クイズ クレヨンしんちゃん
【くいず くれよんしんちゃん】
ジャンル
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クイズ
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対応機種
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アーケード(F2システム)
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発売・開発元
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タイトー
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稼動開始日
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1993年8月
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判定
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なし
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ポイント
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出来は悪くない クレしんファン&子供にとっては難のあるクイズ部分
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クレヨンしんちゃんゲームリンク
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概要
今なお愛される『クレヨンしんちゃん』のゲーム化第一弾。
みさえと一緒に夕飯の買い物に行くことになったしんのすけが、行く先々でクイズやミニゲームに挑戦する。
ゲーム内容
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操作は4ボタンで、クイズでは4択を選ぶのに使用する。ミニゲームではゲームに応じた操作が割り振られる簡単操作。
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すごろくマップを進み、クイズをクリアしていくことで進行する。クイズにはノルマが定められており、ノルマ数正解すると先へ進める。
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止まったマスに応じて「ジャンル選択」「タイムボーナス」「2択」などのボーナスを得られるが、中には回答時間が減ったり、タイムボーナスが減るマスもある。また、マップにはいくつか分岐がある。
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途中、必ず立ち止まるチェックポイントがあり、ここで出されるクイズをクリアしないと先に進む事ができない。
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同じく必ず挑戦することになるミニゲームマスがあるが、こちらは成績に応じたボーナスが入るようになっているだけで負けても先へ進める。
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2人プレイ可能で、1Pはしんのすけ、2Pはみさえを操作することになる。
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クイズでは協力プレイになり、両方に解答権が与えられる。間違えたプレイヤーはライフを減らされるが、どちらかが正解すれば1ノルマ達成となる。もちろん先に解答した方が正解すればペナルティはない。
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逆にミニゲームでは対戦となり、勝った方にボーナスポイントとライフが2つ分回復する。負けた方も成績に応じたボーナスとライフ1つ分が回復する。1人プレイの際はアクション仮面との対戦になる。
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時おりアクション仮面が登場、もう1度サイコロを振る、ライフ回復などから1つを選べるサポートをしてくれる。また、たまに回答した際にライフが回復するボーナスが発動することもある。
評価点
原作の再現度はなかなか良い
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マップの分岐でどちらを選んだかによって入手できる食材が変わり、エンディングも変化する。
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みさえが料理に失敗する、しんのすけが転んで鍋が台無しになる…など、パターン自体はさほど多くないものの原作らしいオチを付けてくれる。
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登場人物は風間くんたちいつものメンバー、その母親たち、幼稚園の先生たちや本屋の店長などなかなか多い。
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2回目に会った際にはセリフが変わるなど、ちょっとした部分も作りこまれている。
グラフィック、BGMのクオリティも高い
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グラフィックはACらしく美麗で大きめの絵を使ったデモシーンも用意されている。
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チェックポイントクリア時に表示されるマップはしんのすけの手描き風になっていたり、作画自体も当時のアニメに合わせている。
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ゲームが進むと夕方→夜とマップのグラフィックが変化するなど、芸が細かい。
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BGMはアニメで使用されているBGMがほとんど。
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クイズ時のBGMなどはZUNTATAが作曲しており、原作曲と比べても遜色ないものになっている。
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タイトルデモでは「オラはにんきもの」、EDでは「DO-して」のインストゥルメンタルバージョンがかかる。これらは次回作にも引き継がれている。
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しんのすけとみさえだけだが、アニメと同じ声優によるボイスも収録されており様々な場面で喋ってくれるため非常に賑やか。
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ミニゲームも対戦ゲームとしては悪くない出来。
難点
メインとなるクイズ部分
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キャラクターの題材から子供向け、クレしんファン向けかと思いきやクレしんに関する問題は少なく子供には難しい問題が多い。難易度自体は当時の他のクイズゲーとどっこいどっこいと言ったところ。
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せっかくのキャラゲーなのに、そのキャラに関する問題が少ないのはガッカリする。クイズゲーとして見ても割と普通。
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当時の「カプコンワールド」「クイズ三国志」と比較しても問題量が少なく「見たことある問題」「前に回答したことあるある」が頻繁に発生する。また、クイズジャンルとしても「◯◯年の何かが~」的な「問題として問題」な出題形式が多く、問題を作るいわゆるクイズ作家不在が顕著。これは「苦胃頭捕物帳」「ゆうゆのクイズでGO GO」等でも発生している。
ひろしが空気
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評価点に上げたキャラクターたちの出番はそこそこあるのだが、ひろしだけEDでようやく登場。EDによってはセリフすらないという冷遇ぶり。
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ゴール直前のラスボスはひろしの父でありしんのすけの祖父、銀之介が務める。
総評
クレヨンしんちゃんのキャラゲー第一弾としてはACらしく高品質のグラフィック、原作BGM、キャラも多数登場しており出来は悪くない。が、ゲームとして見た場合の出来は普通で、総合すると佳作といったところ。
上記の通り原作の内容に関するクイズは少ないので原作ファンがプレイすると肩透かしを食らうこともあるだろう。
現在までに移植が行われていないためプレイする方法が少ないのが惜しまれる作品である。基板は比較的安いので入手自体は困難でないがハードルは高い方だろう。
最終更新:2021年02月19日 13:49