EX人生ゲームII

【いーえっくすじんせいげーむつー】

ジャンル ボードゲーム


対応機種 プレイステーション2
発売元 タカラ、アトラス
開発元 VR-1 JAPAN
発売日 2003年11月6日
定価 6,800円(税別)
レーティング CERO:A(全年齢対象) ※廉価版で付加されたレーティング
廉価版 PlayStation 2 the Best:2010年7月15日/2,079円(税込)
判定 なし
ポイント 人生ゲームシリーズ凋落の始まり?
Wii版よりははるかにマシ
人生ゲームシリーズ


概要

タカラの人気ボードゲーム、『人生ゲーム』。そのPS2版第2作目。
特に目を引く斬新なシステムはなく、概ね既存の人生ゲームシリーズのシステムを受け継いでいる。


評価点

  • 全体的にグラフィックは綺麗。パッケージデザインもPS版から引き続きイラストレーターの佐々木晃(TONG KING SHOW)が担当。
    • ただ、プレイヤーが3Dモデルになったのは賛否両論。この3Dモデルの出来はさほど良くなく、表情などもあまりパターンがない。
      • モンタージュはかなり多彩。RGBバーでの調整による色決めもできるので、作成可能なキャラクター数は非常に多い。
  • ミニゲームが89種類と過去最多。
    • ただ、多くはクラブ、職業限定になる。転職で様々経験できる職業はともかく、途中変更不可なクラブ限定のミニゲームを集めるのは大変。
  • ショップが一つのマスに集約され、不動産などを別々に買い集める必要はなくなった。
  • 今回のマップは全体に遊園地的。ジェットコースターのような移動シーンもある。
    • マップの演出は凝ったものも多い。例えば高校マップ終盤では、金八先生を髣髴とさせる夕日の堤防を走るエリアが挿入される。
  • イベント自体はそこそこに多い部類。4人でプレイすると被りまくる、と言った事態は起きないだろう。
  • 意味があるのか?四柱推命システム。
    • 今までは単なるキャラクターの個性に過ぎなかった誕生日に、明確に攻略に関わる意味を持たせたある意味画期的なシステム。
      • ややこしくなるので詳しい解説はWikipediaに譲るが、誕生日に応じてその人の一生を左右する運命のリズムが決定され、ゲーム中でのパラメーター変動もこれに影響される、と言うシステム。
      • ただ影響があるのかないのか今ひとつハッキリしない。また過去作でもバイオリズムという形で似たシステムはあったので、これはそれを発展させたものになるだろう。
      • ゲーム開始時にON、OFFは決められるので好みに合わないならOFFにしてもいい。この辺りは親切。
    • なぜかこのシステムはパッケージ、説明書でやたら推されている。
      • 説明書ではおよそ1ページ半に渡り四柱推命の詳細な用語解説が行われている。ゲームそのものにはあまり関係ないのだが…。
      • さらにクリア後のお楽しみの人生ゲームアイランドでは7種類もの占いが行える。信憑性は別にして、オマケとしてはそれなりに評価できるが、なぜここまで力が入っているかは不明。スタッフに占いにハマっている人でもいたのだろうか?
      • そもそも全体に洋風な人生ゲームシリーズに、中国風の占いを持ち込むことに若干の違和感があるが…星座占いではダメだったのだろうか?
  • 「待ちモード」というものがあり、これをONにしておくと卒業などの節目の部分で全てのプレイヤーが揃うまで待つことになる。
    • 出遅れてしまった人がいても、次マップ開始時には仕切り直しになるうれしいシステム。待っている人は好きなマスを選んでイベントを起こせるので不利になることもない。
      • ただ、逆に喜びマスやハートマスと言ったマスから好きに選べるので最下位があまりに出遅れると通常モード以上に差が開く可能性はある。とはいえ、次マップで仕切り直しになるのであまり何度も同じ人がトップになることはないが。

問題点

  • マップのバリエーションに欠ける。サブマップはたったの5種類しかない。
    • しかもこのバリエーションが「タカラ島(海賊の島)」「オールディーズ(50'年代モチーフ)」「陰陽(平安時代風)」「ベルサイユ(フランス革命期のフランス)」「サイバー(DNAモデル風のマップ)」と妙に脈絡がない。
      • 一つ一つのマップもさほど長くはない。
      • なぜか最大7種類サブマップは入れられる。…確実に2つ被るのだが…。
  • 職業のバリエーションも少ない。
    • 特に上級職の種類が少なくなり、その転職条件もゲーム中は確認できなくなっている。
  • ミニゲームの出来が全体的に悪くなっている。
    • 運任せなものがほとんど無くなり、反射神経を要するものやマニアックな知識が必要なクイズなど、パーティーゲームのミニゲームとしては不適当なものが並ぶ。

総評

グラフィックこそ綺麗だが、それ以外の多くの面が劣化している作品。
とはいえパーティーゲームとして致命的な欠陥があるわけでもなく、人が集まればそれなりに楽しめる佳作である。
後発のWii版の酷さに比べたら、この程度の作品でもだいぶマシに見えてしまうのが恐ろしい。


余談

  • 上の画像の通り、通常版と廉価版では若干パッケージデザインが異なる。
    • 通常版はかなりリアルなタッチで幸せと不幸が描かれているが、廉価版ではアニメ調になっている。不評だったのだろうか?
  • 人生ゲーム35周年記念には本作の限定版も発売された。
    • この限定版にはポケットサイズで復刻の初代人生ゲームも梱包された豪華なものとなっている。
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最終更新:2021年12月09日 15:50