったものの、いざ稼働するとバランスの劣化やカード周りの悪評でシリーズファンを大きく落胆させることになった。
稼働から1~2ヶ月程度とだいぶ早い段階で閑古鳥状態、マシントラブルの絶えない事もあってか早々に撤去する店舗も多く、『2002』や『'98』に戻されていった。
そして一年後、同じATOMISWAVE基板でシリーズのナンバリング次回作の『KOF XI』が出た後は、基板はそのままで、そちらにソフト(ロムカートリッジ)を差し替えるだけで簡単に稼働できることもあり、本作を稼働させている店舗が絶滅危惧種になっていった。
闘劇の種目にも入っていたが、その闘劇が始まった頃には対戦が行われているのを見かけないどころか本作を置いているゲーセンを見つけることさえも難しい程であった。


家庭用移植

  • PS2版(2005年7月21日発売、廉価版:2006年11月22日発売)
    • 移植作品としてはネオジオ以外の初のKOF。
    • 追加キャラとしてAC版で未登場だった残りの『2002』のキャラ(アンヘル・メイリー・セス・KUSANAGI・ルガール)の追加があるが、例によってK9999のみ大人の事情で未登場(後述の余談も参照)。
    • AC版と異なり、ラウンドが変わってもBGMが途切れず継続される。ただし処理落ちがしばしば発生する。
    • PS2版のみギースのデッドリーレイブのボイスが掛け声のみになっている等のミスもある。
    • なお、アーケードにあった異常な色の追加カラーは存在しない。ただしパレットエディットがあるので同じカラーを作ることは一応可能。
    • MMBBと契約すればネットワーク対戦にも対応していたが、現在はサービス終了。
    • 2015年8月19日にはPS3向けゲームアーカイブスで配信。価格は1,000円(税込)。こちらもオンライン対戦は非対応。
  • Xbox版(2006年3月30日発売)
    • 国内におけるXboxで発売された最後の新作ソフト *5。ネットワーク対戦にも対応していた。
    • 追加キャラはセス・KUSANAGI・ルガールの3名のみで、なぜかPS2版の方では追加されていたアンヘルとメイ・リーがこちらには登場しない。
    • ヒートモードを発動しても攻撃力が上昇せず体力が減るのみ(実質的にただの毒、強いて使うならMAX2モードでMAX2の条件を解放する目的くらいしかない)というとんでもないバグがある。
    • またロードも長く、AC版同様ラウンド毎にBGMが途切れる。こちらは好意的に見ればAC版の再現とも言えるが。
    • 2017年10月27日にはXboxOneの初代Xbox下位互換機能提供開始とその対応ソフトになったことをうけて、XboxLiveでのDL販売が開始された。価格は1080円(税8%込)。但し、下位互換機能のシステム上オンライン対戦はできず、オフラインローカル対戦のみとなっている。

余談

+ 没データ(非公式の解析・改造を含む内容のため注意)
  • 上記のようにPS2版の時点でK9999以外のネオジオ版『2002』キャラが全員揃った訳だが、アーケード版の没データにはセスを除く、既に家庭用で追加されたキャラクターのデータが不完全な状態ではあるが収録されていることが解析で判明している。
    • ルガール、KUSANAGIを除き、チートによる数値の置き換えで実際に遊ぶ事ができる。ただしデータ自体は前述のように一部不完全であり、メイリーはグラフィック、アンヘル等は他のキャラクターのカラーパレットになっているため、おかしなことになっている。
    • そして、PS2版ですら正式登場しないK9999の没データまできっちり収録されている。こちらもカラーパレットこそ壊れているが、専用掛け合いは勿論、MAX2の演出までしっかりと動作する。
  • K9999以外が正式登場したPS2版においても、K9999の没データが引き続き残されており、チートすればやはりカラーパレットが壊れているものの、コマンドリストまで『2002』そのままで収録され、ほぼ完全な状態で使うことが可能。ただし顔グラフィック等は他のキャラクターの流用で、当然一人だけ未調整のため『2002』には存在しなかったガードブレイク等の動作に異常がある。
  • 番外編である本作を挟み、『KOF』本編の続編は翌年に『THE KING OF FIGHTERS XI』として登場することになった。こちらも同じくATOMISWAVEを使用している。
    • 本作を挟んだ関係で1年毎のリリースが途切れたためか、『XI』からは西暦表記を排してナンバリングに移行した。そして同時に、本編シリーズにおいては初のネオジオ以外の基板で発売・稼働したKOFとなった。
  • 2009年には改めて『KOF2002』自体のリメイクとして『THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH』が登場している。
    • そちらはシリーズ集大成として文句ない出来であり、バランスも良好となっている。

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最終更新:2024年02月18日 15:51
添付ファイル

*1 ちなみに今作での若ギースのボイスは『餓狼伝説3』以降からギースを演じているコング桑田氏の音声を加工したもので、龍虎2で若ギースを演じたマイケル・ベアード氏のものとは全く別になっている。

*2 このBGM、サントラでの曲名は「Cool Killers」というのだが、タイトルから来るイメージと実際の曲のギャップが逆に癖になるということで一部では気に入られている節がある。

*3 後にACにてリリースされた韓国・イオリス製のファンタジー格闘ゲーム『カオスブレイカー』とそのPS3移植版に当たる『ダークアウェイク』の音楽も、本作と同じく「唐津保」名義で手がけている。

*4 ストーリーなしを含めれば初共演した『'98』の時点で、柴舟と真吾の両者は専用の勝利メッセージやデモのメッセージがあったりなどの接点が用意されていた。

*5 新作という括りを除けば、2007年9月13日の『Haloヒストリーパック』が国内最後