デビルバンド -ロック ザ アンダーワールド-
【でびるばんど ろっく ざ あんだーわーるど】
ジャンル
|
タワーディフェンス(自称)
|
|
対応機種
|
ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)
|
発売元
|
アークシステムワークス
|
発売日
|
2012年7月4日
|
定価
|
200DSiポイント
|
レーティング
|
CERO:A(全年齢対象)
|
判定
|
なし
|
ポイント
|
半端ではない水増し感 タワーディフェンスじゃねぇだろ、コレ
|
物語
世界滅亡の時はやって来た…
地獄よりルシファー率いる数百万もの魔物が押し寄せ、地上は壊滅した…
絶望した人々は最後の希望を奴らに託した。
奴らの名はザヴィエルズ。史上最強のデスメタルバンド。
悪魔ならば悪魔を倒せるに違いない!
行け!ザヴィエルズ!真の地獄の支配者は誰かを思い知らせるのだ!
概要
…上のようなツッコミどころしかないストーリーで本作は始まる。
「なんで人類最後の希望をデスメタルバンドに託さなくちゃいけないんだ」などと気にしたら負けである。
公称ジャンルはタワーディフェンスだが、実際の所タワーディフェンスらしい要素はほとんどなく、アクションゲームに近い。
システム
-
画面左端にザヴィエルズの4人のメンバーが配置されており、彼らが右端から流れてくる敵を音楽を奏でて攻撃する。メンバーは以下の通り。
-
ソロー(ザビエル・ブラック)
-
ギタリスト。線状の音波攻撃を行う。攻撃力、攻撃範囲のバランスがいい。
-
キャンベル
-
モルダー・アールセト
-
ベーシスト。連鎖攻撃を行う。火力は低いが、足止めとしての能力が高い。
-
バイロン・ナイルス
-
操作するキャラクターを切り替えて攻撃する。敵にタッチすることで攻撃が可能。
-
現在操作しているキャラクター以外は、自動で攻撃を行う。
-
敵を倒すと「バンドオーラ」という物が貯まり、これを消費してファンを召喚できる。
-
ファンの配置場所は一定の範囲内(ザヴィエルズの正面から数マス程度)の中から自由に選べ、独自の能力でザヴィエルズをサポートする。
-
ステージクリア後は各キャラクターの強化が行える。
-
ザヴィエルズのメンバーは、敵を倒すことでレベルアップし、SPを得られる。これを消費して各パラメーターを強化したり新しいスキルを習得できる。
-
ファンは敵を倒すことで得られる資金を消費して強化したり、新しいファンを解禁したりする。
評価点
-
水増し気味とは言え、200円で28ステージという大ボリュームは、他にはない持ち味。
-
成功しているかは別にして、独特なテーマを扱っている。
-
アクションゲームとして見れば特別問題点はない…気がする。
問題点
-
ジャンル詐称。
-
タワーディフェンスというのも色々あるが、共通項として「敵の進路を完全にふさいではいけない(ふさぐにしても何らかのリスクが必要)」というのがある。もちろんそうしないと簡単になりすぎるからだが、本作ではファンをずらっと並べていとも簡単に敵の進路を完全にふさいでしまえる。
-
特にぶっ壊れているのがガードマン。攻撃性能がなく、消費バンドオーラも最高級だが非常に堅くこれを前線に並べると後ろに配置したファンがほぼ死ななくなる。もちろんザヴィエルズに攻撃が届くはずもない。
このためラストステージすらノーダメージクリアが容易である。
-
とにかくメリハリがない。
-
敵の個性という物が非常に薄く、弾を撃ってくるか否か、後は攻撃力・体力の差ぐらいしかなく、画面右端から一切進路を変えず直進してくるばかり。見た目は違うが中身はほぼ全部一緒である。
-
ステージごとの違いも当然皆無。なんとラストステージでも雑魚しか出てこない。ストーリーには「地獄に君臨するルシファー云々」とあるが、ルシファーとの直接対決など当然ない。それでいいのかデスメタルバンドよ。
-
ラストステージをクリアしても、スタッフロールすら流れずファンが勝手にザヴィエルズを魔界の王に祭り上げて終わり。ムービーどころか一枚絵さえない。
-
全体的に説明不足。
-
画面のスクロール、ザヴィエルズの切り替えは十字キーで出来るのだが、説明書にチラッと書いてあるだけでゲーム中ではタッチペンでのスクロール操作しか説明されない。
-
そして左利きお断り。左利きの人は無理を押して右手でタッチするか、使いにくいスクロール操作をするしかない。
-
上画面には「デモンズオーラ」なるゲージが存在するのだが、これの役目がゲーム中でも公式サイトでも全く説明されない。
-
いっぱいになると一定時間パワーアップ…だと思われるのだが、本当に説明がないため詳細は不明である。
-
バンドをテーマにしている割にはBGMは地味。しかもステージBGMは2曲しかない。
-
デスメタルというテーマが活かされているかというと、かなり微妙。
-
CERO:Aということもあり、登場人物の発言はおとなしく敵も跡形もなく消滅するのでグロさはない。万人向けではあるが、なぜデスメタルをテーマにしたのだろうか?
総評
バカゲーとしては微妙であり、ではデスメタルバンドゲーとしてみるとこれもあまり目立たない。クソゲーとして扱うとしてもそこそこ遊べる部類に入るが、だからといって際だった評価点があるわけでもない。
200円という値段の安さ以外に本当に何も取り柄のない作品である。もう少し何とかならなかったのだろうか?
最終更新:2021年06月24日 21:32