このページではGUILTY GEAR ISUKAのアーケード版(シリーズファンから不評)及び、家庭用移植版(判定なし)をまとめて紹介します。



GUILTY GEAR ISUKA

【ぎるてぃぎあ いすか】

ジャンル 対戦格闘ゲーム
対応機種 アーケード(ATOMISWAVE)
発売元 サミー
開発元 アークシステムワークス
稼働日 2003年12月17日
プレイ人数 1~4人
判定 シリーズファンから不評
ポイント 元々複雑だったシステムがさらに複雑化
アーケードの過疎化
ガチの対戦ツールとしてはクソゲー
GUILTY GEARシリーズ

概要

正統的システムで人気の格闘ゲーム『ギルティギア』シリーズのまさかの4人同時対戦可能&2ライン制のパーティーゲーム。
アーケード2D格闘ゲームとしては初となるカードでのプレイヤーデータ保存システムにも対応と、話題性の高い新作だったのだが…。

使用基板が従来のNAOMIからATOMISWAVEに変更となり、同基板のローンチタイトルとして稼働した。
2D描画機能が若干グレードダウンしたことと4人同時表示になった関係でシリーズのウリであるキャラクターグラフィックや各種エフェクトは枚数・色数ともに若干劣化している。*1

システム

  • 最大4人での対戦
    • プレイヤー同士でチームを組むこともでき、可能な対戦形式は以下の通り。
      • 『1対1』『1対1対1』『1対1対1対1』『2対1』『2対1対1』『2対2』
  • 2ラインシステム
    • 最大4人での対戦を行う為にラインが二つ用意されており、バトル開始時点では1P~4Pまで左から順番に並んでいるが、1Pと3Pが奥ライン、2Pと4Pが手前のラインに配置されている。
  • ソウル(残機)システム
    • 今までの○本先取形式のアレンジとして対戦本数に当たるソウルをそれぞれが所持しており、体力がなくなるごとにソウルが1つ減る。ソウルがなくなったキャラは負けとなる。
    • ソウル数は対戦形式によって異なり、また二人チームの場合は互いに共有となる。
  • 振り向きシステム
    • 両側に敵がいる形になった事で、自動で振り向かなくなり、ボタンを押して振り向く形へと変更された。
      • 『XX』シリーズでダストアタックボタンだった物が振り向きボタンへと変更された。
  • ダストアタック操作の変更及び、特殊操作の追加
    • 5ボタン目がダストボタンから振り向きになった事で、ダストアタック・足払いがS+HS同時押しに変更された。これはXの頃の操作に戻った形になる。
    • 追加されたのは、別ラインに移動する「ライン移動」(地上でHS+振り向きボタン同時押し)、別ラインへ移動しながら攻撃する「ライン移動攻撃」(地上でP+振り向きボタン同時押し)、相手を別ラインへ飛ばす「ライン飛ばし攻撃」(地上でS+振り向きボタン同時押し)、背後に攻撃する「背後攻撃」(地上でK+S同時押し)。
  • 防御は今向いている方向の後ろへの入力で可能
    • 背後からの攻撃でも下段、中段等が合っていれば防御可能。
  • FD(フォルトレスディフェンス)の仕様変更
    • FDするだけで中段・下段両方がガードできるように。挟み撃ちにされた相手から中段下段同時の従来でいうガード不能攻撃が飛んでくるような状況に対応するため。
      • これにより崩しとしての投げの重要性が高まった。
    • FDのコマンド変更
      • 他の同時押し操作との兼ね合いのため、P+K、P+S、P+HS、K+HSのいずれかの同時押しでなければできなくなった。
    • 上記調整に合わせ、フォルトレスディフェンス使用中のテンションゲージ減少速度が速い。
  • バーストのコマンドが振り向き以外の全ボタン同時押しに変更。従来の一撃必殺準備コマンド。
    • 2vs1の対戦形式ではバーストの仕様に細かい調整が入る。
      • 2人側は「バーストゲージゼロでスタート」「時間経過ではバーストゲージが回復しない」「攻撃を受けても通常の半分しかバーストゲージが回復しない」
      • 1人側は「バーストゲージMAXでスタート」「ガード中、攻撃喰らい中に発動しても金バーストになる」「2キャラ以上から攻撃をうけると、バーストゲージが急激に溜まる」
  • 同じチーム内であっても攻撃がヒットする
    • ただし、2対1の場合を除きダメージは全く無い。
    • 安易な挟み撃ちからのハメ対策にはなるが、長い硬直を仲間の小パンでキャンセルするような悪さも当然可能。
  • 挑発、敬意、一撃必殺準備及び一撃必殺技削除
    • ディズィーのガンマレイも一撃必殺技扱いで削除された。
  • カードシステム
    • カードを購入し、モバイルサイト「AW-NET」に加入する事で戦績の保存や、ゼニー(ポイント)を溜める事が出来る。(現在はサービス終了)
    • ゼニーを消費する事でEXキャラやアナザーカラーの購入が出来た。このシステムにより、家庭用のおまけ的存在であったEXキャラがアーケードで使える数少ない作品でもある。
      • 後の『NESICA』等の先駆け的存在とも言える。

問題点

CPU戦の仕様

  • 従来のアーケードモードに当たるシンプルな勝ち抜き戦は存在せず、CPU戦は家庭用でいう「サバイバルモード」に近い仕様のもののみ。
    • ライフは持ち越し 。体力自体はCPUを攻撃することで回復することができるが、一度失ったソウルは減ったままなので、うかつなプレイをするとどんどんじり貧になっていく。
    • ラウンド中にCPUレベルが段々上昇していき、20レベルごとにCPUタッグ・99レベルでボスキャラの乱入がある。ボスを倒すとゲームオーバー。
      • 従来のアーケードモードに比べて、 勝ち続けたとしてもバトル数が少なく、非常にプレイ時間が短い。 当然1ラウンド取らせて時間を稼ぐ戦法も使えない。
    • 客の回転率を上げるための露骨過ぎる仕様だとして、プレイヤーに大いに批判された。*2
    • 更にこのCPUレベル、最大1000まで存在する。カードを利用して最初の100までをクリアすると、次のプレイは101からのスタートとなる。
      • ただし、 101以降は50レベル刻みでボス戦。 プレイ時間は更に短くなる。
      • 更にレベルが上がるほどCPUの攻撃力や移動スピードが極端に上がるため、文字通りワンミスが命取りとなる。
    • 救済措置?として、コイン投入後ボタン全押ししながらスタートボタンを押すことで開始時のレベルを選べる裏技があった。*3
  • プレイヤー2人でタッグを組んでの協力プレイが可能なため、「普通のCPU戦があればもう少し楽しめたのに」という声が少なくなかった。
  • ボスキャラクター『レオパルドン』はバックストーリーも一切語られず、常時顔以外ハイパーアーマー等や多段ヒット飛び道具など相手にした際の面白くなさも相まって人気は低い。これらは家庭用発売後も変わらず。

操作の複雑化

  • 「振り向き」
    • GGシリーズのみならず、従来の格闘ゲームであれば自動で行ってくれる「振り向き」を手動で行わなければならない。*4多人数戦を想定しているため当然の措置ではあるが、タイマンの場合も変わらない。
      • 『GUILTY GEAR』というゲーム自体が元々爽快なスピード感も売りにしているスピードの速いゲームであり、加えてキャンセルやコンボの入力等フレーム単位での入力が行われるゲーム性である為、方向転換を自分で行うというのは、言葉で言う以上に面倒で操作ミスも多い。
      • 後述する「画面の見づらさ」も加わり、この手動振り向きに順応しきれず投げ出すプレイヤーが続出した。
    • 「相手に背中を向けたまま行動できる」というシステムを逆手に取った戦法も多少存在した。
      • 他多くの2D格闘ゲームと同様バックステップには無敵時間の存在するキャラが多いので、その性能の優れたキャラはあえて背を向けたまま接近する戦法が取れた。振り向き自体は先行入力が可能で硬直もない。
        特に通常ダッシュのない重量級投げキャラであるポチョムキンは、長い無敵を持つバクステで近づいて振り向きざまにコマ投げを決めるという連携が他シリーズにはない強みとなった。
      • 自分の背後から飛び道具が出るというメイの「グレート山田アタック」もこのシステムの恩恵を受けていた。
  • 新操作の複雑さ
    • 2ラインや前後挟まれる事への対処として追加された各種行動だが、振り向きボタン+他ボタンという点では分かりやすいものの、単純にボタン操作が今までの倍近くに増えた為、覚える事が増え、ややこしさが大幅UP。
      • 特にライン飛ばし攻撃はちゃんと使えればコンボパーツとして優秀なので、ある程度プレイするのであれば対応することが半ば必須。
      • ライン移動攻撃もダッシュ慣性が激しく乗るため、別ラインの相手の奇襲を警戒する必要もあった。
  • 操作変更による従来プレイヤーへの被害
    • イスカにおける振り向きボタンは、『XX』シリーズではダストアタックや足払いに対応していた為、旧作の癖でつい足払いをしようとして、相手の目の前で背後を振り向いてしまうプレイヤーが続出した。当時発売された『DNAメディアコミックス』の4コマでもネタにされたほどである。

画面が見づらい

  • 元々、他の格闘ゲームと比べてゲージ管理が忙しかったゲームだったが、それが4人分に増えた為、画面はゲージでギチギチ。
    • エフェクトの派手さもシリーズの魅力ではあるが、それはあくまで自分か相手2人のみだったからであり、2ライン上を4人のキャラが走り回り4人分のヒットエフェクトや飛び道具が入り乱れるこのゲームでは状況の把握しにくさに繋がってしまっている。
    • 一応、キャラの場所を示すアイコンや自分が向いている方向を示す矢印など、親切な工夫はあるが、お世辞にも見やすいとは言えない。
  • グラフィックも劣化している。
    • 4キャラを描画しなければいけないため、従来のシリーズと比べてグラフィックが粗い。
      • 開発インタビューでも配色パターンを削る必要があったといわれていた。

ゲームバランスの悪さ

  • 多人数対戦ゲームへの最適化がされていない
    • 『#RELOAD』から多少は多人数対戦用に調整されてはいるが、基本的なキャラクター性能はそのままである為、「多人数を相手にしやすいキャラは強く、多人数を相手しにくいキャラは弱い」というある意味わかり切った結果になってしまっている。
    • その他にも各種システムが追い風になっているキャラ・向かい風になっているキャラが存在する。これはシリーズ物につきものではあるが…
      • 特にポチョムキンはガードの強い本作で有効な投げキャラ、必殺投げは妨害される心配がない、単純に固い、判定がでかく他のキャラを巻き込みやすい等の点から強キャラ。振り向きシステムでバクステを攻めに取り入れられるのも大きい。
      • 逆の例は中下段連携がFDが容易にガードされてしまうエディ、ライン移動で設置物が機能しづらいブリジット、タイマン要素の強いカウンター特化の梅軒など。
    • GGシリーズはコンボゲー要素も強かったが、邪魔が入りやすく、長いコンボは決めづらい。コンボで火力を稼ぐキャラは厳しい環境になっている。
      • 味方の攻撃もダメージはないものの当たるので、コンボ中に 味方の飛び道具 でコンボを邪魔されるなど日常茶飯事。
      • 一部の当て身技は、状況に関わらず、味方を捕らえてもダメージまで入る。
    • 2対1の状況に対するゲームバランスもちぐはぐで、二人側がうまく連携を取れない場合はバーストの仕様などで一人側が有利になる事も多いが、きちんと連携をとった上であればやはり二人側が圧倒的に強い。

多人数対戦ゲームとアーケード環境のアンマッチ

  • ゲームとして初心者狩りやリンチがしやすい。
    • 上記の通り、きちんと連携を取った二人組には同じく連携の取れる二人でなければ太刀打ちできず、一人でも乱入できるゲームではあるがガチの対戦がメインのアーケード環境では、一人側のプレイヤーとして対戦が楽しめるゲームバランスにはなっていない。
    • 本作の操作に慣れない内は1対1のゲーム以上に狩られてしまいやすく、格闘ゲーム自体慣れていなければ尚更。
      • システムに慣れないプレイヤーを2~3人がかりで狩る悪質なプレイも横行。過疎化が進む一因になってしまう。
    • 後述の通り、ガチの対戦ゲームとしてではなく、身内で遊ぶパーティゲームとしての面白さはあるが、アーケード環境とは非常に相性が悪い。
      • 負ける度にクレジットが必要な点はゲームセンターのメイン層である学生にはきつい。そうでなくても、負けたら金がかかるという環境では気楽にも遊びにくい。
      • 誰でも遊べるアーケードという環境である以上、どうしても知らない人の乱入は避けられない。それも初心者狩りやリンチの一因だろう。
      • どちらの問題も貸し切りであれば避けられる問題ではあるが、当時は対戦ゲーム自体が人気ジャンルで回転率が良かった事もあり、今のような貸し切りを行っている店も少なかった。

せっかくのカードシステムの問題点

  • カードシステム自体が黎明期である為、色々と問題も発生した。
    • カード自体の料金に加え前述の月額制サイトの存在・カード自体の使用回数制限(100回)、更には多くの読み込み不良によるデータ破損からの書い直し等、一気にゲーム外の課金要素が増えたことに戸惑うプレイヤーも数多く存在した。
    • 「ポイントが勝手に減る」「リセットしたら異常な数値になる」「頻繁なカードデータ破損」「筐体の画面に出ている情報と、携帯やPCから閲覧した場合の情報に食い違いがある」「カード登録しようとしたらなぜか既に登録されていて、そのカードが使えなくなる」といった大きな不具合も発生しやすかった。
      • これは本作に限ったことではなく、『ネットセレクト サラリーマン金太郎』など、当時のAW-NET対応作品全般で同様の不具合が発生した。回線不良も多く、切断時に告知されることもなかった。回線切断時にはカードデータとサーバデータの不整合が発生し、再接続時にうまく再整合が取れなかったり、そもそもカードアクセス不良も多かった。

バグ

  • 相手チーム側を2人同時にKOすると、1つのソウルを使って2人が復活する。
    • 体力調整や位置関係で頻発する程ではないが、出来るだけ広範囲に巻き込みを狙うゲーム性である事もあって、起きる時は起きる。
  • ライン移動攻撃同士で相殺が発生すると、2つのラインの間に立ててしまう。

賛否両論点

タッグシステム

  • 2人までチームを組めるシステムは、従来の対戦相手としてだけではない新たなプレイヤー同士の関係を生んだ。
    • 2人でのプレイの際は、協力してCPU戦を攻略することが可能。
    • 3人以上の場合も、バトルロイヤル形式で戦うか、タッグを組んで戦うかの選択肢があり、さらに4人では2VS1VS1のような特殊な対戦も可能と、コミュニケーションの幅が広がった。
    • ただし人の集まるゲームセンターではこのような状況もあったが、そうではない場合前述のようなより悪質な初心者狩りの温床にもなり得た。

評価点

  • BGMはシリーズ中でも屈指の人気を誇る。
    • オリジナル楽曲も好評。
  • キャラクターイラストもXXシリーズから描き直され、評価が高い。
  • 対戦ステージもこのゲームの画面の広さに合わせたものが多数用意されており、良好。
  • カードシステムへの対応
    • アトミスウェイブ共通のカードを購入することで、プレイヤーデータの保存ができるようになった。アーケードの格闘ゲームとしては『バーチャファイター』シリーズについで2番目。
      • カードのみで可能なのは、対人戦の戦績とCPU戦の進行度の保存。
      • キャラクターカラー・EXキャラクター*5の購入には、プレイによるゲーム内マネーの他に月額制有料サイトへの登録が必要。
    • 現在では多くの格闘ゲームが採用しているNESICAやALL.Net P-ras MULTIと言ったシステムの基礎部分はこの時点で出来上がっている。
    • カードの絵柄も各キャラクターのものが用意されており、トレーディング要素もあった。
  • パーティゲームとしての面白さ
    • 真剣にプレイしようと思うと上記のようなシステムやバランスの微妙さが目に付くが、気の知れた仲間内で適当にワイワイ遊ぶのが目的ならば、むしろ楽しめるクソゲーに早変わり。
      • とことん荒らしまわって死ぬも良し、ネタプレイに走るも良し、互いに画面端に陣取って延々と相手を吹っ飛ばして バレーボール をするもよし、範囲が広い大技で味方ごとぶっ飛ばすのもよし、大人しく立ち回っておいて途中で裏切り勝ちを狙うのも良しという楽しいパーティゲームの要素も持っている。
    • 向いている方向の後ろにレバーを入れてればガードになる為、後ろからの攻撃を平然とガードするという異様な光景も笑いの種になっていた。
      • 前述の通り、アーケード環境ではこういった楽しみ方は難しいが、後に家庭用が発売された際にはこの点の面白さが広まって対戦部分は一部評価を見直された。
  • 2人で対戦する分には、ライン移動のシステムを用いて『餓狼伝説スペシャル』のように楽しめるという意見も。

総評

キャラや基本システムはあくまでいつものギルティギアである。
サミー(もしくはアーク)はスマブラのような騒いで遊べる『GUILTY GEAR』にしたかったのだろうが、アーケードゲームとして純粋な格闘ゲームを望んでいた層からの不評や、アーケードでの需要とのずれもあり、実際はかなり滑ったと言わざるを得ない作品である。
一対一でのガチの対戦ツールとしては確実に向いておらず、かと言って多人数でのパーティゲームとしても、待ち受け・乱入など諸々の仕様が適切だったとは到底言いがたい。
どちらにせよ、アーケードという環境において気軽には対戦しづらい物になってしまい、対戦の楽しさで人気を博す『GG』シリーズの長所が潰れた残念な作品となった。

しかし、システムを理解し、仲間内だけで遊ぶパーティーゲームとしては一気に楽しい作品へと様変わりする。
その面での成功は下記家庭用で花開く事となる。


余談

  • 早期撤去要因
    • 4人向けのゲームであるため店側は筐体を4台・ROMを4枚セットで仕入れなければならず、出費が嵩む&場所を取るという事もあって仕入れる店は従来のシリーズ程多くはなかった。
      • また上記のようにゲーム上の欠点も多く、さらに「3~4人集まらないと面白くない」という性質上あまり客足も伸びず、短期間で撤去してしまう店も多かった。
  • 2008年にPC用のフリーゲーム『I WANNA BE THE GUY*6』(通称:アイワナ)が公開され、こちらには本作のBGMである『Home Sweet Grave』や『Might is Right but Tight』などが一部使われている。
    • 上述通り本作は早期に撤去された為、良質なBGMだが覚えてないという人が多かった。一方でアイワナはニコニコ動画などで大ブレイクコンテンツとなった為、現在では本作のゲームオーバー時のBGMである『Might is Right but Tight』が、どちらかというとアイワナでプレイヤーキャラが死んだ時の曲、という印象が非常に強くなってしまった。

GUILTY GEAR ISUKA(CS機)

【ぎるてぃぎあ いすか】

ジャンル 対戦格闘ゲーム

対応機種 プレイステーション2
Xbox
Windows
発売元 【PS2】サミー
【Win】ソースネクスト
【Win(Steam)】KISS ltd, Funbox Media Ltd
→アークシステムワークス
開発元 【PS2/Win】アークシステムワークス
【Xb】S.P.S
発売日 【PS2】2004年7月29日
【Xb】2004年12月16日
【Win】2005年11月25日
【Win(Steam)】2014年1月17日
定価 【PS2】7,140円(税込)
【Xb】5,040円
【Win】3,970円
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:12(12才以上対象)
判定 なし
ポイント パーティーゲーム的面白さの発掘
GUILTY GEARシリーズ

概要(CS機)

上記アーケードゲームの家庭用移植版。


追加要素

  • プレイアブルキャラの増加。
    • 旧作キャラのロボカイ、アーケードモードボスのレオパルドン、さらに完全新規キャラのアバ、エディットキャラのロボカイIIが使用可能に。
    • アーケード版ではポイントを溜めて購入するしかなかった「EXキャラクター」も特定の条件を満たせば解禁可能に。
    • 下記の横スクロールアクションに出てくるザコ敵A・B・Cや、ボスキャラである巨大キャラレオパルドンも条件さえ満たせば使える。
    • 超強化されたソルとカイも隠しキャラとして登場し、特定条件を満たす事で使用可能になる。
      正式名称は不明の為、ユーザー間では便宜上「暴走ソル」「覚醒カイ」と呼ばれる。
      どちらも強力なオリジナル必殺技を多数持っているが、10カウント事に必ず気絶状態になる・プレイヤー側が使うと防御力が大幅にダウンする……という調整がなされている。
  • 「ROBO-KY II FACTORY」モードの追加
    • ロボカイの量産型であるロボカイIIをカスタマイズし、自分なりのロボカイIIを作成するモード。
      • データを持ち寄って各々のロボカイIIで対戦する事も可能。
  • 「COLOR EDIT」モードの追加
    • こちらも作ったカラーをメモリーカードに保存して対戦可能。
  • 対戦形式に3対1の組み合わせを追加
  • Xb版は通信対戦にも対応
    • なお、後に発売されたWin版や、更に後にSteamで配信されたWin用海外版では通信対戦は対応していない。

評価点(CS機)

  • 豊富な追加要素
    • 完全新規のプレイアブルキャラクター『アバ』の追加
      • アバは後の『GGXX/』にて本シリーズに参戦を果たす。
    • 『ロボカイII』『ロボカイファクトリーモード』の追加
      • ロボカイIIは初期状態では単にカラーとボイス違いのロボカイだが、ロボカイファクトリーモードにて育成すると数多くの他キャラクターの必殺技をセットできるようになる。
      • 当然各技のアニメーションも新規に描き起こされている。元々のロボカイ自体のキャラクター性もあり、ボイスも合わせて豊富なネタが仕込まれたセルフパロディのようなものが多く、見ているだけでも楽しい。
      • セットできる技の中にはなんとポチョムキンバスターもある為 「もしもダッシュ可能なキャラが強力な投げ技を保有したらどうなるか」 を実践できる。
      • 前述通り、メモリーカードを持ち寄ることで各自がカスタマイズしたロボカイIIでの対戦も可能。
    • 「GG BOOSTモード」の追加
      • 他モードと違いライン制ではなく、無段階移動が可能なベルトスクロールアクション。
      • 数種類の雑魚キャラが新規に描き起こされている他、カスタマイズ技を持ったロボカイII、及び特殊な性能のソルとカイがボスとして出現する。この雑魚キャラ達及びソルとカイは条件を満たすとプレイヤーにも使用可能になる。
      • また、前述のロボカイファクトリーモードはロボカイIIを使ってこのモードを攻略していく内容。「そちらが先にあり、おまけとして他キャラでも遊べるようにした」面も大きいように見える。
    • カラーエディットモードの追加
      • 色数が減った怪我の功名か、キャラクターのパレットを好きに弄って変更できるように。
      • 元々際どい格好のキャラクターの多いゲームであり、裸に見えるカラー等の情報交換が一部ネットで結構なレベルで盛り上がった。
      • 2016年現在、シリーズでは唯一の公式にカラーエディットモードに対応しているソフトである*7
  • ゲーム性が家庭用の環境にマッチした事
    • アーケードモードの協力プレイが気軽にできるように。
      • 小刻みにボス戦→ゲームオーバーになるのは相変わらずだが、EXキャラのアンロックには乱入してくるこのモードでCPUタッグに勝つ必要があるためプレイする価値はある。
    • 対戦においても、前述の通り元々パーティーゲームとしての面白さは持っていたのだが、アーケード環境にマッチしておらずそういった面は見出されずにいた。
      • 家庭用ではアーケードのような過疎化や悪質なプレイヤーに悩まされる事も無いため、友達を集めてワイワイと遊ぶ事が出来、前述のパーティーゲーム的面白さが広まっていく事となった。
    • ボスキャラや雑魚キャラ、エディットキャラなど意図的なバランス崩壊要素もハンデやネタとしての楽しみ方に繋がっており、パーティーゲームとしての面白さを後押ししている。*8

問題点(CS機)

  • 「GG BOOST」モードはやっつけ仕事な感が否めないためあまり評判は良くない。
    • 通常の対戦以上にキャラクターごとの向き不向きが激しく、このモード用の調整も特に入っていないためなおさら。
  • バグ
    • キャラクター選択時、別のキャラクターのカラーを読み込んでしまうバグなどがあった。

総評(CS機)

アーケードでの失速を挽回すべくか、シリーズおなじみのストーリーモードこそないものの大量の追加要素を引っさげての移植。
特に(実質)新キャラであるアバ・ロボカイII(カスタマイズ込)の評判は悪くなく、1クレごとのプレイの短さといった欠点も解消された家庭用はアーケードより広く受け入れられた。
対戦部分においては家庭用でも最初は酷評されていたが、元々秘めていたパーティーゲーム的な要素など独自の良さに惹かれたファンが増え、家庭用ゲームとしては評価が上がってきている。


Win版について

  • 2005年11月25日にソースネクストより国内Win版がパッケージ発売。
  • 2014年1月17日、何故かWindows用海外版がSteamで配信開始。ベースは上記の旧Win版の海外版で、案の定賛否は真っ二つ。
    • Win版にもかかわらずネット対戦不可(旧Windows版と同様)という残念な仕様なので、どちらかと言うと否寄り意見が多い。
    • 当然ながら英語表示のみだが、ボイスはきちんと日本語な上に本作にはストーリーモードも無いのでプレイそのものには問題ない。
    • 特典としてオリジナルサントラ(20曲収録・MP3形式)が付属しているため、割り切ってサントラとして購入する人も。
    • 当初は日本も含め配信されていたのだが、突然おま国状態になった後、再び日本での販売が再開されたという謎の経緯を持つ。
    • 2016年8月1日で『GG XX #RELOAD』の英語版共々販売休止となっていた。配信担当メーカーによればアークとの契約期限切れのためとのこと。後にアーク自身が積極的にSteamで日本版GGシリーズ等を販売開始した影響もあると思われる。
      • ただしストアでの販売が休止したのみでページ自体は残っており、既に購入済みの場合の再ダウンロードやプレイは問題なく可能。
      • 後に2017年1月10日よりパブリッシャーをアークシステムワークスに変更して販売が再開された。
+ タグ編集
  • タグ:
  • FTG
  • AC
  • PS2
  • Xbox
  • Windows
  • 2003年
  • アークシステムワークス
  • サミー
  • GUILTY GEAR

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月07日 21:15
添付ファイル

*1 これはATOMISWAVEの基板性能自体、メインメモリが同じH/WアーキテクチャーのNAOMI基板よりも少ない等グレードダウンされているためでもある

*2 ほぼ同時期に同じ基板で稼働した『KOF NEOWAVE』等も近い仕様であった。

*3 XXシリーズでのM.O.Mモードと同じ操作なため試したプレイヤーも多く、発覚は早かった。

*4 約10年後、同アークシステムワークス社製『P4U』にて空中での振り向きが手動化した際にこの作品を思い出すプレイヤーもいた。

*5 前作までの家庭用で存在した、通常とは性能の異なるキャラクター

*6 フリーゲームといいつつ、商業ゲーム用の素材もふんだんに使っているので、限りなく黒に近いグレーだが

*7 Win版『GGXX#RELOAD』ではファン制作のネット対戦パッチがカラーエディット機能も搭載していた。

*8 ライン制ルールと合わせ、トレジャーの名作『ガーディアンヒーローズ』に例えられることも。