64大相撲

【ろくよんおおずもう】

ジャンル スポーツゲーム
対応機種 ニンテンドウ64
メディア 128MbitROMカートリッジ
発売・開発元 ボトムアップ
発売日 1997年11月28日
定価 7,980円(税抜)
判定 なし
ポイント 間口の広い相撲ゲーム
所々に粗はあるがゲーム性は好評


概要

相撲を題材にした3D相撲ゲーム。
ジャンル故に子供が取っ付き難いイメージはあるが、SDサイズの登場人物や個性的な力士達により、誰でも楽しめる工夫がなされている。


特徴

  • 対戦
    • 立ち合い、組みの最中にCボタンで技を発動し、相手の粘りゲージを削る。相手のゲージを全て削り、最後にもう一度技を決めると勝利という戦い。
      • アクション系ではなく、アクションコマンドを盛り込んだRPGのような戦いの方がわかりやすいか。
    • 技をかけられそうになった際、相手の技と「同じボタンの方向」に「スティックを倒す」と「ふせいだ!」と表示されねばりゲージの消耗を抑える事が出来る。
  • サクセスモード
    • オリジナル力士を育てるモード。
      • 取組の結果に応じて星が獲得できるが、これで技を取得することも出来る。
      • 取得した技をCボタンに割り振る事が出来るようになり、実戦で使用することが出来るようになる。

評価点

  • サクセスモードのシナリオ制
    • 5人の主人公力士の中から1人選び、最強の力士を目指す王道ストーリーとなっているが、個性溢れるライバルや、多く登場する彼女候補、それに纏わるイベントが豊富に用意されて最後まで楽しめる。
    • 題材が題材なので当然力士キャラが多いが、SDキャラで表現されている為に変な暑苦しさは感じられない。
    • ライバルも気は優しくて力持ちな同僚、金欠に悩まされている中年、典型的なお金持ちキャラの3人を始め個性豊かなメンバーが相次いで登場する。
    • また全勝無敗でサクセスをクリアした場合は隠しボスが登場する。(サクセス中でも存在は仄めかされるが、対決出来るのは前述の条件を達成した場合のみ)

問題点

  • サクセスモードが簡単。
    • セーブは勝敗の発表後にオートセーブされるのだが、負けた瞬間にリセットボタンを押せば試合が無効となる。
    • ステータスは心・技・体の技を決め技として使えば上昇するのだが、サクセスクリア時までにステータスを最大まで上昇させられるだけの猶予は十分あるため、何度か繰り返せば最強力士が作れてしまう。
  • ゲーム開始直後から大金星がとれる
    • ゲーム開始時、主人公は前頭十五枚目*1から始まるのだが、千秋楽前にいきなり横綱の清流王・出雲綱と戦える。
    • ゲームの性質上、横綱が相手でもプレイヤーの腕次第では大金星を上げる事ができてしまう。大関の無双竜のほうがよっぽど強く、技の「にちょうなげ」を使われるとごっそり体力を減らされるため、不利になりやすいちぐはぐな面も。
  • 常識を覆した演出がある
    • 確かにただ技をかけあうだけでは実際の大相撲と違い盛り上がりに欠けるのだが、3m近く飛ぶはっそうとびや、「うちゅう」でまわし一丁で戦うといった演出は必要なのだろうか…?
  • 強力すぎる技が存在する
    • 代表的なのが、立ち合い時のみに使える「はっそうとび」。イメージとしては相手力士の背中を跳び箱のように飛ぶのだが…
      なぜかこの技、相手のねばりを8割は削る。この技が決まるだけで圧倒的に優位に立てる。失敗時のリスク等は皆無。
      しかも習得するのに★がたった20と効果の割に安すぎる。最初のうちはこの技だけで強引に攻めてもなんとかなる。
  • サクセス制作キャラの名前が呼ばれない。
    • いわゆる合成音で名前を作る事が出来ない上、実況で想定される名前が用意されていない。よってサクセスモードで作ったキャラが試合で呼ばれることがない。
  • 兄弟子山の存在
    • 主人公の先輩、兄弟子山はイベントに顔をだす事が多いのだが、サクセスモードでプレイヤーが操作する前に進退が決まってしまう。
    • いざシナリオが始まると稽古をしていないようで、引退したものと考えられる。
    • なお兄弟子山は対戦モードでもキャラクターとして使うことはできない。

総評

ゲームとしての面白さと相撲というジャンルからは想像できない面白さもあって、一定層の好評を得た。
2年後に『64大相撲2』も発売され、こちらは今作とシステムが変わった部分も多い。


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  • 相撲
  • ボトムアップ

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最終更新:2024年04月03日 00:30

*1 大相撲の番付における最高階級「幕内」において、前頭の人数は横綱や三役の人数に応じて変化するのだが、十五枚目ともなれば「成績次第では1個下の階級である十両への陥落もありうる立場」という認識で問題ないだろう。