伝説のスタフィー4
【でんせつのすたふぃーふぉー】
ジャンル
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マリンアクション
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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512MbitDSカード
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発売元
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任天堂
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開発元
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トーセ
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発売日
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2006年4月13日
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定価
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4,571円(税別)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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2個
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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シリーズ屈指の低難易度 根っこの面白さは変わらないが…
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伝説のスタフィーシリーズリンク
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概要
『伝説のスタフィー』シリーズ第4弾。
プラットフォームをDSに移し、ストーリーの方向性も過去作とは若干異なった物になっている。
また、プラットフォームがGBAからDSになった事により、背景や着せ替え時のスタフィー・スタピーが3Dで表現されるようになった他、マーメイド等の一部キャラにボイスが付けられている等の変更点がある。
ストーリー
前回の冒険でようやく本当の黒幕を倒したスタフィーとスタピー。
平和になったテンカイでみんな楽しく暮らしていました。
しかしそんなある日、キョロスケが大慌てでテンカイまでやってきました。
「たいへんだー!テンカイの入り口に見たことない女の子が倒れているぞー!」
女の子は遠い異国「アミー王国」の少女「マテル」でした。
アミー王国は「モナムールストーン」という秘宝の力で守られていましたが、突然何者かにモナムールストーンが盗まれてしまったのです!
なんとか逃げ出したマテルは勇者スタフィーの名を聞き、ここまでやってきたのでした。
こうして再びスタフィー、スタピー、キョロスケの冒険は幕を開けたのです…。
システム
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概ね『3』の特徴であったスタフィー、スタピーを切り替えて攻略していくシステムを受け継いでいる。
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強力なスピンアタックとだぶるじゃんぷを使えるスタフィーと、ハイハイとかべじゃんぷでスタフィーでは行けない所に行けるスタピーを使い分ける。
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一周目ではステージごとにどちらが使えるかは固定で、2周目から自由に交代できるようになる。
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新アクションとして「スピル」が追加。
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ストーリーを進めることで習得でき、各キャラ専用の物含めて4種類ある。
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使用には敵を倒すかピンク色のしんじゅ入手で貯まるゲージが必要だが、体力回復や画面内の敵全滅など効果は強力。
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今回の体力はシリーズ唯一のゲージ制。
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初期値50でコンペイトウというアイテムを入手することで増加する。またこのために今回の敵キャラには攻撃力の概念が存在する。
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ストーリー進行では各ステージごとに用意された「シティ」というエリアを探索することになる。
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シティでは話したい人物を画面内から選びイベントを進めることになる。
評価点
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変わらぬスタフィーシリーズとしての面白さ。
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操作性は軽快そのもの。ストレスをほとんど感じずにプレイ可能である。
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やりこみ要素も豊富。伝統のしんじゅ集めやずかんコンプリートも健在。
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前作から引き続き着せ替え要素も継続しているが、今回は3D画面でスタフィー達を思う存分グリグリいじれるようになった。中にはマイクでアクションするものもある。
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新要素「スピル」の使い勝手はなかなかいい。
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特にボス戦で頼りになるHP回復のモナムーヒールは強い。他にも画面内の敵全てをランダムにしんじゅに換えるまじかるコインも、敵の数が増大する2周目ではバカにできない収入源になる。
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DSのゲームながら無理なタッチペン操作が皆無である。
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メニュー画面などは十字キー、タッチペンどちらでも操作できる。
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必ずタッチペンで操作しなければいけないのは、ボーナスステージの「あいのいずみ」だけ。クリアしてもしなくても先に進めるので特に問題はない。
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グラフィック、音楽共に美麗でレベルは高い。
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雑魚敵がかなり凝った動きをするようにもなっている。
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音楽も各ステージごとにイメージに良く合った曲になっている。
問題点
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シリーズでもトップクラスの難易度の低さ。
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このシリーズの魅力の一つに、見た目に反したシビア目な難易度があるが、本作の難易度はかなり低い。
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最大の要因はゲージ制の体力だろう。過去作に比べてミス許容回数が格段に多く、ゲームオーバーになりにくい。
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一方で、体力増加アイテムのコンペイトウを縛ると難易度は跳ね上がる。ある程度ダメージを受けて進むことが、前提になっているようなステージ構造だからである。
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謎解きの難易度も低く、トラップも旧作に比べてそこまで凶悪ではない。
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「背後からノコギリが迫ってくる」という恒例の強制スクロールステージもあるが、スクロール速度がかなり遅くよほどノンビリしていない限り捕まらないレベル。
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スピルを使っての攻略が要求されるステージは、仕掛け解除に失敗する度にゲージ貯めの作業が要求されるので面倒くさい。
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ボスもあまり強くない連中が多い。
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基本一回しか使えないが、モナムーヒールのスピルが非常に強力。これのお陰でかなりのボスがゴリ押しできる。
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ラスボスも例外ではない。2周目最終形態はおそらく歴代最弱。
前作が強すぎた反動かもしれないが。
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なぜかステージ5のボス、ゲイシャチの2周目のみ「高難易度」モードが用意されている。選択しても攻撃速度が上がるぐらいだが。
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前作からの追加要素の少なさ。
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スピル以外の追加アクションはスタピーの「ハイハイスピン」のみ。これも「ハイハイしながらスピンできる」だけでそこまで目新しくもない。
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ほとんどのアクションが前作の復習ということもあってか、基本的に新アクションはそのステージに入っただけで習得できるのも寂しいところ。旧作では修行して習得したりしていたのだが。
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りゅうせいアタック改が削除されて通常のりゅうせいアタックに統合された。地形を問わずブロックを破壊できるようになったもののりゅうせいアタックの速度が低下したことも含めて爽快感は大幅に減っている。
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新システムが今ひとつ。
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新たにワープじぞうというものが追加された。ワープじぞう→ワープじぞう王の一方通行ワープが可能なキャラクター。
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しかしほとんどのステージで王がステージ入り口、じぞうがステージ最奥に設置されており実質目的達成後の帰還にしか使えない。旧作では目的を達成したら自動的に帰還するケースが多かったので、かえって面倒にしているだけである。
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シティではサブイベントが一切なく、メインイベント関連のキャラクター以外に話すメリットはない。
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ストーリーについて。
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今まで同様、コミカルでわかりやすいとして高く評価する人もいる一方、「何か違う」と違和感を持つ人も少なくない。
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主な原因は本作のメインテーマがズバリ「恋」のためである。スタフィーのマテルに対する初恋が一つの重要な要素になっているのだが、そのせいで「妹のスタピーが誘拐された時と、マテルが誘拐された時でスタフィーの態度に差がありすぎる」というシーンが発生することに。
前作では深い兄妹の絆も描かれていたというのに…。
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ミニゲーム撤廃。
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前作までは地味にはまれる完成度の高いミニゲームが収録されていたのに、全て削除されてしまった。
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代わりに前述のボーナスステージ「あいのいずみ」があるが、基本システムが同じでステージ構造が違うだけなので個性に欠ける。ハイスコアなども記録されない。
総評
完成度は間違いなく高く、評価できる面も多いが、全体的にマンネリ感が漂う一品。
ハードを移してもほとんど変化が見られないのはある意味完成されたゲームシステムとも言えるが、それでも旧作プレイヤーにとってはあまりに目新しさのない内容であった。
一方でシリーズ未経験者には難易度の低さもあってそこそこオススメできる作品になってはいるが、タイトルに『4』というナンバリングがあるせいでそちらはそちらで少々手が出しにくくなってしまっているのが残念なところ。
最終更新:2023年05月23日 11:29